JP6418281B2 - 露光装置 - Google Patents

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本発明は、露光装置に関するものである。
半導体デバイス、電子デバイス等のマイクロデバイスの製造工程において、例えば下記特許文献に開示されているような、液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置が使用される。露光装置は、基板を保持して移動可能な基板ステージを備え、その基板ステージに保持された基板を露光する。
米国特許出願公開第2008/0043211号明細書 米国特許出願公開第2008/0100812号明細書
液浸露光装置において、例えば液体が基板の上面及び基板ステージの上面の少なくとも一方に残留すると、露光不良が発生する可能性がある。その結果、不良デバイスが発生する可能性がある。
本発明の態様は、露光不良の発生を抑制できる露光装置及び露光方法を提供することを目的とする。また本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、液体を介して露光光を基板の上面に照射する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板をリリース可能に保持する第1保持部と、上面及び該上面の外縁の一部であって前記保持される基板の端部と周方向に沿って対向するエッジ部を有する第1部材と、を含む基板保持装置と、を備え、第1部材のエッジ部には、前記保持された基板に向けて突出する突出部が周方向に沿って複数並んで形成され、エッジ部は、第1形状を有する突出部が配置された第1領域と、第1形状と異なる第2形状の突出部が配置された第2領域とを有する露光装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、液体を介して露光光を基板の上面に照射する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板をリリース可能に保持する第1保持部と、上面及び該上面の外縁の一部を規定するエッジ部を有する第1部材と、を含む基板保持装置と、光学部材の下方において第1部材と間隙を介して隣接した状態で移動可能であり、液浸空間が形成可能な第2上面を有する第2部材と、を備え、第1部材のエッジ部は、第1保持部に保持された基板の端部が沿うように所定方向に延びる第1エッジ部と、第2部材との間隙の延在方向に延びる第2エッジ部と備え、第2部材は、第2上面の外縁の一部を規定し、第2エッジ部と対向する第3エッジ部を備え、第1部材の第2エッジ部と、第2部材の第3エッジ部との少なくとも一方には、他方側に向けて突出する突出部が延在方向に沿って形成される露光装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、液体を介して露光光を基板の上面に照射する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板をリリース可能に保持する第1保持部と、上面及び該上面の外縁の一部であって 保持される基板の端部と周方向に沿って対向するエッジ部を有する第1部材と、を含む基板保持装置と、を備え、第1部材には、計測部材が配置される開口が形成され、開口には、前記配置された計測部材に向けて突出する突出部が開口に沿って複数並んで形成されている第2領域を有する露光装置が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、本発明の第1から第3の態様のいずれかの露光装置を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、液体を介して露光光を基板の上面に照射する露光方法であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面、及び上面と該上面の外縁の一部であって前記保持される基板の端部と周方向に沿って対向するエッジ部とを有する第1部材の上面の少なくとも一方との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板を露光すること、を含み、第1部材のエッジ部には、前記保持された基板に向けて突出する突出部が周方向に沿って複数並んで形成され、エッジ部は、第1形状を有する突出部が配置された第1領域と、第1形状と異なる第2形状の突出部が配置された第2領域とを有する露光方法が提供される。
本発明の第6の態様に従えば、液体を介して露光光を基板の上面に照射する露光方法であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面、及び上面と該上面の外縁の一部を規定するエッジ部とを有する第1部材を、第1上面の少なくとも一部が液浸空間と接触するように光学部材の下方で動かすことと、光学部材の下方において第1部材と間隙を介して隣接した状態で第2部材を、光学部材の下方で動かすことと、を含み、第1部材のエッジ部は、第1保持部に保持された基板の端部が沿うように所定方向に延びる第1エッジ部と、第2部材との間隙の延在方向に延びる第2エッジ部と備え、第2部材は、第2上面の外縁の一部を規定し、第2エッジ部と対向する第3エッジ部を備え、第1部材の第2エッジ部と、第2部材の第3エッジ部との少なくとも一方には、他方側に向けて突出する突出部が延在方向に沿って形成される露光方法が提供される。
本発明の第7の態様に従えば、液体を介して露光光を基板の上面に照射する露光方法であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面、及び上面と該上面の外縁の一部であって前記保持される基板の端部と周方向に沿って対向するエッジ部とを有する第1部材の上面の少なくとも一方との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板を露光すること、を含み、第1部材には、計測部材が配置される開口が形成され、開口には、配置された計測部材に向けて突出する突出部が前記開口に沿って複数並んで形成されている第2領域を有する露光方法が提供される。
本発明の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。また本発明の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
第1実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図。 第1実施形態に係る液浸部材及び基板ステージの一例を示す図。 図2の一部を拡大した図。 基板ステージ2に基板P及びカバー部材Tが保持される平面図。 基板Pにおけるノッチ部PN周辺の拡大平面図。 凸部GZの詳細図。 第2実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図。 同露光装置EXにおける基板ステージの平面図。 凸部の他の形態を示す図。 第1の凸部の別形態を示す図。 基板ステージの一例を示す図。 デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート。
以下、本発明の露光装置及び露光方法並びにデバイス製造方法の実施の形態を、図1ないし図11を参照して説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。液浸空間とは、液体で満たされた部分(空間、領域)をいう。基板Pは、液浸空間LSの液体LQを介して露光光ELで露光される。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
また、本実施形態の露光装置EXは、例えば米国特許第6897963号明細書、及び欧州特許出願公開第1713113号明細書等に開示されているような、基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置である。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材C及び計測器を搭載して移動可能な計測ステージ3と、マスクステージ1を移動する駆動システム4と、基板ステージ2を移動する駆動システム5と、計測ステージ3を移動する駆動システム6と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能な液浸部材7と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置8と、制御装置8に接続され、露光に関する各種の情報を記憶する記憶装置8Rとを備えている。記憶装置8Rは、例えばRAM等のメモリ、ハードディスク、CD−ROM等の記録媒体を含む。記憶装置8Rには、コンピュータシステムを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされ、露光装置EXを制御するためのプログラムが記憶されている。
また、露光装置EXは、マスクステージ1、基板ステージ2、及び計測ステージ3の位置を計測する干渉計システム11と、検出システム300とを備えている。検出システム300は、基板Pのアライメントマークを検出するアライメントシステム302と、基板Pの上面(表面)Paの位置を検出する表面位置検出システム303とを含む。なお、検出システム300が、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号明細書に開示されているような、基板ステージ2の位置を検出するエンコーダシステムを備えてもよい。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板と、その透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材と、その基材上に形成された感光膜とを含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pが、感光膜に加えて別の膜を含んでもよい。例えば、基板Pが、反射防止膜を含んでもよいし、感光膜を保護する保護膜(トップコート膜)を含んでもよい。
また、露光装置EXは、露光光ELが進行する空間102の環境(温度、湿度、圧力、及びクリーン度の少なくとも一つ)を調整するチャンバ装置103を備えている。チャンバ装置103は、空間102を形成するチャンバ部材104と、その空間102の環境を調整する空調システム105とを有する。
空間102は、空間102A及び空間102Bを含む。空間102Aは、基板Pが処理される空間である。基板ステージ2及び計測ステージ3は、空間102Aを移動する。
空調システム105は、空間102A、102Bに気体を供給する給気部105Sを有し、その給気部105Sから空間102A、102Bに気体を供給して、その空間102A、102Bの環境を調整する。本実施形態においては、少なくとも基板ステージ2、計測ステージ3、及び投影光学系PLの終端光学素子12が空間102Aに配置される。
照明系ILは、所定の照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を、均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMを保持した状態で、照明領域IRを含むベース部材9のガイド面9G上を移動可能である。駆動システム4は、ガイド面9G上でマスクステージ1を移動するための平面モータを含む。平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような、マスクステージ1に配置された可動子と、ベース部材9に配置された固定子とを有する。本実施形態においては、マスクステージ1は、駆動システム4の作動により、ガイド面9G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
投影光学系PLは、所定の投影領域PRに露光光ELを照射する。投影領域PRは、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸は、Z軸と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
基板ステージ2は、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に移動可能である。基板ステージ2は、基板Pを保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材10のガイド面10G上を移動可能である。計測ステージ3は、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に移動可能である。計測ステージ3は、計測部材Cを保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材10のガイド面10G上を移動可能である。基板ステージ2と計測ステージ3とは、ガイド面10G上を独立して移動可能である。
基板ステージ2を移動するための駆動システム5は、ガイド面10G上で基板ステージ2を移動するための平面モータを含む。平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような、基板ステージ2に配置された可動子と、ベース部材10に配置された固定子とを有する。同様に、計測ステージ3を移動するための駆動システム6は、平面モータを含み、計測ステージ3に配置された可動子と、ベース部材10に配置された固定子とを有する。
本実施形態において、基板ステージ2は、基板Pの下面Pbをリリース可能に保持する第1保持部(基板保持部)31と、基板Pが配置可能な開口Thを規定し、基板Pが第1保持部31に保持されている状態において基板Pの上面Paの周囲に配置される上面とを有する。
本実施形態において、基板ステージ2は、例えば米国特許出願公開第2007/0177125号明細書、米国特許出願公開第2008/0049209号明細書等に開示されているような、第1保持部31の周囲に配置され、カバー部材Tの下面Tbをリリース可能に保持する第2保持部32を有する。カバー部材Tは、第1保持部31に保持された基板Pの周囲に配置される。本実施形態においては、カバー部材Tが、第1保持部31に保持された基板Pが配置される開口Thを有する。本実施形態においては、カバー部材Tが上面2Uを有する。
本実施形態において、第1保持部31は、基板Pの上面PaとXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。第2保持部32は、カバー部材Tの上面2UとXY平面とがほぼ平行となるように、カバー部材Tを保持する。本実施形態において、第1保持部31に保持された基板Pの上面Paと第2保持部32に保持されたカバー部材Tの上面2Uとは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。
なお、カバー部材Tは、基板ステージ2に一体的に形成されていてもよい。例えば、基板ステージ2の少なくとも一部の部材が上面2Uを有してもよい。本実施形態では、カバー部材Tにおける開口Thに、基板Pの側面Pcに向けて突出する凸部(「突出部」とも称する。以下、同様である。)が設けられているが、これについては後述する。
本実施形態において、計測ステージ3は、計測部材Cをリリース可能に保持する第3保持部33と、第3保持部33の周囲に配置され、カバー部材Qをリリース可能に保持する第4保持部34とを有する。第3,第4保持部33,34は、ピンチャック機構を有する。カバー部材Qは、第3保持部33に保持された計測部材Cの周囲に配置される。なお、第3保持部33及び第4保持部34の少なくとも一方で使用される保持機構はピンチャック機構に限られない。また、計測部材C及びカバー部材Qの少なくとも一方は、計測ステージ3に一体的に形成されていてもよい。
本実施形態において、第3保持部33は、計測部材Cの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、計測部材Cを保持する。第4保持部34は、カバー部材Qの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、カバー部材Qを保持する。本実施形態において、第3保持部33に保持された計測部材Cの上面と第4保持部34に保持されたカバー部材Qの上面とは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。
ここで、以下の説明において、第2保持部32に保持されたカバー部材Tの上面2Uを適宜、基板ステージ2の上面2U、と称し、第3保持部33に保持された計測部材Cの上面及び第4保持部34に保持されたカバー部材Qの上面を合わせて適宜、計測ステージ3の上面3U、と称する。
干渉計システム11は、マスクステージ1の位置を計測するレーザ干渉計ユニット11Aと、基板ステージ2及び計測ステージ3の位置を計測するレーザ干渉計ユニット11Bとを含む。レーザ干渉計ユニット11Aは、マスクステージ1に配置された計測ミラー1Rを用いて、マスクステージ1の位置を計測可能である。レーザ干渉計ユニット11Bは、基板ステージ2に配置された計測ミラー2R、及び計測ステージ3に配置された計測ミラー3Rを用いて、基板ステージ2及び計測ステージ3それぞれの位置を計測可能である。
アライメントシステム302は、基板Pのアライメントマークを検出して、その基板Pのショット領域(露光領域)Sの位置を検出する。アライメントシステム302は、基板ステージ2(基板P)が対向可能な下面を有する。基板ステージ2の上面2U、及び基板ステージ2に保持されている基板Pの上面(表面)Paは、−Z方向を向くアライメントシステム302の下面と対向可能である。
表面位置検出システム303は、例えばオートフォーカス・レベリングシステムとも呼ばれ、基板ステージ2に保持された基板Pの上面(表面)Paに検出光を照射して、その基板Pの上面Paの位置を検出する。表面位置検出システム303は、基板ステージ2(基板P)が対向可能な下面を有する。基板ステージ2の上面2U、及び基板ステージ2に保持されている基板Pの上面Paは、−Z方向を向く表面位置検出システム303の下面と対向可能である。
基板Pの露光処理を実行するとき、あるいは所定の計測処理を実行するとき、制御装置8は、干渉計システム11の計測結果、及び検出システム300の検出結果に基づいて、駆動システム4,5,6を作動し、マスクステージ1(マスクM)、基板ステージ2(基板P)、及び計測ステージ3(計測部材C)の位置制御を実行する。
液浸部材7は、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能である。液浸部材7は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子12の近傍に配置される。本実施形態において、液浸部材7は、環状の部材であり、露光光ELの光路の周囲に配置される。本実施形態においては、液浸部材7の少なくとも一部が、終端光学素子12の周囲に配置される。
終端光学素子12は、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面13を有する。本実施形態において、射出面13側に液浸空間LSが形成される。液浸空間LSは、射出面13から射出される露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように形成される。射出面13から射出される露光光ELは、−Z方向に進行する。射出面13は、露光光ELの進行方向(−Z方向)を向く。本実施形態において、射出面13は、XY平面とほぼ平行な平面である。なお、射出面13がXY平面に対して傾斜していてもよいし、曲面を含んでもよい。
液浸部材7は、少なくとも一部が−Z方向を向く下面14を有する。本実施形態において、射出面13及び下面14は、射出面13から射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に配置される物体との間で液体LQを保持することができる。液浸空間LSは、射出面13及び下面14の少なくとも一部と投影領域PRに配置される物体との間に保持された液体LQによって形成される。液浸空間LSは、射出面13と、投影領域PRに配置される物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように形成される。液浸部材7は、終端光学素子12と物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように物体との間で液体LQを保持可能である。
本実施形態において、投影領域PRに配置可能な物体は、投影光学系PLの像面側(終端光学素子12の射出面13側)で投影領域PRに対して移動可能な物体を含む。その物体は、終端光学素子12及び液浸部材7に対して移動可能である。その物体は、射出面13及び下面14の少なくとも一方と対向可能な上面(表面)を有する。物体の上面は、射出面13との間に液浸空間LSを形成可能である。その物体は、終端光学素子12の光軸(Z軸)と垂直な面内(XY平面内)において移動可能である。本実施形態において、物体の上面は、射出面13及び下面14の少なくとも一部との間に液浸空間LSを形成可能である。一方側の射出面13及び下面14と、他方側の物体の上面(表面)との間に液体LQが保持されることによって、終端光学素子12と物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。
本実施形態において、その物体は、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材Cの少なくとも一つを含む。例えば、基板ステージ2の上面2U、及び基板ステージ2に保持されている基板Pの表面(上面)Paは、−Z方向を向く終端光学素子12の射出面13、及び−Z方向を向く液浸部材7の下面14と対向可能である。もちろん、投影領域PRに配置可能な物体は、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材Cの少なくとも一つに限られない。また、それら物体は、検出システム300の少なくとも一部と対向可能である。
本実施形態においては、基板Pに露光光ELが照射されているとき、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域が液体LQで覆われるように液浸空間LSが形成される。基板Pの露光時において、液浸部材7は、終端光学素子12と基板Pとの間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように基板Pとの間で液体LQを保持可能である。液体LQの界面(メニスカス、エッジ)LGの少なくとも一部は、液浸部材7の下面14と基板Pの表面との間に形成される。すなわち、本実施形態の露光装置EXは、局所液浸方式を採用する。
図2は、本実施形態に係る液浸部材7及び基板ステージ2の一例を示す側断面図である。図3は、図2の一部を拡大した図である。なお、図2においては、投影領域PR(終端光学素子12及び液浸部材7と対向する位置)に基板Pが配置されているが、上述のように、基板ステージ2(カバー部材T)、及び計測ステージ3(カバー部材Q、計測部材C)を配置することもできる。
図2に示すように、液浸部材7は、少なくとも一部が終端光学素子12の射出面13と対向する対向部71と、少なくとも一部が終端光学素子12の周囲に配置される本体部72とを含む。対向部71は、射出面13と対向する位置に孔(開口)7Kを有する。対向部71は、少なくとも一部が射出面13とギャップを介して対向する上面7Uと、基板P(物体)が対向可能な下面7Hとを有する。孔7Kは、上面7Uと下面7Hとを結ぶように形成される。上面7Uは、孔7Kの上端の周囲に配置され、下面7Hは、孔7Kの下端の周囲に配置される。射出面13から射出された露光光ELは、孔7Kを通過して、基板Pに照射可能である。
本実施形態において、上面7U及び下面7Hのそれぞれは、光路Kの周囲に配置される。本実施形態において、下面7Hは、平坦面である。下面7Hは、基板P(物体)との間で液体LQを保持可能である。以下の説明において、下面7Hを適宜、保持面7H、と称する。
また、液浸部材7は、液体LQを供給可能な供給口15と、液体LQを回収可能な回収口16とを有する。供給口15は、例えば基板Pの露光時において液体LQを供給する。
回収口16は、例えば基板Pの露光時において液体LQを回収する。なお、供給口15は、基板Pの露光時及び非露光時の一方又は両方において液体LQを供給可能である。なお、回収口16は、基板Pの露光時及び非露光時の一方又は両方において液体LQを回収可能である。
供給口15は、射出面13から射出される露光光ELの光路Kの近傍において、その光路Kに面するように配置されている。なお、供給口15は、射出面13と開口7Kとの間の空間及び終端光学素子12の側面の一方又は両方に面していればよい。本実施形態において、供給口15は、上面7Uと射出面13との間の空間に液体LQを供給する。供給口15から供給された液体LQは、その上面7Uと射出面13との間の空間を流れた後、開口7Kを介して、基板P(物体)上に供給される。
供給口15は、流路17を介して、液体供給装置(第1液体供給装置)18と接続されている。液体供給装置18は、清浄で温度調整された液体LQを送出可能である。流路17は、液浸部材7の内部に形成された供給流路17R、及びその供給流路17Rと液体供給装置18とを接続する供給管で形成される流路を含む。液体供給装置18から送出された液体LQは、流路17を介して供給口15に供給される。少なくとも基板Pの露光において、供給口15は、液体LQを供給する。
回収口16は、液浸部材7の下面14と対向する物体上の液体LQの少なくとも一部を回収可能である。回収口16は、露光光ELが通過する開口7Kの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態においては、回収口16は、保持面7Hの周囲の少なくとも一部に配置される。回収口16は、物体の表面と対向する液浸部材7の所定位置に配置されている。少なくとも基板Pの露光において、回収口16に基板Pが対向する。基板Pの露光において、回収口16は、基板P上の液体LQを回収する。
本実施形態において、本体部72は、基板P(物体)に面する開口7Pを有する。開口7Pは、保持面7Hの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、液浸部材7は、開口7Pに配置された多孔部材19を有する。本実施形態において、多孔部材19は、複数の孔(openingsあるいはpores)を含むプレート状の部材である。なお、開口7Pに、網目状に多数の小さい孔が形成された多孔部材であるメッシュフィルタが配置されてもよい。
本実施形態において、多孔部材19は、基板P(物体)が対向可能な下面19Hと、下面19Hの反対方向を向く上面19Uと、上面19Uと下面19Hとを結ぶ複数の孔とを有する。下面19Hは、保持面7Hの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、液浸部材7の下面14の少なくとも一部は、保持面7H及び下面19Hを含む。
本実施形態において、回収口16は、多孔部材19の孔を含む。本実施形態において、基板P(物体)上の液体LQは、多孔部材19の孔(回収口16)を介して回収される。
なお、多孔部材19が配置されなくてもよい。
回収口16は、流路20を介して、液体回収装置21と接続されている。液体回収装置21は、回収口16を真空システムに接続可能であり、回収口16を介して液体LQを吸引可能である。流路20は、液浸部材7の内部に形成された回収流路20R、及びその回収流路20Rと液体回収装置21とを接続する回収管で形成される流路を含む。回収口16から回収された液体LQは、流路20を介して、液体回収装置21に回収される。
本実施形態においては、制御装置8は、供給口15からの液体LQの供給動作と並行して、回収口16からの液体LQの回収動作を実行することによって、一方側の終端光学素子12及び液浸部材7と、他方側の物体との間に液体LQで液浸空間LSを形成可能である。
なお、液浸部材7として、例えば米国特許出願公開第2007/0132976号明細書、欧州特許出願公開第1768170号明細書に開示されているような液浸部材(ノズル部材)を用いることができる。
図2及び図3に示すように、本実施形態において、基板ステージ2は、基板(物体)Pとカバー部材T(基板ステージ2)との間の間隙(ギャップ)Gaに通じる空間部23を有する。空間部23は、間隙Gaの下方に位置する。間隙Gaは、互いに対向する、第1保持部31に保持された基板Pの側面Pcと、第2保持部32に保持されたカバー部材Tの内面Tcとの間に形成される。内面Tcは、基板Pの側面Pcと平行で上端が上面Taと結ばれる第1内面Tdと、第1内面Tdの下方に第1内面Tdとは非平行に配置され、第1保持部31の中心に対して外側に向かうに従って下方に傾斜する傾斜面Tsとを有している。
空間部23には、多孔部材80が配置されている。本実施形態において、多孔部材80は、射出面13及び下面14の少なくとも一方が対向可能な上面80Aを有する。上面80Aは、基板P及びカバー部材Tよりも下方(−Z側)に位置して配置される。本実施形態において、多孔部材80は、例えばチタン製である。多孔部材80は、例えば焼結法により形成可能である。本実施形態において、間隙Gaに流入する液体LQの少なくとも一部は、多孔部材80を介して回収される。
本実施形態において、多孔部材80は、ケース81に支持されている。ケース81は、空間部23に配置される。本実施形態において、ケース81は、例えばセラミック製である。なお、ケース81が金属製でもよい。なお、ケース81は必ずしも必須ではなく、省略してもよい。その場合には、多孔部材80が空間部23にケース81を介さずに収容される。
また、本実施形態において、多孔部材80及びケース81とカバー部材Tとの間に、支持部材82が配置される。支持部材82は、多孔部材80及びケース81の少なくとも一部に支持される。支持部材82は、カバー部材Tの下面Tbの少なくとも一部と対向可能である。支持部材82は、カバー部材Tの下面Tbの少なくとも一部を支持する。
本実施形態において、基板ステージ2は、空間部23に配置される吸引口24を有する。本実施形態において、吸引口24は、空間部23を形成する基板ステージ2の内面の少なくとも一部に形成されている。吸引口24は、空間部23が負圧になるように、空間部23の流体の少なくとも一部を吸引する。吸引口24は、空間部23の液体及び気体の一方又は両方を吸引可能である。
吸引口24は、流路25を介して、流体吸引装置26と接続されている。流体吸引装置26は、吸引口24を真空システムに接続可能であり、吸引口24を介して液体及び気体の一方又は両方を吸引可能である。流路25の少なくとも一部は、基板ステージ2の内部に形成される。吸引口24から吸引された流体(液体及び気体の少なくとも一方)は、流路25を介して、流体吸引装置26に吸引される。
本実施形態において、ケース81は、ケース81の外面と内面とを結ぶ孔(開口)81Hを有する。孔81Hの上端の開口83は、多孔部材80の下面に臨んでいる。孔81Hの下端の開口は、吸引口24と結ばれる。吸引口24は、ケース81の内側の空間が負圧になるように、そのケース81の内側の空間の流体を、孔81Hを介して吸引可能である。
本実施形態において、第1保持部31は、例えばピンチャック機構を有する。第1保持部31は、基板ステージ2の支持面31Sに配置され、基板Pの下面Pbが対向可能な周壁部35と、周壁部35の内側の支持面31Sに配置され、複数のピン部材を含む支持部36と、支持面31Sに配置され、流体を吸引する吸引口37とを有する。吸引口37は、流体吸引装置と接続される。流体吸引装置は、制御装置8に制御される。周壁部35の上面は、基板Pの下面Pbと対向可能である。周壁部35は、基板Pの下面Pbとの間の少なくとも一部に負圧空間を形成可能である。なお、支持面31において、周壁部35は実質的に円形であり、前述、及び後述の説明において、第1保持部31の中心は、周壁部35の中心である。なお、本実施形態においては、XY平面内において、周壁部35は、実質的に円形(円環状)である。制御装置8は、基板Pの下面Pbと周壁部35の上面とが接触された状態で、吸引口37の吸引動作を実行することによって、周壁部35と基板Pの下面Pbと支持面31Sとで形成される空間31Hを負圧にすることができる。これにより、基板Pが第1保持部31に保持される。また、吸引口37の吸引動作が解除されることによって、基板Pは第1保持部31から解放される。
本実施形態においては、空間31Hを負圧にすることにより、基板Pの下面が支持部36(複数のピン部材)の上端に保持される。すなわち、支持部36(複数のピン部材)の上端によって基板Pを保持する保持面36Sの少なくとも一部が規定されている。
本実施形態において、第2保持部32は、例えばピンチャック機構を有する。第2保持部32は、基板ステージ2の支持面32Sにおいて周壁部35を囲むように配置され、カバー部材Tの下面Tbが対向可能な周壁部38と、支持面32Sにおいて周壁部38を囲むように配置され、カバー部材Tの下面Tbが対向可能な周壁部39と、周壁部38と周壁部39との間の支持面32Sに配置され、複数のピン部材を含む支持部40と、支持面32Sに配置され、流体を吸引する吸引口41とを有する。吸引口41は、流体吸引装置と接続される。流体吸引装置は、制御装置8に制御される。周壁部38、39の上面は、カバー部材Tの下面Tbと対向可能である。周壁部38、39は、カバー部材Tの下面Tbとの間の少なくとも一部に負圧空間を形成可能である。制御装置8は、カバー部材Tの下面Tbと周壁部38、39の上面とが接触された状態で、吸引口41の吸引動作を実行することによって、周壁部38と周壁部39とカバー部材Tの下面Tbと支持面32Sとで形成される空間32Hを負圧にすることができる。これにより、カバー部材Tが第2保持部32に保持される。また、吸引口41の吸引動作が解除されることによって、カバー部材Tは第2保持部32から解放される。
空間部23は、周壁部35の周囲の空間を含む。本実施形態において、空間部23は、周壁部35と周壁部38との間の空間を含む。
図4は、基板ステージ2に基板P及びカバー部材Tが保持される平面図である。
図4に示すように、カバー部材TにおけるZ軸周り方向の開口Thを規定するエッジ部EGには、第1保持部31に保持される基板Pの側面Pc(図3参照)に向けて突出する凸部(突出部)GZが設けられている。換言すれば、図4に示されるように、カバー部材Tにおける開口Thは、Z方向から見た場合にその周方向に沿って凸部GZが所定のピッチで複数並んでいる形状(いわゆる「のこぎり状」)となっている。さらに換言すれば、カバー部材Tにおける開口Thは、先端部(後述)から見た場合に凹部がその周方向に沿って所定のピッチで複数並んた形状となっている。
図5は、基板Pにおけるノッチ部PN周辺の拡大平面図である。
凸部GZは、基板Pにおける−X側の端縁に形成され当該基板Pの位置に関する指標となるノッチ部PNと対向する領域A1に配される第1の凸部GZ1と、その他の領域A2に配される第2の凸部GZ2とを備えている。図5に示されるように、領域A1(第1領域とも称する)では、凹部と凸部とが繰り返される形状となっておらず、一方で領域A2(第2領域とも称する)では、複数の凸部が周方向に所定のピッチPZ(後述)で並んだ形状となっている。換言すれば、領域A1における第1の凸部GZ1の先端部Tfの幅W(後述)は、領域A2における第2の凸部GZ2の先端部の幅Wよりも大きくなっている。なお、領域A1における第1の凸部GZ1は必ずしもこの形態に限定されず、例えば第2の凸部GZ2よりも細かなピッチZP(後述)で複数の凸部が並んだ形状となっていてもよいし、第2の凸部GZ2よりも小さな突出量ZL(後述)となっていてもよい。このように本実施形態では、カバー部材Tにおける開口Thを規定するエッジ部EGは、その周方向に沿って領域A1と領域A2とを有しており、それぞれの領域で形状の異なる凸部が形成されている。
図6は、凸部GZの詳細図である。
凸部GZは、基部Te(凸部GZにおいて、載置された基板Pから最も離れた部位)に形成される円弧部Rの大きさ、円弧部Rの中心から先端部までの長さh、円弧部Rの大きさと長さhとの和で示される突出量ZL、先端部の幅W、配列ピッチZPを含む諸元(形状)で示されるものである。なお、第1の凸部GZ1については、基板Pのノッチ部PNの開口幅を含む範囲で、先端部の幅W1(図5参照)が形成されるが、この場合には、図6に示した凸部GZにおいて、ZP≦Wとし、下式(1)で示される諸元で凸部GZを設定すればよい。
W1=n×W−(n−1)×(W−ZP) …(1)
n:凸部GZの数(正の整数)
また、基板Pとカバー部材Tの間隙Gaが例えば200μmの場合、第2凸部GZ2の好適な諸元としては、長さhが0.3〜0.8mm、円弧部Rが0.05〜0.15mm、ピッチZPが0.3〜1.0mm、幅Wが0.1〜0.5mm、突出量ZLが0.35〜0.95mmが挙げられる。この場合の長さhとピッチZPとの好適な比は、0.3〜1.5程度となる。このように、第1の凸部GZ1と第2の凸部GZ2とは、少なくともピッチZPが異なる諸元を有することになる。また、第1、第2の凸部GZ1、GZ2の内面Tcは、図3等を参照して上述した第1内面Td及び傾斜面Tsを有するものとなっている。
なお、図6に示すように、カバー部材Tの表面に撥液膜HMが、例えば20μmの膜厚で成膜される場合には、上記の凸部GZ1、GZ2が当該膜厚でオフセット(加算)された形状となる。
次に、露光装置EXの動作の一例について説明する。
制御装置8は、基板ステージ2を露光位置に移動させて、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2(基板P)との間に液体LQで液浸空間LSが形成された後、基板Pの露光処理を開始する。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。制御装置8は、基板Pを投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LSの液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射する。これにより、基板Pが液体LQを介して露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が投影光学系PL及び液体LQを介して基板Pに投影される。
図4に示すように、本実施形態においては、基板P上に露光対象領域であるショット領域Sがマトリクス状に複数配置されている。制御装置8は、基板P上に定められた複数のショット領域Sを順次露光する。
基板Pのショット領域Sを露光するとき、終端光学素子12及び液浸部材7と基板Pとが対向され、終端光学素子12と基板Pとの間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。基板Pの複数のショット領域Sを順次露光するとき、終端光学素子12及び液浸部材7と基板Pの上面Pa及び基板ステージ2の上面2Uの少なくとも一方との間に液体LQで液浸空間LSが形成されている状態で、駆動システム5によって基板ステージ2がXY平面内において移動される。制御装置8は、終端光学素子12及び液浸部材7と基板Pの上面Pa及び基板ステージ2の上面2Uの少なくとも一方との間に液体LQで液浸空間LSが形成されている状態で、基板ステージ2を移動しながら、基板Pの露光を実行する。
例えば基板P上の複数のショット領域Sのうち最初のショット領域Sを露光するために、制御装置8は、その第1のショット領域Sを露光開始位置に移動する。制御装置8は、液浸空間LSが形成された状態で、第1のショット領域S(基板P)を投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動しながら、その第1のショット領域Sに対して露光光ELを照射する。
第1のショット領域Sの露光が終了した後、次の第2のショット領域Sを露光するために、制御装置8は、液浸空間LSが形成された状態で、基板PをX軸方向(あるいはXY平面内においてX軸方向に対して傾斜する方向)に移動し、第2のショット領域Sを露光開始位置に移動する。制御装置8は、第1のショット領域Sと同様に、第2のショット領域Sを露光する。
制御装置8は、投影領域PRに対してショット領域SをY軸方向に移動しながらそのショット領域Sに露光光ELを照射する動作(スキャン露光動作)と、そのショット領域Sの露光が終了した後、次のショット領域Sを露光開始位置に移動するための動作(ステッピング動作)とを繰り返しながら、基板P上の複数のショット領域Sを、投影光学系PL及び液浸空間LSの液体LQを介して順次露光する。基板Pの複数のショット領域Sに対して露光光ELが順次照射される。
本実施形態において、制御装置8は、投影光学系PLの投影領域PRと基板Pとが、図4中、矢印R1に示す移動軌跡に沿って相対的に移動するように基板ステージ2を移動しつつ投影領域PRに露光光ELを照射して、液体LQを介して基板Pの複数のショット領域Sを露光光ELで順次露光する。基板Pの露光における基板ステージ2の移動中の少なくとも一部において、液浸空間LSは、間隙Ga上に形成される。
ここで、例えば、液浸空間LSがカバー部材T上から基板P上に移動することにより、液浸空間LSの液体LQの一部が千切れ、滴となって基板P上に残留する可能性がある。
例えば、液浸空間LSが、カバー部材T上、間隙Ga上、及び基板P上の順に移動すると、間隙Gaの存在により、カバー部材Tと基板Pとで急激に幾何学的な形状(液浸空間LSのカバー部材Tや基板Pなどとの接触面の形状)が変化することとなる。その幾何学的な形状の変化によって、液体LQの少なくとも一部が基板P上に残留するように液浸空間LSの液体LQが流動する可能性がある。
領域A2において、液浸空間LSがカバー部材T上から基板P上に移動した場合には、第2の凸部GZ2において、液体LQとカバー部材Tとの接触面積が漸次小さくなるため、上述した急激な幾何学的形状の変化が緩和される。そのため、液体LQがカバー部材Tからスムースに離れ、基板Pの上面に液体LQが残留することが抑制される。なお、領域A2に形成される第2の凸部GZ2の諸元については、開口Th内に載置される基板Pの特性に応じて適宜選択してもよい。具体的には、基板Pとカバー部材Tとの間に液体LQが浸入しやすい基板Pの場合には、例えばピッチPZの値を大きく設定してもよい。また、基板Pとカバー部材Tとの間に液体LQが浸入しにくい基板Pの場合には、例えばピッチPZの値を小さく設定してもよい。あるいは、基板Pとカバー部材Tとの間に液体LQが浸入しやすい基板Pの場合には、例えば突出量ZLの値を大きく設定してもよい。また、基板Pとカバー部材Tとの間に液体LQが浸入しにくい基板Pの場合には、例えば突出量ZLの値を小さく設定してもよい。
一方、領域A1においては、液浸空間LSがカバー部材T上から基板P上に移動した場合に、開口部の幅が漸次小さくなるノッチ部PNの存在により、上述した急激な幾何学的形状の変化が緩和されるが、間隙量が大きくなり、間隙を介した液体LQの漏れ量が多くなることが懸念される。そこで、本実施形態では、第1の凸部GZ1の諸元を第2の凸部GZ2の諸元と異ならせて、間隙量を減らすように第1の凸部GZ1を設定することにより、ノッチ部PNにおける部分的な液体漏れ特異性を軽減することができる。
以上説明したように、本実施形態では、基板Pにおけるノッチ部PNの位置に応じて、諸元の異なる第1の凸部GZ1と第2の凸部GZ2とを配置することにより、液体LQの残留を抑制しつつ、部分的な液体漏れ特異性を軽減することができ、結果として、露光不良の発生を抑制できる。
なお、上記実施形態では、第1の凸部GZ1を−X側の一箇所(6時位置)に設ける構成としたが、これに限定されるものではなく、開口Thの周方向の異なる位置、例えば90°ずれた−Y側(3時)の位置との双方に設ける構成としてもよい。この構成を採ることにより、基板Pを第1保持部31に保持させる方向がいずれの場合でも対応可能となる。
<第2実施形態>
次に、露光装置EXの第2実施形態について、図7乃至図8を参照して説明する。
これらの図において、図1乃至図6に示す第1実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。なお、図7及び図8においては、便宜上、基板Pにおけるノッチ部及び第1の凸部の図示を省略している。
本実施形態における露光装置EXには、基板ステージ2におけるカバー部材Tの周囲に間隙Gmをあけて部材としてのスケール部材(計測部材)GTが設けられている。そして、カバー部材Tにおける間隙Gmを臨むスケール部材GTと対向する位置(外縁部、第2エッジ部)に、上述した第2の凸部GZ2と同様の諸元を有する第3の凸部GZ3が間隙Gmの延在方向に沿って形成されている。間隙Gmに臨むカバー部材Tの第2エッジ部の内面及びスケール部材GTの第3エッジ部における内面には、第1実施形態で説明したカバー部材Tと同様に、上端が上面と結ばれる第1内面と、第1内面の下方に配置され、間隙Gmから離間するのに従って下方に傾斜する傾斜面が形成されている(図3のTsを適宜参照)。
上記構成の露光装置EXでは、スケール部材GTを用いてその基板ステージ2の位置を計測するエンコーダシステムが用いられる場合、液体LQが間隙Gmを介してカバー部材Tとスケール部材GTとの間を移動する際に、上記の凸部GZを用いて液体LQの残留を抑制することが可能である。なお、このようなエンコーダシステムは、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号明細書に開示されている。
なお、第3の凸部GZ3は、必ずしも第2の凸部GZ2と同様の諸元を有する必要はなく、互いに異なる諸元を有しても良い。すなわち、基板Pとカバー部材Tとの間の間隙Gaの下方には、多孔部材80(図3参照)が設けられ、間隙Gaを介して漏れた液体LQを吸引して回収可能であり、また、スケール部材GT及びカバー部材Tの外形寸法精度と比較して基板Pの外形寸法精度が低いことから、カバー部材Tにおける第2の凸部GZ2における諸元を第3の凸部GZ3の諸元と異ならせ、間隙Gaにおける間隙量を間隙Gmにおける間隙量よりも、例えば、1mm程度に大きくすることも可能である。より具体的には、第3の凸部GZ3における突出量ZLを、第2の凸部GZ2における突出量ZLよりも小さくしてもよい。あるいは、第3の凸部GZ3におけるピッチZLP、第2の凸部GZ2におけるピッチZPよりも小さな値としてもよい。これにより、基板Pの上面に液体LQが残留することが抑制されるとともに、スケール部材GT上に液体LGが残留してしまうことが抑制される。結果として、露光不良の発生を抑制できる。
また、本実施形態の露光動作においては、基板ステージ2と計測ステージ3とを当接させた状態で共に移動させ(以下、「スクラムスイープ動作」と適宜称する)、これにより終端光学素子12の下方で液浸空間LSを維持しつつ液浸空間LSを基板ステージ2と計測ステージ3との間で移動させる動作を行うことがある。なお、スクラムスイープ動作の詳細に関しては、例えば米国特許出願公開第2010/0296068号などに開示されている。そして本実施形態では、基板ステージ2と計測ステージ3とがスクラムスイープ動作をする際の緩衝材となる緩衝部材BFが基板ステージ2に設けられている。そして、緩衝部材BFにおける計測ステージ3及びスケール部材GTと対向する位置に、上記第2の凸部GZ2と同様の諸元を有する第4の凸部GZ4が設けられている。この構成を採ることにより、液体LQが計測ステージ3から基板ステージ2に移動する際に、基板ステージ2に液体LQが残留することを抑制できる。なお、緩衝部材BFは、基板ステージ2側ではなく、計測ステージ3側に設けられていてもよい。あるいは、基板ステージ2と計測ステージ3の双方の側に緩衝部材BFが設けられていてもよい。また、緩衝部材BFに設けられる第4の凸部GZ4は、必ずしも第2の凸部GZ2と同様の諸元を有する必要はなく、第2の凸部GZ2と異なる諸元としてもよい。具体的には、例えば第4の凸部GZ4における突出量ZLを、第2の凸部GZ2における突出量ZLよりも小さくしてもよい。
または、第4の凸部GZ4におけるピッチPZを、第2の凸部GZ2におけるピッチPZよりも小さくしてもよい。また、第4の凸部GZ4は、緩衝部材BFのY方向両側に設ける必要は必ずしもなく、少なくとも一方の側に設けてもよい。
なお、本実施形態では、間隙Gmを形成するカバー部材T、スケール部材GTのうち、カバー部材Tに第3の凸部GZ3を設ける構成を例示したが、これに限定されず、スケール部材GTに設ける構成や、カバー部材T及びスケール部材GTの双方に設ける構成であってもよい。カバー部材T及びスケール部材GTの双方に凸部を設ける場合には、例えば凸部間の隙間が一定となるように、一方の凸部が他方の凸部間の凹部に突出するように、同一ピッチで位相を半ピッチずらして配置すればよい。
また、図7に示されるように、計測ステージ3において、露光光ELを計測するための計測部材(計測器)Cの周囲におけるカバー部材Qに上記と同様の凸部を設けてもよい。
これにより、計測部材Cとカバー部材Qとの間に形成される間隙Gnを介して液体LQが移動する際に液体LQが計測部材C上などに残留することも抑制できる。計測部材Cとしては、例えば米国特許第4,465,368号明細書などに開示される照度むらセンサ、米国特許出願公開第2002/0041377号明細書などに開示される空間像計測器、米国特許出願公開第2002/0061469号明細書などに開示される照度モニタ、及び欧州特許第1,079,223号明細書などに開示される波面収差計測器などが挙げられる。また、計測部材Cとしては、アライメント用の基準マークや、液浸部材7等を下方から撮像するために計測ステージ3に設けた撮像装置Iなども含まれる。これら計測部材Cの周囲におけるカバー部材Qに上述した凸部を設ける構成を採用してもよい。
また、基板ステージ2に搭載される計測部材Cの周囲におけるカバー部材Tに上述した凸部を設けてもよい。このような基板ステージ2に搭載される計測部材Cとしては、例えば、投影光学系PLを介した計測マークの空間像を計測するセンサ(AISセンサ)Sが挙げられる。このセンサSの周囲におけるカバー部材Tに上述した凸部を設ける構成とすることにより、同様の作用・効果を奏することができる。
センサSの周囲におけるカバー部材Tに形成される凸部は、例えば第3の凸部GZ3と同様の諸元としてもよいし、第2の凸部GZ2や第3の凸部GZ3と異なる諸元の凸部としてもよい。例えば、センサSの周囲におけるカバー部材Tに形成される凸部の突出量ZLを、第2の凸部GZ2における突出量ZLよりも小さくしてもよい。または、センサSの周囲におけるカバー部材Tに形成される凸部のピッチPZを、第2の凸部GZ2におけるピッチPZよりも小さくしてもよい。
このように、本実施形態では、カバー部材Tにおいて、基板Pと対向する部位における凸部(第1の凸部GZ1や第2の凸部GZ2)の形状(ピッチPZや突出量ZLなど)は、他の凸部(第3の凸部GZ3およびセンサSと対向する部分に形成される凸部など)の形状とは異なっている。
なお、上述したカバー部材Tに形成される各凸部(第1の凸部GZ1〜第3の凸部GZ3、センサSの周囲における凸部)、カバー部材Qに形成される凸部、及び緩衝部材BFに形成される凸部はすべて形成される必要は必ずしもなく、これらのうち少なくとも1つが形成されていてもよい。
また、本実施形態で説明した凸部GZは、露光装置内の他の部材にも適用が可能である。具体的には、液浸部材7の下面14(例えば下面14の周縁など)や上述したエンコーダシステムの読み取りヘッドなど、液体LQと接触する接液部材であって当該液体LQが残留することを好まない部位にも適用が可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態で示した凸部の形状は一例であり、この他に、図9(a)に示すように、基部Teに円弧部を設けずに先端部Tfと平行なエッジ部を設ける構成、図9(b)に示すように、基部Teにおいて各凸部の側面同士が交差する構成、さらに、図9(c)に示すように、先端部Tfにおいても各凸部の側面同士が交差して鋭端となる構成、また、図9(d)に示すように、基部Te及び先端部Tfの双方に円弧部が設けられる構成等を適宜採用することができる。
また、上記第1実施形態では、図5に示したように、領域A1では、上述した凹凸が繰り返される形状となっていない第1の凸部GZ1を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、基板Pの外形寸法によっては、カバー部材Tとの間隙Gaが大きくなる場合がある。このような場合には、多孔部材80によって液体LQを吸引させるために、図10に示すように、第2の凸部GZ2と同様に、上述した凹凸が繰り返される形状としてもよい。この構成における第1の凸部GZ1の諸元としては、第2の凸部GZ2の諸元と比較して細かなピッチZP及び小さな突出量ZLとなっている(図6参照)。さらに、上記第1実施形態では、基板Pにおけるノッチ部PNの位置に応じて凸部の諸元を異ならせる構成について説明したが、この他に、例えば、露光処理時の走査移動方向と非走査方向とに応じた位置で、凸部の諸元を異ならせる構成としてもよい。この場合、予め、走査移動方向と非走査方向とで液体LQの残留状態を確認しておき、確認した残留状態に応じて、各方向毎に凸部の諸元を設定することが好ましい。
なお、上述の各実施形態においては、投影光学系PLの終端光学素子12の射出側(像面側)の光路Kが液体LQで満たされているが、投影光学系PLが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているような、終端光学素子12の入射側(物体面側)の光路も液体LQで満たされる投影光学系でもよい。
なお、上述の各実施形態においては、露光用の液体LQとして水を用いているが、水以外の液体であってもよい。液体LQとしては、露光光ELに対して透過性であり、露光光ELに対して高い屈折率を有し、投影光学系PLあるいは基板Pの表面を形成する感光材(フォトレジスト)などの膜に対して安定なものが好ましい。例えば、液体LQとして、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等を用いることも可能である。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6611316号明細書に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許第6341007号明細書、米国特許第6208407号明細書、米国特許第6262796号明細書等に開示されているような、複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。例えば、図11に示すように、露光装置EXが2つの基板ステージ2001、2002を備えてもよい。その場合、射出面13と対向するように配置可能な物体は、一方の基板ステージ、その一方の基板ステージに保持された基板、他方の基板ステージ、及びその他方の基板ステージに保持された基板の少なくとも一つを含む。なお、図11では上述した計測部材(センサSなど)は省略されているが、カバー部材のうちこの計測部材と対向する部位にも上述した凸部を設けてもよいことは言うまでもない。
また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6778257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。例えば、レンズ等の光学部材と基板との間に液浸空間を形成し、その光学部材を介して、基板に露光光を照射することができる。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
上述の実施形態の露光装置EXは、各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図12に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクのパターンからの露光光で基板を露光すること、及び露光された基板を現像することを含む基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
2…基板ステージ(ステージ)、 8…制御装置、 12…終端光学素子(光学部材)
、 13…射出面、 31…第1保持部、 32…第2保持部、 80…多孔部材、 A
1…第1領域、 A2…第2領域、 EL…露光光、 EX…露光装置、 Ga、Gm、
Gn…間隙(ギャップ)、 GT…スケール部材(部材、計測部材)、 GZ…凸部、
GZ1…第1の凸部(突出部)、 GZ2…第2の凸部(突出部)、 LQ…液体、 L
S…液浸空間、 P…基板(物体)、 S…ショット領域(露光領域)、 T…カバー部
材(第1部材、規定部材)

Claims (1)

  1. 液体を介して露光光を基板の上面に照射する露光装置であって、
    前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
    前記基板をリリース可能に保持する第1保持部と、上面及び該上面の外縁の一部であって前記保持される基板の端部と周方向に沿って対向するエッジ部を有する第1部材と、を含む基板保持装置と、を備え、
    前記第1部材の前記エッジ部には、前記保持された基板に向けて突出する突出部が前記周方向に沿って複数並んで形成され、
    前記エッジ部は、
    第1形状を有する突出部が配置され、かつ、前記保持された基板の所定位置に設けられた前記基板の位置に関する指標となるノッチ部に対向する位置に配置された第1領域と、
    前記第1形状と異なる第2形状の突出部が前記周方向に沿って所定ピッチで複数配置された第2領域とを有する露光装置。
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