JP2014093357A - オゾンガス溶解水の製造方法、及び電子材料の洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶存オゾンガス濃度が高く、しかも使用場所での酸素ガスの気泡化が抑制されたオゾンガス溶解水を製造する。製造されたオゾンガス溶解水を用いて、気泡に起因する洗浄ムラや機器破損のトラブルを回避して電子材料を効率的に洗浄する。
【解決手段】オゾンガス及び酸素ガスの混合ガスと水とをオゾン溶解部に供給して該混合ガスを該供給水に溶解させてオゾンガス溶解水を製造するにあたり、オゾン溶解部に供給する混合ガス量を、混合ガス中のオゾンがすべて酸素に分解したと仮定した場合の該混合ガス中の酸素ガス量と、供給水中の溶存酸素ガス量との合計が、得られたオゾンガス溶解水の使用条件下における酸素ガスの飽和溶解度以下となるように制御する。
【選択図】図1
【解決手段】オゾンガス及び酸素ガスの混合ガスと水とをオゾン溶解部に供給して該混合ガスを該供給水に溶解させてオゾンガス溶解水を製造するにあたり、オゾン溶解部に供給する混合ガス量を、混合ガス中のオゾンがすべて酸素に分解したと仮定した場合の該混合ガス中の酸素ガス量と、供給水中の溶存酸素ガス量との合計が、得られたオゾンガス溶解水の使用条件下における酸素ガスの飽和溶解度以下となるように制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体、液晶用基板等の電子材料(電子部品や電子部材等)のウェット洗浄に好適に用いられるオゾンガス溶解水の製造方法と、このオゾンガス溶解水を用いた電子材料の洗浄方法に関する。
従来、半導体用シリコン基板、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用石英基板などの電子材料の表面から、微粒子、有機物、金属などを除去するために、いわゆるRCA洗浄法と呼ばれる過酸化水素をベースとする濃厚薬液による高温でのウェット洗浄が行われていた。RCA洗浄法は、電子材料の表面の金属などを除去するために有効な方法であるが、高濃度の酸、アルカリや過酸化水素を多量に使用するために、廃液中にこれらの薬液が排出され、廃液処理において中和や沈殿処理などに多大な負担がかかるとともに、多量の汚泥が発生し、更には大量の濯ぎ水が必要となるという問題がある。
そこで、特定のガスを超純水に溶解させ、必要に応じて微量の薬品を添加して調製したガス溶解水が、高濃度薬液に代わって使用されるようになってきている。ガス溶解水による洗浄であれば、被洗浄物への薬品の残留の問題も少なく、洗浄効果も高いため、洗浄用水の使用量の低減を図ることができる上に濯ぎ水量も大幅に低減される。
従来、電子材料用洗浄水としてのガス溶解水に用いられる特定のガスとしては、水素ガス、酸素ガス、オゾンガス、希ガス、炭酸ガスなどがあり、特許文献1にはオゾンガス溶解水による基板洗浄技術が記載されている。
オゾンガス溶解水は、オゾンの酸化力で基板表面の有機物除去や基板表面改質(基板表面を親水化させる)に用いられる。また、オゾンガス溶解水に超音波を印加して洗浄に用いることで、微粒子除去効果も得られるため、有機物と微粒子の両方が除去できる洗浄方法として用いられている。
また、このようなガス溶解水の製造に際して、ガスを溶解させる水を予め脱気処理してガス溶解効率を向上させる方法も提案されている(例えば特許文献2)。
工業的に利用されるオゾンガスは、通常、酸素ガスとオゾンガスとの混合ガスとして供給され、混合ガスの大半を酸素ガスが占める。即ち、水中に溶解させるオゾンガスとしては、通常オゾナイザ(オゾン発生器)で生成させたオゾンガスが用いられる。オゾナイザは大きく分けて水電解式、放電式、紫外線照射式などがあるが、いずれの方式でも、オゾンガスは、その割合の大小はあるものの、オゾンガスと酸素ガスとの混合ガスとして得られる。
酸素ガスとオゾンガスとでは、水に対する溶解度はオゾンガスの方が大きいため、このような混合ガスを用いて高濃度にオゾンガスを溶解させたオゾンガス溶解水を製造すると、このオゾンガス溶解水の使用場所において、オゾンの自己分解で発生した酸素が溶解できずに気泡化し、例えば、超音波洗浄時の洗浄効果の低下や超音波振動子の破損を引き起こす課題があった。
即ち、超音波洗浄を行う場合、被洗浄物の表面に気泡が付着することによる洗浄ムラで洗浄効果が低下する。また、気泡の存在で超音波振動子が空振動することにより振動子の破損を招く。このため、洗浄水中の気泡量は少なくする必要があるが、特に超音波洗浄にオゾンガス溶解水を適用した場合、水中の溶存オゾンが容易に分解して酸素となり気泡化しやすい。この傾向は溶存オゾンガス濃度が高くなるほど、分解で生じる酸素ガス量が多くなるため顕著に現れる。
即ち、超音波洗浄を行う場合、被洗浄物の表面に気泡が付着することによる洗浄ムラで洗浄効果が低下する。また、気泡の存在で超音波振動子が空振動することにより振動子の破損を招く。このため、洗浄水中の気泡量は少なくする必要があるが、特に超音波洗浄にオゾンガス溶解水を適用した場合、水中の溶存オゾンが容易に分解して酸素となり気泡化しやすい。この傾向は溶存オゾンガス濃度が高くなるほど、分解で生じる酸素ガス量が多くなるため顕著に現れる。
このようなことから、オゾンガス溶解水による電子材料の洗浄においては、洗浄効果を高めるために溶存オゾンガス濃度を高く維持した上で気泡の発生を抑制することが望まれる。
本発明は、溶存オゾンガス濃度が高く、しかも使用場所での酸素ガスの気泡化が抑制されたオゾンガス溶解水を製造する方法を提供することを課題とする。
本発明はまた、製造されたオゾンガス溶解水を用いて、気泡に起因する洗浄ムラや機器破損のトラブルを回避して電子材料を効率的に洗浄する方法を提供することを課題とする。
本発明はまた、製造されたオゾンガス溶解水を用いて、気泡に起因する洗浄ムラや機器破損のトラブルを回避して電子材料を効率的に洗浄する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、水に溶解させるオゾンガス(酸素ガスとの混合ガス中のオゾンガス)が全て酸素ガスに分解した場合において、使用場所での酸素ガスの飽和溶解度以下となるように、オゾンガスと酸素ガスとの混合ガスを水に溶解させることにより、上記課題を解決することができることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] オゾンガス及び酸素ガスの混合ガスと水とをオゾン溶解部に供給して該混合ガスを該供給水に溶解させてオゾンガス溶解水を製造する方法において、該オゾン溶解部に供給する該混合ガス量を、該混合ガス中のオゾンがすべて酸素に分解したと仮定した場合の該混合ガス中の酸素ガス量と該供給水量とから算出される溶存酸素ガス濃度の増加分と、該供給水の溶存酸素ガス濃度との合計が、得られたオゾンガス溶解水の使用条件下における酸素ガスの飽和溶解度以下となるように制御することを特徴とするオゾンガス溶解水の製造方法。
[2] [1]において、前記供給水が脱気処理水であることを特徴とするオゾンガス溶解水の製造方法。
[3] [1]又は[2]において、前記混合ガスのオゾンガス濃度が3体積%以上であることを特徴とするオゾンガス溶解水の製造方法。
[4] [1]ないし[3]のいずれかにおいて、前記混合ガスが、酸素ガスからオゾンガスを発生させるオゾナイザで得られた混合ガスであり、該オゾナイザの入口酸素ガス量を調整することにより、前記オゾン溶解部に供給する混合ガス量を制御することを特徴とするオゾンガス溶解水の製造方法。
[5] [1]ないし[4]のいずれかにおいて、前記オゾンガス溶解水のpHを中性以下として該オゾンガス溶解水中の溶存オゾンガスの自己分解を抑制するためのガスを、前記オゾン溶解部の前段、後段及び該オゾン溶解部のいずれかにおいて前記水中に溶解させることを特徴とするオゾンガス溶解水の製造方法。
[6] [1]ないし[5]のいずれかにおいて、前記オゾンガス溶解水の溶存オゾンガス濃度が1〜15ppmであることを特徴とするオゾンガス溶解水の製造方法。
[7] [1]ないし[6]のいずれかに記載のオゾンガス溶解水の製造方法で製造されたオゾンガス溶解水を用いて電子材料を洗浄することを特徴とする電子材料の洗浄方法。
[8] [7]において、前記オゾンガス溶解水を用いて超音波洗浄を行うことを特徴とする電子材料の洗浄方法。
本発明によれば、オゾン溶解部に供給する混合ガス量を、この混合ガス中のオゾンがすべて酸素に分解したと仮定した場合の合計の酸素ガス量と、オゾン溶解部に供給される水中の溶存酸素ガス量との合計が、得られたオゾンガス溶解水の使用条件下における酸素ガスの飽和溶解度以下となるように制御するため、オゾンガス溶解水の使用場所において、オゾンガス溶解水中の溶存オゾンガスがすべて酸素に分解しても当該オゾンガス溶解水中の酸素濃度はその使用条件下における酸素ガスの飽和溶解度以下であるため、水中の溶存酸素ガスが気泡化することが防止される。
このため、高濃度にオゾンガスを溶解させたオゾンガス溶解水であっても、使用場所における気泡化を抑制することができ、気泡に起因する洗浄ムラや超音波振動子の破損等の機器破損のトラブルを回避して、電子材料を洗浄効果の高い高濃度オゾンガス溶解水により、効率的に洗浄することができる。
このため、高濃度にオゾンガスを溶解させたオゾンガス溶解水であっても、使用場所における気泡化を抑制することができ、気泡に起因する洗浄ムラや超音波振動子の破損等の機器破損のトラブルを回避して、電子材料を洗浄効果の高い高濃度オゾンガス溶解水により、効率的に洗浄することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[オゾンガス溶解水の製造方法]
本発明のオゾンガス溶解水の製造方法は、オゾンガス及び酸素ガスの混合ガス(以下「オゾン/酸素混合ガス」と称す場合がある。)と水とをオゾン溶解部に供給して該混合ガスを該供給水に溶解させてオゾンガス溶解水を製造する方法において、該オゾン溶解部に供給する該混合ガス量を、該混合ガス中のオゾンがすべて酸素に分解したと仮定した場合の該混合ガス中の酸素ガス量と該供給水量とから算出される溶存酸素ガス濃度の増加分と、該供給水の溶存酸素ガス濃度との合計が、得られたオゾンガス溶解水の使用条件下における酸素ガスの飽和溶解度以下となるように制御することを特徴とする。
本発明のオゾンガス溶解水の製造方法は、オゾンガス及び酸素ガスの混合ガス(以下「オゾン/酸素混合ガス」と称す場合がある。)と水とをオゾン溶解部に供給して該混合ガスを該供給水に溶解させてオゾンガス溶解水を製造する方法において、該オゾン溶解部に供給する該混合ガス量を、該混合ガス中のオゾンがすべて酸素に分解したと仮定した場合の該混合ガス中の酸素ガス量と該供給水量とから算出される溶存酸素ガス濃度の増加分と、該供給水の溶存酸素ガス濃度との合計が、得られたオゾンガス溶解水の使用条件下における酸素ガスの飽和溶解度以下となるように制御することを特徴とする。
本発明において、オゾン溶解部に供給する水(以下「給水」と称す場合がある。)は、洗浄に適する水質であること、得られるオゾンガス溶解水のオゾンガス濃度を維持するためにpHが中性以下であること、過酸化水素濃度が十分に低いこと(望ましくは10ppb以下)などの条件が満たされるものが望ましく、通常は不純物を極限まで除去した超純水もしくは純水が用いられる。
また、給水に溶解させるオゾン/酸素混合ガスとしては、酸素ガスからオゾナイザにより発生させたオゾン/酸素混合ガスを用いることが好ましく、このオゾナイザ(オゾン発生器)に供給する酸素ガスは、酸素ガスボンベから供給されたものであってもよく、PSA(Pressure Swing Adsorption:圧力スイング吸着法)酸素濃縮装置により、大気中の空気から酸素ガスを取り出し、このガスをオゾナイザに供給してオゾンガスと酸素ガスとの混合ガスを得るようにしてもよい。また、PSA酸素濃縮装置とガスボンベとを併用しても良い。好ましくは、PSA酸素濃縮装置により、酸素濃縮ガスを製造し、このガスをオゾナイザに供給してガス中の酸素ガスの一部をオゾンガスに変更したオゾン/酸素混合ガスを純水又は超純水に溶解させる方法が、安価であり、また、ガスボンベの交換等の手間もなく有利である。
オゾナイザとしては特に制限はなく、水電解式、紫外線照射式や放電式のものが用いられるが、大容量の高濃度オゾンガスを低コストで発生させ易い放電式が好適に用いられる。
本発明において、オゾン溶解部に供給する混合ガスのオゾンガス濃度は、高い程高濃度オゾンガス溶解水を製造することができることから、混合ガス中のオゾンガス濃度は3体積%(65g/Nm3)以上、特に5体積%以上であることが好ましい。ただし、オゾナイザの仕様等により、通常混合ガス中のオゾンガス濃度は20体積%以下である。
このような混合ガスの溶解に当っては、オゾン溶解部に供給する純水又は超純水を予め脱気処理して溶存ガスを除去し、除去した溶存ガス量以下の混合ガスを溶解させることにより、ガスの溶解を円滑に行うことができると共に、供給した混合ガスの全量を水に溶解させることができ、従って余剰ガスが発生しないために、
(1) オゾンガス及びその原料である酸素ガス使用量を必要最低限に抑えてガス供給コスト、オゾン発生電力を低減することができる。
(2) 排気される余剰ガスがないため、その無害化処理が不要となり、装置の簡素化、コストダウンを図ることができる。
といった利点が得られ、オゾンガス溶解水の製造コストが低減され、好ましい。これに対して、オゾン溶解部への供給水を脱気処理しない場合、通常、水へのオゾンガスの溶解効率は50〜60%であるため、40〜50%の余剰オゾンガスが排出され、オゾンガスの無駄、排ガス処理が問題となる。
(1) オゾンガス及びその原料である酸素ガス使用量を必要最低限に抑えてガス供給コスト、オゾン発生電力を低減することができる。
(2) 排気される余剰ガスがないため、その無害化処理が不要となり、装置の簡素化、コストダウンを図ることができる。
といった利点が得られ、オゾンガス溶解水の製造コストが低減され、好ましい。これに対して、オゾン溶解部への供給水を脱気処理しない場合、通常、水へのオゾンガスの溶解効率は50〜60%であるため、40〜50%の余剰オゾンガスが排出され、オゾンガスの無駄、排ガス処理が問題となる。
オゾン溶解部への給水を脱気処理する場合、その脱気の程度としては、脱気処理水の溶存ガス濃度が当該給水の水温での飽和溶存ガス濃度の50%以下、特に10%以下、とりわけ1%以下となるように脱気することが好ましい。
給水の脱気装置としては、水質を悪化させるものでなければ特に制限はなく、真空脱気塔、膜脱気装置などが用いられるが、コンパクトで管理も容易なことから、減圧膜脱気装置、即ち、ガス透過膜を介して気相と水相とが仕切られたガス透過膜モジュールの気相を減圧することにより、水相の溶存ガスをその成分に関わらずガス透過膜を介して気相に移行させる減圧膜脱気装置、を用いることが好ましい。
脱気装置は必ずしもオゾン溶解部の直前に設ける必要はなく、オゾン溶解部への給水の供給経路の上流側であればよい。
脱気装置は必ずしもオゾン溶解部の直前に設ける必要はなく、オゾン溶解部への給水の供給経路の上流側であればよい。
給水配管の材質は、給水の水質を悪化させるものでなければ制限はなく、ガス透過性が低いCVP(塩化ビニル)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)などの材質が望ましいが、高い脱気レベル(例えば溶存酸素ガス濃度50ppb以下)が必要でない場合はこの限りではない。本発明においては、高い脱気レベルは必要としないので、水質条件以外は制限がない。
一方、オゾンガスを含む混合ガス、及びオゾンガス溶解水の供給配管の材質については、十分な耐オゾン性を有するものが用いられ、例えばPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などが用いられる。
オゾン溶解部には、ガス透過膜を介して気相と水相とが仕切られたガス透過膜モジュールの気相に供給した混合ガスをガス透過膜を介して水相に移行させて溶解させるガス溶解膜モジュールを用いることが好ましい。このようなガス溶解膜モジュールを用いる方法であれば、水中に容易にガスを溶解させることができ、また、溶存ガス濃度の調整、管理も容易に行うことができる。
ガス溶解膜モジュール等のオゾン溶解部についても十分な耐オゾン性を有することが重要であり、通常はPTFE製のものが用いられる。
なお、オゾン溶解部は、ガス透過膜モジュールに限らず、溶解後に十分な時間を確保することで溶解効率を高くすることができるものであれば、例えばバブリングにより溶解させるものであってもよく、エゼクターにより溶解させるものであってもよい。
本発明においては、ガス透過膜モジュール等のオゾン溶解部に供給するオゾン/酸素混合ガス量を、該混合ガス中のオゾンがすべて酸素に分解したと仮定した場合の該混合ガス中の酸素ガス量と給水量とから算出される、給水の溶存酸素ガス濃度に対する得られたオゾンガス溶解水の溶存酸素ガス濃度の増加分と、オゾン溶解部に供給される給水の溶存酸素ガス濃度との合計(以下、この合計濃度を「オゾンガス溶解水の理論溶存酸素ガス濃度」と称す場合がある。)が、得られたオゾンガス溶解水の使用条件下、即ち、使用場所における水温や圧力条件下における酸素ガスの飽和溶解度(以下、「飽和酸素ガス濃度」と称す場合がある。)以下となるように制御する。
即ち、使用条件下での飽和酸素ガス濃度をDO2、給水の溶存酸素ガス濃度をDO、給水量をW、オゾン/酸素混合ガス中のオゾンがすべて酸素に分解したと仮定した場合の混合ガスからの酸素ガス量をGとした場合、
DO2≧DO+(G/W)
となるように混合ガス量を制御する。なお、ここで(G/W)は、DO2、DOと単位を合わせた酸素ガス濃度である。
ここで、オゾンガス溶解水の理論溶存酸素ガス濃度は飽和酸素ガス濃度以下であればよく、通常は、飽和酸素ガス濃度に対して50〜100%の範囲で設定される。
即ち、使用条件下での飽和酸素ガス濃度をDO2、給水の溶存酸素ガス濃度をDO、給水量をW、オゾン/酸素混合ガス中のオゾンがすべて酸素に分解したと仮定した場合の混合ガスからの酸素ガス量をGとした場合、
DO2≧DO+(G/W)
となるように混合ガス量を制御する。なお、ここで(G/W)は、DO2、DOと単位を合わせた酸素ガス濃度である。
ここで、オゾンガス溶解水の理論溶存酸素ガス濃度は飽和酸素ガス濃度以下であればよく、通常は、飽和酸素ガス濃度に対して50〜100%の範囲で設定される。
本発明に従って、オゾン溶解部への混合ガス供給量を制御して得られるオゾンガス溶解水の溶存オゾンガス濃度は、以下の計算式(1)により算出することができる。
DO3=1.5×DO2×CO3 ・・・(1)
DO3:オゾンガス溶解水の溶存オゾンガス濃度(ppm)
DO2:オゾンガス溶解水の使用条件下での飽和酸素ガス濃度(ppm)
CO3:オゾン溶解部に供給するオゾン/酸素混合ガスのオゾンガス濃度(体積%)
DO3=1.5×DO2×CO3 ・・・(1)
DO3:オゾンガス溶解水の溶存オゾンガス濃度(ppm)
DO2:オゾンガス溶解水の使用条件下での飽和酸素ガス濃度(ppm)
CO3:オゾン溶解部に供給するオゾン/酸素混合ガスのオゾンガス濃度(体積%)
例えば、オゾン溶解部に供給するオゾン/酸素混合ガスのオゾンガス濃度が7体積%であり、オゾンガス溶解水の使用場所の水温が25℃である場合、25℃の飽和酸素ガス濃度は約40ppmであるので、オゾンガス溶解水の溶存オゾンガス濃度は、上記(1)式より、
DO3=1.5×DO2×CO3=1.5×40×0.07=4.2ppm
となる。
実際には、水中の溶存オゾンガスは自己分解により酸素ガスとなっているため、上記計算値よりも低い値となる。
DO3=1.5×DO2×CO3=1.5×40×0.07=4.2ppm
となる。
実際には、水中の溶存オゾンガスは自己分解により酸素ガスとなっているため、上記計算値よりも低い値となる。
本発明により製造されるオゾンガス溶解水の溶存オゾンガス濃度については特に制限はないが、通常1〜15ppm程度、好ましくは2〜10ppm程度である。
なお、上記(1)式より明らかなように、得られるオゾンガス溶解水の溶存オゾンガス濃度は、オゾン溶解部に供給する混合ガスのオゾンガス濃度に依存するため、例えば25体積%程度の高濃度オゾンガス含有混合ガスをオゾン溶解部に供給することができれば、より一層高濃度のオゾンガス溶解水を製造することも可能となる。
なお、上記(1)式より明らかなように、得られるオゾンガス溶解水の溶存オゾンガス濃度は、オゾン溶解部に供給する混合ガスのオゾンガス濃度に依存するため、例えば25体積%程度の高濃度オゾンガス含有混合ガスをオゾン溶解部に供給することができれば、より一層高濃度のオゾンガス溶解水を製造することも可能となる。
水中のオゾンガスは、pHが高い程自己分解し易いために、本発明においては、オゾン溶解部に供給される水、或いはオゾン溶解部から得られたオゾンガス溶解水、或いはオゾン溶解部に供給する混合ガス中或いはオゾン溶解部に直接、水のpHを下げる酸性ガス或いは酸を供給して水に溶解させ、水のpHを酸性、例えばpH2〜6程度に調整してもよい。この場合、酸性ガスとしては、被洗浄物に対する影響が少ないことから、炭酸ガスが好適に用いられる。
[電子材料の洗浄方法]
本発明の電子材料の洗浄方法は、上述の本発明のオゾンガス溶解水の製造方法により製造されたオゾンガス溶解水(以下「本発明のオゾンガス溶解水」称す場合がある。)を洗浄水として用いて電子材料を洗浄する方法である。
本発明の電子材料の洗浄方法は、上述の本発明のオゾンガス溶解水の製造方法により製造されたオゾンガス溶解水(以下「本発明のオゾンガス溶解水」称す場合がある。)を洗浄水として用いて電子材料を洗浄する方法である。
洗浄に用いるオゾンガス溶解水には、必要に応じて、キレート剤、界面活性剤などの薬剤の1種又は2種以上を添加して洗浄機能性を高めることもできるが、オゾンの分解を促進させる物質、例えば、アルカリや過酸化水素などは含有させないようにすることが重要である。
洗浄方法としては特に制限はなく、超音波を印加した洗浄水を被洗浄物に噴き付けて洗浄する枚葉式洗浄法や、洗浄水中に被洗浄物を浸漬して洗浄する方法など、従来公知のいずれの方法も採用することができる。
この超音波洗浄において、用いる超音波の周波数は、特に制限はないが一般的な洗浄に用いられる例えば10KHz〜3MHzであることが好ましい。
また、洗浄に用いる洗浄水の温度は、10〜90℃の範囲を採用することができ、被洗浄物によってその水温は決定される。一般的に微粒子を除去し難い被洗浄物の場合、水温は高めにすると微粒子除去性が向上する傾向にある。本発明のオゾンガス溶解水によれば、高濃度オゾンガス溶解水であっても酸素ガスの気泡化を抑制することができ、また、高濃度オゾンガス溶解水により常温のオゾンガス溶解水であっても優れた洗浄効果を得ることができる。
なお、水温が低い方が飽和酸素ガス濃度が高く、高濃度オゾンガス溶解水を安定に使用することができること、また、超音波振動子の保護の観点からも、洗浄水温度は常温付近、例えば20〜60℃とすることが好ましいが、必ずしもこれに限定されない。
なお、水温が低い方が飽和酸素ガス濃度が高く、高濃度オゾンガス溶解水を安定に使用することができること、また、超音波振動子の保護の観点からも、洗浄水温度は常温付近、例えば20〜60℃とすることが好ましいが、必ずしもこれに限定されない。
洗浄槽の材質には特に制限はないが、通常石英製やSUS製のものが用いられ、特に耐オゾン性の点で石英製のものが好適に用いられる。
なお、本発明のオゾンガス溶解水による被洗浄物の洗浄に当っては、密閉式の洗浄槽や配管を用いることにより、洗浄水の汚染を防止して、長期に亘り洗浄水の水質を高く維持することができ、好ましい。この場合には、例えば、多くの洗浄機に対して個々に洗浄水の製造装置を設けずに、一箇所で洗浄水を集約して製造し、それを主配管と分岐配管とを介して水質の安定した洗浄水として供給することができ、しかも、洗浄機で使用されなかった余剰の洗浄水は、水槽に戻し、再度洗浄機へ送る循環系を組むことができる。また、一旦洗浄に使用した洗浄水を回収して、次の洗浄に問題がないように不純物を取り除き、再度脱気して、必要量の混合ガスを溶解させ、洗浄に再使用する回収循環系を組むことも可能となる。このとき溶存オゾンガスは接液部材を酸化劣化させるので、紫外線照射などの方法で水中の溶存オゾンガスを分解してから、循環系に導入することが望ましい。
[オゾンガス溶解水の供給システム]
以下に図1を参照して、本発明のオゾンガス溶解水の製造方法及び電子材料の洗浄方法を実施するためのオゾンガス溶解水の供給システムの一例を説明する。
以下に図1を参照して、本発明のオゾンガス溶解水の製造方法及び電子材料の洗浄方法を実施するためのオゾンガス溶解水の供給システムの一例を説明する。
給水は、配管11を経て脱気膜モジュール1に供給される。
脱気膜モジュールで脱気処理された給水は流量計2にて流量を測定し、配管12を経てオゾン溶解部であるガス溶解膜モジュール3に供給される。流量計2には制限はないが、流量指示値に応じて、オゾナイザ5への酸素ガス流量を調整することができるものが望ましく、指示値が伝送出力できるものが好ましい。
脱気膜モジュールで脱気処理された給水は流量計2にて流量を測定し、配管12を経てオゾン溶解部であるガス溶解膜モジュール3に供給される。流量計2には制限はないが、流量指示値に応じて、オゾナイザ5への酸素ガス流量を調整することができるものが望ましく、指示値が伝送出力できるものが好ましい。
一方、PSA酸素濃縮装置等からの酸素ガスは、酸素供給配管13を経て、酸素ガス流量調整機構4にて流量調整され、配管14よりオゾナイザ5へ供給される。ここで酸素ガス流量を流量計2の指示値から得られる水量から計算し、オゾンガス溶解水の使用条件下で飽和酸素ガス濃度以下となる流量に制御する。図1では、脱気膜モジュール1で十分に脱気された給水に、飽和酸素ガス濃度以下の酸素ガス量を供給するため、オゾンガス溶解水の使用場所にてオゾンガスが全て分解して酸素ガスとなっても気泡化することなく溶解状態が維持される。酸素ガス流量調整機構4に制限はないが、精密にかつ俊敏にコントロールが可能なマスフローコントローラー(MFC)が好適に用いられる。
オゾナイザ5で発生したオゾンガスは、オゾン/酸素混合ガスとして、オゾンガス供給配管15を経てオゾン溶解部であるガス溶解膜モジュール3へ送られ、給水に溶解される。
ガス溶解膜モジュール3では、脱気処理された給水に飽和溶解度以下のオゾン/酸素混合ガスを溶解させるので、ガス溶解膜モジュール3に供給されたオゾン/酸素混合ガスが全量溶解し、余剰ガスが発生しない。このため、このガス溶解膜モジュール3には余剰ガスの排出系が設けられていない。
ガス溶解膜モジュール3で得られたオゾンガス溶解水は溶存オゾン濃度計6で濃度を確認した後、配管16を経て洗浄槽7へ供給され、超音波発振子9により被洗浄物8が超音波洗浄される。
図1に示すガス溶解膜モジュール3では、余剰ガスの排出系が設けられていないため、膜の一次側(混合ガス供給側)に発生した凝縮水を排出するための凝縮水排出機構が設けられている。
以下、図2を参照してこの凝縮水排出機構について説明する。
図2において、図1に示す部材と同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。
図2において、図1に示す部材と同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。
ガス溶解膜モジュール3はガス溶解膜3Mにより気相室(一次側)3Aと液相室(二次側)3Bに区画されており、気相室3Aにオゾナイザ5からのオゾン/酸素混合ガスの供給配管15が接続され、液相室3Bに脱気膜モジュール1からの給水供給配管12が接続されている。
また、気相室3Aの下部に凝縮水排出配管20が接続されている。凝縮水排出配管20は、一端が気相室3Aに接続され、水平に延在する水平部20aと、該水平部20aの他端から垂下する垂下部20bとを有している。この垂下部20bに、第1の自動弁21と第2の自動弁22が上方から下方に向ってこの順に設けられている。この排出配管20のうち第1の自動弁21と第2の自動弁22の間の部分が貯留部23となっており、該貯留部23に凝縮水の水位を検出する水位計(LS)24が設けられている。また、垂下部2bの第2の自動弁22の下方に、エゼクター25が設けられ、エゼクター25にスイープガスとしての空気の供給配管26が接続され、配管26に第3の自動弁27が設けられている。
凝縮水排出配管20bの下端は気液分離器28に接続されており、気液分離器28の上部には分離されたガスの排出配管29、該分離ガス中のオゾンを分解するためのオゾン分解器30、オゾンが分解されたガスを排ガスとして排出するためのガス排出配管31が接続されている。また、気液分離器28の下部には、ガストラップ用のU字管32を介して活性炭塔33が接続され、活性炭塔33の流出水を排出する排水排出配管34が設けられている。
この凝縮水排出機構では、第1の自動弁21を開、第2の自動弁22及び第3の自動弁27を閉として、ガス溶解膜モジュール3の気相室3Aからの凝縮水を貯留部23に貯める。水位計24が所定の水位まで貯留部23に凝縮水が貯まったことを検知したときには、第1の自動弁21を閉、第2の自動弁22を開とし、その後、第3の自動弁27を開として配管26より空気をエゼクター25に送り込み、貯留部23内の凝縮水をエゼクター25より気液分離器28に送給する。気液分離器28では凝縮水(オゾンガス溶解水)とガス(凝縮水と共に流入したオゾン/酸素混合ガス及び凝縮水から放出された混合ガス)とが分離される。気液分離器28で分離されたガスは、ガス排出配管29より排出され、オゾン分解器30でガス中のオゾンが分解された後配管31より系外へ排出される。一方、気液分離器28で分離された凝縮水は、ガストラップ用のU字管32を経て活性炭塔33で水中の溶存オゾンガスが分解された後、配管34より排水として系外へ排出される。
このようにして貯留部23内の凝縮水を排出し、水位計24が貯留部23内の水位が所定位置まで下がったことを検知したら、第2の自動弁22を閉とした後、第3の自動弁27を開とし、次いで第1の自動弁21を開として、再びガス溶解膜モジュール3の気相室3Aからの凝縮水を貯留部23に受け入れて貯留する。以降同様の操作が繰り返される。この第1〜第3の自動弁21,22,27の切り替えは、貯留部23の水位計24から出力される信号により自動的に行われる。
このような凝縮水排出機構の配管等は、耐オゾン性に優れたPFA、PTFE等により構成される。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[実施例1]
図1に示すオゾンガス溶解水の供給システムに従って、オゾンガス溶解水の製造と被洗浄物の洗浄を行った。
図1に示すオゾンガス溶解水の供給システムに従って、オゾンガス溶解水の製造と被洗浄物の洗浄を行った。
用いた装置は次の通りである。
脱気膜モジュール:ポリポア社製「リキセルG248」
ガス溶解膜モジュール:ジャパンゴアテックス社製「GNH−01R」
オゾナイザ:住友精密工業社製「GR−RB」
脱気膜モジュール:ポリポア社製「リキセルG248」
ガス溶解膜モジュール:ジャパンゴアテックス社製「GNH−01R」
オゾナイザ:住友精密工業社製「GR−RB」
給水(純水)とし、脱気膜モジュール1で脱気処理し、溶存酸素ガス濃度10ppb程度とした水をガス溶解膜モジュール3へ供給した。給水量は10L/minとし、給水及び使用場所における水温は25℃とした。25℃の酸素ガスの飽和溶解度(飽和酸素ガス濃度)40ppmから、オゾナイザ5に供給する酸素ガス量を280NmL/minとした。即ち、25℃における飽和酸素ガス濃度40ppm、給水量10L/minから、下記の通り、酸素ガス量は280NmL/minと算出される(なお、給水の溶存酸素ガス濃度は非常に少ないため計算上無視する。)。
10×40/32×22.4=280NmL/min
10×40/32×22.4=280NmL/min
ガス溶解膜モジュール3に供給する混合ガスのオゾンガス濃度を200g/Nm3(9.3体積%)としたとき、ガス溶解膜モジュール3で得られるオゾンガス溶解水のオゾンガス濃度は前記式(1)から5.58ppm(=1.5×40×0.093)となったが、実際には、溶解後の溶存オゾンガスの自己分解で、洗浄槽7に供給されるオゾンガス溶解水のオゾンガス濃度は4ppmであった。なお、オゾナイザ4への原料酸素ガスには、炭酸ガスを、水中に溶解した場合に10ppmとなる流量(50NmL/min)で混合して供給し、オゾンガス溶解水のpHが5程度になるように調整した。
このようにして製造されたオゾンガス溶解水を用いて被洗浄物の洗浄実験を行った。
被洗浄物としては、クリーンルーム内に1週間放置し、表面が有機物と微粒子で汚染されたシリコンウェハを用いた。また、洗浄槽は超音波付きバッチ式洗浄槽(超音波周波数:750KHz)を用い、洗浄時間は3分とした。洗浄効果はトプコン社製欠陥検査装置「WM−1500」を用い、洗浄前後のシリコンウェハ上の粒径0.12μm以上の微粒子数を測定し、除去率を算出することにより評価した。
その結果、洗浄槽内での気泡の発生はなく、ウェハ表面にも気泡は見られなかった。また、微粒子除去率は98%であった。
その結果、洗浄槽内での気泡の発生はなく、ウェハ表面にも気泡は見られなかった。また、微粒子除去率は98%であった。
[比較例1]
実施例1において、給水である純水を脱気を行わずにガス溶解膜モジュールへ供給した。この給水の溶存酸素ガス濃度は8ppm程度で他に溶存窒素ガスが12ppm程度溶解しており、ほぼガス飽和状態であった。この給水をガス溶解膜モジュールに送給し、ガス溶解膜モジュールの一次側から余剰ガスを出し、排出ガス圧力を調整することで、溶存オゾンガス濃度5.58ppmのオゾンガス溶解水を調製して洗浄槽へ送水した。それ以外は実施例1と同様に行った。
その結果、洗浄槽内で気泡が多数発生し、ウェハ表面にも気泡の付着がみられた。また、微粒子除去率は90%であった。本比較例では、ウェハ表面に気泡が付着したために洗浄ムラが起こり、微粒子除去率が低下したと考えられる。
実施例1において、給水である純水を脱気を行わずにガス溶解膜モジュールへ供給した。この給水の溶存酸素ガス濃度は8ppm程度で他に溶存窒素ガスが12ppm程度溶解しており、ほぼガス飽和状態であった。この給水をガス溶解膜モジュールに送給し、ガス溶解膜モジュールの一次側から余剰ガスを出し、排出ガス圧力を調整することで、溶存オゾンガス濃度5.58ppmのオゾンガス溶解水を調製して洗浄槽へ送水した。それ以外は実施例1と同様に行った。
その結果、洗浄槽内で気泡が多数発生し、ウェハ表面にも気泡の付着がみられた。また、微粒子除去率は90%であった。本比較例では、ウェハ表面に気泡が付着したために洗浄ムラが起こり、微粒子除去率が低下したと考えられる。
なお、実施例1で得られたオゾンガス溶解水と比較例1で得られたオゾンガス溶解水を、それぞれ、ウェハを1枚1枚洗浄する枚葉式洗浄の超音波ノズルに適用したところ、比較例1のオゾンガス溶解水では気泡の存在で超音波振動子が空振動して破損したが、実施例1のオゾンガス溶解水では、気泡化が抑制され、空振動が起こらず、破損することなく、効率的な洗浄を行えた。
この結果から、本発明で製造されたオゾンガス溶解水は、超音波振動子の破損回避にも有効であることが分かった。
この結果から、本発明で製造されたオゾンガス溶解水は、超音波振動子の破損回避にも有効であることが分かった。
1 脱気膜モジュール
2 流量計
3 ガス溶解膜モジュール
4 酸素ガス流量調整機構
5 オゾナイザ
6 溶存オゾンガス濃度計
7 洗浄槽
8 被洗浄物
9 超音波発振子
20 凝縮水排出配管
21 第1の自動弁
22 第2の自動弁
23 貯留部
24 水位計(LS)
25 エゼクター
27 第3の自動弁
28 気液分離器
30 オゾン分解器
32 U字管
33 活性炭塔
2 流量計
3 ガス溶解膜モジュール
4 酸素ガス流量調整機構
5 オゾナイザ
6 溶存オゾンガス濃度計
7 洗浄槽
8 被洗浄物
9 超音波発振子
20 凝縮水排出配管
21 第1の自動弁
22 第2の自動弁
23 貯留部
24 水位計(LS)
25 エゼクター
27 第3の自動弁
28 気液分離器
30 オゾン分解器
32 U字管
33 活性炭塔
Claims (8)
- オゾンガス及び酸素ガスの混合ガスと水とをオゾン溶解部に供給して該混合ガスを該供給水に溶解させてオゾンガス溶解水を製造する方法において、
該オゾン溶解部に供給する該混合ガス量を、該混合ガス中のオゾンがすべて酸素に分解したと仮定した場合の該混合ガス中の酸素ガス量と該供給水量とから算出される溶存酸素ガス濃度の増加分と、該供給水の溶存酸素ガス濃度との合計が、得られたオゾンガス溶解水の使用条件下における酸素ガスの飽和溶解度以下となるように制御することを特徴とするオゾンガス溶解水の製造方法。 - 請求項1において、前記供給水が脱気処理水であることを特徴とするオゾンガス溶解水の製造方法。
- 請求項1又は2において、前記混合ガスのオゾンガス濃度が3体積%以上であることを特徴とするオゾンガス溶解水の製造方法。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記混合ガスが、酸素ガスからオゾンガスを発生させるオゾナイザで得られた混合ガスであり、該オゾナイザの入口酸素ガス量を調整することにより、前記オゾン溶解部に供給する混合ガス量を制御することを特徴とするオゾンガス溶解水の製造方法。
- 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記オゾンガス溶解水のpHを中性以下として該オゾンガス溶解水中の溶存オゾンガスの自己分解を抑制するためのガスを、前記オゾン溶解部の前段、後段及び該オゾン溶解部のいずれかにおいて前記水中に溶解させることを特徴とするオゾンガス溶解水の製造方法。
- 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記オゾンガス溶解水の溶存オゾンガス濃度が1〜15ppmであることを特徴とするオゾンガス溶解水の製造方法。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のオゾンガス溶解水の製造方法で製造されたオゾンガス溶解水を用いて電子材料を洗浄することを特徴とする電子材料の洗浄方法。
- 請求項7において、前記オゾンガス溶解水を用いて超音波洗浄を行うことを特徴とする電子材料の洗浄方法。
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