JP3639102B2 - ウェット処理装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体基板、ガラス基板、電子部品、或いはこれらの製造装置部品等の如き電子部品部材類、或いは光学レンズ等の洗浄を行うためのウェット処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSI等の電子部品部材類の製造工程等においては、表面を極めて清浄にすることが求められることがある。例えばLSIは、シリコンウエハ上に酸化ケイ素の絶縁被膜を形成し、次いでこの被膜上に所定のパターンにレジスト層を設け、レジスト層を設けていない部分の絶縁被膜をエッチング等によって除去して金属シリコンを露出させ、この表面を洗浄した後、目的に応じてp型あるいはn型の元素を導入し、アルミニウム等の金属配線を埋め込む工程(リソグラフィプロセス)を繰り返して素子が製造されるが、p型、n型の元素を導入する際や金属配線を埋め込む際に、金属シリコン表面に、微粒子等の異物や、金属、有機物、自然酸化膜等が付着していると、金属シリコンと金属配線との接触不良や、接触抵抗増大により素子の特性が不良となることがある。このためLSI製造工程において、シリコンウエハ表面の洗浄工程は高性能な素子を得る上で非常に重要な工程であり、シリコンウエハ上の付着不純物は可能な限り取り除くことが必要である。
【0003】
従来、シリコンウエハの洗浄は、硫酸・過酸化水素水混合溶液、塩酸・過酸化水素水混合溶液、フッ酸溶液、フッ化アンモニウム溶液等による洗浄と、超純水による洗浄とを組み合わせて行い、シリコンウエハ表面の原子レベルでの平坦性を損なうことなく、シリコンウエハ表面に付着している有機物、微粒子、金属、自然酸化膜等を除去している。
【0004】
以下の(1)〜(13)は、従来のシリコンウエハの洗浄工程の具体的な一例である。
(1)硫酸・過酸化水素水洗浄工程;硫酸:過酸化水素水=4:1(体積比)の混合溶液により、130℃で10分洗浄。
(2)超純水洗浄工程;超純水で10分洗浄。
(3)フッ酸洗浄工程;0.5%のフッ酸により1分洗浄。
(4)超純水洗浄工程;超純水で10分洗浄。
(5)アンモニア・過酸化水素水洗浄工程;アンモニア水:過酸化水素水:超純水=0.05:1:5(体積比)の混合溶液により、80℃で10分洗浄。
(6)超純水洗浄工程;超純水で10分洗浄。
(7)フッ酸洗浄工程;0.5%のフッ酸により1分洗浄。
(8)超純水洗浄工程;超純水で10分洗浄。
(9)塩酸・過酸化水素水洗浄工程;塩酸:過酸化水素水:超純水=1:1:6(体積比)の混合溶液により、80℃で10分洗浄。
(10)超純水洗浄工程;超純水で10分洗浄。
(11)フッ酸洗浄工程;0.5%のフッ酸により1分洗浄。
(12)超純水洗浄工程;超純水で10分洗浄。
(13)スピン乾燥又はIPA蒸気乾燥
【0005】
上記(1)の工程は、主にシリコンウエハ表面に付着している有機物の除去を行うためのもの、(5)の工程は、主にシリコンウエハ表面に付着している微粒子を除去するためのもの、(9)の工程は、主にシリコンウエハ表面の金属不純物を除去するためのものであり、また(3)、(7)、(11)の工程はシリコンウエハ表面の自然酸化膜を除去するために行うものである。尚、上記各工程における洗浄液には、上記した主目的以外の他の汚染物質除去能力がある場合が多く、例えば(1)の工程で用いる硫酸・過酸化水素水混合溶液は、有機物の他に金属不純物の強力な除去作用も有しているため、上記したような各洗浄液によって異なる不純物を除去する方法の他に、一種類の洗浄液で複数の不純物を除去するようにした方法もある。
【0006】
シリコンウエハの洗浄工程において、シリコンウエハ表面に洗浄液や超純水を接触させる方法としては、一般に洗浄液や超純水を貯めた洗浄槽に複数のシリコンウエハを浸漬するバッチ洗浄法と呼ばれる方法が採用されているが、洗浄液の汚染を防止するために洗浄液を循環ろ過しながら洗浄する方法、洗浄液による処理後の超純水による洗浄方式として、超純水を洗浄槽底部から供給して洗浄槽上部から溢れさせながら行うオーバーフロー洗浄法、一旦ウエハ全面が超純水に浸漬するまで洗浄槽内に超純水を貯めた後、一気に超純水を洗浄槽底部から排出するクイックダンプ洗浄法等も採用されている。また近年はバッチ洗浄法の他に、ウエハ表面に洗浄液や超純水をシャワー状に吹き掛けて洗浄する方法や、ウエハを高速回転させてその中央に洗浄液や超純水を吹き掛けて洗浄する方法等の、所謂枚葉洗浄法も採用されている。
【0007】
上記超純水による洗浄は、ウエハ表面に残留する洗浄液等をすすぐ(リンス)ために行うものである。このためすすぎに用いる超純水は微粒子、コロイド状物質、有機物、金属イオン、陰イオン、溶存酸素等を極限レベルまで除去した高純度の超純水が使用されている。この超純水は洗浄液の溶媒としても用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
近年LSIの集積度は飛躍的に向上し、初期の頃にはLSI製造工程におけるリソグラフィプロセスが数回程度であったものが、20回から30回にも増大し、ウエハの洗浄回数もリソグラフィプロセスの増大に伴って増加している。このためウエハの洗浄に用いる洗浄液や超純水の原材料コスト、使用後の洗浄液や超純水の処理コスト、更には高温での洗浄処理によってクリーンルーム内に生じた洗浄液ガスをクリーンルーム内から排出するためのエアーコスト等が増大し、製品コストの増大につながっており、洗浄液の低濃度化や使用量の低減化、洗浄工程の低温化、洗浄工程1回当たりの工程数の削減、すすぎに用いる超純水の使用量の低減化等が課題となっている。
【0009】
上記のような問題点に鑑み本出願人は鋭意研究した結果、洗浄液やすすぎ液の酸化還元電位が重要であることを見出し、超純水に水素ガスを溶解してなる負の酸化還元電位を有する洗浄液によって電子部品類を洗浄する方法、超純水にオゾンガスを溶解せしめてなる正の酸化還元電位を有する洗浄液によって洗浄する方法、超純水に水素を溶解せしめてなる負の酸化還元電位を有する洗浄液によって洗浄する方法等を先に提案した。このような水素ガスやオゾン等のガス(以下、洗浄機能ガスと呼ぶ。)を洗浄液として用いる方法において、洗浄時に超音波を照射することにより更に洗浄効果を高めることができる。
【0010】
ところで、超純水に洗浄機能ガスを溶解した洗浄液を用いて洗浄を行う際に、超音波照射を併用した場合、超音波照射量が多すぎると洗浄液中に溶解している洗浄機能ガスが発泡(ガス化して気泡を生じる。)し、洗浄液中の洗浄機能ガスの溶解量が減少すると洗浄効果が低下してくるという問題を生じる。しかしながら、従来は、超音波照射量は超音波発生装置の出力と、照射時間とによって決定しているだけであり、洗浄液中の洗浄機能ガスの溶解量に応じた超音波照射量の管理や、超純水中への洗浄機能ガスの溶解量の制御は行われていないのが現状である。
【0011】
また脱気処理により酸素や炭酸ガス等の不純物ガスを除去した超純水を超音波洗浄槽に導き、該洗浄槽内でシリコンウエハ等の洗浄(例えば、シリコンウエハ表面に付着している微粒子の除去のための洗浄や、すすぎのための洗浄)を行う場合、超純水の脱気度が不充分であると、超音波洗浄の際にキャビテーションが生じ、このキャビテーションに起因して洗浄効果の低下を招くという問題がある。
【0012】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、洗浄槽内における洗浄液中の洗浄機能ガス溶解量の変動を容易かつ迅速に検知して超純水中に溶解させる洗浄機能ガスの量を制御したり、超音波照射量を制御することのできるウェット処理装置を提供することを目的とするものである。また本発明は、脱ガス装置における不純物ガスの脱気度を制御して洗浄効果を一定に保つことのできるウェット処理装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)超純水又は脱気した超純水に洗浄機能ガスを溶解するガス溶解装置と、該ガス溶解装置により得られた洗浄機能ガス含有洗浄液を導入して被洗浄物の洗浄を行うための超音波洗浄槽と、該洗浄槽に設けた音圧計と、音圧の測定結果を信号処理してガス溶解装置における洗浄機能ガスの超純水への溶解量を調整するガス溶解量制御機構とからなることを特徴とするウェット処理装置、(2)音圧の測定結果を信号処理して超音波発生装置からの超音波の照射量を調整する超音波制御機構を設けてなる(1)記載のウェット処理装置、(3)ガス溶解装置が電解水製造装置である(1)記載のウェット処理装置、(4)ガス溶解装置がガス透過膜を備えてなるものである(1)記載のウェット処理装置、(5)超純水に溶存している不純物ガスを除去するための脱ガス装置と、脱気した超純水を導入して被洗浄物の洗浄を行うための超音波洗浄槽と、該洗浄槽に設けた音圧計と、音圧の測定結果を信号処理して脱ガス装置における不純物ガスの脱気度を制御する脱気度制御機構とからなることを特徴とするウェット処理装置を要旨とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のウェット処理装置において、洗浄の対象となる被洗浄物としては、電子部品製造分野等において用いられる種々の部品、材料等の電子部品部材類や光学レンズ等が挙げられ、電子部品部材類としては例えばシリコン基板、III-V 族半導体ウエハ等の半導体基板、液晶用ガラス基板等の基板材料、メモリ素子、CPU、センサー素子等の電子部品等の完成品やその半製品、石英反応管、洗浄槽、基板キャリヤ等の電子部品製造装置用部品等が例示される。
【0015】
本発明において、超純水とは、工業用水、上水、井水、河川水、湖沼水等の原水を凝集沈殿、ろ過、凝集ろ過、活性炭処理等の前処理装置で処理することにより、原水中の粗大な懸濁物質、有機物等を除去し、次いでイオン交換装置、逆浸透膜装置等の脱塩装置を主体とする一次純水製造装置で処理することにより、微粒子、コロイド物質、有機物、金属イオン、陰イオン等の不純物の大部分を除去し、更にこの一次純水を紫外線照射装置、混床式ポリッシャー、限外ろ過膜や逆浸透膜を装着した膜処理装置からなる二次純水製造装置で循環処理することにより、残留する微粒子、コロイド物質、有機物、金属イオン、陰イオン等の不純物を可及的に除去した高純度純水を指し、その水質としては、例えば電気抵抗率が17.0MΩ・cm以上、全有機炭素が100μgC/リットル以下、微粒子数(粒径0.07μm以上のもの)が50ケ/ミリリットル以下、生菌数が50ケ/リットル以下、シリカが10μgSiO2 /リットル以下、ナトリウム0.1μgNa/リットル以下のものを指す。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明する。
図1は本発明のウェット処理装置の一例を示し、図中、1は超純水製造装置、2は脱ガス装置、3はガス溶解装置、4は超音波洗浄槽で、該洗浄槽4には被洗浄物5に超音波を照射するための超音波発生装置6と、音圧計7とが設けられている。尚、本発明装置において超純水製造装置1とは、前記した前処理装置、一次純水製造装置、二次純水製造装置を組み合わせたものを指す。また一次純水製造装置の後段に、真空脱気装置やガス透過膜を用いた膜脱気装置等の脱気装置が追加される場合も含み、また原水としては、工業用水、上水、井水、河川水、湖沼水などに工場内で回収された各種回収水を混合したものが用いられることもある。
【0017】
超純水製造装置1には、原水を凝集沈殿装置、砂ろ過装置、活性炭ろ過装置で処理する前処理装置と、この前処理水を逆浸透膜装置、2床3塔イオン交換装置、混床式イオン交換装置、精密フィルターで処理して一次純水を得る一次純水製造装置と、一次純水に紫外線照射、混床式ポリッシャー、限外ろ過膜処理を施して、一次純水中に残留する微粒子、コロイド物質、有機物、金属イオン、陰イオン等を除去する二次純水製造装置とを備え、更に必要に応じて脱ガス装置を備えている(いずれも図示せず。)。
【0018】
上記超純水製造装置1で製造される超純水は、例えば下記表1に示す水質を有しているものが好ましく、このような水質の超純水であれば、超純水中の汚染物質がウエハ表面に付着することはないとされている。
【0019】
【表1】
Figure 0003639102
【0020】
上記超純水製造装置1で製造された超純水には、ガス溶解装置3において洗浄機能ガスが溶解される。洗浄機能ガスとしては、例えば水素ガス、オゾンガス、塩素ガス等が用いられる。上記水素ガスやオゾンガス等は、超純水中に溶解していることにより洗浄機能を発現するが、窒素や炭酸ガスは例えば洗浄液中に溶解しているオゾンガスと反応してイオン化したり、水中で解離してイオン化したりして抵抗率を低下させるため、窒素や炭酸ガス等のガスが洗浄液に溶解していることは好ましくない。また超純水中に酸素が溶存していると、洗浄液中に溶解している水素と反応して水(H2 O)を生成してしまうため、溶存水素濃度が低下し、洗浄効率を低下させるため同様に好ましくない。通常、超純水製造装置1によって超純水を製造する際に脱ガス処理が施されているため、超純水製造装置1から供給される超純水中のガス溶解量は非常に低くなってはいるが、超純水をガス溶解装置3に導入する前に、脱ガス装置2によって超純水中に残存する窒素、炭酸ガス、酸素等を更に除去しておくことが好ましい。
【0021】
上記脱ガス装置2において、ガス溶解装置3に供給する超純水中の全溶存ガス濃度を10ppm未満、好ましくは2ppm以下となるように脱ガスしておくことが好ましい。脱ガス装置2において、超純水中の溶存ガスの脱ガスを行う方法としては、ガス透過膜を介して真空脱ガスする方法が好ましい。
ガス溶解装置3において超純水に溶解せしめる洗浄機能ガスが水素ガスやオゾンガスの場合、超純水の電気分解手段によって生じた水素ガスや超純水中の水酸イオンを酸化して生成したオゾンガスが高純度であるために好ましい。図1に示すガス溶解装置3は、電気分解装置8を備えた電解水製造装置であり、超純水供給管9から供給される超純水が電気分解装置8によって電気分解され、陰極側に発生した水素ガスが超純水に溶解されるように構成されている。
ガス溶解装置3において超純水に洗浄機能ガスを溶解させる方法としては、超純水にガス透過膜を介して洗浄機能ガスを注入して溶解させる方法、超純水中に洗浄機能ガスをバブリングして溶解させる方法、超純水中にエジェクターを介して洗浄機能ガスを溶解させる方法、ガス溶解装置3に超純水を供給するポンプの上流側に洗浄機能ガスを供給し、ポンプ内の攪拌によって溶解させる方法等が挙げられる。
【0022】
ガス溶解装置3や前記した脱ガス装置2におけるガス透過膜としては、シリコン等の親ガス性素材からなるものや、フッ素系樹脂等の撥水性素材からなる膜にガスの透過できる多数の微細孔を設け、ガスは透過するが水は透過しないように構成したもの等が用いられる。ガス透過膜は中空糸状構造として使用することができ、ガス透過膜を中空糸状構造に形成した場合、脱ガスやガス溶解の方法として中空糸の内空部側から外側にガスを透過させる方法、中空糸の外側から内空部側にガスを透過させる方法のいずれも採用することができる。
【0023】
超音波洗浄槽4において被洗浄物5を洗浄する方法としては、洗浄液中に被洗浄物5を浸漬して洗浄するバッチ洗浄法、洗浄液を循環させながら被洗浄物5と接触させて洗浄する循環洗浄法、超音波洗浄槽4の底部側から洗浄液を供給し、超音波洗浄槽4の上部からオーバーフローさせながら洗浄するオーバーフロー洗浄法、被洗浄物5に洗浄液をシャワー状に吹き掛けて洗浄する方法、高速回転させた被洗浄物5に洗浄液を吹き掛けて洗浄する方法等が挙げられる。
【0024】
本発明装置における超音波洗浄槽4には、洗浄時に超音波照射を行うための超音波発生装置6が設けられている。超音波発生装置6から照射される超音波としては30kHz以上の周波数のものが用いられる。超音波を照射する場合、例えばバッチ洗浄法では超音波洗浄槽4内に供給した洗浄液に被洗浄物5を浸漬した状態で照射する等の方法が採用され、洗浄液を被洗浄物5にノズル等から吹き掛けて洗浄する方法の場合には、洗浄液噴射ノズルの上流部において洗浄液に超音波を照射する方法も採用することができる。
【0025】
洗浄時に超音波を照射すると、洗浄液中に溶解している洗浄機能ガスの発泡が生じ易く、過度に超音波を照射すると発泡が激しくなって、溶解している洗浄機能ガスの減少も激しくなる。本発明の装置では超音波洗浄槽4内に音圧計7を設けて洗浄液中における音圧を測定し、洗浄液中の洗浄機能ガスの溶解量の減少を防止できるように構成されている。
【0026】
図1に示す装置では、音圧計7によって測定された超音波洗浄槽4内の音圧データは制御ユニット10に入力され、制御ユニット10は入力された音圧データに基づいて、超音波発生装置6の超音波出力を調整する超音波出力調整部11、及び電気分解装置8に電圧を印加する直流電源供給装置12を制御する。また洗浄液に用いる超純水は、脱ガス装置2において酸素、窒素、炭酸ガス等のガスが脱ガスされてはいるが、図1に示すように制御ユニット10からの電気信号によって脱ガス装置2の脱気度(脱ガス量)を制御できるように構成しておくと、超純水中の酸素、窒素、炭酸ガス等の溶解量が上昇した場合に、脱ガス装置2における脱気度(脱ガス量)を高めるようにすることができる。尚、図1において、13は音圧表示部、14は超音波洗浄槽4の石英バス、15はガス溶解装置3において超純水に洗浄機能ガスを溶解して得た洗浄液を超音波洗浄槽4に供給するための供給管を示す。
【0027】
図2はガス溶解装置3の異なる態様を示し、図2に示すガス溶解装置3は気体は透過させるが液体は透過させないガス透過膜18を備えてなり、該ガス透過膜18を介して気体流路と液体流路とを区画形成してなる構造を有する。このガス透過膜18を備えた装置16では、ガス供給手段17から供給される洗浄機能ガスを気体流路に供給し、超純水製造装置1から脱ガス装置2を経て前記装置16の液体流路に供給される超純水中に、ガス透過膜18を介して洗浄機能ガスを溶解させるように構成されている。図2において、19はガス圧調整弁、20はガス圧調整弁開閉装置を示す。図2に示す装置の場合も、図1に示す装置と同様に制御ユニット10は超音波照射量、ガス溶解量及び脱ガス装置2における超純水中の脱気度の制御を行うことができるように構成されており、超音波照射量、脱気度の制御は図1に示す装置の場合と同様の方法で行う。またガス溶解量の制御は、制御ユニット10がガス圧調整弁開閉装置20を制御し、ガス供給手段17からガス圧調整弁19を介してガス透過膜を備えた装置16に供給される洗浄機能ガスの量を調整することにより行う。
【0028】
上記、図1、図2に示した装置では、制御ユニット10が超音波発生装置6からの超音波照射量、ガス溶解装置3における超純水中への洗浄機能ガスの溶解量及び脱ガス装置2における超純水中の脱気度を制御する場合について示したが、本発明は超音波照射量、洗浄機能ガス溶解量、脱気度の各制御を同時に行う場合に限定されず、それらのうちの2つの制御或いは1つのみの制御を行うように構成することもできる。
【0029】
本発明の洗浄装置は、超純水や洗浄液中に大気中の酸素、窒素等が混入するのを防止するため、ガスシール構造を有していることが好ましい。また超純水に洗浄機能ガスを溶解した洗浄液を超音波洗浄槽4に供給する前に、必要によって洗浄液のpHを調整するためのpH調整装置を設けることもできる。
【0030】
【作用】
図1に示す装置では、超音波照射量が多すぎる等により、洗浄液中の洗浄機能ガスの溶解量が少なくなった場合(即ち、測定された音圧が、洗浄機能ガスの必要な溶解量の時の音圧よりも高くなった場合)には、音圧計7による音圧測定結果に基づき制御ユニット10より超音波出力調整部11に電気信号を送り、超音波発生装置6からの超音波照射量を少なくするように超音波出力調整部11を制御するとともに、制御ユニット10より直流電源供給装置12に電気信号が出力され、電気分解装置8に印加される電圧を上げてガス発生量を増加させ、溶解装置3において超純水に溶解される洗浄機能ガス量が高められるように直流電源供給装置12を制御する。また超音波照射量の不足等により、洗浄液中の洗浄機能ガスの溶解量が所定の値よりも多くなった場合(即ち、測定された音圧が、洗浄機能ガスの必要な溶解量の時の音圧よりも低くなった場合)には、制御ユニット10からの信号出力により超音波発生装置6からの超音波照射量が増大するように超音波出力調整部11を制御するとともに、電気分解装置8に印加される電圧を下げてガス発生量を減少させ、溶解装置3において超純水に溶解される洗浄機能ガス量が少なくなるように直流電源供給装置12を制御する。
【0031】
更に、音圧計7による音圧測定結果に基づき、制御ユニット10から脱ガス装置2に電気信号が出力され、脱ガス装置2における不純物ガスの脱気度を制御する。
【0032】
また図2に示す装置では、洗浄液中の洗浄機能ガスの溶解量が少なくなった場合、制御ユニット10からの信号出力により、超音波発生装置6からの超音波照射量を少なくするように超音波出力調整部11を制御するとともに、ガス圧調整弁19を更に開いてガス供給手段17からガス溶解槽16に供給される洗浄機能ガスの量が多くなるようにガス圧調整弁開閉装置20を制御する。一方、洗浄液中の洗浄機能ガスの溶解量が所定の値よりも多くなった場合には、超音波発生装置6からの超音波照射量が増大するように超音波出力調整部11を制御するとともに、ガス圧調整弁19の開きが少なくなるようにしてガス溶解槽16に供給される洗浄機能ガスの量が少なくなるようにガス圧調整弁開閉装置20を制御する。
また、この図2に示す装置においても、脱ガス装置2における不純物ガスの脱気度を上記と同様に制御する。
【0033】
【発明の効果】
本発明のウェット処理装置は、超純水又は脱気した超純水に洗浄機能ガスを溶解してなる洗浄液を供給する超音波洗浄槽に音圧計を設け、超音波洗浄槽で被洗浄物を洗浄する洗浄液中の音圧を測定できるように構成したため、洗浄液中の洗浄機能ガスの溶解量等の変化を音圧の変化として検知できる。このように本発明は音圧測定結果に基づいて、超音波照射量やガス溶解装置において超純水に溶解させる洗浄機能ガス量或いは脱ガス装置における不純物ガスの脱気度を制御できるように構成したので、超純水中の洗浄機能ガス溶解量を、被洗浄物の洗浄のための必要量となるように制御することが可能となり、効率良いウェット処理を行うことができる効果がある。
【0034】
更に本発明は、超純水に洗浄機能ガスを溶解することなく洗浄液として用いる場合において、超純水に溶存する不純物ガスの脱ガス処理を行うに当たり、脱気度を制御する機構を有しているので、キャビテーションに起因する洗浄効率の低下を防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ウェット処理装置の一例を示す構成図である。
【図2】本発明ウェット処理装置の異なる例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 超純水製造装置
2 脱ガス装置
3 ガス溶解装置
4 超音波洗浄槽
5 被洗浄物
6 超音波発生装置
7 音圧計
8 電解水製造装置
10 制御ユニット
11 超音波出力調整部
12 直流電源供給装置
18 ガス透過膜
20 ガス圧調整弁開閉装置

Claims (5)

  1. 超純水又は脱気した超純水に洗浄機能ガスを溶解するガス溶解装置と、該ガス溶解装置により得られた洗浄機能ガス含有洗浄液を導入して被洗浄物の洗浄を行うための超音波洗浄槽と、該洗浄槽に設けた音圧計と、音圧の測定結果を信号処理してガス溶解装置における洗浄機能ガスの超純水への溶解量を調整するガス溶解量制御機構とからなることを特徴とするウェット処理装置。
  2. 音圧の測定結果を信号処理して超音波発生装置からの超音波の照射量を調整する超音波制御機構を設けてなる請求項記載のウェット処理装置。
  3. ガス溶解装置が電解水製造装置である請求項記載のウェット処理装置。
  4. ガス溶解装置がガス透過膜を備えてなるものである請求項記載のウェット処理装置。
  5. 超純水に溶存している不純物ガスを除去するための脱ガス装置と、脱気した超純水を導入して被洗浄物の洗浄を行うための超音波洗浄槽と、該洗浄槽に設けた音圧計と、音圧の測定結果を信号処理して脱ガス装置における不純物ガスの脱気度を制御する脱気度制御機構とからなることを特徴とするウェット処理装置。
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