JP2014086451A - フレキシブル電子デバイスおよびフレキシブル電子デバイスの製造方法 - Google Patents
フレキシブル電子デバイスおよびフレキシブル電子デバイスの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014086451A JP2014086451A JP2012231925A JP2012231925A JP2014086451A JP 2014086451 A JP2014086451 A JP 2014086451A JP 2012231925 A JP2012231925 A JP 2012231925A JP 2012231925 A JP2012231925 A JP 2012231925A JP 2014086451 A JP2014086451 A JP 2014086451A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electronic device
- support
- peeling
- flexible substrate
- release layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Thin Film Transistor (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
【課題】本発明はフレキシブル電子デバイスの製造方法に関し、これまでのレーザー照射を用いる剥離手法では設備の大型化への対応、剥離処理に長時間を要すること、支持体として用いているガラス基板の再利用性などの課題を有している。また、剥離層を用いた引き剥がしの手法ではTFTの性能発現及び信頼性を確保するために必要な高温プロセスへの適用ができないなど、これまで検討されている手法では様々な課題を有している。
【解決手段】本発明は支持体上に電磁誘導により発熱する発熱体からなる剥離層を形成した後に、剥離層上に樹脂材料からなるフレキシブル基板を形成する工程と、フレキシブル基板上に電子デバイスを形成、または貼り合わせた後に、電磁誘導装置により剥離層を加熱することにより、フレキシブル基板を支持体および剥離層から剥離することによりフレキシブル電子デバイスを製造する手法を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は支持体上に電磁誘導により発熱する発熱体からなる剥離層を形成した後に、剥離層上に樹脂材料からなるフレキシブル基板を形成する工程と、フレキシブル基板上に電子デバイスを形成、または貼り合わせた後に、電磁誘導装置により剥離層を加熱することにより、フレキシブル基板を支持体および剥離層から剥離することによりフレキシブル電子デバイスを製造する手法を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、フレキシブル電子デバイスの製造方法、および本製造方法により製造されるフレキシブル電子デバイスに関する。
近年、電子デバイスには、曲げるという機能付与、薄型化および軽量化といった性能が求められている。このことから、電子デバイス基板としてガラス基板に代えて樹脂フィルムを利用したいという市場ニーズがある。そこで、樹脂フィルムを基板としたフレキシブル電子デバイスの製造方法が各種検討され始めており、既存のthin film transistor(以下、「TFT」という)設備を転用可能なバッチタイプのプロセスでの製造検討が主に進められている。バッチタイプでの製造プロセスでは、ガラス基板上にアモルファスシリコン薄膜層を形成し、その薄膜層上にプラスチック基板を形成した後に、ガラス面側からレーザーを照射して、アモルファスシリコンの結晶化に伴い発生する水素ガスによりプラスチック基板をガラス基板から剥離する方法(特許文献1)、ガラス基板上に有機化合物を含む剥離層を形成し、その剥離層面上にプラスチック基板を形成した後にガラス基板を剥離する方法(特許文献2)、ガラス基板上にモリブデン膜、及び酸化モリブデン膜を形成した後、さらに非金属無機膜を形成し、プラスチック基板を形成した後にガラス基板から剥離する方法(特許文献3)、ガラス基板上に窒化物層及び酸化物層からなる被剥離層を形成し、窒化物層と酸化物層の界面において、剥離を実施する方法(特許文献4)、基板上に剥離層を形成し、エッチングガスの雰囲気下、力を加えて剥離層上に設けられた被剥離層を基板から剥離する方法(特許文献5)、ガラス基板上に金属箔を積層し、その金属箔上にプラスチック基板を形成した後に、金属箔に電圧を印加して加熱することによりプラスチック基板を剥離する方法(非特許文献1)などが知られている。
特許文献1におけるレーザー照射を用いる手法では、設備の大型化への対応や剥離処理に長時間を要することや、レーザー照射によって発生した傷が原因で支持体であるガラス基板を再利用できないという問題がある。また、特許文献2における剥離層を用いた引き剥がしの手法ではTFTの性能発現及び信頼性を確保するために必要な高温プロセスへの適用ができないことや、引き剥がし時に微小応力が発生し、TFTの性能低下や微細配線が切断される問題がある。更に、特許文献3、4においては、2種の材料からなる剥離層の界面で剥離するため、特許文献2同様、ガラス基板を連続使用する場合に剥離層を再形成する必要があり、かつ、プラスチック基板上に残存する剥離層がTFT回路を形成した後の製品異物の原因となるという問題を有している。特許文献5は、エッチングガスを用いていることからTFT回路を形成している材料自体が反応することにより性能低下を招く恐れがある。非特許文献1では剥離層である金属を加熱することによりプラスチック基板を剥離する方法が提案されているが、大面積を均一に加熱することが困難である。
このように、幅広化設備への対応が簡便で、かつ大面積を一度に処理可能な剥離手法が望まれているものの、装置上の問題や剥離時の微小応力発生により実用化が困難であった。また剥離方法として、非特許文献1に記載されているように剥離層を選択的に加熱すればプラスチック基板を剥離することが可能であるということは当業者において公知となりつつある。しかし、剥離層を選択的に加熱する方法として、レーザー照射方法、または、金属箔に電圧を印加した場合に発生する抵抗加熱を利用する方法を選択することが当業者の常識であった。
上述した事情に鑑みて、本発明の目的は、レーザー照射工程が不要であり、かつ、支持体から剥離されたフレキシブル電子デバイスに不要である剥離層が残らず、高温プロセスへの適用が可能なフレキシブル電子デバイスの製造方法を提供することにある。即ち、本発明は、以下に関する。
1.電磁誘導により発熱する発熱体からなる剥離層を支持体上に形成する剥離層形成工程と、剥離層上に樹脂材料からなるフレキシブル基板を形成するフレキシブル基板形成工程と、電磁誘導装置を用いて剥離層を加熱する加熱工程と、フレキシブル基板を、支持体および剥離層から剥離する剥離工程とを含むことを特徴とするフレキシブル電子デバイスの製造方法。
2.発熱体は非磁性金属体であることを特徴とする1に記載のフレキシブル電子デバイスの製造方法。
3.フレキシブル基板を形成する樹脂材料は、ガラス転移温度が300℃以上であり、0℃からガラス転移温度以下の領域において線膨張係数が20ppm/K以下であるポリイミド、ポリアミドイミド、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールから選ばれる少なくとも1種を含む樹脂組成物であることを特徴とする1又は2に記載のフレキシブル電子デバイスの製造方法。
4.剥離工程後に、支持体から剥離層を取り除く剥離層除去工程をさらに含むことを特徴とする1〜3のいずれかに記載のフレキシブル電子デバイスの製造方法。
5.1〜4のいずれかに記載のフレキシブル電子デバイスの製造方法により製造されるフレキシブル電子デバイス。
1.電磁誘導により発熱する発熱体からなる剥離層を支持体上に形成する剥離層形成工程と、剥離層上に樹脂材料からなるフレキシブル基板を形成するフレキシブル基板形成工程と、電磁誘導装置を用いて剥離層を加熱する加熱工程と、フレキシブル基板を、支持体および剥離層から剥離する剥離工程とを含むことを特徴とするフレキシブル電子デバイスの製造方法。
2.発熱体は非磁性金属体であることを特徴とする1に記載のフレキシブル電子デバイスの製造方法。
3.フレキシブル基板を形成する樹脂材料は、ガラス転移温度が300℃以上であり、0℃からガラス転移温度以下の領域において線膨張係数が20ppm/K以下であるポリイミド、ポリアミドイミド、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールから選ばれる少なくとも1種を含む樹脂組成物であることを特徴とする1又は2に記載のフレキシブル電子デバイスの製造方法。
4.剥離工程後に、支持体から剥離層を取り除く剥離層除去工程をさらに含むことを特徴とする1〜3のいずれかに記載のフレキシブル電子デバイスの製造方法。
5.1〜4のいずれかに記載のフレキシブル電子デバイスの製造方法により製造されるフレキシブル電子デバイス。
本発明のフレキシブル電子デバイスの製造方法では、剥離工程において、レーザー照射装置や電圧印加による加熱方法と比べて、汎用的に用いられ、かつ、幅広化設備への対応、及び大面積を効率良く処理可能となる電磁誘導装置が用いられる。そのため、本発明のフレキシブル電子デバイスの製造方法によって、処理基板の大型化への適用が容易であり、かつ、剥離処理の低時間化が可能となる。よって、フレキシブル電子デバイスを安価に製造することが可能となる。また、支持体には高度のレーザー透過性が要求されないことから、レーザー透過性の低い安価な支持体の利用が可能である。さらには、フレキシブル基板を支持体から剥離した後は、剥離層付き支持体を簡便に再利用することが可能であり、かつ、支持体から剥離層を除去して支持体のみを再利用することも可能である。
以下において、本発明を詳しく説明する。
本発明の一実施形態によるフレキシブル電子デバイスに適用される基板構造を図1に示す。基板構造1は、支持体10、剥離層11およびフレキシブル基板12を含む。基板構造1では、支持体10上に剥離層11が積層され、剥離層11上にフレキシブル基板12が積層されている。剥離層11は、フレキシブル基板12で全体が覆われている。そのため、フレキシブル基板12と支持体10が直接密着している箇所がある。支持体10と剥離層11との密着力が、支持体10とフレキシブル基板12との密着力よりも低い場合、基板構造1を用いることで、後述する剥離層除去工程前に剥離層11が支持体10から自然剥離してしまうことを抑制できる。
また、支持体10と剥離層11との密着力が、支持体10とフレキシブル基板12との密着力よりも高い場合には、図2に示す基板構造2であってもかまわない。基板構造2では、支持体10上に剥離層11が積層され、剥離層11上にフレキシブル基板12が積層されており、フレキシブル基板12と支持体10が直接密着している箇所が無い。
本発明は、剥離層形成工程と、フレキシブル基板形成工程と、加熱工程と、剥離工程とを含むフレキシブル電子デバイスの製造方法である。なお本発明は、さらに剥離層除去工程を含んでいても良い。
剥離層形成工程では、支持体10上に剥離層11を形成する。剥離層11は、電磁誘導により発熱する発熱体からなる。フレキシブル基板形成工程では、剥離層11の上にフレキシブル基板12を形成する。フレキシブル基板12は、樹脂材料からなる。加熱工程では、電磁誘導装置を用いて剥離層11を加熱する。剥離工程では、フレキシブル基板12を、支持体10および剥離層11から剥離する。
剥離層除去工程では、支持体10から剥離層11を取り除く。本発明の製造方法においてはレーザー照射工程がないことから、支持体10に傷がつきにくい。そのため、剥離層11が取り除かれた支持体10は、傷がない又は傷が少ないので、本フレキシブル電子デバイスの製造に再利用してもよいし、全く異なる用途に用いてもよい。
本発明におけるフレキシブル電子デバイスの製造方法において、フレキシブル基板12を支持体10及び剥離層11から剥離するにあたり、最も重視されることは、剥離層11を選択的かつ急峻に加熱することができるかという点である。剥離層11が電磁誘導により急峻に加熱される速度としては103℃/分〜108℃/分が好ましく、104℃/分〜108℃/分がより好ましい。
また、支持体10は、急峻に加熱されないことが好ましい。具体的には、支持体10が電磁誘導により加熱される速度としては、102℃/分未満であることが好ましい。
支持体10の材料としては、特に限定されないが、例えば、ガラスエポキシ基板、ポリイミド等の耐熱性を有する樹脂基板、ガラス基板などが挙げられる。特に高温プロセスへの適用の観点から、支持体10の材料としては、ガラス基板が好ましい。また、既存のTFT製造設備への適用性ならびにTFTの性能発現の観点から、ガラス基板が好ましく、その中でも無アルカリガラス基板がより好ましい。
剥離層11の材料としては、電磁誘導により加熱されうる発熱体であればどのような材料であっても良いが、例えば金属類が挙げられる。金属類の中でも、ニッケルや鉄などの強磁性体金属が電磁誘導により加熱されやすいことが一般的に知られているが、急峻な加熱が可能となる点からは非磁性金属体であることが好ましい。非磁性体金属体としては、金、銀、銅、アルミニウム、チタン、亜鉛、錫、鉛、クロム又はこれらの合金の金属材料を挙げることができる。特に高温プロセスへの適用性の観点から、剥離層11の材料としては、支持体10と同等の線膨張係数を有する材料からなるものが好ましく、非磁性体金属体の中では金、銀、銅、アルミニウム、チタン、クロム又はこれらの合金の金属材料が好ましい。
急峻に加熱する点から、剥離層11の厚みは1μm以上20μm以下であることが好ましい。剥離層11の厚みが1μm未満では剥離層11が効率的に加熱されにくくなり、また、20μmを超えると急峻に加熱することが困難となる。
剥離層11は、公知の技術によって形成可能であり、例えば、電解及び無電解による湿式めっき法、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法およびイオンプレーティング法などの乾式めっき法、ナノ粒子のインク塗布による手法や、支持体10上に形成された耐熱性を有する接着層上に剥離層11を形成する手法によっても形成することができ、また、これらを適宜組み合わせた手法によっても形成することが可能である。
また、支持体10と剥離層11は、フレキシブル基板12を支持体10および剥離層11から剥離する工程後まで密着していることが必要である。そのため、支持体10と剥離層11の密着性を向上させるための処理を、剥離層形成手法に応じて、支持体10の表面上に適宜行っても良い。
フレキシブル基板12は、可とう性を有する樹脂材料からなるものであれば特に限定されないが、高温プロセスへの適用性の観点から、高耐熱性を有するとともに、支持体10及び剥離層11と同等の線膨張係数を有する材料からなるものが好ましい。支持体10の材料として無アルカリガラスを用いた場合、フレキシブル基板12を形成する樹脂材料としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールから選ばれる少なくとも1種を含む材料が好ましい。特に耐熱性や線膨張係数の点から、フレキシブル基板12を形成する樹脂材料としては、ガラス転移温度が300℃以上であり、0℃からガラス転移温度以下の領域において線膨張係数が20ppm/K以下であるポリイミド、ポリアミドイミド、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールから選ばれる少なくとも1種を含む樹脂組成物が好ましい。このような材料としては、例えば、特開2010−202729号公報の明細書に記載のポリイミド、特開2012−77144号公報の明細書に記載のポリアミドイミド、特開2006−35628号公報明細書に記載のポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール等が挙げられる。
フレキシブル基板12は公知の技術によって形成可能であり、例えば、グラビアコート法、スピンコート法、シルクスクリーン法、ディップコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ダイコート法等により流延して塗工し、引き続いて乾燥することにより形成することが可能である。更に、フレキシブル基板12の樹脂材料を溶媒に溶解して流延塗工する以外に、フレキシブル基板12の樹脂材料の前駆体となる樹脂材料溶液を流延塗工し、乾燥工程中に反応を完結させることによりフレキシブル基板12を形成しても良い。
本発明のフレキシブル基板12の厚みは、特に限定されないが、基板フィルムとして必要な機械強度を確保する観点、および、支持体10及び剥離層11との密着性を安定的に確保し、電子デバイスを形成する前に自然剥離することを抑止する観点から、5μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましい。
フレキシブル基板12は、電子デバイスを形成する工程において、支持体10及び/又は剥離層11から自然剥離することは好ましくないため、フレキシブル基板12との密着性を保持するために必要に応じてシラン系カップリング剤やチタン系カップリング剤で支持体10の表面上を処理しても良いし、フレキシブル基板12を形成する樹脂材料に、支持体10および剥離層11との密着力を調整するために必要に応じてシラン系カップリング剤やチタン系カップリング剤等を添加しても良いし、剥離層11の表面上を必要に応じてシラン系カップリング剤やチタン系カップリング剤で支持体10の表面上を処理しても良い。
また、フレキシブル基板12を形成する樹脂材料に線膨張係数の低減を図るために無機化合物や有機化合物からなるフィラー等を添加しても良く、更にはフレキシブル基板12の樹脂材料の前駆体となる材料を用いる場合にあっては、反応を促進させるための触媒を添加しても良い。その他、必要に応じて、フレキシブル基板12を形成する樹脂材料には、レベリング剤や熱安定剤を添加しても良い。
本発明における電磁誘導による加熱とは、電磁誘導装置の加熱コイルに通電することにより高周波数の交番磁界を発生させ、それに基づく磁力線を被加熱材に作用させると被加熱材中に渦電流が発生し、この渦電流に基づくジュール熱により加熱材が発熱する方式である。本発明における電磁誘導装置とは、加熱コイルを具備し、上記の加熱が可能であればどのような装置でも良い。
電磁誘導における電磁波の周波数は、10kHz以上2MHz以下の範囲で調整されることが好ましい。周波数が10kHz未満の場合、剥離層11の材料のヒステリシス損による発熱効率が極めて悪くなる。また周波数が2MHzを超える場合、高周波の作用により支持体10やフレキシブル基板12自体も加熱され、剥離が困難になったり、電子デバイスの性能を低下させたりすることがある。
フレキシブル基板12を支持体10および剥離層11から均一に剥離するには、電磁誘導装置を用いて剥離層11に均一な熱履歴を与える必要がある。剥離層11に均一な熱履歴を与えることができれば加熱コイルの形状はどのようなものであっても良い。例えば、十分に長い加熱コイルを形成し、その加熱コイル上を一定速度で剥離層11を通過させる等の方法により、剥離層11に均一な熱履歴を与えることができる。
本発明のフレキシブル電子デバイスの製造方法においては、支持体10の再利用が可能となることも重要である。支持体10の再利用の方法としては、フレキシブル基板12を支持体10および剥離層11から剥離したのち、剥離層11を取り除かずに、必要に応じて洗浄を行い、そのまま剥離層11が支持体10上に保持された状態で再利用しても良い。また、フレキシブル基板12を支持体10および剥離層11から剥離したのち、剥離層11を取り除いて、必要に応じて洗浄を行い、支持体10を再利用しても構わない。
剥離層11を取り除く方法としては、人の手やテープを用いた引き剥がし等の物理的な作用を利用した除去方法を利用しても構わないし、剥離層11を溶解可能なエッチング液に浸漬する等の化学的な作用を利用した除去方法を利用しても構わないが、大面積を処理しやすい点では剥離層11を溶解可能なエッチング液に浸漬する方法が好ましい。
本発明において、更に、フレキシブル基板形成工程と加熱工程との間で、または、剥離工程後に、フレキシブル基板12上に用途に応じた電子デバイスを積層してもよい。例えば、フレキシブル基板12上にTFT素子を形成し、さらに表示素子を積層又は貼り合わせることにより液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー等の表示デバイスを形成することも可能であり、更にはフレキシブル基板12上に太陽電池やCMOS等の受光デバイス形成することも可能である。表示デバイスや受光デバイスなどを総称して、本出願では電子デバイスと定義する。
本発明におけるフレキシブル電子デバイスは、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー等の表示デバイス、太陽電池やCMOS等の受光デバイスとして好適に用いることが可能である。
1、2 基板構造
10 支持体
11 剥離層
12 フレキシブル基板
10 支持体
11 剥離層
12 フレキシブル基板
Claims (5)
- 電磁誘導により発熱する発熱体からなる剥離層を支持体上に形成する剥離層形成工程と、
前記剥離層上に樹脂材料からなるフレキシブル基板を形成するフレキシブル基板形成工程と、
電磁誘導装置を用いて前記剥離層を加熱する加熱工程と、
前記フレキシブル基板を、前記支持体および前記剥離層から剥離する剥離工程とを含むことを特徴とするフレキシブル電子デバイスの製造方法。 - 前記発熱体は非磁性金属体であることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル電子デバイスの製造方法。
- 前記フレキシブル基板を形成する樹脂材料は、ガラス転移温度が300℃以上であり、0℃からガラス転移温度以下の領域において線膨張係数が20ppm/K以下であるポリイミド、ポリアミドイミド、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールから選ばれる少なくとも1種を含む樹脂組成物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフレキシブル電子デバイスの製造方法。
- 前記剥離工程後に、前記支持体から前記剥離層を取り除く剥離層除去工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフレキシブル電子デバイスの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフレキシブル電子デバイスの製造方法により製造されるフレキシブル電子デバイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012231925A JP2014086451A (ja) | 2012-10-19 | 2012-10-19 | フレキシブル電子デバイスおよびフレキシブル電子デバイスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012231925A JP2014086451A (ja) | 2012-10-19 | 2012-10-19 | フレキシブル電子デバイスおよびフレキシブル電子デバイスの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014086451A true JP2014086451A (ja) | 2014-05-12 |
Family
ID=50789274
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012231925A Pending JP2014086451A (ja) | 2012-10-19 | 2012-10-19 | フレキシブル電子デバイスおよびフレキシブル電子デバイスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014086451A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016046997A1 (ja) * | 2014-09-26 | 2016-03-31 | 住友ベークライト株式会社 | 素子積層フィルムの製造方法、素子積層フィルムおよび表示装置 |
JP2016082210A (ja) * | 2014-10-09 | 2016-05-16 | エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド | 樹脂フィルム層の剥離方法及び薄膜素子デバイスの製造方法 |
CN108470855A (zh) * | 2018-05-28 | 2018-08-31 | 京东方科技集团股份有限公司 | 一种柔性显示装置的制作方法和柔性显示装置 |
WO2019026155A1 (ja) * | 2017-07-31 | 2019-02-07 | シャープ株式会社 | 表示デバイスの製造方法および表示デバイス |
WO2022018994A1 (ja) | 2020-07-21 | 2022-01-27 | 東洋紡株式会社 | 積層体およびフレキシブルデバイス作製方法 |
WO2022070617A1 (ja) | 2020-09-29 | 2022-04-07 | 東洋紡株式会社 | 無機基板とポリアミック酸硬化物の積層体 |
-
2012
- 2012-10-19 JP JP2012231925A patent/JP2014086451A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016046997A1 (ja) * | 2014-09-26 | 2016-03-31 | 住友ベークライト株式会社 | 素子積層フィルムの製造方法、素子積層フィルムおよび表示装置 |
JPWO2016046997A1 (ja) * | 2014-09-26 | 2017-04-27 | 住友ベークライト株式会社 | 素子積層フィルムの製造方法 |
JP2016082210A (ja) * | 2014-10-09 | 2016-05-16 | エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド | 樹脂フィルム層の剥離方法及び薄膜素子デバイスの製造方法 |
WO2019026155A1 (ja) * | 2017-07-31 | 2019-02-07 | シャープ株式会社 | 表示デバイスの製造方法および表示デバイス |
US10784466B2 (en) | 2017-07-31 | 2020-09-22 | Sharp Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing display device |
CN108470855A (zh) * | 2018-05-28 | 2018-08-31 | 京东方科技集团股份有限公司 | 一种柔性显示装置的制作方法和柔性显示装置 |
WO2022018994A1 (ja) | 2020-07-21 | 2022-01-27 | 東洋紡株式会社 | 積層体およびフレキシブルデバイス作製方法 |
KR20220166333A (ko) | 2020-07-21 | 2022-12-16 | 도요보 가부시키가이샤 | 적층체 및 플렉시블 디바이스 제작 방법 |
US11833795B2 (en) | 2020-07-21 | 2023-12-05 | Toyobo Co., Ltd. | Multilayer body and method for producing flexible device |
WO2022070617A1 (ja) | 2020-09-29 | 2022-04-07 | 東洋紡株式会社 | 無機基板とポリアミック酸硬化物の積層体 |
KR20230030640A (ko) | 2020-09-29 | 2023-03-06 | 도요보 가부시키가이샤 | 무기 기판과 폴리아믹산 경화물의 적층체 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2014086451A (ja) | フレキシブル電子デバイスおよびフレキシブル電子デバイスの製造方法 | |
JP5964607B2 (ja) | 剥離層付き支持体、基板構造、および電子デバイスの製造方法 | |
TWI718484B (zh) | 顯示裝置之製造方法 | |
JP2018531865A (ja) | グラフェン膜の転写方法およびグラフェン膜を含む基板 | |
CN106663640B (zh) | 提供电子器件的方法及其电子器件 | |
KR20120033284A (ko) | 롤 형상의 모기판을 이용한 플렉서블 전자소자의 제조방법, 플렉서블 전자소자 및 플렉서블 기판 | |
CN108684084B (zh) | 石墨烯加热膜的制备工艺 | |
JP6400501B2 (ja) | 金属−セラミックス回路基板の製造方法 | |
CN105378150A (zh) | 带载体极薄铜箔和使用该带载体极薄铜箔制造的覆铜层压板、印制电路板以及无核基板 | |
JP6814633B2 (ja) | 薄型基板およびその製造方法、並びに基板の搬送方法 | |
JP6749942B2 (ja) | 分極した強誘電ポリマーを使用するcvdグラフェンの無欠陥直接乾式剥離 | |
JP5254901B2 (ja) | 液晶ポリマーフィルムと積層体及びそれらの製造方法並びに多層実装回路基板 | |
JP6353262B2 (ja) | 多層グラフェンの製造方法 | |
JP5421598B2 (ja) | フレキシブルプリント基板の製造方法 | |
JP6548425B2 (ja) | フレキシブルデバイスの製造方法及びフレキシブルデバイス並びにフレキシブルデバイス製造装置 | |
JP6300206B2 (ja) | 離型フィルム付銅箔の製造方法 | |
JP2013055163A (ja) | フレキシブルプリント配線板用銅箔、銅張積層板、フレキシブルプリント配線板及び電子機器 | |
JP6671051B2 (ja) | 金属化フィルムおよび金属化フィルムの製造方法 | |
JP2007009186A (ja) | ポリイミドフィルム、ポリイミド金属積層体及びその製造方法 | |
CN113380615A (zh) | 一种集成电路晶圆背面处理工艺 | |
JP2001102693A5 (ja) | ||
JP2010272831A (ja) | フレキシブルプリント基板の製造方法 | |
JP2022523897A (ja) | パッケージング基板及びこれを含む半導体装置 | |
TW201005883A (en) | Method for manufacturing soi wafer | |
JP2007223224A5 (ja) |