JP6300206B2 - 離型フィルム付銅箔の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はプリント配線板用途に好適に使用される離型フィルム付銅箔に関する。
コンピュータのマイクロプロセッサ等として使用される半導体集積回路素子(以下、「半導体素子」)は、近年、高性能化、多機能化が進んでいる。このため、半導体素子の端子間ピッチは狭ピッチ化が求められており、半導体素子が搭載されるプリント配線板であるパッケージ基板等も配線パターンの微細化が求められている。
プリント配線板の配線パターンを形成する方法は、銅張積層板の銅層をエッチング加工することにより製造されてきた。エッチングによる加工法は、例えばサブトラクティブ法がある。サブトラクティブ法は銅張積層板から不要な銅層部分を取り除いて回路を形成する方法であり、配線として残したい部分にインクや塗料を塗布して覆い、金属腐食性の薬品で銅層をエッチングして必要な回路を形成する方法である。
近年の小型軽量化の図られた電子機器等に搭載するプリント配線板は、部品実装密度を向上させ狭小領域に配置されるため、ファインピッチ回路を形成することが求められてきた。
配線材料には銅箔が好適に用いられ、この要求に応えるために銅箔の厚みを小さくすることが求められていた。ところが、薄い銅箔を使用するほど銅箔のハンドリングが困難となり、シワ等の欠陥が発生しやすくなる。銅箔にシワやピンホールがあると、プレス成型時に銅箔のシワ部分から亀裂が発生し、流動化したプリプレグ中の樹脂が亀裂からしみ出し、銅張積層板の表面が汚染されたり、銅箔の平坦度を損ねたりするおそれがある。これら銅張積層板の欠陥は、その後のプリント配線板製造工程において形成される配線回路のショートや断線等をおこす原因となる。
またフレキシブルタイプの銅張積層板を製造する場合のロールラミネート、キャスティング法等のプレス加工とは異なる方法を用いた場合でも銅箔に存在したシワは、銅張積層板の状態になった以降もその表面に凹凸として残り、同様の問題をおこす。
この問題を解決するため様々な提案がなされている。例えば、銅箔をキャリアとして用いたキャリア箔付銅箔が提案されている(例えば、特許文献1)。銅箔のようなキャリア箔にグラファイト構造を有するカーボン層を接合界面層として、この接合界面層上にスパッタリング法により銅膜を形成した後、この銅膜上に電解めっき法により銅層を形成する方法である。この銅膜の表面粗さは、キャリア箔に依存することとなり、表面粗さRaが0.20μm程度の銅箔が得られる。
また、キャリアに有機フィルムを用いたものがある(例えば、特許文献2)。プラスチックフィルムを支持体として、離型層を水溶性セルロース樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性アクリル樹脂のいずれかを用い、物理蒸着法によって銅を形成する方法である。この方法では表面粗さがプラスチックフィルムに依存するため、表面粗さRaが0.09μm以下のものが得られる。
また、極薄銅箔のピンホールを良好に低減するような提案がなされている(例えば特許文献3)。キャリア箔に積層された中間層をニッケル−リン合金またはニッケル−コバルト合金とクロムをこの順に積層することによって極薄銅箔のピンホールを低減したものであり、ピンホール数は5〜10個/dmの銅箔が得られる。
特開2008−255462号公報 特開2009−231790号公報 特開2013−166995号公報
しかしながら、近年、回路システムにおける高速動作を実現するために、高周波信号を伝送可能な配線基板が要求されている。一般に、配線基板の導体層に高周波信号を伝送させる場合は、導体表面の近傍に電流が集中する表皮効果が生じ、周波数が高くなるほど表皮効果の影響によって導体損失が増加していく。そして、導体層の表面が粗い場合は表皮効果により電流が導体表面の凹凸部分を集中的に流れることになるため、導体損失の増加が顕著となる。したがって高周波信号を伝送可能な配線基板を作製するためには表面粗さRaが0.10μm以下の平滑な銅箔である必要がある。
特許文献1のようなキャリアシート付銅箔の場合では、主に銅箔などの金属箔に電解めっき法で銅層を作製するため、表面粗さを小さくすることは難しく、銅箔の表面粗さRaは0.20μm以上のものとなってしまう。めっき液のレベリング性を向上して平滑な銅層を作製するように組成を変更しても表面粗さRaが0.10μm以下の極薄銅箔を作製することは難しい。また、キャリア箔に蒸着によって銅層を設けようとしても、蒸着時にキャリア箔にかかる熱により熱膨張が生じシワ等が発生してしまう。シワの発生なく蒸着するためには厚みが限られる。実際に蒸着法のみを用いてロールトゥロールでシワなく銅層を設けるにはアルミ箔や銅箔の場合、0.2μm以上の厚みを成膜することは困難であるし、熱膨張の小さいモリブデン箔を用いたとしても0.5μm以上の厚みの成膜は困難である。ここでキャリアシートと銅箔を剥離する剥離層は金属層と炭素層が用いられているが、選択される金属層はカーボンと安定的に結合可能な金属が採用されており、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、ニッケル、クロム、チタン、鉄、ケイ素、モリブデン、バナジウム、タングステンが挙げられている。しかし、スパッタリング法などの物理蒸着法で金属層を作製する場合、金属種によってスパッタレートが異なる。実際にケイ素、バナジウム、タンタル、タングステンはスパッタレートが低いため、層を形成するためには搬送速度を遅くしたり、スパッタ出力を増大したりする必要があるため困難である。
また蒸着で銅層を形成する場合、表面状態は基材の表面に依存するため、基材の表面粗さが小さい基材を選定すれば結果として表面粗さの小さい銅層を形成することが出来る。しかし、蒸着で作製した銅層はピンホールを生じ、ピンホールが存在すると回路パターンを作製した時に断線などに繋がってしまう。そこで、実績としてピンホール数が少ない蒸着法として電子ビーム蒸着法が選ばれる。実際、抵抗加熱蒸着法、誘導加熱蒸着法などの他の真空蒸着法と比べると、電子ビーム蒸着法の1平方メートルあたりの5.0μm以上のピンホール数は1オーダー以上少ない。また、生産効率がよく、他の真空蒸着法の5倍以上の成膜速度が実現できるのも電子ビーム蒸着法の優れた点である。
特許文献2のような金属膜付フィルムの場合、表面粗さRaは0.09μm以下となり、高周波用途に適した金属膜を作製することができる。しかし、ピンホールが少ない金属膜を作製しようとしたり、より生産効率を高めたりしようとすると電子ビーム蒸着法でないと実現が難しい。ここで、特許文献2のように離型層を水溶性セルロース樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性アクリル樹脂のいずれかを選択した場合、100℃以上の熱処理を行うと離型層とプラスチックフィルムが剥がれなくなってしまう。この原因は蒸着する金属に電子ビームが照射されるときに生じる2次電子によって離型層、プラスチックフィルムが電子線崩壊したり、離型層とプラスチックフィルムが界面で結合したりすることにある。絶縁層と貼りあわせるためには100℃以上の熱処理は必要であり、熱処理によってプラスチックフィルムは剥がれなくなってしまう。
また特許文献3のような中間層を離型層として用いた場合、めっき法で銅層を作製する場合においてはピンホールを低減できるかもしれないが、作製された銅膜のピンホール数は5個/dm以上であり、プリント配線板用途として用いるにはかなり多い。ピンホール数を少なくするために電子ビーム蒸着法によって銅膜を作製しようとするとキャリアとして箔を用いているため、上述の特許文献1の場合と同じ理由で0.2μm以上の厚みを成膜することは困難であるし、熱膨張の小さいモリブデン箔を用いたとしても0.5μm以上の厚みの成膜は困難である。
そこで本発明では、電子ビーム蒸着法を用いて銅層を作製し、プレスやラミネートによる熱処理を行った後、銅層と離型付フィルムを剥離することができ、かつ高周波信号を伝送可能な配線基板を作製できるような離型フィルム付銅箔を作製することを目的とした。
本発明者らは、上記の課題に鑑み鋭意検討した結果、表面粗さが低い有機フィルムに炭素層を離型層として選択し、炭素層と有機フィルムの間に金属層を設けることによって、電子ビーム蒸着法を用いて銅層を形成し、プレスやラミネートの熱処理温度で使用される160〜220℃の加熱処理を行っても銅層と離型付フィルムが剥離可能な離型フィルム付銅箔を得るに至った。
すなわち、本発明は、フィルムの一方の面に剥離層を有する離型フィルムの該剥離層の上に銅層が設けられた離型フィルム付銅箔であって、該剥離層はフィルム側から金属層および炭素層がこの順に形成され、該銅層は表面粗さRaが0.10μm以下であることを特徴とする離型フィルム付銅箔に関する。
好ましい態様は、該金属層は、アルミニウム、亜鉛、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ゲルマニウム、白金、金、鉛から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする離型フィルム付銅箔に関する。
好ましい態様は、該銅層は、厚みが0.3μm以上3.0μm以下であり、大きさが5μm以上のピンホール数が1平方mあたり1個以下であることを特徴とする離型フィルム付銅箔に関する。
好ましい態様は、該フィルムは、厚みが25μm以上150μm以下であり、剥離層と接する面の表面粗さRaが0.10μm以下であり、120℃、30分で熱処理した後の熱収縮率がMD方向(長手方向)、TD方向(幅方向)いずれも2.0%以下であり、かつ、融点が220℃以上であることを特徴とする離型フィルム付銅箔に関する。
本発明の離型フィルム付銅箔は厚みが薄くその表面が平滑なものであり、また真空熱プレスや真空ラミネートなどの熱処理で使用される160℃〜220℃の加熱処理後でも剥離可能であり、この離型フィルム付銅箔と絶縁層シートとを張りあわせることで銅層表面が平滑な銅張積層板が得られる。この銅張積層板はエッチングすることで配線上に欠点が少なく良好な回路パターンのプリント配線板を得ることが出来る。またこの銅張積層板は高周波用途にも好適に用いることができる。
離型フィルム付銅箔の模式図である。
本発明について以下詳細に説明する。
本発明の離型フィルム付銅箔は、フィルムの一方の面に金属層、炭素層、銅層がこの順に形成されているものである。このうち金属層と炭素層を合わせて剥離層としている。
本発明で用いられるフィルムとは、合成樹脂などの高分子を薄い膜状に成型したものである。
本発明における銅層は、かかる高分子からなるフィルムの上に物理蒸着法における真空蒸着法により形成されることが好ましく例示される。真空蒸着法には誘導加熱蒸着法、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、レーザービーム蒸着法などがある。ここで、銅層にピンホールが存在すると回路パターンを作製した時にピンホールが存在した部分は断線などを生じてしまう場合がある。ピンホールは5μm以上の蒸着膜の欠損部のことであり、回路パターンを加工するためにはこのピンホールが少ないほどよい。かかる銅層のピンホール数を少なくするためには電子ビーム蒸着法が好適に利用される。実際、5μm以上のピンホール数が1平方mあたり1個以下とするためには電子ビーム蒸着法が好ましく用いられる。かかる銅層は電子ビーム蒸着法を単独で用いて形成しても構わないし、電子ビーム蒸着法で銅層を形成した後にその他の蒸着法で銅層を形成した2層以上の層になっても構わない。また、蒸着中は基材の温度が上昇しないようにキャリアを冷却しながら蒸着を行ってもよい。
蒸着で作製した銅層のピンホールはフィルム状の汚れによって生じるが、他にも蒸着機の搬送によっても生じる。搬送ロール中にキズ、汚れがあると搬送でフィルムが通過した際に銅層が破れてピンホールとなる。銅層の搬送におけるピンホールは銅層が硬い方が生じにくいため、銅層は硬い方が好ましい。具体的にはナノインデンターで測定した時の硬さが1.40GPa以上である方が好ましい。より好ましくは1.50GPa以上である。ナノインデンターの測定方法は膜厚の1/10以下まで針を侵入することで値を得ることが出来る。
また、かかる銅層は耐表面酸化の観点から銅層の表面に金属層による酸化防止層を設けてもよいし、クロメート処理やベンゾトリアゾールなどの防錆処理を施してもよい。
また、かかる銅層の厚みは0.3μm以上3.0μm以下であることが好ましい。3.0μmを超えると銅層自体の反りにより、基材から自然に剥離してしまうおそれがある。また蒸着時に基材にかかる熱量も大きくなり、基材に熱変形が生じてしまうおそれがある。厚みが0.3μm未満であると銅層中のピンホールやボイドが増えてしまう。より好ましくは0.4μm以上3.0μm以下、さらに好ましくは0.4μm以上2.0μm以下である。
本発明では電子ビームによってロールトゥロールでフィルム上に銅層を形成することが好ましく例示される。その場合、フィルムは蒸着時に熱に曝される。フィルムは裏面に接している冷却ロールにより冷却されるが、このときフィルムの耐熱温度が低かったり、フィルムの熱収縮が大きかったりすると、フィルムの変形に伴って冷却ロールから浮いてしまい、冷却が十分にされず溶融により穴が空いてしまったりする。よって耐熱温度が高く、また、熱収縮が小さい方が好まれる。電子ビーム法によって銅層を形成するときの蒸着時のフィルム上の温度は100〜120℃程度であると想定される。このため耐熱温度が120℃以上あり、120℃での熱収縮率がフィルムのMD方向、TD方向のいずれも2.0%以下であることが好ましい。2.0%を超えると張力変更やロールの冷却によってフィルムの変形を制御することが難しく、上記銅層の厚みを形成しようとすると基材がロールから離れてフィルムの温度が上昇し溶融して穴が空いてしまう。より好ましくは熱収縮率が1.8%以下、さらに好ましくは1.5%以下である。フィルムの熱収縮率は所定の温度で30分間処理した前後の寸法変化率より得ることが出来る。
本発明で得られる離型フィルム付銅箔は、プリプレグなどの絶縁層シートと張り合わせる工程において熱で処理する工程を有するため、耐熱性が要求される。ここでプリプレグなどの絶縁層シートはエポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂を含んでおり、張り合わせ時に樹脂を硬化させる必要があるため、真空熱プレス等を必要とする。この温度条件は絶縁層シートの種類によって様々であるが微細配線を必要とする箇所では220℃程度の温度条件を必要とする。よってフィルムの融点は220℃以上であることが好ましい。さらに好ましくは230℃以上である。
実際にフィルムを構成するポリマーはポリイミド、ポリエステル、ポリエステルのなかでもポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートやポリブチレンテレフタレート、シンジオタクチックポリスチレンフィルム、芳香族ポリアミドフィルム、変性ポリフェニレンエーテルフィルム、フッ素系フィルム、液晶ポリマーフィルムが好ましく用いることができる。これらのフィルムは単独で用いても構わないし、複合されたものを用いても構わない。また該張り合わせ工程の温度条件を満たせば表面に樹脂等をコーティングしたものを用いても構わない。
またかかる高分子フィルムの厚みは25μm以上150μm以下であることが好ましい。フィルムの厚みが25μm未満であると蒸着中に生じる応力によってフィルムが変形したり破れたりしてしまう可能性がある。また150μmを超えるとフィルムを張力で制御できなくなり巻きズレ等をおこしてしまう可能性がある。また一度の蒸着で投入できる量が減ってしまい生産性を悪くしてしまう。より好ましくは35μm以上125μm以下である。
本発明では、フィルムの一面に剥離層が設けられており、フィルムと剥離層を含めて離型フィルムとしている。剥離層は、かかる剥離層の上に銅層が形成できればよく、また、銅層形成後に絶縁層シートと離型フィルム付銅箔の銅箔面を張り合わせた後、フィルムと銅箔を引き剥がすことができればよい。このとき剥離層のうちの炭素層はフィルムと銅箔のどちらに付いていても構わないが金属層はフィルム側に付いている必要がある。
また、本発明において上記の通り電子ビーム法を用いて蒸着を行うと、フィルムや剥離層は電子線の影響を受ける。電子線によって分子鎖が切断したり、また切断した分子同士が架橋したりすると想定される。このためフィルム自体が劣化することや、フィルムと剥離層が化学的に結合してしまい剥離できなくなってしまうことが生じる。よって結合数が多い炭素層が好適に用いられる。
また、かかる剥離層の形成方法は蒸着による方法や有機溶媒中から炭素膜を電気的に析出させる方法がある。蒸着による方法では、アークイオンプレーティング法、マグネトロンスパッタリング法、高周波プラズマCVD法、パルス方式直流プラズマCVD法、イオン化蒸着法、プラズマイオン注入成膜法などが例示される。比較的簡易に装置化出来るマグネトロンスパッタリング蒸着法が好ましく用いられる。
また、蒸着中の電子線の影響でフィルムおよび炭素層の分子鎖が切断されたとき、フィルムと炭素層の切断された分子鎖が熱影響などにより界面で結合するのを防止するために金属層を設ける必要がある。
金属層を設ける方法としては、例えば物理蒸着法であれば真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法が挙げられる。ここで金属層、炭素層、銅層を1つのラインで形成するとすればスペースが制限されるため、スパッタリング法が好ましく用いられる。
かかる金属層の種類は、スパッタリング法で金属層を形成するのであればスパッタレートが高い金属を選定することが好ましい。また、熱プレス等の熱処理中に炭素層、フィルム層に拡散しない金属を選択することが好ましく、炭素原子、銅原子がかかる金属層中に拡散しない金属であることが好ましい。具体的にはアルミニウム、亜鉛、クロム、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、ゲルマニウム、白金、金、鉛が選ばれる。
かかる金属層の厚みは切断されたフィルムの分子鎖と炭素層の分子鎖が界面で結合されるのを防ぐことが出来れば十分であり、1nm以上あればよい。1nm未満であるとかかる界面の結合を十分に防ぐことが出来ない。また金属層の厚みを厚くするためにはスパッタ出力を増大し、かつ搬送速度を遅くしてしまうため生産効率が悪化してしまう。よって好ましくは1nm以上100nm以下、より好ましくは2nm以上50nm以下、さらに好ましくは5nm以上40nm以下である。金属層の厚みも炭素層と同様にランバート・ベールの法則を用いて透過率から算出することが出来る。
本発明の離型フィルム付銅箔は、剥離層と接していない面の銅層の表面粗さRaが0.10μm以下であることが好ましい。0.10μmを超えると表面が粗いことによって表皮効果の影響により導体損失が増加してしまい、高周波用途に用いることが難しくなる。より好ましくは0.05μm以下、さらに好ましくは0,03μm以下である。
また本発明で得られる離型フィルム付銅箔の銅層はフィルムの表面粗さに依存する。かかる理由からフィルムについても少なくとも剥離層と接する面の表面粗さRaが0.10μm以下であることが望ましい。より望ましくは0.05μm以下、さらに望ましくは0,03μm以下である。
本発明の離型フィルム付銅箔は、常態から120℃までの該離型フィルムと銅層との剥離力が0.1×10−2N/mm未満であると銅層が自然剥離してしまうおそれがある。また、9.8×10−2N/mmを超えると剥離力が強く剥離が困難となる。よって離型フィルムと銅箔との剥離力は0.1×10−2N/mm以上9.8×10−2N/mm以下が好ましい。より好ましくは0.5×10−2N/mm以上4.9×10−2N/mm以下である。 本発明で得られた銅箔は真空熱プレスや真空ラミネートなどの220℃までの熱処理後も剥離可能であり、絶縁層シートと張りあわせることで銅層表面が平滑な銅張積層板が得られる。この銅張積層板はエッチングすることで配線上に欠点が少なく良好な回路パターンのプリント配線板を得ることが出来る。またこの銅張積層板は高周波用途にも好適に用いることができる。
また本発明で得られた銅箔は回路用途が主であるがこれに限らず、例えば、電磁波などのシールド用途、タッチパネルなどの転写箔の用途などに用いることができる。
なお、本発明は、以上に説明した各構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(表面粗さの測定)
表面粗さRaはJIS B 0601-1994に定義される算術平均粗さのことであり、粗さ曲線からその平均線の方向に基準粗さ(l)だけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、X軸と直行する方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)であらわしたときに、次の式によって求められる値である。
フィルムおよび離型フィルム付銅箔を20mm×20mmの大きさにカットした。カットしたサンプルはレーザー顕微鏡(キーエンス製、VK-X200)を用いて表面観察を行いJIS B0601-1994に準拠して行った。解析は株式会社キーエンス製の解析アプリケーションソフトVK-H1XAを用い、カットオフ値は0.25μmとした。該ソフトにおいて、「計測」、「表面粗さ」の順に選択し、100μmの長さを指定して表面粗さRaを求めた。測定はサンプルのある一方向とその垂直な方向で測定して値の大きな方を表面粗さRaとした。
(ピンホールの測定)
暗室中で民生用の写真用バックライトを光源にして目視で5μm以上のピンホールの数を測定した。測定は5平方m以上の面積を行い、1平方mあたりの数に換算した。
フィルムの厚み、熱収縮率の測定)
フィルムの厚みを膜厚計DIGMICRO MFC-101を用いて測定した。またJIS K 7133に準じて120℃、30minの条件で加熱前の寸法L、加熱後の寸法Lから寸法変化率
ΔL=(L−L)/L×100
を算出した。測定はフィルムのMD方向およびTD方向で行い、値の大きな方を熱収縮率とした。
(剥離力の測定)
離型フィルム付銅箔を150mm×20mmの大きさにカットした。カットしたサンプルの銅層面を両面テープ(ナイスタック強力タイプ)でアクリル板に固定した。剥離層を介してフィルムを銅層から一部剥離してテンシロンに固定し、銅層を180°ピールで剥離して得られた値を1cm当りの剥離力に換算して剥離力とした。剥離力は0.1×10−2N/mm以上4.9×10−2N/mm未満の範囲を良好な範囲で◎とし、4.9×10−2N/mm以上10.0×10−2N/mm以下の範囲を剥離可能な範囲で○とした。
(プレス試験)
離型フィルム付銅箔340mm×340mmの大きさにカットして、プリプレグHL-832NXAとの張り合わせを行った。張り合わせは110℃、30min、0.5MPaの後、所定の温度で105min、3.0MPaの条件で真空プレスを行った。真空条件は16torrとした。ここで所定の温度は160〜220℃まで10℃ごとの範囲とした。160〜220℃までのすべての温度条件で剥離可能であったものを◎とした。
また、張り合わせた銅張品を150mm×20mmの大きさにカットした。カットしたサンプルのプリプレグ面を両面テープ(ナイスタック強力タイプ)でアクリル板に固定した。剥離層を介してフィルムを銅層から一部剥離してテンシロンに固定し、銅層を180°ピールで剥離して得られた値を1cm当りの剥離力に換算して剥離力とした。剥離力は0.1×10−2N/mm以上9.0×10−2N/mm未満の範囲を良好な範囲で◎とし、9.0×10−2N/mm以上9.8×10−2N/mm以下の範囲を剥離可能な範囲で○とした。
(実施例1)
厚さ100μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名”ルミラー”タイプ:U483)に、マグネトロンスパッタリング法でニッケル層を形成した後、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
ニッケル層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。また、ニッケル層のみでの透過率は70.0%であり換算式から算出した金属層膜厚は4.83nmであった。炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度4.4m/minで1.5μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.0個/m、表面粗さRaは0.02μmであった。この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は0.9×10−2N/mmであった。真空プレス条件を行ったところ、160〜220℃のいずれの温度条件でも容易に剥離することができた。220℃でのプレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は0.9×10−2N/mmであった。
(実施例2)
厚さ75μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名”ルミラー”タイプ:S10)に、マグネトロンスパッタリング法でチタン層を形成した後、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
チタン層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。また、チタン層のみでの透過率は93.2%であり換算式から算出した金属層膜厚は1.21nmであった。炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDCパルス電源を用いて5kwを採用した
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度3.3m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.8個/m、表面粗さRaは0.02μmであった。この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は1.5×10−2N/mmであった。真空プレス条件を行ったところ、160〜220℃のいずれの温度条件でも容易に剥離することができたが少し剥離が重たかった。220℃でのプレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は8.7×10−2N/mmであった。
(実施例3)
厚さ100μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名”ルミラー”タイプ:U483)に、マグネトロンスパッタリング法でアルミニウム層を形成した後、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
アルミニウム層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDCパルス電源を用いて5kwを採用した。また、アルミニウム層のみでの透過率は62.9%であり換算式から算出した金属層膜厚は3.90nmであった。
炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。の離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度3.3m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.2個/m、表面粗さRaは0.02μmであった。この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は6.0×10−2N/mmであった。真空プレス条件を行ったところ、160〜220℃のいずれの温度条件でも容易に剥離することができたが少し剥離が重たかった。220℃でのプレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は8.9×10−2N/mmであった。
(実施例4)
厚さ100μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名”ルミラー”タイプ:U483)に、マグネトロンスパッタリング法でニッケル層を形成した後、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は0.9%であった。ニッケル層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。また、ニッケル層のみでの透過率は70.0%であり換算式から算出した金属層膜厚は4.83nmであった。
炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて6kwを採用した。の離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度3.3m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着中にフィルムから銅層が一部剥離したが巻きズレなく巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は5.0個/m、表面粗さRaは0.02μmであった。剥離しなかった部分を用いてこの離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は0.3×10−2N/mmであった。真空プレス条件を行ったところ、160〜220℃のいずれの温度条件でも容易に剥離することができた。220℃でのプレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は0.3×10−2N/mmであった。
(実施例5)
厚さ50μmの2軸配向ポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製、商標名”カプトン”タイプ:200EN)に、マグネトロンスパッタリング法でニッケル層を形成した後、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.03μm、融点は500℃以上、120℃での収縮率は0.1%以下であった。
ニッケル層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。また、ニッケル層のみでの透過率は70.0%であり換算式から算出した金属層膜厚は4.83nmであった。
炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて6kwを採用した。の離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度33.0m/minで0.2μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着中にフィルムから銅層が一部剥離したが巻きズレなく巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は5.0個/m、表面粗さRaは0.03μmであった。この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は0.9×10−2N/mmであった。真空プレス条件を行ったところ、160〜220℃のいずれの温度条件でも容易に剥離することができたがピンホールから樹脂が染み出し剥離が重たい箇所が生じた。220℃でのプレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は0.9×10−2N/mmであった。
(実施例6)
厚さ100μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名”ルミラー”タイプ:U483)に、マグネトロンスパッタリング法でクロム層を形成した後、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
クロム層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDCパルス電源を用いて5kwを採用した。また、クロム層のみでの透過率は81.0%であり換算式から算出した金属層膜厚は2.41nmであった。
炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。の離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度1.1m/minで6.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着中にフィルムから銅層が一部剥離したが巻きズレなく巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.0個/m、表面粗さRaは0.02μmであった。
剥離しなかった部分を用いてこの離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は0.4×10−2N/mmであった。真空プレス条件を行ったところ、160〜220℃のいずれの温度条件でも容易に剥離することができた。220℃でのプレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は0.4×10−2N/mmであった。
(実施例7)
厚さ75μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名”ルミラー”タイプ:S10)に、マグネトロンスパッタリング法で白金層を形成した後、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
白金層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。また、白金層のみでの透過率は85.2%であり換算式から算出した金属層膜厚は1.95nmであった。
炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。の離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度13.2m/minで0.5μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は3.0個/m、表面粗さRaは0.02μmであった。この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は0.9×10−2N/mmであった。真空プレス条件を行ったところ、160〜220℃のいずれの温度条件でも容易に剥離することができたがピンホールから樹脂が染み出し剥離が重たい箇所が生じた。220℃でのプレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は0.9×10−2N/mmであった。
(実施例8)
厚さ20μmの2軸配向ポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製、商標名”カプトン”タイプ:80EN)に、マグネトロンスパッタリング法で金層を形成した後、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.03μm、融点は500℃以上、120℃での収縮率は0.1%以下であった。
金層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。また、金層のみでの透過率は84.5%であり換算式から算出した金属層膜厚は2.77nmであった。
炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。の離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度16.5m/minで0.4μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は一部シワの発生があったが巻き取ることは出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.8個/m、表面粗さRaは0.03μmであった。この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は0.8×10−2N/mmであった。シワが発生しなかった部分を用いて真空プレス条件を行ったところ、160〜220℃のいずれの温度条件でも容易に剥離することができた。220℃でのプレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は0.8×10−2N/mmであった。
(実施例9)
厚さ188μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名”ルミラー”タイプ:T60)に、マグネトロンスパッタリング法でニッケル層を形成した後、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
ニッケル層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。また、ニッケル層のみでの透過率は70.0%であり換算式から算出した金属層膜厚は4.83nmであった。
炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。の離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度3.3m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着はフィルムの厚みが厚く巻きズレが一部発生したが巻き取ることは出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.8個/m、表面粗さRaは0.02μmであった。この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は0.9×10−2N/mmであった。シワが発生しなかった部分を用いて真空プレス条件を行ったところ、160〜220℃のいずれの温度条件でも容易に剥離することができた。220℃でのプレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は0.8×10−2N/mmであった。
(実施例10)
厚さ75μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名”ルミラー”タイプ:S10)に、マグネトロンスパッタリング法でタンタル層を形成した後、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
タンタル層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。また、タンタル層のみでの透過率は95.8%であり換算式から算出した金属層膜厚は1.02nmであった。炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDCパルス電源を用いて5kwを採用した
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度3.3m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.8個/m、表面粗さRaは0.02μmであった。この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は2.5×10−2N/mmであった。真空プレス条件を行ったところ、160〜220℃のいずれの温度条件でも容易に剥離することができたが少し剥離が重たかった。220℃でのプレス後の離型フィルム付銅箔の剥離力は9.7×10−2N/mmであった。
(比較例1)
厚さ100μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名”ルミラー”タイプ:U483)に、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した
この離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度3.3m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.0個/m、表面粗さRaは0.02μmであった。この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は1.4×10−2N/mmであった。真空プレス条件を行ったところ200℃まではなんとか剥離することができたが200℃を超えるとフィルムから剥離出来なかった。
(比較例2)
厚さ50μmのアルミ箔(東海東洋アルミ製)に、マグネトロンスパッタリング法でニッケル層を形成した後、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。アルミ箔の表面粗さRaは0.40μmであった。
ニッケル層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。また、ニッケル層のみでの透過率は70.0%であり換算式から算出した金属層膜厚は4.83nmであった。
炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。の離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度4.4m/minで1.5μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製したが、蒸着は巻きズレ、シワが発生し巻き取ることは出来なかった。ただし評価のサンプルはシワの発生があるが取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は1.0個/m、表面粗さRaは0.39μmであった。この離型アルミ箔付銅箔を剥離したところ、剥離力は1.5×10−2N/mmであった。真空プレス条件を行ったところシワの影響でうまく張りあわせることができなかった。
(比較例3)
厚さ75μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名”ルミラー”タイプ:T60)に、グラビアコータ法で水溶性セルロース樹脂を1.1μmの厚さにコーティングし、剥離層をもつフィルムを作成した。フィルムの表面粗さRaは0.03μm、融点は262℃、120℃での収縮率は1.0%であった。この離型フィルムの水溶性セルロース樹脂形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度10μm/min、ライン速度5.0m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.4個/m、表面粗さRaは0.02μmであった。この離型フィルム付銅箔を剥離したところ、剥離力は2.5×10−2N/mmであった。また真空プレス条件は120℃以上で銅層とフィルムが固着してしまい剥離することが出来なかった。
(比較例4)
厚さ100μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名”ルミラー”タイプ:U483)に、マグネトロンスパッタリング法でニッケル層を形成した。フィルムの表面粗さRaは0.02μm、融点は262℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
ニッケル層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。また、ニッケル層のみでの透過率は70.0%であり換算式から算出した金属層膜厚は4.83nmであった。このフィルムのニッケル層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度4.4m/minで1.5μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着は巻きズレ、シワの発生は無く巻き取ることが出来た。この蒸着膜のピンホール数は0.0個/m、表面粗さRaは0.02μmであった。このフィルム付銅箔を剥離したところ、剥離できなかった。また、真空プレス条件を行ったところ、160〜220℃のいずれの温度条件でも剥離できなかった。
(比較例5)
厚さ100μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商標名”ルミラー”タイプ:U483)に、グラビアコータ法でシリカをフィラーとして加えたポリイミド樹脂を1.0μmの厚さにコーティングし、このフィルムにマグネトロンスパッタリング法でニッケル層を形成した後、マグネトロンスパッタリング法で炭素層を形成して離型フィルムを作製した。フィルムの表面粗さRaは0.71μm、融点は262℃、120℃での収縮率は0.9%であった。
ニッケル層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。また、ニッケル層のみでの透過率は70.0%であり換算式から算出した金属層膜厚は4.83nmであった。
炭素層形成のスパッタリング条件としては、50mm×550mmサイズのターゲットを用い、真空到達度は1×10−2Pa以下、スパッタリング出力はDC電源を用いて5kwを採用した。の離型フィルムの炭素層形成面に電子ビーム蒸着法によって銅を成膜速度6.6μm・m/min、ライン速度3.3m/minで2.0μmの厚さに真空蒸着して離型フィルム付銅箔を作製した。蒸着中はロールとの密着性が悪くシワが多発したが、評価するためのサンプルだけは取ることができた。この蒸着膜のピンホール数は0.0個/m、表面粗さRaは0.72μmであった。この離型フィルム付銅箔を剥離しようとしたところ、剥離がかなり重く剥離困難であった。剥離力は22.1×10−2N/mmであった。また、真空プレス条件を行ったところ、160〜220℃いずれの条件でも剥離しようとするとフィルムが破れてしまい、剥離出来なかった。
(1) フィルム
(2) 剥離層
(3) 銅層
(4) 金属層
(5) 炭素層

Claims (4)

  1. フィルムの一方の面に剥離層を有する離型フィルムの該剥離層の上に銅層が設けられた離型フィルム付銅箔であって、該剥離層はフィルム側から金属層および炭素層がこの順に形成され、該銅層は表面粗さRaが0.10μm以下である型フィルム付銅箔の製造方法であって、電子ビーム蒸着法で銅層を形成することを特徴とする離型フィルム付銅箔の製造方法
  2. 該金属層は、アルミニウム、亜鉛、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ゲルマニウム、白金、金、鉛から選ばれる少なくとも1種である求項1に記載の離型フィルム付銅箔の製造方法
  3. 該銅層は、厚みが0.3μm以上3.0μm以下であり、大きさが5μm以上のピンホール数が1平方mあたり1個以下である求項1または2に記載の離型フィルム付銅箔の製造方法
  4. 該フィルムは、厚みが25μm以上150μm以下であり、剥離層と接する面の表面粗さRaが0.10μm以下であり、120℃、30分で熱処理した後の熱収縮率がMD方向(長手方向)、TD方向(幅方向)いずれも2.0%以下であり、かつ、融点が220℃以上である求項1〜3のいずれかに記載の離型フィルム付銅箔の製造方法
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