JP6466235B2 - キャリア付銅箔、キャリア付銅張積層板、及びプリント配線板の製造方法 - Google Patents

キャリア付銅箔、キャリア付銅張積層板、及びプリント配線板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、キャリア付銅箔、キャリア付銅張積層板、及びプリント配線板の製造方法に関する。
近年の携帯用電子機器等の電子機器の小型化及び高機能化に伴い、プリント配線板には配線パターンの更なる微細化(ファインピッチ化)が求められている。かかる要求に対応するためには、プリント配線板製造用銅箔には従前以上に薄いものが望まれている。
そこで、キャリア付銅箔において銅箔層をスパッタリング法等の気相法で形成する手法が提案されている。例えば、特許文献1(特許第4754402号公報)には、キャリア箔の表面に接合界面層を介して銅箔層を有するキャリア付銅箔が開示されており、当該接合界面層は物理蒸着法で形成した厚さ2nm〜30nmの炭素層を含み、銅箔層は物理蒸着法で形成したものであることが開示されている。また、特許文献2(特許第4726855号公報)には、キャリアシートの表面に接合界面層を介して銅箔層を有するキャリアシート付銅箔が開示されており、
当該接合界面層は、物理蒸着法を用いて形成した金属層/炭素層の2層からなり、銅箔層は、接合界面層上に物理蒸着法で10nm〜300nm厚さの第1銅層を形成し、更に電解法で第2銅層を形成することにより得られたものであることが開示されている。また、この接合界面層を構成する金属層は、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、ニッケル、クロム、チタン、鉄、ケイ素、モリブデン、バナジウム、タングステンのいずれかで構成された層でありうることが特許文献2には記載されている。特許文献1及び2に開示されるキャリア付銅箔等によれば、300℃を超えるプレス加工温度が負荷されても、キャリア箔層と銅箔層とが、工業的に採用可能な安定した引き剥がし強さを達成できるとされている。
特許第4754402号公報 特許第4726855号公報
ところで、気相法で形成されるような極薄銅層をチタン等の金属層を介して備えたキャリア付銅箔を用いてMSAP法(モディファイド・セミ・アディティブ・プロセス)法等によりプリント配線板を製造する場合、配線パターン間の銅を除去するフラッシュエッチング工程で金属層由来の金属残渣が発生しやすく、かかる金属残渣に起因する斑が配線パターンの外縁に付着して、配線パターン外縁の直進性を低下させうる(すなわち配線パターンの輪郭をぼやけさせる)との問題があった。このような配線パターン外縁の直進性の低下は回路の微細化を実現する上で不利となりうる。このため、配線パターンの更なる微細化のためには、金属残渣を低減することが望まれる。また、キャリア付銅箔には、キャリアと極薄銅層との高い密着性が望まれる一方、絶縁樹脂基材とのプレス積層後にはキャリアを極薄銅層から物理的に剥離可能なレベルにまで密着強度が低下することが望まれる。すなわち、製造段階に応じた適度な密着性ないし剥離容易性が望まれる。
本発明者らは、今般、キャリア付銅箔においてキャリアと極薄銅層との間に、アルミニウム層及び炭素層を剥離層として介在させることにより、プリント配線板製造時のフラッシュエッチング工程で、剥離層由来の金属残渣が格段に発生しにくくなり、それ故、配線パターン外縁の直進性を格段に向上できる、すなわち配線パターンの微細化に特に有利となるとの知見を得た。また、このようなキャリア付銅箔によれば、極薄銅層とキャリアとの間で製造段階に応じた適度な密着性ないし剥離容易性を実現することができるとの知見も得た。
したがって、本発明の目的は、プリント配線板の製造に用いられた場合に、配線パターン外縁の直進性を格段に向上でき、かつ、極薄銅層とキャリアとの間で製造段階に応じた適度な密着性ないし剥離容易性を実現可能な、回路の微細化に特に適したキャリア付銅箔を提供することにある。また、本発明の他の目的は、そのようなキャリア付銅箔を備えたキャリア付銅張積層板を提供することにある。そして、本発明の更に他の目的は、そのようなキャリア付銅箔を用いたプリント配線板の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、キャリアと、アルミニウムを含んでなるアルミニウム層と、炭素を含んでなる炭素層と、極薄銅層とをこの順に備えた、キャリア付銅箔が提供される。
本発明の他の一態様によれば、上記態様のキャリア付銅箔に絶縁層又は絶縁基材が積層されてなる、キャリア付銅張積層板が提供される。
本発明の他の一態様によれば、プリント配線板の製造方法であって、
上記態様のキャリア付銅箔を用意する工程と、
前記キャリア付銅箔の極薄銅層側に絶縁層又は絶縁基材を積層して積層体を得る工程と、
前記積層の際又はその後に、前記積層体を熱間プレスして、前記キャリアと前記極薄銅層の間に粒子集合体を形成させる工程と、
前記積層体から前記キャリアを剥離して極薄銅層を露出させる工程と、
前記極薄銅層に配線加工を施してプリント配線板を得る工程と、
を含む、方法が提供される。
本発明のキャリア付銅箔の一態様を示す模式断面図である。 プリント配線板の製造工程の前半部分(銅張積層板の製造工程)を示す流れ図である。 図2に示される銅張積層板の熱間プレス後における剥離前(a)と剥離後(b)の状態を概念的に示す模式図である。 プリント配線板の製造工程の後半部分(微細配線パターンの形成工程)を示す流れ図である。 カルーセル型スパッタリング装置におけるターゲット等の配置を示す模式図である。 例1において作製された熱間プレス前のキャリア付銅張積層板の断面における、キャリア12、アルミニウム層14、炭素層16及び極薄銅層18の界面をSTEM−EDSにより観察した画像である。 例1において作製された熱間プレス後のキャリア付銅張積層板の断面における、キャリア12、アルミニウム層14、炭素層16及び極薄銅層18の界面をSTEM−EDSにより観察した画像であり、右上に矢印を伴って掲載される写真は当該界面の一部をより鮮明に撮影した画像である。 例1において作製された熱間プレス前のキャリア付銅張積層板の断面における、STEM−EDX組成分析を行った界面を横切る方向の領域を矢印で示した図である。 例1において作製された熱間プレス前のキャリア付銅張積層板の断面において、図8Aに示される界面を横切る方向の領域に対するSTEM−EDX組成分析により得られた、C、O、Al及びCuの各濃度の断面プロファイルである。 例1において作製された熱間プレス後のキャリア付銅張積層板の断面における、STEM−EDX組成分析を行った界面を横切る方向の領域を矢印で示した図である。 例1において作製された熱間プレス後のキャリア付銅張積層板の断面において、図9Aに示される界面を横切る方向の領域に対するSTEM−EDX組成分析により得られた、C、O、Al及びCuの各濃度の断面プロファイルである。 例1において形成された微細配線パターンを撮影した顕微鏡写真である。 図10Aの顕微鏡写真の一部を拡大した画像である。 例2において形成された微細配線パターンを撮影した顕微鏡写真である。 図11Aの顕微鏡写真の一部を拡大した画像である。 パターン外縁直進性指数の定義をするための図である。
キャリア付銅箔
本発明のキャリア付銅箔が図1に模式的に示される。図1に示されるように、本発明のキャリア付銅箔10は、キャリア12と、アルミニウム層14と、炭素層16と、極薄銅層18とをこの順に備えたものである。アルミニウム層14は、アルミニウムを含んでなる層である。炭素層16は炭素を含んでなる層である。必要に応じて、極薄銅層18上にはシリコン系密着層20が更に設けられてもよい。また、キャリア12の両面に上下対称となるように上述の各種層を順に備えてなる構成としてもよい。キャリア付銅箔10は、上述したアルミニウム層14及び炭素層16を剥離層として備えること以外は、公知の層構成を採用すればよく特に限定されない。このようにキャリア12と極薄銅層18との間に、アルミニウム層14及び炭素層16を剥離層としてこの順に介在させることにより、プリント配線板製造時のフラッシュエッチング工程で、剥離層由来の金属残渣が格段に発生しにくくなり、それ故、配線パターン外縁の直進性を格段に向上することができる。すなわち、配線パターンの微細化に特に有利となる。また、このようなキャリア付銅箔によれば、キャリア12と極薄銅層18との間の高い密着性を確保する一方、絶縁樹脂基材とのプレス積層後にはキャリア12を極薄銅層18から物理的に剥離可能なレベルにまで密着強度を低下させることができる。すなわち、極薄銅層とキャリアとの間で製造段階に応じた適度な密着性ないし剥離容易性を実現することができる。
これらの有利な効果が実現されるメカニズムは必ずしも定かではないが、以下のようなものと考えられる。まず、アルミニウム層14及び炭素層16(以下、これらをまとめて剥離層と称する)の炭素層16側に極薄銅層18がスパッタリング法等の気相法により形成されると、炭素層16の内部に銅原子が侵入し、その一部は打ち込まれた銅原子の一部は炭素層16を通り抜けてアルミニウム層14にまで到達しうる。こうして打ち込まれた銅原子とアルミニウム原子との金属結合により高い密着性及び剥離強度が確保される。そして、図2及び3(特に図3)に示されるように、キャリア付銅箔10を絶縁基材26に積層して熱間プレスを行うことで、炭素層16ないし剥離層内の銅原子がアルミニウム層14のアルミニウムと共に粒子15aを形成する。この粒子15aはCu−Al合金粒子と推定されるが、銅とアルミニウムの混合物で構成される粒子の可能性もあり、特に限定されない。いずれにしても、熱間プレス後においては、アルミニウム層14は、もはや層状というよりもむしろ、図3(a)に模式的に示されるように銅とアルミニウムを含む多数の粒子15aの集合体、すなわち粒子集合体15の形態となる。すなわち、熱間プレス後は、アルミニウム層14が変質して、炭素層16内に粒子集合体15が存在する構成となる。したがって、熱間プレス前においては、炭素層16及びアルミニウム層14に侵入した銅原子とのアルミニウム層14のアルミニウム原子との金属結合により高い密着性及び剥離強度が確保される一方、熱間プレス後においては、侵入した銅原子がアルミニウムとともに粒子集合体15を形成することで、侵入した銅原子と剥離層との結合が炭素層16によって途切れた格好となり、それによって、キャリア12が極薄銅層18から物理的に剥離可能になるものと考えられる。別の表現をすれば、剥離層中に打ち込まれた銅原子が粒子集合体15の形成に消費される結果、剥離層の密着性が適度に低下して望ましい剥離機能が現れるものと考えられる。すなわち、極薄銅層とキャリアとの間で製造段階に応じた適度な密着性ないし剥離容易性を実現することができる。その結果、図3に示されるようにキャリア12を極薄銅層18から物理的に剥離することができる。
その上、図3(b)に概念的に示されるように、剥離されたキャリア12と共に、炭素層16とそれに付随した粒子集合体15の大部分が除去されうる。MSAP法によるプリント配線板の製造においては、その後、図4に示されるようにフォトレジスト34の形成(図中(a))、電気銅めっき36の付着(図中(b))、フォトレジスト34の剥離(図中(c))、及びフラッシュエッチングによる微細配線パターン38間での極薄銅層18の除去(図中(d))が行われることになるため、粒子集合体15の残留物は本来望ましくない。しかしながら、本発明によればフラッシュエッチング工程においてアルミニウム層14ないし粒子集合体15に由来する金属残渣(アルミニウム残渣)が格段に発生しにくくなる。これは、キャリア12と共に除去されずに不可避的に僅かに残留しうる粒子15aが、その組成(アルミニウムないしAl−Cu合金)及び/又は粒子状形態に起因して酸に極めて溶けやすいが故に、溶解除去されやすいためである。その結果、金属残渣に起因する斑が配線パターンの外縁に付着して、配線パターン外縁の直進性を低下させうる(すなわち配線パターンの輪郭をぼやけさせる)との問題を効果的に解決することができる。すなわち、配線パターン外縁の直進性を格段に向上することができ、配線パターンの更なる微細化を実現することができる。したがって、本発明のキャリア付銅箔は、ライン/スペース(L/S)が13μm以下/13μm以下(例えば12μm/12μm、10μm/10μm、5μm/5μm、2μm/2μm)といった程度にまで高度に微細化された配線パターンの形成に適している。
このように、キャリア付銅箔10は、キャリア12が剥離される前の熱間プレスにより、キャリア12と極薄銅層18の間に粒子集合体15を形成可能なものであることが望まれる。そして、粒子集合体15は、極薄銅層18に由来する銅とアルミニウム層14に由来するアルミニウムとを含んでなるのが望ましく、例えば、Cu−Al合金粒子の形態や銅とアルミニウムの混合物で構成される粒子の形態であってもよい。なお、熱間プレスは80〜300℃の温度で行われるのが好ましく、より好ましくは100〜280℃、さらに好ましくは150〜260℃である。
キャリア12としては、キャリア付銅箔に一般的に用いられる様々なキャリアが使用可能であり、特に限定されない。キャリア12の例としては、銅箔、ニッケル箔、ステンレス箔、アルミニウム箔等の金属箔に加えて、PETフィルム、PENフィルム、アラミドフィルム、ポリイミドフィルム、ナイロンフィルム、液晶ポリマー等の樹脂フィルム、樹脂フィルム上に金属層コート層を備える金属コート樹脂フィルム等が挙げられ、好ましくは銅箔である。キャリアとしての銅箔は圧延銅箔及び電解銅箔のいずれであってもよい。キャリアの厚さは典型的には210μm以下であり、キャリア付銅箔の搬送性とキャリア剥離時の破れ防止の観点から好ましくは10〜100μmである。
アルミニウム層14は、アルミニウムを含んでなる層であり、好ましくは主としてアルミニウムからなる層であり、アルミニウム金属で構成されてもよいし、アルミニウム合金で構成されてもよい。アルミニウム層14は不可避不純物(例えば雰囲気等の周囲環境に由来する酸素や炭素)を含みうる。また、前述したとおり、アルミニウム層14には極薄銅層16の成膜手法に起因して銅原子が混入しうる。好ましいアルミニウム合金組成の例としては、Al−Ni、Al−Cu、Al−Ag、Al−Ce、Al−Zn、Al−B、Al−Ta、Al−Nd、Al−Si、Al−La、Al−Co、Al−Ge、Al−Fe、Al−Li、Al−Mg、Al−Mn合金が挙げられる。これらの合金を構成する元素であれば、必要な特性に合わせて任意に組み合わせることが可能である。アルミニウム層14はスパッタリング等の気相法により形成された層であるのが好ましい。アルミニウム層14は、純度99.9%以上のアルミニウムターゲットを用いてスパッタリング法等の気相法により形成された層であるのが好ましい。アルミニウム層14は厚さ1〜50nmであることが好ましく、より好ましくは4〜40nmである。この厚さは、層断面を透過型電子顕微鏡のエネルギー分散型X線分光分析器(TEM−EDX)で分析することにより測定される値とする。
炭素層16は炭素を含んでなる層であり、好ましくは主として炭素又は炭化水素からなる層であり、より好ましくは硬質炭素膜であるアモルファスカーボンからなる。炭素層16は不可避不純物(例えば雰囲気等の周囲環境に由来する酸素、炭素、水素等)を含みうる。また、前述したとおり、炭素層16には極薄銅層16の成膜手法に起因して銅原子が混入しうる。炭素はキャリアとの相互拡散性及び反応性が小さく、300℃を超える温度でのプレス加工等を受けても、銅箔層と接合界面との間での高温加熱による金属結合の形成を防止して、キャリアの引き剥がし除去が容易な状態を維持することができる。その上、アルミニウム層14との組合せにより、上述したように、プリント配線板の製造に用いた場合における、配線パターン外縁の直進性の向上と、極薄銅層とキャリアとの間で製造段階に応じた適度な密着性及び剥離容易性の実現に寄与する。この炭素層16もスパッタリング等の気相法により形成された層であるのがアモルファスカーボン中の過度な不純物を抑制する点、前述のアルミニウム層14成膜との連続生産性の点などから好ましい。炭素層の厚さは0.1〜10nmが好ましい。この厚さは、層断面を透過型電子顕微鏡のエネルギー分散型X線分光分析器(TEM−EDX)で分析することにより測定される値とする。
極薄銅層18は、いかなる方法で製造されたものでよく、例えば、無電解銅めっき法及び電解銅めっき法等の湿式成膜法、スパッタリング及び真空蒸着等の物理気相成膜法、化学気相成膜、又はそれらの組合せにより形成した銅箔であってよい。特に好ましい極薄銅層は、極薄化(例えば厚さ3μm以下)によるファインピッチ化に対応しやすい観点から、スパッタリング法や及び真空蒸着等の気相法により形成された銅層であり、最も好ましくはスパッタリング法により製造された銅層である。また、極薄銅層は、無粗化の銅層であるのが好ましいが、プリント配線板製造時の配線パターン形成に支障を来さないかぎり予備的粗化やソフトエッチング処理や洗浄処理、酸化還元処理により二次的な粗化が生じたものであってもよい。極薄銅層の厚さは特に限定されないが、上述したようなファインピッチ化に対応するためには、50〜3000nmが好ましく、より好ましくは75〜2000nm、さらに好ましくは90〜1500nm、特に好ましくは100〜1000nm、最も好ましくは100〜700nm又は150〜800nm又は200〜1000nmである。このような範囲内の厚さの極薄銅層はスパッタリング法により製造されるのが成膜厚さの面内均一性や、シート状やロール状での生産性の観点で好ましい。
炭素層16と極薄銅層18の間には別の層が介在していてもよい。例えば、炭素層16と極薄銅層18の間に、極薄銅層18のフラッシュエッチング時のオーバーエッチングを回避するためのエッチングバリア層を設けてもよい。エッチングバリア層の構成材料の好ましい例としては、ニッケル、クロム、モリブデン、タングステン、及びチタンの少なくとも1種類からなる金属、又はこれらの任意の組合せを含む合金が挙げられる。
極薄銅層18の炭素層16と反対側の表面(シリコン系密着層20側の表面)は、JIS B 0601−2001に準拠して測定される、200nm以下の算術平均粗さRaを有するのが好ましく、より好ましくは1〜185nm、さらに好ましくは2〜180nm、特に好ましくは3〜130nm、最も好ましくは5〜100nmである。このように算術平均粗さが小さいほど、キャリア付銅箔10を用いて製造されるプリント配線板において、ライン/スペース(L/S)が13μm以下/13μm以下(例えば12μm/12μm〜2μm/2μm)といった程度にまで高度に微細化された配線パターンの形成を形成するのに適したものとなる。
必要に応じて、極薄銅層18上にはシリコン系密着層20が更に設けられてもよい。シリコン系密着層20は、シリコンを含んでなる層であり、好ましくは主としてシリコンからなる層である。シリコン系密着層20を構成するシリコンは典型的には非晶質シリコンである。シリコン系密着層20は、水素濃度1〜35原子%及び/又は炭素濃度1〜15原子%であるのが好ましい。水素及び炭素の少なくともいずれか一方を上記量でシリコン系密着層に含有させることで樹脂層と密着性及び絶縁抵抗の両方を実現することができると考えられるが、シリコン系密着層は水素濃度1〜35原子%及び炭素濃度1〜15原子%を有するのが好ましい。銅箔の少なくとも片面に、上記水素濃度及び/又は上記炭素濃度のシリコン系密着層20を形成することで、スパッタリング等の蒸着法により形成されたような極めて平坦な銅箔表面であっても樹脂層との高い密着強度を実現することができる。しかも、上記組成のシリコン系密着層20にあっては、プリント配線基板のファインピッチ化に適した望ましい絶縁抵抗をも実現することができ、それによりファインピッチ化された配線パターンにおける配線間のリーク電流の発生を防止ないし低減することができる。また、シリコン系密着層20を構成するシリコン系材料は原料成分や成膜工程等に起因する不可避不純物を含んでいてもよい。例えば、スパッタリングターゲットにDCスパッタリングを可能とするためのホウ素等の導電性ドーパントを微量添加した場合、そのようなドーパントの混入は許容されるものである。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内においてシリコン系密着層は他のドーパントを含んでいてもよい。また、シリコン成膜後には大気に暴露されるため、それに起因して混入する酸素の存在は許容される。シリコン系密着層20の水素濃度は、1〜35原子%であるのが好ましく、より好ましくは10〜31原子%、さらに好ましくは15〜30原子%、特に好ましくは20〜30原子%、最も好ましくは22〜26原子%である。シリコン系密着層の炭素濃度は、1〜15原子%であるのが好ましく、より好ましくは3〜13原子%、さらに好ましくは4〜12原子%、特に好ましくは5〜12原子%、最も好ましくは6〜11原子%である。炭素濃度及び/又は水素濃度、好ましくは炭素濃度及び水素濃度が上記範囲内であると、樹脂層との密着性及び絶縁抵抗を有意に向上することができる。
シリコン系密着層20の水素濃度及び炭素濃度の測定は、ラザフォード後方散乱分光法(RBS)、水素前方散乱分析法(HFS)又は核反応解析法(NRA)により深さ分布の測定を行うことにより実施することができる。このような測定に用いる装置としてはPelletron 3SDH(National Electrostatics Corporation製)等が挙げられる。この濃度測定は銅箔上に成膜した直後のシリコン系密着層から行うことが可能である。また、後述する本発明のキャリア付銅箔10を用いて製造されたプリント配線板や電子部品の形態においても、極薄銅層18に由来する配線パターンが露出するまで表面から研磨を行い、その後に配線パターンをエッチングして密着層を露出させた状態とすることで、上述した濃度測定を行うことが可能である。
シリコン系密着層20は0.1〜100nmの厚さを有するのが好ましく、より好ましくは1〜50nm、さらに好ましくは2〜20nm、特に好ましくは4〜10nmである。このような範囲内であると、樹脂層との密着性及び絶縁抵抗を有意に向上することができる。この厚さは、層断面を透過型電子顕微鏡のエネルギー分散型X線分光分析器(TEM−EDX)で分析することにより測定される値とする。
キャリア付銅箔の製造方法
本発明によるキャリア付銅箔10は、上述したキャリア12を用意し、該キャリアの片面又は両面に、アルミニウム層14、炭素層16、極薄銅層18、及び必要に応じてシリコン系密着層20を形成することにより製造することができる。アルミニウム層14、炭素層16、極薄銅層18、及び必要に応じて設けられるシリコン系密着層20の各層の形成は、極薄化によるファインピッチ化に対応しやすい観点から、気相法により行われるのが好ましい。気相法の例としては、スパッタリング法、真空蒸着法、及びイオンプレーティング法が挙げられるが、0.05nm〜5000nmといった幅広い範囲で膜厚制御できる点、広い幅ないし面積にわたって膜厚均一性を確保できる点等から、最も好ましくはスパッタリング法である。特に、アルミニウム層14、炭素層16、極薄銅層18、及び必要に応じて設けられるシリコン系密着層20の全ての層をスパッタリング法により形成することで、製造効率が格段に高くなる。気相法による成膜は公知の気相成膜装置を用いて公知の条件に従って行えばよく特に限定されない。例えば、スパッタリング法を採用する場合、スパッタリング方式は、マグネトロンスパッタリング、2極スパッタリング法等、公知の種々の方法であってよいが、マグネトロンスパッタリングが、成膜速度が速く生産性が高い点で好ましい。また、スパッタリングはDC(直流)及びRF(高周波)のいずれの電源で行ってもよい。以下、アルミニウム層14、炭素層16、極薄銅層18、及びシリコン系密着層20の各層を気相法(好ましくはスパッタリング法)による成膜について説明する。
アルミニウム層14の気相法(好ましくはスパッタリング法)による成膜は、アルミニウムターゲットを用いてアルゴン等の不活性雰囲気下で行われるのが好ましい。アルミニウムターゲットは金属アルミニウム又はアルミニウム合金で構成されるのが好ましいが、不可避不純物(例えば雰囲気等の周囲環境に由来する酸素や炭素)を含みうる。アルミニウムターゲットの純度は99.9%以上が好ましく、より好ましくは99.99%、さらに好ましくは99.999%以上である。アルミニウム合金組成の例としては、Al−Ni、Al−Cu、Al−Ag、Al−Ce、Al−Zn、Al−B、Al−Ta、Al−Nd、Al−Si、Al−La、Al−Co、Al−Ge、Al−Fe、Al−Li、Al−Mg、Al−Mn合金が挙げられる。また、異常放電やプラズマ照射不良などの稼働不良なく、連続的に成膜する観点から成膜時の圧力は0.1〜2.0Paの範囲で行うことが好ましい。この圧力範囲は、装置構造、容量、真空ポンプの排気容量、成膜電源の定格容量等に応じ、成膜電力、アルゴンガスの流量を調整することで設定すればよい。また、スパッタリング電力は成膜の膜厚均一性、生産性等を考慮してターゲットの単位面積あたり0.05〜10.0W/cmの範囲内で適宜設定すればよい。
炭素層16の気相法(好ましくはスパッタリング法)による成膜は、カーボンターゲットを用いてアルゴン等の不活性雰囲気下で行われるのが好ましい。カーボンターゲットはグラファイトで構成されるのが好ましいが、不可避不純物(例えば雰囲気等の周囲環境に由来する酸素や炭素)を含みうる。カーボンターゲットの純度は99.99%以上が好ましく、より好ましくは99.999%以上である。また、異常放電やプラズマ照射不良などの稼働不良なく、連続的に成膜する観点から成膜時の圧力は0.1〜2.0Paの範囲で行うことが好ましい。この圧力範囲は、装置構造、容量、真空ポンプの排気容量、成膜電源の定格容量等に応じ、成膜電力、アルゴンガスの流量を調整することで設定すればよい。また、スパッタリング電力は成膜の膜厚均一性、生産性等を考慮してターゲットの単位面積あたり0.05〜10.0W/cmの範囲内で適宜設定すればよい。
極薄銅層18の気相法(好ましくはスパッタリング法)による成膜は、銅ターゲットを用いてアルゴン等の不活性雰囲気下で行われるのが好ましい。銅ターゲットは金属銅で構成されるのが好ましいが、不可避不純物を含みうる。銅ターゲットの純度は99.9%以上が好ましく、より好ましくは99.99%、さらに好ましくは99.999%以上である。極薄銅層18の気相成膜時の温度は、50℃以下が好ましく。より好ましくは40℃以下、さらに好ましくは30℃以下、特に好ましくは25℃以下である。スパッタリング法による成膜は、カルーセルタイプのスパッタリング装置を用いるのが成膜温度の上昇の抑制の点で望ましい。また、ロール・トゥ・ロール方式のスパッタリング装置の場合、キャンロール(成膜時にサンプルを巻きつけるロール)の温度を所定温度に制御することも可能である。成膜時、Arプラズマの影響により基板温度が100℃以上となることもあるため、積極的な冷却機構が必要となる。また、異常放電やプラズマ照射不良などの稼働不良なく、連続的に成膜する観点から成膜時の圧力は0.1〜2.0Paの範囲で行うことが好ましい。この圧力範囲は、装置構造、容量、真空ポンプの排気容量、成膜電源の定格容量等に応じ、成膜電力、アルゴンガスの流量を調整することで設定すればよい。また、スパッタリング電力は成膜の膜厚均一性、生産性等を考慮してターゲットの単位面積あたり0.05〜10.0W/cmの範囲内で適宜設定すればよい。
シリコン系密着層20の気相法による成膜は、シリコンターゲット及び/又はシリコンカーバイドターゲットを用い、非酸化性雰囲気下、炭素源及び水素源を含む少なくとも1種の添加成分とともに行われるのが好ましい。このとき、添加成分は、メタン、エタン、プロパン、ブタン、アセチレン、及びテトラエトキシシランからなる群から選択される少なくとも1種のガスを原料とするのが好ましい。これらの原料はいずれも1つの成分で炭素源及び水素源の両方としての役割を果たすことができるので好都合である。シリコンターゲットの純度は99.9%以上が好ましいが、DCスパッタリングを行う場合には、シリコンターゲットのバルク抵抗を(例えば0.01Ω・cm以下まで)下げて成膜効率を向上させることが望まれるため、導電性ドーパントをドープしたシリコンターゲットを使用するのが好ましい。導電性ドーパントの好ましい例としては、B(ホウ素)、P(リン)、Al(アルミニウム)、Sb(アンチモン)、As(ヒ素)及びそれらの組合せが挙げられ、最も好ましくはB(ホウ素)である。シリコンターゲットにホウ素等の導電性ドーパントをドープする場合、導電性ドーパントの添加量は0.01ppm〜500ppmとするのが好ましく、より好ましくは0.01ppm〜300ppmである。また、スパッタリングを開始する前のチャンバ内の到達真空度は1×10−4Pa未満とするのが好ましい。スパッタリングに用いるガスとしては、アルゴンガス等の不活性ガスとともに、添加成分の原料となるべきガス(好ましくはメタン、エタン、プロパン、ブタン、アセチレン、テトラエトキシシラン又はそれらの任意の組合せ)を併用するのが好ましい。最も好ましいガスはアルゴンガスとメタンガスの組合せである。アルゴンガスの流量はスパッタリングチャンバーサイズ及び成膜条件に応じて適宜決定すればよく特に限定されない。また、異常放電やプラズマ照射不良などの稼働不良なく、連続的に成膜する観点から成膜時の圧力は0.1〜2.0Paの範囲で行うことが好ましい。この圧力範囲は、装置構造、容量、真空ポンプの排気容量、成膜電源の定格容量等に応じ、成膜電力、アルゴンガスの流量を調整することで設定すればよい。また、スパッタリング電力は成膜の膜厚均一性、生産性等を考慮してターゲットの単位面積あたり0.05〜10.0W/cmの範囲内で適宜設定すればよい。
プリント配線板の製造方法
本発明のキャリア付銅箔を用いてプリント配線板を製造することができる。以下、プリント配線板の好ましい製造方法について説明する。
まず、図2に示されるように、本発明のキャリア付銅箔10の極薄銅層18側(存在する場合にはシリコン系密着層20側)に絶縁層又は絶縁基材26を積層して積層体をキャリア付銅張積層板25として得る。
絶縁層又は絶縁基材26は、樹脂、好ましくは絶縁性樹脂を含んでなる。絶縁層又は絶縁基材はプリプレグ及び/又は樹脂シートであるのが好ましい。プリプレグとは、合成樹脂板、ガラス板、ガラス織布、ガラス不織布、紙等の基材に合成樹脂を含浸させた複合材料の総称である。絶縁性樹脂の好ましい例としては、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)、ポリフェニレンエーテル樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。また、樹脂シートを構成する絶縁性樹脂の例としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂等の絶縁樹脂が挙げられる。また、絶縁層又は絶縁基材26には絶縁性を向上する等の観点からシリカ、アルミナ等の各種無機粒子からなるフィラー粒子等が含有されていてもよい。絶縁層又は絶縁基材26の厚さは特に限定されないが、1〜1000μmが好ましく、より好ましくは2〜400μmであり、さらに好ましくは3〜200μmである。絶縁層又は絶縁基材26は複数の層で構成されていてよく、例えば内層プリプレグの両面に外層プリプレグを片面につき1枚ずつ(両面で計2枚)設けて絶縁層又は絶縁基材26を構成してもよく、この場合、内層プリプレグも2層又はそれ以上の層で構成されていてもよい。前述のように、プリプレグ及び/又は樹脂シート等の絶縁層又は絶縁基材26は予め銅箔表面に塗布されるプライマー樹脂層を介してキャリア付銅箔10に設けられてもよく、この場合、銅箔の接着強度の安定性、銅箔表面の傷防止等の観点で有利となる。
そして、積層の際又はその後に、図3(a)に示されるように、キャリア付銅張積層板25を熱間プレスして、キャリア12と極薄銅層18の間に粒子集合体15を形成させる。熱間プレスにより粒子集合体15が形成される推定メカニズムについては前述したとおりであるので、ここでの説明は省略する。粒子集合体15は、極薄銅層18に由来する銅とアルミニウム層14に由来するアルミニウムとを含んでなるのが望ましく、例えば、Cu−Al合金粒子の形態や銅とアルミニウムの混合物で構成される粒子の形態であってもよい。なお、熱間プレスは80〜300℃の温度で行われるのが好ましく、より好ましくは100〜280℃、さらに好ましくは150〜260℃である。プレス圧力は特に限定されないが、5〜60kgf/cmが好ましく、より好ましくは10〜50kgf/cmである。プレス時間も特に限定されないが、5分以上が好ましく、より好ましくは30〜120分である。熱間プレスは、銅箔と、Bステージ状態の半硬化された樹脂含浸基材(プリプレグ)と、押し板(スペーサー)となるステンレス鏡面板を多段に積み重ねたスタック構造体を、高温雰囲気下で高圧をかけて樹脂を硬化させると同時に銅箔と圧着することにより行われるのが好ましい。その他、ロールラミネート法、キャスティング法等も使用可能である。
また、キャリア付銅張積層板25の反りを防止するため、絶縁層又は絶縁基材26の反対側にも上記同様にしてキャリア付銅箔10を積層し、熱間プレスを施すのが好ましい。
次いで、図3(b)に示されるように、キャリア付銅張積層板25からキャリア12を剥離して極薄銅層18を露出させる。このとき、前述したように、本発明によれば極薄銅層18とキャリア12との間で製造段階に応じた適度な密着性ないし剥離容易性が確保されているため、キャリア12を極薄銅層18から物理的に剥離することができる。剥離されたキャリア12と共に、炭素層16とそれに付随した粒子集合体15の大部分が除去されうる。なお、キャリア12と共に除去されずに不可避的に粒子15aが僅かに残留しうるが、後続の配線加工工程(具体的には図4(d)のフラッシュエッチング工程)において溶解除去されることができる。
続いて、極薄銅層18に公知の手法に従い配線加工を施してプリント配線板を得ることができる。このプリント配線板の製造手法は、フラッシュエッチング等の酸洗処理を伴う手法であれば剥離層由来の金属残渣に伴う上述の問題を回避できる点で好ましく、特に好ましくは配線パターンの微細化に適するMSAP法である。MSAP法によるプリント配線板の製造においては、必要に応じてレーザー穴開け及び化学銅めっきを施した後(図示せず)、図4に示されるように、フォトレジスト34の形成(図中(a))、電気銅めっき36の付着(図中(b))、フォトレジスト34の剥離(図中(c))、及びフラッシュエッチングによる微細配線パターン38間での極薄銅層18の除去(図中(d))が行われる。本発明によればフラッシュエッチング工程(図4(d))においてアルミニウム層14ないし粒子集合体15に由来する金属残渣(アルミニウム残渣)が格段に発生しにくくなる。これは、キャリア12と共に除去されずに不可避的に僅かに残留しうる粒子15aが、その組成(アルミニウムないしAl−Cu合金)及び/又は粒子状形態に起因して酸に極めて溶けやすいが故に、溶解除去されやすいためである。その結果、金属残渣に起因する斑が配線パターンの外縁に付着して、配線パターン外縁の直進性を低下させうる(すなわち配線パターンの輪郭をぼやけさせる)との問題を効果的に解決することができる。すなわち、配線パターン外縁の直進性を格段に向上することができ、配線パターンの更なる微細化を実現することができる。したがって、本発明のキャリア付銅箔は、ライン/スペース(L/S)が13μm以下/13μm以下(例えば12μm/12μm、10μm/10μm、5μm/5μm、2μm/2μm)といった程度にまで高度に微細化された配線パターンの形成に適している。
もっとも、プリント配線板は、本発明のキャリア付銅箔10の極薄銅層18を用いること以外は、公知の層構成が採用可能である。プリント配線板に関する具体例としては、プリプレグの片面又は両面に本発明のキャリア付銅箔10の極薄銅層18を接着させ硬化した積層体(CCL)とした上で回路形成した片面又は両面プリント配線板や、これらを多層化した多層プリント配線板等が挙げられる。また、他の具体例としては、樹脂フィルム上に本発明のキャリア付銅箔10の極薄銅層18を形成して回路を形成するフレキシブル・プリント配線板、COF、TABテープ等も挙げられる。さらに他の具体例としては、本発明のキャリア付銅箔に上述の樹脂層を塗布した樹脂付銅箔(RCC)を形成し、樹脂層を絶縁接着材層として上述のプリント基板に積層した後、極薄銅層を配線層の全部又は一部としてセミアディティブ法(SAP)、モディファイド・セミアディティブ(MSAP)法、サブトラクティブ法等の手法で回路を形成したビルドアップ配線板や、半導体集積回路上へ樹脂付銅箔の積層と回路形成を交互に繰りかえすダイレクト・ビルドアップ・オン・ウェハー等が挙げられる。より発展的な具体例として、上記樹脂付銅箔を基材に積層し回路形成したアンテナ素子、接着剤層を介してガラスや樹脂フィルムに積層しパターンを形成したパネル・ディスプレイ用電子材料や窓ガラス用電子材料、本発明のキャリア付銅箔10の極薄銅層18に導電性接着剤を塗布した電磁波シールド・フィルム等も挙げられる。
本発明を以下の例によってさらに具体的に説明する。
例1
(1)キャリア付銅箔の作製
図1に示されるように、キャリア12としての電解銅箔上にアルミニウム層14、炭素層16、極薄銅層18及びシリコン系密着層20をこの順に成膜してキャリア付銅箔10を作製した。具体的な手順は以下のとおりである。
(1a)キャリアの準備
厚さ18μm、算術平均粗さRa60〜70nmの光沢面を有する電解銅箔(三井金属鉱業株式会社製)をキャリア12として用意した。ここで、算術平均粗さRaの測定は、三次元表面構造解析顕微鏡(zygo New View 5032(Zygo社製))を用い、JIS B 0601−2001に準拠して行った。このキャリアを酸洗処理した。この酸洗処理は、キャリアを硫酸濃度150g/l、液温30℃の希硫酸溶液に30秒間浸漬して表面酸化被膜を除去し、水洗後、乾燥することにより行った。
(1b)アルミニウム層の形成
酸洗処理後のキャリア12(銅箔)の光沢面側に、厚さ5nmのアルミニウム層14を以下の装置及び条件でDCスパッタリングにより形成した。
‐ 装置:枚葉式マグネロトンスパッタリング装置
‐ ターゲット:直径8インチ(約20cm)のアルミニウムターゲット(純度99.99%)
‐ キャリアガス:Ar(流量:100sccm)
‐ スパッタリング圧:0.35Pa
‐ スパッタリング電源:DC
‐ スパッタリング電力:0.8W/cm
(1c)炭素層の形成
アルミニウム層14の上に、アモルファスカーボンからなる厚さ2nmの炭素層16を以下の装置及び条件でDCスパッタリングにより形成した。
‐ 装置:枚葉式マグネロトンスパッタリング装置
‐ ターゲット:直径8インチ(約20cm)のカーボンターゲット(純度99.999%)
‐ キャリアガス:Ar(流量:100sccm)
‐ スパッタリング圧:0.45Pa
‐ スパッタリング電源:DC
‐ スパッタリング電力:0.8W/cm
(1d)極薄銅層の形成
炭素層16の上に、厚さ250nmの極薄銅層18を以下の装置及び条件でDCスパッタリングにより形成した。
‐ 装置:カルーセル型スパッタリング装置
‐ ターゲット:5インチ×15インチのサイズの銅ターゲット(純度99.96%)を2枚使用
‐ キャリアガス:Ar(流量:100sccm)
‐ スパッタリング圧:0.45Pa
‐ スパッタリング電源:DC
‐ スパッタリング電力:1kW(3.1W/cm
このとき、図5に示されるように、2枚のターゲット52を、それらの間にキャンロール50が位置するように対向して配置し、キャリア12/アルミニウム層14/炭素層16からなる基材シート54をキャンロール50に載置し、キャンロール50を回転させながらDCスパッタリングを行った。DCスパッタリングの際、キャンロールの冷却水温度を20℃に設定し、キャン温度が20〜23℃の範囲内であることを、k熱電対を使用して確認した。また、キャンロール50の回転数は30rpmとした。
(1e)シリコン系密着層の形成
極薄銅層18の上に、シリコン系密着層20として厚さ6nmのシリコン系密着層20を以下の装置及び条件でDCスパッタリングにより形成して、キャリア付銅箔を作製した。
‐ 装置:枚葉式マグネロトンスパッタリング装置
‐ ターゲット:直径8インチ(約20cm)のホウ素を200ppmドープしたシリコンターゲット(純度99.999%)
‐ キャリアガス:Ar(流量:100sccm)/CH(流量:1.5sccm)
‐ スパッタリング圧:0.45Pa
‐ スパッタリング電源:DC
‐ スパッタリング電力:0.8W/cm
(2)銅張積層板の作製
図2及び3に示されるように、上記キャリア付銅箔10と絶縁基材26とを用いて、キャリア付銅張積層板25を以下のようにして作製した。
(2a)絶縁基材の作製
プリプレグ(NX−A、三菱ガス化学株式会社製、厚さ100μm)2枚をコアとし、その両面にハロゲンフリーのプリント配線板用のプリプレグ(CCL−HL832NS−F、三菱ガス化学株式会社製、厚さ30μm)を積層して絶縁基材26を作製した。
(2b)積層
キャリア付銅箔10と、Bステージ状態に半硬化された絶縁基材26(プリプレグ)と、押し板(スペーサー)となるステンレス鏡面板とを多段に積層してスタック構造体(熱間プレス前のキャリア付銅張積層板25を含む)を得た。このスタック構造体に熱間プレスを施して、絶縁基材26を構成する樹脂を硬化させると同時に極薄銅層18と絶縁基材26とを圧着させた。この熱間プレスは、220℃で90分間、40kgf/cmの圧力を加えることにより行った。ステンレス鏡面板を外して、熱間プレスされたキャリア付銅張積層板25を得た。
例2(比較)
アルミニウム層14の代わりに以下のようにしてチタン層を形成したこと以外は、例1と同様にしてキャリア付銅箔及び銅張積層板の作製並びに各種評価を行った。結果は表1に示されるとおりであった。
(チタン層の形成)
酸洗処理後のキャリア12(電解銅箔)の光沢面側に、耐熱金属層14として10nm厚さのチタン層を以下の装置及び条件でスパッタリングにより形成した。
‐ 装置:枚葉式マグネロトンスパッタリング装置
‐ ターゲット:直径8インチ(約20cm)のチタンターゲット(純度99.999%)
‐ キャリアガス:Ar(流量:100sccm)
‐ スパッタリング圧:0.35Pa
‐ スパッタリング電源:DC
‐ スパッタリング電力:0.8W/cm
<各種評価>
例1及び2において得られたキャリア付銅箔及び銅張積層板について、以下に示される各種評価を行った。
評価1:プレス前後における界面の観察
例1で作製された、熱間プレス前のキャリア付銅張積層板25の断面において、キャリア12、アルミニウム層14、炭素層16及び極薄銅層18の界面をSTEM−EDSにより観察したところ、図6に示される画像(HAADF像)が得られた。また、熱間プレス後のキャリア付銅張積層板25の断面において、キャリア12、アルミニウム層14、炭素層16及び極薄銅層18の界面をSTEM−EDSにより観察したところ、図7に示される画像(HAADF像)が得られた。図6及び7において、小さい矢印で強調される黒く見える部分はAlの存在を示唆している。そして、図6に示される熱間プレス前の界面には黒い部分が層として存在しているのに対し、図7に示される熱間プレス後の界面には混合層が形成され、Alが粒子群として存在することが分かる(特に図7の右上に矢印を伴って示されるより鮮明な画像を参照)。図7に示される熱間プレス後の界面に観察される混合層は、金属銅とアルミニウムの合金粒子(短辺:2〜20nm、長辺:5〜50nm)の周囲を非晶質酸化物(アモルファスカーボン)が厚み1〜10nmで覆っている剥離層を成しているものと解される。
評価2:プレス前後における組成分析
例1において作製された熱間プレス前のキャリア付銅張積層板の断面に対して、図8Aに矢印で示される、キャリア12、アルミニウム層14、炭素層16及び極薄銅層18の界面を横切る方向に、STEM−EDXにより組成分析を行い、図8Bに示されるC、O、Al及びCuの各濃度の断面プロファイルを得た。例1において作製された熱間プレス後のキャリア付銅張積層板の断面に対して、図9Aに矢印で示される、キャリア12、アルミニウム層14、炭素層16及び極薄銅層18の界面を横切る方向に、STEM−EDXにより組成分析を行い、図9Bに示されるC、O、Al及びCuの各濃度の断面プロファイルを得た。なお、図8B及び9Bに示される濃度プロファイルは雰囲気ないし環境に由来して不可避的に混入したC(例えば大気及び有機物に由来)及びO(例えば大気に由来)もカウントされているため、実際のAl及びCuの濃度は図8B及び9Bに示される濃度(at%)よりも高くなる一方、実際のC及びOの濃度は図8B及び9Bに示される濃度(at%)よりも低くなる点に留意されたい。
評価3:プレス後剥離強度
例1において作製された熱間プレス後のキャリア付銅張積層板からキャリア12を剥離する際の剥離強度(gf/cm)を測定した。剥離強度の測定は、キャリア12の剥離強度を角度90°、速度50mm/分の条件で3点測定し、その平均値を採用することにより行った。結果は表1に示されるとおり、チタン層を採用した例2のサンプルよりも、アルミニウム層を採用した例1のサンプルの方が剥離可能な程度に望ましく高い剥離強度が得られる、また、そうでありながらもキャリア12と極薄銅層18の間の望ましい剥離性が実現できることが確認された。
評価1〜3の結果を総合的に勘案すると、以下のメカニズムが推定される。
‐ プレス時の温度により、アルミニウム層14及び炭素層16(以下、両者をまとめて剥離層と称する)に粒状物質、すなわち粒子集合体15(Cu−Al合金と推定されるがこれに限定されない)が生成される。
‐ スパッタリングにより打ち込まれた銅原子が剥離層中のアルミニウムと反応することで凝集し、それによってキャリア12の剥離が可能になる。
‐ プレス前では、剥離層内部の打ち込まれた銅原子によりキャリア12と極薄銅層18との間の密着性が高く確保されている。そうでありながら、炭素層16の介在により、銅原子が打ち込まれる個所とプロテクトされる個所が存在しており、プレス後の反応により銅とアルミニウムの金属間化合物が生成して剥離層中の打ち込まれた銅原子が消費される結果、密着性が低下して剥離機能が発現される。
‐ 例2のようにチタンのような高融点金属の場合、例1のアルミニウムの場合と異なり、チタン原子間の相互作用が強く、それ故極薄銅層の銅原子の打ち込みが殆ど起こらず、熱間プレス前後を問わず剥離性が確保される。もっとも、炭素層が無いと、銅とチタンの金属結合により強固に密着してしまう。その意味で、アルミニウム層を炭素層と組み合わせて用いた本発明のキャリア付銅箔は、熱間プレス前において密着性ないし剥離強度を高く確保できる一方、熱間プレス後にはその高い密着性ないし密着強度を、キャリアを極薄銅層から物理的に剥離可能なレベルにまで低下させることができるという特有の作用効果をもたらすものといえる。
評価4:剥離直後の極薄銅層上の表面金属量
例1及び2において作製された熱間プレス後のキャリア付銅張積層板からキャリア12を剥離し、剥離直後の極薄銅層上の表面金属量(Al量又はTi量)を測定した。この測定は、X線光電子分光(XPS)により行った。結果は表1に示されるとおりであった。
評価5:硫酸(0.1mol/L)酸洗後の表面金属残渣
評価4に引き続き、剥離後の極薄銅層表面を0.1mol/Lの硫酸に25℃で1分間浸漬することにより酸洗処理を行った。酸洗処理後の極薄銅層表面に付着しうる表面金属残渣の量(Al量又はTi量)を測定した。結果は表1に示されるとおり、アルミニウム層を採用した例1のサンプルにあっては表面金属残渣としてのアルミニウムは検出されなかった(すなわち検出限界の0.3at%未満であった)。したがって、アルミニウムの場合、酸洗処理により溶解するため、アルミニウム残渣を生じない。一方、チタンの場合、酸洗処理では溶解しないため、チタン残渣を生じる可能性が高い。チタン残渣が存在すると極薄銅層エッチングの際、斑の原因となりやすく、微細配線パターン形成が困難となる。この点については次の評価6において検証される。
評価6:微細配線パターン形成の評価
図4に示されるように例1及び2で得られた銅張積層板28に微細配線パターン38を形成して、微細配線パターン形成の評価を行った。まず、微細配線パターン評価用サンプルを以下のようにして作製した。
(i)フォトレジスト塗布
銅張積層板28の極薄銅箔層18上にポジ型フォトレジスト(東京応化工業株式会社製、TMMRP−W1000T)を塗布した。
(ii)露光処理
フォトレジストを塗布した銅張積層板28を以下の条件で露光処理した。
‐ パターン:Line/Space=2/2μm、パターン長2mm
‐ ガラスマスク:クロム蒸着マスク
‐ 露光量:180mJ/cm(波長:365nm値、水銀スペクトル線)
(iii)現像
露光処理した銅張積層板28を以下の条件で現像処理して、フォトレジスト34を図4(a)に示されるようにパターニングした。
‐ 現像液:TMAH水溶液(東京応化工業社株式会社製、NMD−3)
‐ 温度:23℃
‐ 処理方法:ディップ1分×2回
(iv)電気銅めっき
現像処理によりパターニングが施された銅張積層板28の極薄銅箔層18上に図4(b)に示されるように電気銅めっき36を硫酸銅めっき液により2μmの厚さで形成した。
(v)フォトレジストの剥離
電気銅めっき36が施された銅張積層板28から以下の条件でフォトレジスト34を剥離して図4(c)に示される状態とした。
‐ 剥離液:ST106水溶液(東京応化工業株式会社製)
‐ 温度:60℃
‐ 時間:5分
(vi)銅エッチング(フラッシュエッチング)
フォトレジスト34を剥離した銅張積層板28を以下の条件で銅エッチングを行い、図4(d)に示されるように微細配線パターン38を形成した。
‐ エッチング液:硫酸過水系エッチング液(メック株式会社製、QE7300)
‐ 処理方法:ディップ
‐ 温度:30℃
‐ 時間:30秒
(vii)顕微鏡観察
得られた微細配線パターンの外観を光学顕微鏡にて観察したところ、例1については図10A及び10Bに示される画像が、例2については図11A及び11Bに示される画像が得られた。そして、得られた画像に基づいて以下の評価を行った。
<パターン間のエッチング残スポット数>
ライン/スペース(L/S)=2μm/2μmのパターン間のエッチング後に残ったスポット数を2μm×5μmの範囲においてカウントして、金属残渣の残存の程度を評価した。その結果、表1に示されるとおり、チタン層を採用した例2のサンプルとは異なり、アルミニウム層を採用した例1のサンプルにおいては、エッチング残スポットは確認されなかった。
<パターン外縁直進性指数>
図12に示されるように微細配線パターン外縁の長さ10μm辺りの領域において、配線パターンの基準輪郭線から0.2μm以上の突出した凸部個所の数をカウントして、パターン外縁直進性指数とした。その結果、表1に示されるとおり、チタン層を採用した例2のサンプルとは異なり、アルミニウム層を採用した例1のサンプルにおいては、0.2μm以上の凸部箇所は無く、配線パターン外縁の直進性に極めて優れることが確認された。
10 キャリア付銅箔
12 キャリア
14 アルミニウム層
15 粒子集合体
15a 粒子
16 炭素層
18 極薄銅箔層
20 シリコン系密着層
24 キャリア付銅箔
25 キャリア付銅張積層板
26 絶縁層又は絶縁基材
28 銅張積層板
34 フォトレジスト
36 電気銅めっき
38 微細配線パターン

Claims (13)

  1. キャリアと、アルミニウムを含んでなるアルミニウム層と、炭素を含んでなる炭素層と、極薄銅層とをこの順に備え、
    前記炭素層が0.1〜10nmの厚さを有し、かつ、前記極薄銅層が50〜1000nmの厚さを有する、キャリア付銅箔。
  2. 前記炭素層がアモルファスカーボンからなる、請求項1に記載のキャリア付銅箔。
  3. 前記アルミニウム層が1〜50nmの厚さを有する、請求項1又は2に記載のキャリア付銅箔。
  4. 前記キャリアが剥離される前の熱間プレスにより、前記キャリアと前記極薄銅層の間に粒子集合体を形成可能な、請求項1〜のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔。
  5. 前記粒子集合体が、前記極薄銅層に由来する銅と前記アルミニウム層に由来するアルミニウムとを含んでなる、請求項に記載のキャリア付銅箔。
  6. 前記熱間プレスが80〜300℃の温度で行われる、請求項又はに記載のキャリア付銅箔。
  7. 前記アルミニウム層及び前記炭素層が、気相法により形成された層である、請求項1〜のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔。
  8. 前記アルミニウム層が、純度99.9%以上のアルミニウムターゲットを用いて前記気相法により形成された層である、請求項に記載のキャリア付銅箔。
  9. 前記極薄銅層が気相法により形成された層である、請求項1〜のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔。
  10. 請求項1〜のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔に絶縁層又は絶縁基材が積層されてなる、キャリア付銅張積層板。
  11. プリント配線板の製造方法であって、
    請求項1〜のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔を用意する工程と、
    前記キャリア付銅箔の極薄銅層側に絶縁層又は絶縁基材を積層して積層体を得る工程と、
    前記積層の際又はその後に、前記積層体を熱間プレスして、前記キャリアと前記極薄銅層の間に粒子集合体を形成させる工程と、
    前記積層体から前記キャリアを剥離して極薄銅層を露出させる工程と、
    前記極薄銅層に配線加工を施してプリント配線板を得る工程と、
    を含む、方法。
  12. 前記粒子集合体が、前記極薄銅層に由来する銅と前記アルミニウム層に由来するアルミニウムとを含んでなる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記熱間プレスが80〜300℃の温度で行われる、請求項11又は12に記載の方法。
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