JP2018176565A - 金属化フィルムの製造方法 - Google Patents

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【課題】防錆剤処理によらない銅蒸着膜の表面酸化低減が実現できる金属化フィルムを作製する方法の提供。【解決手段】フィルム1の少なくとも一方の面にニッケル膜2を有し、ニッケル膜2上に形成された銅膜3表面の平均結晶粒径が50〜200nmであり、銅膜形成直後に50〜130℃の加熱処理をする金属化フィルムの製造方法。好ましくはニッケル膜2の膜厚が5〜30nmであり、銅膜3の膜厚が0.1〜3μmである金属化フィルム。【選択図】図1

Description

本発明は金属化フィルムの製造方法に関する。
金属化フィルムは導電性材料としてフィルムコンデンサ、電磁波シールド、電池用集電体、プリント基板など幅広い分野で使用されている。
コンピュータのマイクロプロセッサ等として使用される半導体集積回路素子(以下、「半導体素子」ということがある。)は、近年、高性能化、多機能化が進んでいる。このため、半導体素子の端子間ピッチは狭ピッチ化が求められており、半導体素子が搭載されるプリント配線板であるパッケージ基板等も配線パターンの微細化が求められており、低抵抗である銅が好適に用いられている。
プリント配線板の配線パターンを形成する方法は、銅張積層板の銅膜をエッチング加工することにより製造されてきた。エッチングによる加工法は、例えばサブトラクティブ法やセミアディティブ法がある。サブトラクティブ法は銅張積層板から不要な銅膜部分を取り除いて回路を形成する方法であり、配線として残したい部分にインクや塗料を塗布して覆い、金属腐食性の薬品で銅膜をエッチングして必要な回路を形成する方法である。一方、セミアディティブ法は絶縁層基板に回路パターンを後から付け加える方法であり、パターンを形成しない部分にレジストを形成し、めっきを施しパターンを形成する方法である。
近年の小型軽量化の図られた電子機器等に搭載するプリント配線板は、部品実装密度を向上させ狭小領域に配置されるため、ファインピッチ回路を形成することが求められてきた。
配線材料には銅箔や金属化フィルムが用いられるが、これらの要求に応えるために銅膜の厚みを小さくした金属化フィルムが好適に用いられている。(例えば、特許文献1)
携帯通信機器では配線部およびチップ部に、電磁波シールドフィルムを積層して電磁波をシールドすることが従来から行われている。電磁波シールドは、絶縁層と導電層を有した金属膜付フィルムに導電性粘着剤を塗布したものが使用されている。該金属膜付フィルムの金属には銅や銀が好適に用いられる。
近年ではインターネットの高速化等を実現するために携帯通信機器は大容量の信号処理が必要となってきている。したがってこのような大容量の信号を処理するため、半導体素子の信号処理も高速化となり、半導体素子および信号線からの電磁波ノイズが多く発生するようになる。
これらの電磁波ノイズが携帯通信機器に内蔵されるアンテナ部品に干渉し誤動作の原因となる。よって高速化に伴って電磁波ノイズを遮蔽するために、より優れたシールド特性をもつシールドフィルムが要求されている。シールド性能を高くするためにはシールド材料の種類とシールド材料の厚みが支配因子であり導電率および透磁率が高い銀、銅が好まれ、膜厚が厚い金属層が好まれる。実際に1GHz帯の周波数の信号を遮蔽するためには金属層の抵抗値は500mΩ/m以下の抵抗値である必要があり、例えば銅であると0.08μm以上の厚みが必要となる。一方で、被シールド物には半導体チップ、ケースなど様々な形状があり、ここに隙間なくシールドフィルムを貼り合わせるため、形状追従性が求められる。金属層およびフィルムが厚くなると貼り合わせるときにシワが発生して形状を追従できなくなり好ましくない。よって金属層は0.08〜2.0μmの厚さ、またフィルムは4〜75μmの厚さが求められ電磁波シールドフィルムが提案されている。(例えば、特許文献2)
銅は低抵抗であるので回路基板の配線材料に使用され、銀より安価に膜厚を増やすことができるため高シールド性能を備えた電磁波シールド材には不可欠なものとなっている。銅蒸着金属化フィルムは樹脂フィルムに、めっき法もしくは蒸着法(スパッタリング法を含む)で目的の厚みの銅を蒸着することにより製造される。
しかしながら、銅は表面酸化しやすいため、製造から後処理工程に送られる間に金属フィルム表面酸化が発生する。表面酸化膜が残留した上に、接着剤を用いて回路基板に貼り合せても、表面酸化膜界面で剥離してしまう原因となる。また、セミアディティブ法のめっきを行う際にシード層の抵抗値上昇によって電流供給が不安定となることで膜厚不均一の原因ともなる。表面酸化層を除去するには酸性液による洗浄工程が有効であるが、洗浄工程で銅がエッチングされてしまうため、銅膜が1μm未満の薄膜であると膜厚の大きな減少、もしくは消失してしまう可能性がある。
これを防止するために一般的にベンゾアゾール化合物を主成分とした防錆剤処理が実施される。(例えば、特許文献3)
特開2007−245645号公報 特開2011−35213号公報 特開平5−28835号公報
しかしながら、防錆剤が銅膜表面に残留すると界面剥離の原因となる。また、防錆剤除去のための酸性液洗浄工程では銅面がエッチングされてしまうため薄膜には不向きである。
本発明は、上述の事実に鑑み、防錆剤処理によらない銅蒸着膜の表面酸化低減が実現できる金属化フィルムを作製することを目的とした。
本発明者らは、上記の課題に鑑み鋭意検討した結果、ニッケル層の膜厚を適切な厚みにすることで銅膜の平均結晶粒径が50nm以上、200nm以下に制御し、銅膜形成直後に50℃以上130℃以下の加熱処理をすることで、高温酸化に対して耐性のある金属化フィルムの製造方法を得るに至った。
すなわち、本発明は、フィルムの一方、もしくは両方の面にフィルム側からニッケル膜、銅膜をこの順に有する金属化フィルムであって、銅膜の平均結晶粒径が50nm以上、200nm以下であり、銅膜形成直後に50℃以上130℃以下の加熱処理をすることを特徴とする金属化フィルムの製造方法に関する。
好ましい態様は、該ニッケル膜の膜厚が5nm以上、30nm以下である金属化フィルムに関する。
好ましい態様は、該銅膜の膜厚が0.1μm以上、3μm以下である金属化フィルムに関する。
好ましい態様は、該フィルムがポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレンから選ばれる1つである金属化フィルムに関する。
好ましい態様は、該ニッケル膜がスパッタリング法にて成膜され、該銅膜が真空蒸着法にて成膜される金属化フィルムの製造方法に関する。
本発明で、銅膜表面酸化を抑制できる銅蒸着金属化フィルムの作製が可能となり、接地抵抗が安定したシールド材、安定した微細加工が可能な銅張積層板が実現できる。
本発明で作製した金属化フィルムの断面構成図である。
本発明について以下詳細に説明する。
本発明の金属化フィルムは、フィルムの一方、もしくは両方の面にフィルム側からニッケル膜、銅膜がこの順に形成されているものである。
本発明の特徴は銅膜の平均結晶粒径を50nm以上、200nm以下に制御し、銅膜形成直後に50℃以上130℃以下の加熱処理をすることで、高温での表面酸化が進行しにくい銅膜を得ることである。
表面酸化をさせないためには平均結晶粒径は小さい方が好ましく、50nm以上、150nm以下であることがより好ましい。銅膜の平均結晶粒径の大きさは銅膜の成膜方法、膜厚および下地層の影響をうける。平均結晶粒径を小さく成膜する方法としては加熱方式による真空蒸着法が好ましい。他のスパッタリング法などでは金属結晶の成長速度が速く、平均結晶粒径を200nm以下に制御することは困難である。また、加熱方式の真空蒸着法であっても、膜厚が厚くなると平均結晶粒径が成長し、平均結晶粒径を制御することは難しい。一方で、真空蒸着法のみでフィルム上に成膜すると、フィルムと銅膜の密着力が十分に確保されない場合がある。 その場合、密着力確保の目的で、フィルム上にスパッタリング法により下地層として金属層を形成し、その上に銅膜を形成する方法が用いられる。しかし、下地層として銅をスパッタリング法で成膜すると、平均結晶粒径の大きいスパッタリング法で形成された銅の下地膜の影響を受け、その上に真空蒸着で形成する銅膜の平均結晶粒径も大きくなってしまい制御できない。そこで、真空蒸着膜の銅の平均結晶粒径への影響が小さいニッケル膜を、下地層としてスパッタリング法で成膜することが好ましい。
本発明におけるニッケル膜は、かかる高分子からなるフィルムの一方、もしくは両方の面上に物理蒸着法におけるスパッタリング法で形成されるものである。ニッケルを使用するのは、ニッケル膜上に真空蒸着法で蒸着する銅膜の平均結晶粒径が200nm以下に制御するためであり、その膜厚によっても表面酸化防止効果の度合が異なる。スパッタリング法で得られるニッケル膜の厚みは5nm以上から30nm以下、好ましくは7nmから15nmであり、真空蒸着法で形成された銅膜の厚みに対して薄い。5nmより薄いニッケル膜はフィルムとの密着力が得られず、7nm以上であれば十分な密着力が得られる。一方、30nm以下の膜厚であれば表面酸化防止の効果が確保され、15nm以下であれば表面酸化防止の効果がより強くなる。
本発明における銅膜は、かかる高分子からなるフィルムの一方、もしくは両方の面のニッケル膜上に物理蒸着法における真空蒸着法により形成されるものである。真空蒸着法で形成する銅膜の膜厚が厚くなると、表面の平均結晶粒径が大きくなるため、表面酸化防止に効果がある平均結晶粒径を200nm以下に制御するには銅膜の厚さを適度にする必要がある。
本発明における銅膜の厚みは0.1μmから3.0μm以下、好ましくは0.2μmから1.5μmである。3.0μm以下であると銅膜表面の平均結晶粒径が200nm以下に抑えることができるため酸化防止効果が得られる。また、銅膜の厚みが1.5μm以下であると平均結晶粒径がより小さく抑えることがきるためより好ましい。電磁波シールド用途で0.1μm以上の銅膜であれば十分なシールド性能が得られ、0.2μm以上であればより高い電磁波シールド性能が得られる。また、電子回路形成で0.1μm以上の銅膜であればセミアディティブ法でのめっき処理時に、伝導度が確保され、0.2μm以上であれば高い電導度が確保できる。
真空蒸着法には誘導加熱蒸着法、抵抗加熱蒸着法、レーザービーム蒸着法、電子ビーム蒸着法などがある。どの蒸着法を用いても構わないが高い成膜速度を有する観点から電子ビーム蒸着法が好適に用いられる。蒸着中は基材の温度が上昇しないようにフィルムを冷却しながら蒸着を行ってもよい。
本発明で用いられるフィルムとは、合成樹脂などの高分子を薄い膜状に成型したものである。
本発明で好適に用いられるフィルムとして例えばポリエステルフィルム、ポリエステルフィルムの中でもポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリプロピレンフィルムを用いることができる。このうちポリエチレンテレフタレートフィルムがより好ましく用いられる。これらのフィルムは単独で用いても構わないし、複合されたものを用いても構わない。またフィルム表面に樹脂や粘着剤等をコーティングしたものを用いても構わない。
またかかるフィルムの厚みは4μm以上75μm以下であることが好ましい。フィルムの厚みが4μm未満であると蒸着中に生じる応力によってフィルムが変形したり破れたりしてしまう可能性がある。また75μmを超えるとフィルムを張力で制御できなくなり巻きズレ等をおこしてしまう可能性があり、また一度の蒸着で投入できる量が減ってしまい生産性を悪くしてしまう。より好ましくは6μm以上75μm以下である。
本発明の金属化フィルムは銅膜形成直後に50℃以上130℃以下の加熱処理をするものである。平均結晶粒径が200nm以下に制御された銅膜に50℃以上130℃以下の加熱処理をすることで銅層表面には緻密な薄い安定な銅酸化膜が形成されると推察され好ましい。この薄い酸化膜は高温環境においても保護膜として働き、酸化の進行を抑制すると考えられる。そのため、防錆処理を実施する必要がなくてもよい。一般的な防錆処理は銅表面にベンゾトリアゾール等の薄い有機皮膜を形成して酸素との接触を抑制し、酸化防止するが、樹脂との密着を阻害するために、樹脂との貼り合せ前に除去する必要がある。一方、緻密な薄い安定な銅酸化膜は膜中の酸素を介在して、樹脂の末端基等と結合し、密着力がより増加すると推察され好ましい。平均結晶粒径が200nm以下に制御された銅膜であっても、50℃以上の加熱処理を実施しない場合は銅層表面には緻密な薄い安定な銅酸化膜が形成されず、銅膜表面にある酸化膜は酸化保護膜としてほぼ機能しない。一方、銅膜形成直後に130℃以上の加熱処理を実施した場合は、緻密でない厚い酸化膜が銅膜表面に形成されるため、これも酸化防止膜としてほぼ機能しない。より好ましい加熱処理温度は50℃以上80℃以下であり、このとき緻密な薄い安定な銅酸化膜がより安定に形成される。
また、蒸着終了から熱処理までの時間は、表面の銅酸化膜の状態に影響を与える要素となるため、24時間以内に行うことが好ましい。24時間以上の間隔をあけると、表面酸化膜の形成にムラが生じてしまうことがあり、均一な酸化防止効果が期待できない。また、24時間以内であっても相対湿度50%以上の環境で保管した場合は、表面に緻密で安定した酸化膜が形成されないことがある。より好ましくは1時間以内であり、このとき緻密で薄い安定な銅酸化膜が均一に形成される。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(マグネトロンスパッタリング)
バッチ式真空蒸着装置(アルバック製 EBH−800)内にフィルムを設置し、50mm×550mmサイズのニッケルターゲットを用い、アルゴンガス雰囲気中で真空到達度5×10−1Pa以下に調整して、DC電源を所定の金属膜厚になる時間連続して印加した。
なお、スパッタリング後に実施する真空蒸着については連続して処理を行い、スパッタリングと蒸着の間で大気と触れさせないようにした。
(真空蒸着)
バッチ式真空蒸着装置(アルバック製 EBH−800)内にフィルムを設置し、蒸着ボート上に銅を目的厚さになる量を置いた後に、真空到達度9.0×10−3Pa以下になるまで真空引きをしてから、蒸発ボートを加熱して真空蒸着を実施した。
(加熱処理)
蒸着したサンプルをアルミ板に貼り付けた後、所定温度に昇温したオーブン(エスペック製 PHH-200)で24時間加熱した。加熱処理終了後は23℃に管理された部屋で保管した。
(冷蔵保存)
蒸着したサンプルと乾燥剤をビニール袋に入れた後、6℃の冷蔵庫に保管した。
(室温保存)
蒸着したサンプルと乾燥剤をビニール袋に入れた後、23℃に管理された部屋で保管した。
(酸化テスト)
金属化フィルムを約50mm×約50mmの大きさにカットして、アルミ板に貼り付けた後、140℃に昇温したオーブン(エスペック製 PHH-200)で1時間加熱した。
(酸化度合の判断)
色差計(コニカミノルタ製 CM-2500d)にて表面色度の確認を行った。測定は正反射光込み(入射角8°、反射角8°)で実施し、表色系としてYxy表色系を使用した。加熱処理後の反射率(Y)が加熱処理前の反射率の35%以下であったものを×(酸化した)とし、35%以上であったものは○(酸化しない)とした。
(平均結晶粒径)
X線回折(RIGAKU Ultima IV)を用いて平均結晶粒径を測定した。測定条件は、X線管球の電圧と電流:40kV-40mA、走査速度:2°/min、発散スリット(DS):2/3°、散乱スリット(SS):2/3°、受光スリット(RS):0.3mmで測定し、平均結晶粒径の測定には銅膜の優先配向面である(111)回折線の半価幅(FWHM)からシェラー式を使って計算した。
(テープ剥離試験)
ニチバン製セロテープ(No430)を用いて剥離試験を行った。剥離後のテープに銅膜の付着が確認できたものを×(剥離した)とし、全く剥離が確認できなかったものを○(剥離しなかった)とした。
(実施例1)
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、“
ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを10nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は129nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ○であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
(実施例2)
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、 “ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを15nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は120nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ、○であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
(実施例3)
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、 “ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを20nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は150nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ、○であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
(実施例4)
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、 “ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを5nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は147nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ、○であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
(比較例1)
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、“
ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを10nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、6℃の冷蔵庫にて保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は210nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ×であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
(比較例2)
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、“
ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを10nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、23℃の雰囲気にて保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は206nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ×であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
(比較例3)
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、 “ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを10nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を2.0μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は250nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ、×であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
(比較例4)
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、 “ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)に真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は134nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ、○であった。また、テープ剥離試験の結果は×であった。
(比較例5)
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、 “ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法で銅を10nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は267nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ、×であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
Figure 2018176565
1 フィルム
2 ニッケル膜
3 銅膜

Claims (6)

  1. フィルムの一方、もしくは両方の面にフィルム側からニッケル膜、銅膜をこの順に有する金属化フィルムの製造方法であって、銅膜の平均結晶粒径が50nm以上、200nm以下であり、銅膜形成直後に50℃以上130℃以下の加熱処理をすることを特徴とする金属化フィルムの製造方法。
  2. 該ニッケル膜の膜厚が5nm以上、30nm以下である請求項1に記載の金属化フィルムの製造方法。
  3. 該銅膜の膜厚が0.1μm以上、3μm以下である請求項1または2に記載の金属化フィルムの製造方法。
  4. 該フィルムがポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレンから選ばれる1つである請求項1から3のいずれかに記載の金属化フィルムの製造方法。
  5. 該ニッケル膜がスパッタリング法にて成膜される請求項1から4のいずれかに記載の金属化フィルムの製造方法。
  6. 該銅膜が真空蒸着法にて成膜される請求項1から5のいずれかに記載の金属化フィルムの製造方法。
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