JP2014082949A - 米飯成形機構および米飯成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面は型崩れせずにしっかりと成形でき、手で握ったおにぎりと同様のふっくら感及び食感を再現できる簡易で小型且つ低コストの構成とする。
【解決手段】中央に位置する米飯塊底部成形用の円弧凹溝状の底側凹型11bと、底側凹型11bの一側端にヒンジ部12を介して回動可能に連繋された米飯塊一側部成形用の略半円弧凹溝状の一側凹型11aと、底側凹型11bの他側端にヒンジ部13を介して回動可能に連繋された米飯塊他側部成形用の略半円弧凹溝状の他側凹型11cとを備え、底側凹型11bを介して一側凹型11aおよび他側凹型11cそれぞれを互いに内側閉塞方向に折り込むことにより、当該底側凹型11b、一側凹型11a、他側凹型11cそれぞれによって囲繞された円孔状の米飯成形用空間部QSを形成可能にした折り畳み成形型11を備える。
【選択図】図5
【解決手段】中央に位置する米飯塊底部成形用の円弧凹溝状の底側凹型11bと、底側凹型11bの一側端にヒンジ部12を介して回動可能に連繋された米飯塊一側部成形用の略半円弧凹溝状の一側凹型11aと、底側凹型11bの他側端にヒンジ部13を介して回動可能に連繋された米飯塊他側部成形用の略半円弧凹溝状の他側凹型11cとを備え、底側凹型11bを介して一側凹型11aおよび他側凹型11cそれぞれを互いに内側閉塞方向に折り込むことにより、当該底側凹型11b、一側凹型11a、他側凹型11cそれぞれによって囲繞された円孔状の米飯成形用空間部QSを形成可能にした折り畳み成形型11を備える。
【選択図】図5
Description
本発明は、シート状の米飯を例えば円柱状(俵形)おむすびに成形するための米飯成形機構および米飯成形方法に関する。
従来、この種のおむすびを製造する場合には、口中での食感を損なわない程度の硬さを有するよう適度のにぎり圧(押圧力)を付与するための様々な装置工夫がなされている。
具体的には特許文献1に示すように、間欠回転するターンテーブルの周縁に成形孔を周設し、この成形孔に米飯供給装置から米飯が落下供給され、上方から押し型により成形孔内の米飯が所定の硬さになるように成形されるものとした握り飯製造装置が存在する。
また、特許文献2に示すように、左右一対の間隔調整可能な側面挟圧ローラにより米飯の上部を内側下方に向って絞り込み、上面整形ローラにより上部がさらに押圧されて規定高さに整形されることによって、具材を内包した米飯塊が形成されるものとしたおにぎり製造装置及びおにぎり製造方法が存在する。
さらに、特許文献3に示すように、左側回転軸及び右側回転軸の回転に基づいて左側押圧型枠及び右側押圧型枠を回転させるとともに中央成形型枠を降下させ、左側押圧型枠及び右側押圧型枠にそれぞれ形成された成形面を前記中央成形型枠に形成された成形面に対向させて前記回転を停止し、左側押圧型枠の成形面と、右側押圧型枠の成形面と、中央成形型枠の成形面と、左側支持型枠と、右側支持型枠とで食材を所定形状に押圧成形する食品成形装置が存在する。
しかしながら、従来の特許文献1においては、上方から押し型により成形孔内の米飯が押し込まれることから、過度な押し込みによって米飯の表側のみならず内側まで硬く握られてしまい、表面はしっかり、中はふんわりとした食感の良いおにぎりは形成できないものであった。
また、特許文献2においては、上面整形ローラにより米飯上部が押圧されて規定高さに整形されるためには、上面整形ローラの高さ調整のための精度の良い複雑な調整機構が必要とされる。しかも、左右一対の側面挟圧ローラ及び上面整形ローラというように部品点数が多いことから装置全体が大嵩となり且つ高価なものとなる。さらに、米飯の上部を内側下方に向って絞り込み成形するための左右一対の側面挟圧ローラは、間隔の調整が可能となるよう高価で複雑な幅調整機構が必要とされることから、これもまた装置自体が複雑で大型化し且つ高価になるという問題点を有している。
さらに、特許文献3においては、左側押圧型枠及び右側押圧型枠を回転させ、且つ中央成形型枠を降下させるための高価で複雑な駆動機構が必要とされる。しかも、左右一対の押圧型枠及び中央成形型枠というように部品点数が多いことから装置全体が大嵩となり且つ高価なものとなる。さらに、左右一対の押圧型枠の回転角度の調整、中央成形型枠の昇降高さの調整等、高価で複雑な調整機構が必要とされることから、これもまた装置自体が複雑で大型化し且つ高価になるという問題点を有している。
そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸欠陥に鑑み案出されたもので、表面は型崩れせずにしっかりと成形でき、手で握ったおにぎりと同様のふっくら感及び食感を再現できる簡易で小型且つ低コストの構成および操作性が容易な米飯成形機構および米飯成形方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る米飯成形機構にあっては、
中央に位置する米飯塊底部成形用の円弧凹溝状の底側凹型と、
前記底側凹型の一側端にヒンジ部を介して回動可能に連繋された米飯塊一側部成形用の略半円弧凹溝状の一側凹型と、
前記底側凹型の他側端にヒンジ部を介して回動可能に連繋された米飯塊他側部成形用の略半円弧凹溝状の他側凹型と、
を備え、
前記底側凹型を介して一側凹型および他側凹型それぞれをヒンジ部を介して互いに内側閉塞方向に折り込むことにより、当該底側凹型、一側凹型、他側凹型それぞれによって囲繞された円孔状の米飯成形用空間部を形成可能にした折り畳み成形型を備え、
前記折り畳み成形型は、一側凹型および他側凹型それぞれの折り込みによって形成される前記円孔状の米飯成形用空間部により、シート状の米飯を円柱状に丸め込んで成形可能にして成ることを特徴とする。
中央に位置する米飯塊底部成形用の円弧凹溝状の底側凹型と、
前記底側凹型の一側端にヒンジ部を介して回動可能に連繋された米飯塊一側部成形用の略半円弧凹溝状の一側凹型と、
前記底側凹型の他側端にヒンジ部を介して回動可能に連繋された米飯塊他側部成形用の略半円弧凹溝状の他側凹型と、
を備え、
前記底側凹型を介して一側凹型および他側凹型それぞれをヒンジ部を介して互いに内側閉塞方向に折り込むことにより、当該底側凹型、一側凹型、他側凹型それぞれによって囲繞された円孔状の米飯成形用空間部を形成可能にした折り畳み成形型を備え、
前記折り畳み成形型は、一側凹型および他側凹型それぞれの折り込みによって形成される前記円孔状の米飯成形用空間部により、シート状の米飯を円柱状に丸め込んで成形可能にして成ることを特徴とする。
前記折り畳み成形型は、底側凹型、一側凹型、他側凹型それぞれの長手方向の両端側から外方に湾曲する曲面部を有し、一側凹型および他側凹型それぞれの折り込みによってシート状の米飯を丸め込むと同時に前記曲面部により米飯両端部を膨出湾曲状に絞り込み成形可能としたものである。
前記折り畳み成形型の底側凹型に対する一側凹型、他側凹型それぞれの展開状態で当該折り畳み成形型に予め計量されたシート状の米飯が載せられる米飯供給部を備えて成る。
さらに、本発明に係る米飯成形方法にあっては、
前記底側凹型に対する一側凹型および他側凹型それぞれの展開状態で、米飯供給部から予め計量されたシート状の米飯が載せられる米飯供給工程と、
前記底側凹型を介して一側凹型および他側凹型それぞれをヒンジ部を介して互いに内側閉塞方向に折り込んで当該底側凹型、一側凹型、他側凹型それぞれによって閉塞された円孔状の米飯成形用空間部を形成することにより、シート状の米飯を円柱状に丸め込んで成形される米飯折り畳み成形工程と、
前記底側凹型に対して一側凹型および他側凹型それぞれを展開して成形後の円柱状の米飯塊を取り出す米飯取出工程と、を有することを特徴とする。
前記底側凹型に対する一側凹型および他側凹型それぞれの展開状態で、米飯供給部から予め計量されたシート状の米飯が載せられる米飯供給工程と、
前記底側凹型を介して一側凹型および他側凹型それぞれをヒンジ部を介して互いに内側閉塞方向に折り込んで当該底側凹型、一側凹型、他側凹型それぞれによって閉塞された円孔状の米飯成形用空間部を形成することにより、シート状の米飯を円柱状に丸め込んで成形される米飯折り畳み成形工程と、
前記底側凹型に対して一側凹型および他側凹型それぞれを展開して成形後の円柱状の米飯塊を取り出す米飯取出工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、表面は型崩れせずにしっかりと成形でき、手で握ったおにぎりと同様のふっくら感及び食感を再現できる簡易で小型且つ低コストの構成および操作性が容易な米飯成形機構および米飯成形方法を提供することができる。
特に、本発明にあっては、底側凹型を介して一側凹型および他側凹型それぞれを互いに内側閉塞方向に折り込むことにより、当該底側凹型、一側凹型、他側凹型それぞれによって囲繞された円孔状の米飯成形用空間部を形成可能にした折り畳み成形型を備え、当該米飯成形用空間部により、シート状の米飯を円柱状に丸め込むことで米飯内部に空気を内包した状態となって成形可能にしているため、操作性容易なシンプルな構成による折り畳み成形型によって、表面は型崩れせず、手で握ったおにぎりと同様のふっくら感及び食感を容易に再現することができるものである。
また、折り畳み成形型は、底側凹型、一側凹型、他側凹型それぞれの長手方向の両端側から外方に湾曲する曲面部を有し、一側凹型および他側凹型それぞれの折り込みによってシート状の米飯を丸め込むと同時に前記曲面部により米飯両端部を膨出湾曲状に絞り込み成形可能としたので、折り畳み成形型を折り畳むだけで、空気を内包した状態の円柱状のおにぎり、特に俵状のおにぎりを容易に製造することができるものである。
前記折り畳み成形型の底側凹型に対する一側凹型、他側凹型それぞれの展開状態で当該折り畳み成形型に予め計量されたシート状の米飯が載せられる米飯供給部を備えて成るので、米飯供給部から予め計量されたシート状の米飯が載せられた後に、折り畳み成形型を折り畳むだけの操作で、手で握ったおにぎりと同様のふっくら感及び食感を再現できるものとしたおにぎりを容易に製造することができるものである。
さらに、本発明に係る米飯成形機構および米飯成形方法では、折り畳み成形型の折り込み後において、底側凹型、一側凹型、他側凹型それぞれによって囲繞された円孔状の米飯成形用空間部は一定の内空間容積を有しているため、シート状の米飯の計量(例えばシート厚みの変更等)に応じておにぎり自体を、食感を損なわない程度の好みの硬さとなるように容易且つ確実に設定することができるものである。
以下、本発明に係る実施の一形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明に係る米飯成形機構Pは、図1、図2に示すように、折り畳み成形型に予め計量されたシート状米飯Qを載せるための米飯供給部1(米飯供給工程A)、シート状米飯Qに対しナラシ作業を行うための米飯ナラシ部2(米飯ナラシ工程B)、折り畳み成形型11の折り込みによる米飯折り畳み成形部4(米飯折り畳み成形工程D)、成形後の円柱状の米飯塊Q1を取り出す米飯取出部5(米飯取出工程E)とから概ね構成されている。
本発明に係る米飯成形機構Pは、図1、図2に示すように、折り畳み成形型に予め計量されたシート状米飯Qを載せるための米飯供給部1(米飯供給工程A)、シート状米飯Qに対しナラシ作業を行うための米飯ナラシ部2(米飯ナラシ工程B)、折り畳み成形型11の折り込みによる米飯折り畳み成形部4(米飯折り畳み成形工程D)、成形後の円柱状の米飯塊Q1を取り出す米飯取出部5(米飯取出工程E)とから概ね構成されている。
而して、本実施形態においては、上記した米飯成形機構Pは直線のコンベア構造となっていて、各部作業工程は、直線のコンベアに沿って実行されるが、これに限らずターンテーブル構造であっても良いことは勿論である。
また、図示による説明を省略するが、米飯供給工程Aの直前のシート状米飯Qが供給される前の折り畳み成形型11上、または米飯供給工程Aの直後の折り畳み成形型11上に供給されているシート状米飯Q上、に例えば肉、野菜、サーモン等の具材を載せるための具材供給部(具材供給工程)を備えてあっても良い。
さらに、図示による説明を省略するが、上記した米飯取出部5(米飯取出工程E)の後に、海苔ホッパーからの自動供給または手作業による供給等のいずれかによって供給された海苔を円柱状の米飯塊Q1に自動もしくは手作業によって巻き付けるための海苔巻作業部(海苔巻工程)、及び海苔巻作業部以後のおにぎり完成品を包装するための自動もしくは手作業による包装作業部(包装工程)等を備えてあっても良い。
なお、本実施形態においては、米飯Q以外のシート状に形状維持される他の食材での成形も可能である。
米飯供給部1は、図1、図2、図6、図7に示すように、米飯Qを投入するホッパーH、投入された米飯Qを解す解しローラR1、解された米飯Qを計量しながらシート状に成形する縦コンベア式の計量ローラR2、計量後のシート状米飯Qを一定量にカットするシャッター部Sからなる米飯投入装置Mを備えている。
また、この米飯投入装置Mの下方側には、折り畳み成形型11に、カット後のシート状米飯Qを載せるためのシャトルコンベアSCを備えている。このときシャッター部Sの開閉駆動は、計量ローラR2による例えばロードセル等を用いた計量信号をシャッター部Sの駆動部に送信し通電させることにより実行される。
シャトルコンベアSCは、前後一対の駆動ローラR3、R4にエンドレスベルトVが巻装されてなり、米飯投入装置MからエンドレスベルトV上に供給されたシート状米飯Qを当該エンドレスベルトVの駆動ローラR3、R4による駆動によって前方側に搬送させ、その後シャトルコンベアSC自体を不図示の進退駆動機構によって後方側に後退移動させるようにしてある。このようにエンドレスベルトVとシャトルコンベアSCとの相対移動により、シート状米飯Qは下方側の展開状態にある折り畳み成形型11の後述する一側凹型11a、底側凹型11b、他側凹型11cに沿ってずれ込むことなく均一なシート状となって載置されるようにしてある。
本実施形態においては、折り畳み成形型11を一連に構成しておにぎり商品を1個づつ生産できるようにしてあるが、これに限らず、折り畳み成形型11を左右二連に構成し、これに対応して、米飯投入装置Mを左右二連に構成し、且つエンドレスベルトVの横幅を大きくしても良いことは勿論である。このように米飯投入装置Mを二連以上の複数に分割し、折り畳み成形型11を大きくして二連以上に構成することで、多数のおにぎり商品を同時に生産可能となる。
米飯ナラシ部2は、図6、図7、図8に示すように、折り畳み成形型11における底側凹型11bに対する一側凹型11a、他側凹型11cそれぞれの展開状態での成形型形状に対応した全体略矩形の押込板2aが、図示しない駆動部に連繋された昇降ロッド2bを介して上下移動可能に形成されている。
米飯折り畳み成形部4は、図8、図9、図10に示すように、折り畳み成形型11によりシート状の米飯Qを筒状に丸め込んで空気を内包した状態に成形するためのものである。すなわち、この折り畳み成形型11は、図3、図4、図5に示すように、円柱状に成形される米飯塊Q1の周縁部の一部を成形するための中央円弧凹溝部111を矩形板中央に備えて成る米飯塊底部成形用の底側凹型11bと、前記底側凹型11bの一側端にヒンジ部12を介して回動可能に連繋され、前記底側凹型11bの中央円弧凹溝部111にそれぞれ同一平面状で通じ、円柱状に成形される米飯塊Q1の周縁部の一側部を成形するための第1半円弧凹溝部112を備えて成る米飯塊一側部成形用の一側凹型11aと、前記底側凹型11bの他側端にヒンジ部13を介して回動可能に連繋され、前記底側凹型11bの円弧凹溝部111に通じ、円柱状に成形される米飯塊Q1の周縁部の他側部を成形するための第2半円弧凹溝部113を備えて成る米飯塊他側部成形用の他側凹型11cと、を備えている。
こうして、底側凹型11bに対する一側凹型11a、他側凹型11cそれぞれの展開状態での成形型形状が、シート状米飯Q成形後の円柱状の米飯塊Q1の一側面部、底面部、他側面部それぞれに対応する順序となるように、中央円弧凹溝部111、第1半円弧凹溝部112、第2半円弧凹溝部113それぞれが連設された断面波型の凹溝形状を有する(図5(a)乃至図5(c)参照)。
そして、前記底側凹型11bを介して一側凹型11aおよび他側凹型11cそれぞれをヒンジ部12、13を介して互いに内側閉塞方向に折り込むことにより、当該底側凹型11bの中央円弧凹溝部111、一側凹型11aの第1半円弧凹溝部112、他側凹型11cの第2半円弧凹溝部113それぞれによって囲繞された略密閉円孔状の米飯成形用空間部QSを形成可能にしている(図)5(c)参照)。
また、前記折り畳み成形型11は、底側凹型11bに対する一側凹型11aおよび他側凹型11cそれぞれのヒンジ部12、13を介しての折り込みによって、シート状米飯Qを丸め込んだ際に、当該米飯Qの両端部を膨出湾曲状に絞り込み成形可能となるよう、底側凹型11b、一側凹型11a、他側凹型11cそれぞれの長手方向の両端側から外方に湾曲する曲面部114を形成している。すなわち、この曲面部114は、底側凹型11bの長手方向両端側に形成されていると共に、一側凹型11aおよび他側凹型11cそれぞれの長手方向両端側に形成されている略半円形状の鉛直側壁115との間に連設するように形成されている(図3(a)、図5(a)参照)。
そして、前記底側凹型11bを介して一側凹型11aおよび他側凹型11cそれぞれをヒンジ部12、13を介して互いに内側閉塞方向に折り込んだ際には、底側凹型11b、一側凹型11a、他側凹型11cそれぞれの曲面部114は環状に繋がり、これによってシート状米飯Qを円柱状に丸め込んだ際の両端部を膨出湾曲状に絞り込み成形可能としている。
さらに、米飯取出部5は、図9に示すように、米飯Q成形後の米飯塊Q1を手作業で取り出すための作業箇所であり、底側凹型11bに対する一側凹型11aおよび他側凹型11bの自動開閉機構(図示せず)、または手作業により一側凹型11aおよび他側凹型11bを展開状態の元位置まで開放させて、底側凹型11b上の米飯Q成形後の米飯塊Q1を取り出すものである。
次に、以上のように構成された形態についての使用・動作の一例について詳細に説明する。
米飯供給工程Aにおいて、折り畳み成形型11の底側凹型11bに対する一側凹型11aおよび他側凹型11cそれぞれを展開状態にして、中央円弧凹溝部111、第1半円弧凹溝部112、第2半円弧凹溝部113にわたって、米飯供給部1から予め計量された略矩形型のシート状の米飯Qが載せられる。
すなわち、図1、図6に示すように、米飯投入装置Mにおいて、ホッパーHから米飯Qが投入されて解しローラR1によって解された後、米飯Qは計量ローラR2によって計量されながらシート状に成形しつつ下方に押し出され、シャッター部Sによってシート状米飯Qを一定量にカットすることでシャトルコンベアSCのエンドレスベルトV上にいったん載せられる。
そして、図7に示すように、エンドレスベルトVの駆動ローラR3、R4による駆動によって前方側に搬送させ、その後シャトルコンベアSC自体を不図示の進退駆動機構によって後方側に後退移動させることにより、シート状米飯Qは、下方側の展開状態にある折り畳み成形型11の中央円弧凹溝部111、第1半円弧凹溝部112、第2半円弧凹溝部113にわたってずれ込むことなく均一なシート状となって載置される。
米飯ナラシ工程Bにおいて、図示しない駆動部に連繋された昇降ロッド2bを介して押込板2aを下降移動させ、中央円弧凹溝部111、第1半円弧凹溝部112、第2半円弧凹溝部113にわたって載せられているシート状米飯Qを均す。これによってシート状米飯Qの厚みムラを無くすことができる(図8参照)。
なお、この米飯供給工程A後のシート状の米飯Qの上面に、不図示の具材供給装置または手作業で具材が載せられるようにしても良い。また、米飯供給工程A前の中央円弧凹溝部111、第1半円弧凹溝部112、第2半円弧凹溝部113にわたって具材を先に敷いておいても良い。
米飯折り畳み成形工程Dにおいて、図8、図9に示すように、前記底側凹型11bに対して一側凹型11aおよび他側凹型11cそれぞれをヒンジ部12、13を介して互いに内側閉塞方向に折り込むことで、シート状米飯Qを円柱(俵形)状に丸め込む。
このとき、図5に示すように、中央円弧凹溝部111、第1半円弧凹溝部112、第2半円弧凹溝部113それぞれによって囲繞された略密閉円孔状の米飯成形用空間部QSが形成されることから、シート状米飯Qは空気を内包した状態の型崩れし難い所定の硬さの円柱状の米飯塊Q1となって成形される。
こうしてシート状米飯Qは円柱内側に空気を残したまましっかりと巻き締められて密着した状態となるが、図5(c)に示す米飯成形用空間部QSの一定の内空間容積と、シート状米飯Qの予め計量された所定量(例えばシート厚み)とによって、過度な巻き締めが抑制されて、手で握ったおにぎりと同様のふっくらとした食感が容易に付与可能となる。
米飯取出工程Eにおいて、図9に示すように、前記底側凹型11bに対して一側凹型11aおよび他側凹型11bそれぞれを自動もしくは手動にて元位置に展開してから、成形後の米飯塊Q1を取り出す。
なお、米飯取出工程E後においては、海苔巻工程により、不図示の海苔ホッパーからの自動供給または手作業による供給等のいずれかによって供給された海苔を米飯塊Q1に自動もしくは手作業によって巻き付けても良い。
その後、包装工程において、図10に示す前記おにぎり完成品としての円柱状の米飯塊Q1を自動もしくは手作業によって所定の包装材で包装する。
以上、説明したように、本実施形態においては、特に、折り畳み成形型11は、一側凹型11aおよび他側凹型11cそれぞれの折り込みによって形成される前記円孔状の米飯成形用空間部QSにより、シート状米飯Qを筒状に丸め込んで空気を内包した状態の円柱状(俵形)に成形可能にしている。このようにシンプルな構成による折り畳み成形型11によって、表面は型崩れせず、手で握ったおにぎりと同様のふっくら感及び食感を容易に再現することができる。
而して、本実施形態においては、前記底側凹型11bに対する一側凹型11aおよび他側凹型11cそれぞれの展開状態で、米飯供給部1から予め計量されたシート状米飯Qが載せられる米飯供給工程Aと、前記底側凹型11bを介して一側凹型11aおよび他側凹型11cそれぞれをヒンジ部12、13を介して互いに内側閉塞方向に折り込んで当該底側凹型11b、一側凹型11a、他側凹型11cそれぞれによって閉塞された円孔状の米飯成形用空間部QSを形成することにより、シート状米飯Qを円柱状に丸め込むと同時に米飯Qの両端部を湾曲状に絞り込み成形されて図10に示す米飯塊Q1が成形される米飯折り畳み成形工程Dと、前記底側凹型11bに対して一側凹型11aおよび他側凹型11cそれぞれを展開して成形後の米飯塊Q1を取り出す米飯取出工程Eとを有するので、表面は型崩れせず、手で握ったおにぎりと同様のふっくら感及び食感を再現できる俵状等の米飯塊Q1を簡易で小型且つ低コストの構成および操作性が容易な米飯成形方法を容易に提供することができる。
A 米飯供給工程
B 米飯ナラシ工程
D 米飯折り畳み成形工程
E 米飯取出工程
P 米飯成形機構
Q シート状米飯
Q1 米飯塊
M 米飯投入装置
H ホッパー
SC シャトルコンベア
QS 米飯成形用空間部
R1 解しローラ
R2 計量ローラ
R3、R4 駆動ローラ
V エンドレスベルト
S シャッター部
1 米飯供給部
2 米飯ナラシ部
2a 押込板
2b 昇降ロッド
4 米飯折り畳み成形部
5 米飯取出部
11 折り畳み成形型
11a 一側凹型
11b 底側凹型
11c 他側凹型
12、13 ヒンジ部
111 中央円弧凹溝部
112 第1半円弧凹溝部
113 第2半円弧凹溝部
114 曲面部
115 鉛直側壁
B 米飯ナラシ工程
D 米飯折り畳み成形工程
E 米飯取出工程
P 米飯成形機構
Q シート状米飯
Q1 米飯塊
M 米飯投入装置
H ホッパー
SC シャトルコンベア
QS 米飯成形用空間部
R1 解しローラ
R2 計量ローラ
R3、R4 駆動ローラ
V エンドレスベルト
S シャッター部
1 米飯供給部
2 米飯ナラシ部
2a 押込板
2b 昇降ロッド
4 米飯折り畳み成形部
5 米飯取出部
11 折り畳み成形型
11a 一側凹型
11b 底側凹型
11c 他側凹型
12、13 ヒンジ部
111 中央円弧凹溝部
112 第1半円弧凹溝部
113 第2半円弧凹溝部
114 曲面部
115 鉛直側壁
Claims (4)
- 中央に位置する米飯塊底部成形用の円弧凹溝状の底側凹型と、
前記底側凹型の一側端にヒンジ部を介して回動可能に連繋された米飯塊一側部成形用の略半円弧凹溝状の一側凹型と、
前記底側凹型の他側端にヒンジ部を介して回動可能に連繋された米飯塊他側部成形用の略半円弧凹溝状の他側凹型と、
を備え、
前記底側凹型を介して一側凹型および他側凹型それぞれをヒンジ部を介して互いに内側閉塞方向に折り込むことにより、当該底側凹型、一側凹型、他側凹型それぞれによって囲繞された円孔状の米飯成形用空間部を形成可能にした折り畳み成形型を備え、
前記折り畳み成形型は、一側凹型および他側凹型それぞれの折り込みによって形成される前記円孔状の米飯成形用空間部により、シート状の米飯を円柱状に丸め込んで成形可能にして成る
ことを特徴とする米飯成形機構。 - 前記折り畳み成形型は、底側凹型、一側凹型、他側凹型それぞれの長手方向の両端側に内側に湾曲する曲面部を有し、一側凹型および他側凹型それぞれの折り込みによってシート状の米飯を丸め込むと同時に前記曲面部により米飯両端部を湾曲状に絞り込み成形可能とした請求項1記載の米飯成形機構。
- 前記折り畳み成形型の底側凹型に対する一側凹型、他側凹型それぞれの展開状態で当該折り畳み成形型に予め計量されたシート状の米飯が載せられる米飯供給部を備えて成る請求項1または2記載の米飯成形機構。
- 前記底側凹型に対する一側凹型および他側凹型それぞれの展開状態で、米飯供給部から予め計量されたシート状の米飯が載せられる米飯供給工程と、
前記底側凹型を介して一側凹型および他側凹型それぞれをヒンジ部を介して互いに内側閉塞方向に折り込んで当該底側凹型、一側凹型、他側凹型それぞれによって閉塞された円孔状の米飯成形用空間部を形成することにより、シート状の米飯を円柱状に丸め込んで成形される米飯折り畳み成形工程と、
前記底側凹型に対して一側凹型および他側凹型それぞれを展開して成形後の円柱状の米飯塊を取り出す米飯取出工程と、
を有することを特徴とする米飯成形方法。
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