JP2014079811A - 金属切削屑圧縮装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮成形室の内径を大きくせず金属切削屑を圧縮することで、大きな圧縮用の動力を不要として装置を小型化するとともに、金属切削屑を圧縮成形する際に滲出する切削油を筒状の容器に移送回収出来るようにするとともに、加圧成形室のメンテナンスを不要とする金属切削屑圧縮装置を提供する。
【解決手段】工作機械から排出された切粉を、内側に向かって互いに逆方向に回転する一対の回転軸31上の複数の突起を有する破砕刃群で捕捉して破砕し、切粉の大きさを小さくして集積することで、圧縮成形室12の内径を大きくする必要を無くし、小さな圧縮動力で圧縮成形品を得る。さらに、圧縮成形室の底部を形成する排出穴有無を有する底板13の圧縮・排出を切り換える動力を使って、滲出する切削油を筒状の容器に移送回収しつつ、圧縮成形品を装置の高い位置から排出する動力源としても活用する。
【選択図】図9
【解決手段】工作機械から排出された切粉を、内側に向かって互いに逆方向に回転する一対の回転軸31上の複数の突起を有する破砕刃群で捕捉して破砕し、切粉の大きさを小さくして集積することで、圧縮成形室12の内径を大きくする必要を無くし、小さな圧縮動力で圧縮成形品を得る。さらに、圧縮成形室の底部を形成する排出穴有無を有する底板13の圧縮・排出を切り換える動力を使って、滲出する切削油を筒状の容器に移送回収しつつ、圧縮成形品を装置の高い位置から排出する動力源としても活用する。
【選択図】図9
Description
本発明は、主に金属切削加工時に発生する金属切削屑を圧縮して所定形状に固めるための金属切削屑圧縮装置に関する。
金属切削加工工程では、工作機械から金属切削屑(以下、切粉と呼称する)が大量に排出されるが、この切粉は再利用のため回収される。しかし、切削加工で生じる切粉は、リボン状、螺旋・コイル状、渦巻き状、縮れ・カール状、チップ状など様々な形態、寸法をしており、そのままでは取り扱いが煩雑になるため、これらの切粉は下記の特許文献1に示すような圧縮装置を用いて所定形状に固められている。
しかしながら、この種の切粉圧縮装置では、切粉が様々な形態、寸法をしているため切粉が滑らかに圧縮成形室に入っていかないので、圧縮成形室の内径を大きくして、様々な形態、寸法の切粉を圧縮成形室に無理やり押し込むようにしておかなければならず、圧縮成形室の内径を直径とする大きな圧縮面積に見合う大きな圧縮用の動力が必要となり装置が大型化してしまうという問題があった。
また、圧縮装置に投入される切粉は、前述のように様々な大きさ、形態をしており、その嵩比重も一様ではないため、例えばカール状のものなど嵩比重の小さい切粉が多く含まれる場合は、圧縮後の成形品の厚さが薄くなり、集積、圧縮、排出のサイクルが頻繁に発生して作動効率が低下するという問題があった。
その上、切粉を圧縮成形するための圧縮シリンダーが切粉を挟んで対向して配置してあり、切粉を圧縮成形する際に滲出する切粉に付着した切削油が広範囲に広がるため、これを集めて油受け容器に溜めるための流路が複雑になるなど種々の問題があった。
本発明の目的は、これらの問題を解消して、工作機械から排出された切粉を排出直後に捕捉して破砕し、切粉の大きさを小さくして集積することで、圧縮成形室の内径を大きくする必要がなく、小さな動力で圧縮成形品を得ることが出来るようにするとともに、嵩比重の異なる切粉であっても圧縮装置の作動効率が低下することがなく、また、切粉を圧縮する際に滲出する切削油を平たい広範囲な油受けで一旦回収して、専用の動力源を設けることなく別の筒状の伊油受け用機に移送することで、以降の切削油回収作業をやり易くするなどの特長を有する金属切削屑圧縮装置を提供することにある。
上記目的を達成するために講じた本発明の技術手段は、次の点に構成上の特徴がある。
〔解決手段1〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項1に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記破砕機構は内側に向かって互いに逆方向に回転する一対の回転軸と前記回転軸の軸方向に厚みを有する複数の円盤状の破砕刃を有してなり、前記破砕刃を破砕刃の厚みより大きい間隙をもって前記回転軸の軸方向に一枚置きに等間隔で複数枚配置し、隣合う破砕刃と破砕刃の間に、対向する回転軸上に同様に配置された複数の破砕刃同士が前記破砕刃間を埋めるように対向して配置し、前記円盤状の破砕刃は円盤外周上に複数の突起を有しており、前記ホッパーから送られる切粉を前記一対の回転軸の軸方向に配置された前記破砕刃の突起で受けとめて、対向して回転する前記破砕刃と破砕刃の角部で剪断することで切粉を破砕するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項1に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記破砕機構は内側に向かって互いに逆方向に回転する一対の回転軸と前記回転軸の軸方向に厚みを有する複数の円盤状の破砕刃を有してなり、前記破砕刃を破砕刃の厚みより大きい間隙をもって前記回転軸の軸方向に一枚置きに等間隔で複数枚配置し、隣合う破砕刃と破砕刃の間に、対向する回転軸上に同様に配置された複数の破砕刃同士が前記破砕刃間を埋めるように対向して配置し、前記円盤状の破砕刃は円盤外周上に複数の突起を有しており、前記ホッパーから送られる切粉を前記一対の回転軸の軸方向に配置された前記破砕刃の突起で受けとめて、対向して回転する前記破砕刃と破砕刃の角部で剪断することで切粉を破砕するように構成したことである。
〔解決手段2〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項2に記載のように、前記破砕機構において、前記回転軸上の隣合う破砕刃同士の間隔を一定に規制する間隙規制部材は、対向する回転軸上の破砕刃の突起間を結ぶ外接円径と前記間隙規制部材の外径との隙間が、切粉の寸法より小さくなるように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項2に記載のように、前記破砕機構において、前記回転軸上の隣合う破砕刃同士の間隔を一定に規制する間隙規制部材は、対向する回転軸上の破砕刃の突起間を結ぶ外接円径と前記間隙規制部材の外径との隙間が、切粉の寸法より小さくなるように構成したことである。
〔解決手段3〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項3に記載のように、請求項1に記載の金属切削屑圧縮装置において、圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、底穴有無を切替え可能で前記圧縮シリンダーの圧縮力を受け止める底板と、前記底板の底穴有無を切替える切替えシリンダーと、前記圧縮シリンダーの加圧、減圧と前記切替えシリンダーの切替え作動を制御する制御部で構成する圧縮シリンダー機構を具備し、前記底板が底穴無しの状態に切り換わった時に前記圧縮シリンダーを圧縮方向に作用させて切粉を圧縮した後、前記圧縮シリンダーを一旦減圧方向に作用させつつ前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作用させて圧縮済みの切粉を前記底穴から排出することで、前記圧縮シリンダー機構が切粉の圧縮シリンダーとしての機能と排出シリンダーとしての機能を兼ねるように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項3に記載のように、請求項1に記載の金属切削屑圧縮装置において、圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、底穴有無を切替え可能で前記圧縮シリンダーの圧縮力を受け止める底板と、前記底板の底穴有無を切替える切替えシリンダーと、前記圧縮シリンダーの加圧、減圧と前記切替えシリンダーの切替え作動を制御する制御部で構成する圧縮シリンダー機構を具備し、前記底板が底穴無しの状態に切り換わった時に前記圧縮シリンダーを圧縮方向に作用させて切粉を圧縮した後、前記圧縮シリンダーを一旦減圧方向に作用させつつ前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作用させて圧縮済みの切粉を前記底穴から排出することで、前記圧縮シリンダー機構が切粉の圧縮シリンダーとしての機能と排出シリンダーとしての機能を兼ねるように構成したことである。
〔解決手段4〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項4に記載のように、請求項3に記載の金属切削屑圧縮装置において、圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、前記圧縮シリンダーの加圧力を検出する検出器と、前記圧縮シリンダーの変位を検出する検出器で構成する圧縮シリンダー機構を具備し、前記圧縮シリンダーの設定加圧力を超える前に設定圧縮変位を超えた場合には、前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度切粉を受け入れ可能な位置まで戻すように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項4に記載のように、請求項3に記載の金属切削屑圧縮装置において、圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、前記圧縮シリンダーの加圧力を検出する検出器と、前記圧縮シリンダーの変位を検出する検出器で構成する圧縮シリンダー機構を具備し、前記圧縮シリンダーの設定加圧力を超える前に設定圧縮変位を超えた場合には、前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度切粉を受け入れ可能な位置まで戻すように構成したことである。
〔解決手段5〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項5に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダーを上部に圧縮成形室を下部になるように略垂直方向に配置し、前記圧縮成形室は下部にスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を使ってポンプを駆動することで、切粉を圧縮成形する際に滲出し上方に開口のある平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項5に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダーを上部に圧縮成形室を下部になるように略垂直方向に配置し、前記圧縮成形室は下部にスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を使ってポンプを駆動することで、切粉を圧縮成形する際に滲出し上方に開口のある平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成したことである。
〔解決手段6〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項6に記載のように、切粉を圧縮成形する際に発生する切削油を回収する前記ポンプは、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を一旦回転変位に変換し、更に回転変位を直線変位に変換するカムなどの変換機構により前記ポンプを押し下げ乃至引き上げ作動させることで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項6に記載のように、切粉を圧縮成形する際に発生する切削油を回収する前記ポンプは、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を一旦回転変位に変換し、更に回転変位を直線変位に変換するカムなどの変換機構により前記ポンプを押し下げ乃至引き上げ作動させることで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成したことである。
〔解決手段7〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項7に記載のように、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を回転変位に変換する変換機構を具備し、この変換機構の回転軸の軸方向に回転軸を回転中心とする腕を備え、前記腕の先端に圧縮シリンダー機構から排出された切粉を受け止める係止部材を有し、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された切粉を、装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項7に記載のように、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を回転変位に変換する変換機構を具備し、この変換機構の回転軸の軸方向に回転軸を回転中心とする腕を備え、前記腕の先端に圧縮シリンダー機構から排出された切粉を受け止める係止部材を有し、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された切粉を、装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成したことである。
〔解決手段8〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項8に記載のように、前記腕と前記係止部材と前記腕に対して略平行に配置された補助腕で構成されてなり、前記腕と前記係止部材間に設けた前記回転軸と平行な回転軸、および前記係止部材と前記補助腕間に設けた前記回転軸と平行な別の回転軸、さらに前記補助腕と前記圧縮シリンダー機構の一部の部材に設けた前記回転軸と平行なさらなる別の回転軸により四節のリンクを構成しており、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された金属切削屑を、略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項8に記載のように、前記腕と前記係止部材と前記腕に対して略平行に配置された補助腕で構成されてなり、前記腕と前記係止部材間に設けた前記回転軸と平行な回転軸、および前記係止部材と前記補助腕間に設けた前記回転軸と平行な別の回転軸、さらに前記補助腕と前記圧縮シリンダー機構の一部の部材に設けた前記回転軸と平行なさらなる別の回転軸により四節のリンクを構成しており、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された金属切削屑を、略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成したことである。
〔解決手段9〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項9に記載のように、請求項3に記載の金属切削屑圧縮装置において、圧縮シリンダーは、切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮プランジャーと、前記圧縮プランジャーの内部に前記圧縮プランジャーの長手方向中心線と同軸で、前記圧縮プランジャーの外径よりも小径で長手方向に長いピンを前記圧縮プランジャー下部からその一部を長手方向に変位可能な状態で突出させて内臓しており、前記ピンは、前記底板が底穴無しの状態に切り換わって、切粉が前記圧縮成形室内に蓄積されて圧縮成形が終了するまで、前記圧縮成形室の長手方向中心に位置し、前記圧縮シリンダーが圧縮方向へ変位する際には、圧縮変位分だけ前記ピンの突出部が前記圧縮プランジャーの内部に収納されていき、圧縮成形が終了して前記圧縮シリンダーを減圧方向に作動させている間は、前記ピンが圧縮成形された切粉から離れるまで前記圧縮プランジャーと前記ピンが一体的に変位するとともに、前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作動させて圧縮済みの切粉を前記底穴から排出する際には、圧縮済みの切粉に前記ピンの突出部が当接すると同時に前記圧縮プランジャーの圧縮変位とともに前記ピンの突出部分が前記圧縮プランジャーの内部に収納されるように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項9に記載のように、請求項3に記載の金属切削屑圧縮装置において、圧縮シリンダーは、切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮プランジャーと、前記圧縮プランジャーの内部に前記圧縮プランジャーの長手方向中心線と同軸で、前記圧縮プランジャーの外径よりも小径で長手方向に長いピンを前記圧縮プランジャー下部からその一部を長手方向に変位可能な状態で突出させて内臓しており、前記ピンは、前記底板が底穴無しの状態に切り換わって、切粉が前記圧縮成形室内に蓄積されて圧縮成形が終了するまで、前記圧縮成形室の長手方向中心に位置し、前記圧縮シリンダーが圧縮方向へ変位する際には、圧縮変位分だけ前記ピンの突出部が前記圧縮プランジャーの内部に収納されていき、圧縮成形が終了して前記圧縮シリンダーを減圧方向に作動させている間は、前記ピンが圧縮成形された切粉から離れるまで前記圧縮プランジャーと前記ピンが一体的に変位するとともに、前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作動させて圧縮済みの切粉を前記底穴から排出する際には、圧縮済みの切粉に前記ピンの突出部が当接すると同時に前記圧縮プランジャーの圧縮変位とともに前記ピンの突出部分が前記圧縮プランジャーの内部に収納されるように構成したことである。
〔解決手段10〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項10に記載のように、前記ピンの長手方向の外周の一部に拘束溝を設けるとともに、前記拘束溝に向かう方向に圧縮プランジャーに対する前記ピンの出入りを規制するための拘束機構を設け、前記拘束機構は前記圧縮成形室の内壁から押圧されることで作動し、前記ピンの中心軸に向かう方向に伸縮可能なスプールを有するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項10に記載のように、前記ピンの長手方向の外周の一部に拘束溝を設けるとともに、前記拘束溝に向かう方向に圧縮プランジャーに対する前記ピンの出入りを規制するための拘束機構を設け、前記拘束機構は前記圧縮成形室の内壁から押圧されることで作動し、前記ピンの中心軸に向かう方向に伸縮可能なスプールを有するように構成したことである。
〔解決手段11〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項11に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記破砕機構はこれを駆動する電動機の電流値が上昇するのに伴い前記電動機の回転数を減少し、前記電流値が過大な値を示した場合には前記電動機の回転方向を反転するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項11に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記破砕機構はこれを駆動する電動機の電流値が上昇するのに伴い前記電動機の回転数を減少し、前記電流値が過大な値を示した場合には前記電動機の回転方向を反転するように構成したことである。
請求項1にかかる発明によれば、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記破砕機構は内側に向かって互いに逆方向に回転する一対の回転軸と前記回転軸上に厚みを有する複数の円盤状の破砕刃を有してなり、前記破砕刃を破砕刃の厚みより大きい間隙をもって前記回転軸の軸方向に一枚置きに等間隔で複数枚配置し、隣合う破砕刃と破砕刃の間に、対向する回転軸上に同様に配置された複数の破砕刃同士が前記間隙を埋めるように対向して配置し、前記円盤状の破砕刃は円盤外周上に複数の突起を有しており、前記ホッパーから送られる切粉を前記一対の回転軸上に配置された前記破砕刃の突起で受けとめて、対向して回転する前記破砕刃と破砕刃の角部で剪断することで切粉を破砕するように構成している。
これにより、前記破砕刃の突起で、捕捉しようとしている切粉を確実に捕捉し破砕刃に送り込み、前記破砕刃と破砕刃の角部で剪断し切粉を破砕することで、破砕機構全体がコンパクトに収められ、破砕刃が損耗した場合でも損耗した破砕刃だけを交換することで破砕機能を簡単に回復することが出来るという効果を奏する。これにより、コンパクトな大きさの破砕機構で切粉を破砕し、切粉を小さくして集積することで、圧縮成形室の内径を大きくする必要がなくなるので、圧縮シリンダーのピストン径が小さく出来て圧縮に必要な消費液量も抑えられるので、小さな動力で圧縮成形品を得ることが出来るという効果を奏する。
請求項2にかかる発明によれば、前記破砕機構において、前記回転軸上の隣合う破砕刃同士の間隙を規制する間隙規制部材は、対向する回転軸上の破砕刃の突起間を結ぶ外接円径と前記間隙規制部材の外径との隙間が、切粉の寸法より小さくなるように構成しているので、ホッパーから投入された切粉を確実に捕捉して破砕することが出来て、破砕機構を通り抜けて破砕されずに圧縮シリンダー機構に送られることがないという効果を奏する。
請求項3にかかる発明によれば、圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、底穴有無を切替え可能で前記圧縮シリンダーの圧縮力を受け止める底板と、前記底板の底穴有無を切替える切替えシリンダーと、前記圧縮シリンダーの加圧、減圧と前記切替えシリンダーの切替え作動を制御する制御部で加圧シリンダー機構を構成し、前記底板が底穴無しの状態に切り換わった時に前記圧縮シリンダーを圧縮方向に作用させて切粉を圧縮した後、前記圧縮シリンダーを一旦減圧方向に作用させてから前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作用させて圧縮済みの切粉を前記底穴から排出することで、前記圧縮シリンダー機構が切粉の圧縮シリンダーとしての機能と排出シリンダーとしての機能を兼ねることで、圧縮シリンダーと別個に排出シリンダーを設ける必要がないという効果を奏する。
請求項4にかかる発明によれば、圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、前記圧縮シリンダーの圧縮力を検出する検出器と、前記圧縮シリンダーの変位を検出する検出器で圧縮シリンダー機構を構成し、前記圧縮シリンダーの設定圧縮力を超える前に設定圧縮変位を超えた場合には、前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度切粉を受け入れ可能な位置まで戻すように構成している。
これにより、圧縮装置に投入される切粉が、前述のように様々な大きさ、形態をしており、その嵩比重が均一ではなく、例えばカール状のものなど嵩比重の軽い切粉が多い場合でも、圧縮後の成形品の厚さが薄くなり集積、圧縮、排出のサイクルが頻繁に発生して圧縮装置の作動効率が低下するという現象が発生することがなく、嵩比重に関係なくほぼ一定の厚さの圧縮成形品が得られるという効果を奏する。
請求項5にかかる発明によれば、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダーを上部に圧縮成形室を下部になるように略垂直方向に配置し、前記圧縮成形室は下部にスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を使ってポンプを駆動することで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成している。
これにより、切粉を圧縮成形する際に、圧縮成形室と底板との隙間や底板に設けられた複数の切削油排出用孔から滲出する切削油を、圧縮成形室直下に設けた上方に開口のある平たい広範囲な油受けで受けておき、圧縮成形室の底板の底板有無を切り換えるスライド変位を使って切削油移送用のポンプを駆動することで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい前記油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の例えば筒状の油受け容器に移送し簡単に回収することが出来るという効果を奏する。
請求項6にかかる発明によれば、切粉を圧縮成形する際に発生する切削油を回収する前記ポンプは、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を例えばラックアンドピニオン機構を使って、スライド変位をラックギヤに伝え、ラックギヤに噛み合うピニオンギヤにより一旦回転変位に変換し、更に当該回転変位を直線変位に変換するカムなどの変換機構により前記ポンプを押し下げ乃至引き上げ作動させることで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の油受け容器に移送し回収するように構成しているので、前記ポンプ駆動用の専用の動力源を設けることなく、別の例えば筒状の油受け容器に移送し集積することで簡単に回収することが出来るという効果を奏する。
請求項7にかかる発明によれば、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を回転変位に変換する変換機構を具備し、この変換機構の回転軸上に回転軸を回転中心とする腕を備え、前記腕の先端に圧縮シリンダー機構から排出された切粉を受け止める係止部材を有し、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された切粉の圧縮成形品を、装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成している。
これにより、前記腕を駆動する専用の動力源を設ける必要がないので、装置の価格を低く抑えながら、圧縮成形室で成形された切粉の圧縮成形品を装置の下部から上部に回転移送して排出することで、排出口付近に設けた回収箱の高さを高くすることが出来るので、十分な量の切粉の圧縮成形品を貯留することで、圧縮成形品の回収頻度を大幅に下げて切削加工機械の稼動効率を向上させることが出来る効果を奏する。
請求項8にかかる発明によれば、前記排出装置は、前記腕と前記係止部材と前記腕に対して略平行に配置された補助腕で構成されてなり、前記腕と前記係止部材間に設けた前記回転軸と平行な回転軸、および前記係止部材と前記補助腕間に設けた前記回転軸と平行な別の回転軸、さらに前記補助腕と前記圧縮シリンダー機構の一部の部材に設けた前記回転軸と平行なさらなる別の回転軸により四節のリンクを構成しており、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された金属切削屑を、略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成している。
これにより、前記腕を駆動する専用の動力源を設ける必要がないので、装置の価格を低く抑えながら、圧縮成形室で成形された切粉の圧縮成形品を略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出することで出来るので、切粉の圧縮成形品を回転移送する経路周辺にある部材との隙間が狭くても排出を可能とすることが出来、排出口の大きさも小さくすることが出来るという効果を奏する。また、排出口付近に設けた回収箱の高さを高くすることが出来るので、十分な量の切粉の圧縮成形品を貯留することで、圧縮成形品の回収頻度を大幅に下げて切削加工機械の稼動効率を向上させることが出来る効果も奏する。
請求項9にかかる発明によれば、圧縮シリンダーは、切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮プランジャーと、前記圧縮プランジャーの内部に前記圧縮プランジャーの長手方向中心線と同軸で前記圧縮プランジャーの外径よりも小径で長手方向に長いピンを、前記圧縮プランジャーの下部からその一部を長手方向に変位可能な状態で突出させて内臓しており、前記ピンは、前記底板が底穴無しの状態に切り換わって、切粉が前記圧縮成形室内に蓄積されて圧縮成形が終了するまで、前記圧縮成形室の長手方向中心に位置し、前記圧縮シリンダーが圧縮方向へ変位する際には、圧縮変位分だけ前記ピンの突出部が前記圧縮プランジャーの内部に収納されていき、圧縮成形が終了して前記圧縮シリンダーを減圧方向に作動させている間は、前記ピンが圧縮成形された切粉から離れるまで前記圧縮プランジャーと前記ピンが一体的に変位するとともに、前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作動させて圧縮済みの切粉を前記底穴から排出する際には、圧縮済みの切粉に前記ピンの突出部が当接すると同時に前記圧縮プランジャーの圧縮変位とともに前記突出部分が前記圧縮プランジャーの内部に収納されるように構成している。
これにより、前記圧縮シリンダーが切粉を集積して圧縮している間は、圧縮成形品の長手方向真ん中に前記ピンが存在しており、前記圧縮成形品を前記底穴から排出する際には圧縮成形品の円筒の真ん中に前記ピンが存在していたあとの空洞が存在することになる。前記圧縮シリンダーが前記圧縮プランジャーで切粉を押圧する圧力は、前記圧縮成形室の円筒部内壁と前記底板に均等に負荷される。従って、前記圧縮プランジャーが前記底穴から前記圧縮成形品を排出する際も、前記圧縮成形品が前記圧縮成形室の円筒部内壁に、前記圧縮プランジャーで押圧された圧力で張り付いているので、本考案のピン機構を有しない通常の圧縮プランジャーの場合には、圧縮成形品を底穴から排出する際も大きな排出力が必要になるばかりか、繰り返しの排出で圧縮成形室の円筒部内壁の磨耗が促進され、定期的な円筒部の交換が必要になるが、本考案によれば、前記のとおり排出の際には前記圧縮成形品の真ん中に空洞ができており、前記圧縮プランジャーで押圧され前記圧縮成形室の円筒部内壁に作用した圧力が前記円筒中央の空洞に逃がされ、前記圧縮成形品が前記円筒部内壁に張り付く力が大幅に低下するので、前記圧縮成形品を前記底穴から排出する際も大きな排出力が不要になるばかりか、繰り返しの排出でも前記圧縮成形室の円筒部内壁の磨耗が少なく、定期的な前記円筒部の交換が不要になるという効果を奏する。
請求項10にかかる発明によれば、前記ピンの長手方向の外周の一部に拘束溝を設けるとともに、前記拘束溝に向かう方向に加圧プランジャーに対する前記ピンの出入りを規制するための拘束機構を設け、前記拘束機構は前記圧縮成形室の内壁から押圧されることで作動し、前記ピンの中心軸に向かう方向に伸縮可能なスプールを有するように構成している。
これにより、切粉を圧縮成形する際に、圧縮成形室の軸方向中央に前記ピンを介在させた状態で切粉を圧縮成形し、圧縮成形完了時点で前記ピンを切粉の圧縮成形品から抜去することで、圧縮成形品が圧縮成形室内壁を押圧する圧力を下げて、圧縮成形室内壁と加圧成形品の摩擦力を減じることで圧縮成形室の内壁磨耗を抑制し、圧縮成形室内壁の頻繁なメンテナンスを不要に出来るという効果を奏する。
請求項11にかかる発明によれば、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記破砕機構はこれを駆動する電動機の電流値が上昇するのに伴い前記電動機の回転数を減少し、前記電流値が過大な値を示した場合には前記電動機の回転方向を反転するように構成している。
これにより、前記ホッパーに投入された切粉の量が多く前記破砕機構から大量の破砕された切粉が前記移送機構に排出されることが予想される場合には、前記切粉の破砕作動に伴い前記電動機の駆動電流が上昇していくので、前記電動機の駆動電流値の上昇に伴い前記電動機の回転数を減少することで、前記移送機構に一時的に大量の切粉が排出されて前記移送機構が目詰まりを起こすことを防止することが出来るという効果を奏する。また、ホッパーにボルト、ナットやプレス加工の破片など前記破砕機構で破砕することが困難なものが投入された場合でも、前記電動機の過大電流を検出して前記電動機の回転方向を反転することで前記破砕機構の破損を防止することが出来るという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図16に基づいて説明する。
〔金属切削屑圧縮装置の全体構成〕
以下に、本発明の実施の形態を図面の記載に基づいて説明する。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、図1乃至図3および図9乃至図11に示すように、工作機械から排出される切粉を受けるホッパー2と、ホッパー2の直下にあり切粉を破砕して小さくする破砕機構3と、破砕されて小さくなった切粉を圧縮シリンダー機構5に移送する移送機構4と、切粉を圧縮し排出する圧縮シリンダー機構5と、切粉を装置の外に排出する排出機構8と、切粉の圧縮、排出を切り換える切り換えシリンダー15と、圧縮シリンダー機構5と切り換えシリンダー15の液圧を生成する液圧ポンプ・モーター装置21と、液圧を制御する液圧制御弁17と、切粉を圧縮成形する際に滲出する切削油を集めて回収するポンプ機構7と、図示しない制御部6と、構造物を支える外枠と、内部を遮蔽するパネルを備えたものである。
以下に、本発明の実施の形態を図面の記載に基づいて説明する。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、図1乃至図3および図9乃至図11に示すように、工作機械から排出される切粉を受けるホッパー2と、ホッパー2の直下にあり切粉を破砕して小さくする破砕機構3と、破砕されて小さくなった切粉を圧縮シリンダー機構5に移送する移送機構4と、切粉を圧縮し排出する圧縮シリンダー機構5と、切粉を装置の外に排出する排出機構8と、切粉の圧縮、排出を切り換える切り換えシリンダー15と、圧縮シリンダー機構5と切り換えシリンダー15の液圧を生成する液圧ポンプ・モーター装置21と、液圧を制御する液圧制御弁17と、切粉を圧縮成形する際に滲出する切削油を集めて回収するポンプ機構7と、図示しない制御部6と、構造物を支える外枠と、内部を遮蔽するパネルを備えたものである。
〔ホッパー、外枠およびパネル〕
図1乃至図3に示すように、本発明の金属切削屑圧縮装置1は、略立方体形状で図示しない遮蔽パネルで外側を囲まれており、その上部に圧縮シリンダー機構5の液圧シリンダー部分が突出した外観となっている。各遮蔽パネル同士の合わせ部12個所には、構造物の重量や負荷を支えるために外枠部材が溶接などで組み立てられている。各遮蔽パネルは、各々対向する外枠部材にビスなどでねじ止めされているが、外枠部材に一部を引っ掛ける構造としてもよい。本装置1の上部の外枠には、さらに圧縮シリンダー機構5の重量を支える補強部材が付加されている。また、本装置1の中段には、破砕機構3を支える補強部材が付加されている。本装置1の上部には、遮蔽パネルとしての天板に、切粉を一時貯留するホッパー2が形成されている。なお、ホッパー2には上方に向かって更に開口部を大きくする延長ホッパー部材を設けてもよい。
図1乃至図3に示すように、本発明の金属切削屑圧縮装置1は、略立方体形状で図示しない遮蔽パネルで外側を囲まれており、その上部に圧縮シリンダー機構5の液圧シリンダー部分が突出した外観となっている。各遮蔽パネル同士の合わせ部12個所には、構造物の重量や負荷を支えるために外枠部材が溶接などで組み立てられている。各遮蔽パネルは、各々対向する外枠部材にビスなどでねじ止めされているが、外枠部材に一部を引っ掛ける構造としてもよい。本装置1の上部の外枠には、さらに圧縮シリンダー機構5の重量を支える補強部材が付加されている。また、本装置1の中段には、破砕機構3を支える補強部材が付加されている。本装置1の上部には、遮蔽パネルとしての天板に、切粉を一時貯留するホッパー2が形成されている。なお、ホッパー2には上方に向かって更に開口部を大きくする延長ホッパー部材を設けてもよい。
〔破砕機構〕
破砕機構3は、図4乃至図8に詳細を示すとおり、二本の回転軸31と、各々の軸を支える軸受35と、破砕モーター装置24の動力で回転軸31を経てキーなどを介して駆動される複数の破砕刃32と、隣合う破砕刃32同士の間隔を規制する間隙規制部材33と、回転軸31の一端に取り付けられ破砕刃32をキーなどを介して駆動する破砕モーター装置24と、回転軸31の他端に取り付けられ、破砕モーター装置24の動力をもう一方の回転軸31にキーなどを介して伝える一対のギヤ36と、軸受35と破砕モーター装置24を取り付けるボックス34で構成されている。ボックス34は、図示しない締め付けボルトにより、外枠の補強部材に破砕機構3全体として取り付けられている。
破砕機構3は、図4乃至図8に詳細を示すとおり、二本の回転軸31と、各々の軸を支える軸受35と、破砕モーター装置24の動力で回転軸31を経てキーなどを介して駆動される複数の破砕刃32と、隣合う破砕刃32同士の間隔を規制する間隙規制部材33と、回転軸31の一端に取り付けられ破砕刃32をキーなどを介して駆動する破砕モーター装置24と、回転軸31の他端に取り付けられ、破砕モーター装置24の動力をもう一方の回転軸31にキーなどを介して伝える一対のギヤ36と、軸受35と破砕モーター装置24を取り付けるボックス34で構成されている。ボックス34は、図示しない締め付けボルトにより、外枠の補強部材に破砕機構3全体として取り付けられている。
破砕刃32は、厚みを有する円盤状をしており円盤外径38には切粉を捕捉する複数の突起37が設けられている。破砕刃32同士は回転軸31上でキーなどを介して各々内向き回転をすることで、ホッパー2に貯留している切粉を外周の突起37で確実に捕捉する。捕捉された切粉は、隣合う対向する破砕刃32の円盤外径38同士の角部で剪断されて破砕される。図8に示すとおり、対向する破砕刃32同士は、回転軸31の軸方向にδ1だけ離れており、なおかつ回転軸31の軸直角方向にδ2だけ離れて配置されている。なお、δ1は0.2〜1.0mm、δ2は0.5(隙間)〜−2.0(ラップ)mm程度が適値である。
この破砕刃32同士は、回転軸31上でキーなどを介して各々内向き回転をすることで、図2乃至図3に示すように直上のホッパー2から落下する切粉を確実に捕捉することが出来、一対の回転軸31上の前記δ1とδ2の組合せにより剪断、破砕し、直下の移送機構4上に落下させる。
隣合う破砕刃32同士は、間隙規制部材33によりお互いの取付間隔を設定されている。間隙規制部材の外径は、対向する破砕刃32に設けられた突起37の外接円径と間隙δ3を確保するように設定されている。δ3は切粉の大きさより小さい1〜3mm程度が適値である。なお、破砕刃32と間隙規制部材33は一体として形成されていてもよく、また、回転軸31上にある全ての破砕刃32と間隙規制部材33を一体として形成してもよい。
回転軸31の他端に取り付けられ、破砕モーター装置24の動力をもう一方の回転軸31にキーなどを介して伝える一対のギヤ36は、図5では1:1の減速比としているが、両者を異なる減速比として、対向する破砕刃32同士に相対回転速度を設けることで、より切粉を破砕する力を軽減することも有効である。この場合の減速比は1:1乃至1:2程度が適当である。
また、破砕機構3は、制御部6により破砕モーター装置24の駆動電流を監視するように構成されている。切粉の投入量が増えると前記駆動電流が増えるが、駆動電流の増加に伴い破砕モーター装置24の回転数を減少するとともに、過大電流が検出された場合には破砕モーター装置24の回転方向を反転するように構成されている。この破砕モーター装置24の電流値と回転の制御は、制御部6の図示しないインバータなどを経由することで行われる。
〔移送機構〕
図2乃至図3および図9に示すように、破砕刃32から落下する全ての切粉を受けとめるように幅広で、圧縮成形室12の上部に設けた開口部に向かって幅狭になる平面視で三角形乃至五角形状の移送板71と、移送板71をボックス34に取り付ける移送板71に溶接結合されているプレート72と、プレート72とボックス34を結合するボルト類で構成されている。なお、プレート72は移送板71と溶接構造としているが、ボルト結合でもよいし一体構造としてもよい。また、プレート72とボックス34はボルト結合に代えて溶接構造としてもよい。移送板71は、三角形状の真中にV字状の溝73が形成されている。また、移送板71は圧縮成形室12上部に設けた開口部に向かって傾斜して取り付けられている。移送板71の縁には移送板71からの切粉の飛び出しを防ぐ縦壁が略垂直方向に所定の高さで設けられている。
図2乃至図3および図9に示すように、破砕刃32から落下する全ての切粉を受けとめるように幅広で、圧縮成形室12の上部に設けた開口部に向かって幅狭になる平面視で三角形乃至五角形状の移送板71と、移送板71をボックス34に取り付ける移送板71に溶接結合されているプレート72と、プレート72とボックス34を結合するボルト類で構成されている。なお、プレート72は移送板71と溶接構造としているが、ボルト結合でもよいし一体構造としてもよい。また、プレート72とボックス34はボルト結合に代えて溶接構造としてもよい。移送板71は、三角形状の真中にV字状の溝73が形成されている。また、移送板71は圧縮成形室12上部に設けた開口部に向かって傾斜して取り付けられている。移送板71の縁には移送板71からの切粉の飛び出しを防ぐ縦壁が略垂直方向に所定の高さで設けられている。
ホッパー2に貯留され、破砕機構3を経て破砕された切粉は、移送板71上に落下する。移送板71はV字断面をしているので、破砕されて落下した切粉は移送板71のV字溝73に集まりながら、圧縮成形室12の上部に設けられた開口部に向かう傾斜により、順次開口部から圧縮成形室12内部に集積される。
〔圧縮シリンダー機構〕
図2乃至図3および図9、図12に示すように、圧縮シリンダー機構5は本装置1の上部に位置する液圧シリンダーと、液圧シリンダー内の図示しない液圧ピストンと一体的に動作する圧縮プランジャー11と、上部に切粉が投入される開口部を有する圧縮成形室12と、底穴14の有無を切り換えできる底板13と、底板13の直下にあり片方に切り換えシリンダー15が取り付けられ液圧シリンダーの液圧によって発生する圧縮力を受け止める反力部材18と、前記液圧シリンダーと反力部材18を結合する4本の支柱と、液圧ポンプ・モーター装置の一部に取付られている液圧制御弁17で構成されている。圧縮プランジャー11と圧縮成形室12は、組み付け時に各々の芯ずれが発生しないように初期位置では上部で僅かな隙間をもって勘合している。
図2乃至図3および図9、図12に示すように、圧縮シリンダー機構5は本装置1の上部に位置する液圧シリンダーと、液圧シリンダー内の図示しない液圧ピストンと一体的に動作する圧縮プランジャー11と、上部に切粉が投入される開口部を有する圧縮成形室12と、底穴14の有無を切り換えできる底板13と、底板13の直下にあり片方に切り換えシリンダー15が取り付けられ液圧シリンダーの液圧によって発生する圧縮力を受け止める反力部材18と、前記液圧シリンダーと反力部材18を結合する4本の支柱と、液圧ポンプ・モーター装置の一部に取付られている液圧制御弁17で構成されている。圧縮プランジャー11と圧縮成形室12は、組み付け時に各々の芯ずれが発生しないように初期位置では上部で僅かな隙間をもって勘合している。
図12に示すように、(a)は圧縮前の切粉集積工程を、(b)は切粉の圧縮工程を、(c)は圧縮を解除し圧縮プランジャーを少し引き上げた排出準備工程を、(d)は圧縮成形品23の排出工程を示す。(a)の初期状態では、圧縮成形室12の上部(図12の右手側が本装置1の上部)に設けられた開口部から、移送機構4から送られてきた切粉が投入される。この時は底穴14の有無を切り換え可能な底板13は、底穴無しの状態に切り換わっている。金属切削屑22(切粉と呼称している)の集積状態を検出する図示しない検出器によって圧縮成形室12が切粉で満杯であることが感知された時に切粉の投入をやめ、(b)の圧縮工程に移行する。圧縮は液圧シリンダーの液圧による圧縮力によって行われる。圧縮成形の完了は、液圧シリンダーの図示しない液圧検出器がリリーフ圧力に相当する規定液圧に達したことを感知した時に圧縮作動を停止することで行われる。
その後、(c)の排出準備工程では一旦液圧シリンダーを減圧方向に作動させる。この作動終了は液圧シリンダーの変位や液圧の数値で検知してもよく、またタイマーなどで一定時間減圧作動させてもよい。この(c)の工程の間に、底板13は底穴14有りの状態に切り換わっている。次に(d)の排出工程に示すように液圧シリンダーを圧縮方向に制御して、圧縮成形品23が底穴14から排出されるまで変位させる。排出された圧縮成形品23は、図9に示すスライダー25を経て排出機構8の係止部材52に収納される。これで1サイクル完了し(a)の初期状態に戻る。一連の液圧シリンダーの加圧、減圧や切り換えシリンダー15の底板13の底穴有無の切り替えは、液圧ポンプ・モーター装置21で生成される液圧を液圧制御弁17で制御することで行われる。以上が一連の切粉の集積、圧縮、排出準備・排出のサイクルである。
(b)の圧縮成形工程において、液圧シリンダーの変位を検出する図示しない検出器が、予め設定した液圧シリンダーの変位に達した時に、液圧シリンダーの液圧を検出する図示しない検出器が、予め設定した液圧シリンダーの液圧に達していないことで、嵩比重の小さいカール状などの切粉が多いと判定した時には、一旦(b)の圧縮工程を中断して(a)の初期状態に戻す。再度、切粉の集積状態を検出する検出器が、圧縮成形室12が満杯であることを検出するまで切粉の集積が行われる。切粉の集積状態を検出する検出器が切粉の満杯状態を検出した時には(b)の圧縮工程に移行することは前記と同様である。この加圧、減圧サイクルは、液圧シリンダーの変位を検出する図示しない検出器が、予め設定した液圧シリンダーの変位に達した時に、液圧シリンダーの液圧を検出する図示しない検出器が、予め設定した液圧シリンダーの液圧に達するまで繰り返されてから、次の(c)の工程に移行するように設定されている。
これを図16の切粉の圧縮特性図で見ると、A乃至Bに示すような嵩比重の小さいカール状などの切粉の場合には、前記圧縮シリンダーの設定加圧力(P1)を越える前に、切粉の圧縮成形品の設計狙い高さ(例えば30mm)より高さの高いh1に達するまで切粉を圧縮したことを検出した際(即ち図16のグレーの四角で囲った部位に切粉の圧縮特性曲線がかかる場合)、切粉の嵩比重が小さいと判断して前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度切粉を受け入れ可能な位置まで戻すように構成している。即ち、切粉の集積→圧縮→集積→圧縮(→集積→圧縮)→排出準備→排出のサイクルを経ることになる。図16のCのような嵩比重の大きな切粉の場合には設定加圧力(P1)を越えてから設計狙い高さ(h1)に達するので通常の切粉の集積→圧縮→排出準備→排出を経る。
図13乃至図15に圧縮シリンダー機構5の別の実施例を示す。圧縮プランジャー11の内部には、圧縮プランジャー11の長手方向中心線と同軸で、圧縮プランジャー11の外径よりも小径で長手方向に長いピン16が、圧縮プランジャー11の下部に対してからその一部を長手方向に変位可能な状態で突出し内臓されている。ピン16は直径5mmから10mmが最適である。ピン16は、(a)に示すように、切粉が圧縮成形室12内に蓄積されている間中、圧縮プランジャー11に内臓しているバネ64で圧縮成形室12の真ん中に底板13に当接するように配置されている。圧縮成形室12が切粉で満杯になった際に、(b)に示すように、圧縮プランジャー11が圧縮方向に変位するのに伴い、圧縮変位分だけピン16の突出部が圧縮プランジャー11の内部に収納されていく。
圧縮成形が終了して(c)のように圧縮シリンダーが減圧方向に作動するのに伴い、ピン16は圧縮プランジャー11と一体的に動くように圧縮プランジャー11の内部の拘束機構61で拘束され、ピン16が圧縮成形された圧縮成形品23から離れるまで、圧縮プランジャー11とピン16は一体的に変位する。この(c)の工程の間に、底板13は底穴14有りの状態に切り換わっている。(d)の排出工程の際には、圧縮成形品23にピン16の突出部が当接すると同時に拘束機構61の拘束が解除され、圧縮プランジャー11の圧縮変位に応じて前記突出部が圧縮プランジャー11の内部に収納されるように構成されている。圧縮成形品23の真ん中の空洞部は、(c)の工程で圧縮成形品23からピン16が離れた段階で、圧縮成形室12の円筒部内壁から圧縮反力で押し返され縮径しているので、(d)の工程でピン16が再度この空洞部に嵌まり込む現象は発生せずさらに圧縮プランジャー11の内部に収納されていくばかりでなく、圧縮成形室12の円筒部内壁に作用する圧縮成形品23の圧力が大きく低減するので、圧縮成形室12の円筒部内壁の磨耗が抑えられ、圧縮成形品23の排出に要する力も低減される。
〔拘束機構〕
図14乃至図15に示すように拘束機構61は、圧縮プランジャー11と、圧縮成形室12と、ピン16と、拘束溝62と、拡径部63と、付勢ばね64と、主スプール65と、拘束スプール66と、主スプールばね67と、拘束スプールばね68で構成されている。なお、図14乃至図15の記号aからdは図13のそれと同じくしてある。
図14乃至図15に示すように拘束機構61は、圧縮プランジャー11と、圧縮成形室12と、ピン16と、拘束溝62と、拡径部63と、付勢ばね64と、主スプール65と、拘束スプール66と、主スプールばね67と、拘束スプールばね68で構成されている。なお、図14乃至図15の記号aからdは図13のそれと同じくしてある。
図14のaの状態から切粉の圧縮がはじまると、圧縮プランジャー11は下降する(図14の左方向に移動する)ことにより図15のa’の状態が出現する。図15のa’が示すように主スプール65は圧縮プランジャー11が上方(図14の右側)にある間は、圧縮プランジャー11の外径から突出している。さらに圧縮成形が進み圧縮プランジャー11が下降(図14の左側に移動)すると、圧縮成形室12の内径に押圧されて主スプール65はピン16の中心軸方向に移動する。主スプール内部には拘束スプール66が内臓されて拘束スプールばね68で中心軸方向に付勢されており、圧縮成形工程では図15のc’、dのような状態が生ずる。圧縮が完了すると、図15のb、cのようにピン16の拘束溝62に拘束スプール66が嵌まり込む状態になる。排出準備工程(図14のc)まで拘束溝62に拘束スプール66が嵌った状態で一体的に上方に移動する。
その後圧縮プランジャー11が下降する(図14のc’)と拘束スプール66が拘束溝62を乗り越えて、ピン16は更に圧縮プランジャー11の内部に収納されていく。これは図14のcの工程で圧縮成形品23からピン16が抜去されることで、圧縮成形品23が圧縮成形室12の内壁から押圧される圧力で、圧縮成形品23のピン16が嵌っていた個所の内径が縮径されることで生じる。これにより、圧縮成形品23が圧縮成形室12から排出される時の摩擦力が大幅に減じられ、圧縮成形室12の内径磨耗が抑えられる。図14の(d)は圧縮成形品23が圧縮成形室12から排出された直後の状態を示す。その後、加圧プランジャー11が上昇するとピン16は相対的に下降し、拘束溝62に拘束スプール66が嵌った状態が生ずる。更に圧縮プランジャー11が上昇すると、拘束機構61が圧縮成形室12から離れるので、図15の(a’)のように主スプールが原位置に復帰する。これにより圧縮プランジャー11とピン16の相対位置の拘束が解除されるので、ピン16は付勢バネ64の作用により圧縮成形室12の円筒部中央にセットされる。これで1サイクルが完了する。
〔ポンプ機構〕
図9乃至図11に示すように、切り換えシリンダー15と底板13は連結ロッドで一体的に動作するように構成されている。ポンプ機構7は底板13を挟んで切り替えシリンダー15の反対側に底板13と一体的に構成されているラックギヤ41と、ラックギヤ41と噛み合うピニオンギヤ42と、ピニオンギヤ42と同軸上に配置されているカム43と、反力部材18から突出し反力部材18の一部に回転軸を有する中間板47と、中間板47を介してカム43で可動部を押し下げられることで作動する切削油移送ポンプ45と、ポンプ45から吐出された切削油をホースを経由して貯留する油受け容器46と、切粉の圧縮成形時に切粉から滲出し底板13から漏れ出た切削油を一時的に受け止める油受け44と、ポンプ45から油受け44までのホースで構成されている。
図9乃至図11に示すように、切り換えシリンダー15と底板13は連結ロッドで一体的に動作するように構成されている。ポンプ機構7は底板13を挟んで切り替えシリンダー15の反対側に底板13と一体的に構成されているラックギヤ41と、ラックギヤ41と噛み合うピニオンギヤ42と、ピニオンギヤ42と同軸上に配置されているカム43と、反力部材18から突出し反力部材18の一部に回転軸を有する中間板47と、中間板47を介してカム43で可動部を押し下げられることで作動する切削油移送ポンプ45と、ポンプ45から吐出された切削油をホースを経由して貯留する油受け容器46と、切粉の圧縮成形時に切粉から滲出し底板13から漏れ出た切削油を一時的に受け止める油受け44と、ポンプ45から油受け44までのホースで構成されている。
図10乃至図11は(d)の排出工程の状態を図示している(底板13の底穴14が圧縮成形室12に正対している)。(a)の切粉集積工程への移行に伴い、底板13は図10乃至図11の左方向に移動して、底穴が無い部分が圧縮成形室12の底を形成する。これにより、ラックギヤ41に噛み合っているピニオンギヤ42が反時計方向に回転し、ピニオンギヤ42の同軸上に配置してあるカム43も反時計方向に回転して、カム43の突出部が中間板47を介して切削油移送ポンプ45の頭頂部の可動部を押し下げる。ポンプ45は内部に吸い込み弁、吐出弁を備えており、ポンプ45頭頂部の可動部の押し下げにより、吸い込み弁が閉じて吐出弁が開き、ポンプ45内部に油受け44から吸い上げてあった切削油を吐出側のチューブを経由して筒状の油受け容器46に切削油を移送する。
さらなるカム43の回転により、カム43の突出部を通り過ぎるに伴い、ポンプ45の内部に内蔵している復帰ばねがポンプ45の頭頂部を原位置方向に復帰させる。ポンプ45の頭頂部の原位置方向への復帰により、吸い込み弁が開き吐出弁が閉じて、ポンプ45はチューブを経由して油受け44に溜まった切削油を吸い上げてポンプ45内部に貯留する。なお、(b)の圧縮工程で切粉から滲出し圧縮成形室12と底板13の隙間などから漏れ出た切削油は、平たい広範囲な油受け44で一時的に受け止められている。油受け44は装置の下部を囲む遮蔽パネルの一部を切り欠いて、切り欠き部を埋めるように配置されている。
(c)の排出準備工程で一旦圧縮プランジャー11が上方に移動した際に、切り換えシリンダー15が作動し、圧縮成形室12の直下の底板13を底穴14が有る位置までスライドさせる(即ち、前記の左に移動していた底板13が右に移動し図10の状態が出現する)。この底板13の右方向への移動に伴い、ラックギヤ41も右方向に移動し図10乃至図11の状態になる。
これにより、ラックギヤ41に噛み合っているピニオンギヤ42が時計方向に回転し、ピニオンギヤ42の同軸上に配置してあるカム43も時計方向に回転して、カム43の突出部が中間板47を介して切削油移送ポンプ45の頭頂部を押し下げる。(d)排出工程から(a)切粉集積工程に移行する時と同様に、ポンプ45はポンプ45内部に吸い上げてあった切削油を吐出側のチューブを経由して筒状の油受け容器46に切削油を移送し、油受け44に溜まった切削油を吸い上げてポンプ45内部に貯留する。
〔排出機構〕
図9乃至図11に示すように、排出機構8は、ラックギヤ41と、ピニオンギヤ42と、ピニオンギヤ42と同軸上に配置され腕51を駆動する連結部材54と、腕51と、腕51の先端に位置し圧縮シリンダー機構5から排出された圧縮成形品23を受け止める係止部材52と、腕51と略平行に配置される補助腕53で構成される。腕51と係止部材52および係止部材52と補助腕53さらに補助腕53と反力部材18から延出した部材には、各々が連結部材54の回転軸と平行で別個の回転軸をもっており、回転軸回りの動きのみ許容されている。即ち、連結部材54の回転軸中心Pと、腕51と係止部材の回転軸中心Qと、係止部材51の延出部材と補助腕53の回転軸中心Rと、補助腕53と反力部材18から延出した部材の回転軸中心Sとで四節の略平行リンクを構成している。
図9乃至図11に示すように、排出機構8は、ラックギヤ41と、ピニオンギヤ42と、ピニオンギヤ42と同軸上に配置され腕51を駆動する連結部材54と、腕51と、腕51の先端に位置し圧縮シリンダー機構5から排出された圧縮成形品23を受け止める係止部材52と、腕51と略平行に配置される補助腕53で構成される。腕51と係止部材52および係止部材52と補助腕53さらに補助腕53と反力部材18から延出した部材には、各々が連結部材54の回転軸と平行で別個の回転軸をもっており、回転軸回りの動きのみ許容されている。即ち、連結部材54の回転軸中心Pと、腕51と係止部材の回転軸中心Qと、係止部材51の延出部材と補助腕53の回転軸中心Rと、補助腕53と反力部材18から延出した部材の回転軸中心Sとで四節の略平行リンクを構成している。
ポンプ機構と同様に、図10乃至図11が示す(d)の排出工程から(a)の切粉集積工程への移行に伴い、切り換えシリンダー15が作動し、底板13は図10乃至図11の左方向への移動する。これにより、ラックギヤ41に噛み合っているピニオンギヤ42が反時計方向に回転し、ピニオンギヤ42の同軸上に配置してある連結部材54も反時計方向に回転して、腕51を反時計方向に回転させる。腕51は、回転軸P,Q,R,Sにより四節リンクを構成しているので、係止部材52に排出されていた切粉の圧縮成形品23を、略排出された姿勢のまま反時計方向に円弧を描いて図10乃至図11の左上部に回転移送する。腕51が回転端に達した際に、係止部材52が図11で緩やかな左下がりになるように四節リンクを構成しているので、圧縮成形品は、この傾斜に沿って係止部材52から図示しない排出板を経由して排出口から装置1の外部に排出される。
(b)の圧縮工程が終了して(c)の排出準備工程で一旦圧縮プランジャー11が装置1の上方に移動した際に、切り換えシリンダー15が作動し、圧縮成形室12の直下の底板13を底穴14が有る位置までスライドさせ図10乃至図11の状態が出現する。この際に、ラックギヤ41は図10乃至図11の右方向に移動する。ラックギヤ41に噛み合っているピニオンギヤ42が時計方向に回転し、ピニオンギヤ42の同軸上に配置してある連結部材54を介して腕51を時計方向に回転させる。腕51と係止部材52と補助腕53は四節の略平行リンクを形成しているので、腕51の回転端では、(a)の切粉集積工程で圧縮成形品12を排出した姿勢から、スライダー25から排出される圧縮成形品23を受け止める原位置に復帰する。
特許請求の範囲の請求項7に記載の実施例としては、補助腕53はなく、腕51と係止部材52の回転軸Qは溶接構造やボルト締結などで剛結されている。圧縮シリンダー機構5からスライダー25に排出された圧縮成形品23は、連結部材54の回転軸を中心にして姿勢を変えながらが装置の上部に回転移送されて図示しない排出板を経由して排出口から装置1の外部に排出される。係止部材52の回転軌跡周辺に十分な隙間が確保出来る場合は、この構造がコスト的に安く提供可能である。
上述の実施例は、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、説明のため例示したもので、特許請求の範囲の記載から当業者が認識できる本発明の技術思想に反しない限り変更および付加が可能である。
1 金属切削屑圧縮機
2 ホッパー
3 破砕機構
4 移送機構
5 圧縮シリンダー機構
6 制御部
7 ポンプ機構
8 排出機構
11 圧縮プランジャー
12 圧縮成形室
13 底板
14 底穴
15 切り換えシリンダー
16 ピン
17 液圧制御弁
18 反力部材
21 液圧ポンプ・モーター装置
22 金属切削屑(切粉)
23 圧縮成形品
24 破砕モーター装置
25 スライダー
31 回転軸
32 破砕刃
33 間隙規制部材
34 ボックス
35 軸受
36 ギヤ
37 突起
38 円盤外径(突起の歯底円径)
41 ラックギヤ
42 ピニオンギヤ
43 カム
44 油受け
45 切削油移送ポンプ
46 油受け容器
47 中間板
51 腕
52 係止部材
53 補助腕
54 連結部材
61 拘束機構
62 拘束溝
63 拡径部
64 付勢ばね
65 主スプール
66 拘束スプール
67 主スプールばね
68 拘束スプールばね
71 移送板
72 プレート
73 溝
2 ホッパー
3 破砕機構
4 移送機構
5 圧縮シリンダー機構
6 制御部
7 ポンプ機構
8 排出機構
11 圧縮プランジャー
12 圧縮成形室
13 底板
14 底穴
15 切り換えシリンダー
16 ピン
17 液圧制御弁
18 反力部材
21 液圧ポンプ・モーター装置
22 金属切削屑(切粉)
23 圧縮成形品
24 破砕モーター装置
25 スライダー
31 回転軸
32 破砕刃
33 間隙規制部材
34 ボックス
35 軸受
36 ギヤ
37 突起
38 円盤外径(突起の歯底円径)
41 ラックギヤ
42 ピニオンギヤ
43 カム
44 油受け
45 切削油移送ポンプ
46 油受け容器
47 中間板
51 腕
52 係止部材
53 補助腕
54 連結部材
61 拘束機構
62 拘束溝
63 拡径部
64 付勢ばね
65 主スプール
66 拘束スプール
67 主スプールばね
68 拘束スプールばね
71 移送板
72 プレート
73 溝
本発明は、主に金属切削加工時に発生する金属切削屑を圧縮して所定形状に固めるための金属切削屑圧縮装置に関する。
金属切削加工工程では、工作機械から金属切削屑(以下、切粉と呼称する)が大量に排出されるが、この切粉は再利用のため回収される。しかし、切削加工で生じる切粉は、リボン状、螺旋・コイル状、渦巻き状、縮れ・カール状、チップ状など様々な形態、寸法をしており、そのままでは取り扱いが煩雑になるため、これらの切粉は下記の特許文献1に示すような圧縮装置を用いて所定形状に固められている。
しかしながら、この種の切粉圧縮装置では、切粉が様々な形態、寸法をしているため切粉が滑らかに圧縮成形室に入っていかないので、圧縮成形室の内径を大きくして、様々な形態、寸法の切粉を圧縮成形室に無理やり押し込むようにしておかなければならず、圧縮成形室の内径を直径とする大きな圧縮面積に見合う大きな圧縮用の動力が必要となり装置が大型化してしまうという問題があった。
また、圧縮装置に投入される切粉は、前述のように様々な大きさ、形態をしており、その嵩比重も一様ではないため、例えばカール状のものなど嵩比重の小さい切粉が多く含まれる場合は、圧縮後の成形品の厚さが薄くなり、集積、圧縮、排出のサイクルが頻繁に発生して作動効率が低下するという問題があった。
その上、切粉を圧縮成形するための圧縮シリンダーが切粉を挟んで対向して配置してあり、切粉を圧縮成形する際に滲出する切粉に付着した切削油が広範囲に広がるため、これを集めて油受け容器に溜めるための流路が複雑になるなど種々の問題があった。
本発明の目的は、これらの問題を解消して、工作機械から排出された切粉を排出直後に捕捉して破砕し、切粉の大きさを小さくして集積することで、圧縮成形室の内径を大きくする必要がなく、小さな動力で圧縮成形品を得ることが出来るようにするとともに、嵩比重の異なる切粉であっても圧縮装置の作動効率が低下することがなく、また、切粉を圧縮する際に滲出する切削油を平たい広範囲な油受けで一旦回収して、専用の動力源を設けることなく別の筒状の油受け容器に移送することで、以降の切削油回収作業をやり易くするなどの特長を有する金属切削屑圧縮装置を提供することにある。
上記目的を達成するために講じた本発明の技術手段は、次の点に構成上の特徴がある。
〔解決手段1〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項1に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記破砕機構は内側に向かって互いに逆方向に回転する一対の回転軸と前記回転軸の軸方向に厚みを有する複数の円盤状の破砕刃を有してなり、前記破砕刃を破砕刃の厚みより大きい間隙をもって前記回転軸の軸方向に一枚置きに等間隔で複数枚配置し、隣合う破砕刃と破砕刃の間に、対向する回転軸上に同様に配置された複数の破砕刃同士が前記破砕刃間を埋めるように対向して配置し、前記円盤状の破砕刃は円盤外周上に複数の突起を有しており、前記ホッパーから送られる切粉を前記一対の回転軸の軸方向に配置された前記破砕刃の突起で受けとめて取り込みながら、対向して回転する前記破砕刃と破砕刃の外周角部間で挟み込み剪断することで金属切削屑を破砕するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項1に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記破砕機構は内側に向かって互いに逆方向に回転する一対の回転軸と前記回転軸の軸方向に厚みを有する複数の円盤状の破砕刃を有してなり、前記破砕刃を破砕刃の厚みより大きい間隙をもって前記回転軸の軸方向に一枚置きに等間隔で複数枚配置し、隣合う破砕刃と破砕刃の間に、対向する回転軸上に同様に配置された複数の破砕刃同士が前記破砕刃間を埋めるように対向して配置し、前記円盤状の破砕刃は円盤外周上に複数の突起を有しており、前記ホッパーから送られる切粉を前記一対の回転軸の軸方向に配置された前記破砕刃の突起で受けとめて取り込みながら、対向して回転する前記破砕刃と破砕刃の外周角部間で挟み込み剪断することで金属切削屑を破砕するように構成したことである。
〔解決手段2〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項2に記載のように、請求項1に記載の金属切削屑圧縮装置において、圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、前記圧縮シリンダーの加圧力を検出する検出器と、前記圧縮シリンダーの変位を検出する検出器で構成する圧縮シリンダー機構を具備し、前記圧縮シリンダーの設定加圧力を超える前に設定圧縮変位を超えた場合には、前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度切粉を受け入れ可能な位置まで戻すように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項2に記載のように、請求項1に記載の金属切削屑圧縮装置において、圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、前記圧縮シリンダーの加圧力を検出する検出器と、前記圧縮シリンダーの変位を検出する検出器で構成する圧縮シリンダー機構を具備し、前記圧縮シリンダーの設定加圧力を超える前に設定圧縮変位を超えた場合には、前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度切粉を受け入れ可能な位置まで戻すように構成したことである。
〔解決手段3〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項3に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダーを上部に圧縮成形室を下部になるように略垂直方向に配置し、前記圧縮成形室は下部にスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を使ってポンプを駆動することで、切粉を圧縮成形する際に滲出し上方に開口のある平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項3に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダーを上部に圧縮成形室を下部になるように略垂直方向に配置し、前記圧縮成形室は下部にスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を使ってポンプを駆動することで、切粉を圧縮成形する際に滲出し上方に開口のある平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成したことである。
〔解決手段4〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項4に記載のように、切粉を圧縮成形する際に発生する切削油を回収する前記ポンプは、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を一旦回転変位に変換し、更に回転変位を直線変位に変換するカムなどの変換機構により前記ポンプを押し下げ乃至引き上げ作動させることで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項4に記載のように、切粉を圧縮成形する際に発生する切削油を回収する前記ポンプは、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を一旦回転変位に変換し、更に回転変位を直線変位に変換するカムなどの変換機構により前記ポンプを押し下げ乃至引き上げ作動させることで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成したことである。
〔解決手段5〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項5に記載のように、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を回転変位に変換する変換機構を具備し、この変換機構の回転軸の軸方向に回転軸を回転中心とする腕を備え、前記腕の先端に圧縮シリンダー機構から排出された切粉を受け止める係止部材を有し、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された切粉を、装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項5に記載のように、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を回転変位に変換する変換機構を具備し、この変換機構の回転軸の軸方向に回転軸を回転中心とする腕を備え、前記腕の先端に圧縮シリンダー機構から排出された切粉を受け止める係止部材を有し、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された切粉を、装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成したことである。
〔解決手段6〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項6に記載のように、前記腕と前記係止部材と前記腕に対して略平行に配置された補助腕で構成されてなり、前記腕と前記係止部材間に設けた前記回転軸と平行な回転軸、および前記係止部材と前記補助腕間に設けた前記回転軸と平行な別の回転軸、さらに前記補助腕と前記圧縮シリンダー機構の一部の部材に設けた前記回転軸と平行なさらなる別の回転軸により四節のリンクを構成しており、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された金属切削屑を、略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項6に記載のように、前記腕と前記係止部材と前記腕に対して略平行に配置された補助腕で構成されてなり、前記腕と前記係止部材間に設けた前記回転軸と平行な回転軸、および前記係止部材と前記補助腕間に設けた前記回転軸と平行な別の回転軸、さらに前記補助腕と前記圧縮シリンダー機構の一部の部材に設けた前記回転軸と平行なさらなる別の回転軸により四節のリンクを構成しており、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された金属切削屑を、略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成したことである。
〔解決手段7〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項7に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダーは、切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮プランジャーと、前記圧縮プランジャーの内部に前記圧縮プランジャーの長手方向中心線と同軸で、前記圧縮プランジャーの外径よりも小径で長手方向に長いピンを前記圧縮プランジャー下部からその一部を長手方向に変位可能な状態で突出させて内臓しており、前記ピンは、前記底板が底穴無しの状態に切り換わって、切粉が前記圧縮成形室内に蓄積されて圧縮成形が終了するまで、前記圧縮成形室の長手方向中心に位置し、前記圧縮シリンダーが圧縮方向へ変位する際には、圧縮変位分だけ前記ピンの突出部が前記圧縮プランジャーの内部に収納されていき、圧縮成形が終了して前記圧縮シリンダーを減圧方向に作動させている間は、前記ピンが圧縮成形された切粉から離れるまで前記圧縮プランジャーと前記ピンが一体的に変位するとともに、前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作動させて圧縮済みの切粉を前記底穴から排出する際には、圧縮済みの切粉に前記ピンの突出部が当接すると同時に前記圧縮プランジャーの圧縮変位とともに前記ピンの突出部分が前記圧縮プランジャーの内部に収納されるように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項7に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダーは、切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮プランジャーと、前記圧縮プランジャーの内部に前記圧縮プランジャーの長手方向中心線と同軸で、前記圧縮プランジャーの外径よりも小径で長手方向に長いピンを前記圧縮プランジャー下部からその一部を長手方向に変位可能な状態で突出させて内臓しており、前記ピンは、前記底板が底穴無しの状態に切り換わって、切粉が前記圧縮成形室内に蓄積されて圧縮成形が終了するまで、前記圧縮成形室の長手方向中心に位置し、前記圧縮シリンダーが圧縮方向へ変位する際には、圧縮変位分だけ前記ピンの突出部が前記圧縮プランジャーの内部に収納されていき、圧縮成形が終了して前記圧縮シリンダーを減圧方向に作動させている間は、前記ピンが圧縮成形された切粉から離れるまで前記圧縮プランジャーと前記ピンが一体的に変位するとともに、前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作動させて圧縮済みの切粉を前記底穴から排出する際には、圧縮済みの切粉に前記ピンの突出部が当接すると同時に前記圧縮プランジャーの圧縮変位とともに前記ピンの突出部分が前記圧縮プランジャーの内部に収納されるように構成したことである。
〔解決手段8〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項8に記載のように、前記ピンの長手方向の外周の一部に拘束溝を設けるとともに、前記拘束溝に向かう方向に圧縮プランジャーに対する前記ピンの出入りを規制するための拘束機構を設け、前記拘束機構は前記圧縮成形室の内壁から押圧されることで作動し、前記ピンの中心軸に向かう方向に伸縮可能なスプールを有するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項8に記載のように、前記ピンの長手方向の外周の一部に拘束溝を設けるとともに、前記拘束溝に向かう方向に圧縮プランジャーに対する前記ピンの出入りを規制するための拘束機構を設け、前記拘束機構は前記圧縮成形室の内壁から押圧されることで作動し、前記ピンの中心軸に向かう方向に伸縮可能なスプールを有するように構成したことである。
請求項1にかかる発明によれば、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記破砕機構は内側に向かって互いに逆方向に回転する一対の回転軸と前記回転軸上に厚みを有する複数の円盤状の破砕刃を有してなり、前記破砕刃を破砕刃の厚みより大きい間隙をもって前記回転軸の軸方向に一枚置きに等間隔で複数枚配置し、隣合う破砕刃と破砕刃の間に、対向する回転軸上に同様に配置された複数の破砕刃同士が前記間隙を埋めるように対向して配置し、前記円盤状の破砕刃は円盤外周上に複数の突起を有しており、前記ホッパーから送られる切粉を前記一対の回転軸上に配置された前記破砕刃の突起で受けとめて取り込みながら、対向して回転する前記破砕刃と破砕刃の外周角部間で挟み込み剪断することで切粉を破砕するように構成している。
これにより、前記破砕刃の突起で、捕捉しようとしている切粉を確実に捕捉し破砕刃に送り込み、前記破砕刃と破砕刃の外周角部間で挟み込み剪断し切粉を破砕することで、破砕機構全体がコンパクトに収められ、破砕刃が損耗した場合でも損耗した破砕刃だけを交換することで破砕機能を簡単に回復することが出来るという効果を奏する。これにより、コンパクトな大きさの破砕機構で切粉を破砕し、切粉を小さくして集積することで、圧縮成形室の内径を大きくする必要がなくなるので、圧縮シリンダーのピストン径が小さく出来て圧縮に必要な消費液量も抑えられるので、小さな動力で圧縮成形品を得ることが出来るという効果を奏する。
請求項2にかかる発明によれば、圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、前記圧縮シリンダーの圧縮力を検出する検出器と、前記圧縮シリンダーの変位を検出する検出器で圧縮シリンダー機構を構成し、前記圧縮シリンダーの設定圧縮力を超える前に設定圧縮変位を超えた場合には、前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度切粉を受け入れ可能な位置まで戻すように構成している。
これにより、圧縮装置に投入される切粉が、前述のように様々な大きさ、形態をしており、その嵩比重が均一ではなく、例えばカール状のものなど嵩比重の軽い切粉が多い場合でも、圧縮後の成形品の厚さが薄くなり集積、圧縮、排出のサイクルが頻繁に発生して圧縮装置の作動効率が低下するという現象が発生することがなく、嵩比重に関係なくほぼ一定の厚さの圧縮成形品が得られるという効果を奏する。
請求項3にかかる発明によれば、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダーを上部に圧縮成形室を下部になるように略垂直方向に配置し、前記圧縮成形室は下部にスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を使ってポンプを駆動することで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成している。
これにより、切粉を圧縮成形する際に、圧縮成形室と底板との隙間や底板に設けられた複数の切削油排出用孔から滲出する切削油を、圧縮成形室直下に設けた上方に開口のある平たい広範囲な油受けで受けておき、圧縮成形室の底板の底板有無を切り換えるスライド変位を使って切削油移送用のポンプを駆動することで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい前記油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の例えば筒状の油受け容器に移送し簡単に回収することが出来るという効果を奏する。
請求項4にかかる発明によれば、切粉を圧縮成形する際に発生する切削油を回収する前記ポンプは、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を例えばラックアンドピニオン機構を使って、スライド変位をラックギヤに伝え、ラックギヤに噛み合うピニオンギヤにより一旦回転変位に変換し、更に当該回転変位を直線変位に変換するカムなどの変換機構により前記ポンプを押し下げ乃至引き上げ作動させることで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の油受け容器に移送し回収するように構成しているので、前記ポンプ駆動用の専用の動力源を設けることなく、別の例えば筒状の油受け容器に移送し集積することで簡単に回収することが出来るという効果を奏する。
請求項5にかかる発明によれば、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を回転変位に変換する変換機構を具備し、この変換機構の回転軸上に回転軸を回転中心とする腕を備え、前記腕の先端に圧縮シリンダー機構から排出された切粉を受け止める係止部材を有し、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された切粉の圧縮成形品を、装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成している。
これにより、前記腕を駆動する専用の動力源を設ける必要がないので、装置の価格を低く抑えながら、圧縮成形室で成形された切粉の圧縮成形品を装置の下部から上部に回転移送して排出することで、排出口付近に設けた回収箱の高さを高くすることが出来るので、十分な量の切粉の圧縮成形品を貯留することで、圧縮成形品の回収頻度を大幅に下げて切削加工機械の稼動効率を向上させることが出来る効果を奏する。
請求項6にかかる発明によれば、前記排出装置は、前記腕と前記係止部材と前記腕に対して略平行に配置された補助腕で構成されてなり、前記腕と前記係止部材間に設けた前記回転軸と平行な回転軸、および前記係止部材と前記補助腕間に設けた前記回転軸と平行な別の回転軸、さらに前記補助腕と前記圧縮シリンダー機構の一部の部材に設けた前記回転軸と平行なさらなる別の回転軸により四節のリンクを構成しており、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された金属切削屑を、略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成している。
これにより、前記腕を駆動する専用の動力源を設ける必要がないので、装置の価格を低く抑えながら、圧縮成形室で成形された切粉の圧縮成形品を略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出することで出来るので、切粉の圧縮成形品を回転移送する経路周辺にある部材との隙間が狭くても排出を可能とすることが出来、排出口の大きさも小さくすることが出来るという効果を奏する。また、排出口付近に設けた回収箱の高さを高くすることが出来るので、十分な量の切粉の圧縮成形品を貯留することで、圧縮成形品の回収頻度を大幅に下げて切削加工機械の稼動効率を向上させることが出来る効果も奏する。
請求項7にかかる発明によれば、圧縮シリンダーは、切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮プランジャーと、前記圧縮プランジャーの内部に前記圧縮プランジャーの長手方向中心線と同軸で前記圧縮プランジャーの外径よりも小径で長手方向に長いピンを、前記圧縮プランジャーの下部からその一部を長手方向に変位可能な状態で突出させて内臓しており、前記ピンは、前記底板が底穴無しの状態に切り換わって、切粉が前記圧縮成形室内に蓄積されて圧縮成形が終了するまで、前記圧縮成形室の長手方向中心に位置し、前記圧縮シリンダーが圧縮方向へ変位する際には、圧縮変位分だけ前記ピンの突出部が前記圧縮プランジャーの内部に収納されていき、圧縮成形が終了して前記圧縮シリンダーを減圧方向に作動させている間は、前記ピンが圧縮成形された切粉から離れるまで前記圧縮プランジャーと前記ピンが一体的に変位するとともに、前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作動させて圧縮済みの切粉を前記底穴から排出する際には、圧縮済みの切粉に前記ピンの突出部が当接すると同時に前記圧縮プランジャーの圧縮変位とともに前記突出部分が前記圧縮プランジャーの内部に収納されるように構成している。
これにより、前記圧縮シリンダーが切粉を集積して圧縮している間は、圧縮成形品の長手方向真ん中に前記ピンが存在しており、前記圧縮成形品を前記底穴から排出する際には圧縮成形品の円筒の真ん中に前記ピンが存在していたあとの空洞が存在することになる。前記圧縮シリンダーが前記圧縮プランジャーで切粉を押圧する圧力は、前記圧縮成形室の円筒部内壁と前記底板に均等に負荷される。従って、前記圧縮プランジャーが前記底穴から前記圧縮成形品を排出する際も、前記圧縮成形品が前記圧縮成形室の円筒部内壁に、前記圧縮プランジャーで押圧された圧力で張り付いているので、本発明のピン機構を有しない通常の圧縮プランジャーの場合には、圧縮成形品を底穴から排出する際も大きな排出力が必要になるばかりか、繰り返しの排出で圧縮成形室の円筒部内壁の磨耗が促進され、定期的な円筒部の交換が必要になるが、本発明によれば、前記のとおり排出の際には前記圧縮成形品の真ん中に空洞ができており、前記圧縮プランジャーで押圧され前記圧縮成形室の円筒部内壁に作用した圧力が前記円筒中央の空洞に逃がされ、前記圧縮成形品が前記円筒部内壁に張り付く力が大幅に低下するので、前記圧縮成形品を前記底穴から排出する際も大きな排出力が不要になるばかりか、繰り返しの排出でも前記圧縮成形室の円筒部内壁の磨耗が少なく、定期的な前記円筒部の交換が不要になるという効果を奏する。
請求項8にかかる発明によれば、前記ピンの長手方向の外周の一部に拘束溝を設けるとともに、前記拘束溝に向かう方向に加圧プランジャーに対する前記ピンの出入りを規制するための拘束機構を設け、前記拘束機構は前記圧縮成形室の内壁から押圧されることで作動し、前記ピンの中心軸に向かう方向に伸縮可能なスプールを有するように構成している。
これにより、切粉を圧縮成形する際に、圧縮成形室の軸方向中央に前記ピンを介在させた状態で切粉を圧縮成形し、圧縮成形完了時点で前記ピンを切粉の圧縮成形品から抜去することで、圧縮成形品が圧縮成形室内壁を押圧する圧力を下げて、圧縮成形室内壁と加圧成形品の摩擦力を減じることで圧縮成形室の内壁磨耗を抑制し、圧縮成形室内壁の頻繁なメンテナンスを不要に出来るという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図16に基づいて説明する。
〔金属切削屑圧縮装置の全体構成〕
以下に、本発明の実施の形態を図面の記載に基づいて説明する。本発明の金属切削屑圧縮装置は、図1乃至図3および図9乃至図11に示すように、工作機械から排出される切粉を受けるホッパー2と、ホッパー2の直下にあり切粉を破砕して小さくする破砕機構3と、破砕されて小さくなった切粉を圧縮シリンダー機構5に移送する移送機構4と、切粉を圧縮し排出する圧縮シリンダー機構5と、切粉を装置の外に排出する排出機構8と、切粉の圧縮、排出を切り換える切り換えシリンダー15と、圧縮シリンダー機構5と切り換えシリンダー15の液圧を生成する液圧ポンプ・モーター装置21と、液圧を制御する液圧制御弁17と、切粉を圧縮成形する際に滲出する切削油を集めて回収するポンプ機構7と、図示しない制御部6と、構造物を支える外枠と、内部を遮蔽するパネルを備えたものである。
以下に、本発明の実施の形態を図面の記載に基づいて説明する。本発明の金属切削屑圧縮装置は、図1乃至図3および図9乃至図11に示すように、工作機械から排出される切粉を受けるホッパー2と、ホッパー2の直下にあり切粉を破砕して小さくする破砕機構3と、破砕されて小さくなった切粉を圧縮シリンダー機構5に移送する移送機構4と、切粉を圧縮し排出する圧縮シリンダー機構5と、切粉を装置の外に排出する排出機構8と、切粉の圧縮、排出を切り換える切り換えシリンダー15と、圧縮シリンダー機構5と切り換えシリンダー15の液圧を生成する液圧ポンプ・モーター装置21と、液圧を制御する液圧制御弁17と、切粉を圧縮成形する際に滲出する切削油を集めて回収するポンプ機構7と、図示しない制御部6と、構造物を支える外枠と、内部を遮蔽するパネルを備えたものである。
〔ホッパー、外枠およびパネル〕
図1乃至図3に示すように、本発明の金属切削屑圧縮装置1は、略立方体形状で図示しない遮蔽パネルで外側を囲まれており、その上部に圧縮シリンダー機構5の液圧シリンダー部分が突出した外観となっている。各遮蔽パネル同士の合わせ部12個所には、構造物の重量や負荷を支えるために外枠部材が溶接などで組み立てられている。各遮蔽パネルは、各々対向する外枠部材にビスなどでねじ止めされているが、外枠部材に一部を引っ掛ける構造としてもよい。本装置1の上部の外枠には、さらに圧縮シリンダー機構5の重量を支える補強部材が付加されている。また、本装置1の中段には、破砕機構3を支える補強部材が付加されている。本装置1の上部には、遮蔽パネルとしての天板に、切粉を一時貯留するホッパー2が形成されている。なお、ホッパー2には上方に向かって更に開口部を大きくする延長ホッパー部材を設けてもよい。
図1乃至図3に示すように、本発明の金属切削屑圧縮装置1は、略立方体形状で図示しない遮蔽パネルで外側を囲まれており、その上部に圧縮シリンダー機構5の液圧シリンダー部分が突出した外観となっている。各遮蔽パネル同士の合わせ部12個所には、構造物の重量や負荷を支えるために外枠部材が溶接などで組み立てられている。各遮蔽パネルは、各々対向する外枠部材にビスなどでねじ止めされているが、外枠部材に一部を引っ掛ける構造としてもよい。本装置1の上部の外枠には、さらに圧縮シリンダー機構5の重量を支える補強部材が付加されている。また、本装置1の中段には、破砕機構3を支える補強部材が付加されている。本装置1の上部には、遮蔽パネルとしての天板に、切粉を一時貯留するホッパー2が形成されている。なお、ホッパー2には上方に向かって更に開口部を大きくする延長ホッパー部材を設けてもよい。
〔破砕機構〕
破砕機構3は、図4乃至図8に詳細を示すとおり、二本の回転軸31と、各々の軸を支える軸受35と、破砕モーター装置24の動力で回転軸31を経てキーなどを介して駆動される複数の破砕刃32と、隣合う破砕刃32同士の間隔を規制する間隙規制部材33と、回転軸31の一端に取り付けられ破砕刃32をキーなどを介して駆動する破砕モーター装置24と、回転軸31の他端に取り付けられ、破砕モーター装置24の動力をもう一方の回転軸31にキーなどを介して伝える一対のギヤ36と、軸受35と破砕モーター装置24を取り付けるボックス34で構成されている。ボックス34は、図示しない締め付けボルトにより、外枠の補強部材に破砕機構3全体として取り付けられている。
破砕機構3は、図4乃至図8に詳細を示すとおり、二本の回転軸31と、各々の軸を支える軸受35と、破砕モーター装置24の動力で回転軸31を経てキーなどを介して駆動される複数の破砕刃32と、隣合う破砕刃32同士の間隔を規制する間隙規制部材33と、回転軸31の一端に取り付けられ破砕刃32をキーなどを介して駆動する破砕モーター装置24と、回転軸31の他端に取り付けられ、破砕モーター装置24の動力をもう一方の回転軸31にキーなどを介して伝える一対のギヤ36と、軸受35と破砕モーター装置24を取り付けるボックス34で構成されている。ボックス34は、図示しない締め付けボルトにより、外枠の補強部材に破砕機構3全体として取り付けられている。
破砕刃32は、厚みを有する円盤状をしており円盤外径38には切粉を捕捉する複数の突起37が設けられている。破砕刃32同士は回転軸31上でキーなどを介して各々内向き回転をすることで、ホッパー2に貯留している切粉を外周の突起37で確実に捕捉する。捕捉された切粉は、隣合う対向する破砕刃32の円盤外径38同士の外周角部間で挟み込み剪断されて破砕される。図8に示すとおり、対向する破砕刃32同士は、回転軸31の軸方向にδ1だけ離れており、なおかつ回転軸31の軸直角方向にδ2だけ離れて配置されている。なお、δ1は0.2〜1.0mm、δ2は0.5(隙間)〜−2.0(ラップ)mm程度が適値である。
この破砕刃32同士は、回転軸31上でキーなどを介して各々内向き回転をすることで、図2乃至図3に示すように直上のホッパー2から落下する切粉を確実に捕捉することが出来、一対の回転軸31上の前記δ1とδ2の組合せにより剪断、破砕し、直下の移送機構4上に落下させる。
隣合う破砕刃32同士は、間隙規制部材33によりお互いの取付間隔を設定されている。間隙規制部材の外径は、対向する破砕刃32に設けられた突起37の外接円径と間隙δ3を確保するように設定されている。δ3は切粉の大きさより小さい1〜3mm程度が適値である。なお、破砕刃32と間隙規制部材33は一体として形成されていてもよく、また、回転軸31上にある全ての破砕刃32と間隙規制部材33を一体として形成してもよい。
回転軸31の他端に取り付けられ、破砕モーター装置24の動力をもう一方の回転軸31にキーなどを介して伝える一対のギヤ36は、図5では1:1の減速比としているが、両者を異なる減速比として、対向する破砕刃32同士に相対回転速度を設けることで、より切粉を破砕する力を軽減することも有効である。この場合の減速比は1:1乃至1:2程度が適当である。
また、破砕機構3は、制御部6により破砕モーター装置24の駆動電流を監視するように構成されている。切粉の投入量が増えると前記駆動電流が増えるが、駆動電流の増加に伴い破砕モーター装置24の回転数を減少するとともに、過大電流が検出された場合には破砕モーター装置24の回転方向を反転するように構成されている。この破砕モーター装置24の電流値と回転の制御は、制御部6の図示しないインバータなどを経由することで行われる。
〔移送機構〕
図2乃至図3および図9に示すように、破砕刃32から落下する全ての切粉を受けとめるように幅広で、圧縮成形室12の上部に設けた開口部に向かって幅狭になる平面視で三角形乃至五角形状の移送板71と、移送板71をボックス34に取り付ける移送板71に溶接結合されているプレート72と、プレート72とボックス34を結合するボルト類で構成されている。なお、プレート72は移送板71と溶接構造としているが、ボルト結合でもよいし一体構造としてもよい。また、プレート72とボックス34はボルト結合に代えて溶接構造としてもよい。移送板71は、三角形状の真中にV字状の溝73が形成されている。また、移送板71は圧縮成形室12上部に設けた開口部に向かって傾斜して取り付けられている。移送板71の縁には移送板71からの切粉の飛び出しを防ぐ縦壁が略垂直方向に所定の高さで設けられている。
図2乃至図3および図9に示すように、破砕刃32から落下する全ての切粉を受けとめるように幅広で、圧縮成形室12の上部に設けた開口部に向かって幅狭になる平面視で三角形乃至五角形状の移送板71と、移送板71をボックス34に取り付ける移送板71に溶接結合されているプレート72と、プレート72とボックス34を結合するボルト類で構成されている。なお、プレート72は移送板71と溶接構造としているが、ボルト結合でもよいし一体構造としてもよい。また、プレート72とボックス34はボルト結合に代えて溶接構造としてもよい。移送板71は、三角形状の真中にV字状の溝73が形成されている。また、移送板71は圧縮成形室12上部に設けた開口部に向かって傾斜して取り付けられている。移送板71の縁には移送板71からの切粉の飛び出しを防ぐ縦壁が略垂直方向に所定の高さで設けられている。
ホッパー2に貯留され、破砕機構3を経て破砕された切粉は、移送板71上に落下する。移送板71はV字断面をしているので、破砕されて落下した切粉は移送板71のV字溝73に集まりながら、圧縮成形室12の上部に設けられた開口部に向かう傾斜により、順次開口部から圧縮成形室12内部に集積される。
〔圧縮シリンダー機構〕
図2乃至図3および図9、図12に示すように、圧縮シリンダー機構5は本装置1の上部に位置する液圧シリンダーと、液圧シリンダー内の図示しない液圧ピストンと一体的に動作する圧縮プランジャー11と、上部に切粉が投入される開口部を有する圧縮成形室12と、底穴14の有無を切り換えできる底板13と、底板13の直下にあり片方に切り換えシリンダー15が取り付けられ液圧シリンダーの液圧によって発生する圧縮力を受け止める反力部材18と、前記液圧シリンダーと反力部材18を結合する4本の支柱と、液圧ポンプ・モーター装置の一部に取付られている液圧制御弁17で構成されている。圧縮プランジャー11と圧縮成形室12は、組み付け時に各々の芯ずれが発生しないように初期位置では上部で僅かな隙間をもって勘合している。
図2乃至図3および図9、図12に示すように、圧縮シリンダー機構5は本装置1の上部に位置する液圧シリンダーと、液圧シリンダー内の図示しない液圧ピストンと一体的に動作する圧縮プランジャー11と、上部に切粉が投入される開口部を有する圧縮成形室12と、底穴14の有無を切り換えできる底板13と、底板13の直下にあり片方に切り換えシリンダー15が取り付けられ液圧シリンダーの液圧によって発生する圧縮力を受け止める反力部材18と、前記液圧シリンダーと反力部材18を結合する4本の支柱と、液圧ポンプ・モーター装置の一部に取付られている液圧制御弁17で構成されている。圧縮プランジャー11と圧縮成形室12は、組み付け時に各々の芯ずれが発生しないように初期位置では上部で僅かな隙間をもって勘合している。
図12に示すように、(a)は圧縮前の切粉集積工程を、(b)は切粉の圧縮工程を、(c)は圧縮を解除し圧縮プランジャーを少し引き上げた排出準備工程を、(d)は圧縮成形品23の排出工程を示す。(a)の初期状態では、圧縮成形室12の上部(図12の右手側が本装置1の上部)に設けられた開口部から、移送機構4から送られてきた切粉が投入される。この時は底穴14の有無を切り換え可能な底板13は、底穴無しの状態に切り換わっている。金属切削屑22(切粉と呼称している)の集積状態を検出する図示しない検出器によって圧縮成形室12が切粉で満杯であることが感知された時に切粉の投入をやめ、(b)の圧縮工程に移行する。圧縮は液圧シリンダーの液圧による圧縮力によって行われる。圧縮成形の完了は、液圧シリンダーの図示しない液圧検出器がリリーフ圧力に相当する規定液圧に達したことを感知した時に圧縮作動を停止することで行われる。
その後、(c)の排出準備工程では一旦液圧シリンダーを減圧方向に作動させる。この作動終了は液圧シリンダーの変位や液圧の数値で検知してもよく、またタイマーなどで一定時間減圧作動させてもよい。この(c)の工程の間に、底板13は底穴14有りの状態に切り換わっている。次に(d)の排出工程に示すように液圧シリンダーを圧縮方向に制御して、圧縮成形品23が底穴14から排出されるまで変位させる。排出された圧縮成形品23は、図9に示すスライダー25を経て排出機構8の係止部材52に収納される。これで1サイクル完了し(a)の初期状態に戻る。一連の液圧シリンダーの加圧、減圧や切り換えシリンダー15の底板13の底穴有無の切り替えは、液圧ポンプ・モーター装置21で生成される液圧を液圧制御弁17で制御することで行われる。以上が一連の切粉の集積、圧縮、排出準備・排出のサイクルである。
(b)の圧縮成形工程において、液圧シリンダーの変位を検出する図示しない検出器が、予め設定した液圧シリンダーの変位に達した時に、液圧シリンダーの液圧を検出する図示しない検出器が、予め設定した液圧シリンダーの液圧に達していないことで、嵩比重の小さいカール状などの切粉が多いと判定した時には、一旦(b)の圧縮工程を中断して(a)の初期状態に戻す。再度、切粉の集積状態を検出する検出器が、圧縮成形室12が満杯であることを検出するまで切粉の集積が行われる。切粉の集積状態を検出する検出器が切粉の満杯状態を検出した時には(b)の圧縮工程に移行することは前記と同様である。この加圧、減圧サイクルは、液圧シリンダーの変位を検出する図示しない検出器が、予め設定した液圧シリンダーの変位に達した時に、液圧シリンダーの液圧を検出する図示しない検出器が、予め設定した液圧シリンダーの液圧に達するまで繰り返されてから、次の(c)の工程に移行するように設定されている。
これを図16の切粉の圧縮特性図で見ると、A乃至Bに示すような嵩比重の小さいカール状などの切粉の場合には、前記圧縮シリンダーの設定加圧力(P1)を越える前に、切粉の圧縮成形品の設計狙い高さ(例えば30mm)より高さの高いh1に達するまで切粉を圧縮したことを検出した際(即ち図16のグレーの四角で囲った部位に切粉の圧縮特性曲線がかかる場合)、切粉の嵩比重が小さいと判断して前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度切粉を受け入れ可能な位置まで戻すように構成している。即ち、切粉の集積→圧縮→集積→圧縮(→集積→圧縮)→排出準備→排出のサイクルを経ることになる。図16のCのような嵩比重の大きな切粉の場合には設定加圧力(P1)を越えてから設計狙い高さ(h1)に達するので通常の切粉の集積→圧縮→排出準備→排出を経る。
図13乃至図15に圧縮シリンダー機構5の別の実施例を示す。圧縮プランジャー11の内部には、圧縮プランジャー11の長手方向中心線と同軸で、圧縮プランジャー11の外径よりも小径で長手方向に長いピン16が、圧縮プランジャー11の下部に対してからその一部を長手方向に変位可能な状態で突出し内臓されている。ピン16は直径5mmから10mmが最適である。ピン16は、(a)に示すように、切粉が圧縮成形室12内に蓄積されている間中、圧縮プランジャー11に内臓しているバネ64で圧縮成形室12の真ん中に底板13に当接するように配置されている。圧縮成形室12が切粉で満杯になった際に、(b)に示すように、圧縮プランジャー11が圧縮方向に変位するのに伴い、圧縮変位分だけピン16の突出部が圧縮プランジャー11の内部に収納されていく。
圧縮成形が終了して(c)のように圧縮シリンダーが減圧方向に作動するのに伴い、ピン16は圧縮プランジャー11と一体的に動くように圧縮プランジャー11の内部の拘束機構61で拘束され、ピン16が圧縮成形された圧縮成形品23から離れるまで、圧縮プランジャー11とピン16は一体的に変位する。この(c)の工程の間に、底板13は底穴14有りの状態に切り換わっている。(d)の排出工程の際には、圧縮成形品23にピン16の突出部が当接すると同時に拘束機構61の拘束が解除され、圧縮プランジャー11の圧縮変位に応じて前記突出部が圧縮プランジャー11の内部に収納されるように構成されている。圧縮成形品23の真ん中の空洞部は、(c)の工程で圧縮成形品23からピン16が離れた段階で、圧縮成形室12の円筒部内壁から圧縮反力で押し返され縮径しているので、(d)の工程でピン16が再度この空洞部に嵌まり込む現象は発生せずさらに圧縮プランジャー11の内部に収納されていくばかりでなく、圧縮成形室12の円筒部内壁に作用する圧縮成形品23の圧力が大きく低減するので、圧縮成形室12の円筒部内壁の磨耗が抑えられ、圧縮成形品23の排出に要する力も低減される。
〔拘束機構〕
図14乃至図15に示すように拘束機構61は、圧縮プランジャー11と、圧縮成形室12と、ピン16と、拘束溝62と、拡径部63と、付勢ばね64と、主スプール65と、拘束スプール66と、主スプールばね67と、拘束スプールばね68で構成されている。なお、図14乃至図15の記号aからdは図13のそれと同じくしてある。
図14乃至図15に示すように拘束機構61は、圧縮プランジャー11と、圧縮成形室12と、ピン16と、拘束溝62と、拡径部63と、付勢ばね64と、主スプール65と、拘束スプール66と、主スプールばね67と、拘束スプールばね68で構成されている。なお、図14乃至図15の記号aからdは図13のそれと同じくしてある。
図14のaの状態から切粉の圧縮がはじまると、圧縮プランジャー11は下降する(図14の左方向に移動する)ことにより図15のa’の状態が出現する。図15のa’が示すように主スプール65は圧縮プランジャー11が上方(図14の右側)にある間は、圧縮プランジャー11の外径から突出している。さらに圧縮成形が進み圧縮プランジャー11が下降(図14の左側に移動)すると、圧縮成形室12の内径に押圧されて主スプール65はピン16の中心軸方向に移動する。主スプール内部には拘束スプール66が内臓されて拘束スプールばね68で中心軸方向に付勢されており、圧縮成形工程では図15のc’、dのような状態が生ずる。圧縮が完了すると、図15のb、cのようにピン16の拘束溝62に拘束スプール66が嵌まり込む状態になる。排出準備工程(図14のc)まで拘束溝62に拘束スプール66が嵌った状態で一体的に上方に移動する。
その後圧縮プランジャー11が下降する(図14のc’)と拘束スプール66が拘束溝62を乗り越えて、ピン16は更に圧縮プランジャー11の内部に収納されていく。これは図14のcの工程で圧縮成形品23からピン16が抜去されることで、圧縮成形品23が圧縮成形室12の内壁から押圧される圧力で、圧縮成形品23のピン16が嵌っていた個所の内径が縮径されることで生じる。これにより、圧縮成形品23が圧縮成形室12から排出される時の摩擦力が大幅に減じられ、圧縮成形室12の内径磨耗が抑えられる。図14の(d)は圧縮成形品23が圧縮成形室12から排出された直後の状態を示す。その後、加圧プランジャー11が上昇するとピン16は相対的に下降し、拘束溝62に拘束スプール66が嵌った状態が生ずる。更に圧縮プランジャー11が上昇すると、拘束機構61が圧縮成形室12から離れるので、図15の(a’)のように主スプールが原位置に復帰する。これにより圧縮プランジャー11とピン16の相対位置の拘束が解除されるので、ピン16は付勢バネ64の作用により圧縮成形室12の円筒部中央にセットされる。これで1サイクルが完了する。
〔ポンプ機構〕
図9乃至図11に示すように、切り換えシリンダー15と底板13は連結ロッドで一体的に動作するように構成されている。ポンプ機構7は底板13を挟んで切り替えシリンダー15の反対側に底板13と一体的に構成されているラックギヤ41と、ラックギヤ41と噛み合うピニオンギヤ42と、ピニオンギヤ42と同軸上に配置されているカム43と、反力部材18から突出し反力部材18の一部に回転軸を有する中間板47と、中間板47を介してカム43で可動部を押し下げられることで作動する切削油移送ポンプ45と、ポンプ45から吐出された切削油をホースを経由して貯留する油受け容器46と、切粉の圧縮成形時に切粉から滲出し底板13から漏れ出た切削油を一時的に受け止める油受け44と、ポンプ45から油受け44までのホースで構成されている。
図9乃至図11に示すように、切り換えシリンダー15と底板13は連結ロッドで一体的に動作するように構成されている。ポンプ機構7は底板13を挟んで切り替えシリンダー15の反対側に底板13と一体的に構成されているラックギヤ41と、ラックギヤ41と噛み合うピニオンギヤ42と、ピニオンギヤ42と同軸上に配置されているカム43と、反力部材18から突出し反力部材18の一部に回転軸を有する中間板47と、中間板47を介してカム43で可動部を押し下げられることで作動する切削油移送ポンプ45と、ポンプ45から吐出された切削油をホースを経由して貯留する油受け容器46と、切粉の圧縮成形時に切粉から滲出し底板13から漏れ出た切削油を一時的に受け止める油受け44と、ポンプ45から油受け44までのホースで構成されている。
図10乃至図11は(d)の排出工程の状態を図示している(底板13の底穴14が圧縮成形室12に正対している)。(a)の切粉集積工程への移行に伴い、底板13は図10乃至図11の左方向に移動して、底穴が無い部分が圧縮成形室12の底を形成する。これにより、ラックギヤ41に噛み合っているピニオンギヤ42が反時計方向に回転し、ピニオンギヤ42の同軸上に配置してあるカム43も反時計方向に回転して、カム43の突出部が中間板47を介して切削油移送ポンプ45の頭頂部の可動部を押し下げる。ポンプ45は内部に吸い込み弁、吐出弁を備えており、ポンプ45頭頂部の可動部の押し下げにより、吸い込み弁が閉じて吐出弁が開き、ポンプ45内部に油受け44から吸い上げてあった切削油を吐出側のチューブを経由して筒状の油受け容器46に切削油を移送する。
さらなるカム43の回転により、カム43の突出部を通り過ぎるに伴い、ポンプ45の内部に内蔵している復帰ばねがポンプ45の頭頂部を原位置方向に復帰させる。ポンプ45の頭頂部の原位置方向への復帰により、吸い込み弁が開き吐出弁が閉じて、ポンプ45はチューブを経由して油受け44に溜まった切削油を吸い上げてポンプ45内部に貯留する。なお、(b)の圧縮工程で切粉から滲出し圧縮成形室12と底板13の隙間などから漏れ出た切削油は、平たい広範囲な油受け44で一時的に受け止められている。油受け44は装置の下部を囲む遮蔽パネルの一部を切り欠いて、切り欠き部を埋めるように配置されている。
(c)の排出準備工程で一旦圧縮プランジャー11が上方に移動した際に、切り換えシリンダー15が作動し、圧縮成形室12の直下の底板13を底穴14が有る位置までスライドさせる(即ち、前記の左に移動していた底板13が右に移動し図10の状態が出現する)。この底板13の右方向への移動に伴い、ラックギヤ41も右方向に移動し図10乃至図11の状態になる。
これにより、ラックギヤ41に噛み合っているピニオンギヤ42が時計方向に回転し、ピニオンギヤ42の同軸上に配置してあるカム43も時計方向に回転して、カム43の突出部が中間板47を介して切削油移送ポンプ45の頭頂部を押し下げる。(d)排出工程から(a)切粉集積工程に移行する時と同様に、ポンプ45はポンプ45内部に吸い上げてあった切削油を吐出側のチューブを経由して筒状の油受け容器46に切削油を移送し、油受け44に溜まった切削油を吸い上げてポンプ45内部に貯留する。
〔排出機構〕
図9乃至図11に示すように、排出機構8は、ラックギヤ41と、ピニオンギヤ42と、ピニオンギヤ42と同軸上に配置され腕51を駆動する連結部材54と、腕51と、腕51の先端に位置し圧縮シリンダー機構5から排出された圧縮成形品23を受け止める係止部材52と、腕51と略平行に配置される補助腕53で構成される。腕51と係止部材52および係止部材52と補助腕53さらに補助腕53と反力部材18から延出した部材には、各々が連結部材54の回転軸と平行で別個の回転軸をもっており、回転軸回りの動きのみ許容されている。即ち、連結部材54の回転軸中心Pと、腕51と係止部材の回転軸中心Qと、係止部材51の延出部材と補助腕53の回転軸中心Rと、補助腕53と反力部材18から延出した部材の回転軸中心Sとで四節の略平行リンクを構成している。
図9乃至図11に示すように、排出機構8は、ラックギヤ41と、ピニオンギヤ42と、ピニオンギヤ42と同軸上に配置され腕51を駆動する連結部材54と、腕51と、腕51の先端に位置し圧縮シリンダー機構5から排出された圧縮成形品23を受け止める係止部材52と、腕51と略平行に配置される補助腕53で構成される。腕51と係止部材52および係止部材52と補助腕53さらに補助腕53と反力部材18から延出した部材には、各々が連結部材54の回転軸と平行で別個の回転軸をもっており、回転軸回りの動きのみ許容されている。即ち、連結部材54の回転軸中心Pと、腕51と係止部材の回転軸中心Qと、係止部材51の延出部材と補助腕53の回転軸中心Rと、補助腕53と反力部材18から延出した部材の回転軸中心Sとで四節の略平行リンクを構成している。
ポンプ機構と同様に、図10乃至図11が示す(d)の排出工程から(a)の切粉集積工程への移行に伴い、切り換えシリンダー15が作動し、底板13は図10乃至図11の左方向への移動する。これにより、ラックギヤ41に噛み合っているピニオンギヤ42が反時計方向に回転し、ピニオンギヤ42の同軸上に配置してある連結部材54も反時計方向に回転して、腕51を反時計方向に回転させる。腕51は、回転軸P,Q,R,Sにより四節リンクを構成しているので、係止部材52に排出されていた切粉の圧縮成形品23を、略排出された姿勢のまま反時計方向に円弧を描いて図10乃至図11の左上部に回転移送する。腕51が回転端に達した際に、係止部材52が図11で緩やかな左下がりになるように四節リンクを構成しているので、圧縮成形品は、この傾斜に沿って係止部材52から図示しない排出板を経由して排出口から装置1の外部に排出される。
(b)の圧縮工程が終了して(c)の排出準備工程で一旦圧縮プランジャー11が装置1の上方に移動した際に、切り換えシリンダー15が作動し、圧縮成形室12の直下の底板13を底穴14が有る位置までスライドさせ図10乃至図11の状態が出現する。この際に、ラックギヤ41は図10乃至図11の右方向に移動する。ラックギヤ41に噛み合っているピニオンギヤ42が時計方向に回転し、ピニオンギヤ42の同軸上に配置してある連結部材54を介して腕51を時計方向に回転させる。腕51と係止部材52と補助腕53は四節の略平行リンクを形成しているので、腕51の回転端では、(a)の切粉集積工程で圧縮成形品12を排出した姿勢から、スライダー25から排出される圧縮成形品23を受け止める原位置に復帰する。
特許請求の範囲の請求項5に記載の実施例としては、補助腕53はなく、腕51と係止部材52の回転軸Qは溶接構造やボルト締結などで剛結されている。圧縮シリンダー機構5からスライダー25に排出された圧縮成形品23は、連結部材54の回転軸を中心にして姿勢を変えながらが装置の上部に回転移送されて図示しない排出板を経由して排出口から装置1の外部に排出される。係止部材52の回転軌跡周辺に十分な隙間が確保出来る場合は、この構造がコスト的に安く提供可能である。
上述の実施例は、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、説明のため例示したもので、特許請求の範囲の記載から当業者が認識できる本発明の技術思想に反しない限り変更および付加が可能である。
1 金属切削屑圧縮機
2 ホッパー
3 破砕機構
4 移送機構
5 圧縮シリンダー機構
6 制御部
7 ポンプ機構
8 排出機構
11 圧縮プランジャー
12 圧縮成形室
13 底板
14 底穴
15 切り換えシリンダー
16 ピン
17 液圧制御弁
18 反力部材
21 液圧ポンプ・モーター装置
22 金属切削屑(切粉)
23 圧縮成形品
24 破砕モーター装置
25 スライダー
31 回転軸
32 破砕刃
33 間隙規制部材
34 ボックス
35 軸受
36 ギヤ
37 突起
38 円盤外径(突起の歯底円径)
41 ラックギヤ
42 ピニオンギヤ
43 カム
44 油受け
45 切削油移送ポンプ
46 油受け容器
47 中間板
51 腕
52 係止部材
53 補助腕
54 連結部材
61 拘束機構
62 拘束溝
63 拡径部
64 付勢ばね
65 主スプール
66 拘束スプール
67 主スプールばね
68 拘束スプールばね
71 移送板
72 プレート
73 溝
2 ホッパー
3 破砕機構
4 移送機構
5 圧縮シリンダー機構
6 制御部
7 ポンプ機構
8 排出機構
11 圧縮プランジャー
12 圧縮成形室
13 底板
14 底穴
15 切り換えシリンダー
16 ピン
17 液圧制御弁
18 反力部材
21 液圧ポンプ・モーター装置
22 金属切削屑(切粉)
23 圧縮成形品
24 破砕モーター装置
25 スライダー
31 回転軸
32 破砕刃
33 間隙規制部材
34 ボックス
35 軸受
36 ギヤ
37 突起
38 円盤外径(突起の歯底円径)
41 ラックギヤ
42 ピニオンギヤ
43 カム
44 油受け
45 切削油移送ポンプ
46 油受け容器
47 中間板
51 腕
52 係止部材
53 補助腕
54 連結部材
61 拘束機構
62 拘束溝
63 拡径部
64 付勢ばね
65 主スプール
66 拘束スプール
67 主スプールばね
68 拘束スプールばね
71 移送板
72 プレート
73 溝
本発明は、主に金属切削加工時に発生する金属切削屑を圧縮して所定形状に固めるための金属切削屑圧縮装置に関する。
金属切削加工工程では、工作機械から金属切削屑(以下、切粉と呼称する)が大量に排出されるが、この切粉は再利用のため回収される。しかし、切削加工で生じる切粉は、リボン状、螺旋・コイル状、渦巻き状、縮れ・カール状、チップ状など様々な形態、寸法をしており、そのままでは取り扱いが煩雑になるため、これらの切粉は下記の特許文献1に示すような圧縮装置を用いて所定形状に固められている。
しかしながら、この種の切粉圧縮装置では、切粉が様々な形態、寸法をしているため切粉が滑らかに圧縮成形室に入っていかないので、圧縮成形室の内径を大きくして、様々な形態、寸法の切粉を圧縮成形室に無理やり押し込むようにしておかなければならず、圧縮成形室の内径を直径とする大きな圧縮面積に見合う大きな圧縮用の動力が必要となり装置が大型化してしまうという問題があった。
また、圧縮装置に投入される切粉は、前述のように様々な大きさ、形態をしており、その嵩比重も一様ではないため、例えばカール状のものなど嵩比重の小さい切粉が多く含まれる場合は、圧縮後の成形品の厚さが薄くなり、集積、圧縮、排出のサイクルが頻繁に発生して作動効率が低下するという問題があった。
その上、切粉を圧縮成形するための圧縮シリンダーが切粉を挟んで対向して配置してあり、切粉を圧縮成形する際に滲出する切粉に付着した切削油が広範囲に広がるため、これを集めて油受け容器に溜めるための流路が複雑になるなど種々の問題があった。
本発明の目的は、これらの問題を解消して、工作機械から排出された切粉を排出直後に捕捉して破砕し、切粉の大きさを小さくして集積することで、圧縮成形室の内径を大きくする必要がなく、小さな動力で圧縮成形品を得ることが出来るようにするとともに、嵩比重の異なる切粉であっても圧縮装置の作動効率が低下することがなく、また、切粉を圧縮する際に滲出する切削油を平たい広範囲な油受けで一旦回収して、専用の動力源を設けることなく別の筒状の油受け容器に移送することで、以降の切削油回収作業をやり易くするなどの特長を有する金属切削屑圧縮装置を提供することにある。
上記目的を達成するために講じた本発明の技術手段は、次の点に構成上の特徴がある。
〔解決手段1〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項1に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記破砕機構は内側に向かって互いに逆方向に回転する一対の回転軸と前記回転軸の軸方向に厚みを有する複数の円盤状の破砕刃を有してなり、前記破砕刃を破砕刃の厚みより大きい間隙をもって前記回転軸の軸方向に等間隔で複数枚配置し、隣合う破砕刃と破砕刃の間に、対向する回転軸上に同様に配置された複数の破砕刃同士が前記間隙を埋めるように対向して配置され、前記円盤状の破砕刃は円盤外周上に破砕刃と略同一の厚みの複数の突起を有しており、前記ホッパーから送られる切粉を前記一対の回転軸の軸方向に配置された前記破砕刃の突起で受けとめて取り込みながら、隣合う突起間のU字状の歯底の角部と、対向して回転する前記破砕刃の隣合う突起間の逆U字状の歯底の角部間で、前記回転軸の回転に伴い徐々に間隔が狭まる両U字状の歯底の角部間で切粉を挟み込み剪断することで切粉を破砕するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項1に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記破砕機構は内側に向かって互いに逆方向に回転する一対の回転軸と前記回転軸の軸方向に厚みを有する複数の円盤状の破砕刃を有してなり、前記破砕刃を破砕刃の厚みより大きい間隙をもって前記回転軸の軸方向に等間隔で複数枚配置し、隣合う破砕刃と破砕刃の間に、対向する回転軸上に同様に配置された複数の破砕刃同士が前記間隙を埋めるように対向して配置され、前記円盤状の破砕刃は円盤外周上に破砕刃と略同一の厚みの複数の突起を有しており、前記ホッパーから送られる切粉を前記一対の回転軸の軸方向に配置された前記破砕刃の突起で受けとめて取り込みながら、隣合う突起間のU字状の歯底の角部と、対向して回転する前記破砕刃の隣合う突起間の逆U字状の歯底の角部間で、前記回転軸の回転に伴い徐々に間隔が狭まる両U字状の歯底の角部間で切粉を挟み込み剪断することで切粉を破砕するように構成したことである。
〔解決手段2〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項2に記載のように、請求項1に記載の金属切削屑圧縮装置において、圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、前記圧縮シリンダーの加圧力を検出する検出器と、前記圧縮シリンダーの変位を検出する検出器で構成する圧縮シリンダー機構を具備し、前記圧縮シリンダーの設定加圧力を超える前に設定圧縮変位を超えた場合には、前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度切粉を受け入れ可能な位置まで戻すように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項2に記載のように、請求項1に記載の金属切削屑圧縮装置において、圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、前記圧縮シリンダーの加圧力を検出する検出器と、前記圧縮シリンダーの変位を検出する検出器で構成する圧縮シリンダー機構を具備し、前記圧縮シリンダーの設定加圧力を超える前に設定圧縮変位を超えた場合には、前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度切粉を受け入れ可能な位置まで戻すように構成したことである。
〔解決手段3〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項3に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダーを上部に圧縮成形室を下部になるように略垂直方向に配置し、前記圧縮成形室は下部にスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を使ってポンプを駆動することで、切粉を圧縮成形する際に滲出し上方に開口のある平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項3に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダーを上部に圧縮成形室を下部になるように略垂直方向に配置し、前記圧縮成形室は下部にスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を使ってポンプを駆動することで、切粉を圧縮成形する際に滲出し上方に開口のある平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成したことである。
〔解決手段4〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項4に記載のように、切粉を圧縮成形する際に発生する切削油を回収する前記ポンプは、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を一旦回転変位に変換し、更に回転変位を直線変位に変換するカムなどの変換機構により前記ポンプを押し下げ乃至引き上げ作動させることで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項4に記載のように、切粉を圧縮成形する際に発生する切削油を回収する前記ポンプは、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を一旦回転変位に変換し、更に回転変位を直線変位に変換するカムなどの変換機構により前記ポンプを押し下げ乃至引き上げ作動させることで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成したことである。
〔解決手段5〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項5に記載のように、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を回転変位に変換する変換機構を具備し、この変換機構の回転軸の軸方向に回転軸を回転中心とする腕を備え、前記腕の先端に圧縮シリンダー機構から排出された切粉を受け止める係止部材を有し、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された切粉を、装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項5に記載のように、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を回転変位に変換する変換機構を具備し、この変換機構の回転軸の軸方向に回転軸を回転中心とする腕を備え、前記腕の先端に圧縮シリンダー機構から排出された切粉を受け止める係止部材を有し、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された切粉を、装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成したことである。
〔解決手段6〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項6に記載のように、前記腕と前記係止部材と前記腕に対して略平行に配置された補助腕で構成されてなり、前記腕と前記係止部材間に設けた前記回転軸と平行な回転軸、および前記係止部材と前記補助腕間に設けた前記回転軸と平行な別の回転軸、さらに前記補助腕と前記圧縮シリンダー機構の一部の部材に設けた前記回転軸と平行なさらなる別の回転軸により四節のリンクを構成しており、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された切粉を、略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項6に記載のように、前記腕と前記係止部材と前記腕に対して略平行に配置された補助腕で構成されてなり、前記腕と前記係止部材間に設けた前記回転軸と平行な回転軸、および前記係止部材と前記補助腕間に設けた前記回転軸と平行な別の回転軸、さらに前記補助腕と前記圧縮シリンダー機構の一部の部材に設けた前記回転軸と平行なさらなる別の回転軸により四節のリンクを構成しており、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された切粉を、略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成したことである。
〔解決手段7〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項7に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記圧縮シリンダー機構の圧縮シリンダーは、切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮プランジャーと、前記圧縮プランジャーの内部に前記圧縮プランジャーの長手方向中心線と同軸で、前記圧縮プランジャーの外径よりも小径で長手方向に長いピンを前記圧縮プランジャー下部からその一部を長手方向に変位可能な状態で突出させて内臓しており、前記ピンは、前記底板が底穴無しの状態に切り換わって、切粉が前記圧縮成形室内に蓄積されて圧縮成形が終了するまで、前記圧縮成形室の長手方向中心に位置し、前記圧縮シリンダーが圧縮方向へ変位する際には、圧縮変位分だけ前記ピンの突出部が前記圧縮プランジャーの内部に収納されていき、圧縮成形が終了して前記圧縮シリンダーを減圧方向に作動させている間は、前記ピンが圧縮成形された切粉から離れるまで前記圧縮プランジャーと前記ピンが一体的に変位するとともに、前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作動させて圧縮済みの切粉を前記底穴から排出する際には、圧縮済みの切粉に前記ピンの突出部が当接すると同時に前記圧縮プランジャーの圧縮変位とともに前記ピンの突出部分が前記圧縮プランジャーの内部に収納されるように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項7に記載のように、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記圧縮シリンダー機構の圧縮シリンダーは、切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮プランジャーと、前記圧縮プランジャーの内部に前記圧縮プランジャーの長手方向中心線と同軸で、前記圧縮プランジャーの外径よりも小径で長手方向に長いピンを前記圧縮プランジャー下部からその一部を長手方向に変位可能な状態で突出させて内臓しており、前記ピンは、前記底板が底穴無しの状態に切り換わって、切粉が前記圧縮成形室内に蓄積されて圧縮成形が終了するまで、前記圧縮成形室の長手方向中心に位置し、前記圧縮シリンダーが圧縮方向へ変位する際には、圧縮変位分だけ前記ピンの突出部が前記圧縮プランジャーの内部に収納されていき、圧縮成形が終了して前記圧縮シリンダーを減圧方向に作動させている間は、前記ピンが圧縮成形された切粉から離れるまで前記圧縮プランジャーと前記ピンが一体的に変位するとともに、前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作動させて圧縮済みの切粉を前記底穴から排出する際には、圧縮済みの切粉に前記ピンの突出部が当接すると同時に前記圧縮プランジャーの圧縮変位とともに前記ピンの突出部分が前記圧縮プランジャーの内部に収納されるように構成したことである。
〔解決手段8〕
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項8に記載のように、前記ピンの長手方向の外周の一部に拘束溝を設けるとともに、前記拘束溝に向かう方向に圧縮プランジャーに対する前記ピンの出入りを規制するための拘束機構を設け、前記拘束機構は前記圧縮成形室の内壁から押圧されることで作動し、前記ピンの中心軸に向かう方向に伸縮可能なスプールを有するように構成したことである。
本発明の金属切削屑圧縮装置は、請求項8に記載のように、前記ピンの長手方向の外周の一部に拘束溝を設けるとともに、前記拘束溝に向かう方向に圧縮プランジャーに対する前記ピンの出入りを規制するための拘束機構を設け、前記拘束機構は前記圧縮成形室の内壁から押圧されることで作動し、前記ピンの中心軸に向かう方向に伸縮可能なスプールを有するように構成したことである。
請求項1にかかる発明によれば、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記破砕機構は内側に向かって互いに逆方向に回転する一対の回転軸と前記回転軸上に厚みを有する複数の円盤状の破砕刃を有してなり、前記破砕刃を破砕刃の厚みより大きい間隙をもって前記回転軸の軸方向に一枚置きに等間隔で複数枚配置し、隣合う破砕刃と破砕刃の間に、対向する回転軸上に同様に配置された複数の破砕刃同士が前記間隙を埋めるように対向して配置し、前記円盤状の破砕刃は円盤外周上に破砕刃と略同一の厚みの複数の突起を有しており、前記ホッパーから送られる切粉を前記一対の回転軸上に配置された前記破砕刃の突起で受けとめて取り込みながら、隣合う突起間のU字状の歯底の角部と、対向して回転する前記破砕刃の隣合う突起間の逆U字状の歯底の角部間で、前記回転軸の回転に伴い徐々に間隔が狭まる両U字状の歯底の角部間で切粉を挟み込み剪断することで切粉を破砕するように構成している。
これにより、前記破砕刃の突起で、捕捉しようとしている切粉を確実に捕捉し破砕刃に送り込み、前記破砕刃の隣合う突起間のU字状の歯底の角部と、対向して回転する前記破砕刃の隣合う突起間の逆U字状の角部間で、前記回転軸の回転に伴い徐々に間隔が狭まる両U字状の歯底の角部間で切粉を挟み込み剪断し切粉を破砕することで、破砕機構全体がコンパクトに収められ、破砕刃が損耗した場合でも損耗した破砕刃だけを交換することで破砕機能を簡単に回復することが出来るという効果を奏する。これにより、コンパクトな大きさの破砕機構で切粉を破砕し、切粉を小さくして集積することで、圧縮成形室の内径を大きくする必要がなくなるので、圧縮シリンダーのピストン径が小さく出来て圧縮に必要な消費液量も抑えられるので、小さな動力で圧縮成形品を得ることが出来るという効果を奏する。
請求項2にかかる発明によれば、圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、前記圧縮シリンダーの圧縮力を検出する検出器と、前記圧縮シリンダーの変位を検出する検出器で圧縮シリンダー機構を構成し、前記圧縮シリンダーの設定圧縮力を超える前に設定圧縮変位を超えた場合には、前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度切粉を受け入れ可能な位置まで戻すように構成している。
これにより、圧縮装置に投入される切粉が、前述のように様々な大きさ、形態をしており、その嵩比重が均一ではなく、例えばカール状のものなど嵩比重の軽い切粉が多い場合でも、圧縮後の成形品の厚さが薄くなり集積、圧縮、排出のサイクルが頻繁に発生して圧縮装置の作動効率が低下するという現象が発生することがなく、嵩比重に関係なくほぼ一定の厚さの圧縮成形品が得られるという効果を奏する。
請求項3にかかる発明によれば、投入された切粉を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた切粉を破砕する破砕機構と、破砕された切粉を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えてなり、前記圧縮シリンダーを上部に圧縮成形室を下部になるように略垂直方向に配置し、前記圧縮成形室は下部にスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を使ってポンプを駆動することで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の筒状の油受け容器に移送し回収するように構成している。
これにより、切粉を圧縮成形する際に、圧縮成形室と底板との隙間や底板に設けられた複数の切削油排出用孔から滲出する切削油を、圧縮成形室直下に設けた上方に開口のある平たい広範囲な油受けで受けておき、圧縮成形室の底板の底板有無を切り換えるスライド変位を使って切削油移送用のポンプを駆動することで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい前記油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の例えば筒状の油受け容器に移送し簡単に回収することが出来るという効果を奏する。
請求項4にかかる発明によれば、切粉を圧縮成形する際に発生する切削油を回収する前記ポンプは、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を例えばラックアンドピニオン機構を使って、スライド変位をラックギヤに伝え、ラックギヤに噛み合うピニオンギヤにより一旦回転変位に変換し、更に当該回転変位を直線変位に変換するカムなどの変換機構により前記ポンプを押し下げ乃至引き上げ作動させることで、切粉を圧縮成形する際に滲出し平たい広範囲な油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の油受け容器に移送し回収するように構成しているので、前記ポンプ駆動用の専用の動力源を設けることなく、別の例えば筒状の油受け容器に移送し集積することで簡単に回収することが出来るという効果を奏する。
請求項5にかかる発明によれば、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、切粉を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された切粉を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を回転変位に変換する変換機構を具備し、この変換機構の回転軸上に回転軸を回転中心とする腕を備え、前記腕の先端に圧縮シリンダー機構から排出された切粉を受け止める係止部材を有し、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された切粉の圧縮成形品を、装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成している。
これにより、前記腕を駆動する専用の動力源を設ける必要がないので、装置の価格を低く抑えながら、圧縮成形室で成形された切粉の圧縮成形品を装置の下部から上部に回転移送して排出することで、排出口付近に設けた回収箱の高さを高くすることが出来るので、十分な量の切粉の圧縮成形品を貯留することで、圧縮成形品の回収頻度を大幅に下げて切削加工機械の稼動効率を向上させることが出来る効果を奏する。
請求項6にかかる発明によれば、前記排出装置は、前記腕と前記係止部材と前記腕に対して略平行に配置された補助腕で構成されてなり、前記腕と前記係止部材間に設けた前記回転軸と平行な回転軸、および前記係止部材と前記補助腕間に設けた前記回転軸と平行な別の回転軸、さらに前記補助腕と前記圧縮シリンダー機構の一部の部材に設けた前記回転軸と平行なさらなる別の回転軸により四節のリンクを構成しており、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された切粉を、略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えるように構成している。
これにより、前記腕を駆動する専用の動力源を設ける必要がないので、装置の価格を低く抑えながら、圧縮成形室で成形された切粉の圧縮成形品を略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出することで出来るので、切粉の圧縮成形品を回転移送する経路周辺にある部材との隙間が狭くても排出を可能とすることが出来、排出口の大きさも小さくすることが出来るという効果を奏する。また、排出口付近に設けた回収箱の高さを高くすることが出来るので、十分な量の切粉の圧縮成形品を貯留することで、圧縮成形品の回収頻度を大幅に下げて切削加工機械の稼動効率を向上させることが出来る効果も奏する。
請求項7にかかる発明によれば、圧縮シリンダーは、切粉を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮プランジャーと、前記圧縮プランジャーの内部に前記圧縮プランジャーの長手方向中心線と同軸で前記圧縮プランジャーの外径よりも小径で長手方向に長いピンを、前記圧縮プランジャーの下部からその一部を長手方向に変位可能な状態で突出させて内臓しており、前記ピンは、前記底板が底穴無しの状態に切り換わって、切粉が前記圧縮成形室内に蓄積されて圧縮成形が終了するまで、前記圧縮成形室の長手方向中心に位置し、前記圧縮シリンダーが圧縮方向へ変位する際には、圧縮変位分だけ前記ピンの突出部が前記圧縮プランジャーの内部に収納されていき、圧縮成形が終了して前記圧縮シリンダーを減圧方向に作動させている間は、前記ピンが圧縮成形された切粉から離れるまで前記圧縮プランジャーと前記ピンが一体的に変位するとともに、前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作動させて圧縮済みの切粉を前記底穴から排出する際には、圧縮済みの切粉に前記ピンの突出部が当接すると同時に前記圧縮プランジャーの圧縮変位とともに前記突出部分が前記圧縮プランジャーの内部に収納されるように構成している。
これにより、前記圧縮シリンダーが切粉を集積して圧縮している間は、圧縮成形品の長手方向真ん中に前記ピンが存在しており、前記圧縮成形品を前記底穴から排出する際には圧縮成形品の円筒の真ん中に前記ピンが存在していたあとの空洞が存在することになる。前記圧縮シリンダーが前記圧縮プランジャーで切粉を押圧する圧力は、前記圧縮成形室の円筒部内壁と前記底板に均等に負荷される。従って、前記圧縮プランジャーが前記底穴から前記圧縮成形品を排出する際も、前記圧縮成形品が前記圧縮成形室の円筒部内壁に、前記圧縮プランジャーで押圧された圧力で張り付いているので、本発明のピン機構を有しない通常の圧縮プランジャーの場合には、圧縮成形品を底穴から排出する際も大きな排出力が必要になるばかりか、繰り返しの排出で圧縮成形室の円筒部内壁の磨耗が促進され、定期的な円筒部の交換が必要になるが、本発明によれば、前記のとおり排出の際には前記圧縮成形品の真ん中に空洞ができており、前記圧縮プランジャーで押圧され前記圧縮成形室の円筒部内壁に作用した圧力が前記円筒中央の空洞に逃がされ、前記圧縮成形品が前記円筒部内壁に張り付く力が大幅に低下するので、前記圧縮成形品を前記底穴から排出する際も大きな排出力が不要になるばかりか、繰り返しの排出でも前記圧縮成形室の円筒部内壁の磨耗が少なく、定期的な前記円筒部の交換が不要になるという効果を奏する。
請求項8にかかる発明によれば、前記ピンの長手方向の外周の一部に拘束溝を設けるとともに、前記拘束溝に向かう方向に加圧プランジャーに対する前記ピンの出入りを規制するための拘束機構を設け、前記拘束機構は前記圧縮成形室の内壁から押圧されることで作動し、前記ピンの中心軸に向かう方向に伸縮可能なスプールを有するように構成している。
これにより、切粉を圧縮成形する際に、圧縮成形室の軸方向中央に前記ピンを介在させた状態で切粉を圧縮成形し、圧縮成形完了時点で前記ピンを切粉の圧縮成形品から抜去することで、圧縮成形品が圧縮成形室内壁を押圧する圧力を下げて、圧縮成形室内壁と加圧成形品の摩擦力を減じることで圧縮成形室の内壁磨耗を抑制し、圧縮成形室内壁の頻繁なメンテナンスを不要に出来るという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図16に基づいて説明する。
〔金属切削屑圧縮装置の全体構成〕
以下に、本発明の実施の形態を図面の記載に基づいて説明する。本発明の金属切削屑圧縮装置は、図1乃至図3および図9乃至図11に示すように、工作機械から排出される切粉を受けるホッパー2と、ホッパー2の直下にあり切粉を破砕して小さくする破砕機構3と、破砕されて小さくなった切粉を圧縮シリンダー機構5に移送する移送機構4と、切粉を圧縮し排出する圧縮シリンダー機構5と、切粉を装置の外に排出する排出機構8と、切粉の圧縮、排出を切り換える切り換えシリンダー15と、圧縮シリンダー機構5と切り換えシリンダー15の液圧を生成する液圧ポンプ・モーター装置21と、液圧を制御する液圧制御弁17と、切粉を圧縮成形する際に滲出する切削油を集めて回収するポンプ機構7と、図示しない制御部6と、構造物を支える外枠と、内部を遮蔽するパネルを備えたものである。
以下に、本発明の実施の形態を図面の記載に基づいて説明する。本発明の金属切削屑圧縮装置は、図1乃至図3および図9乃至図11に示すように、工作機械から排出される切粉を受けるホッパー2と、ホッパー2の直下にあり切粉を破砕して小さくする破砕機構3と、破砕されて小さくなった切粉を圧縮シリンダー機構5に移送する移送機構4と、切粉を圧縮し排出する圧縮シリンダー機構5と、切粉を装置の外に排出する排出機構8と、切粉の圧縮、排出を切り換える切り換えシリンダー15と、圧縮シリンダー機構5と切り換えシリンダー15の液圧を生成する液圧ポンプ・モーター装置21と、液圧を制御する液圧制御弁17と、切粉を圧縮成形する際に滲出する切削油を集めて回収するポンプ機構7と、図示しない制御部6と、構造物を支える外枠と、内部を遮蔽するパネルを備えたものである。
〔ホッパー、外枠およびパネル〕
図1乃至図3に示すように、本発明の金属切削屑圧縮装置1は、略立方体形状で図示しない遮蔽パネルで外側を囲まれており、その上部に圧縮シリンダー機構5の液圧シリンダー部分が突出した外観となっている。各遮蔽パネル同士の合わせ部12個所には、構造物の重量や負荷を支えるために外枠部材が溶接などで組み立てられている。各遮蔽パネルは、各々対向する外枠部材にビスなどでねじ止めされているが、外枠部材に一部を引っ掛ける構造としてもよい。本装置1の上部の外枠には、さらに圧縮シリンダー機構5の重量を支える補強部材が付加されている。また、本装置1の中段には、破砕機構3を支える補強部材が付加されている。本装置1の上部には、遮蔽パネルとしての天板に、切粉を一時貯留するホッパー2が形成されている。なお、ホッパー2には上方に向かって更に開口部を大きくする延長ホッパー部材を設けてもよい。
図1乃至図3に示すように、本発明の金属切削屑圧縮装置1は、略立方体形状で図示しない遮蔽パネルで外側を囲まれており、その上部に圧縮シリンダー機構5の液圧シリンダー部分が突出した外観となっている。各遮蔽パネル同士の合わせ部12個所には、構造物の重量や負荷を支えるために外枠部材が溶接などで組み立てられている。各遮蔽パネルは、各々対向する外枠部材にビスなどでねじ止めされているが、外枠部材に一部を引っ掛ける構造としてもよい。本装置1の上部の外枠には、さらに圧縮シリンダー機構5の重量を支える補強部材が付加されている。また、本装置1の中段には、破砕機構3を支える補強部材が付加されている。本装置1の上部には、遮蔽パネルとしての天板に、切粉を一時貯留するホッパー2が形成されている。なお、ホッパー2には上方に向かって更に開口部を大きくする延長ホッパー部材を設けてもよい。
〔破砕機構〕
破砕機構3は、図4乃至図8に詳細を示すとおり、二本の回転軸31と、各々の軸を支える軸受35と、破砕モーター装置24の動力で回転軸31を経てキーなどを介して駆動される複数の破砕刃32と、隣合う破砕刃32同士の間隔を規制する間隙規制部材33と、回転軸31の一端に取り付けられ破砕刃32をキーなどを介して駆動する破砕モーター装置24と、回転軸31の他端に取り付けられ、破砕モーター装置24の動力をもう一方の回転軸31にキーなどを介して伝える一対のギヤ36と、軸受35と破砕モーター装置24を取り付けるボックス34で構成されている。ボックス34は、図示しない締め付けボルトにより、外枠の補強部材に破砕機構3全体として取り付けられている。
破砕機構3は、図4乃至図8に詳細を示すとおり、二本の回転軸31と、各々の軸を支える軸受35と、破砕モーター装置24の動力で回転軸31を経てキーなどを介して駆動される複数の破砕刃32と、隣合う破砕刃32同士の間隔を規制する間隙規制部材33と、回転軸31の一端に取り付けられ破砕刃32をキーなどを介して駆動する破砕モーター装置24と、回転軸31の他端に取り付けられ、破砕モーター装置24の動力をもう一方の回転軸31にキーなどを介して伝える一対のギヤ36と、軸受35と破砕モーター装置24を取り付けるボックス34で構成されている。ボックス34は、図示しない締め付けボルトにより、外枠の補強部材に破砕機構3全体として取り付けられている。
破砕刃32は、厚みを有する円盤状をしており円盤外径38には切粉を捕捉する破砕刃32と略同一の厚みの複数の突起37が設けられている。破砕刃32同士は回転軸31上でキーなどを介して各々内向き回転をすることで、ホッパー2に貯留している切粉を外周の突起37で確実に捕捉する。捕捉された切粉は、隣合う突起37間のU字状の歯底38の角部と、対向して回転する前記破砕刃32の隣合う突起37間の逆U字状の歯底38のの角部間で、回転軸31の回転に伴い徐々に間隔が狭まる両U字状の歯底38の角部間で挟み込み剪断されて破砕される。図8に示すとおり、対向する破砕刃32同士は、回転軸31の軸方向にδ1だけ離れており、なおかつ回転軸31の軸直角方向にδ2だけ離れて配置されている。なお、δ1は0.2〜1.0mm、δ2は0.5(隙間)〜−2.0(ラップ)mm程度が適値である。
この破砕刃32同士は、回転軸31上でキーなどを介して各々内向き回転をすることで、図2乃至図3に示すように直上のホッパー2から落下する切粉を確実に捕捉することが出来、一対の回転軸31上の前記δ1とδ2の組合せにより剪断、破砕し、直下の移送機構4上に落下させる。
隣合う破砕刃32同士は、間隙規制部材33によりお互いの取付間隔を設定されている。間隙規制部材の外径は、対向する破砕刃32に設けられた突起37の外接円径と間隙δ3を確保するように設定されている。δ3は切粉の大きさより小さい1〜3mm程度が適値である。なお、破砕刃32と間隙規制部材33は一体として形成されていてもよく、また、回転軸31上にある全ての破砕刃32と間隙規制部材33を一体として形成してもよい。
回転軸31の他端に取り付けられ、破砕モーター装置24の動力をもう一方の回転軸31にキーなどを介して伝える一対のギヤ36は、図5では1:1の減速比としているが、両者を異なる減速比として、対向する破砕刃32同士に相対回転速度を設けることで、より切粉を破砕する力を軽減することも有効である。この場合の減速比は1:1乃至1:2程度が適当である。
また、破砕機構3は、制御部6により破砕モーター装置24の駆動電流を監視するように構成されている。切粉の投入量が増えると前記駆動電流が増えるが、駆動電流の増加に伴い破砕モーター装置24の回転数を減少するとともに、過大電流が検出された場合には破砕モーター装置24の回転方向を反転するように構成されている。この破砕モーター装置24の電流値と回転の制御は、制御部6の図示しないインバータなどを経由することで行われる。
〔移送機構〕
図2乃至図3および図9に示すように、破砕刃32から落下する全ての切粉を受けとめるように幅広で、圧縮成形室12の上部に設けた開口部に向かって幅狭になる平面視で三角形乃至五角形状の移送板71と、移送板71をボックス34に取り付ける移送板71に溶接結合されているプレート72と、プレート72とボックス34を結合するボルト類で構成されている。なお、プレート72は移送板71と溶接構造としているが、ボルト結合でもよいし一体構造としてもよい。また、プレート72とボックス34はボルト結合に代えて溶接構造としてもよい。移送板71は、三角形状の真中にV字状の溝73が形成されている。また、移送板71は圧縮成形室12上部に設けた開口部に向かって傾斜して取り付けられている。移送板71の縁には移送板71からの切粉の飛び出しを防ぐ縦壁が略垂直方向に所定の高さで設けられている。
図2乃至図3および図9に示すように、破砕刃32から落下する全ての切粉を受けとめるように幅広で、圧縮成形室12の上部に設けた開口部に向かって幅狭になる平面視で三角形乃至五角形状の移送板71と、移送板71をボックス34に取り付ける移送板71に溶接結合されているプレート72と、プレート72とボックス34を結合するボルト類で構成されている。なお、プレート72は移送板71と溶接構造としているが、ボルト結合でもよいし一体構造としてもよい。また、プレート72とボックス34はボルト結合に代えて溶接構造としてもよい。移送板71は、三角形状の真中にV字状の溝73が形成されている。また、移送板71は圧縮成形室12上部に設けた開口部に向かって傾斜して取り付けられている。移送板71の縁には移送板71からの切粉の飛び出しを防ぐ縦壁が略垂直方向に所定の高さで設けられている。
ホッパー2に貯留され、破砕機構3を経て破砕された切粉は、移送板71上に落下する。移送板71はV字断面をしているので、破砕されて落下した切粉は移送板71のV字溝73に集まりながら、圧縮成形室12の上部に設けられた開口部に向かう傾斜により、順次開口部から圧縮成形室12内部に集積される。
〔圧縮シリンダー機構〕
図2乃至図3および図9、図12に示すように、圧縮シリンダー機構5は本装置1の上部に位置する液圧シリンダーと、液圧シリンダー内の図示しない液圧ピストンと一体的に動作する圧縮プランジャー11と、上部に切粉が投入される開口部を有する圧縮成形室12と、底穴14の有無を切り換えできる底板13と、底板13の直下にあり片方に切り換えシリンダー15が取り付けられ液圧シリンダーの液圧によって発生する圧縮力を受け止める反力部材18と、前記液圧シリンダーと反力部材18を結合する4本の支柱と、液圧ポンプ・モーター装置の一部に取付られている液圧制御弁17で構成されている。圧縮プランジャー11と圧縮成形室12は、組み付け時に各々の芯ずれが発生しないように初期位置では上部で僅かな隙間をもって勘合している。
図2乃至図3および図9、図12に示すように、圧縮シリンダー機構5は本装置1の上部に位置する液圧シリンダーと、液圧シリンダー内の図示しない液圧ピストンと一体的に動作する圧縮プランジャー11と、上部に切粉が投入される開口部を有する圧縮成形室12と、底穴14の有無を切り換えできる底板13と、底板13の直下にあり片方に切り換えシリンダー15が取り付けられ液圧シリンダーの液圧によって発生する圧縮力を受け止める反力部材18と、前記液圧シリンダーと反力部材18を結合する4本の支柱と、液圧ポンプ・モーター装置の一部に取付られている液圧制御弁17で構成されている。圧縮プランジャー11と圧縮成形室12は、組み付け時に各々の芯ずれが発生しないように初期位置では上部で僅かな隙間をもって勘合している。
図12に示すように、(a)は圧縮前の切粉集積工程を、(b)は切粉の圧縮工程を、(c)は圧縮を解除し圧縮プランジャーを少し引き上げた排出準備工程を、(d)は圧縮成形品23の排出工程を示す。(a)の初期状態では、圧縮成形室12の上部(図12の右手側が本装置1の上部)に設けられた開口部から、移送機構4から送られてきた切粉が投入される。この時は底穴14の有無を切り換え可能な底板13は、底穴無しの状態に切り換わっている。金属切削屑22(切粉と呼称している)の集積状態を検出する図示しない検出器によって圧縮成形室12が切粉で満杯であることが感知された時に切粉の投入をやめ、(b)の圧縮工程に移行する。圧縮は液圧シリンダーの液圧による圧縮力によって行われる。圧縮成形の完了は、液圧シリンダーの図示しない液圧検出器がリリーフ圧力に相当する規定液圧に達したことを感知した時に圧縮作動を停止することで行われる。
その後、(c)の排出準備工程では一旦液圧シリンダーを減圧方向に作動させる。この作動終了は液圧シリンダーの変位や液圧の数値で検知してもよく、またタイマーなどで一定時間減圧作動させてもよい。この(c)の工程の間に、底板13は底穴14有りの状態に切り換わっている。次に(d)の排出工程に示すように液圧シリンダーを圧縮方向に制御して、圧縮成形品23が底穴14から排出されるまで変位させる。排出された圧縮成形品23は、図9に示すスライダー25を経て排出機構8の係止部材52に収納される。これで1サイクル完了し(a)の初期状態に戻る。一連の液圧シリンダーの加圧、減圧や切り換えシリンダー15の底板13の底穴有無の切り替えは、液圧ポンプ・モーター装置21で生成される液圧を液圧制御弁17で制御することで行われる。以上が一連の切粉の集積、圧縮、排出準備・排出のサイクルである。
(b)の圧縮成形工程において、液圧シリンダーの変位を検出する図示しない検出器が、予め設定した液圧シリンダーの変位に達した時に、液圧シリンダーの液圧を検出する図示しない検出器が、予め設定した液圧シリンダーの液圧に達していないことで、嵩比重の小さいカール状などの切粉が多いと判定した時には、一旦(b)の圧縮工程を中断して(a)の初期状態に戻す。再度、切粉の集積状態を検出する検出器が、圧縮成形室12が満杯であることを検出するまで切粉の集積が行われる。切粉の集積状態を検出する検出器が切粉の満杯状態を検出した時には(b)の圧縮工程に移行することは前記と同様である。この加圧、減圧サイクルは、液圧シリンダーの変位を検出する図示しない検出器が、予め設定した液圧シリンダーの変位に達した時に、液圧シリンダーの液圧を検出する図示しない検出器が、予め設定した液圧シリンダーの液圧に達するまで繰り返されてから、次の(c)の工程に移行するように設定されている。
これを図16の切粉の圧縮特性図で見ると、A乃至Bに示すような嵩比重の小さいカール状などの切粉の場合には、前記圧縮シリンダーの設定加圧力(P1)を越える前に、切粉の圧縮成形品の設計狙い高さ(例えば30mm)より高さの高いh1に達するまで切粉を圧縮したことを検出した際(即ち図16のグレーの四角で囲った部位に切粉の圧縮特性曲線がかかる場合)、切粉の嵩比重が小さいと判断して前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度切粉を受け入れ可能な位置まで戻すように構成している。即ち、切粉の集積→圧縮→集積→圧縮(→集積→圧縮)→排出準備→排出のサイクルを経ることになる。図16のCのような嵩比重の大きな切粉の場合には設定加圧力(P1)を越えてから設計狙い高さ(h1)に達するので通常の切粉の集積→圧縮→排出準備→排出を経る。
図13乃至図15に圧縮シリンダー機構5の別の実施例を示す。圧縮プランジャー11の内部には、圧縮プランジャー11の長手方向中心線と同軸で、圧縮プランジャー11の外径よりも小径で長手方向に長いピン16が、圧縮プランジャー11の下部に対してからその一部を長手方向に変位可能な状態で突出し内臓されている。ピン16は直径5mmから10mmが最適である。ピン16は、(a)に示すように、切粉が圧縮成形室12内に蓄積されている間中、圧縮プランジャー11に内臓しているバネ64で圧縮成形室12の真ん中に底板13に当接するように配置されている。圧縮成形室12が切粉で満杯になった際に、(b)に示すように、圧縮プランジャー11が圧縮方向に変位するのに伴い、圧縮変位分だけピン16の突出部が圧縮プランジャー11の内部に収納されていく。
圧縮成形が終了して(c)のように圧縮シリンダーが減圧方向に作動するのに伴い、ピン16は圧縮プランジャー11と一体的に動くように圧縮プランジャー11の内部の拘束機構61で拘束され、ピン16が圧縮成形された圧縮成形品23から離れるまで、圧縮プランジャー11とピン16は一体的に変位する。この(c)の工程の間に、底板13は底穴14有りの状態に切り換わっている。(d)の排出工程の際には、圧縮成形品23にピン16の突出部が当接すると同時に拘束機構61の拘束が解除され、圧縮プランジャー11の圧縮変位に応じて前記突出部が圧縮プランジャー11の内部に収納されるように構成されている。圧縮成形品23の真ん中の空洞部は、(c)の工程で圧縮成形品23からピン16が離れた段階で、圧縮成形室12の円筒部内壁から圧縮反力で押し返され縮径しているので、(d)の工程でピン16が再度この空洞部に嵌まり込む現象は発生せずさらに圧縮プランジャー11の内部に収納されていくばかりでなく、圧縮成形室12の円筒部内壁に作用する圧縮成形品23の圧力が大きく低減するので、圧縮成形室12の円筒部内壁の磨耗が抑えられ、圧縮成形品23の排出に要する力も低減される。
〔拘束機構〕
図14乃至図15に示すように拘束機構61は、圧縮プランジャー11と、圧縮成形室12と、ピン16と、拘束溝62と、拡径部63と、付勢ばね64と、主スプール65と、拘束スプール66と、主スプールばね67と、拘束スプールばね68で構成されている。なお、図14乃至図15の記号aからdは図13のそれと同じくしてある。
図14乃至図15に示すように拘束機構61は、圧縮プランジャー11と、圧縮成形室12と、ピン16と、拘束溝62と、拡径部63と、付勢ばね64と、主スプール65と、拘束スプール66と、主スプールばね67と、拘束スプールばね68で構成されている。なお、図14乃至図15の記号aからdは図13のそれと同じくしてある。
図14のaの状態から切粉の圧縮がはじまると、圧縮プランジャー11は下降する(図14の左方向に移動する)ことにより図15のa’の状態が出現する。図15のa’が示すように主スプール65は圧縮プランジャー11が上方(図14の右側)にある間は、圧縮プランジャー11の外径から突出している。さらに圧縮成形が進み圧縮プランジャー11が下降(図14の左側に移動)すると、圧縮成形室12の内径に押圧されて主スプール65はピン16の中心軸方向に移動する。主スプール内部には拘束スプール66が内臓されて拘束スプールばね68で中心軸方向に付勢されており、圧縮成形工程では図15のc’、dのような状態が生ずる。圧縮が完了すると、図15のb、cのようにピン16の拘束溝62に拘束スプール66が嵌まり込む状態になる。排出準備工程(図14のc)まで拘束溝62に拘束スプール66が嵌った状態で一体的に上方に移動する。
その後圧縮プランジャー11が下降する(図14のc’)と拘束スプール66が拘束溝62を乗り越えて、ピン16は更に圧縮プランジャー11の内部に収納されていく。これは図14のcの工程で圧縮成形品23からピン16が抜去されることで、圧縮成形品23が圧縮成形室12の内壁から押圧される圧力で、圧縮成形品23のピン16が嵌っていた個所の内径が縮径されることで生じる。これにより、圧縮成形品23が圧縮成形室12から排出される時の摩擦力が大幅に減じられ、圧縮成形室12の内径磨耗が抑えられる。図14の(d)は圧縮成形品23が圧縮成形室12から排出された直後の状態を示す。その後、加圧プランジャー11が上昇するとピン16は相対的に下降し、拘束溝62に拘束スプール66が嵌った状態が生ずる。更に圧縮プランジャー11が上昇すると、拘束機構61が圧縮成形室12から離れるので、図15の(a’)のように主スプールが原位置に復帰する。これにより圧縮プランジャー11とピン16の相対位置の拘束が解除されるので、ピン16は付勢バネ64の作用により圧縮成形室12の円筒部中央にセットされる。これで1サイクルが完了する。
〔ポンプ機構〕
図9乃至図11に示すように、切り換えシリンダー15と底板13は連結ロッドで一体的に動作するように構成されている。ポンプ機構7は底板13を挟んで切り替えシリンダー15の反対側に底板13と一体的に構成されているラックギヤ41と、ラックギヤ41と噛み合うピニオンギヤ42と、ピニオンギヤ42と同軸上に配置されているカム43と、反力部材18から突出し反力部材18の一部に回転軸を有する中間板47と、中間板47を介してカム43で可動部を押し下げられることで作動する切削油移送ポンプ45と、ポンプ45から吐出された切削油をホースを経由して貯留する油受け容器46と、切粉の圧縮成形時に切粉から滲出し底板13から漏れ出た切削油を一時的に受け止める油受け44と、ポンプ45から油受け44までのホースで構成されている。
図9乃至図11に示すように、切り換えシリンダー15と底板13は連結ロッドで一体的に動作するように構成されている。ポンプ機構7は底板13を挟んで切り替えシリンダー15の反対側に底板13と一体的に構成されているラックギヤ41と、ラックギヤ41と噛み合うピニオンギヤ42と、ピニオンギヤ42と同軸上に配置されているカム43と、反力部材18から突出し反力部材18の一部に回転軸を有する中間板47と、中間板47を介してカム43で可動部を押し下げられることで作動する切削油移送ポンプ45と、ポンプ45から吐出された切削油をホースを経由して貯留する油受け容器46と、切粉の圧縮成形時に切粉から滲出し底板13から漏れ出た切削油を一時的に受け止める油受け44と、ポンプ45から油受け44までのホースで構成されている。
図10乃至図11は(d)の排出工程の状態を図示している(底板13の底穴14が圧縮成形室12に正対している)。(a)の切粉集積工程への移行に伴い、底板13は図10乃至図11の左方向に移動して、底穴が無い部分が圧縮成形室12の底を形成する。これにより、ラックギヤ41に噛み合っているピニオンギヤ42が反時計方向に回転し、ピニオンギヤ42の同軸上に配置してあるカム43も反時計方向に回転して、カム43の突出部が中間板47を介して切削油移送ポンプ45の頭頂部の可動部を押し下げる。ポンプ45は内部に吸い込み弁、吐出弁を備えており、ポンプ45頭頂部の可動部の押し下げにより、吸い込み弁が閉じて吐出弁が開き、ポンプ45内部に油受け44から吸い上げてあった切削油を吐出側のチューブを経由して筒状の油受け容器46に切削油を移送する。
さらなるカム43の回転により、カム43の突出部を通り過ぎるに伴い、ポンプ45の内部に内蔵している復帰ばねがポンプ45の頭頂部を原位置方向に復帰させる。ポンプ45の頭頂部の原位置方向への復帰により、吸い込み弁が開き吐出弁が閉じて、ポンプ45はチューブを経由して油受け44に溜まった切削油を吸い上げてポンプ45内部に貯留する。なお、(b)の圧縮工程で切粉から滲出し圧縮成形室12と底板13の隙間などから漏れ出た切削油は、平たい広範囲な油受け44で一時的に受け止められている。油受け44は装置の下部を囲む遮蔽パネルの一部を切り欠いて、切り欠き部を埋めるように配置されている。
(c)の排出準備工程で一旦圧縮プランジャー11が上方に移動した際に、切り換えシリンダー15が作動し、圧縮成形室12の直下の底板13を底穴14が有る位置までスライドさせる(即ち、前記の左に移動していた底板13が右に移動し図10の状態が出現する)。この底板13の右方向への移動に伴い、ラックギヤ41も右方向に移動し図10乃至図11の状態になる。
これにより、ラックギヤ41に噛み合っているピニオンギヤ42が時計方向に回転し、ピニオンギヤ42の同軸上に配置してあるカム43も時計方向に回転して、カム43の突出部が中間板47を介して切削油移送ポンプ45の頭頂部を押し下げる。(d)排出工程から(a)切粉集積工程に移行する時と同様に、ポンプ45はポンプ45内部に吸い上げてあった切削油を吐出側のチューブを経由して筒状の油受け容器46に切削油を移送し、油受け44に溜まった切削油を吸い上げてポンプ45内部に貯留する。
〔排出機構〕
図9乃至図11に示すように、排出機構8は、ラックギヤ41と、ピニオンギヤ42と、ピニオンギヤ42と同軸上に配置され腕51を駆動する連結部材54と、腕51と、腕51の先端に位置し圧縮シリンダー機構5から排出された圧縮成形品23を受け止める係止部材52と、腕51と略平行に配置される補助腕53で構成される。腕51と係止部材52および係止部材52と補助腕53さらに補助腕53と反力部材18から延出した部材には、各々が連結部材54の回転軸と平行で別個の回転軸をもっており、回転軸回りの動きのみ許容されている。即ち、連結部材54の回転軸中心Pと、腕51と係止部材の回転軸中心Qと、係止部材51の延出部材と補助腕53の回転軸中心Rと、補助腕53と反力部材18から延出した部材の回転軸中心Sとで四節の略平行リンクを構成している。
図9乃至図11に示すように、排出機構8は、ラックギヤ41と、ピニオンギヤ42と、ピニオンギヤ42と同軸上に配置され腕51を駆動する連結部材54と、腕51と、腕51の先端に位置し圧縮シリンダー機構5から排出された圧縮成形品23を受け止める係止部材52と、腕51と略平行に配置される補助腕53で構成される。腕51と係止部材52および係止部材52と補助腕53さらに補助腕53と反力部材18から延出した部材には、各々が連結部材54の回転軸と平行で別個の回転軸をもっており、回転軸回りの動きのみ許容されている。即ち、連結部材54の回転軸中心Pと、腕51と係止部材の回転軸中心Qと、係止部材51の延出部材と補助腕53の回転軸中心Rと、補助腕53と反力部材18から延出した部材の回転軸中心Sとで四節の略平行リンクを構成している。
ポンプ機構と同様に、図10乃至図11が示す(d)の排出工程から(a)の切粉集積工程への移行に伴い、切り換えシリンダー15が作動し、底板13は図10乃至図11の左方向への移動する。これにより、ラックギヤ41に噛み合っているピニオンギヤ42が反時計方向に回転し、ピニオンギヤ42の同軸上に配置してある連結部材54も反時計方向に回転して、腕51を反時計方向に回転させる。腕51は、回転軸P,Q,R,Sにより四節リンクを構成しているので、係止部材52に排出されていた切粉の圧縮成形品23を、略排出された姿勢のまま反時計方向に円弧を描いて図10乃至図11の左上部に回転移送する。腕51が回転端に達した際に、係止部材52が図11で緩やかな左下がりになるように四節リンクを構成しているので、圧縮成形品は、この傾斜に沿って係止部材52から図示しない排出板を経由して排出口から装置1の外部に排出される。
(b)の圧縮工程が終了して(c)の排出準備工程で一旦圧縮プランジャー11が装置1の上方に移動した際に、切り換えシリンダー15が作動し、圧縮成形室12の直下の底板13を底穴14が有る位置までスライドさせ図10乃至図11の状態が出現する。この際に、ラックギヤ41は図10乃至図11の右方向に移動する。ラックギヤ41に噛み合っているピニオンギヤ42が時計方向に回転し、ピニオンギヤ42の同軸上に配置してある連結部材54を介して腕51を時計方向に回転させる。腕51と係止部材52と補助腕53は四節の略平行リンクを形成しているので、腕51の回転端では、(a)の切粉集積工程で圧縮成形品12を排出した姿勢から、スライダー25から排出される圧縮成形品23を受け止める原位置に復帰する。
特許請求の範囲の請求項5に記載の実施例としては、補助腕53はなく、腕51と係止部材52の回転軸Qは溶接構造やボルト締結などで剛結されている。圧縮シリンダー機構5からスライダー25に排出された圧縮成形品23は、連結部材54の回転軸を中心にして姿勢を変えながらが装置の上部に回転移送されて図示しない排出板を経由して排出口から装置1の外部に排出される。係止部材52の回転軌跡周辺に十分な隙間が確保出来る場合は、この構造がコスト的に安く提供可能である。
上述の実施例は、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、説明のため例示したもので、特許請求の範囲の記載から当業者が認識できる本発明の技術思想に反しない限り変更および付加が可能である。
1 金属切削屑圧縮機
2 ホッパー
3 破砕機構
4 移送機構
5 圧縮シリンダー機構
6 制御部
7 ポンプ機構
8 排出機構
11 圧縮プランジャー
12 圧縮成形室
13 底板
14 底穴
15 切り換えシリンダー
16 ピン
17 液圧制御弁
18 反力部材
21 液圧ポンプ・モーター装置
22 金属切削屑(切粉)
23 圧縮成形品
24 破砕モーター装置
25 スライダー
31 回転軸
32 破砕刃
33 間隙規制部材
34 ボックス
35 軸受
36 ギヤ
37 突起
38 円盤外径(突起の歯底円径)
41 ラックギヤ
42 ピニオンギヤ
43 カム
44 油受け
45 切削油移送ポンプ
46 油受け容器
47 中間板
51 腕
52 係止部材
53 補助腕
54 連結部材
61 拘束機構
62 拘束溝
63 拡径部
64 付勢ばね
65 主スプール
66 拘束スプール
67 主スプールばね
68 拘束スプールばね
71 移送板
72 プレート
73 溝
2 ホッパー
3 破砕機構
4 移送機構
5 圧縮シリンダー機構
6 制御部
7 ポンプ機構
8 排出機構
11 圧縮プランジャー
12 圧縮成形室
13 底板
14 底穴
15 切り換えシリンダー
16 ピン
17 液圧制御弁
18 反力部材
21 液圧ポンプ・モーター装置
22 金属切削屑(切粉)
23 圧縮成形品
24 破砕モーター装置
25 スライダー
31 回転軸
32 破砕刃
33 間隙規制部材
34 ボックス
35 軸受
36 ギヤ
37 突起
38 円盤外径(突起の歯底円径)
41 ラックギヤ
42 ピニオンギヤ
43 カム
44 油受け
45 切削油移送ポンプ
46 油受け容器
47 中間板
51 腕
52 係止部材
53 補助腕
54 連結部材
61 拘束機構
62 拘束溝
63 拡径部
64 付勢ばね
65 主スプール
66 拘束スプール
67 主スプールばね
68 拘束スプールばね
71 移送板
72 プレート
73 溝
Claims (11)
- 投入された金属切削屑を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた金属切削屑を破砕する破砕機構と、破砕された金属切削屑を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された金属切削屑を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えた金属切削屑圧縮装置であって、前記破砕機構は内側に向かって互いに逆方向に回転する一対の回転軸と前記回転軸の軸方向に厚みを有する複数の円盤状の破砕刃を有してなり、前記破砕刃を破砕刃の厚みより大きい間隙をもって前記回転軸の軸方向に一枚置きに等間隔で複数枚配置し、隣合う破砕刃と破砕刃の間に、対向する回転軸上に同様に配置された複数の破砕刃同士が前記間隙を埋めるように対向して配置され、前記円盤状の破砕刃は円盤外周上に複数の突起を有しており、前記ホッパーから送られる金属切削屑を前記一対の回転軸の軸方向に配置された前記破砕刃の突起で受けとめて、対向して回転する前記破砕刃と破砕刃の角部で剪断することで金属切削屑を破砕するように構成したことを特徴とする金属切削屑圧縮装置。
- 前記破砕機構において、前記回転軸の軸方向で隣合う破砕刃同士の間隔を規制する間隙規制部材は、対向する回転軸上の破砕刃の突起間を結ぶ外接円径と前記間隙規制部材の外径との隙間が、金属切削屑の寸法より小さくなるように構成したことを特徴とする請求1に記載の金属切削屑圧縮装置。
- 圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、底穴有無を切替え可能で前記圧縮シリンダーの圧縮力を受け止める底板と、前記底板の底穴有無を切替える切替えシリンダーと、前記圧縮シリンダーの加圧、減圧と前記切替えシリンダーの切替え作動を制御する制御部で構成する圧縮シリンダー機構を具備し、前記底板が底穴無しの状態に切り換わった時に、前記圧縮シリンダーを圧縮方向に作用させて金属切削屑を圧縮した後、前記圧縮シリンダーを一旦減圧方向に作用させつつ前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度加圧方向に作用させて圧縮済みの金属切削屑を前記底穴から排出することで、前記圧縮シリンダー機構が金属切削屑の圧縮シリンダーとしての機能と排出シリンダーとしての機能を兼ねるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の金属切削屑圧縮装置。
- 圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダーと、前記圧縮シリンダーの加圧力を検出する検出器と、前記加圧シリンダーの変位を検出する検出器で構成する圧縮シリンダー機構を具備し、前記圧縮シリンダーの設定加圧力を超える前に設定圧縮変位を超えた場合には、前記圧縮シリンダーの圧縮作動を中断して減圧作動に切り換え、前記圧縮シリンダーを再度金属切削屑を受け入れ可能な位置に戻すことを特徴とする請求項3に記載の金属切削屑圧縮装置。
- 投入された金属切削屑を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた金属切削屑を破砕する破砕機構と、破砕された金属切削屑を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された金属切削屑を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えた金属切削屑圧縮装置であって、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、金属切削屑を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された金属切削屑を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を使ってポンプを駆動することで、金属切削屑を圧縮成形する際に滲出し油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の油受け容器に移送し回収するように構成したことを特徴とする金属切削屑圧縮装置。
- 金属切削屑を圧縮成形する際に発生する切削油を回収する前記ポンプは、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を一旦回転変位に変換し、更に回転変位を直線変位に変換するカムなどの変換機構により前記ポンプを押し下げ乃至引き上げ作動させることで、金属切削屑を圧縮成形する際に滲出し油受けに溜まった切削油を、前記ポンプで吸い上げて別の油受け容器に移送し回収するように構成したことを特徴とする請求5に記載の金属切削屑圧縮装置。
- 投入された金属切削屑を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた金属切削屑を破砕する破砕機構と、破砕された金属切削屑を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された金属切削屑を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えた金属切削屑圧縮装置であって、前記圧縮シリンダー機構の圧縮成形室はスライド可能な底板を有しており、金属切削屑を圧縮成形する際には前記底板の穴が無い部位を使用し、圧縮成形された金属切削屑を排出する際には底板の穴が有る部位を使用すべく、底板をスライドさせて穴の有無を切り換え可能に構成されてなり、前記底板の穴の有無を切り換えるスライド変位を回転変位に変換する変換機構を具備し、この変換機構の回転軸の軸方向に前記回転軸を回転中心とする腕を備え、前記腕の先端に圧縮シリンダー機構から排出された金属切削屑を受け止める係止部材を有し、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された金属切削屑を、装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えたことを特徴とする金属切削屑圧縮装置。
- 前記排出機構は、前記腕と前記係止部材と、前記腕に対して略平行に配置された補助腕で構成されてなり、前記腕と前記係止部材間に設けた前記回転軸と平行な回転軸、および前記係止部材と前記補助腕間に設けた前記回転軸と平行な別の回転軸、さらに前記補助腕と前記圧縮シリンダー機構の一部の部材に設けた前記回転軸と平行なさらに別の回転軸により四節のリンクを構成しており、前記底板を穴が有る部位から穴の無い部位に切り換える際のスライド変位を回転変位に変換することにより前記腕に回転変位を与えることで、前記腕の先端の前記係止部材に排出された金属切削屑を、略排出された姿勢のまま装置の下部から上部に向かって回転移送して排出する排出機構を備えたことを特徴とする請求7に記載の金属切削屑圧縮装置。
- 圧縮シリンダーは、金属切削屑を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮プランジャーと、前記圧縮プランジャーの内部に前記圧縮プランジャーの長手方向中心線と同軸で前記圧縮プランジャーの外径よりも小径で長手方向に長いピンを前記圧縮プランジャーからその一部を長手方向に変位可能な状態で突出させて内臓しており、前記ピンは、前記底板が底穴無しの状態に切り換わって、金属切削屑が前記圧縮成形室内に蓄積されて圧縮成形が終了するまで、前記圧縮成形室の長手方向中心に位置し、前記圧縮シリンダーが圧縮方向へ変位する際には、圧縮変位分だけ前記ピンの突出部が前記圧縮プランジャーの内部に収納されていき、圧縮成形が終了して前記圧縮シリンダーを減圧方向に作動させている間は、前記ピンが圧縮成形された金属切削屑から離れるまで前記圧縮プランジャーと前記ピンが一体的に変位するとともに、前記底板を底穴有りの状態に切替えて、前記圧縮シリンダーを再度圧縮方向に作動させて圧縮済みの金属切削屑を前記底穴から排出する際には、圧縮済みの金属切削屑に前記ピンの突出部が当接すると同時に前記圧縮プランジャーの圧縮変位に伴い、前記ピンの突出部が前記圧縮プランジャーの内部に収納されることを特徴とする請求項3に記載の金属切削屑圧縮装置。
- 前記ピンの長手方向の外周の一部に拘束溝を設けるとともに、前記拘束溝に向かう方向に前記圧縮プランジャーに対する前記ピンの出入りを規制するための拘束機構を設け、前記拘束機構は前記圧縮成形室の内壁から押圧されることで作動し、前記ピンの中心軸に向かう方向に伸縮可能なスプールを有することを特徴とする請求項9に記載の金属切削屑圧縮装置。
- 投入された金属切削屑を受けるホッパーと、ホッパーから送られてきた金属切削屑を破砕する破砕機構と、破砕された金属切削屑を圧縮シリンダー機構に送り込む移送機構と、移送された金属切削屑を圧縮成形室内で圧縮成形する圧縮シリンダー機構を備えた金属切削屑圧縮装置であって、前記破砕機構はこれを駆動する電動機の電流値が上昇するのに伴い前記電動機の回転数を減少し、前記電流値が過大な値を示した場合には前記電動機の回転方向を反転するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の金属切削屑圧縮装置。
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- 2012-10-10 JP JP2012224982A patent/JP5407017B1/ja active Active
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