JP4892211B2 - 切断刃とそれを備えた剪断式破砕機 - Google Patents

切断刃とそれを備えた剪断式破砕機 Download PDF

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本発明は、剪断作用により各種の被破砕物を細かく破砕する剪断式破砕機に用いられる切断刃とそれを備えた剪断式破砕機に関する。
従来より、廃プラスチックや廃材、シュレッダーダスト、タイヤ、マットレス等のプラスチックや木片、紙、金属、ゴム、繊維、皮革等、あらゆる被破砕物を破砕する剪断式破砕機(シュレッダー)が知られている。
この種の剪断式破砕機としては、例えば、本出願人が先に出願した剪断式破砕機がある(特許文献1参照。)。この剪断式破砕機は、図11の剪断式破砕機を示す平面図と、図12に示す同剪断式破砕機の縦断面した側面図と、図13に示す図12のXIII−XIII断面図とに示すように、駆動軸101と従動軸102との軸方向に、複数の切断刃103がスペーサ104を挟むように交互に設けられている。これらの切断刃103は、例えば0.5mm〜1mm程度の微少隙間を設けた状態で互いの刃部105が噛合うようにラップした状態で配設されている。この切断刃103の外周に設けられた刃部105は、被破砕物120を引き込むとともに対向する切断刃103との間の剪断作用によって被破砕物120を破砕するものである。108は駆動機であり、歯車機構109を介して両軸101,102を駆動している。
また、この切断刃103の破砕機本体106側には、切断刃103に付いた被破砕物120を掻き落とすスクレーパ107が設けられている。このスクレーパ107は切断刃103とスペーサ104の間の空間に入り込むような形状に形成されている。
そして、この剪断式破砕機100による被破砕物120の破砕は、破砕機本体106の上部から被破砕物120を投入し、切断刃103で破砕した被破砕物120を下部から排出している。この被破砕物120には、近年、廃プラスチックが多く含まれており、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリカーボネート等の熱可塑性プラスチックも多く含まれている。
特開平8−323232号公報
しかしながら、前記したように相互に噛合う切断刃は微小隙間で回転しているため、隣合う切断刃の噛合う側面は常に接触しながら回転している。これを図14(a),(b) に示す一体型切断刃を例にした摩擦部分の図面に基いて説明すると、剪断破砕時に相互に噛合う切断刃は、全ての切断刃が噛合うときには斜線dで示すような大きな面積で接触しながら回転していることとなる。そのため、このように相互に噛合う切断刃103は、摩擦による発熱で表面温度が高くなる場合がある。そのため、この表面温度が高くなった切断刃で前記した熱可塑性プラスチックのような被破砕物120(図13)を剪断破砕しようとすると、切断刃103の熱によって被破砕物が軟化し、切断刃103への巻き付きや、切断刃103への付着を生じる場合がある。
このように切断刃103に被破砕物120が巻き付いたり、付着すると、大きな駆動力が必要になると共に、切断刃の剪断力が悪化して破砕機としての性能を低下させてしまう。また、熱可塑性プラスチックのような被破砕物の場合には発火するおそれもある。
一方、近年、このような剪断式破砕機で破砕する被破砕物120には、プラスチックと金属とのように異なる材料を接着剤等で一体的に接合した複合材が多い。このような複合材の被破砕物は、破砕した被破砕物をリサイクルするためには、異なる材料毎に分離しなければならないので、複合材をそれぞれの材料毎に分離するような破砕が望まれている。
しかも、前記特許文献1のように、破砕機本体106の上部から投入して破砕した被破砕物120をそのまま下部から排出する構成では、被破砕物120は切断刃103の間を一度通過したのみで排出されるため、被破砕物120によっては長尺物のままで排出される場合がある。この排出される長尺物の被破砕物120を小粒径とするための方法として、剪断式破砕機を多段に並設するか、他の細破砕機を後段に接地する方法が考えられるが、これらの場合には設備費用の大幅な増加や設置スペースの増大を伴うため、現実的には困難な場合が多い。
そこで、本願発明は、熱可塑性プラスチックのように、剪断破砕時に熱で軟化して破砕し難くなる被破砕物でも、安定して剪断破砕できる切断刃と、それを備えた剪断式破砕機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の切断刃は、内向きに逆回転させる複数の回転軸に設けて相互に噛合わせることにより被破砕物を剪断破砕する切断刃であって、前記切断刃を、前記回転軸に設ける取付台と、該取付台の周囲を取り囲むように複数個に分割した着脱可能な刃先片とで構成し、前記取付台の周囲の前記刃先片取付部に凹状段部を設けるとともに、前記刃先片の下面に前記凹状段部に係合する凸状段部を設けて該刃先片を取付台に取付けるように構成し、前記刃先片の外径側に、切断刃周囲から径方向に突出する突起部を設け、該突起部に、先端の回転方向前側で被破砕物を引っ掛ける爪状の角部を形成し、前記突起部の回転軸側における前記相互に噛合う部分に、前記刃先片の内径側から切断刃の厚み方向に突出する環状の刃部を両側面に一体形成して該刃部を刃先片と一体的に取付台から取外すことができるようにしている。これにより、相互に噛合う切断刃の間では、突起部は接触することなく刃部のみが噛合って剪断破砕することになるので、切断刃の摩擦によって生じる発熱を抑制できる。特に、切断刃の両面で噛合って接触する部分が刃部のみとなるので、切断刃の両面で接触面積を小さくでき、摩擦による発熱を抑えることができるので、熱で軟化するような被破砕物の破砕も安定して行える。しかも、前記突起部に形成した爪状の角部で被破砕物を引っ掛けて刃部へと噛み込ませることができる。また、突起部と刃部とを備えた刃先片を、回転軸に設けた取付台から個々に分割することができるピースカッタとして構成し、個々の突起部と共にその部分の刃部を部分的に交換することができる。
さらに、前記刃部を、前記突起部の内周部に近接して前記回転軸を中心とした円形に形成し、該刃部の前記相互に噛合う部分に近接した内径側に、切断刃の厚みが該刃部を形成した部分の切断刃の厚みよりも薄くなる凹状部を形成すれば、この円形の刃部で剪断破砕した被破砕物が凹状部へも排出されて、被破砕物をより効率良く剪断破砕することができる。
一方、本発明の剪断式破砕機は、破砕機本体内に複数の回転軸を平行に設け、該複数の回転軸の軸方向に、前記いずれかの切断刃を設けると共に、該切断刃の刃部が相互に噛合うように配置し、前記破砕機本体の上部に被破砕物の投入口を設け、該破砕機本体の下部の前記回転軸の軸方向にずらした位置に被破砕物の排出口を設け、前記投入口から投入した被破砕物を排出口に送りながら下部から上部に掻き上げて前記切断刃で複数回破砕するように構成している。この剪断式破砕機によれば、投入口から投入した被破砕物を、切断刃の周囲に設けた複数の突起部で掻き上げて破砕機本体内の軸方向に送り、切断刃の刃部によって複数回破砕して細かく破砕することができる。しかも、噛合う切断刃の接触面積が小さいので、摩擦による発熱を抑えて被破砕物を剪断破砕することができる。
その上、前記破砕機本体の内壁に、前記投入口の下部から排出口の上部に向けて被破砕物を送る螺旋状の軸方向送り部材を設けることにより、破砕機本体内で被破砕物を安定して軸方向に送って破砕することができできる。
さらに、前記切断刃の外周に設けた突起部の少なくとも1つを、該切断刃の先端が描く円から突出して破砕機本体の下部から上部に向けて被破砕物を掻き上げる掻き上げ突起部に形成すれば、破砕機本体内で軸方向に送る被破砕物を掻き上げ突起部で安定して掻き上げて再破砕することができる。
本発明は、以上説明したような手段により、切断刃によって生じる摩擦熱を抑制して、剪断破砕時に熱で軟化して破砕し難くなる被破砕物でも安定して剪断破砕できる切断刃を提供することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1参考例に係る切断刃を示す斜視図であり、図2は、図1に示す切断刃の摩擦部分を示す図面であり、(a) は側面図、(b) は縦断面図である。以下の実施の形態では、環状の刃部を円形に形成した例を説明する。
図1に示すように、切断刃1には、周囲から径方向に突出する5つ(複数)の突起部2が設けられている。これらの突起部2は、所定の厚みで形成され、図の反時計周りの方向に角部3が形成されている。この角部3は、後述するように被破砕物を引っ掛けて刃部へと噛み込ませるように機能する。この参考例では、5つの突起部2の内の1つを、径方向に大きく突出させて、掻き上げ突起部2Aに形成している。この掻き上げ突起部2Aの機能は後述する。この切断刃1の中心部には、後述する剪断式破砕機45に並設される回転軸32(33)に設ける穴部4が形成されている。
そして、この切断刃1に設けられた突起部2の径方向における回転軸側の側面に、切断刃1の厚み方向に突出する刃部5が形成されている。この刃部5は、図示するように断面が略長方形状を成し、突起部2の内周部において環状に形成されている。刃部5は、厚み方向に突出する端部の外周端が、他の切断刃1の刃部5と相互に噛合って剪断破砕する部分である。この例では、回転軸32(33)を軸芯とする円形に形成されている。刃部5が形成された部分は突起部2の厚みよりも所定厚み分厚みが厚く、切断刃1の両側面から突出している。この刃部5の突出する厚みとしては、相互に噛合う切断刃1の突起部2で被破砕物を引っ掛けて刃部5へ噛み込ませることができるような隙間が突起部2の間にできる厚み分に設定される。この刃部5が形成された切断刃1の内径側に近接した位置は、切断刃1の厚みが突起部2とほぼ同一の厚みとなった薄い厚みの凹状部6に形成されている。この凹状部6の深さは、剪断破砕した被破砕物をこの凹状部6からも排出できるような深さに決定される。この参考例では、切断刃1の両側面に刃部5が形成されているが、片面のみに刃部5を形成してもよい。この刃部5の内径と外径とは、図2(a) に示すように、互いに噛合う刃部5の外径側端部が描く円(一方を一点鎖線で示す)が、刃部5のほぼ内径となるように形成されている。このように形成された切断刃1の周囲に設けられた突起部2は、被破砕物を剪断破砕するためのものではなく、被破砕物を引っ掛けて刃部5へと噛み込ませるためのものであり、この突起部2の内周側に形成した環状の刃部5で被破砕物が剪断破砕される。
図2(a),(b) に示すように、このように構成された第1参考例の切断刃1によれば、相互に噛合う切断刃の接触面積は図2(a) に斜線dで示すように、突起部2から回転軸側に設けた刃部5の重なる部分(相互に噛合う部分)のみとなるため、摩擦を生じる面積が小さくなり、切断刃1の摩擦による発熱を抑えることができる。また、図2(b) に示すように、この参考例では切断刃1の両面に環状の刃部5を形成しているため、複数枚の切断刃1を相互に噛合わせても摩擦による発熱を大きく抑えた剪断破砕が可能なように構成されている。切断刃1の両側面から突出する刃部5の部分の厚みが、剪断破砕の破砕サイズとなる。図示する38は後述するスペーサであり、このスペーサ38によって相互に噛合う切断刃1の軸方向位置を規制している。
図3は、本発明の第2参考例に係る切断刃を示す斜視図であり、図4は、本発明の第3参考例に係る切断刃を示す斜視図である。前記第1参考例の切断刃1と同一の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。図3に示す第2参考例の切断刃7は、前記突起部2の内周部に刃部8が形成され、その刃部8から回転軸側における全体が同一の厚みで形成された例である。
図4に示す第3参考例の切断刃9は、図3に示す第2参考例と図1に示す第1参考例とを組合わせた例である。この切断刃9では、両側面に第1参考例における刃部5を形成し、この刃部5が形成された切断刃9の内径側に近接した位置には、切断刃9の厚みが突起部2とほぼ同一の厚みとなった薄い厚みの溝状の凹状部10が形成されている。この凹状部10の外径と内径との間隔と、凹状部10の深さは、剪断破砕した被破砕物をこの凹状部10からも排出できるような寸法に決定される。
図5は、本発明の第実施の形態に係る切断刃を示す斜視図であり、図6は、本発明の第実施の形態に係る切断刃を示す斜視図である。これらの実施の形態は、突起部18と刃部19とを部分的に着脱可能なピースカッタとして構成した例である。これらの実施の形態の切断刃は、前記第1〜第3参考例の切断刃1,7,9よりも厚く形成されているため、新たな符号を付して説明する。
図5に示す第実施の形態の切断刃11は、後述する回転軸32(33)に設ける穴部13を形成した取付台12と、この取付台12の周囲を取り囲むように複数個に分割された着脱可能な刃先片14とで構成されている。図では5個に分割された刃先片14が取付けられた状態で、取付台12の周囲を囲むように構成されている。切断刃11は、この刃先片14で取付台12の周囲を覆った状態で使用される。刃先片14の着脱は、この刃先片14を取付台12に固定するボルト15によって行われる。この刃先片14には、取付台12に形成された凹状段部16に係合するような凸状段部17が設けられており、これら凹状段部16と凸状段部17との係合によって確実な固定ができるように構成されている。
そして、この刃先片14の切断刃外径側に突起部18が設けられ、刃先片14の切断刃内径側に刃部19が形成されている。この刃部19は、全ての刃先片14を取付台12に取付けた状態で、円形の刃部19を形成するように構成されている。25は、突起部18の角部である。
図6に示す第実施の形態の切断刃20は、前記第実施の形態における切断刃11の刃部19を、切断刃20の両面から突出する環状に形成した例である。図示するように、この実施の形態の切断刃20における刃先片21には、突起部22の回転軸側における側面に、後述する回転軸32(33)を中心とする環状の刃部23が切断刃20の厚み方向に突出するように形成されている。この刃部23も、突起部22の内周部において、この突起部22の厚みよりも所定量厚みが厚くなるように切断刃20の両側面から突出している。この刃部23が形成された切断刃20の内径側は、突起部22とほぼ同一の薄い厚みの凹状部24に形成されている。他の構成やその作用は、前記第実施の形態の切断刃11と同一であるため、その説明は省略する。
この第実施の形態の切断刃20と前記第実施の形態の切断刃11とによれば、突起部22,18と刃部23,19とを有する刃先片21,14を個々に交換することができるので、一部の突起部22,18や刃部23,19が破損した場合でも、その部分の刃先片21,14を交換することで突起部22,18や刃部23,19を容易に新しくすることが可能である。また、これらの切断刃20,11における突起部22,18の一部を前記第1参考例における掻き上げ突起部2Aのように形成してもよい。
これらの実施の形態に示す各切断刃11,20でも、前記図2(a),(b) に示すように、噛合う切断刃11,20の接触面積が小さいので、摩擦による発熱を抑えた剪断破砕が可能となる。
なお、前記した実施の形態では、全ての切断刃11,20が周囲に5つの突起部18,22を形成した例を説明したが、この突起部18,22の個数は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
図7は、本発明の切断刃を備えた剪断式破砕機の縦断面図であり、図8は、図7に示す剪断式破砕機の平面図、図9は、図7に示す剪断式破砕機のIX−IX断面図、図10は、図7に示す剪断式破砕機の下部ケーシングの斜視図である。これらの図面に基いて、以下に、本願発明に係る剪断式破砕機の一実施の形態を説明する。この実施の形態では、前記第1参考例に係る切断刃1を備えた剪断式破砕機45を例に説明する。なお、図7,8では、作図上、切断刃1の突起部2と刃部5との記載を省略して一体的に記載している。また、破砕機本体上部の回転軸の軸方向一端部に被破砕物の投入口を設け、この破砕機本体下部の回転軸の軸方向他端部に被破砕物の排出口を設けた二軸剪断式破砕機を例に説明する。
図7,8に示すように、破砕機本体31内には2本の回転軸32,33が平行に並設されている。これらの回転軸32,33は、軸受34によって回動自在に支持されている。35,36は駆動機であり、両軸32,33を直接駆動するように構成されている。
そして、これらの回転軸32,33の軸方向には、切断刃1がスペーサ38を挟むように交互に設けられている。両回転軸32,33に設けられた切断刃1は、これら切断刃1の外周に設けられた突起部2と刃部5(図9)とが互いに噛合うように配設されている。両回転軸32,33の対向する位置では切断刃1とスペーサ38とが向き合っている。これによって両軸32,33に設けられた切断刃1の間は、その刃部5の側面同士が、例えば、0.5mm〜1mm程度の微小隙間を有する状態でラップするようにしている。これら回転軸32,33に設けられた切断刃1が内向きに回転することにより、中央部で被破砕物Tを破砕するように構成されている。37は、破砕機の制御装置である。
また、図7に示すように、この実施の形態における破砕機本体31には、図の左側上部に投入口39が設けられ、軸方向にずらした位置の右側下部に排出口40が設けられている。投入口39の下部から排出口40までの間には、下部ケーシング41が設けられている。これにより、投入口39から投入された被破砕物120は、下部ケーシング41上を軸方向に送られて剪断破砕され、排出口40から排出されるように構成されている。
さらに、この実施の形態では、図8に示すように、投入口側の切断刃1を2枚重ねにして厚みを2倍にし、排出口側の切断刃1は1枚の厚みにしている。これにより、投入口側130では厚みが厚くなるようにした切断刃1で被破砕物120を長く(この例では2枚分)剪断し、排出口側140では厚みの薄い切断刃1でその被破砕物120を短く(この例では1枚分)剪断して細かく破砕するようにしている。このように、投入口側130の切断刃1の厚さを厚くすることにより、破砕不適物(異物)などの混入時における過大な負荷による切断刃1の破損を防止することができる。この実施の形態では、同一厚みの切断刃1を重ねることによって投入口側の切断刃厚みを厚くしているが、一体物で厚みの厚い切断刃を形成してもよい。また、投入口側130と排出口側140の切断刃厚みの差もこの実施の形態に限定されるものではない。
その上、この実施の形態では、図9に示すように切断刃1の周囲に設けられた突起部2が、図8に示すように、投入口側130から排出口側140に向けて回転軸の軸方向に被破砕物120を送るように、周方向にずらして配置されている。つまり、内向きに回転する切断刃1の周囲に設けられた突起部2が、投入口側Iから排出口側Oに向けて螺旋状の円弧を描きながら位置がずれるように配置されている。これにより、これら切断刃1で破砕した被破砕物120が、突起部2の回転によって排出口側140へ送られるようにしている。
図9に示すように、前記下部ケーシング41の下部は、回転する切断刃1の描く円弧と所定の隙間S1を設けた円弧状に形成されている。図10にも示すように、この実施の形態では2軸剪断式破砕機であるため、下部ケーシング41の下部は2つの円弧が連なった形状に形成されている。この下部ケーシング41の両側部には、破砕機本体31に固定するための垂直部分が形成されている。この垂直部分の孔42が、ボルト43で破砕機本体31に固定されている。
図7,9に示すように、この実施の形態では、下部ケーシング41の形状と破砕機本体31の形状とによって、破砕機本体31内で被破砕物120の破砕を複数回繰り返すことができるようにしている。すなわち、破砕機本体31の下部に被破砕物120を滞留させるように内壁が構成されるとともに、切断刃1の下部から切断刃1の側部に沿った内壁を形成して、被破砕物120を下部から上部に掻き上げて繰り返して破砕するように構成されている。
また、この下部ケーシング41の内面には、2つの円弧状の内面のそれぞれに、中央部から切断刃1の側面上部に向けて軸方向送り部材44が設けられている。この軸方向送り部材44の上端は、ほぼ切断刃1の上端位置まで設けられている。図10に示すように、この軸方向送り部材44は所定径の丸棒である。この軸方向送り部材44は、2つの円弧状の下部ケーシング41の内面それぞれに、下部ケーシング41の中央部から排出口側に向けて緩やかな螺旋を描くように斜めに設けられている。この実施の形態では、軸方向送り部材44が3組設けられているため、被破砕物Tを少なくとも3回程度破砕することができる。この下部ケーシング41は、破砕機本体31と一体的に形成されたものであってもよい。
さらに、図8に示すように、回転軸32,33に設けられた切断刃1は、前記したように突起部2が周方向に位置がずれて配置されているので、この切断刃1の配置に合うように、図の上側の軸方向送り部材44は最投入口側から設けられ、図の下側の軸方向送り部材44は図の上側の軸方向送り部材44に対してほぼ切断刃の厚み分が排出口側にずれた位置から設けられている。
また、前記したように、切断刃1には、破砕した被破砕物120を破砕機本体31の内壁に沿って切断刃1の上部まで掻上げる掻上げ突起部2Aが設けられており、この掻上げ突起部2Aの先端が描く円が、他の突起部2の刃先が描く円よりも大きな円を描くので、この掻上げ突起部2Aの先端と下部ケーシング41との間の隙間S2は、突起部2と下部ケーシング41との間の隙間S1よりも狭い隙間となっている。このような掻上げ突起部2Aを設けることにより、この掻上げ突起部2Aで破砕機本体31の内壁に沿うように被破砕物120を掻上げるようにしている。
以上のように構成された剪断式破砕機45によれば、投入口130から投入された被破砕物120を、切断刃1に設けられた突起部2の角部3で引っ掛けて刃部5へと噛み込ませて剪断破砕すると共に、この切断刃1の掻き上げ突起部2Aによって破砕機本体31の下部から切断刃1の上部に掻き上げて、再度、切断刃1に噛み込ませることによって剪断破砕することができる。
この実施の形態では、投入口側130に設けられた厚みの厚い切断刃1で被破砕物120を大きく破砕し、破砕された被破砕物120を排出口側140へ送りながら掻き上げ突起部2Aで切断刃1の上部へと掻上げて、排出口側140の厚みの薄い切断刃1で細かく破砕するようにしている。
そして、このように被破砕物120を剪断破砕する切断刃1は噛合う相手側の切断刃1との間で接触するが、この接触面積は切断刃1の刃部5のみと小さくなるので、刃部5同士の摩擦や被破砕物120と刃部5との摩擦による発熱を抑制することができ、熱可塑性プラスチックのように熱で軟化するような被破砕物120の溶融や再結合、破砕機内への付着を防止して安定した剪断破砕ができる。しかも、切断刃1が高温にならないので、可燃性の被破砕物120であっても過熱されることはなく、その上、切断刃1の摩擦抵抗を軽減することで、動力低減、省エネルギ効果を奏することができる。
このように、厚さを薄くした突起部2の内周側に設けた厚み方向に突出する刃部5によって、噛合う相手側の刃部との重なり面積を小さくして摩擦による発熱を抑制し、この熱による被破砕物の溶融、再結合による破砕機性能の低下や発火等を抑止して、破砕の動力効率の向上による省エネ効果を発揮することができる。
なお、図7〜図10に示す剪断式破砕機45では前記第1参考例における切断刃1を例に説明したが、前記他の実施の形態における切断刃11,20でも同様の作用効果を奏することができる。
また、図7〜図10に示す剪断式破砕機45では二軸剪断式破砕機を例に説明したが、二軸以外の構成であっても適用可能であり、剪断式破砕機45の軸数は限定されるものではない。
さらに、前述した実施の形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではない。
本発明に係る切断刃は、相互に噛合う切断刃の摩擦による発熱を抑制できるので、切断刃の摩擦による発熱で軟化するような熱可塑性プラスチック等の被破砕物を剪断破砕する剪断式破砕機に利用できる。
本発明の第1参考例に係る切断刃を示す斜視図である。 図1に示す切断刃の摩擦部分を示す図面であり、(a) は側面図、(b) は縦断面図である。 本発明の第2参考例に係る切断刃を示す斜視図である。 本発明の第3参考例に係る切断刃を示す斜視図である。 本発明の第実施の形態に係る切断刃を示す斜視図である。 本発明の第実施の形態に係る切断刃を示す斜視図である。 本発明の切断刃を備えた剪断式破砕機の縦断面図である。 図7に示す剪断式破砕機の平面図である。 図7に示す剪断式破砕機のIX−IX断面図である。 図1に示す剪断式破砕機の下部ケーシングの斜視図である。 従来の従来の剪断式破砕機を示す平面図である。 図11に示す剪断式破砕機の縦断面した側面図である。 図12に示すXIII−XIII断面図である。 従来の切断刃における摩擦部分を一体型切断刃で示す図面であり、(a) は側面図、(b) は縦断面図である。
符号の説明
1…切断刃
2…突起部
3…角部
5…刃部
6…凹状部
7…切断刃
8…刃部
9…切断刃
10…凹状部
11…切断刃
12…取付台
14…刃先片
16…凹状段部
17…凸状段部
18…突起部
19…刃部
20…切断刃
21…刃先片
22…突起部
23…刃部
24…凹状部
31…破砕機本体
32,33…回転軸
35,36…駆動機
38…スペーサ
39…投入口
40…排出口
41…下部ケーシング
44…軸方向送り部材
45…剪断式破砕機
S1,S2…隙間
120…被破砕物
130…投入口側
140…排出口側

Claims (5)

  1. 内向きに逆回転させる複数の回転軸に設けて相互に噛合わせることにより被破砕物を剪断破砕する切断刃であって、
    前記切断刃を、前記回転軸に設ける取付台と、該取付台の周囲を取り囲むように複数個に分割した着脱可能な刃先片とで構成し、
    前記取付台の周囲の前記刃先片取付部に凹状段部を設けるとともに、前記刃先片の下面に前記凹状段部に係合する凸状段部を設けて該刃先片を取付台に取付けるように構成し、
    前記刃先片の外径側に、切断刃周囲から径方向に突出する突起部を設け、該突起部に、先端の回転方向前側で被破砕物を引っ掛ける爪状の角部を形成し、
    前記突起部の回転軸側における前記相互に噛合う部分に、前記刃先片の内径側から切断刃の厚み方向に突出する環状の刃部を両側面に一体形成して該刃部を刃先片と一体的に取付台から取外すことができるようにした切断刃。
  2. 前記刃部を、前記突起部の内周部に近接して前記回転軸を中心とした円形に形成し、該刃部の前記相互に噛合う部分に近接した内径側に、切断刃の厚みが該刃部を形成した部分の切断刃の厚みよりも薄くなる凹状部を形成した請求項1に記載の切断刃。
  3. 破砕機本体内に複数の回転軸を平行に設け、
    該複数の回転軸の軸方向に、前記請求項1又は2に記載の切断刃を設けると共に、該切断刃の刃部が相互に噛合うように配置し、
    前記破砕機本体の上部に被破砕物の投入口を設け、
    該破砕機本体の下部の前記回転軸の軸方向にずらした位置に被破砕物の排出口を設け、
    前記投入口から投入した被破砕物を排出口に送りながら下部から上部に掻き上げて前記切断刃で複数回破砕するように構成した剪断式破砕機。
  4. 前記破砕機本体の内壁に、前記投入口の下部から排出口の上部に向けて被破砕物を送る螺旋状の軸方向送り部材を設けた請求項に記載の剪断式破砕機。
  5. 前記切断刃の外周に設けた突起部の少なくとも1つを、該切断刃の先端が描く円から突出して破砕機本体の下部から上部に向けて被破砕物を掻き上げる掻き上げ突起部に形成した請求項又はに記載の剪断式破砕機。
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