JP6244596B2 - 破砕機用の回転刃及び破砕機 - Google Patents
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Description
破砕刃を増やす場合、特許文献1に記載されているような破砕刃を着脱自在とした構造では、刃受台に設けられた取付面を増やす必要がある。しかしながら、取付面を増やす、即ち、刃受台の周方向の幅を狭くすると、破砕刃の取り付け強度が低下するという課題がある。
以下、本発明の第一実施形態に係る破砕機について図面を参照して説明する。
本実施形態の破砕機100は、例えば木材、ごみ等の処理物(廃棄物)を破砕して、所定の粒度の破砕物にする二軸せん断式破砕機(多軸せん断式破砕機)である。
図1及び図2に示すように、破砕機100は、ケーシング25と、ケーシング25の内部に収容された回転軸1、2と、回転軸1、2に取り付けられている複数の回転刃3と、回転軸1、2の軸方向に隣り合う回転刃3同士の間に取り付けられている複数のスペーサ群10からなる一対の破砕機構4を備えている。
各々の破砕機構4において、回転刃3とスペーサ群10とは、軸方向Aに交互に配置されている。図3に符号T2で示すように、回転刃3の軸方向Aの幅(厚さ)と、スペーサ群10の軸方向Aの幅とは、同一である。
刃受台6は、回転軸1、2の断面形状に対応した六角形状の中心孔17を有している。回転軸1、2は、刃受台6の中心孔17に挿通されている。刃受台6は、軸方向から見て六角形状をなしている。刃受台6の外周をなす六面のそれぞれは、破砕刃8が取り付けられる取付面6aである。刃受台6の軸方向の幅は、重ねられた3組の破砕刃群7の幅、及びスペーサ群10の幅(T2)と等しい。
各々の破砕刃8は、軸線O1、O2に対して径方向外側に形成されている切刃部9を有している。各々の破砕刃8は、刃受台6の取付面6aに当接する当接部21を有している。本実施形態の破砕刃群7は、6つの破砕刃8を有している。即ち、本実施形態の回転刃3は、18の破砕刃8を有している。
3組の破砕刃群7は、形状の異なる破砕刃8によって構成された、第一破砕刃群7aと、第二破砕刃群7bと、第三破砕刃群7cと、を有している。ここで、第二破砕刃群7bを例に、回転刃3における破砕刃群7の取付構造を説明する。
回転刃3の刃受台6の取付面6a及び破砕刃8の当接部21にはそれぞれ、円形孔のピン孔14、15が形成されている。
ここで、一つの取付面6aに取り付けられている3つの破砕刃8の組を、破砕刃組22と呼ぶ。破砕刃組22を構成する複数の破砕刃8は、互いの主面8sが当接するように軸方向Aに重ねられている。回転刃3は、破砕刃組22が複数の取付面6aに各々取り付けられた構造である。
具体的には、破砕刃8の切刃部9は、距離C2、距離C1、距離C3の順に大きくなるように形成されている。なお、距離C1、距離C2、距離C3が全て異なっている必要はなく、少なくとも一つの距離が他の距離と異なっていればよい。
スペーサ群10を構成するスペーサ11の直径は、軸方向Aに直交する水平方向(符号Wで示す方向)に隣り合う破砕刃群7の最大外径に対応している。具体的には、各々のスペーサ11は、軸方向Aの位置が同じである破砕刃群7の最大外径が大きい程、スペーサ11の直径が小さくなるように形成されている。
さらに具体的には、スペーサ11の直径は、破砕刃群7の切れ刃32(切刃部9)との間に最低でも所定の隙間Gを有するような直径である。上述したように、第一破砕刃群7aの最大外径D1と、第二破砕刃群7bの最大外径D2と、第三破砕刃群7cの最大外径D3と、は異なるため、スペーサ群10を構成するスペーサ11の直径も、それぞれ異なる。図3に示すように、最も最大外径が大きい第二破砕刃群7bに対応するスペーサ11bの直径S2は最も小さく、最も最大外径が小さい第一破砕刃群7aに対応するスペーサ11aの直径S1は最も大きい。
また、取付面の数を増やして切刃部の数を増やす構造と比較して、取付面の周方向の幅を確保しながら、切刃部の数を増やすことができる。即ち、破砕刃8と刃受台6との間の強度を確保しながら、破砕刃8の数を増やすことができる。
また、切刃部9間の距離C1、C2、C3が不均一にされていることによって、周方向に隣り合う切刃部9同士の間の空間Sが異なる大きさになる。これにより、様々な大きさの処理物を空間Sに挿入することが可能になり、様々な形状の処理物を破砕することができる。
図8に示すように、変形例の回転刃3Bの破砕刃8Bは、刃受台6の一つの取付面6aに対して、二つ取り付けられている。換言すれば、一つの取付面6aに取り付けられている破砕刃組22は2つの破砕刃8によって構成されている。
即ち、上記変形例に示すように、一つの取付面6aに取り付ける破砕刃8の数は3つに限ることはない。回転刃3の軸方向Aの幅を狭くしたい場合等は、本変形例のように、重ねられる破砕刃群7の数を少なくすることが好ましい。
以下、本発明の第二実施形態の破砕機用の回転刃を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態の回転刃3Cを構成する破砕刃8Cの切刃部9Cは、切れ刃32が軸方向Aと平行とはなっておらず、軸方向Aに対して傾斜している。
換言すれば、一つの取付面6aに取り付けられている3つの破砕刃8Cの切れ刃32は、回転軸1、2の径方向からみて軸方向に対して傾斜して形成されている。さらに、隣り合う破砕刃8の傾斜方向が逆になっている。
例えば、上記実施形態の回転刃は、二軸せん断式破砕機に設けられているが、これに限ることはなく、単軸の回転式破砕機等にも適用可能である。
また、スペーサは必ずしも分割する必要はなく、軸方向Aに重ねられた複数の破砕刃群7に対して一つのスペーサを用いてもよい。
2 回転軸
3 回転刃
4 破砕機構
5 駆動装置
6 刃受台
6a 取付面
7,7a,7b,7c 破砕刃群
7s 主面
8,8a,8b,8c 破砕刃
8s 主面
9 切刃部
10 スペーサ群
11 スペーサ
12 段部
12a 係合面
14 ピン孔
15 ピン孔
16 ピン
17 中心孔
18 ボルト挿通孔
19 雌ネジ孔
20 固定ボルト
21 当接部
22 破砕刃組
23 スペーサ中心孔
25 ケーシング
30 すくい面
31 逃げ面
32 切れ刃
100 破砕機
O1 軸線
O2 軸線
T1 回転方向
T2 回転方向
Claims (3)
- 周方向に複数の取付面が形成され、互いの軸線が一致するように回転軸に取り付けられた刃受台と、
主面が前記軸線と直交するように前記取付面に着脱可能に取り付けられ、前記取付面に当接する当接部と、前記回転軸の径方向外方に突出する切刃部と、を有する破砕刃を複数有し、複数の前記破砕刃が、互いの主面が当接するように軸方向に複数重ねられて、複数の前記破砕刃の各々の前記当接部が一つの前記取付面に対して取り付けられ、かつ、複数の前記破砕刃の各々の前記切刃部の位置が回転方向にずれている破砕刃組と、を備え、
前記破砕刃組が複数の前記取付面に各々取り付けられている破砕機用の回転刃。 - 前記回転軸の周方向に隣り合う前記切刃部同士の間隔のうち少なくとも一つの間隔が他の間隔と異なっている請求項1に記載の破砕機用の回転刃。
- 互いに平行に配置された複数の前記回転軸と、
前記回転軸に軸方向に間隔をあけて取り付けられた請求項1又は請求項2に記載の複数の回転刃と、
前記回転軸に前記回転刃と軸方向に交互に取り付けられている複数のスペーサ群と、
を有し、
一の前記回転軸に取り付けられている前記回転刃と、一の前記回転軸に隣り合う前記回転軸に取り付けられている前記スペーサ群とが、前記回転軸の軸方向の位置が同じとなるように配置されている破砕機であって、
前記スペーサ群は、軸方向に重ねられた複数のスペーサからなり、
各々の前記スペーサは、前記回転軸の軸方向の位置が同じであり、複数の前記破砕刃を周方向に環状に配置した破砕刃群の直径が大きい程、前記スペーサの直径が小さくなるように形成されている破砕機。
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