JP2014079779A - 尾端クロップ残り払い出し方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】適切な動作量でスクラップキッカを動作させ、尾端クロップ残りの払い出しに要する時間を短縮すること。
【解決手段】鋼板せん断装置は、せん断の後、シャー下刃33上の尾端クロップを鋼板搬送方向の下流側に押し出す動作を行ってスクラップコンベアへ落下させるスクラップキッカ5を備える。この鋼板せん断装置は、クロップ検出センサ8および検出回路10によってシャー下刃33上の尾端クロップの鋼板搬送方向の最大クロップ長を検出する。そして、キッカ動作量制御部111は、最大クロップ長に応じた動作量でスクラップキッカ5を動作させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧延された鋼板をせん断する鋼板せん断装置において尾端クロップ残りを払い出すための尾端クロップ残り払い出し方法に関する。
従来、シャー上刃とシャー下刃とを有し、シャー下刃に対してシャー上刃が下降して鋼板の前端や尾端をせん断するシャーを備える鋼板せん断装置がある。この鋼板せん断装置では、先ず、鋼板のせん断点がシャー下刃によるせん断位置となるように鋼板の搬送停止制御を行う。そして、鋼板停止後、シャー上刃が下降して鋼板のせん断を行う。続いて、シャー上刃が上昇した後に、シャー下刃上に残った尾端クロップをスクラップキッカによって鋼板搬送方向の下流側下方のスクラップコンベア(あるいは、スクラップシュート)へ払い出す。払い出された尾端クロップは、スクラップコンベア等によってスクラップバッグに落下回収される。なお、前端クロップは、せん断されることによりそのままスクラップコンベア上に落下して回収される。
このような鋼板せん断装置に関する提案としては、例えば、スクラップキッカによって払い出された前端クロップや尾端クロップがスクラップコンベア両側のサイドガイドに引っかかり、スクラップコンベア上で詰まってしまった場合に対処するものがある。すなわち、このようなクロップ詰まりが生じた場合には、スクラップコンベア等の設備の破壊を防ぐためにスクラップコンベアを一旦停止させてオペレータが手作業でクロップをスクラップコンベア上から除去する必要がある。このため、クロップが所定タイミングで実際にスクラップバッグに落下して回収されたかを検出する遠赤外線検出装置、輝度検知用カメラ、シグナルチェーン、音/振動センサ等のセンサを設けることで、スクラップコンベア上でのクロップ詰まりの有無を検出するようにした提案例が知られている(例えば特許文献1〜5を参照)。
特開2012−81503号公報 特開平4−4925号公報 実開昭55−71619号公報 特公昭51−35182号公報 実開昭57−131222号公報
ところで、上記したスクラップキッカは、シャー下刃上の尾端クロップを鋼板搬送方向の上流側から下流側に向けて押し出すことで下方に落下させるものであり、スクラップキッカを最大量動作させ、その押出面をシャー下刃の最下流部まで侵入させることで尾端クロップ残りを確実に払い出すようにしている。しかしながら、例えば厚物鋼板等の尾端クロップの場合、そのサイズや形状等によっては、スクラップキッカを最大量動作させなくてもシャー下刃上から落下させられる場合がある。このような場合、スクラップキッカは、シャー下刃上から尾端クロップが落下した後も尾端クロップを押し出す動作を続けることになるため、動作が無駄なだけでなく、尾端クロップ残りの払い出しに要する時間も増大するという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、適切な動作量でスクラップキッカを動作させ、尾端クロップ残りの払い出しに要する時間を短縮することができる尾端クロップ残り払い出し方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる尾端クロップ残り払い出し方法は、鋼板を搬送する鋼板搬送手段と、シャー上刃とシャー下刃とを有し、前記シャー下刃に対して前記シャー上刃が下降して前記鋼板の尾端をせん断するシャーと、前記シャーによってせん断された前記シャー下刃上の尾端クロップを鋼板搬送方向の下流側に押し出す動作を行ってスクラップ搬送手段へ落下させるスクラップキッカとを備えた鋼板せん断装置において尾端クロップ残りを払い出すための尾端クロップ残り払い出し方法であって、前記シャー下刃上に残った尾端クロップの前記鋼板搬送方向の最大クロップ長を検出する検出工程と、前記最大クロップ長に応じた動作量で前記スクラップキッカを動作させる動作量制御工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、適切な動作量でスクラップキッカを動作させ、尾端クロップ残りの払い出しに要する時間を短縮することができる。
図1は、鋼板せん断装置の概略構成例を模式的に示す斜視図である。 図2は、スクラップキッカの概略構成例を模式的に示す側面図である。 図3は、クロップ検出センサおよび鋼板せん断装置の制御系の概略構成例を示す模式図である。 図4は、クロップ検出センサの検出範囲を示す断面図である。 図5は、尾端クロップ残り払い出し処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の尾端クロップ残り払い出し方法を実施するための形態について説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
図1は、本実施の形態の尾端クロップ残り払い出し方法を適用する鋼板せん断装置1の概略構成例を模式的に示す斜視図である。図1に示すように、鋼板せん断装置1は、せん断対象の鋼板Sを搬送する複数の搬送ローラ2と、鋼板Sの前端と尾端とをせん断するシャー3と、シャー3によりせん断された尾端クロップをスクラップコンベア4に払い出すためのスクラップキッカ5と、スクラップコンベア4により搬送される前端クロップや尾端クロップを回収するスクラップバッグ6とを備える。スクラップバッグ6には、クロップの落下回収をオペレータがモニタするための図示しない工業用テレビが付設されている。
搬送ローラ2は、駆動モータ21(図3参照)とともに鋼板搬送手段を構成し、前段の圧延工程で圧延された鋼板Sを鋼板搬送方向(矢印A1)へ搬送する。
シャー3は、鋼板搬送路の途中において鋼板搬送路を挟んで上下に配置されたシャー上刃31とシャー下刃33とを有する。シャー下刃33の上面は、その鋼板搬送方向A1の上流側に隣接配置された搬送テーブル7の上面と同一平面を形成しており、搬送テーブル7とともに鋼板Sのせん断位置近傍の領域を水平に支持する。このシャー3は、シャー上刃31が昇降自在に構成されており(矢印A3)、シャー下刃33に対してシャー上刃31が下降することで鋼板Sの前端や尾端をせん断する構成とされている。例えば、図示の例では、図1中に破線で示すシャー下刃33のせん断位置に沿って鋼板Sの尾端がせん断される。
スクラップコンベア4は、スクラップ搬送手段を構成する。このスクラップコンベア4は、せん断位置下方において鋼板搬送路の直交方向に沿って敷設されたベルトコンベアであり、スクラップバッグ6上に連絡されている。なお、スクラップコンベア4に代えて、スクラップシュート等の搬送手段を用いてもよい。
スクラップキッカ5は、シャー下刃33よりも上流側において鋼板搬送路の直交方向に所定の間隔を隔てて複数配列されて設置される。なお、図1中では4つのスクラップキッカ5を示しているが、せん断対象となる鋼板Sの最大幅等に応じて適宜必要な数のスクラップキッカ5を設置すればよい。各スクラップキッカ5は、せん断の後、シャー下刃33の上方で尾端クロップを鋼板搬送方向A1の下流側へ押し出すように動作することでシャー下刃33上の尾端クロップを下方に落とし、これによってシャー下刃33上に残った尾端クロップ(尾端クロップ残り)をスクラップコンベア4に払い出す。
図2は、スクラップキッカ5の概略構成例を模式的に示す側面図である。図2に示すように、スクラップキッカ5は、鋼板せん断装置1内に固定された支持部材9に取り付けられたシリンダ51と、基端部がシリンダ51と当接され、先端部が下流側(シャー下刃33側)に向けて屈曲した側面視L字状を有するアーム部材53とを備える。アーム部材53の中途部には回転軸55が連結されており、アーム部材53は、シリンダ51が伸縮方向(矢印A5)に伸縮することで回転軸55を軸中心として回動する。すなわち、シリンダ51が収縮すると、先端部の押出面531がシャー下刃33の上方から退避する一方、シリンダ51が伸張すると、押出面531がシャー下刃33の上方に漸次侵入し、最大でシャー下刃33の最下流部上方(シャー下刃33の下流側の端面上方)まで押出面531が侵入する。そして、この過程で、押出面531がシャー下刃33上の尾端クロップを下流側へと押し出す。結果、尾端クロップは、スクラップコンベア4上に落下する。
また、鋼板せん断装置1は、シャー下刃33上の尾端クロップの鋼板搬送方向A1の長さ(クロップ長)の最大長(最大クロップ長)を検出するためのクロップ検出センサ8および検出回路10(図3を参照)を備える。
図3は、クロップ検出センサ8の概略構成例および鋼板せん断装置1の制御系の概略構成例を示す模式図である。図3に示すように、クロップ検出センサ8は、鋼板搬送方向A1に直交するシャー下刃33の長手方向両端部の外側において対向配置された投光器81と受光器83とを備える。このクロップ検出センサ8は、例えば複数のスポットセンサが1列に配列されて構成されたものであり、投光器81には各スポットセンサの投光部が配列され、受光器83には各スポットセンサの受光部が配列される。これらスポットセンサは、その投光部からシャー下刃33の上方をその長手方向に沿って横切る検出光R1を出射し、対応する受光部でこれを受光する。スポットセンサは、光電管を用いたものやフォトインタラプタ等、適宜採用してよい。
図4は、クロップ検出センサ8の検出範囲R10を示す断面図である。図4中、寸法Aは検出範囲R10の幅を示し、寸法Bは検出範囲R10とシャー下刃33の上面との距離を示している。せん断された尾端クロップは、その都度多少のブレはあるものの、尾端クロップの下流側端部はシャー下刃33の下流部に載る。このため、検出範囲R10の幅を示す寸法Aは、シャー下刃33の最下流部を基準とし、せん断時のブレを保障しつつ、後述する尾端クロップの最大クロップ長の長短を判別し得る長さとされる。例えば、各スポットセンサは、前述のブレを保障し得るピッチで、寸法Aがシャー下刃33の鋼板搬送方向の長さと略同等の長さとなるような数が配列される。検出範囲R10とシャー下刃33の上面との距離を示す寸法Bは、せん断対象となる鋼板Sの最小厚さ未満とされる。なお、本例では、複数のスポットセンサを1列に配列してクロップ検出センサを構成することとしたが、必要に応じてスポットセンサを2列以上配列し、検出範囲R10の高さを調整してもよい。
そして、図3に示すように、鋼板せん断装置1は、検出回路10と、制御部11とを備え、この順番で受光器83の出力側に接続されている。
検出回路10には、クロップ検出センサ8を構成する各スポットセンサにおける受光部の検出出力が入力される。ここで、シャー下刃33上の尾端クロップによって検出光R1が遮断された場合、該当するスポットセンサの受光部は検出光R1を受光しなくなる。この検出回路10は、各スポットセンサの受光部の検出出力に基づいて、その受光部が検出光R1を受光している場合はオフ状態、受光していない場合はオン状態とし、スポットセンサ毎のオン/オフ状態を制御部11に出力する。
このような検出回路10および上記したクロップ検出センサ8によれば、シャー下刃33上の略全域で尾端クロップを検出でき、シャー下刃33上の尾端クロップの最大クロップ長を定量的に検出することができる。例えば、尾端クロップの最大クロップ長がシャー下刃33の鋼板搬送方向A1の長さと同等またはそれ以上に長い場合は、図4中に示す全ての検出光R1が遮られるし、短ければ、図4中に向かって左側のいくつかの検出光R1が遮られる。
制御部11は、鋼板せん断装置1を構成する各部を動作させて鋼板せん断装置1を統括的に制御する。本実施の形態では、制御部11は、シャー下刃33上の尾端クロップ残りを監視し、尾端クロップ残りが有る場合に次の鋼板Sの搬送を行わないように駆動モータ21にインターロックをかける処理や、ブザーや表示器等を介してオペレータに尾端クロップ残りを報知する警告を発するための処理等を行う。この制御部11は、検出回路10から入力されるスポットセンサ毎のオン/オフ状態に基づいてスクラップキッカ5の動作量を設定し、設定した動作量でスクラップキッカ5を動作させるキッカ動作量制御部111を備える。
以上説明した構成の鋼板せん断装置1は、鋼板Sの前端および尾端に対するせん断動作を順番に行い、先ず鋼板Sの前端をせん断し、続いて尾端をせん断する。せん断動作の具体的な手順としては、先ず、制御部11が駆動モータ21を駆動し、搬送ローラ2によってせん断対象の鋼板Sを搬送する。そして、制御部11は、鋼板Sの前端側または尾端側のせん断点をシャー下刃33のせん断位置に位置付けた後、駆動モータ21の駆動を停止する。続いて、制御部11の制御のもと、シャー上刃31が下降して鋼板Sの前端または尾端をせん断し、その後シャー上刃31が上昇する。そして、このせん断動作の間、制御部11は、尾端クロップ残り払い出し処理を行うことで尾端クロップ残り払い出し方法を実施する。
ここで、上記したように、尾端クロップは、シャー下刃33の下流部にその下流側の端部が載る。一方で、尾端クロップのサイズや形状は様々であるため、上流側の端部については、シャー下刃33の上流部やシャー下刃33を超えて搬送テーブル7上に載るものもあれば、これらよりも下流側に載る小さいものもある。いずれの尾端クロップも、スクラップキッカ5を最大量動作させて押出面531をシャー下刃33の最下流部上方まで侵入させれば確実にシャー下刃33上から落下させることができるが、上流側端部の最上流側の位置すなわち最大クロップ長によっては、最大量より少ない動作量で落下させられる場合もある。
そこで、尾端クロップ残り払い出し処理では、尾端クロップの最大クロップ長に応じた動作量でスクラップキッカ5を動作させる。実際の動作量は適宜設定できるが、尾端クロップ残りは、少なくともその最大クロップ長がシャー下刃33の鋼板搬送方向A1の長さと同等またはそれ以上に長いものについては、これをシャー下刃33の鋼板搬送方向A1の中央部まで押し出せば払い出しが可能である。例えば、本実施の形態では、制御部11は、検出回路10から入力されるスポットセンサ毎のオン/オフ状態に基づいてシャー下刃33上の尾端クロップの有無を判定するとともに、その最大クロップ長の長短を判別する。この最大クロップ長の長短は、全てのスポットセンサがオン状態であり、検出範囲R10の全域に尾端クロップが存在する場合に長く、オフ状態のスポットセンサが1つでもあれば短いとして判別する。
そして、キッカ動作量制御部111が、最大クロップ長が短いと判別した場合はスクラップキッカ5を最大量動作させる一方、長いと判別した場合は最大量の半分の動作量でスクラップキッカ5を動作させる。すなわち、最大クロップ長が短い場合には、図2中に実線で示すように押出面531がシャー下刃33の最下流部上方まで侵入する全動作位置までアーム部材53を回動させる。一方、最大クロップ長が長い場合には、図2中に破線で示すように押出面531がシャー下刃33の中央部上方まで侵入する半動作位置までアーム部材53を回動させる。なお、せん断動作中等の払い出し時以外では、アーム部材53は、図2中に一点鎖線で示すように押出面531がシャー下刃33の上方から完全に退避した上方退避位置に位置付けられる。
図5は、尾端クロップ残り払い出し処理の処理手順を示すフローチャートである。図5に示すように、尾端クロップ残り払い出し処理では、制御部11は、先ず、クロップ検出センサ8の各スポットセンサを駆動してシャー下刃33上の尾端クロップ残りの監視を開始する(ステップS1)。ここでの処理により、各スポットセンサは、投光器81の投光部から各々検出光R1を出射して受光器83の対応する受光部に受光させる。そして、検出回路10が、各受光部の検出出力に基づいて各スポットセンサのオン/オフ状態を検出し、制御部11に出力する。
続いて、制御部11は、シャー上刃31が図1に示す上方位置に戻った後のタイミングで検出回路10から入力されたスポットセンサ毎のオン/オフ状態に基づいて、シャー下刃33上の尾端クロップ残りの有無を判定する。全てのスポットセンサがオフ状態であれば尾端クロップ残りは無いと判定し(ステップS3:No)、本処理を終える。その後は、鋼板せん断装置1は、次のせん断動作に移る。
一方、制御部11は、いずれか1つのスポットセンサがオン状態の場合は尾端クロップ残りを有りと判定し(ステップS3:Yes)、ステップS5に移行する。なお、前端クロップは、上記したようにせん断されることによりそのままスクラップコンベア4上に落下し、スクラップバッグ6に落下回収されるため、ここでの処理でステップS5に移行するのは、尾端に対するせん断動作時である。
そして、ステップS5では、制御部11は、駆動モータ21にインターロックをかけて次鋼板Sの搬送を停止させる。ここでの処理により、せん断後に尾端クロップがシャー下刃33上に残っていれば次鋼板Sの搬入は行われないため、尾端クロップと次鋼板Sとの衝突を防止し、設備保護を図ることができる。また、このとき、制御部11は、尾端クロップ残りをオペレータに報知する警告を発する。
続いて、制御部11は、全てのスポットセンサが尾端クロップを検出しているか否か、すなわち、全てのスポットセンサがオン状態か否かを判定する。そして、いずれかのスポットセンサがオフ状態であり全てのスポットセンサが尾端クロップを検出していない場合には(ステップS7:No)、キッカ動作量制御部111が、シャー下刃33上の尾端クロップの最大クロップ長が短いと判別し(ステップS9)、スクラップキッカ5の各々を最大量動作させる(ステップS11)。すなわち、キッカ動作量制御部111は、シリンダ51を駆動してアーム部材53を全動作位置まで回動させた後、シリンダ51を収縮させてアーム部材53を上方退避位置に戻す。
これに対し、全てのスポットセンサがオン状態であり尾端クロップを検出している場合には(ステップS7:Yes)、キッカ動作量制御部111は、シャー下刃33上の尾端クロップの最大クロップ長が長いと判別し(ステップS13)、スクラップキッカ5の各々を最大量の半分の動作量で動作させる(ステップS15)。すなわち、キッカ動作量制御部111は、シリンダ51を駆動してアーム部材53を半動作位置まで回動させた後、シリンダ51を収縮させてアーム部材53を上方退避位置に戻す。以上のステップS11またはステップS15の処理により、シャー下刃33上の尾端クロップ残りが払い出され、スクラップコンベア4によってスクラップバッグ6に落下回収される。
その後、制御部11は、駆動モータ21のインターロックを解除し、次鋼板Sの搬送を再開させる(ステップS17)。なお、ステップS11,S15でスクラップキッカ5を動作させた後のタイミングで検出回路10から入力されたスポットセンサ毎のオン/オフ状態を用い、シャー下刃33上の尾端クロップ残りが払い出されたことを確認した上でステップS13の処理を行うようにしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、シャー下刃33上の尾端クロップ残りの有無を判定するとともに、その最大クロップ長の長短を判別することができる。そして、シャー下刃33上の尾端クロップの最大クロップ長が長いと判別した場合にはスクラップキッカ5を最大量動作させる一方、短いと判定した場合にはスクラップキッカ5を最大量の半分の動作量で動作させることができる。これによれば、スクラップキッカ5を無駄に動作させることなく適切な動作量で動作させつつ、シャー下刃33上の尾端クロップ残りを確実に払い出すことができる。したがって、尾端クロップ残りの払い出しに要する時間(スクラップキッカ5のサイクルタイム)を短縮することができ、せん断効率の向上が図れる。実際に、尾端クロップのサイズや形状は様々ではあるものの、操業上の傾向として最大クロップ長がシャー下刃33の鋼板搬送方向A1の長さと同等またはそれ以上の場合が多いため、前述のサイクルタイムを効果的に短縮できる。
ところで、鋼板Sの反り等に起因してスクラップキッカ5では尾端クロップをスクラップコンベア4上に落としきれない場合がある。特に、板厚が5mm以下の薄物鋼板であって、尾端に下向きの反りがある場合には、シャー下刃33上に残ってしまうことがある。このような場合には、オペレータが手作業で尾端クロップをスクラップコンベア4上に落とす必要がある。
ここで、オペレータは、前端クロップや尾端クロップのスクラップバッグ6への回収状況を工業用テレビを通じてモニタしており、これらクロップのスクラップバッグ6への落下回収がなかった場合において尾端クロップ残りを報知する警告が発せられているときには、スクラップキッカ5によりシャー下刃33上の尾端クロップが落としきれなかったために落下回収されないと判断できる。この場合には、シャー下刃33上からの尾端クロップの除去作業が行われる。これに対し、クロップのスクラップバッグ6への落下回収がなかった場合において前述の警告も発せられていないときには、スクラップコンベア4上でのクロップ詰まりを原因として落下回収されないと判断できる。この場合には、スクラップコンベア4上からのクロップの除去作業が行われる。このように、シャー下刃33上の尾端クロップ残りを監視することによれば、仮にシャー下刃33上から尾端クロップが落としきれなかった場合であっても、これに気付かずに次鋼板Sの搬入を開始する事態を防止できるとともに、シャー下刃33上を確認して尾端クロップの除去作業を行えばいいのか、スクラップコンベア4上を確認してクロップの除去作業を行えばいいのかを判別することも簡単にできる。
なお、上記した実施の形態では、クロップ検出センサ8において全てのスポットセンサが尾端クロップを検出している場合と、そうでない場合とでスクラップキッカ5の動作量を可変に制御する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、上記したように、スポットセンサ毎のオン/オフ状態によれば、シャー下刃33上の尾端クロップの最大クロップ長を定量的に検出することができる。一方で、シャー下刃33上の尾端クロップは、その最大クロップ長の半分の長さ分押し出せば払い出しが可能である。例えば、クロップ検出センサ8の各スポットセンサ間のピッチが10mmであったとする。この場合に、図4中に向かって左側から5つの検出光R1が遮られて該当するスポットセンサがオン状態となっているときは、シャー下刃33上の尾端クロップの最大クロップ長は50mm以上となる。したがって、この尾端クロップは、シャー下刃33の最下流部から鋼板搬送方向A1に25mmの位置まで押出面531を侵入させて尾端クロップを25mm分下流側に押し出すことで、シャー下刃33上から落下させることが可能である。
以上の要領で、シャー下刃33上の尾端クロップを最大クロップ長の半分の長さ分押し出す動作量でスクラップキッカ5を動作させるようにしてもよい。具体的には、上記した実施の形態と同様に、クロップ検出センサ8および検出回路10によってシャー下刃33上の尾端クロップの最大クロップ長を検出する。そして、キッカ動作量制御部111が、シャー下刃33の最下流部からの鋼板搬送方向A1の距離が最大クロップ長の半分の長さとなるシャー下刃33上の位置を特定し、特定した位置まで押出面531を侵入させる動作量でスクラップキッカ5を動作させることとしてもよい。
また、上記した実施の形態では、複数のスポットセンサを配列してクロップ検出センサ8を構成したが、エリアセンサで構成することも可能である。すなわち、投光器81および受光器83にかえて、シャー下刃33の上方をその長手方向に沿って横切るように指向性をもつ3次元のエリアビームを出射する投光器と、この投光器から出射されたエリアビームを受光する受光器とをシャー下刃33の長手方向両端部の外側に対向配置してクロップ検出センサ8を構成してもよい。そして、シャー下刃33上に残った尾端クロップによってエリアビームの一部が遮断されることで受光器の検出出力が所定量以下に低減している場合には尾端クロップ残り有り、受光器の検出出力が低減していない場合には尾端クロップ無しと判定するようにしてもよい。この場合には、尾端クロップ残り有りと判定した際、その低減量に応じてスクラップキッカ5の動作量を設定すればよい。例えば、エリアビームの低減量が大きく受光器でほとんど受光していない場合はステップS11の処理を行う一方、前述の場合よりも低減量が小さくある程度のエリアビームを受光している場合にはステップS15の処理を行う等としてよい。
1 鋼板せん断装置
3 シャー
31 シャー上刃
33 シャー下刃
4 スクラップコンベア
5 スクラップキッカ
51 シリンダ
53 アーム部材
531 押出面
8 クロップ検出センサ
81 投光器
83 受光器
10 検出回路
11 制御部
111 キッカ動作量制御部
S 鋼板
R1 検出光

Claims (4)

  1. 鋼板を搬送する鋼板搬送手段と、シャー上刃とシャー下刃とを有し、前記シャー下刃に対して前記シャー上刃が下降して前記鋼板の尾端をせん断するシャーと、前記シャーによってせん断された前記シャー下刃上の尾端クロップを鋼板搬送方向の下流側に押し出す動作を行ってスクラップ搬送手段へ落下させるスクラップキッカとを備えた鋼板せん断装置において尾端クロップ残りを払い出すための尾端クロップ残り払い出し方法であって、
    前記シャー下刃上に残った尾端クロップの前記鋼板搬送方向の最大クロップ長を検出する検出工程と、
    前記最大クロップ長に応じた動作量で前記スクラップキッカを動作させる動作量制御工程と、
    を含むことを特徴とする尾端クロップ残り払い出し方法。
  2. 前記動作量制御工程は、前記最大クロップ長の長短を判別し、前記最大クロップ長が短いと判別した場合は前記尾端クロップを前記シャー下刃の下流側端部まで押し出す最大量の動作量で前記スクラップキッカを動作させ、前記最大クロップ長が長いと判別した場合は前記最大量の半分の動作量で前記スクラップキッカを動作させることを特徴とする請求項1に記載の尾端クロップ残り払い出し方法。
  3. 前記検出工程は、前記シャー下刃上方の前記鋼板搬送方向の全域で前記尾端クロップを検出することで前記最大クロップ長を検出し、
    前記動作量制御工程は、前記尾端クロップが前記鋼板搬送方向の全域で検出されたか否かに応じて前記最大クロップ長の長短を判別することを特徴とする請求項2に記載の尾端クロップ残り払い出し方法。
  4. 前記動作量制御工程は、前記最大クロップ長の半分の長さ分前記尾端クロップを押し出す動作量で前記スクラップキッカを動作させることを特徴とする請求項1に記載の尾端クロップ残り払い出し方法。
JP2012228963A 2012-10-16 2012-10-16 尾端クロップ残り払い出し方法 Active JP5974807B2 (ja)

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