JP2014077491A - スラスト軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑油路を形成する際に、その加工を容易とすることができるスラスト軸受を提供する。
【解決手段】スラスト軸受100は、平板状に形成される本体部100aと、前記本体部100aに形成される潤滑油路130と、を具備するスラスト軸受であって、前記本体部100aは、第一板材110と第二板材120とが重ね合わされて形成され、前記潤滑油路130は、前記第一板材110及び前記第二板材120の少なくとも一方の重ね合わせ面に設けられた凹部132により形成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、潤滑油路を具備するスラスト軸受の技術に関する。
従来、潤滑油路を具備するスラスト軸受の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載のスラスト軸受は、その内部に潤滑油路が形成されている。そして、前記スラスト軸受は、シャフトに貫通される貫通孔(ひいては、当該貫通孔の近傍に配置される、他の部材に摺動させる部分である摺動部)に、前記潤滑油路を介して潤滑油を供給することができる。これによって、前記スラスト軸受は、摺動部における焼き付きや異常摩耗(損傷)等を防止することができる。
以下では、図15を用いて、従来のスラスト軸受の構成をより詳細に説明する。図15に示すスラスト軸受900は、従来の一実施形態に係るスラスト軸受である。
図15に示すように、従来のスラスト軸受900は、その内部に潤滑油路910が形成されている。そして、潤滑油路910の潤滑油給入口920は、スラスト軸受900の前側面の上部に形成されている。他方、潤滑油路910の潤滑油吐出口930は、スラスト軸受900の貫通孔940の内周面に形成されている。これによって、潤滑油給入口920と潤滑油吐出口930とを結ぶ潤滑油路910は、上下方向(スラスト軸受900の板面方向)に対して若干傾斜した斜め方向に形成されることになる。
このように、従来のスラスト軸受900は、比較的細長い潤滑油路910をドリル加工により斜め方向に形成する必要があり、その加工が困難である点で不利であった。
特開2012−31810号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、潤滑油路を形成する際に、その加工を容易とすることができるスラスト軸受を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、平板状に形成される本体部と、前記本体部に形成される潤滑油路と、を具備するスラスト軸受であって、前記本体部は、第一板材と第二板材とが重ね合わされて形成され、前記潤滑油路は、前記第一板材及び前記第二板材の少なくとも一方の重ね合わせ面に設けられた凹部により形成されるものである。
請求項2においては、前記本体部には、シャフトに貫通される貫通孔が設けられ、前記潤滑油路には、潤滑油吐出口が設けられ、前記潤滑油吐出口は、前記貫通孔の内周面と、前記第一板材または/及び前記第二板材の外側面と、の少なくとも一方に形成されるものである。
請求項3においては、前記潤滑油路は、下流側へ向けて分岐するものである。
請求項4においては、前記潤滑油吐出口は、前記貫通孔の内周面の全周に亘って形成されるものである。
請求項5においては、前記潤滑油路は、前記貫通孔の外方で当該貫通孔を周方向に沿うように形成され、任意の吐出場所に形成された前記潤滑油吐出口の近傍で当該潤滑油吐出口側へ向けて分岐または/及び屈曲するものである。
請求項6においては、前記潤滑油路には、潤滑油給入口が設けられ、前記潤滑油給入口は、前記第一板材または前記第二板材の外側面に形成されるものである。
請求項7においては、前記第一板材及び前記第二板材の少なくとも一方の外側面の表層には摺動材が形成されるものである。
請求項8においては、前記第一板材及び前記第二板材の少なくとも一方の外側面には、他の部材と摺動させる摺動部が形成され、前記摺動材は、前記摺動部の表層にのみ形成されるものである。
請求項9においては、前記スラスト軸受は、ターボチャージャに用いられるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明においては、潤滑油路を形成する際に、その加工を容易とすることができる。
本発明の第一実施形態に係るスラスト軸受を具備したターボチャージャの全体的な構成を示した側面断面図。 本発明の第一実施形態に係るスラスト軸受の構成を示した斜視図。 同じく、分解斜視図。 (a)同じく、側面断面図。(b)同じく、図4(a)においてS1で示す部分の拡大図。 同じく、スラスト軸受が配置された状態を示した側面断面図。 (a)同じく、第一板材の構成を示した正面図。(b)同じく、背面図。 (a)同じく、図6(a)におけるA−A線矢視断面図。(b)同じく、図7(a)においてS2で示す部分の拡大図。 (a)同じく、第二板材の構成を示した正面図。(b)同じく、背面図。 (a)同じく、側面断面図。(b)同じく、図9(a)においてS3で示す部分の拡大図。 図4におけるC−C線矢視断面図。 本発明の第二実施形態に係るスラスト軸受が配置された状態を示した側面断面図。 (a)本発明の第三実施形態に係るスラスト軸受の潤滑油路の構成を示した平面断面図。(b)本発明の第四実施形態に係るスラスト軸受の潤滑油路の構成を示した平面断面図。(c)本発明の第五実施形態に係るスラスト軸受の潤滑油路の構成を示した平面断面図。 (a)本発明の第六実施形態に係るスラスト軸受の第二板材の構成を示した正面図。(b)本発明の第七実施形態に係るスラスト軸受の第二板材の構成を示した正面図。 本発明の第八実施形態に係るスラスト軸受の第二板材の構成を示した正面図。 従来のスラスト軸受が配置された状態を示した側面断面図。
以下では、図中に示した矢印に従って、上下方向、左右方向、及び前後方向を定義する。
まず、図1及び図5を用いて、本発明の第一実施形態に係るスラスト軸受100を具備するターボチャージャ1の構成について説明する。
ターボチャージャ1は、エンジンのシリンダに圧縮空気を送り込むためのものである。図1に示すように、ターボチャージャ1は、主としてシャフト10と、タービン20と、コンプレッサ30と、軸受ハウジング40と、を具備する。
シャフト10は、その長手方向(軸線方向)を前後方向へ向けて配置される。シャフト10の一端(後端)にはコンプレッサホイール32が固定され、シャフト10の他端(前端)にはタービンホイール22が固定される。このように、シャフト10は、コンプレッサホイール32とタービンホイール22とを連結する。シャフト10は、軸受ハウジング40内に回動可能に支持される。
タービン20は、軸受ハウジング40の前方に配置される。タービン20は、主としてタービンハウジング21と、タービンホイール22と、を具備する。
タービンハウジング21は、タービンホイール22を内包するものである。タービンハウジング21は、軸受ハウジング40の前端に固定され、タービンホイール22を覆うように形成される。タービンホイール22は、シャフト10に固定され、当該シャフト10と一体的に回動可能に構成される。
コンプレッサ30は、軸受ハウジング40の後方に配置される。コンプレッサ30は、主としてコンプレッサハウジング31と、コンプレッサホイール32と、を具備する。
コンプレッサハウジング31は、コンプレッサホイール32を内包するものである。コンプレッサハウジング31は、軸受ハウジング40の後端に固定され、コンプレッサホイール32を覆うように形成される。コンプレッサホイール32は、シャフト10に固定され、当該シャフト10と一体的に回動可能に構成される。
軸受ハウジング40は、シャフト10を回動可能に支持するものである。軸受ハウジング40には、主としてすべり軸受部41と、スラスト軸受部42と、給油油路45と、が設けられる。
すべり軸受部41は、シャフト10を回動可能に支持する部分である。すべり軸受部41は、円形断面を有し、軸受ハウジング40を前後方向に貫通するように形成される。すべり軸受部41には、シャフト10を滑らかに回動させるためのすべり軸受43が配置される。すべり軸受43は、シャフト10に外嵌される。
スラスト軸受部42は、シャフト10の軸線方向に作用するスラスト荷重を支承するための部分である。スラスト軸受部42は、軸受ハウジング40の後側面に形成される。より詳細には、軸受ハウジング40の後側面には、前方へ向けて凹んだ凹部が形成される。そして、当該凹部により形成された空間が、スラスト軸受部42となる。スラスト軸受部42には、スラスト荷重を支承するためのスラスト軸受100が配置される。スラスト軸受100は、第一カラー11及び第二カラー12を介してシャフト10に外嵌され、軸受ハウジング40に取り付けられる。
図5に示すように、第一カラー11は、その軸線方向を前後方向へ向けた円筒部11aと、当該円筒部11aの外周面から外方へ向けて延出した延出部11bと、により構成される。第二カラー12は、その軸線方向を前後方向へ向けた円筒部12aと、当該円筒部12aの外周面から外方へ向けて延出した延出部12bと、により構成される。第一カラー11及び第二カラー12は前後方向に密着して、シャフト10に外嵌される。そして、第一カラー11及び第二カラー12は、シャフト10と一体的に回動可能に構成される。
なお、図5に示すように、第一カラー11(より詳細には、当該第一カラー11の延出部11b)と、第二カラー12(より詳細には、当該第二カラー12の延出部12b)との間に、スラスト軸受100が配置される。第一カラー11及び第二カラー12は、スラスト軸受100に対して相対的に回動される
図1に示すように、給油油路45は、すべり軸受43及びスラスト軸受100に潤滑油を供給(給油)するための孔である。給油油路45は、軸受ハウジング40の上側面に設けられたハウジング給油口48から下方へ向けて延出される。そして、当該延出端部(下側端部)が、すべり軸受部41に設けられた第一ハウジング吐出口49に接続される。こうして、ハウジング給油口48と第一ハウジング吐出口49とが連通され、すべり軸受部41(ひいては、すべり軸受43)に潤滑油を供給することができる。
また、給油油路45の上下中途部には、当該給油油路45が分岐した第二給油油路46が形成される。第二給油油路46は、給油油路45との分岐部から後方へ向けて延出される。そして、当該延出端部(後側端部)が、スラスト軸受部42に設けられた第二ハウジング吐出口50に接続される。こうして、ハウジング給油口48と第二ハウジング吐出口50とが連通され、スラスト軸受部42(ひいては、スラスト軸受100)に潤滑油を供給することができる。
このように構成されたターボチャージャ1においては、エンジンのシリンダ内で燃焼した後の高温の空気(排気)によって、タービンホイール22が回動される。そして、当該タービンホイール22の回動は、シャフト10を介してコンプレッサホイール32に伝達され、当該コンプレッサホイール32が回動される。そして、コンプレッサホイール32が回動することにより、圧縮された空気を前記エンジンのシリンダへと供給することができる。
次に、スラスト軸受100の構成について、より詳細に説明する。
図2から図5までに示すスラスト軸受100は、シャフト10の軸線方向に作用するスラスト荷重を支承するための部材である。スラスト軸受100は、本体部100aと、主として当該本体部100aに設けられる貫通孔101と、ピン孔102と、摺動部103と、摺動材104と、潤滑油路130と、により構成される。
本体部100aは、スラスト軸受100の主たる構造体である。本体部100aは、図2から図5までに示すように、第一板材110と、第二板材120と、により構成される。
第一板材110は、図2から図7までに示すように、本体部100aの前部を成す部材であり、主として(より詳細には、後述する前側摺動材114を除いて)鉄系材料により構成される。第一板材110は、その板面を前後方向へ向けた平板状に形成される。また、第一板材110は、正面視で開口する側を下方へ向けた略C字状に形成される。より詳細には、第一板材110は、正面視で略真円形状の部材が、当該第一板材110の中央部を残した状態で下方から上方へ向けて切り欠いた形状に形成される。第一板材110には、前側貫通孔111と、前側ピン孔112と、前側摺動部113と、前側摺動材114と、潤滑油給入口133と、が設けられる。
第二板材120は、図2から図5までと、図8及び図9とに示すように、本体部100aの後部を成す部材であり、主として(より詳細には、後述する後側摺動材124を除いて)鉄系材料により構成される。第二板材120は、その板面を前後方向へ向けた平板状に形成される。また、第二板材120は、正面視で開口する側を下方へ向けた略C字状に形成される。より詳細には、第二板材120は、正面視で略真円形状の部材が、当該第二板材120の中央部を残した状態で下方から上方へ向けて切り欠いた形状に形成される。こうして、第二板材120の外縁形状は、第一板材110の外縁形状と略同一となるように形成される。第二板材120には、後側貫通孔121と、後側ピン孔122と、後側摺動部123と、後側摺動材124と、凹部132と、が設けられる。
このような構成において、第一板材110と第二板材120とが重ね合わされて、本体部100aが形成される。
また、単に重ねるだけではなく、第一板材110と第二板材120とを貼り合せることで本体部100aを形成してもよい。より詳細には、第一板材110と第二板材120とが前後方向に対向して配置され、当該第一板材110の後側面と当該第二板材120の前側面とが(2枚の板材の裏金どうしが)レーザー接合により接合される。こうして、本体部100aは、第一板材110と第二板材120とが一体化した平板状に形成される。
なお、第一板材110と第二板材120との貼り合わせの加工方法は、前述の如きレーザー接合に限定するものではなく、例えばかしめや、摩擦接合、圧入等であってもよい。
本体部100aの貫通孔101は、シャフト10(より詳細には、シャフト10及び当該シャフト10に外嵌される第二カラー12)を貫通させるための孔である。なお、貫通孔101には、後述するように、潤滑油路130により潤滑油が供給される。貫通孔101は、第一板材110の前側貫通孔111と、第二板材120の後側貫通孔121と、により構成される。
第一板材110の前側貫通孔111は、本体部100aの貫通孔101の前部を成す孔である。前側貫通孔111は、第一板材110の中央に、正面視で真円形状であって前後方向に貫通して形成される。前側貫通孔111の内径は、第二カラー12の円筒部12aの外径よりも若干長く形成される。
第二板材120の後側貫通孔121は、本体部100aの貫通孔101の後部を成す孔である。後側貫通孔121は、第二板材120の中央に、正面視で真円形状であって前後方向に貫通して形成される。後側貫通孔121の内径は、前側貫通孔111の内径と同一となるように形成される(第二カラー12の円筒部12aの外径よりも若干長く形成される)。なお、後側貫通孔121は、本体部100aにおいて、前側貫通孔111と同一軸線上に配置される。
このような構成において、第一板材110と第二板材120とが重ね合わされると、前側貫通孔111と後側貫通孔121とが前後方向に連なって配置され、本体部100aの貫通孔101が形成される。そして、図5に示すように、スラスト軸受100がターボチャージャ1に配置された場合、貫通孔101には、シャフト10及び当該シャフト10に外嵌された第二カラー12が貫通される。また、貫通孔101の内周面第二カラー12(より詳細には、第二カラー12の円筒部12a)の外周面との間には若干の隙間が形成され、当該隙間は潤滑油路130から貫通孔101に供給された潤滑油の油路となる。
本体部100aのピン孔102は、スラスト軸受100を軸受ハウジング40に取り付けられたピンに挿入するための孔である。ピン孔102は、第一板材110の前側ピン孔112と、第二板材120の後側ピン孔122と、により構成される。
第一板材110の前側ピン孔112は、本体部100aのピン孔102の前部を成す孔である。前側ピン孔112は、第一板材110の左斜め上部に、正面視で真円形状であって前後方向に貫通して形成される。
第二板材120の後側ピン孔122は、本体部100aのピン孔102の後部を成す孔である。後側ピン孔122は、第二板材120の左斜め上部に、正面視で真円形状であって前後方向に貫通して形成される。後側ピン孔122の内径は、前側ピン孔112の内径と同一となるように形成される。なお、後側ピン孔122は、本体部100aにおいて、前側ピン孔112と同一軸線上に配置される。
このような構成において、第一板材110と第二板材120とが重ね合わされると、前側ピン孔112と後側ピン孔122とが前後方向に連なって配置され、本体部100aのピン孔102が形成される。そして、スラスト軸受100がターボチャージャ1に配置された場合、ピン孔102にピンが挿通されることで位置が決まり、回り止めされる。
本体部100aの摺動部103は、スラスト軸受100を他の部材に摺動させる部分である。本体部100aの摺動部103は、第一板材110の前側摺動部113と、第二板材120の後側摺動部123と、により構成される。
前側摺動部113は、スラスト軸受100の前側面を他の部材(より詳細には、第二カラー12)に摺動させる部分である。前側摺動部113は、第一板材110の前側面のうち前側貫通孔111の近傍に形成される。前側摺動部113には、前側テーパ部115が形成される。前側テーパ部115は、周方向へ向けて緩やかに傾斜する傾斜面を有する。前側テーパ部115は、複数(本実施形態では、4つ)設けられる。複数の前側テーパ部115は、周方向に適宜の間隔をあけ、前側貫通孔111の前側縁部から外径方向にそれぞれ形成される。
後側摺動部123は、スラスト軸受100の後側面を他の部材(より詳細には、第一カラー11)に摺動させる部分である。後側摺動部123は、第二板材120の後側面のうち後側貫通孔121の近傍に形成される。後側摺動部123には、後側テーパ部125が形成される。後側テーパ部125は、周方向へ向けて緩やかに傾斜する傾斜面を有する。後側テーパ部125は、複数(本実施形態では、4つ)設けられる。複数の後側テーパ部125は、周方向に適宜の間隔をあけ、後側貫通孔121の後側縁部から外径方向にそれぞれ形成される。
このような構成において、スラスト軸受100がターボチャージャ1に配置された場合、本体部100aの前側面の摺動部103(すなわち、第一板材110の前側摺動部113)には、本体部100aの貫通孔101に供給された潤滑油が、前側貫通孔111の前側縁部を介して前側テーパ部115内に供給される。また、本体部100aの後側面の摺動部103(すなわち、第二板材120の後側摺動部123)には、本体部100aの貫通孔101内に供給された潤滑油が、後側貫通孔121の後側縁部を介して後側テーパ部125に供給される。
こうして、本体部100aの摺動部103に潤滑油が供給された場合、シャフト10に外嵌される第二カラー12及び第一カラー11がスラスト軸受100に対して相対的に回動することにより、摺動部103の前側テーパ部115及び後側テーパ部125内に供給された潤滑油の圧力が高くなる。すなわち、シャフト10の軸線方向に作用するスラスト荷重が生じたとしても、当該スラスト荷重を抑制する方向へ向けての圧力が生じることになる。その結果、スラスト軸受100は、シャフト10の軸線方向に作用するスラスト荷重を支承することができ、摺動部103における焼き付きや異常摩耗(損傷)等を防止することができる。
本体部100aの摺動材104は、スラスト軸受100の外側面(前側面及び後側面)の略全領域を覆うように形成された焼結層である。本体部100aの摺動材104は、第一板材110の前側摺動材114と、第二板材120の後側摺動材124と、により構成される。
前側摺動材114は、スラスト軸受100の前側面の略全領域を覆うように形成された焼結層である。前側摺動材114は、第一板材110の前側面の略全領域を覆うように形成される。前側摺動材114は、(鉄系材料とは異なり)優れた耐摩耗性、耐焼き付き性を有する銅系材料により構成される。
こうして、第一板材110は、鉄系材料の層(基材)に銅系材料の層(摺動材104)が披着されたバイメタル材として構成される。なお、本実施形態において、前側摺動材114(銅系材料)の層の厚さ(図7中のW1)は0.28mm〜0.75mmであり、鉄系材料の層の厚さ(図7中のW2)の5%〜14%程度となるように設定される。
後側摺動材124は、スラスト軸受100の後側面の略全領域を覆うように形成された焼結層である。後側摺動材124は、第二板材120の後側面の略全領域を覆うように形成される。後側摺動材124は、(鉄系材料とは異なり)優れた耐摩耗性、耐焼き付き性を有する銅系材料により構成される。
こうして、第二板材120は、鉄系材料の層(基材)に銅系材料の層(摺動材104)が披着されたバイメタル材として構成される。なお、本実施形態において、前側摺動材114(銅系材料)の層の厚さ(図9中のW3)は0.28mm〜0.75mmであり、鉄系材料の層の厚さ(図9中のW4)の5%〜14%程度となるように設定される。
このような構成により、スラスト軸受100を構成する全ての材料を銅系材料とする場合と比べて、必要な場所だけ、すなわち(スラスト軸受100のうち他の部材と摺動させる摺動部103を有する)前側面及び後側面の表層だけを優れた耐摩耗性、耐焼き付き性を有する銅系材料とし、その他の場所を比較的安価な鉄系材料とするため、コストの低減を図ることができる。
なお、摺動材104(前側摺動材114及び後側摺動材124)は、本発明に係る「摺動材」の一実施形態であり、この構成に限定するものではない。
例えば、本発明に係る「摺動材」は、前側摺動材114及び後側摺動材124の少なくとも一方のみに形成するものであってもよい。また、本発明に係る「摺動材」は、本体部100aの貫通孔101の内周面に形成してもよい。また、本発明に係る「摺動材」は、焼結により鉄系材料の層(基材)を覆うようにするものでなく、めっきや圧接により基材を覆うようにするものでもよい。
次に、本体部100aの潤滑油路130の構成について、より詳細に説明する。
本体部100aの潤滑油路130は、当該本体部100aの摺動部103に潤滑油を供給するためのものである。潤滑油路130は、第二板材120の前側面に内方(後方)へ向けて凹んだ凹部132により形成される。より詳細には、第一板材110と第二板材120とが重ね合わされて本体部100aが形成された場合に、凹部132の内周面と第一板材110の後側面とにより区画形成された空間が、潤滑油路130として構成される。なお、凹部132は、第二板材120の前側面にプレス加工により成形される。
潤滑油路130は、図10に示すように、平面断面視で左右方向に細長い略長方形状に形成される。本実施形態では、潤滑油路130の左右(横)幅(図10中のW5)は、6mmに設定される。なお、潤滑油路130の左右(横)幅は、第二板材120の後側貫通孔121の直径よりも短く形成される。また、潤滑油路130の前後(縦)幅(図9(b)中及び図10中のW6)は、0.35mmに設定される。
潤滑油路130は、図2及び図8に示すように、正面視で上下方向に細長い略長方形状に形成される。より詳細には、潤滑油路130は、本体部100aの貫通孔101の内周面(第二板材120の後側貫通孔121の前側縁部)から上方へ向けて延出される。すなわち、本体部100aの貫通孔101の内周面には、平面断面視で左右方向に細長い略長方形状の開口部が当該内周面に沿って形成される(図8中のD1参照)。そして、当該開口部は、潤滑油路130から本体部100aの貫通孔101へ潤滑油を吐出するための、潤滑油吐出口134となる。
また、前記潤滑油路130の上方へ向けての延出端部(上側端部)は、本体部100aの上下方向位置において、第一板材110に形成される潤滑油給入口133の上側端部と略同一位置となるように形成される。
潤滑油給入口133は、軸受ハウジング40に形成された給油油路45及び第二給油油路46により供給される潤滑油を潤滑油路130に給入させるための孔である。潤滑油給入口133は、第一板材110の中央上部に、正面視で真円形状であって前後方向に貫通して形成される。なお、潤滑油給入口133は、プレス加工により第一板材110を打ち抜いて形成される。
潤滑油給入口133の前側の開口部、すなわち第一板材110の前側面に開口された開口部は、軸受ハウジング40に形成された第二給油油路46の第二ハウジング吐出口50に接続される。また、潤滑油給入口133の後側の開口部、すなわち第一板材110の後側面に開口された開口部は、第二板材120に形成された凹部132の上側縁部に接続される。
こうして、潤滑油路130は、正面視で上下方向に細長い略長方形状に形成されると共に、上側端部に配置される潤滑油給入口133と下側端部に配置される潤滑油吐出口134とが連通されるように構成される。
このような構成により、軸受ハウジング40の給油油路45及び第二給油油路46を流れる潤滑油は、潤滑油給入口133を介して、潤滑油路130、より詳細には潤滑油路130の上部に給入される。そして、当該潤滑油路130の上部に給入された潤滑油は、下方へ向けて流れ、潤滑油吐出口134を介して本体部100aの貫通孔101内に吐出される。なお、貫通孔101内に吐出された潤滑油は、前述の如く摺動部103へと供給される。すなわち、潤滑油路130は、本体部100aの摺動部103に潤滑油を供給することができる。
ここで、図15に示すように、従来のスラスト軸受900においては、潤滑油給入口920と潤滑油吐出口930とを結ぶ潤滑油路910が、上下方向(スラスト軸受900の板面方向)に対して若干傾斜した斜め方向に形成される。すなわち、比較的細長い潤滑油路910をドリル加工により斜め方向に形成する必要があり、その加工が困難であった。
しかしながら、本発明の一実施形態に係るスラスト軸受100は、潤滑油路130を形成する際に、ドリル加工により斜め方向に潤滑油路130を形成する必要がなく、その加工を容易とすることができる。
より詳細には、スラスト軸受100は、その製造工程において、凹部132及び潤滑油給入口133をそれぞれプレス加工により形成し、第一板材110と第二板材120とを重ね合わせることで、潤滑油路130を容易に形成することができる。このように、スラスト軸受100の製造工程において、刃具消耗費が掛かるドリル加工を廃止することができるので、コストの低減を図ることができる。
なお、潤滑油路130、凹部132、潤滑油給入口133、及び潤滑油吐出口134は、本発明に係る「潤滑油路」、「凹部」、「潤滑油給入口」、及び「潤滑油吐出口」の一実施形態であり、この構成に限定するものではない。
例えば、本発明に係る「潤滑油路」の平面断面視形状は、円形状や、半円形状や、三角形状等であってもよい。また、本発明に係る「潤滑油路」は、下流側へ向けて分岐するものであってもよい。また、本発明に係る「潤滑油路」は、適宜に曲折させることにより、任意の吐出場所に潤滑油吐出口134を形成してもよい。
また、本発明に係る「凹部」は、第二板材120だけに形成するものでなく、第一板材110だけに形成したり、第二板材120及び第一板材110の両方に形成するものであってもよい。また、本発明に係る「凹部」は、第二板材120及び第一板材110の両方に形成した場合には、それぞれの凹部の形状を異なるものとしてもよい。
また、本発明に係る「潤滑油給入口」は、第一板材110だけに形成するものでなく、第二板材120だけに形成したり、第一板材110及び第二板材120の両方に形成するものであってもよい。
また、本発明に係る「潤滑油吐出口」は、本体部100aの貫通孔101だけに形成するものでなく、摺動部103や、当該摺動部103のうち、テーパ部(前側テーパ部115及び後側テーパ部125)に形成するものであってもよい。
以下では、図11から図14を用いて、本発明の別実施形態に係るスラスト軸受の構成について、より詳細に説明する。
なお、本発明の第一実施形態に係るスラスト軸受100の構成と同一箇所については、図中に同一の符号を付することで、その説明を省略する。
図11では、本発明の第二実施形態に係るスラスト軸受200aが配置された状態を示している。スラスト軸受200aの構成において、本発明の第一実施形態に係るスラスト軸受100の構成と異なる点は、摺動材104が、摺動部103の表側面のみを覆うように形成されている点である。
より詳細には、第一板材110の前側摺動材114は、当該第一板材110の前側面のうち、前側摺動部113の前側面のみを覆うように形成されている。また、第二板材120の後側摺動材124は、当該第二板材120の後側面のうち、後側摺動部123の後側面のみを覆うように形成されている。
このような構成により、最低限必要な場所だけ、すなわちスラスト軸受200aのうち他の部材と摺動させる摺動部103の表層だけを優れた耐摩耗性、耐焼き付き性を有する銅系材料とし、その他の場所を比較的安価な鉄系材料とするため、コストの低減をより一層図ることができる。
図12(a)から(c)では、本発明の第三実施形態に係るスラスト軸受200b、第四実施形態に係るスラスト軸受200c、及び第五実施形態に係るスラスト軸受200dの平面断面形状を示している。これらの、スラスト軸受200b、スラスト軸受200c、及びスラスト軸受200dの構成において、本発明の第一実施形態に係るスラスト軸受100の構成と異なる点は、第一板材110及び第二板材120のそれぞれに凹部が形成される点である。
より詳細には、図12(a)に示すように、スラスト軸受200bにおいて、第一板材110の後側面には、平面断面視で前方へ向けて湾曲した凹部133bが形成される。また、第二板材120の前側面には、平面断面視で後方へ向けて湾曲した凹部132bが形成される。そして、潤滑油路130bは、第一板材110と第二板材120とが重ね合わされることにより、当該第一板材110の凹部133bと当該第二板材120の凹部132bとが接続され、全体として平面断面視で左右方向に細長い楕円状に形成される。
また、図12(b)に示すように、スラスト軸受200cにおいて、第一板材110の後側面には、平面断面視で前方へ向けて略長方形状に凹んだ凹部133cが形成される。また、第二板材120の前側面には、平面断面視で後方へ向けて略長方形状に凹んだ凹部132cが形成される。そして、潤滑油路130cは、第一板材110と第二板材120とが重ね合わされることにより、当該第一板材110の凹部133cと当該第二板材120の凹部132cとが接続され、全体として平面断面視で左右方向に細長い長方形状に形成される。
また、図12(c)に示すように、スラスト軸受200dにおいて、第一板材110の後側面の左側には、平面断面視で前方へ向けて略長方形状に凹んだ凹部133dが形成される。また、第二板材120の前側面の右側には、平面断面視で後方へ向けて略長方形状に凹んだ凹部132dが形成される。そして、潤滑油路130dは、第一板材110と第二板材120とが重ね合わせられることにより、当該第一板材110の凹部133dと第二板材120の前側面とが接続され、また、当該第二板材120の凹部132dと第一板材110の後側面とが接続されて形成される。すなわち、潤滑油路130dは、それぞれ全体として平面断面視で左右方向に細長い長方形状のものが、左右に離間して2つ形成される。
このように、本発明に係る潤滑油路は、第一板材110だけでなく、第二板材120に設けられた凹部により形成される構成であってもよく、平面断面視における形状や配置を自由に設定することができる。すなわち、本発明に係る潤滑油路は、設計自由度が高く、容易に加工することができる。
図13(a)及び(b)と、図14では、本発明の第六実施形態に係るスラスト軸受、第七実施形態に係るスラスト軸受、及び第八実施形態に係るスラスト軸受の、それぞれの第二板材の正面図を示すことにより、潤滑油路の正面視での形状を示している。これらの構成において、本発明の第一実施形態に係るスラスト軸受100の構成と異なる点は、潤滑油路の正面視での形状(凹部の形状)である。
より詳細には、図13(a)に示すように、本発明の第六実施形態に係るスラスト軸受の第二板材120eでは、凹部132eは、上下方向に細長い略長方形状に形成されると共に、下部が後側貫通孔121の上側縁部に沿った半環状に形成される。これによって、潤滑油路130eの潤滑油吐出口134eは、後側貫通孔121の内周面に半環状に沿って開口された開口部により形成されることになる(図13中のD2参照)。
また、図13(b)に示すように、本発明の第七実施形態に係るスラスト軸受の第二板材120fでは、凹部132fは、上下方向に細長い略長方形状に形成されると共に、下部が後側貫通孔121の縁部に沿った環状に形成される。これによって、潤滑油路130fの潤滑油吐出口134fは、後側貫通孔121の内周面の全周に亘って開口された開口部により形成されることになる(図13中のD3参照)。すなわち、本体部100aの貫通孔101の内周面に、潤滑油をムラ無く供給することができる。
また、図14に示すように、本発明の第八実施形態に係るスラスト軸受の第二板材120gでは、凹部132gは、上下方向に細長い略長方形状に形成されると共に、下部が下流側へ向けて2方向(左右方向)に分岐及び曲折して形成される。
より詳細には、左側に分岐及び曲折した凹部132gは、後側貫通孔121の左方(外方)にて当該後側貫通孔121の左側縁部を沿うように(当該後側貫通孔121を周方向に沿うように)形成される。そして、当該左側に分岐した凹部132gには、後側貫通孔121の左方から当該後側貫通孔121に潤滑油を吐出するための潤滑油吐出口134gが、任意の吐出場所となる位置に形成される(図14中の左側のD4参照)。そして、当該左側に分岐及び曲折した凹部132gは、前記潤滑油吐出口134gの左方(すなわち、近傍)となる位置で、さらに右方(前記潤滑油吐出口134g側)へ向けて分岐及び屈曲して形成される。
なお、本実施形態では、左側に分岐及び曲折した凹部132gは、潤滑油吐出口134gの近傍となる位置でさらに分岐及び屈曲しているが、分岐せずに屈曲だけさせる構成であってもよい。
また、右側に分岐及び曲折した凹部132gは、後側貫通孔121の右方(外方)にて当該後側貫通孔121の右側縁部を沿うように(当該後側貫通孔121を周方向に沿うように)形成される。そして、当該右側に分岐した凹部132gには、後側貫通孔121の右方から当該後側貫通孔121に潤滑油を吐出するための潤滑油吐出口134gが任意の吐出場所となる位置に形成される(図14中の右側のD4参照)。そして、当該右側に分岐及び曲折した凹部132gは、前記潤滑油吐出口134gの右方(すなわち、近傍)となる位置で、さらに左方(前記潤滑油吐出口134g側)へ向けて分岐及び屈曲して形成される。なお、左側及び右側に分岐した凹部132gの延出(下方側)端部は、後側貫通孔121の下方で合流するように形成される。
なお、本実施形態では、右側に分岐及び曲折した凹部132gは、潤滑油吐出口134gの近傍となる位置でさらに分岐及び屈曲しているが、分岐せずに屈曲だけさせる構成であってもよい。
このように、本発明に係る潤滑油路は、潤滑油路の正面視での形状(凹部の形状)を自由に設定することができる。すなわち、本発明に係る潤滑油路は、設計自由度が高く、容易に加工することができる。また、第八実施形態に係るスラスト軸受のように、潤滑油路を分岐させることができ、さらには適宜に曲折させることができるので、潤滑油吐出口の数や配置場所を所望のものとすることができる。すなわち、潤滑油を任意の吐出場所へ吐出させることができる。
以上のように、スラスト軸受100は、
平板状に形成される本体部100aと、
前記本体部100aに形成される潤滑油路130と、
を具備するスラスト軸受であって、
前記本体部100aは、第一板材110と第二板材120とが重ね合わされて形成され、
前記潤滑油路130は、前記第一板材110及び前記第二板材120の少なくとも一方の重ね合わせ面に設けられた凹部132により形成されるものである。
このような構成により、スラスト軸受100は、潤滑油路130を形成する際に、その加工を容易とすることができる。
また、スラスト軸受100においては、
前記本体部100aには、シャフト10に貫通される貫通孔101が設けられ、
前記潤滑油路130には、潤滑油吐出口134が設けられ、
前記潤滑油吐出口134は、前記貫通孔101の内周面と、前記第一板材110または/及び前記第二板材120の外側面と、の少なくとも一方に形成されることが望ましい。
また、前記潤滑油路130は、下流側へ向けて分岐させてもよい。
また、前記潤滑油吐出口134は、前記貫通孔101の内周面の全周に亘って形成させてもよい。
また、前記潤滑油路130は、前記貫通孔101の外方で当該貫通孔101を周方向に沿うように形成され、任意の吐出場所に形成された前記潤滑油吐出口134の近傍で当該潤滑油吐出口134側へ向けて分岐または/及び屈曲させてもよい。
また、前記潤滑油路130には、潤滑油給入口133が設けられ、
前記潤滑油給入口133は、前記第一板材110または前記第二板材120の外側面に形成させてもよい。
また、前記第一板材110及び前記第二板材120の少なくとも一方の外側面の表層には摺動材104が形成させてもよい。
また、前記第一板材110及び前記第二板材120の少なくとも一方の外側面には、他の部材と摺動させる摺動部103が形成され、
前記摺動材104は、前記摺動部103の表層にのみ形成させてもよい。
また、前記スラスト軸受100は、ターボチャージャ1に用いられることが望ましい。
1 ターボチャージャ
10 シャフト
22 タービンホイール
32 コンプレッサホイール
100 スラスト軸受
100a 本体部
101 貫通孔
103 摺動部
104 摺動材
110 第一板材
120 第二板材
130 潤滑油路
132 凹部
133 潤滑油給入口
134 潤滑油吐出口

Claims (9)

  1. 平板状に形成される本体部と、
    前記本体部に形成される潤滑油路と、
    を具備するスラスト軸受であって、
    前記本体部は、第一板材と第二板材とが重ね合わされて形成され、
    前記潤滑油路は、前記第一板材及び前記第二板材の少なくとも一方の重ね合わせ面に設けられた凹部により形成されることを特徴とする、
    スラスト軸受。
  2. 前記本体部には、シャフトに貫通される貫通孔が設けられ、
    前記潤滑油路には、潤滑油吐出口が設けられ、
    前記潤滑油吐出口は、前記貫通孔の内周面と、前記第一板材または/及び前記第二板材の外側面と、の少なくとも一方に形成されることを特徴とする、
    請求項1に記載のスラスト軸受。
  3. 前記潤滑油路は、下流側へ向けて分岐することを特徴とする、
    請求項2に記載のスラスト軸受。
  4. 前記潤滑油吐出口は、前記貫通孔の内周面の全周に亘って形成されることを特徴とする、
    請求項2に記載のスラスト軸受。
  5. 前記潤滑油路は、前記貫通孔の外方で当該貫通孔を周方向に沿うように形成され、任意の吐出場所に形成された前記潤滑油吐出口の近傍で当該潤滑油吐出口側へ向けて分岐または/及び屈曲することを特徴とする、
    請求項2または請求項3に記載のスラスト軸受。
  6. 前記潤滑油路には、潤滑油給入口が設けられ、
    前記潤滑油給入口は、前記第一板材または前記第二板材の外側面に形成されることを特徴とする、
    請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のスラスト軸受。
  7. 前記第一板材及び前記第二板材の少なくとも一方の外側面の表層には摺動材が形成されることを特徴とする、
    請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のスラスト軸受。
  8. 前記第一板材及び前記第二板材の少なくとも一方の外側面には、他の部材と摺動させる摺動部が形成され、
    前記摺動材は、前記摺動部の表層にのみ形成されることを特徴とする、
    請求項7に記載のスラスト軸受。
  9. 前記スラスト軸受は、ターボチャージャに用いられることを特徴とする、
    請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載のスラスト軸受。
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