JP6301735B2 - スラスト軸受 - Google Patents

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    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/23Gas turbine engines
    • F16C2360/24Turbochargers

Description

本発明は、シャフトに設けられたスラストカラーに対向して配置されるスラスト軸受の技術に関する。
従来、シャフトに設けられたスラストカラーに対向して配置されるスラスト軸受の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載のスラスト軸受は、スラストカラーの第一フランジ部及び第二フランジ部と対向する。前記第一フランジ部及び第二フランジ部は、円板状に形成され、前記スラスト軸受に対して摺動する。前記スラスト軸受は、前記シャフトに作用するスラスト荷重を受ける。
前記スラストカラーは、振動や衝撃の影響で回転時に前記シャフトが傾いた場合やシャフトのたわみによる振れ回り時に、前記シャフトと共に傾く。このとき、図11に示すように、前記スラスト軸受は、前記スラストカラーの第一フランジ部及び第二フランジ部と接触してしまう。
この場合には、傾いた前記スラストカラーの第一フランジ部の外縁部及び第二フランジ部の外縁部、すなわち、前記スラストカラーの角部と前記スラスト軸受とが局所的に接触してしまう。このため、前記スラスト軸受は、局所的な摩耗や焼き付きが発生するおそれがあった。
特開2013−185443号公報
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、局所的な摩耗や焼き付きを防止できるスラスト軸受を提供するものである。
請求項1においては、シャフトに設けられたスラストカラーに対向して配置されるスラスト軸受であって、ハウジングに固定される本体部と、摺動材料により形成されると共に前記本体部に取り付けられ、前記スラストカラーが摺動する摺動部と、を具備し、前記スラストカラーと対向する面に、前記シャフトが傾いたときに前記スラストカラーの外縁部との接触を回避するための溝部が形成されており、前記溝部は、前記本体部に形成されると共に、前記摺動部が取り付けられる部分と連続して形成される第一の溝部を含むものである。
請求項2においては、前記溝部は、回転する前記スラストカラーの外縁部に沿って、スラスト方向内側に凹んだ形状に形成されるものである。
請求項3においては、前記溝部は、前記摺動部に形成されると共に、前記摺動部の外縁部に形成される第二の溝部を含むものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、局所的な摩耗や焼き付きを防止できる。また、製造コストを低減できる。また、局所的な摩耗や焼き付きを効果的に防止できる。
請求項2においては、局所的な摩耗や焼き付きを防止できる。
請求項3においては、製造コストを効果的に低減できる。
本発明の実施形態に係るスラスト軸受を具備したターボチャージャの全体的な構成を示した側面断面図。 シャフト、第一スラストカラー、第二スラストカラー、及びスラスト軸受を示した拡大側面断面図。 スラスト軸受を示した分解斜視図。 本体部を示した図。(a)正面図。(b)背面図。 摺動部を示した図。(a)正面図。(b)背面図。 スラスト軸受を示した正面図。 シャフトが傾いた状態を示した拡大側面断面図。 スラスト軸受の変形例を示した側面断面図。(a)第一変形例に係るスラスト軸受を示した図。(b)第二変形例に係るスラスト軸受を示した図。 スラスト軸受の変形例を示した側面断面図。(a)第三変形例に係るスラスト軸受を示した図。(b)第四変形例に係るスラスト軸受を示した図。 第一変形例に係るスラスト軸受の溝部をかしめた状態を示した側面断面図。 従来技術において、シャフトが傾いた状態を示した図。
以下では、本実施形態に係るスラスト軸受100について説明する。
まず、図1及び図2を用いて、本実施形態に係るスラスト軸受100が適用されるターボチャージャ1の構成について説明する。なお、スラスト軸受100の適用対象は、本実施形態のようなターボチャージャ1(排気タービン式の過給機)に限定されるものでなく、例えば、機械式の過給機等であっても構わない。
以下では、図中に示した矢印にしたがって、上下方向、左右方向、及び前後方向を定義する。
図1に示すように、ターボチャージャ1は、シャフト10、タービン20、コンプレッサ30、軸受ハウジング40等を具備する。
シャフト10は、前後方向を軸方向として、前後中途部が軸受ハウジング40内に支持される。シャフト10は、第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14を備える。
図2に示すように、第一スラストカラー12は、前後方向を軸方向とする円筒部の前端部に、径方向外側に伸びるような形状の大径部12aが形成されることで構成される。第一スラストカラー12は、シャフト10の前後中途部に配置される。第一スラストカラー12は、シャフト10に一体的に回転可能に固定される。第一スラストカラー12は、シャフト10が前後方向に移動したときにシャフト10と共に移動する。また、第一スラストカラー12は、シャフト10が傾いたときにシャフト10と共に傾く。
第二スラストカラー14は、第一スラストカラー12と略同一の形状に形成される。第二スラストカラー14は、大径部14aが第一スラストカラー12の後端部と接触した状態でシャフト10に一体的に回転可能に固定される。第二スラストカラー14は、シャフト10が前後方向に移動したときにシャフト10と共に移動する。また、第二スラストカラー14は、シャフト10が傾いたときにシャフト10と共に傾く。
図1に示すように、タービン20は、ターボチャージャ1の前側に配置される。タービン20は、タービンハウジング22及びタービンホイール24等を備える。
タービンハウジング22は、軸受ハウジング40の前端部に固定される。タービンハウジング22の内側は、タービンホイール24を覆うような形状に形成される。タービンホイール24は、シャフト10の前端部に固定され、シャフト10に相対回転不能に支持される。タービンホイール24は、タービンハウジング22の内側に配置される。
コンプレッサ30は、ターボチャージャ1の後側に配置される。コンプレッサ30は、コンプレッサハウジング32及びコンプレッサホイール34等を備える。
コンプレッサハウジング32は、軸受ハウジング40の後端部に固定される。コンプレッサハウジング32の内側は、コンプレッサホイール34を覆うような形状に形成される。コンプレッサホイール34は、シャフト10の後端部に固定され、シャフト10に相対回転不能に支持される。コンプレッサホイール34は、コンプレッサハウジング32の内側に配置される。
軸受ハウジング40は、シャフト10を回転可能に支持するものである。軸受ハウジング40は、タービン20とコンプレッサ30との間に配置され、タービン20及びコンプレッサ30と前後方向に隣接する。軸受ハウジング40には、すべり軸受部42、スラスト軸受部44、第一給油油路46、及び第二給油油路48等が形成される。
すべり軸受部42は、軸受ハウジング40を前後方向に貫通する正面視略円状の孔である。すべり軸受部42には、シャフト10を滑らかに回転させるためのすべり軸受42aが配置される。すべり軸受42aは、シャフト10の前後中途部を支持する。
スラスト軸受部44は、軸受ハウジング40の後側面に形成される正面視略円状の窪みである。スラスト軸受部44には、スラスト軸受100が設けられる。なお、スラスト軸受100の構成については、後述する。
第一給油油路46は、すべり軸受部42及びスラスト軸受部44に潤滑油を供給(給油)するための孔である。第一給油油路46は、軸受ハウジング40の前後中途部における上側面に形成された開口部から下方へ向けて伸び、その下端部がすべり軸受部42に形成された開口部に接続される。すべり軸受部42には、このような第一給油油路46を通って潤滑油が供給される。
第二給油油路48は、スラスト軸受部44に潤滑油を供給(給油)するための孔である。第二給油油路48は、第一給油油路46の上下中途部より分岐して後方へ向けて伸び、その後端部がスラスト軸受部44に形成された開口部に接続される。スラスト軸受部44には、第一給油油路46及び第二給油油路48を通って潤滑油が供給される。
潤滑油は、例えば、エンジンのオイルパンに貯溜され、オイルポンプによって第一給油油路46まで圧送される。第一給油油路46まで圧送された潤滑油は、第一給油油路46を通ってすべり軸受部42に供給されると共に、第二給油油路48を通ってスラスト軸受部44に供給される。
ターボチャージャ1は、タービンハウジング22に供給されるエンジンの排気ガスによってタービンホイール24を回転させ、当該タービンホイール24の回転によってシャフト10を回転させる。これにより、ターボチャージャ1は、シャフト10を介してコンプレッサホイール34を回転させ、圧縮された空気をエンジンのシリンダへと供給する。
本実施形態に係るスラスト軸受100は、このようなターボチャージャ1の駆動時にシャフト10に作用するスラスト荷重(前後方向の荷重)を受けるためのものである。
次に、スラスト軸受100の構成について説明する。
図2及び図3に示すように、スラスト軸受100は、第一スラストカラー12の大径部12aと第二スラストカラー14の大径部14aとの間にそれぞれ隙間を空けて配置される正面視略円環状の部材である。スラスト軸受100は、本体部110及び摺動部120を具備する。
本体部110は、略円環状の部材の下側を切り欠いたような形状に形成される。本体部110は、その板面を前後方向へ向けて配置される。本体部110は、比較的安価な材料である鉄系材料により構成される。本体部110には、貫通孔112及びピン孔114等が形成される。
図3及び図4に示すように、貫通孔112は、正面視略真円状に形成され、本体部110を前後方向に貫通する孔である。貫通孔112は、本体部110の略中央部に配置される。貫通孔112の前端部及び後端部には、後述する溝部140が形成される。貫通孔112の内径(本体部110の内周面の前後中途部の内径)は、第一スラストカラー12の大径部12a及び第二スラストカラー14の大径部14aの外径よりも小さく、かつ、摺動部120の外径よりも僅かに小さい(図2参照)。
ピン孔114は、正面視略真円状に形成され、本体部110を前後方向に貫通する孔である。ピン孔114は、本体部110の右上部に配置される。
図2及び図3に示すように、摺動部120は、第一スラストカラー12の大径部12a及び第二スラストカラー14の大径部14aの外径よりも小さな外径を有する正面視略円環状に形成され、その板面を前後方向へ向けて配置される。摺動部120の前後方向の長さ(厚み)は、本体部110の前後方向の長さと略同一となる。摺動部120は、本体部110を構成する鉄系材料と比較して、優れた耐焼き付き性や耐摩耗性を有する摺動材料により構成される。本実施形態に係る摺動部120は、摺動材料としての銅系材料により構成される。このような摺動部120には、挿通孔122及びテーパ部124が形成される。
挿通孔122は、正面視略真円状(図5参照)に形成され、摺動部120を前後方向に貫通する孔である。挿通孔122は、摺動部120の略中心部に形成される。挿通孔122には、第一スラストカラー12の後部(円筒部)が径方向に沿って隙間を空けた状態で嵌め込まれる。
図3及び図5に示すように、テーパ部124は、摺動部120の前側面及び後側面に形成される。テーパ部124は、周方向に緩やかに傾斜する部位である。テーパ部124は、周方向に適宜の間隔を空けて(テーパ部124よりも周方向に沿った長さが短い平らなランド部を挟んで)複数形成される。本実施形態では、テーパ部124は、摺動部120の前側面及び後側面にそれぞれ四つ形成される。
このようなスラスト軸受100には、油路130及び溝部140が形成される。
図2及び図3に示すように、油路130は、概ね上下方向に伸び、本体部110及び摺動部120を跨ぐように形成される。具体的には、油路130は、本体部110の左右中央部における上部に形成された開口部から後方へ向けて伸びると共に、その後部が後下方に向けて伸び、挿通孔122に形成された開口部に接続される。こうして、スラスト軸受100においては、本体部110の上部に形成された開口部と、摺動部120の挿通孔122に形成された開口部とが、油路130を介して連通される。
溝部140は、本体部110の前側面及び後側面に形成される溝である。溝部140は、貫通孔112の前端部及び後端部に貫通孔112と連続するように形成されると共に、正面視略真円状(図4参照)に形成される。溝部140は、本体部110の前側面及び後側面における内縁部を径方向に沿って切り欠いて(つまり、貫通孔112の周囲を切り欠いて)、貫通孔112の前端部及び後端部を拡径させることで形成される。溝部140は、図2に示すようなスラスト軸受100の側面断面視において、内周面と底面(前方向を向いた面及び後方向を向いた面)とが直交する略L字状に形成される。溝部140は、油路130の前方及び後方に配置される。つまり、溝部140は、油路130と連通しない。
このような溝部140の内径(内周面の直径)は、第一スラストカラー12の大径部12a及び第二スラストカラー14の大径部14aの外径よりも大きい。溝部140の幅(径方向の長さ)及び深さ(前後方向の長さ)は、ある程度長い寸法が設定されている。
図2及び図6に示すように、スラスト軸受100は、摺動部120が本体部110の貫通孔112に圧入され、摺動部120の外周面と本体部110の貫通孔112の内周面とが略隙間無く密着することで構成される。こうして、スラスト軸受100は、貫通孔112に取り付けられ、前側面及び後側面が溝部140及び摺動部120のテーパ部124を除いて面一である略平板状に形成される。つまり、摺動部120は、溝部140が形成されることにより、前側面及び後側面において、本体部110の内縁部と摺動部120の外縁部との間に隙間が形成されている。
図1に示すように、スラスト軸受100は、第二給油油路48と油路130とが連通するように軸受ハウジング40に対して位相を合わせた状態で、ピン孔114にピンが取り付けられることで位置が決められて回り止めされる。
このようなスラスト軸受100は、軸受ハウジング40に固定される。摺動部120の前側面及び後側面には、第二給油油路48からの潤滑油が油路130を通って供給される。
図1及び図2に示すように、スラスト軸受100が軸受ハウジング40に固定された状態において、摺動部120の前側面及び後側面は、第一スラストカラー12の大径部12aの後側面及び第二スラストカラー14の大径部14aの前側面と対向する。また、溝部140は、第一スラストカラー12の外縁部12b及び第二スラストカラー14の外縁部14bと対向する。
つまり、スラスト軸受100は、第一スラストカラー12の大径部12a及び第二スラストカラー14の大径部14aとの間の隙間が、第一スラストカラー12の外縁部12b及び第二スラストカラー14の外縁部14bとの間だけ部分的に大きくなっている。
次に、ターボチャージャ1が駆動するとき、すなわち、シャフト10が回転するときのスラスト軸受100の機能について説明する。
ターボチャージャ1が駆動するとき、スラスト軸受100の摺動部120の前側面及び後側面には、油路130を介して潤滑油が供給される。すなわち、第一スラストカラー12とスラスト軸受100との隙間及び第二スラストカラー14とスラスト軸受100との隙間には、油路130を介して潤滑油が供給される。
第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14は、このような状態でシャフト10と一体的に回転する。こうして、第一スラストカラー12とスラスト軸受100との隙間及び第二スラストカラー14とスラスト軸受100との隙間には、潤滑油によって油膜が形成される。
これにより、第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14は、スラスト軸受100との隙間に形成される油膜(潤滑油)を介して、スラスト軸受100の摺動部120に対して摺動する。
前述したように、スラスト軸受100の摺動部120の前側面及び後側面には、テーパ部124が形成されている(図5参照)。したがって、第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14がスラスト軸受100に対して相対的に回転することで、第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14とスラスト軸受100との間には、油膜圧力が発生する。
スラスト軸受100の摺動部120の前側面及び後側面は、このような第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14の回転時に発生する油膜圧力によって、前方向及び後方向のスラスト荷重を受ける。
ここで、図7に示すように、ターボチャージャ1の駆動時においては、振動や衝撃等の影響でシャフト10が傾く場合がある。また、シャフト10は、そのたわみに起因する振れ回りによって傾く場合がある。
このような振動や衝撃や振れ回りによってシャフト10が傾いた場合、第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14は、シャフト10と共に傾く。一方、スラスト軸受100は、軸受ハウジング40に固定されている。したがって、シャフト10と第一スラストカラー12と第二スラストカラー14とは、スラスト軸受100に対して相対的に傾く。
以下では、説明の便宜上、図7における反時計回り方向にシャフト10が傾いたものとして説明する。
第一スラストカラー12の外縁部12b及び第二スラストカラー14の外縁部14bは、シャフト10が傾いたときに、一部(第一スラストカラー12の上端部及び第二スラストカラー14の下端部)が本体部110に対して接近する。
そこで、本実施形態に係るスラスト軸受100は、本体部110に溝部140を形成し、第一スラストカラー12の外縁部12b及び第二スラストカラー14の外縁部14bと本体部110との間の隙間を部分的に大きくしている。これにより、スラスト軸受100は、第一スラストカラー12の外縁部12b及び第二スラストカラー14の外縁部14bから本体部110の前側面及び後側面を部分的に遠ざけている。
これによれば、スラスト軸受100は、シャフト10が傾いたときに、第一スラストカラー12の外縁部12b及び第二スラストカラー14の外縁部14bと本体部110とが接触することを回避できる。したがって、スラスト軸受100は、第一スラストカラー12の外縁部12b及び第二スラストカラー14の外縁部14b、すなわち、角部と局所的に接触することを回避できる。このため、スラスト軸受100は、局所的な摩耗や焼き付きを防止できる。
つまり、溝部140の幅(径方向の長さ)及び深さ(前後方向の長さ)は、ターボチャージャ1の駆動時に想定される第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14の傾き度合い等に基づいて、本体部110と第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14とが接触しない程度に長い寸法が設定される。より詳細には、溝部140の幅及び深さは、第一スラストカラー12等が最も傾いたときに、本体部110と第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14とが接触しない程度に長い寸法が設定される。また、溝部140の幅(径方向の長さ)及び深さ(前後方向の長さ)は、油路130と連通しない程度に短い寸法が設定される。
前述したように、本実施形態に係るスラスト軸受100は、軸受ハウジング40に固定される部分である本体部110を、摺動材料とは異なる安価な材料によって形成している。つまり、スラスト軸受100は、耐焼き付き性や耐摩耗性が求められる部分、すなわち、第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14に対して摺動する摺動部120だけを高価な摺動材料によって形成している。
これにより、スラスト軸受100は、無駄なく摺動材料を用いることができる。このため、スラスト軸受100は、局所的な摩耗や焼き付きを防止できると共に製造コストを低減できる。
さらに、スラスト軸受100は、本体部110と摺動部120とを具備する構成において、貫通孔112と連続する溝部140を形成することで、シャフト10が大きく傾いた場合に、本体部110ではなく優れた耐焼き付き性等を有する摺動部120に第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14を接触させることができる。したがって、スラスト軸受100は、局所的な摩耗や焼き付きを効果的に防止できる。
このように、スラスト軸受100は、シャフト10に設けられた第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14(スラストカラー)に対向して配置されるスラスト軸受であって、前記第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14と対向する面に、前記シャフト10が傾いたときに前記第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14の外縁部12b・14bとの接触を回避するための溝部140が形成されるものである。
このように構成することにより、局所的な摩耗や焼き付きを防止できる。
このように、前記溝部140は、回転する前記第一スラストカラー12の外縁部12b及び第二スラストカラー14の外縁部14bに沿って、スラスト方向内側に凹んだ形状に形成されるものである。
このように構成することにより、局所的な摩耗や焼き付きを防止できる。
このように、軸受ハウジング40(ハウジング)に固定される本体部110と、摺動材料により形成されると共に前記本体部110に取り付けられ、前記第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14が摺動する摺動部120と、を具備し、前記溝部140は、本体部110又は摺動部120の少なくともいずれか一方に形成されるものである。
このように構成することにより、製造コストを低減できる。
このように、前記溝部140は、前記本体部110に形成されると共に、前記摺動部120が取り付けられる部分と連続して形成される第一の溝部を含むものである。
このように構成することにより、局所的な摩耗や焼き付きを効果的に防止できる。
本実施形態において「回転する第一スラストカラー12の外縁部12b及び第二スラストカラー14の外縁部14bに沿ってスラスト方向内側に凹んだ形状」とは、溝部140が、回転中に傾いた第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14がスラスト軸受100と接触しない程度の幅(径方向の長さ)及び深さ(前後方向の長さ)を有する形状を指す。
なお、本発明に係るスラスト軸受は、本体部と摺動部とが一体的に形成されていても構わない。このような場合において、スラスト軸受は、摺動材料によって形成されることが好ましい。
本発明に係る溝部は、貫通孔112(摺動部が取り付けられる部分)と連続して本体部に形成される必要はなく、本体部の貫通孔112とは離間する位置に形成されていてもよい。例えば、溝部は、正面視において、貫通孔112より一回り大きい略円環状に形成されていてもよい。また、溝部は、本体部に形成される必要はなく、摺動部に形成されていてもよい。
そして、本発明に係る溝部の構成は、本実施形態に限定されるものでなく、本体部及び摺動部に形成される二つの溝部を有するような構成であっても構わない。この場合、溝部は、例えば、図8(a)に示す第一変形例に係るスラスト軸受200の溝部240のように、第一の溝部242と第二の溝部244とを有する。
第一変形例に係る第一の溝部242は、本体部210に形成され、本実施形態の溝部140と略同一形状に形成される。第一変形例に係る第二の溝部244は、摺動部220の外縁部の前端部および後端部に形成される。第二の溝部244の深さ(前後方向の長さ)は、第一の溝部242の深さよりも浅い。
第一変形例のスラスト軸受200のように、本体部210だけでなく、摺動部220にも第二の溝部244を形成することで、摺動部220の外縁部に対して第一スラストカラー12の大径部12aの後側面及び第二スラストカラー14の大径部14aの前側面が接触することを回避できる。つまり、スラスト軸受200は、第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14のスラスト軸受200と対向する面が局所的に摩耗することを防止できる。
また、スラスト軸受200は、摺動部220の外縁部を部分的に小径化できる。このため、第一変形例のスラスト軸受200は、摺動部220を形成するために必要な摺動材料の量を減らすことができる。したがって、第一変形例のスラスト軸受200は、その製造コストを低減できる。
このように、前記溝部240は、前記摺動部120に形成されると共に、前記摺動部120の外縁部に形成される第二の溝部244を含むものである。
このように構成することにより、製造コストを効果的に低減できる。
以上のように、本実施形態に係る第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14は、本発明に係るスラストカラーの実施の一形態である。
本実施形態に係るスラスト軸受100の前側面及び後側面は、本発明に係るスラストカラーと対向する面である。
本実施形態に係る溝部140は、本発明に係る溝部の実施の一形態である。
第一変形例に係る第一の溝部242は、第一の溝部の実施の一形態である。
本実施形態に係る軸受ハウジング40は、本発明に係るハウジングの実施の一形態である。
また、本実施形態において、前後方向は、スラスト方向に対応する。
なお、本発明に係る溝部の形状は、本実施形態に限定されるものでなく、例えば、図8(b)に示す第二変形例に係るスラスト軸受300の溝部340のようなテーパ状に形成されていても構わない。第二変形例に係る溝部340は、第一の溝部342と第二の溝部344とを有する。
第一の溝部342は、本体部310の前側面及び後側面に形成される。第一の溝部342は、径方向内側に向かうにつれて本体部310の前後方向外側に伸びるようなテーパ状に形成される。第二の溝部344は、摺動部320の外縁部の前端部および後端部に形成される。第二の溝部344は、第一の溝部342と面一となるように、径方向内側に向かうにつれて摺動部320の前後方向外側に伸びるようなテーパ状に形成される。
つまり、溝部340は、傾いた第一スラストカラー12及び第二スラストカラー14に沿うような形状に形成される。
本発明に係る本体部に形成される第一の溝部は、摺動部に形成される第二の溝部よりも深い必要はない。
例えば、本発明に係る溝部は、図9(a)に示す第三変形例に係るスラスト軸受400の溝部440のように、第二の溝部444よりも浅い第一の溝部442を含むものであっても構わない。また、本発明に係る溝部は、図9(b)に示す第四変形例に係るスラスト軸受500の溝部540のように、互いに同じ深さの第一の溝部542と第二の溝部544とを含むものであっても構わない。
なお、本発明に係るスラストカラーの構成は、本実施形態に限定されるものでなく、例えば、一つのカラーから構成されていてもよい。また、スラストカラーは、シャフトに溝部を形成する等して、シャフトに形成されていても構わない。
本発明に係る本体部の形状は、本実施形態のような略円環状の部材の下側を切り欠いたような形状に限定されるものでなく、例えば、略円環状や略多角形状等であっても構わない。
本発明に係る摺動部は、本実施形態のような略円環状に限定されるものでなく、例えば、略多角形状に形成されていても構わない。この場合、本体部の貫通孔は、摺動部と略同一形状に形成される。このような場合において、本発明に係る溝部は、回転するスラストカラーの外縁部の形状に合わせて本体部及び摺動部を跨ぐような正面視略真円状に形成されていても構わない。
本発明に係るスラスト軸受は、必ずしも本体部に摺動部が圧入される必要はない。スラスト軸受は、例えば、本体部と摺動部とが溶接によって固定されても構わない。
また、スラスト軸受は、本体部又は摺動部がかしめられることで摺動部が本体部に固定されていても構わない。この場合、図10に示すように、スラスト軸受には、例えば、第一変形例に係るスラスト軸受200にあるような溝部240が形成される。スラスト軸受は、第一の溝部242及び第二の溝部244のうち深さが浅い方の溝部、すなわち、第二の溝部244がかしめられて、摺動部220にかしめ部226が形成される。こうして、摺動部220は、本体部210に固定される。
スラスト軸受は、スラスト方向の一方向(例えば、前方向)のスラスト荷重を受けるものであってもよい。このような場合において、スラスト軸受は、例えば、本体部に形成される凹部に、前記凹部と略同一形状に形成される摺動部を圧入することで構成されるものであってもよい。
10 シャフト
12 第一スラストカラー(スラストカラー)
14 第二スラストカラー(スラストカラー)
100 スラスト軸受
140 溝部

Claims (3)

  1. シャフトに設けられたスラストカラーに対向して配置されるスラスト軸受であって、
    ハウジングに固定される本体部と、
    摺動材料により形成されると共に前記本体部に取り付けられ、前記スラストカラーが摺動する摺動部と、
    を具備し、
    前記スラストカラーと対向する面に、前記シャフトが傾いたときに前記スラストカラーの外縁部との接触を回避するための溝部が形成されており、
    前記溝部は、
    前記本体部に形成されると共に、前記摺動部が取り付けられる部分と連続して形成される第一の溝部を含む、
    スラスト軸受。
  2. 前記溝部は、
    回転する前記スラストカラーの外縁部に沿って、スラスト方向内側に凹んだ形状に形成される、
    請求項1に記載のスラスト軸受。
  3. 前記溝部は、
    前記摺動部に形成されると共に、前記摺動部の外縁部に形成される第二の溝部を含む、
    請求項1又は請求項2に記載のスラスト軸受。
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