JP5541885B2 - ターボチャージャ用の球形スラスト軸受装置 - Google Patents

ターボチャージャ用の球形スラスト軸受装置 Download PDF

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Description

本発明はターボチャージャにおけるスラスト軸受の構造を取り扱う。
ターボチャージャは、燃焼室に流入する吸気の質量流量を増大させるために、エンジンにおいて用いられる。この質量流量の増大が、適切な燃料流量の増大と合致している場合には、エンジン出力の顕著な増大が実現される。コンプレッサホイールに機械的に連結されるタービンホイールを駆動するエネルギーはエンジンの排気から取り出される。コンプレッサホイールの回転によって、そのハウジング内でなされる仕事は、タービンからのエネルギーを全圧力および温度に変換する。
ターボチャージャは非常に高い回転速度で運転される。回転速度は、コンプレッサホイールのブレード前縁の外側の先端で測定され、従ってrpmおよび直径の両者の関数である。各コンプレッサホイールの最高運転回転速度は、種々の空気力学的および構造的理由から、個別の製造メーカによって選択される。大型のターボチャージャにおいては、この先端速度は約80,000RPMに換算され、小型のターボチャージャの場合には、この先端速度は約300,000RPMに換算される。
この極端な高速度のために、軸受の構造は難しくかつ重大である。
軸受の機能には2つのモード−半径方向および軸方向−がある。半径方向負荷はジャーナル軸受(120)によって制御され、軸方向負荷は、図1に見られるように軸方向軸受またはスラスト軸受(114)によって制御される。
非常に大型のターボ機械用もしくは初期のターボチャージャ用のジャーナル軸受は、軸が軸受内部で回転する固定スリーブ方式のものであった。この軸は油膜上に支持されるが、この構造の軸受は軸受ハウジングに対しては回転しない。速度の増大と共に、このタイプの軸受は軸の運動を制御するのに不十分となり、軸を支持する内側の膜に加えて外側の膜も存在するフローティングタイプの軸受に置き換えられた。フローティング軸受の場合には、軸は軸受内部で自由に回転し、軸受は軸受ハウジング内部で自由に回転する。
エンジンからの油圧は、ターボチャージャの軸受ハウジングに供給される。油圧は、続いて、軸受ハウジングのドリル孔から、軸受に対する軸受内腔を通してジャーナル軸受に供給される。軸受自体は、通常、内側直径および外側直径を繋ぐ半径方向の孔を有しており、そのため、オイルが、圧力の下で軸受の内側表面に供給される。軸受の内側表面に対する軸の回転の作用は、軸を軸受内側に支持する多円弧形(multi−lobed)のオイルのウェッジを発生させる。オイルの表面張力が、軸に対して軸受を駆動するという点においてウェッジを補助する。通常、軸受は約33%N(Nは軸の速度)で回転すると見るのが一般的である。軸と軸受内側との間の遠心運動も、幾分かのオイルが外側の油膜領域に送られる原因になる。外側の軸受直径と軸受ハウジングとの間の容積。
軸と軸受内側との間の動力学の場合と同様に、回転している軸受の外側直径と静止している軸受ハウジングとの相対的運動も、同様の多円弧形のオイルのウェッジを生成し、それが、軸受を軸受ハウジング内部に支持する。
すべての軸受がオイル輸送に半径方向の孔を利用しているわけではない。いくつかの軸受は、内側または外側直径の表面に半径方向および軸方向両方の溝を有する。その機能は同じである。すなわち、軸の支持および制動の提供である。
軸受装置が軸を十分に制御しなければ、軸は制御されなくなり、どちらかのホイール(タービンまたはコンプレッサ)とそのハウジングとの間の接触が可能になって、最終的にはターボチャージャの破壊をもたらす。
ターボチャージャのロータの動力学はきわめて複雑である。
回転組立体に対する動的負荷は種々の発生源から生じる。すなわち、
−回転組立体の不つり合い、
−回転組立体のモードの移動、
−エンジン、排気マニホールド、燃焼事象等からのターボチャージャ装着台の励振、
−車両事象からの装着台の励振、
等である。
図2に示す回転組立体は次の要素から構成される。すなわち、軸およびタービンホイール(101)、(110)と、コンプレッサホイール(111)と、スラスト座金(102)および(105)(これらは単一部品として、または別個の部品の組立体として製作できる)、通常はスラスト座金部品の特徴部分であるオイルフリンガ、ナット(112)などを含む小部品の集合体とである。これらの構成要素は、組み立て時に軸およびホイールに固定され、従って、その組立体は単一の構成要素として作用する。回転組立体は非常に高度につり合い調整しなければならない。個々の構成要素は、高速においてつり合いの限界内に入るようにつり合い調整される。この組立体はまた、組立体として、用途に応じて、種々の理由から、低速または高速においてつり合い調整される。
回転組立体は3つの危険速度モードを通過する。円錐モード、円筒モードおよび曲げ危険モードである。これらのモードは、理論的に分析され、危険速度が、ターボがその速度範囲に入らないようなものになるように設計される。
このタイプの軸受は、制御の下での軸の回転を可能にする。軸は円を描くのではなく、一連の軌跡を描く。軸の速度の増大と共に、軸のコンプレッサ端における端部はいくつもの小さいループ(31)を描き、これらのループ自体が、図3aに示すように1つの大きな軌跡線(32)を描く。速度が安定すると、この軌跡は妥当な範囲で繰り返される。図3bは、軸のコンプレッサ端が描く繰り返し軌跡(30)を示す。軸受ハウジングの真の幾何学的中心を表す点(33)は、必ずしも軌跡(30)の中心ではない。繰り返される軌跡(30)の線は、多数の作動が重なり合った結果である。すなわち、ほんの数回の回転のみが示されると、動きは、ループが抜けた初期作動のそれと同様のものになるであろう。
図4は、タービンホイールの端部が、軸の中心線において描く軌跡を示す。図4のグラフの座標の中心(40)は軸受ハウジングの真の幾何学的中心を表す。らせんは、速度が最大速度に増大している時に軸が描く軌跡(41)を表す。外側の円(42)は高速における軸の運動を表す。外側の円(42)は多数の作動が重なり合った結果である。
図5は、軸に沿う種々の点における軸の運動をまとめて表示している。左端から順に次のとおりである。すなわち、
第1の軌跡(50)はコンプレッサのナットの軌跡であり、
第2の軌跡はコンプレッサ先端部であり、
第3の軌跡はコンプレッサの質量中心であり、
第4の軌跡はコンプレッサ背面の不つり合い部であり、
第5の軌跡(51)はスラスト座金であり、
第6の軌跡(52)はコンプレッサ端のジャーナル軸受であり、
第7の軌跡(53)は軸受のスパンの中心であり、
第8の軌跡(54)はタービン端のジャーナル軸受であり、
第9の軌跡はタービンホイールの背後壁の不つり合い部であり、
第10の軌跡はタービンの質量中心であり、
第11の軌跡はタービンホイール先端の不つり合い部であり、
第12の軌跡(55)はタービンホイール先端部である。
この分析から、ジャーナル軸受の軸方向位置の間(52〜54)においては軸に沿う点の半径方向変位はほとんどないことが分かる。
スラスト軸受は、回転組立体に対する空気力学的および動力学的な正味の軸方向負荷を支持することが要求される。図6は、コンプレッサホイール(111)およびタービンホイール(110)を備えたターボチャージャを概略的に表す。コンプレッサホイールが空気をターボチャージャの中に吸い込む際にコンプレッサホイールに作用する空気力学的な力は、コンプレッサホイールの背面側に作用する局所的な正味の力(62)である。この領域に作用する圧力は、ホイールの回転によってホイール背後の空気に対して惹起される空気力学的効果であり、軸受ハウジング内部の圧力が軸のシールを通ってホイール背後の容積内に抜ける時のその圧力の効果である。この圧力は、コンプレッサホイールがディフューザ面の軸受ハウジング側内に引き込まれると、正の側(コンプレッサ端)に大きく影響される可能性がある。ホイールの前面側においては、タービンによるホイールの駆動によって、空気がホイール内に吸い込まれ、その空気が、コンプレッサ排出口に排出される前に圧縮される。これによって、コンプレッサホイールの流入側に正味の(通常負の)圧力(61)が生じる。排気圧力(64)は、それがホイールを駆動する際にタービンホイールに作用する。タービンハウジングの大きさも、これらの圧力に、正味のスラスト負荷が常に一方向であり得る程度まで影響を及ぼす。タービンホイールの背後の圧力(63)は、軸受ハウジング圧力がシールから漏洩する際にその圧力によって影響を受ける局所的な空気力学的圧力である。
上記の作用力は、きわめて単純化された状態として描かれているが、常に存在するものである。これらの力に、ターボチャージャ外部の状況が重ね合わされる。空気フィルタの影響は、コンプレッサの流入側に影響を及ぼす強力な圧力の駆動体である。フィルタがその機能を遂行するにつれて、フィルタの遮蔽が進行し、コンプレッサの作用に制限を加えるが、この制限によってコンプレッサ流入部における圧力が低下する。エアコンの(フィルタ空気の)空気供給の影響、またはコンプレッサ流入部の前面からの(フィルタ)空気吸い込みの影響も、コンプレッサホイールの吸気側の圧力に影響をもたらす。タービン側においては、排気ブレーキが、タービンホイールのブレード側に対する圧力に大きく影響する可能性がある。軸受ハウジング内部の圧力条件は、複数のややかけ離れた条件によって影響を受ける。エンジンの圧縮気がピストンリングからクランクケースに漏れ出す。また、クランクケースが大気に通じていると、高度の圧力がクランクケースに影響する。軸受ハウジングのドレンは、ターボチャージャからの廃油をエンジンのオイル系統に戻すためにクランクケースに直接接続されているので、クランクケース内の気体は、オイルシールを通して軸受ハウジング内に流入して、タービンホイールおよびコンプレッサホイール両者の背後の圧力に影響を及ぼすことがある。
タービンホイールへの排気ガスの流れを変化させるVTGは、翼板の位置に応じて、スラスト軸受の負荷を上昇または下降させる。図7のチャートは、X軸に示した翼板の位置の変化(71)に対するスラスト負荷を示す。X軸の右側は翼板が全開の状態であり、X軸の左側は翼板が全閉である。チャートにおいて、コンプレッサ流れは、マップのサージ側にある菱形の点の線(77)およびマップのチョーク側にある四角の点の線(76)として表現される。Y軸(72)はニュートン表示のスラスト負荷であり、ゼロまたは零の線は(73)である。この線は、ターボの異なる形態または外被条件に対して変化する可能性がある。Y軸の上側(74)はタービン端に向かう力であり、Y軸の下側(75)はコンプレッサ端に向かう力である。この場合、零の線(73)がY軸の中心にはないことが分かる。1つの試験ターボについて、翼板が全開の場合、マップのサージ側におけるスラスト負荷はコンプレッサ端に向かい(−100Nの値で)、同じターボに対して、翼板が閉の場合は、マップのサージ側において、負荷は同じ方向であるが、その力が大きくなっている(−240Nの値)。マップのチョーク側においては、変化は大きさおよび方向において異なる。翼板が全開の場合、力はタービン端に向かう(+45Nの値で)。翼板が閉じられると、力はコンプレッサ端に向かう(−150Nの値で)。翼板が65%開の場合、マップのチョーク側において力は実際上ゼロであるが、マップのサージ側における力は、方向を変えることがなく、常にコンプレッサ端を向いている。すなわち、VTGターボの場合、これらのスラスト力は翼板の位置の変化によって激しく変化するので、多くの場合、より頑丈なスラスト軸受がスラスト負荷を担持する必要があることが分かる。
典型的なスラスト軸受の構造は、図1の平板形断面またはフラットな断面のプレート(114)構造であり、これが軸受ハウジング(100)内に取り付けられる。回転組立体は、その中にスラスト要素部品、通常は図2の1対のフラットなリング(102)、(105)を有し、これが、スラスト軸受のそれぞれの側に位置して、スラスト軸受に正味のスラスト負荷を印加する。多くの場合、コンプレッサ側のスラストリング(102)は、フリンガ(113)の一部、または、コンプレッサ端のピストンリングを担持する構成部品である。これらのスラストリングは、通常、製造メーカの好みに応じて、単一体部品、2個部品または3個部品であるが、組み立て後は、それらは同様に機能する。スラスト負荷は、流体力学的油膜を介してスラスト軸受に伝達され、スラスト軸受は、軸受ハウジングに対して反作用して、軸を所定位置に保持する。
いくつかのスラスト軸受は、その中に、軸用の円形の穿孔を有する。いくつかのスラスト軸受は、図12のように、組み立てに役立つ開放セグメント部分(137)を有する。負荷担持容量およびパッドの個数のいずれも、この構造態様によっては変化しない。典型的なターボチャージャのスラスト軸受は、図12に示すように、ターボチャージャの軸線の回りに、いくつものスラスト領域(図13に示すように傾斜面およびパッドから構成される)を有する。オイルは、軸受ハウジングおよびスラスト軸受内の一連の油孔からスラストパッドに供給される。個別に供給されるパッドにオイルを分布させる一般的な方法は、軸受ハウジング内の油孔を、軸受ハウジングの装着面に接するスラスト軸受面に形成されるオイル流路(125)に流体接続する方式である。この軸受ハウジングの装着面は、スラスト軸受を軸受ハウジング内において軸方向に位置決めするだけでなく、オイル流路(125)の閉止体ともなる。
スラスト軸受のスラスト領域または反作用領域は、通常、1対の研磨された鋼の座金状のリングから構成され、スラスト負荷を、回転組立体のコンプレッサ端またはタービン端の方向に伝達する。図10は、スラスト座金が取り付けられた典型的な軸およびホイール(101)を示す。左側またはコンプレッサ端におけるスラスト座金(102)はタービン端に向かうスラストを伝達し、右側またはタービン端におけるスラスト座金(105)はコンプレッサ端に向かうスラストを伝達する。スラスト軸受(104)から軸受ハウジング(100)への反作用は、1つの方向においては、スラスト軸受(104)と軸受ハウジング(100)との境界面を通して担持され、もう一方の方向においては、スラスト軸受(104)と、軸受ハウジングのポケット部分に対する閉止体であるインサートとの境界面を通して担持される。スラスト軸受面上には、スラストリング(102)および(105)の領域に隣接して、スラストパッドが設けられる。図12は、典型的な6パッドのスラスト軸受(104)を概略的に表現しており、その内の1つのパッドが円で囲まれている。この領域は図13に拡大して示されており、スラスト軸受(104)と、スラストリング(102)と、スラスト領域(135)に対する傾斜面(134)とを明瞭に示している。オイル供給孔(136)は、流路(125)に接続して示される。
スラストリングは軸の速度で回転している。スラスト軸受は、通常、回転しないように固定具またはピンで固定されているので、軸受ハウジングに対して軸方向にも半径方向にも静止している。オイルは、ジャーナル軸受への給油路と同じ供給路から軸受ハウジングに供給される。エンジンオイルの圧力によって、オイルの流れは、オイル流入部(116)を通り、スラスト軸受のオイル流路(125)に至る油孔(117)を経由して、軸受ハウジングの中に強制的に導かれる。オイルはスラスト軸受の傾斜面(134)上に流出する。スラスト軸受の傾斜面上の油膜に対するスラスト座金の回転によってオイルの流体力学的ウェッジが形成され、この流体力学的ウェッジが、スラスト軸受パッド(135)に対して、スラスト座金(102)および(105)、従ってスラスト負荷を支持する。2つの反対側のスラストリングおよびスラスト軸受面があるので、どちらの方向のスラスト負荷もこの構造によって支持される。この基本的な構造には多くの変形態様があり、これらはすべて同様に機能する。
オイルウェッジの完全性は、スラスト軸受のパッドと、回転するスラスト座金面の速度および幾何学的形状との間の関係、並びに、オイルの一定流量に依存している。このようなオイルウェッジによって支持し得るスラスト負荷は、速度および粘度に直線的に比例するが、間隙の2乗に逆比例する。この間隙は、任意の点におけるパッドとスラスト座金との間の間隔である。前記のように、図5の斜視図から見た時に、1つの端部において1つの軌跡パターンを描き、他端において相反的な軌跡パターンを描く軸の場合には、軸上に固く装着されるスラスト座金は傾く。その結果、スラスト座金は軸に垂直なので、軸の中心線からの距離が遠くなる程、スラスト軸受パッドに対するスラスト座金の間隙も急激に変化する。
典型的なスラスト軸受の場合、それを通過するオイル流量は、ジャーナル軸受を流れるオイル量よりも多い。その結果、スラスト軸受のオイル流れは、軸受ハウジングのオイルによる充填に寄与し、かつ、コンプレッサ端のシールまたはタービン端のシールのいずれかを通り抜けるオイルになるような変容し易いものになる傾向がある。このオイルがコンプレッサ端を通り抜けると、それは燃焼過程の一部に入り、その燃焼副生物は、エンジンの排出物質中の粒子状物質になる。このオイルがタービン端のシールを通り抜けると、それは排気に混入して、触媒を被毒し、後処理装置を損傷する可能性がある。排出物質規制が厳しくなると共に、全排出物質に対するこの影響の側面は一層重大になる。
スラスト軸受の製造は、中実棒からの機械加工、鋳造品からのフライス加工、粉末金属の焼結、圧縮成形および鍛造とすることができる。1つの一貫した特徴は、スラスト軸受はすべて基本的にフラットであるという点である。スラスト面および傾斜面の構造は多くの形態を取る。傾斜面対パッドの比は、20%傾斜面〜60%傾斜面の範囲である。いくつかの傾斜面は圧印操作によって形成され、いくつかの傾斜面は圧縮成形操作によって、さらに、いくつかの傾斜面は機械加工操作によって形成される。いくつかの傾斜面はオイル用のドリル孔から給油されるのではなく、スラスト軸受の吸入部への溢流によって給油される。これらの変形態様のすべてに通じる点は、油膜が喪失するとほとんど即刻にスラスト軸受の欠陥が発生することである。
油膜は、油圧またはオイル流量の低下によって劣化または破壊される場合がある。汚濁オイルまたは汚染オイル(例えば通常のエンジン燃焼からの粒子状物質による汚染)は、軸受を早期に摩耗させ、パッド形状の損壊と最終的な故障とをもたらす。軸受のスラスト容量に対する過荷重は別の故障原因になる。これは、排気ブレーキまたは流入フィルタの詰まりのようなほとんど外部の影響によって惹起される可能性がある。
傾斜面およびパッドのスラスト支持構成においては、軸の運動の偏位を最小に維持することが必要である。完全に同心に配置されたスラスト座金および軸受の組み合わせ体上に負荷される流体力学的油膜圧力が図8に示される。この例においては、6パッド軸受について分析されているが、各パッド上の圧力(80)が全パッド上に良好に形成され、しかもほぼ等しいことが分かる。スラスト座金が、スラスト軸受パッドに対して、傾斜状態、すなわちこの場合、最大傾斜状態の25%(幾何学的最大傾斜角度の25%)である0.24°にある時は、油膜厚さは94%低減する。この場合、ただ1つのパッド(92)のみが所要の圧力に達しており、1つのパッド(91)がどうにか最大値に近接している。最大間隙を有するパッド(すなわち軸に最も近いパッド)(93)は大きな流体力学的油膜圧力を示しておらず、その結果、全スラスト軸受装置の能力はその潜在能力の16%〜33%の範囲にあり、これは故障を生じる可能性が非常に高いと想定できる。傾斜状態が存在する時には、スラスト軸受へのオイル流量が増大するが、これは、ターボ運転に利点をもたらすことは全くなく、オイルの漏れによって排出物質を劣化させる可能性があることが、分析的にかつ経験的に示されてきた。
この傾斜角度が図10に示される。軸の傾斜(106、107)は、両方向において、幾何学的最大角度によって決定される。この幾何学的最大角度は、検討中の各部品に対する最悪の公差の場合に、(軸受ハウジング内の)軸受内腔、ジャーナル軸受および軸間の模擬的な金属対金属接触を作り出すことによって軸が到達し得る角度である。傾斜中心(118)は、模擬された軸傾斜の検討において、軸の(傾斜した)中心線が交差する点である。2つの計算された傾斜軸線(106、107)が、軸受ハウジングの内腔の幾何学的形体を傾斜中心(118)において横切る。
パッドおよびスラスト面の不一致の問題は、スプリング付勢パッドまたは傾斜パッドの軸受によって解決される場合が多い。米国特許第4,300,808号明細書(Yoshida)は、複数の軸受パッドと、パッド位置決め部材とを含む傾斜パッド軸受を教示している。この複数の軸受パッドは、そのアーチ形の外周表面において軸受支持体の内側表面と表面接触して傾斜可能に配備され、パッド位置決め部材は、隣り合う軸受パッドの円周方向端部を位置決めするためのものである。この特許が注記するように、殆どの傾斜パッド軸受は多数の部品を有し、構造が複雑である。最善のものでも、傾斜パッド軸受は、受容可能なスラスト出力を提供するものの、その構造があまりに複雑であり、ターボチャージャの製造にコストが掛かりすぎる。
また、例えば船舶用の大型の傾斜パッドスラスト軸受(例えばキングベリー(Kingbury)社の回転シュー型スラスト軸受(Pivot−Shoe Thrust Bearing))もある。あるいは、米国特許第6,499,883号明細書(Miller)および米国特許第5,743,654号明細書(Ide)を参照されたい。これらはターボチャージャにおけるスラスト軸受の機能と同じ機能を実現する。すなわち、軸受の面に対して変化する角度において、スラスト面を表す軸からのスラスト負荷を支持する。これらの構造の機能は、迎え角、および、スラスト軸受パッドとその相手側のスラスト面との間の間隙距離を維持することである。これらは、大きさおよびコストの制限から、ターボチャージャには容易には適用されない。
軸受の表面を形成する2つの要素の相対する表面に設けられるオイル溝を用いることによってスラスト面に十分なオイルを供給する有効な方法を教示する特許、例えば米国特許第6,669,372号明細書(Martin)がある。この発明は、スラスト負荷を支持する軸受パッドに十分な潤滑を供給するコスト効率的な解決策である。この解決策は、スラスト軸受パッドとその相手側のスラスト面との間の間隙が変化することにある傾斜スラストの問題点を、スラスト表面内のウェルを用いて軸受をオイルで溢れさせることによって解決する。
米国特許第6,418,722号明細書(Arnold)は、タービンホイールおよびコンプレッサホイールを相互結合する回転軸の中心に取り付けられるスラストカラーと、スラストカラーを制限するために中央ハウジングの内部の中心に配置されるスラスト軸受とを配置することによって、軸の動きおよびシール容量が強化されることを教示する。この特許は、典型的なフラット形スラスト軸受を取り扱っており、球形のセグメント構造を用いることによってこのフラット形スラスト軸受を改善する点については検討または教示をしていない。
将来の排出物質に関する環境においては、軸受ハウジングからコンプレッサまたはタービンの空気流路へのオイルの流出を劇的に低減しなければならなくなり、これによって、潤滑油の量のさらに厳しい使用が必要になるであろう。今日のスラスト軸受の問題点は、それが、コスト効率的なジャーナル軸受構造を用いることによって惹起される軸の傾斜にそれほど寛容ではないという点にある。軸における傾斜は、高価な転がり要素軸受を用いることによって技術的には最もよく対応できるが、100万マイルの持続が要求される部品であるという点でこの軸受の寿命には疑問がある。当然ながら、転がり要素軸受を用いる場合は、この軸受は、その構造によってスラスト機能を実現する。
現在のスラスト軸受は、高負荷条件において機能を発揮し続けるために、最適のスラスト軸受パッド−スラスト座金間間隙よりも小さい間隙状態であって、大きな傾斜角度運転の下で発生する間隙状態になった時に、軸受が多量のオイルを流すことを要求する。
排出物質規制がますます厳しくなるに伴って、軸受ハウジングからタービンまたはコンプレッサのハウジングの中へのオイルの流出はさらに重要な問題になる。このオイル流出を防止する最良の方法の1つは、軸受ハウジング内へのオイル流量を少なくすること、すなわち、シールを通って流れ得るオイルを少なくすることである。今日のスラスト軸受の構造はこの理想と逆の道を行くものである。
自動車産業においては、現今の構造において使用されるよりも少量のオイル流量を使用するスラスト軸受構造であって、軸のあらゆる傾斜状態の下で頑丈であることができ、あらゆる条件の下で高い負荷および高負荷のデューティサイクルを支持することができ、ターボチャージャに見られる高速高温状況において経済的な運転が可能であるようなスラスト軸受構造に対する要求が存在する。
本発明は、回転軸(101)の軸線に沿う種々の点が異なる軌跡を描く(図5)ことに注目する。回転組立体は、ジャーナル軸受間の軸方向位置においてごく僅かな半径方向変位しか示さず、1つの軸方向位置−傾斜中心(118)と呼称する−においては、半径方向変位はほぼゼロである。その結果、軸端は、この傾斜中心からの「振り子」であるように見える。従来型のフラットなスラスト軸受の場合には、ロータのこの傾斜は、静止構成要素上のスラストパッドと動的構成要素上のスラスト面との間の傾斜状態に変換される。高いrpmと長寿命とが要求されるターボチャージャの条件の下では、この傾斜状態は、時間経過と共に摩耗およびオイル流量を増大するが、これはいずれも好ましくない。
発明者らは、この現象を考慮してスラスト軸受を構成する可能性を見出した。この洞察に基づいて、発明者らは、スラスト軸受およびスラスト座金双方のスラスト面を、球形構成の適合する組み合わせ体として設計した。この場合、曲率半径は、スラスト軸受の中心線から回転組立体の傾斜中心までの距離である。この構造は、運転上のあらゆる傾斜量を吸収し、従って、傾斜に伴う問題点を回避している。
本発明によるターボチャージャの球形(回転体動力学的および傾斜補償式)スラスト軸受組立体は、従来型の「フラット」なスラスト軸受に伴う問題点とは無関係であり、スラスト軸受の球形の幾何学的形状を用いることによって、たとえターボチャージャ軸が「みそすり運動」する場合でもスラスト面間の一定の関係を維持する。この幾何学的形状は、フラットなスラスト軸受よりも製造が難しいが、通常のフラットなスラスト軸受の場合に可能なものよりもさらに一定なスラストパッドおよびスラスト座金間の関係を提供する。この一層一定な関係の結果として、スラスト軸受は、より高い負荷能力とより少ないオイル流量とでもって運転され、これは究極的には車両の排出物資を低減することができる。
本発明を、実施例として添付の図面に表現するが、本発明はこの図面に限定されるものではない。添付の図面においては、同じ参照番号は類似の部品を示す。
典型的なターボチャージャの断面を示す。 回転組立体の部品の断面を示す。 回転組立体の速度上昇中に軸のコンプレッサ端が描く軌跡を示す。 軸が運転速度にある間に軸のコンプレッサ端が描く軌跡を示す。 軸のタービン端が描く軌跡を示す。 回転組立体上に選定された軸方向位置における軌跡を示す。 コンプレッサおよびタービンホイールに作用する圧力を示す。 典型的なVTGターボチャージャが発生するスラスト負荷を示す。 完全に同心配置されたスラスト軸受が生成する流体力学的油膜圧力を表すシミュレーションである。 最大傾斜の25%の傾斜において生成される流体力学的油膜圧力を表すシミュレーションである。 フラットなスラスト装置用の典型的な回転組立体の断面である。 球形のスラスト装置を備えた回転組立体の断面である。 典型的なスラスト軸受である。 図12のスラストパッドおよび座金の拡大図である。 対称的スラスト部分を備えた球形軸受の別の実施形態の断面である。 傾斜を吸収するように揺動可能なスラスト組立体を備えた球形軸受の別の実施形態の断面である。 図15の実施形態を中央ハウジング内に装着した状態を示す。 中央ハウジング内において、1組のジンバル内に組み込まれたスラスト軸受のさらに別の実施形態を示す。 図17の実施形態を詳細表示用に拡大した図である。
前記のように、従来型のスラスト軸受の構造は、その詳細において種々多様であるが、基本的にフラットである。本発明の底層にある概念を理解すると、あらゆる従来型のフラットなスラスト軸受を、本発明に従って、球形構造(球形のスラスト境界面)に設計し直すことができる。
すなわち、回転軸(101)の軸線に沿う種々の点が異なる軌跡を描く(図5)。さらに具体的には、同じ形状であるが異なる直径の軌跡を描く。回転組立体は、ジャーナル軸受間の軸方向位置においてはごく僅かな半径方向変位しか示さず、1つの軸方向位置−傾斜中心(118)と呼称する−においては、半径方向変位はほぼゼロである。すべての方向に自由に揺動し得る振り子は球を描くことを考慮して、発明者らは、この幾何学的形状を組み込んだスラスト軸受を構成する可能性を見出した。このため、スラスト軸受およびスラスト座金双方のスラスト面は、球形構成の適合する組み合わせ体であり、曲率半径は、スラスト軸受の中心線またはスラスト面から回転組立体の傾斜中心までの距離である。
傾斜中心は軸の中心線上の点または位置であって、軸がその回りに傾斜する点または位置である。この位置または点は、回転組立体の幾何学的形状の分析によって決定され、軸、軸受、軸受ハウジングの内腔、コンプレッサおよびタービンホイールの各ハウジング輪郭からの隙間、並びに、ジャーナル軸受の軸方向間隙のような項目の公差および隙間によって限定される。この分析は、また、軸の動的曲げ分析と試験研究所で取られた経験的データとによって修正される。傾斜角度(106、107)はこの分析の結果である。取り上げた試験ターボについては、この角度は0.24°であった。
球形スラスト軸受の形態は、スラスト軸受(85)が図11に示すような中心断面を有するように構成される。その中心線(110)は、このスラスト軸受の中心線から傾斜中心(118)までの距離に等しい半径(119)として表現される。スラスト軸受におけるスラスト面(84)は、傾斜中心からスラスト軸受表面(84)までの半径上にある。スラスト座金(81、82)の内側の面(83)も、傾斜中心から各スラスト座金(81、82)の内側の面までの半径上に位置している。オイルは、フラットなスラスト軸受構造の場合と同様に、スラスト軸受の傾斜面領域に供給される。球形スラスト軸受(85)は、軸受ハウジング(100)内においてスラスト面(103)上に配置される。静止構成要素上のスラストパッドと、動的構成要素上のスラスト面との間の関係は、ロータの傾斜が静止構成要素および動的構成要素間の傾斜状態に変換されるフラットな軸受の場合よりも遥かに一定である。本発明の核心は、スラスト軸受の傾斜面およびパッドと、スラスト座金面との間の関係を、できるだけ一定に近い状態に維持する球形セグメントの構造にある。
本発明の第2の実施形態は、スラスト面間に傾斜中心を有する。すなわち、この実施形態は、その位置(傾斜中心)が外側にあって機能するものに対抗するものとして、互いに対向するスラスト面を有する。この構造の図14において、オス型の静止構成要素であるスラスト軸受(140)は、軸受領域の両側において、スラスト軸受の中心線(154)の回りに反対側を向いた凸型の球形セグメントの面(144)を有し、メス型の動的構成要素(141、142)は、反対側を向く凹型の球形セグメントの面(143、145)を有し、この球形セグメント面(143、145)が軸受上の面(144)と係合する。協動するメス型のスラスト座金(141)および(142)は、軸受機能外の幾何学的形状条件または組み立て条件によって、同一のものでもよいし、そうでなくてもよい。部品の点数および組み立ての観点からは、単一の共通部品である方が有利であろう。本発明の第2実施形態の球形スラスト軸受(140)は、軸受ハウジング(100)において、軸受ハウジング内に形成される面(22)上に装着される。オイルは、軸受ハウジング(100)の油孔(146)からスラスト軸受のオイル流路(125)に供給される。
球形セグメントのスラスト軸受構造のこの実施形態は、スラスト軸受の中心線(154)とターボチャージャの傾斜中心(118)とが一致するように構成される。傾斜中心(118)の軸方向位置は、他の特徴の中でも特に、ジャーナル軸受けの位置、構造および公差と、関連するその組み込みの特徴とに依存しているので、軸受の中心線(154)は、設計において、これらの特徴によって軸方向に位置決めしなければならない。球形セグメントの曲率半径は、傾斜中心が中心部に位置している限り自由に選択できる。曲率半径は、(幾何学的形状から固定される)傾斜中心から、設計者がスラスト軸受を軸受ハウジング内に配置するように選定する軸方向の点までの距離によって決定される。スラスト軸受のスラスト容量は、オイル供給の詳細と共に、パッド(および傾斜面)の面積と傾斜面の深さとによって定まる。大きな面積を有するパッドは大きなスラスト力を支持することができ、小さな面積のパッドは小さい負荷を支持できる。もしパッド面積が小さく、大きな力が掛かる場合は、傾斜面の下部末端にオイルダムを設けると、多量のオイルが供給され、これによって負荷担持容量がある点まで増大する。オイルは、軸受ハウジング内の油孔(146)からスラスト軸受に供給され、そこから、典型的なスラスト軸受の場合と同様に、スラスト軸受内のオイル流路(125)を通して供給される。この構造の詳細は自由に変更することができる。
さらに別の実施形態においては、図15のスラスト軸受(150)の直径が縮小され、スラスト軸受が保持器(155)の中に支持され、かつ把持される。保持器は球形のセグメント表面(161)を有し、このセグメント表面(161)が、装着部(158)の内側表面に設けられるもう1つの球形表面(160)と係合する。球形表面(161)の曲率半径は、図15において(163)として表現されている。オイルは、油孔(159)から球形の境界面(160および161)およびスラスト軸受の両者に供給される。保持器(155)にはシール(156)が載っており、メス型の球形表面(160)に対してシールして、この境界面上における潤滑および制動用の油圧を維持すると共に、直接隣のスラスト軸受装置からのオイル損失を最小に維持する。スラスト軸受要素(150)を含む保持器(155)はあらゆる方向に自由に動くが、回転はしない。このことは、回転組立体の軌道運動において生じるあらゆる傾斜がスラスト軸受内で繰り返され、従って、スラストパッドの平面とスラスト座金の表面との間の関係が維持されることを意味する。この設計の具現化によって、スラスト軸受の最大負荷担持容量を、最少のオイル流量において実現できる。スラスト軸受が回転組立体と一緒に回転することを防止するために、回転防止用のピン(162)およびスロットが用いられる。この構造の中心線(154)は、軸受装置の傾斜中心(118)と一致している。図16は、軸受ハウジング組立体の内部に配置されたこの実施形態を示す。傾斜中心(118)の軸方向位置は、他の特徴の中でも特に、ジャーナル軸受けの位置、構造および公差と、関連するその組み込みの特徴とに依存しているので、軸受の中心線(154)は、設計において、これらの特徴によって軸方向に位置決めしなければならない。
本基本発明のさらに別の実施形態においては、スラスト軸受の大きさが縮小され、上記の実施形態のように保持器の中に把持される。図17および18に見られるように、この組立体は、軸受ハウジング(20)内で、1組のジンバルの態様において、ジンバル組立体の第1次運動要素(181)に取り付けられる。この第1次運動要素は、中心軸線(154)に対して垂直な平面内において自由に回転する。第2次運動要素(180)は第1次運動要素(181)の中に組み込まれる。第2次運動要素は、第1次運動要素(181)の軸線(154)に対して垂直な軸線(101)の回りに自由に回転する。第1次運動要素(181)は軸受ハウジング(20)内の穿孔(182)上を回転し、第2次運動要素は、第1次運動要素(181)内に配置される軸受(185)上に回転する。スラスト軸受操作用のオイルは、ターボチャージャのオイル流入部(184)から、第1次運動要素(181)の油孔(159)を通り、続いて第2次運動要素(180)の油孔(186)を通ってスラストパッドに供給される。第1次運動要素(181)が軸受ハウジング(20)内において回転するための潤滑用オイルは、油孔(159)に繋がる油孔(184)から供給され、油孔(159)は、オイル流入部(184)を第2次運動要素(180)の油孔(185)に流体接続している。
第1次運動要素(181)は保持リング(183)によって軸受ハウジング内に保持されるが、この保持リング(183)は、軸受ハウジング(20)を挟み込みながら第1次運動要素(181)に取り付けられる。
本発明のいずれの実施形態においても、スラスト軸受は、中心に穿孔を有する完全な曲線ディスク、あるいは、図12のような馬蹄形構造であるが曲線化された特徴を備えた馬蹄形構造のいずれかとすることができる。球形スラスト軸受におけるパッドの個数および負荷担持容量は、いずれも、フラットなスラスト軸受構造の場合のように制限されることはない。第2次運動部分(180)は、図16のようにスラスト軸受を含む保持器とすることが可能であり、あるいは1つの部品とすることもできる。
以上、発明を説明したので、別項[特許請求の範囲]の通り特許請求する。
20 軸受ハウジング
21
22 軸受ハウジング内の面
30 軌跡
31 軌跡の小ループ
32 軌跡線
33 軸受ハウジングの中心
40 座標中心
41 軌跡
42 軌跡円
50 コンプレッサナットの軌跡
51 スラスト座金の軌跡
52 ジャーナル軸受端部の軌跡(コンプレッサ側)
53 軸受スパンの中心の軌跡
54 ジャーナル軸受端部の軌跡(タービン側)
55 タービン先端部の軌跡
61 コンプレッサホイールの流入側圧力
62 コンプレッサホイールの背面側圧力
63 タービンホイールの背面側圧力
64 排気圧力
71 X軸(翼板位置の変化)
72 Y軸(スラスト負荷)
73 ゼロの線
74 タービン端に向かう力
75 コンプレッサ端に向かう力
76 チョーク側のスラスト負荷
77 サージ側のスラスト負荷
80 パッド上の油膜圧力
81 スラスト座金/動的構成要素
82 スラスト座金/動的構成要素
83 スラスト座金の内側の面
84 スラスト面
85 スラスト軸受/静止構成要素
91 パッド
92 パッド
93 パッド
100 軸受ハウジング
101 軸
102 スラスト座金
103 軸受ハウジングのスラスト面
104 スラスト軸受
105 スラスト座金
106 軸の傾斜
107 軸の傾斜
109
110 タービンホイール
111 コンプレッサホイール
112 ナット
113 フリンガ
114 スラスト軸受
116 オイル流入部
117 油孔
118 傾斜中心
119 曲率半径
120 ジャーナル軸受
125 オイル流路
134 傾斜面
135 スラスト軸受パッド
136 オイル供給孔
137 開放セグメント部分
140 スラスト軸受
141 スラスト座金/動的構成要素
142 スラスト座金/動的構成要素
143 凹型の球形セグメント面
144 凸型の球形セグメント面
145 凹型の球形セグメント面
146 油孔
150 スラスト軸受
154 スラスト軸受の中心線
155 保持器
156 シール
158
159 油孔
160 球形表面
161 球形表面
162 ピン
163 曲率半径
180 第2次運動要素
181 第1次運動要素
182 軸受ハウジング内の穿孔
183 保持リング
184 オイル流入部/油孔
185 軸受/油孔
186 油孔

Claims (7)

  1. コンプレッサホイール(111)と、
    タービンホイール(110)と、
    前記タービンホイールを前記コンプレッサホイールに連結する軸(101)と、
    前記軸を半径方向に位置決めする少なくとも1つのジャーナル軸受と、
    前記軸を軸方向に位置決めする少なくとも1つのスラスト軸受と、
    を含むターボチャージャの回転組立体において、
    前記スラスト軸受は、前記軸の両端部が互いに相反的な軌跡を描くよう、当該軸が該軸に沿う1つの傾斜中心を支点として旋回することを可能にし、
    前記スラスト軸受は、複数の個々別々の軸受パッドを含み、前記各軸受パッドは、支持される表面が移動する軸受面と、前記軸受パッド用の実質的に剛体の担持体とを有する、
    ターボチャージャの回転組立体。
  2. 前記スラスト軸受が、少なくとも1つの静止構成要素(85)と、少なくとも1つの動的構成要素(82)とを含み、前記静止構成要素および動的構成要素は、共同して1つの球形のスラスト境界面(83)を形成する、請求項1に記載のターボチャージャの回転組立体。
  3. 前記スラスト軸受がジンバルマウントである、請求項1に記載のターボチャージャの回転組立体。
  4. コンプレッサホイール(111)と、
    タービンホイール(110)と、
    前記タービンホイールを前記コンプレッサホイールに連結する軸(101)と、
    前記軸を半径方向に位置決めする少なくとも1つのジャーナル軸受と、
    前記軸を軸方向に位置決めする少なくとも1つのスラスト軸受と、
    を含むターボチャージャの回転組立体において、
    前記スラスト軸受が、第1の静止面を有する少なくとも1つの静止構成要素(85)と、第1の可動面を有する少なくとも1つの動的構成要素(82)とを含み、
    前記第1の静止面および第1の可動面は、共同して1つの球形のスラスト境界面(83)を形成し、
    前記静止構成要素が複数の個々別々の軸受パッドを含み、前記各軸受パッドは、前記可動面を支持している間に支持される表面が移動する軸受面と、前記軸受パッド用の実質的に剛体の担持体とを有する、
    ターボチャージャの回転組立体。
  5. 前記静止構成要素が第2の静止面(109)を有し、
    前記動的構成要素が第2の可動面を有し、
    記第2静止面および第2可動面が1つのスラスト境界面(83)を形成し、前記スラスト境界面(83)は、前記軸の傾斜中心から前記第2静止面(109)までの距離に等しい曲率半径を有し
    前記軸は、当該軸の両端部が互いに相反的な軌跡を描くよう、当該軸に沿う1つの傾斜中心を支点として旋回する請求項4に記載のターボチャージャの回転組立体。
  6. 前記傾斜中心が、前記第1および第2静止面間の前記軸に沿う点に位置する、請求項5に記載のターボチャージャの回転組立体。
  7. 前記傾斜中心が、前記第1および第2静止面間ではない前記軸に沿う点に位置する、請求項5に記載のターボチャージャの回転組立体。
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