JPH09242747A - スラスト軸受 - Google Patents
スラスト軸受Info
- Publication number
- JPH09242747A JPH09242747A JP8054860A JP5486096A JPH09242747A JP H09242747 A JPH09242747 A JP H09242747A JP 8054860 A JP8054860 A JP 8054860A JP 5486096 A JP5486096 A JP 5486096A JP H09242747 A JPH09242747 A JP H09242747A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thrust bearing
- load side
- oil
- lubricating oil
- inner peripheral
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C17/00—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
- F16C17/04—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for axial load only
- F16C17/047—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for axial load only with fixed wedges to generate hydrodynamic pressure
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2360/00—Engines or pumps
- F16C2360/23—Gas turbine engines
- F16C2360/24—Turbochargers
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のテーパランド型スラスト軸受において
は、テーパ部におけるくさび作用により高圧になった潤
滑油の一部がカラーと内周側シュラウドとの隙間から軸
受内周側へ漏出し、回転しているスペーサと静止してい
る負荷側スラスト軸受内周面との隙間を通って締め付け
ナットの方へ流れる。この内周側へ漏出する潤滑油量は
少ないため、漏出した潤滑油は隙間を通過する時間が長
くなり、その間に粘性摩擦を受けて高温になる。このた
め、負荷側スラスト軸受内周側の温度も高くなる。 【解決手段】 回転軸とともに回転するカラーとケーシ
ングに固着された負荷側スラスト軸受（６）との摺接面
に潤滑油が供給されるスラスト軸受における負荷側スラ
スト軸受（６）の内周面に排油孔（２０）が開口し摺接
面から回転軸と負荷側スラスト軸受（６）の内周面との
隙間に漏出する潤滑油を外部へ排出（２２）するように
する。
は、テーパ部におけるくさび作用により高圧になった潤
滑油の一部がカラーと内周側シュラウドとの隙間から軸
受内周側へ漏出し、回転しているスペーサと静止してい
る負荷側スラスト軸受内周面との隙間を通って締め付け
ナットの方へ流れる。この内周側へ漏出する潤滑油量は
少ないため、漏出した潤滑油は隙間を通過する時間が長
くなり、その間に粘性摩擦を受けて高温になる。このた
め、負荷側スラスト軸受内周側の温度も高くなる。 【解決手段】 回転軸とともに回転するカラーとケーシ
ングに固着された負荷側スラスト軸受（６）との摺接面
に潤滑油が供給されるスラスト軸受における負荷側スラ
スト軸受（６）の内周面に排油孔（２０）が開口し摺接
面から回転軸と負荷側スラスト軸受（６）の内周面との
隙間に漏出する潤滑油を外部へ排出（２２）するように
する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの過給機
などに適用されるスラスト軸受に関する。
などに適用されるスラスト軸受に関する。
【０００２】
【従来の技術】図２はエンジンの過給機などに使用され
ている従来のテーパランド型スラスト軸受の説明図であ
る。図において、回転軸１にはスペーサ２および締め付
けナット３を介してカラー４が固着されている。ケーシ
ング５には負荷側スラスト軸受６が固着されており、カ
ラー４と摺接する側にはホワイトメタル７が鋳着されて
いる。ホワイトメタル７の摺接面には複数個のテーパラ
ンド状のパッド８が設けられている。負荷側スラスト軸
受６の油溝９へは、ケーシング５に設けられた給油孔１
０、負荷側スラスト軸受６外周部の円周状油溝１１、各
パッド８に設けられた給油孔１２、ノズル部１３などを
経由して潤滑油が一定の圧力で供給される。この潤滑油
がテーパランド状の各パッド８に供給され、パッド８の
くさび作用により負荷能力を発生する。負荷側スラスト
軸受６の内周側へ漏出した潤滑油は空間部１４に溜ま
り、最終的にはナット３側の方へ流されて外部へ排出さ
れる。また、ケーシング５には反負荷側スラスト軸受１
５が固着されており、潤滑油が負荷側スラスト軸受６と
同様な機構で供給される。
ている従来のテーパランド型スラスト軸受の説明図であ
る。図において、回転軸１にはスペーサ２および締め付
けナット３を介してカラー４が固着されている。ケーシ
ング５には負荷側スラスト軸受６が固着されており、カ
ラー４と摺接する側にはホワイトメタル７が鋳着されて
いる。ホワイトメタル７の摺接面には複数個のテーパラ
ンド状のパッド８が設けられている。負荷側スラスト軸
受６の油溝９へは、ケーシング５に設けられた給油孔１
０、負荷側スラスト軸受６外周部の円周状油溝１１、各
パッド８に設けられた給油孔１２、ノズル部１３などを
経由して潤滑油が一定の圧力で供給される。この潤滑油
がテーパランド状の各パッド８に供給され、パッド８の
くさび作用により負荷能力を発生する。負荷側スラスト
軸受６の内周側へ漏出した潤滑油は空間部１４に溜ま
り、最終的にはナット３側の方へ流されて外部へ排出さ
れる。また、ケーシング５には反負荷側スラスト軸受１
５が固着されており、潤滑油が負荷側スラスト軸受６と
同様な機構で供給される。
【０００３】ノズル部１３から油溝９に入った潤滑油
は、パッド８のテーパ部１６へ流れてランド部１７に至
り、その間にくさび作用で流体動圧を発生して負荷能力
が生じる。テーパ部１６の内周側には内周側シュラウド
１８、外周側には外周側シュラウド１９がそれぞれ設け
られており、潤滑油が内外周へ漏出して流体動圧が低下
するのを抑制している。
は、パッド８のテーパ部１６へ流れてランド部１７に至
り、その間にくさび作用で流体動圧を発生して負荷能力
が生じる。テーパ部１６の内周側には内周側シュラウド
１８、外周側には外周側シュラウド１９がそれぞれ設け
られており、潤滑油が内外周へ漏出して流体動圧が低下
するのを抑制している。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のテ
ーパランド型スラスト軸受においては、テーパ部１６に
おけるくさび作用により高圧になった潤滑油の一部がカ
ラー４と内周側シュラウド１８との隙間から軸受内周側
へ漏出し、回転しているスペーサ２と静止している負荷
側スラスト軸受６内周面との隙間１４を通って締め付け
ナット３の方へ流れる。この内周側へ漏出する潤滑油量
は少ないため、漏出した潤滑油は隙間１４を通過する時
間が長くなり、その間に粘性摩擦を受けて高温になる。
このため、負荷側スラスト軸受６内周側の温度が高くな
る。これに対し、負荷側スラスト軸受６外周側へ漏出す
る潤滑油は、遠心力で排出されるために狭い空間に滞溜
することなく、負荷側スラスト軸受６外周側の冷却作用
を行う。
ーパランド型スラスト軸受においては、テーパ部１６に
おけるくさび作用により高圧になった潤滑油の一部がカ
ラー４と内周側シュラウド１８との隙間から軸受内周側
へ漏出し、回転しているスペーサ２と静止している負荷
側スラスト軸受６内周面との隙間１４を通って締め付け
ナット３の方へ流れる。この内周側へ漏出する潤滑油量
は少ないため、漏出した潤滑油は隙間１４を通過する時
間が長くなり、その間に粘性摩擦を受けて高温になる。
このため、負荷側スラスト軸受６内周側の温度が高くな
る。これに対し、負荷側スラスト軸受６外周側へ漏出す
る潤滑油は、遠心力で排出されるために狭い空間に滞溜
することなく、負荷側スラスト軸受６外周側の冷却作用
を行う。
【０００５】このようにして負荷側スラスト軸受６内周
側が外周側に比べて高温になることにより、軸方向の熱
膨張量に差を生じて内周側の油膜の厚さが薄くなる。こ
のため、さらに内周側の温度上昇が加速され、負荷側ス
ラスト軸受６内周部がカラー４と接触して異常摩耗が発
生することがある。
側が外周側に比べて高温になることにより、軸方向の熱
膨張量に差を生じて内周側の油膜の厚さが薄くなる。こ
のため、さらに内周側の温度上昇が加速され、負荷側ス
ラスト軸受６内周部がカラー４と接触して異常摩耗が発
生することがある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスラスト軸
受は上記課題の解決を目的にしており、回転軸とともに
回転するカラーとケーシングに固着された負荷側スラス
ト軸受との摺接面に潤滑油が供給されるスラスト軸受に
おける上記負荷側スラスト軸受の内周面に排油孔が開口
し上記摺接面から上記回転軸と上記負荷側スラスト軸受
の内周面との隙間に漏出する潤滑油を外部へ排出するよ
うになっている。このように、回転軸と負荷側スラスト
軸受の内周面との隙間に漏出する潤滑油を外部へ排出す
る排油孔を設けたことにより、負荷側スラスト軸受とカ
ラーとの摺接面から負荷側スラスト軸受の内周側へ漏出
する潤滑油が回転軸により遠心力を受けて負荷側スラス
ト軸受の内周面に開口する排油孔に流入し、回転軸と負
荷側スラスト軸受の内周面との隙間に滞溜することなく
排油孔から外部へ速やかに排出される。
受は上記課題の解決を目的にしており、回転軸とともに
回転するカラーとケーシングに固着された負荷側スラス
ト軸受との摺接面に潤滑油が供給されるスラスト軸受に
おける上記負荷側スラスト軸受の内周面に排油孔が開口
し上記摺接面から上記回転軸と上記負荷側スラスト軸受
の内周面との隙間に漏出する潤滑油を外部へ排出するよ
うになっている。このように、回転軸と負荷側スラスト
軸受の内周面との隙間に漏出する潤滑油を外部へ排出す
る排油孔を設けたことにより、負荷側スラスト軸受とカ
ラーとの摺接面から負荷側スラスト軸受の内周側へ漏出
する潤滑油が回転軸により遠心力を受けて負荷側スラス
ト軸受の内周面に開口する排油孔に流入し、回転軸と負
荷側スラスト軸受の内周面との隙間に滞溜することなく
排油孔から外部へ速やかに排出される。
【０００７】また、本発明に係るスラスト軸受は、回転
軸とともに回転するカラーと負荷側スラスト軸受との摺
接面に潤滑油が供給されるスラスト軸受における上記負
荷側スラスト軸受の内周面に排油孔が開口し上記摺接面
から上記回転軸と上記負荷側スラスト軸受の内周面との
隙間に漏出する潤滑油を外部へ排出するようになってい
るとともに、上記回転軸と上記負荷側スラスト軸受の内
周面との隙間出口に堰が設けられ上記摺接面から上記隙
間に漏出する潤滑油を溜めるようになっている。このよ
うに、摺接面から回転軸と負荷側スラスト軸受の内周面
との隙間に漏出する潤滑油を外部へ排出する排油孔を設
けたことにより、負荷側スラスト軸受とカラーとの摺接
面から負荷側スラスト軸受の内周側へ漏出する潤滑油が
回転軸により遠心力を受けて負荷側スラスト軸受の内周
面に開口する排油孔に流入し、回転軸と負荷側スラスト
軸受の内周面との隙間に滞溜することなく排油孔から外
部へ速やかに排出されるとともに、回転軸と負荷側スラ
スト軸受の内周面との隙間出口に堰を設けたことによ
り、排油孔による排出能力が向上して潤滑油が排油孔か
らさらに速やかに排出される。
軸とともに回転するカラーと負荷側スラスト軸受との摺
接面に潤滑油が供給されるスラスト軸受における上記負
荷側スラスト軸受の内周面に排油孔が開口し上記摺接面
から上記回転軸と上記負荷側スラスト軸受の内周面との
隙間に漏出する潤滑油を外部へ排出するようになってい
るとともに、上記回転軸と上記負荷側スラスト軸受の内
周面との隙間出口に堰が設けられ上記摺接面から上記隙
間に漏出する潤滑油を溜めるようになっている。このよ
うに、摺接面から回転軸と負荷側スラスト軸受の内周面
との隙間に漏出する潤滑油を外部へ排出する排油孔を設
けたことにより、負荷側スラスト軸受とカラーとの摺接
面から負荷側スラスト軸受の内周側へ漏出する潤滑油が
回転軸により遠心力を受けて負荷側スラスト軸受の内周
面に開口する排油孔に流入し、回転軸と負荷側スラスト
軸受の内周面との隙間に滞溜することなく排油孔から外
部へ速やかに排出されるとともに、回転軸と負荷側スラ
スト軸受の内周面との隙間出口に堰を設けたことによ
り、排油孔による排出能力が向上して潤滑油が排油孔か
らさらに速やかに排出される。
【０００８】
【発明の実施の形態】図１は本発明の実施の一形態に係
るテーパランド型スラスト軸受の説明図である。図にお
いて、本実施の形態に係るテーパランド型スラスト軸受
はエンジンの過給機などに使用されるもので、図におけ
る符号６は負荷側スラスト軸受、７はホワイトメタル、
８はパッド、９は油溝、１０は給油孔、１１は円周状油
溝、１３はノズル部、１６はテーパ部、１７はランド
部、１８は内周側シュラウド、１９は外周側シュラウ
ド、２０は排油孔、２１は盲栓、２２は出口穴である。
るテーパランド型スラスト軸受の説明図である。図にお
いて、本実施の形態に係るテーパランド型スラスト軸受
はエンジンの過給機などに使用されるもので、図におけ
る符号６は負荷側スラスト軸受、７はホワイトメタル、
８はパッド、９は油溝、１０は給油孔、１１は円周状油
溝、１３はノズル部、１６はテーパ部、１７はランド
部、１８は内周側シュラウド、１９は外周側シュラウ
ド、２０は排油孔、２１は盲栓、２２は出口穴である。
【０００９】本テーパランド型スラスト軸受は図２にお
ける従来のテーパランド型スラスト軸受と略同様の構造
を有しているが、本テーパランド型スラスト軸受におい
ては図に示すように負荷側スラスト軸受６に負荷側スラ
スト軸受６内周面から負荷側スラスト軸受６のパッド８
外周側に連通する排油孔２０が、給油孔１０とは別の位
置のパッド８のテーパ部１６とランド部１７との間に負
荷側スラスト軸受６の内周面から外周の円周状油溝１１
まで貫通して穿設されている。この排油孔２０には外周
側に盲栓２１が設置されて排出油が給油側へ流入するの
を防いでいる。排油孔２０には出口穴２２が連通してい
る。排油孔２０はパッド８と同数、或いはそれよりも少
ない複数本が設けられている。なお、同図（ｃ）に示す
ように負荷側スラスト軸受６内周面に、或いは回転軸の
スペーサにステップ状の堰２３を突出させて設けてもよ
い。
ける従来のテーパランド型スラスト軸受と略同様の構造
を有しているが、本テーパランド型スラスト軸受におい
ては図に示すように負荷側スラスト軸受６に負荷側スラ
スト軸受６内周面から負荷側スラスト軸受６のパッド８
外周側に連通する排油孔２０が、給油孔１０とは別の位
置のパッド８のテーパ部１６とランド部１７との間に負
荷側スラスト軸受６の内周面から外周の円周状油溝１１
まで貫通して穿設されている。この排油孔２０には外周
側に盲栓２１が設置されて排出油が給油側へ流入するの
を防いでいる。排油孔２０には出口穴２２が連通してい
る。排油孔２０はパッド８と同数、或いはそれよりも少
ない複数本が設けられている。なお、同図（ｃ）に示す
ように負荷側スラスト軸受６内周面に、或いは回転軸の
スペーサにステップ状の堰２３を突出させて設けてもよ
い。
【００１０】負荷側スラスト軸受６内周側シュラウドと
カラー４との隙間から流出する潤滑油は負荷側スラスト
軸受６内周側へ流れ、回転するスペーサにより遠心力を
受けて負荷側スラスト軸受６内周面に開口する排油孔２
０に流入する。排油孔２０に流入した潤滑油は、負荷側
スラスト軸受６のパッド８外周側に開放された排出油の
出口穴２２から流出する。なお、負荷側スラスト軸受６
内周面の排油孔２０の開口位置よりも後方（反軸受パッ
ド側）にステップ状の堰２３を設けることにより、排油
孔２０による潤滑油の排出能力がさらに向上する。
カラー４との隙間から流出する潤滑油は負荷側スラスト
軸受６内周側へ流れ、回転するスペーサにより遠心力を
受けて負荷側スラスト軸受６内周面に開口する排油孔２
０に流入する。排油孔２０に流入した潤滑油は、負荷側
スラスト軸受６のパッド８外周側に開放された排出油の
出口穴２２から流出する。なお、負荷側スラスト軸受６
内周面の排油孔２０の開口位置よりも後方（反軸受パッ
ド側）にステップ状の堰２３を設けることにより、排油
孔２０による潤滑油の排出能力がさらに向上する。
【００１１】従来のテーパランド型スラスト軸受におい
ては、テーパ部におけるくさび作用により高圧になった
潤滑油の一部がカラーと内周側シュラウドとの隙間から
軸受内周側へ漏出し、回転しているスペーサと静止して
いる負荷側スラスト軸受内周面との隙間を通って締め付
けナットの方へ流れる。この内周側へ漏出する潤滑油量
は少ないため、漏出した潤滑油は隙間を通過する時間が
長くなり、その間に粘性摩擦を受けて高温になる。この
ため、負荷側スラスト軸受内周側の温度が高くなる。こ
れに対し、負荷側スラスト軸受外周側へ漏出する潤滑油
は、遠心力で排出されるために狭い空間に滞溜すること
なく、負荷側スラスト軸受外周側の冷却作用を行う。こ
のようにして負荷側スラスト軸受内周側が外周側に比べ
て高温になることにより、軸方向の熱膨張量に差を生じ
て内周側の油膜の厚さが薄くなる。このため、さらに内
周側の温度上昇が加速され、負荷側スラスト軸受内周部
がカラーと接触して異常摩耗が発生することがあるが、
上述の各実施の形態に係るテーパランド型スラスト軸受
においては負荷側スラスト軸受６の内周面から円周状油
溝１１まで貫通する排油孔２０を穿け、円周状油溝１１
側には盲栓２１をする。さらに、負荷側スラスト軸受６
のパッド８外周側の端面から排油孔２０に連通する出口
穴２２を設けている。また、負荷側スラスト軸受６内周
面の排油孔２０よりも後流側（軸受パッドと反対側）に
ステップ状の堰２３を設けており、このように負荷側ス
ラスト軸受６に排油孔２０を設けたことにより、スペー
サと負荷側スラスト軸受６内周面との隙間に滞溜する潤
滑油が直ぐに外部へ流出し、粘性摩擦による温度上昇が
大幅に低減する。また、負荷側スラスト軸受６内周面に
ステップ状の堰２３を設けることにより、排油孔２０に
よる排出能力がさらに向上する。また、負荷側スラスト
軸受６において温度が上昇し易いテーパ部１６からラン
ド部１７にかけての内側に排油孔２０を穿設したことに
より、排出油で軸受メタルを冷却して負荷側スラスト軸
受６の温度上昇を抑制する効果も期待することができ
る。また、粘性摩擦が減少することにより動力損失も低
減するなど、これらの作用によりテーパランド型スラス
ト軸受における信頼性が向上する。
ては、テーパ部におけるくさび作用により高圧になった
潤滑油の一部がカラーと内周側シュラウドとの隙間から
軸受内周側へ漏出し、回転しているスペーサと静止して
いる負荷側スラスト軸受内周面との隙間を通って締め付
けナットの方へ流れる。この内周側へ漏出する潤滑油量
は少ないため、漏出した潤滑油は隙間を通過する時間が
長くなり、その間に粘性摩擦を受けて高温になる。この
ため、負荷側スラスト軸受内周側の温度が高くなる。こ
れに対し、負荷側スラスト軸受外周側へ漏出する潤滑油
は、遠心力で排出されるために狭い空間に滞溜すること
なく、負荷側スラスト軸受外周側の冷却作用を行う。こ
のようにして負荷側スラスト軸受内周側が外周側に比べ
て高温になることにより、軸方向の熱膨張量に差を生じ
て内周側の油膜の厚さが薄くなる。このため、さらに内
周側の温度上昇が加速され、負荷側スラスト軸受内周部
がカラーと接触して異常摩耗が発生することがあるが、
上述の各実施の形態に係るテーパランド型スラスト軸受
においては負荷側スラスト軸受６の内周面から円周状油
溝１１まで貫通する排油孔２０を穿け、円周状油溝１１
側には盲栓２１をする。さらに、負荷側スラスト軸受６
のパッド８外周側の端面から排油孔２０に連通する出口
穴２２を設けている。また、負荷側スラスト軸受６内周
面の排油孔２０よりも後流側（軸受パッドと反対側）に
ステップ状の堰２３を設けており、このように負荷側ス
ラスト軸受６に排油孔２０を設けたことにより、スペー
サと負荷側スラスト軸受６内周面との隙間に滞溜する潤
滑油が直ぐに外部へ流出し、粘性摩擦による温度上昇が
大幅に低減する。また、負荷側スラスト軸受６内周面に
ステップ状の堰２３を設けることにより、排油孔２０に
よる排出能力がさらに向上する。また、負荷側スラスト
軸受６において温度が上昇し易いテーパ部１６からラン
ド部１７にかけての内側に排油孔２０を穿設したことに
より、排出油で軸受メタルを冷却して負荷側スラスト軸
受６の温度上昇を抑制する効果も期待することができ
る。また、粘性摩擦が減少することにより動力損失も低
減するなど、これらの作用によりテーパランド型スラス
ト軸受における信頼性が向上する。
【００１２】なお、本発明はテーパランド型スラスト軸
受のみに限られることなく、ステップランド型スラスト
軸受に適用することによっても同様の作用、効果を得る
ことができる。
受のみに限られることなく、ステップランド型スラスト
軸受に適用することによっても同様の作用、効果を得る
ことができる。
【００１３】
【発明の効果】本発明に係るスラスト軸受は前記のよう
に構成されており、負荷側スラスト軸受とカラーとの摺
接面から負荷側スラスト軸受の内周側へ漏出する潤滑油
が回転軸と負荷側スラスト軸受の内周面との隙間に滞溜
することなく排油孔から外部へ速やかに排出されるの
で、潤滑油の粘性摩擦による温度上昇が大幅に低減する
とともに、潤滑油の粘性摩擦が減少することにより回転
軸の動力損失も低減する。
に構成されており、負荷側スラスト軸受とカラーとの摺
接面から負荷側スラスト軸受の内周側へ漏出する潤滑油
が回転軸と負荷側スラスト軸受の内周面との隙間に滞溜
することなく排油孔から外部へ速やかに排出されるの
で、潤滑油の粘性摩擦による温度上昇が大幅に低減する
とともに、潤滑油の粘性摩擦が減少することにより回転
軸の動力損失も低減する。
【図１】図１（ａ）は本発明の実施の一形態に係るスラ
スト軸受の摺接面の平面図、同図（ｂ）は断面図、同図
（ｃ）はその応用例に係るスラスト軸受の断面図であ
る。
スト軸受の摺接面の平面図、同図（ｂ）は断面図、同図
（ｃ）はその応用例に係るスラスト軸受の断面図であ
る。
【図２】図２（ａ）は従来のスラスト軸受の断面図、同
図（ｂ）はその摺接面の平面図である。
図（ｂ）はその摺接面の平面図である。
６ 負荷側スラスト軸受 ８ パッド ９ 油溝 １０ 給油孔 １１ 円周状油溝 １３ ノズル部 １６ テーパ部 １７ ランド部 １８ 内周側シュラウド １９ 外周側シュラウド ２０ 排油孔 ２１ 盲栓 ２２ 出口穴 ２３ 堰
Claims (2)
- 【請求項１】 回転軸とともに回転するカラーとケーシ
ングに固着された負荷側スラスト軸受との摺接面に潤滑
油が供給されるスラスト軸受において、上記負荷側スラ
スト軸受の内周面に開口し上記摺接面から上記回転軸と
上記負荷側スラスト軸受の内周面との隙間に漏出する潤
滑油を外部へ排出する排油孔を備えたことを特徴とする
スラスト軸受。 - 【請求項２】 上記回転軸と上記負荷側スラスト軸受の
内周面との隙間出口に設けられ上記摺接面から上記隙間
に漏出する潤滑油を溜める堰を備えたことを特徴とする
請求項１に記載のスラスト軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8054860A JPH09242747A (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | スラスト軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8054860A JPH09242747A (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | スラスト軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09242747A true JPH09242747A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=12982352
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8054860A Pending JPH09242747A (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | スラスト軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09242747A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005201304A (ja) * | 2004-01-13 | 2005-07-28 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 潤滑流体排出機構及び軸受装置 |
| WO2009146060A3 (en) * | 2008-04-01 | 2010-01-14 | Purdue Research Foundation | Axial sliding bearing and method of reducing power losses thereof |
| JP2010121589A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Ihi Corp | 車両用過給機の潤滑油シール構造 |
| JP2014077491A (ja) * | 2012-10-10 | 2014-05-01 | Taiho Kogyo Co Ltd | スラスト軸受 |
| JP2014101825A (ja) * | 2012-11-21 | 2014-06-05 | Ihi Corp | 過給機 |
| CN105299048A (zh) * | 2015-11-30 | 2016-02-03 | 珠海格力电器股份有限公司 | 滑动轴承、转轴、转轴组件和压缩机 |
| EP2241735A4 (en) * | 2008-01-28 | 2017-08-02 | IHI Corporation | Supercharger |
-
1996
- 1996-03-12 JP JP8054860A patent/JPH09242747A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005201304A (ja) * | 2004-01-13 | 2005-07-28 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 潤滑流体排出機構及び軸受装置 |
| JP4563036B2 (ja) * | 2004-01-13 | 2010-10-13 | 三菱重工業株式会社 | 潤滑流体排出機構及び軸受装置 |
| EP2241735A4 (en) * | 2008-01-28 | 2017-08-02 | IHI Corporation | Supercharger |
| WO2009146060A3 (en) * | 2008-04-01 | 2010-01-14 | Purdue Research Foundation | Axial sliding bearing and method of reducing power losses thereof |
| JP2010121589A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Ihi Corp | 車両用過給機の潤滑油シール構造 |
| JP2014077491A (ja) * | 2012-10-10 | 2014-05-01 | Taiho Kogyo Co Ltd | スラスト軸受 |
| JP2014101825A (ja) * | 2012-11-21 | 2014-06-05 | Ihi Corp | 過給機 |
| CN105299048A (zh) * | 2015-11-30 | 2016-02-03 | 珠海格力电器股份有限公司 | 滑动轴承、转轴、转轴组件和压缩机 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US7470064B2 (en) | Axial thrust bearing | |
| JP4664254B2 (ja) | 圧縮機用軸受 | |
| US5456535A (en) | Journal bearing | |
| US6485182B2 (en) | Sleeve bearing with bypass cooling | |
| US5048978A (en) | Squeeze film damper seal | |
| FR2740187A1 (fr) | Roulement avec drainage dynamique alimente en lubrifiant | |
| JP2009222210A (ja) | ジャーナル軸受装置 | |
| JPH09242747A (ja) | スラスト軸受 | |
| US6099243A (en) | Centrifugal pump with seal cooling and debris flushing arrangement | |
| JP2924481B2 (ja) | ターボチャージャのスラスト軸受装置 | |
| WO2014103004A1 (ja) | 組合せ軸受装置 | |
| GB1573554A (en) | Bearing for rotating machine parts | |
| JPS5821129B2 (ja) | ジヤ−ナル軸受 | |
| US2681837A (en) | Bearing oil seal | |
| JP3448148B2 (ja) | スラスト軸受装置 | |
| JP2008151239A (ja) | ティルティングパッド型軸受 | |
| RU2619408C1 (ru) | Опорный сегментный подшипник скольжения | |
| Gregory | Factors influencing power loss of tilting-pad thrust bearings | |
| JPH0134305B2 (ja) | ||
| DE112020005348T5 (de) | Kühlstruktur und Turbolader | |
| JPH08284675A (ja) | ターボチャージャのオイル洩れ防止構造 | |
| JPH09229068A (ja) | スラスト軸受装置 | |
| JP4314627B2 (ja) | 過給機の軸受装置 | |
| JPH09269012A (ja) | スラスト軸受 | |
| JP2006138353A (ja) | すべり軸受及びすべり軸受を備えた回転電機 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040622 |