JP2014072206A - コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 チタン酸バリウムを主成分とする結晶粒子9を含み、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウムおよびガドリニウムの群から選ばれる少なくとも1種の希土類元素(RE)を含有する誘電体磁器からなる誘電体層5を備えており、結晶粒子9は、粒界から20nmの深さの位置における、希土類元素(RE)の濃度が0.1原子%以上の差を有する少なくとも2種類の結晶粒子9a、9bにより構成されている。
【選択図】図2
Description
ウムおよびガドリニウムの群から選ばれる少なくとも1種の希土類元素(RE)を結晶粒子9a、9bの内部にそれぞれ異なる量だけ含んだ少なくとも2種類の結晶粒子(ここでは符号を9a、9bとする)により構成されているものであるが、第1の結晶群の結晶粒子9aは、結晶粒子9中に含まれる希土類元素(RE)の濃度が低いことから、結晶粒子9aの中心部には希土類元素(RE)がほとんど固溶していないため、その中心部は添加成分の少ない正方晶系の結晶相が支配的である。このため比誘電率の高い誘電体磁器を得ることができる。
比誘電率が高く、比誘電率の温度変化率が小さく、かつ高温負荷寿命の信頼性に優れたコンデンサを得ることができる。例えば、室温(25℃)における比誘電率が2000以上であり、−55〜125℃の温度範囲において室温(25℃)を基準としたときの比誘電率の変化率(以下、比誘電率の温度特性という。)が±13.8%(−55〜125℃の間では125℃における比誘電率の変化率がもっとも大きくなることから、以下、125℃における変化率を示す。)以内を満足するとともに、25℃において、直流電圧を負荷しない状態(無負荷状態)で測定した比誘電率に対して、125℃において直流電圧を印加した状態で測定した比誘電率の変化率を−51.8%以内(NPO(±0%)に近づく方向)にでき、さらには、170℃、170Vの直流電圧を印加の条件で評価される高温負荷寿命を34時間以上にすることができる。以下、高温負荷寿命と記す場合には上記の条件にて評価した高温負荷寿命のことである。
チタン酸バリウムの結晶粒子9の表面付近に固溶させることができ、こうして誘電体磁器の比誘電率、無負荷状態および高温負荷状態での比誘電率の温度変化率、ならびに高温負荷寿命の信頼性を制御することができる。この場合、イットリウムの濃度勾配は結晶粒子9a、9bともに0.05〜0.20原子%/nmであることが望ましい。
積割合は、上記平均粒径を求める際に用いたデータを使って算出する。
1〜0.05であるのがよい。
を複数形成した。内部電極パターンに用いた導体ペーストは、Ni粉末は平均粒径0.3μmのものを、共材としてグリーンシートに用いたBCT粉末をNi粉末100質量部に対して30質量部添加した。
成した。その後、電解バレル機を用いて、この外部電極の表面に、順にNiメッキ及びSnメッキを行い、積層型のコンデンサを作製した。
<評価>
得られた積層セラミックコンデンサについて以下の評価を行った。ここで、比誘電率、誘電損失、静電容量の温度特性の評価はいずれも試料数10個とし、その平均値を求めた。
(1)比誘電率
静電容量を温度25℃、周波数1.0kHz、測定電圧1Vrmsの測定条件で測定し、得られた静電容量から誘電体層の厚み、内部電極層の全層の有効面積の和および真空の誘電率をもとに換算して求めた。
(2)誘電損失
静電容量と同条件で測定した。
(3)比誘電率の温度特性
静電容量を温度125℃で測定して25℃のときの静電容量に対する変化率を求めた。また、25Vの直流電圧を印加して、125℃での静電容量を測定し、無負荷(DC=0V)状態で25℃のときの静電容量に対する変化率を求めた(以下、高温負荷状態での比誘電率の温度変化率という。)。
(4)高温負荷試験
温度170℃において、印加電圧170Vの条件で行った。高温負荷試験での試料数は各試料30個とし、故障確率が50%に達したときの時間である平均故障時間を調べた。(5)結晶粒子中の希土類元素(RE)の濃度、濃度勾配および結晶粒子比(b/(a+b))ならびに結晶粒子の平均粒径の測定
結晶粒子中の希土類元素(RE)の濃度分布については、誘電体磁器の断面を研磨した後、透過型電子顕微鏡に付設のモニターに映し出された画像上で結晶粒子が約30個入る円を描き、円内および円周にかかった結晶粒子を選択し、元素分析機器を付設した透過型電子顕微鏡を用いて元素分析を行った。なお、本実施例では、結晶粒子が約30個入る円を単位面積とした。このとき選択する結晶粒子は、その輪郭から画像処理にて各粒子の面積を求め、同じ面積をもつ円に置き換えたときの直径を算出し、求めた結晶粒子の直径がおおよそ0.08〜0.60範囲にある結晶粒子とした。分析を行うときの電子線のスポットサイズは0.5〜2nmとし、分析する箇所は、結晶粒子の粒界から20nm(±1nm)の深さの位置とした。具体的に結晶粒子中の希土類元素(RE)の濃度を求めるときには、結晶粒子の中心部に電子線を当てて、得られたX線の出力から結晶粒子に含まれる主要な元素(バリウム(Ba)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)および希土類元素(RE))の量を100原子%として求め、この中から希土類元素(RE)の割合を求めた。
した。
(6)試料の組成分析
得られた焼結体である試料の組成分析はICP分析および原子吸光分析により行った。この場合、得られた誘電体磁器を硼酸と炭酸ナトリウムと混合し溶融させたものを塩酸に溶解させて、まず、原子吸光分析により誘電体磁器に含まれる元素の定性分析を行い、次いで、特定した各元素について標準液を希釈したものを標準試料として、ICP発光分光分析にかけて定量化した。また、各元素の価数を周期表に示される価数として酸素量を求めた。なお、マンガンについてはMnOに換算して求めた。分析した結果、誘電体層の組成はいずれの試料についても調合組成に一致していた。調合組成と特性の結果を表1、表2に示した。
3・・・・外部電極
5・・・・誘電体層
7・・・・内部電極層
11・・・粒界相
9・・・・結晶粒子
9a・・・第1の結晶群を構成する結晶粒子
9b・・・第2の結晶群を構成する結晶粒子
Claims (7)
- チタン酸バリウムを主成分とする結晶粒子を含み、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウムおよびガドリニウムの群から選ばれる少なくとも1種の希土類元素(RE)を含有する誘電体磁器からなる誘電体層を備えており、前記結晶粒子は、粒界から20nmの深さの位置における、前記希土類元素(RE)の濃度が0.1原子%以上の差を有する少なくとも2種類の結晶粒子により構成されていることを特徴とするコンデンサ。
- 前記誘電体磁器が、バナジウムと、マグネシウムと、マンガンと、イットリウムとを含み、前記チタン酸バリウムを構成するチタン100モルに対して、
前記バナジウムがV2O5換算で0.05〜0.20モル、
前記イットリウムがY2O3換算で0.5〜2.0モル、
前記マグネシウムがMgO換算で1.0〜3.0モル、
前記マンガンがMnO換算で0.22〜0.50モル、
前記希土類元素(RE)がRE2O3換算で0.65〜2.80モルであり、
前記結晶粒子は、粒界から20nmの深さの位置における、前記希土類元素(RE)の濃度が0.02〜0.42原子%である第1結晶群と、前記希土類元素(RE)の濃度が0.45〜0.70原子%である第2結晶群とを有し、
前記第1の結晶群を構成する結晶粒子の平均粒径が0.10〜0.18μm、前記第2の結晶群を構成する結晶粒子の平均粒径が0.2〜0.5μmであるとともに、
前記誘電体磁器の研磨面の単位面積当たりに見られる、前記第1の結晶群を構成する結晶粒子の面積をa、前記第2の結晶群を構成する結晶粒子の面積をbとしたときに、b/(a+b)が0.4〜0.7であることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。 - 前記マンガンがMnO換算で0.30〜0.50モルであるとともに、前記b/(a+b)が0.4〜0.6であることを特徴とする請求項2に記載のコンデンサ。
- 前記結晶粒子が、カルシウムを含み、前記結晶粒子中の前記カルシウムの濃度が0.3原子%より少ない第1の結晶粒子と、結晶粒子中のカルシウムの濃度が0.3原子%以上である第2の結晶粒子とを有する複合粒子であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載のコンデンサ。
- 前記第2の結晶粒子中に含まれる前記カルシウムの濃度が0.1〜9モル%であることを特徴とする請求項4に記載のコンデンサ。
- 前記結晶粒子が、チタン酸バリウムの結晶粒子であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載のコンデンサ。
- 前記希土類元素(RE)が前記ガドリニウムであることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれかに記載のコンデンサ。
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