JP2014067834A - 静電チャックおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐腐食性の向上を図りながらも、ウエハの温度制御精度の向上を図りうる静電チャック及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の静電チャックは、ウエハを支持するための支持面10を有するセラミックス焼結体1と、セラミックス焼結体1に埋設されている静電チャック電極21とを備えている。セラミックス焼結体1において、静電チャック電極21を基準として支持面10の側に存在する第1層11(第1領域)よりもセラミックス粒子の平均粒子径が大きい第2層12(第2領域)が、静電チャック電極21を基準として支持面10の反対側に存在する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体製造装置、特にエッチング工程で使用されるセラミックス製の静電チャックおよびその製造方法に関する。
半導体製造工程においてウエハを支持するために用いられるセラミック製の静電チャックは、当該ウエハのエッチング処理に際してハロゲン系の腐食性ガスに曝される。そこで、セラミックス粒子の粒子径が小さくなるように制御により、腐食に伴う静電チャックの表面粗さの変化量低減、さらにはパーティクル発生頻度の低下が図られている(特許文献1〜3参照)。
特開平10−279349号公報 特開2012−060106号公報 特開2000−191369号公報
しかし、セラミックスの粒子径が小さくなるように制御されることにより、粒界相が多くなる等の理由により、当該セラミックスの熱伝導率が低くなる可能性がある。これでは、静電チャックが加熱装置または冷却装置等の温度制御装置と併用される場合、当該温度制御装置によるウエハの温度制御が困難になる。
そこで、本発明は、耐腐食性の向上を図りながらも、ウエハの温度制御精度の向上を図りうる静電チャック及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の静電チャックは、ウエハを支持するための支持面を有するセラミックス焼結体と、前記セラミックス焼結体に埋設されている静電チャック電極と、を備え、前記セラミックス焼結体において、前記静電チャック電極を基準として前記支持面の側に存在する第1領域よりもセラミックス粒子の平均粒子径が大きい第2領域が、前記静電チャック電極を基準として前記支持面の反対側に存在することを特徴とする。
本発明の静電チャックは、前記静電チャック電極よりも前記支持面に対して離間して前記セラミックス焼結体に埋設されているヒータ電極をさらに備え、前記セラミックス焼結体において、前記第2領域が、前記静電チャック電極と前記ヒータ電極との間に存在することを特徴とする。
本発明の静電チャックは、前記第1領域または前記第2領域よりもセラミックス粒子の平均粒子径が大きい第3領域が、前記ヒータ電極を基準として前記支持面の反対側に存在することを特徴とする。
本発明の方法は、ウエハを支持するための支持面を構成するセラミックス焼結体と、前記セラミックス焼結体に埋設されている静電チャック電極とを備えている静電チャックの製造方法であって、前記静電チャック電極を挟むように積層された状態の同一種類のセラミックス粉末からなる複数の成形体を一体焼成する、または、前記静電チャック電極を挟むように積層された状態の同一種類のセラミックス粉末からなる複数の焼結体を接合する工程を含み、前記セラミックス焼結体において、前記静電チャック電極を基準として前記支持面の反対側にある第2層におけるセラミックス粒子の平均粒子径が、前記静電チャック電極を基準として前記支持面の側にある第1層におけるセラミックス粒子の平均粒子径よりも大きくなるように、前記第1層および前記第2層のそれぞれを構成する第1成形体および第2成形体のそれぞれの原料を差別化する、または、前記第1層および前記第2層のそれぞれを構成する第1焼結体および第2焼結体のそれぞれの原料および焼成条件のうち少なくとも一方を差別化することを特徴とする。
本発明の方法は、前記静電チャック電極とともに前記第2層を挟むように前記セラミックス焼結体に埋設されているヒータ電極をさらに備えている静電チャックの製造方法であって、前記静電チャック電極に加えて前記ヒータ電極を挟むように積層された状態の同一種類のセラミックス粉末からなる3つ以上の成形体を一体焼成する、または、前記静電チャック電極に加えて前記ヒータ電極を挟むように積層された状態の同一種類のセラミックス粉末からなる3つ以上の焼結体を接合する工程を含んでいることを特徴とする。
本発明の方法は、前記ヒータ電極を基準として前記支持面の反対側にある第3層におけるセラミックス粒子の平均粒子径が、前記第2層におけるセラミックス粒子の平均粒子径よりも大きくなるように、前記第2成形体および前記3つの成形体のうち前記第3層を構成する第3成形体のそれぞれの原料を差別化する、または、前記第2焼結体および前記3つの焼結体のうち前記第3層を構成する第3焼結体のそれぞれの原料および焼成条件のうち少なくとも一方を差別化することを特徴とする。
本発明の方法は、一の層のセラミックス粒子の平均粒子径を他の層よりも大きくするため、前記一の層を構成する一の成形体の原料として、前記他の層を構成する他の成形体の原料であるセラミックス粉末よりも平均粒子径が小さいセラミックス粉末を用い、または、前記一の層を構成する一の焼結体の焼成温度を、前記他の層を構成する他の焼結体の焼成温度よりも高温に設定し、これに加えてもしくは付加的に、前記一の焼結体の焼成時間を前記他の焼結体の焼成時間よりも長く設定することを特徴とする。
本発明の静電チャックによれば、第1領域(支持面と静電チャック電極との間に存在する領域)におけるセラミックス粒子の平均粒子径が相対的に小さい分だけ、エッチング処理等に用いられるガスに支持面が曝される静電チャックの耐腐食性の向上が図られる。その一方、第2領域(静電チャック電極とヒータ電極との間に存在する領域)におけるセラミックス粒子の平均粒子径が大きい分だけ、熱伝導率の向上、ひいては支持面において静電チャックにより支持されているウエハの温度制御精度の向上が図られる。
本発明の方法によれば、前記のように耐腐食性の向上を図りながらも、ヒータ等の温度制御装置によるウエハの温度制御精度の向上を図りうる静電チャックが製造されうる。
本発明の第1実施形態としての静電チャックの構成説明図。 本発明の第2実施形態としての静電チャックの構成説明図。
(静電チャックの構成)
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態としての静電チャックは、図1に示されているように、ウエハを支持するための支持面10を有するセラミックス焼結体1と、静電チャック電極21およびヒータ電極22とを備えている。静電チャック電極21およびヒータ電極22は、支持面10に対して近い順でセラミックス焼結体1に埋設されている。
静電チャック電極21およびヒータ電極22のそれぞれは、給電端子(図示略)を介して外部電源に接続されている。各電極の形状および端子の位置等の構成は任意に選択されうる。
静電チャックは、支持面10の反対側においてAlまたはCu等の金属製の冷却プレート(冷却装置)に接着され、半導体製造過程、特にウエハのエッチング処理に際して用いられる。冷却プレートには、冷却媒体が流される通路が形成されている。
セラミックス焼結体1の材質は、ハロゲン系のガス(たとえばCF、SF、NF、ClF)に対する耐腐食性の向上を図る観点から選択される。アルミナ、窒化アルミニウム、酸化イットリウム、イットリウムおよびアルミニウムの複合酸化物、酸化マグネシウム、スピネル(MgAl)またはフッ化物が例としてあげられる。同じく耐腐食性の向上を図る観点からセラミックスは高純度であることが好ましい。たとえば、アルミナは99.4%以上の高純度であることが好ましい。窒化アルミニウムは95%以上の高純度であり、残部は3A族元素の酸化物が含まれることが好ましい。
耐腐食性の観点からセラミックス焼結体1は緻密質であって、気孔率が低いこと(たとえば1%以下であること)が好ましい。
セラミックス焼結体1は、支持面10側から順に第1層(第1領域)11、第2層(第2領域)12および第3層(第3領域)13が順に積層された構造となっている。第1層11は支持面10と静電チャック電極21との間に存在する。第2層12は静電チャック電極21とヒータ電極22との間に存在する。第3層13はヒータ電極22を基準として支持面10の反対側に存在する。
第2層12におけるセラミックス粒子の平均粒子径は、第1層11におけるセラミックス粒子の平均粒子径よりも大きい。第3層13におけるセラミックス粒子の平均粒子径は、第2層12におけるセラミックス粒子の平均粒子径、ひいては第1層11におけるセラミックス粒子の平均粒子径よりも大きい。第3層13におけるセラミックス粒子の平均粒子径が、第1層11におけるセラミックス粒子の平均粒子径よりも大きいものの、第2層12におけるセラミックス粒子の平均粒子径と同じであってもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態としての静電チャックは、図2に示されているように、セラミックス焼結体1において、静電チャック電極21が第1層11および第2層12の境界部分ではなく、第1層11の中に埋設されている。この点以外は、本発明の第1実施形態の静電チャックと同様の構成である。この場合、第1層11の一部、すなわち支持面10と静電チャック電極21との間の部分が「第1領域」に相当する。
付加的又は代替的にヒータ電極22が第2層12および第3層13の境界部分ではなく、第2層12の中に埋設されていてもよい。この場合、第2層12の一部、すなわち第1層11および第2層12の境界部分、または静電チャック電極21と、ヒータ電極22との間の部分が「第2領域」に相当する。
(静電チャックの製造方法)
本発明の静電チャックの製造方法について、本発明の第1実施形態の静電チャックを例として説明する。
(第1実施形態)
第1層11、第2層12及び第3層13のそれぞれを構成する3枚のグリーンシート(広義には「板状の成形体」に相当する。)が作製される。所定のグリーンシートに電極が印刷により形成される。そして、当該3枚のグリーンシートが積層された上で、当該積層体が一体焼成される。3枚のグリーンシートが同一種類(かつ基本的に同一組成)のセラミックス粉末粒子を原料としている。これにより、焼成に際して異なる層の間で熱膨張差に由来して剥離または割れが発生する事態が回避される。ただし、各グリーンシートの原料における副原料または不純物の種類および含有量は相違していてもよい。
3枚のグリーンシートのそれぞれの原料であるセラミックス粉末粒子の粒子径が差別化されることにより、セラミックス焼結体1の各層11〜13の平均粒子径が制御される。第1グリーンシートの原料として、第2グリーンシートの原料よりも平均粒子径が大きいセラミックス粉末粒子が選択される。第2グリーンシートの原料として、第3グリーンシートの原料よりも平均粒子径が大きいセラミックス粉末粒子が選択される。各グリーンシートが同一温度で焼成される場合、原料の平均粒子径が小さいほど粒成長が進行する傾向があるためである。
(第2実施形態)
第1層11、第2層12および第3層13のそれぞれを構成する3枚の板状のセラミックス成形体が作製される。3つの成形体の間に挟まれるように2つの電極が配置される。そして、当該3つの成形体が重ね合わせられた状態でホットプレス焼成される。バルク金属が電極として準備されてもよく、成形体に印刷により電極が形成されてもよい。
たとえば、型に第3層13の原料粉末が充填されて一軸プレスにより板状の第3成形体が成形され、その上にヒータ電極22が配置される。その上から、第2層12の原料粉末が型に充填されて板状の第2成形体が成形され、さらにその上に静電チャック電極21が配置される。そして、その上から第1層11の原料粉末が型に充填された上で第1成形体が成形され、かつ、3つの成形体が一体化されるようにホットプレス焼成される。成形順は逆でもよい。
第2実施形態においても第1実施形態と同様に、3枚の成形体のそれぞれの原料であるセラミックス粉末粒子の粒子径が差別化されることにより、セラミックス焼結体1の各層11〜13の平均粒子径が制御される。第1成形体の原料として、第2成形体の原料よりも平均粒子径が大きいセラミックス粉末粒子が選択される。第2成形体の原料として、第3成形体の原料よりも平均粒子径が大きいセラミックス粉末粒子が選択される。
(第3実施形態)
第1層11、第2層12および第3層13のそれぞれを構成する3枚の板状のセラミックス焼結体が作製される。所定の成形体に電極が印刷された上で、第1焼結体および第2焼結体の間に静電チャック電極21が配置され、かつ、第2焼結体および第3焼結体の間にヒータ電極22が配置されるように、当該3つの焼結体が重ね合わせられて接合される。接合方法としては、拡散接合法または接合材による接合法が採用されうる。接合材としては、各焼結体の原料粉末を含有するペーストが用いられる。これにより、接合強度の向上が図られ、接合部分におけるセラミックス焼結体1の割れおよび変形の発生が防止されうる。
平均粒子径が同じ3つの焼結体が逐次的に接合されることにより静電チャックが作製されてもよい。この場合、焼結体同士の接合温度が、当該焼結体においてセラミックス粒子が粒成長する温度に制御される必要がある。例えば、第3焼結体および第2焼結体が間にヒータ電極22を挟むように接合された後、第2焼結体および第1焼結体が間に静電チャック電極21を挟むように接合される。この結果、接合による熱履歴は第2層12及び第3層13は2回、第1層11は1回となり、接合前の第1焼結体、第2焼結体および第3焼結体13におけるセラミックス粒子の平均粒子径が同じでも第2層12及び第3層13における平均粒子径が第1層11よりも大きくなる。
(実施例)
(第1実施例)
本発明の第1実施形態の方法にしたがって、アルミナを主原料とする第1実施形態の構成(図1参照)の静電チャックが製造された。
第1層11の原料粉末として純度99.8%かつ平均粒子径0.8μmのアルミナ粒子粉末が用いられ、第2層12の原料粉末として純度99.4%かつ平均粒子径0.6μmのアルミナ粒子粉末が用いられ、かつ、第3層13の原料粉末として純度99.4%かつ平均粒子径0.4μmのアルミナ粒子粉末が用いられた。
各原料粉末に可塑剤、分散剤およびバインダーが添加された上で、溶剤が用いられてボールミル方式で混合されることによりスラリーが調整される。このスラリーがドクターブレード法にしたがって板状に成形されることによりグリーンシートが作製される。モリブデン粉末に対して所定量のアルミナ粉末が加えられた上で、同様にスラリーが調整され、電極のインクとして用いられる。第1グリーンシートにスクリーン印刷で所定形状の静電チャック電極21が形成される。同様に、第2グリーンシートに所定形状のヒータ電極22が形成される。
第2グリーンシート及び第3グリーンシートが熱圧着され、さらに円形状等の所定形状に円板状に加工された上で、還元雰囲気下で1600[℃]で焼成されることにより第1実施例の静電チャックが作製された。静電チャック断面がSEMを用いて撮像され、SEM写真からインターセプト法により各層11〜13の平均粒子径が算出された。
表1には、第1実施例の静電チャックの各層を構成する各焼結体の原料の純度P1〜P3および平均粒子径D0(1)〜D0(3)、ならびに各層11〜13の平均粒子径D2(1)〜D2(3)の測定結果がまとめて示されている。表1から、P1>P2=P3、D0(1)>D0(2)>D0(3)およびD2(1)<D2(2)<D2(3)という大小関係があることがわかる。D2(2)=1.47D2(1)であり、かつ、D2(3)=1.97D2(1)である。
Figure 2014067834
(第2実施例)
本発明の第2実施形態の方法にしたがって、アルミナを主原料とする第1実施形態の構成(図1参照)の静電チャックが製造された。
第1層11の原料粉末として純度99.8%かつ平均粒子径0.8μmのアルミナ粒子粉末が用いられ、第2層12の原料粉末として純度99.8%かつ平均粒子径0.5μmのアルミナ粒子粉末が用いられ、かつ、第3層13の原料粉末として純度99.9%かつ平均粒子径0.2μmのアルミナ粒子粉末が用いられた。
第3原料粉末が一軸プレスにより第3成形体が作製され、その上にMo箔からなるヒータ電極22が配置される。その上に第2原料粉末が充填され一軸プレスにより第2成形体が作製され、その上にMo箔からなる静電チャック電極21が配置される。その上に第1原料粉末が充填され一軸プレスにより第1成形体が作製される。第1成形体、静電チャック電極21、第2成形体、ヒータ電極22及び第3成形体が順に積層された構造物が、還元雰囲気下かつ1500[℃]でホットプレス焼成されることにより第2実施例の静電チャックが作製された。
表2には、第2実施例の静電チャックの各層を構成する各焼結体の原料の純度P1〜P3および平均粒子径D0(1)〜D0(3)、ならびに各層11〜13の平均粒子径D2(1)〜D2(3)の測定結果がまとめて示されている。表1から、P1=P2<P3、D0(1)>D0(2)>D0(3)およびD2(1)<D2(2)<D2(3)という大小関係があることがわかる。D2(2)=1.19D2(1)であり、かつ、D2(3)=1.73D2(1)である。
Figure 2014067834
(第3実施例)
本発明の第3実施形態の方法にしたがって、窒化アルミニウムを主原料とする第1実施形態の構成(図1参照)の静電チャックが製造された。
平均粒子径1μmの窒化アルミニウム粉末に対して酸化イットリウム粉末の比率が5%となるように配合された原料粉末に対して、可塑剤、分散剤およびバインダーが添加され、さらに溶剤が加えられてボールミルを用いた混合によりスラリーが調整された。このスラリーがスプレードライ乾燥されることで顆粒が得られ、この顆粒がCIP成形法により板状に成形されることで3つの成形体が得られた。
当該成形体が脱脂された上で、還元雰囲気下で焼成されことにより3つの板状の焼結体が作製された。第1焼結体は1750[℃]で3[hr]にわたり焼成され、第2焼結体は1800[℃]で3[hr]にわたり焼成され、第3焼結体は1900[℃]で6[hr]にわたり焼成された。3つの焼結体に研削加工およびラップ加工が施された。
第1焼結体にMoペーストがスクリーン印刷されることにより静電チャック電極21が形成された。第2焼結体にMoペーストがスクリーン印刷されることによりヒータ電極22が形成された。第1焼結体および第2焼結体の間に静電チャック電極21が配置され、かつ、第2焼結体および第3焼結体の間にヒータ電極22が配置されるように、3つの焼結体が重ね合わせられた上で、還元雰囲気下かつ1700[℃]で加圧焼成されることにより第3実施例の静電チャックが作製された。
表3には、第3実施例の静電チャックの各層を構成する各焼結体の焼成温度T1〜T3および焼成時間t1〜t3、各焼結体におけるセラミックス粒子の平均粒子径D1(1)〜D1(3)ならびに各層11〜13におけるセラミックス粒子の平均粒子径D2(1)〜D2(3)の測定結果がまとめて示されている。表3から、T1<T2<T3、t1=t2<t3、T1×t1<T2×t2<T3×t3、D1(1)<D1(2)<D1(3)、D2(1)<D2(2)<D2(3)およびD1(i)<D2(i)(i=1〜3)という大小関係があることがわかる。D2(2)=1.52D2(1)であり、かつ、D2(3)=2.58D2(1)である。
Figure 2014067834
(実施例4)
本発明の第3実施形態の方法にしたがって、アルミナを主原料とする第1実施形態の構成(図1参照)の静電チャックが製造された。
純度99.99%かつ平均粒子径0.2μmのアルミナ粉末に対して、可塑剤、分散剤およびバインダーが添加され、さらに溶剤が加えられてボールミルを用いて混合されることによりスラリーが調整された。このスラリーがスプレードライ乾燥されることで顆粒が得られ、この顆粒がCIPにより板状に成形されることにより3つの成形体が作製された。
当該成形体が脱脂された上で、還元雰囲気下で焼成されことにより3つの板状の焼結体が作製された。第1焼結体は1400[℃]で3[hr]にわたり焼成され、第2焼結体は1500[℃]で3[hr]にわたり焼成され、第3焼結体は1500[℃]で6[hr]にわたり焼成された。3つの焼結体に研削加工およびラップ加工が施された。
第1焼結体にMoペーストがスクリーン印刷されることにより静電チャック電極21が形成された。第2焼結体にMoペーストがスクリーン印刷されることによりヒータ電極22が形成された。第2焼結体においてヒータ電極22とは反対側に接合材としてのアルミナ粉末ペーストが塗布された。第3焼結体に接合材としてのアルミナ粉末ペーストが塗布された。
第1焼結体および第2焼結体の間に静電チャック電極21が配置され、かつ、第2焼結体および第3焼結体の間にヒータ電極22が配置されるように、3つの焼結体が重ね合わせられた上で、1400[℃]で加圧されて接合されることにより第4実施例の静電チャックが作製された。
表4には、第4実施例の静電チャックの各層を構成する各焼結体の焼成温度T1〜T3および焼成時間t1〜t3、各焼結体におけるセラミックス粒子の平均粒子径D1(1)〜D1(3)ならびに各層11〜13におけるセラミックス粒子の平均粒子径D2(1)〜D2(3)の測定結果がまとめて示されている。表4から、T1<T2=T3、t1=t2<t3、T1×t1<T2×t2<T3×t3、D1(1)<D1(2)<D1(3)、D2(1)<D2(2)<D2(3)およびD1(i)<D2(i)(i=1〜3)という大小関係があることがわかる。D2(2)=1.75D2(1)であり、かつ、D2(3)=2.50D2(1)である。
Figure 2014067834
実施例1〜4をまとめると、D2(2)=1.19〜1.75D2(1)であり、かつ、D2(3)=1.73〜2.58D2(1)である。
(本発明の他の実施形態)
第1及び第2実施形態のそれぞれにおいて、ヒータ電極22またはヒータ電極22及び第3層13が省略されてもよい。この場合、静電チャックの支持面10の反対側に加熱装置および冷却装置のうち一方又は両方が温度制御装置として設けられ、当該温度制御装置によって支持面10において静電チャックに支持されているウエハの温度が制御されてもよい。
1‥セラミック焼結体、10‥支持面、11‥第1層(第1領域)、12‥第2層(第2領域)、13‥第3層(第3領域)、21‥静電チャック電極、22‥ヒータ電極。

Claims (7)

  1. ウエハを支持するための支持面を有するセラミックス焼結体と、前記セラミックス焼結体に埋設されている静電チャック電極と、を備え、
    前記セラミックス焼結体において、前記静電チャック電極を基準として前記支持面の側に存在する第1領域よりもセラミックス粒子の平均粒子径が大きい第2領域が、前記静電チャック電極を基準として前記支持面の反対側に存在することを特徴とする静電チャック。
  2. 請求項1記載の静電チャックにおいて、前記静電チャック電極よりも前記支持面に対して離間して前記セラミックス焼結体に埋設されているヒータ電極をさらに備え、
    前記セラミックス焼結体において、前記第2領域が、前記静電チャック電極と前記ヒータ電極との間に存在することを特徴とする静電チャック。
  3. 請求項2記載の静電チャックにおいて、
    前記第1領域または前記第2領域よりもセラミックス粒子の平均粒子径が大きい第3領域が、前記ヒータ電極を基準として前記支持面の反対側に存在することを特徴とする静電チャック。
  4. 静電チャックの製造方法であって、前記静電チャックは、ウエハを支持するための支持面を構成するセラミックス焼結体と、前記セラミックス焼結体に埋設されている静電チャック電極とを備え、
    前記静電チャック電極を挟むように積層された状態の同一種類のセラミックス粉末からなる複数の成形体を一体焼成する、または、前記静電チャック電極を挟むように積層された状態の同一種類のセラミックス粉末からなる複数の焼結体を接合する工程を含み、
    前記セラミックス焼結体において、前記静電チャック電極を基準として前記支持面の反対側にある第2層におけるセラミックス粒子の平均粒子径が、前記静電チャック電極を基準として前記支持面の側にある第1層におけるセラミックス粒子の平均粒子径よりも大きくなるように、前記第1層および前記第2層のそれぞれを構成する第1成形体および第2成形体のそれぞれの原料を差別化する、または、前記第1層および前記第2層のそれぞれを構成する第1焼結体および第2焼結体のそれぞれの原料および焼成条件のうち少なくとも一方を差別化することを特徴とする方法。
  5. 請求項4記載の方法において、前記静電チャックは、前記静電チャック電極とともに前記第2層を挟むように前記セラミックス焼結体に埋設されているヒータ電極をさらに備え、
    前記静電チャック電極に加えて前記ヒータ電極を挟むように積層された状態の同一種類のセラミックス粉末からなる3つ以上の成形体を一体焼成する、または、前記静電チャック電極に加えて前記ヒータ電極を挟むように積層された状態の同一種類のセラミックス粉末からなる3つ以上の焼結体を接合する工程を含んでいることを特徴とする方法。
  6. 請求項5記載の方法において、前記ヒータ電極を基準として前記支持面の反対側にある第3層におけるセラミックス粒子の平均粒子径が、前記第2層におけるセラミックス粒子の平均粒子径よりも大きくなるように、前記第2成形体および前記3つの成形体のうち前記第3層を構成する第3成形体のそれぞれの原料を差別化する、または、前記第2焼結体および前記3つの焼結体のうち前記第3層を構成する第3焼結体のそれぞれの原料および焼成条件のうち少なくとも一方を差別化することを特徴とする方法。
  7. 請求項4〜6のうちいずれか1つに記載の方法において、一の層のセラミックス粒子の平均粒子径を他の層よりも大きくするため、
    前記一の層を構成する一の成形体の原料として、前記他の層を構成する他の成形体の原料であるセラミックス粉末よりも平均粒子径が小さいセラミックス粉末を用い、または、前記一の層を構成する一の焼結体の焼成温度を、前記他の層を構成する他の焼結体の焼成温度よりも高温に設定し、これに加えてもしくは付加的に、前記一の焼結体の焼成時間を前記他の焼結体の焼成時間よりも長く設定することを特徴とする方法。
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