JP2014067691A - ワイヤハーネス - Google Patents

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毅 佐藤
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貴紀 安達
Isamu Hamamoto
勇 濱本
Tetsuya Sonoda
哲也 園田
Masamichi Yamagiwa
正道 山際
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Abstract

【課題】防音が必要な場所への電線及び防音材の取り付けを簡易化でき、さらに、低コストで製造が容易なワイヤハーネスを提供することを目的とする。
【解決手段】ワイヤハーネス10は、電線9と防音シート1と電線保護シート2とを備える。防音シート1は、電線9の中間領域に沿うシート状の防音材からなる部材である。電線保護シート2は、防音シート1に重なり電線9の中間領域を防音シート1との間に挟み込んだ状態で防音シート1と接合された部材である。
【選択図】図1

Description

本発明は、防音機能を備えるワイヤハーネスに関する。
自動車に代表される車両に搭載されるワイヤハーネスは、電線を予め定められた配線経路に沿って正しく配線することが容易なこと、及び、電線が振動などにより周囲の部材に接触することが原因で破損しないことが要求される。そのため、車載用のワイヤハーネスは、通常、電線における両端部の間の中間領域を覆う電線保護部材を備えている。
例えば、特許文献1に示されるワイヤハーネスは、電線の中間領域を覆う電線保護部材を備え、その電線保護部材は、硬質な基板とその基板に溶着されたフェルト状のシート材からなる被覆体とにより構成されている。特許文献1に示される電線保護部材において、基板及び被覆体は、電線束を挟むようにして重ねられて溶着され、電線の経路を規制するとともに電線を保護する。
また、車両において、乗員室の内壁をなすインスツルメントパネルなどの内側パネルの裏側には、ワイヤハーネス及び防音材が取り付けられる。例えば、インスツルメントパネルの裏側には、計器、スピーカ又はエアバッグなどの電装機器に接続されるワイヤハーネスがクランプなどによって固定され、さらに、不織布などのシート状の防音材が両面テープなどによって接着される。
特開2010−027242号公報
昨今、車両の製造工程における部品の取り付け工数の削減がますます強く要求されている。そのため、乗員室の内側パネルの裏側へ取り付けられるワイヤハーネス及び防音材についても、従来よりも簡易に取り付けできることが望まれている。一方、車両に搭載されるワイヤハーネスを低コストで容易に製造できることも望まれている。
本発明は、車両における乗員室の内側パネルの裏側などの防音(吸音又は遮音など)が必要な場所への電線及び防音材の取り付けを簡易化でき、さらに、低コストで製造が容易なワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係るワイヤハーネスは、電線と防音シートと電線保護シートとを備える。上記防音シートは、上記電線における両端部の間の中間領域に沿うシート状の防音材からなる部材である。上記電線保護シートは、上記防音シートに重なり上記電線の上記中間領域を上記防音シートとの間に挟み込んだ状態で上記防音シートと接合された部材である。
本発明の第2態様に係るワイヤハーネスは、第1態様に係るワイヤハーネスの一態様である。第2態様に係るワイヤハーネスにおいて、上記防音シートは不織布からなり、上記電線保護シートは上記防音シートよりも薄い不織布からなる。
本発明の第3態様に係るワイヤハーネスは、第1態様又は第2態様に係るワイヤハーネスの一態様である。第3態様に係るワイヤハーネスにおいて、上記電線保護シートは上記防音シートに溶着されている。
本発明の第4態様に係るワイヤハーネスは、第1態様から第3態様のいずれかに係るワイヤハーネスの一態様である。第4態様に係るワイヤハーネスにおいて、上記電線保護シートの輪郭の少なくとも一部は上記防音シートの輪郭に沿って形成されている。
本発明の第5態様に係るワイヤハーネスは、第1態様から第4態様のいずれかに係るワイヤハーネスの一態様である。第5態様に係るワイヤハーネスにおいて、上記防音シートにおける上記電線保護シートに対向する面及び上記電線保護シートにおける上記防音シートに対向する面の一方に上記電線の位置を示す目印が形成されている。
本発明の第6態様に係るワイヤハーネスは、第5態様に係るワイヤハーネスの一態様である。第6態様に係るワイヤハーネスにおいて、上記目印は、上記防音シート及び上記電線保護シートの一方をなす不織布の一部に対するホットプレス成形によって上記電線の経路に沿って形成された溝である。
第7の態様に係るワイヤハーネスは、第1〜第6の態様に係るワイヤハーネスであって、前記電線保護シートは、前記電線の延在方向に沿って設けられ、前記防音シートに対して識別可能に構成されているものである。
第8の態様は、第7の態様に係るワイヤハーネスであって、前記電線保護シートは、前記防音シートとは異なる色に色を呈する部分を含むものである。
第9の態様は、第7又は第8の態様に係るワイヤハーネスであって、前記電線保護シートは、PVCシートとされている。
上記各態様に係るワイヤハーネスは、電線と防音シートと電線保護シートとが一体に組み合わされた構造を有している。そのため、防音シートが車両における乗員室の内側パネルの裏側などの防音(吸音又は遮音など)を要する場所へ取り付けられるだけで、電線の中間領域の配線も完了する。従って、防音を要する場所への電線、防音シート及び電線保護シートの取り付け作業が簡易化される。
また、上記各態様に係るワイヤハーネスは、防音シートと電線保護シートとをそれらの間に電線を挟んで接合するという簡易な組み立て作業により得られる。また、必要とする形状の防音シート及び電線保護シートは、金型などを用いることなく母材の裁断によって低コストで得られる。従って、当該ワイヤハーネスは、低コストで容易に製造可能である。
また、第2態様に係るワイヤハーネスにおいては、防音シート及び電線保護シートが、緩衝性に優れた不織布で構成されている。そのため、ワイヤハーネスの振動による異音の発生を防止できる。また、厚みの異なる2枚の不織布の母材が重ねられて裁断されることにより、厚みが異なり輪郭形状が同じ防音シートと電線保護シートとを容易に得ることができる。
また、第3態様に係るワイヤハーネスにおいては、防音シート及び電線保護シートが溶着によって接合されている。この場合、接着剤を用いるよりも容易に、かつ、迅速に2枚のシートを接合することが可能となる。
また、第4態様に係るワイヤハーネスにおいては、電線保護シートの輪郭の少なくとも一部が防音シートの輪郭に沿って形成されている。そのため、防音シート及び電線保護シートを重ねて位置合わせすることが容易となる。
また、第5態様に係るワイヤハーネスにおいては、防音シート及び電線保護シートの一方に電線の位置を示す目印が形成されている。そのため、ワイヤハーネスの製造工程において、電線を一方のシート上に正しい経路に沿って配置する作業が容易となる。
また、第6態様に係るワイヤハーネスにおいて、電線の位置を示す目印は、不織布の一部に対するホットプレス成形によって電線の経路に沿って形成された溝である。そのため、ワイヤハーネスの製造工程において、電線がシートの溝に挿入されるだけで、電線がシート上の正しい経路に沿って配置される。さらに、電線が一方のシートの溝に嵌り込んだ状態で、2枚のシートが重ねられて接合されるため、2枚のシートの間における電線の位置ずれを防止することができる。また、不織布に対するホットプレス成形によって溝を形成することは容易である。
第7の態様によると、電線保護シートを認識することで、電線の延在経路を知ることができる。
第8の態様によると、防音シートとは異なる色を認識することによって、電線の延在経路を知ることができる。
第9の態様によると、前記電線保護シートは、PVCシートであるため、周辺部材の鋭利な部分等が電線保護シートに接触しても破損し難く、電線を十分に保護できる。
本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス10の斜視図である。 ワイヤハーネス10の平面図である。 ワイヤハーネス10が備える防音シート1の平面図である。 防音シート1及びその上に配置された電線束90の平面図である。 電線束90を挟んで重ねられた防音シート1及び電線保護シート2の平面図である。 本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス10Aの平面図である。 ワイヤハーネス10に採用可能な応用例に係る防音シート1Aの平面図である。 防音シート1A及び電線束の断面図である。 ワイヤハーネス10に採用可能な応用例に係る電線保護シート2Aの平面図である。 電線保護シート2A及び電線束の断面図である。 本発明の第3実施形態に係るワイヤハーネス10Bの平面図である。 ワイヤハーネス10Bにおける電線保護シートの舌片部の部分の平面図である。 ワイヤハーネス10Bにおける電線保護シートの電線固定部の部分の平面図である。 本発明の第4実施形態に係るワイヤハーネス10Cの平面図である。 本発明の第5実施形態に係るワイヤハーネス10Dの平面図である。 第5実施形態に関する変形例を示す平面図である。 第5実施形態に関する他の変形例を示す平面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。以下に示される各実施形態におけるワイヤハーネスは、例えば、車両における乗員室の内壁をなすインスツルメントパネルなどの内側パネルの裏側に配置される。
<第1実施形態>
まず、図1〜5を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス10について説明する。図1に示されるように、ワイヤハーネス10は、複数の電線9を含む電線束90と防音シート1と電線保護シート2とを備えている。
<電線>
電線保護シート2による保護の対象となる電線束90は、複数の電線9の束である。電線9は、長尺な導体である芯線と、その芯線の周囲を覆う絶縁体である絶縁被覆とを有する絶縁電線である。電線9の芯線は、例えば、銅又はアルミニウムを主成分とする金属の線材である。また、電線9の絶縁被覆は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、フッ素樹脂又はポリエステルなどの合成樹脂からなる絶縁体である。図1に示される例では、電線9の端部にコネクタが設けられている。
<防音シート>
防音シート1は、シート状の吸音材又は遮音材などの防音材であり、電線9における両端部の間の中間領域に沿って配置されている。防音シート1は、二次元状に広がった形状を有しており、要求仕様に応じた形状及び厚みで形成されている。図1〜5に示される例では、防音シート1は、二次元状に広がった五角形状に形成されているが、防音シート1の形状は、防音シート1が配置されるスペースの形状に応じて定められる。また、防音シート1の厚みは、要求される防音性能の高さと、防音シート1が配置されるスペースの厚みとに応じて定められる。
防音シート1は、柔軟性及び弾性を有するシート状の防音材であり、例えば不織布である。なお、防音材は、吸音材、遮音材又は制振材などであり、例えば、防音シート1は、約20mmないし約40mm程度の厚みの不織布である。
図3に示されるように、防音シート1における電線保護シート2に対向する面である内側面には、電線9の位置を示す目印である配線用目印51が形成されている。図3に示される例では、配線用目印51は、防音シート1の内側面において電線9の経路に沿ってインクなどにより描かれた線画である。
また、図3に示される例において、配線用目印51における線の交差部511は、電線束90の分岐部91の位置を示す目印である。図4に示されるように、ワイヤハーネス10の製造工程において、電線束90は、防音シート1上に配線用目印51に沿って配置される。
<電線保護シート>
電線保護シート2は、防音シート1に重なり電線束90の中間領域を防音シート1との間に挟み込んだ状態で防音シート1と接合された部材である。電線保護シート2は、防音シート1よりも薄いシート状の部材である。
また、電線保護シート2の輪郭の少なくとも一部は、防音シート1の輪郭に沿って形成されている。図1,2,5に示される例では、電線保護シート2の輪郭全体が、防音シート1の輪郭全体に沿って形成されている。この場合、電線保護シート2の輪郭は、防音シート1の輪郭と一致して形成されているか、或いは、防音シート1の輪郭よりも若干内側において防音シート1の輪郭に沿って形成されている。
電線保護シート2は、熱可塑性の樹脂を含む合成樹脂からなるシート状の部材である。例えば、電線保護シート2が、不織布、ウレタン系樹脂、PVC(ポリ塩化ビニル)又はPET(ポリエチレンテレフタレート)などからなるシート状の部材であることが考えられる。防音シート1及び電線保護シート2の両方が不織布である場合、電線保護シート2は、防音シート1よりも薄い不織布である。
ここで、不織布について説明する。防音シート1及び電線保護シート2として採用される不織布は、例えば、絡み合う基本繊維とバインダと称される接着樹脂とを含む。接着樹脂は、基本繊維の融点よりも低い融点(例えば、約110[℃]から約150[℃]の融点)を有する熱可塑性樹脂である。このような不織布は、基本繊維の融点よりも低く、かつ、接着樹脂の融点よりも高い温度に加熱されることにより、接着樹脂が溶融して基本繊維の隙間に溶け込む。その後、不織布の温度が、接着樹脂の融点よりも低い温度まで下がると、接着樹脂は、周囲に存在する基本繊維を結合した状態で硬化する。これにより、不織布の形状は、加熱前の状態よりも硬くなり、加熱時に型枠によって成形された形状で維持される。
接着樹脂は、例えば、粒状の樹脂又は繊維状の樹脂などである。また、接着樹脂は、芯繊維の周囲を覆うように形成されることも考えられる。このように、芯繊維が接着樹脂で被覆された構造を有する繊維は、バインダ繊維などと称される。芯繊維の材料は、例えば、基本繊維と同じ材料が採用される。
また、基本繊維は、接着樹脂の融点において繊維状態が維持されればよく、樹脂繊維の他、各種の繊維が採用され得る。また、接着樹脂は、例えば、基本繊維の融点よりも低い融点を有する熱可塑性樹脂繊維が採用される。不織布を構成する基本繊維と接着樹脂との組合せとしては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)を主成分とする樹脂繊維が基本繊維として採用され、PET及びPEI(ポリエチレンイソフタレート)の共重合樹脂が接着樹脂として採用されることが考えられる。そのような不織布において、基本繊維の融点は概ね250[℃]であり、接着樹脂の融点は約110[℃]から約150[℃]の間の温度である。
接着樹脂を含む不織布は、熱可塑性樹脂を含む他の部材と密着した状態で加熱されることにより、加熱された部分が他の部材に溶着する。
また、不織布は、ホットプレス成形により成形可能である。ホットプレス成形は、加工対象である不織布を金型などの加熱体の間に挟み込んで加圧しつつ、その不織布を加熱することにより、不織布を加熱体の内面形状に成形することである。
不織布は、ホットプレス成形において、型枠内で約110[℃]から約250[℃]までの範囲内の温度に加熱された後に冷却されると、接着樹脂が溶融して周囲の基本繊維を結合するため、型枠の内面に沿う形状に成形され、加熱体に接触した面が硬化する。
不織布がホットプレス成形によって硬化した部材は、その部材自体ある程度の可撓性を有しているが、ホットプレス成形が施される前の不織布に比べ、一定の形状を保持する硬さが強化される。
電線保護シート2は防音シート1に溶着されており、これにより、電線保護シート2は防音シート1に接合されている。そのため、電線保護シート2には、溶着によって防音シート1の一部に接合された部分である溶着部3,4が形成されている。
溶着部3,4は、主として電線保護シート2を防音シート1に留める機能を果たす複数の第一溶着部3と、主として電線9の変位を制限する機能を果たす複数の第二溶着部4とを含む。本実施形態においては、第一溶着部3及び第二溶着部4のいずれも、比較的小さな領域に局所的に形成されたスポット溶着部である。
なお、溶着部3,4のスポット形状は円形には限られない。例えば、溶着部3,4のスポット形状が、四角形などの多角形、楕円形又はその他の異形であることも考えられる。
複数の第一溶着部3は、電線保護シート2の外縁部などにおける電線9から比較的離れた位置に形成されている。一方、複数の第二溶着部4は、電線9の中間領域における複数の対象部位92各々を間に置く複数の位置において防音シート1と接合された部分である。これら第二溶着部4は、電線9の中間領域における所定の対象部位92の変位を制限する。なお、第二溶着部4はスポット接合部の一例である。
また、複数の第二溶着部4は、複数の分岐位置溶着部41と複数の非分岐位置溶着部42とを含む。複数の分岐位置溶着部41は、電線束90の分岐部91において分岐線各々を間に置く位置に形成されている。即ち、電線束90の分岐部91は、電線9における変位の制限の対象となる部位(対象部位92)の一例である。
図1,2に示される例では、1つの分岐部91から3つの分岐線が出ており、その分岐部91には、分岐部91を三方から囲む3つの分岐位置溶着部41が形成されている。これら3つの分岐位置溶着部41から選択される3組のペア各々は、3つの分岐線のうちのいずれか1つを間に置く位置に形成されている。
一方、複数の非分岐位置溶着部42は、電線束90における分岐部91以外の部分の両側の位置、即ち、分岐部91以外の部分を間に置く位置に形成されている。
また、図5に示されるように、電線保護シート2における防音シート1に対向する面の反対側の面である外側面には、第一溶着部3及び第二溶着部4の各々の位置を示す目印である複数の溶着用目印52が形成されている。図5に示される例では、溶着用目印52は、電線保護シート2の外側面にインクなどにより描かれたマークである。
第二溶着部4各々の位置を示す一部の溶着用目印52は、電線保護シート2の外側面において電線9の複数の対象部位92各々を間に置く位置に形成されている。そのため、第二溶着部4各々の位置を示す溶着用目印52は、防音シート1と電線保護シート2との間に挟まれた電線9における複数の対象部位92各々の位置を示す目印でもある。
同様に、分岐位置溶着部41の位置を示す一部の複数の溶着用目印52は、電線9における分岐部91ごとにその分岐部91を間に置く3箇所以上の位置に形成されている。これら分岐位置溶着部41の位置を示す溶着用目印52は、防音シート1と電線保護シート2との間に挟まれた電線9における分岐部91の位置を示す目印でもある。
第一溶着部3及び第二溶着部4は、スポット加熱を行う加熱体が防音シート1に重ねられた電線保護シート2における溶着用目印52各々の部分に押し当てられることによって形成される。スポット加熱用の加熱体としては、例えば、超音波ホッチキスなどの超音波溶着機における溶接ホーン又はヒータ内蔵の金属棒などが考えられる。
<効果>
ワイヤハーネス10は、電線束90と防音シート1と電線保護シート2とが一体に組み合わされた構造を有している。そのため、防音シート1が車両における乗員室の内側パネルの裏側などの防音(吸音又は遮音など)を要する場所へ取り付けられるだけで、電線束90の中間領域の配線も完了する。従って、防音を要する場所への電線束90、防音シート1及び電線保護シート2の取り付け作業が簡易化される。
また、ワイヤハーネス10は、防音シート1と電線保護シート2とをそれらの間に電線束90を挟んで接合するという簡易な組み立て作業により得られる。また、必要とする形状の防音シート1及び電線保護シート2は、金型などを用いることなく母材の裁断によって低コストで得られる。従って、ワイヤハーネス10は、低コストで容易に製造可能である。
また、ワイヤハーネス10において、防音シート1及び電線保護シート2が、緩衝性に優れた不織布で構成されていれば、ワイヤハーネス10の振動による異音の発生を防止できる。また、厚みの異なる2枚の不織布の母材が重ねられて裁断されることにより、厚みが異なり輪郭形状が同じ防音シート1と電線保護シート2とを容易に得ることができる。
また、ワイヤハーネス10においては、防音シート1及び電線保護シート2が溶着によって接合されている。この場合、接着剤を用いるよりも容易に、かつ、迅速に防音シート1及び電線保護シート2を接合することが可能となる。
また、ワイヤハーネス10においては、電線保護シート2の輪郭全体が防音シート1の輪郭全体に沿って形成されている。そのため、防音シート1及び電線保護シート2を重ねて位置合わせすることが容易となる。
また、防音シート1に電線束90の位置を示す配線用目印51が形成されている。そのため、ワイヤハーネス10の製造工程において、電線束90を防音シート1上に正しい経路に沿って配置する作業が容易となる。
さらに、ワイヤハーネス10において、電線保護シート2に形成された溶着用目印52の一部は、電線束90の分岐部91を含む電線9の対象部位92各々の位置を示す。そのため、電線束90が2枚のシートの間に挟み込まれた状態において、スポット接合部を形成すべき正しい位置を特定することが容易となる。
また、ワイヤハーネス10において、複数の第二溶着部4が、防音シート1と電線保護シート2との間において電線9を予め定められた経路に沿うように位置決めする。また、重ねられた2枚のシートにおける複数の部位を溶着などによって接合することは容易である。従って、ワイヤハーネス10が採用されれば、電線9と周囲の部材との干渉を避けるため、或いは電線9とノイズ源となる他の機器との間に十分な距離を確保するために、電線9を予め定められた経路に沿って低コストで配線することが容易である。しかも、第二溶着部4の位置を変更するだけで、多様な要求仕様へ柔軟に対応できる。
また、ワイヤハーネス10においては、複数の分岐位置溶着部41は、電線束90の分岐部91において分岐線各々を間に置く位置に形成されている。この場合、電線9が引っ張られた場合でも、分岐部91の分岐線が分岐位置溶着部41に引っ掛かることにより、2枚のシートと電線束90との間の位置ずれが回避される。その結果、電線束90における2枚のシートから外側へはみ出す部分の長さが一定に維持される。
<第2実施形態>
次に、図6を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス10Aについて説明する。図6はワイヤハーネス10Aの平面図である。
ワイヤハーネス10Aは、図1,2に示されるワイヤハーネス10と比較して、電線保護シートの輪郭形状のみが異なる構成を有している。図6において、図1〜5に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ワイヤハーネス10Aにおけるワイヤハーネス10と異なる点についてのみ説明する。
ワイヤハーネス10Aは、ワイヤハーネス10と同様に、電線束90と、電線束90の中間領域に沿う防音シート1と、防音シート1に接合された電線保護シート2Aとを備えている。電線束90の中間領域は、防音シート1と電線保護シート2Aとの間に挟み込まれている。
ワイヤハーネス10Aにおいて、電線保護シート2Aは、防音シート1における電線束90に沿う一部の領域にのみ重なって形成されている。そして、電線保護シート2Aの輪郭の一部のみが、防音シート1の輪郭に沿って形成されている。図6に示される例では、電線保護シート2Aの輪郭の概ね半分が、防音シート1の輪郭に沿って形成されている。
図6に示されるワイヤハーネス10Aが採用される場合、図1,2に示されるワイヤハーネス10が採用される場合と同様の効果が得られる。
<防音シートの応用例>
次に、図7,8を参照しつつ、ワイヤハーネス10に採用可能な応用例に係る防音シート1Aについて説明する。図7は、防音シート1Aの平面図である。図8は防音シート1A及び電線束90の断面図である。
防音シート1Aは、図3,4に示される防音シート1と比較して、電線9の位置を示す目印のみが異なる。図7,8において、図1〜5に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、防音シート1Aにおける防音シート1と異なる点についてのみ説明する。
防音シート1Aは、電線保護シート2よりも厚みの大きな不織布である。そして、防音シート1Aの内側面に形成された配線用目印は、電線9の経路に沿って形成された溝51Aである。この溝51Aは、防音シート1Aをなす不織布の一部に対するホットプレス成形によって形成されている。電線束90は、防音シート1Aの溝51A内に挿入された状態で、防音シート1Aと電線保護シート2との間に挟み込まれる。
ワイヤハーネス10において、防音シート1Aが防音シート1の代わりに採用された場合、ワイヤハーネス10の製造工程において、電線束90が防音シート1Aの溝51Aに挿入されるだけで、電線束90が防音シート1A上の正しい経路に沿って配置される。
さらに、電線束90が防音シート1Aの溝51Aに嵌り込んだ状態で、防音シート1A及び電線保護シート2が重ねられて接合されるため、2枚のシートの間における電線束90の位置ずれを防止することができる。例えば、第二溶着部4がより少ない場合、或いは第二溶着部4が無い場合でも、電線束90の位置ずれを防止することができる。また、不織布に対するホットプレス成形によって溝51Aを形成することは容易である。
<電線保護シートの応用例>
次に、図9,10を参照しつつ、ワイヤハーネス10に採用可能な応用例に係る電線保護シート2Aについて説明する。図9は、電線保護シート2Aの平面図である。図10は電線保護シート2A及び電線束90の断面図である。
電線保護シート2Aは、図1,2,5に示される電線保護シート2と比較して、電線9の位置を示す目印となる溝51Aが形成されている点のみが異なる。図9,10において、図1〜5に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、電線保護シート2Aにおける電線保護シート2と異なる点についてのみ説明する。
電線保護シート2Aは、防音シート1よりも厚みの小さな不織布である。そして、電線保護シート2Aの内側面には、配線用目印の一例である溝51Aが形成されている。この溝51Aは、電線保護シート2Aをなす不織布の一部に対するホットプレス成形によって形成されている。電線束90は、電線保護シート2Aの溝51A内に挿入された状態で、防音シート1と電線保護シート2Aとの間に挟み込まれる。
ワイヤハーネス10において、電線保護シート2Aが電線保護シート2の代わりに採用された場合、ワイヤハーネス10の製造工程において、電線束90が電線保護シート2Aの溝51Aに挿入されるだけで、電線束90が電線保護シート2A上の正しい経路に沿って配置される。この場合、防音シート1の配線用目印51が形成されていなくてもよい。
さらに、電線束90が電線保護シート2Aの溝51Aに嵌り込んだ状態で、防音シート1A及び電線保護シート2が重ねられて接合されるため、2枚のシートの間における電線束90の位置ずれを防止することができる。例えば、第二溶着部4をより少なく減らした場合、或いは第二溶着部4を無くした場合でも、電線束90の位置ずれを防止することができる。また、不織布に対するホットプレス成形によって溝を形成することは容易である。
<第3実施形態>
次に、図11〜13を参照しつつ、本発明の第3実施形態に係るワイヤハーネス10Bについて説明する。図11はワイヤハーネス10Bの平面図である。図12はワイヤハーネス10Bにおける電線保護シート2Bの舌片部の部分の平面図である。図13はワイヤハーネス10Bにおける電線保護シート2Bの電線固定部の部分の平面図である。
ワイヤハーネス10Bは、図1,2に示されるワイヤハーネス10と比較して、電線保護シートの縁部に電線固定部が設けられている点のみが異なる構成を有している。図11〜13において、図1〜5に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ワイヤハーネス10Bにおけるワイヤハーネス10と異なる点についてのみ説明する。
ワイヤハーネス10Bは、ワイヤハーネス10と同様に、電線束90と、電線束90の中間領域に沿う防音シート1と、防音シート1に接合された電線保護シート2Bとを備えている。電線束90の中間領域は、防音シート1と電線保護シート2Bとの間に挟み込まれている。
ワイヤハーネス10Bにおける電線固定部6は、電線保護シート2Bの縁部に形成された舌片部61と、この舌片部61と電線9とを結束する結束部材62とにより構成されている。
図12に示されるように、電線保護シート2Bの縁部における電線9が交差する部分に、両側の部分よりも外側へ突出した舌片部61が形成されている。図12に示される例では、舌片部61は、電線保護シート2Bにおける当該舌片部61が形成されている辺から外側へ突出して形成されている。その他、電線保護シート2Bの縁部における電線9が交差する部分の両側に切り欠きが形成されていることも考えられる。この場合、電線9が交差する部分が、その両側の切り欠きの底の部分よりも外側へ突出した舌片部61となる。
そして、ワイヤハーネス10Bにおいて、電線9は、粘着テープ又は電線結束用のバンドなどの結束部材62により、舌片部61に固定されている。図12には、結束部材62によって固定される前の舌片部61及び電線9が示されている。また、図13には、舌片部61と、その舌片部61と電線9とを結束する結束部材62とを含む電線固定部6が示されている。
図8に示されるように、ワイヤハーネス10において、電線9が、結束部材62によって舌片部61に固定されることにより、電線9に対する2枚のシートの位置ずれが防止される。特に、電線固定部6は、電線束90における2枚のシートから外側へはみ出す部分の長さをより確実に一定に維持する効果を奏する。
<第4実施形態>
次に、図14を参照しつつ、本発明の第4実施形態に係るワイヤハーネス10Cについて説明する。図14はワイヤハーネス10Cの平面図である。
ワイヤハーネス10Cは、図1,2に示されるワイヤハーネス10と比較して、第一溶着部の形状のみが異なる構成を有している。図14において、図1〜5に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ワイヤハーネス10Cにおけるワイヤハーネス10と異なる点についてのみ説明する。
ワイヤハーネス10Cは、ワイヤハーネス10と同様に、電線束90と、電線束90の中間領域に沿う防音シート1と、防音シート1に接合された電線保護シート2とを備えている。電線束90の中間領域は、防音シート1と電線保護シート2との間に挟み込まれている。
ワイヤハーネス10Cの電線保護シート2には、溶着によって防音シート1の一部に接合された部分である溶着部3A,4が形成されている。溶着部3A,4は、主として電線保護シート2を防音シート1に留める機能を果たす帯状の第一溶着部3Aと、主として電線9の変位を制限する機能を果たす複数の第二溶着部4とを含む。図14に示される例では、第一溶着部3Aは、電線保護シート2の外縁部に沿って帯状に形成された溶着部である。このような第一溶着部3Aは、例えば超音波ミシンなどの溶着装置によって形成される。
図14に示されるワイヤハーネス10Cが採用される場合、図1,2に示されるワイヤハーネス10が採用される場合と同様の効果が得られる。
<第5実施形態>
次に、図15を参照しつつ、第5実施形態に係るワイヤハーネス10Dについて説明する。図15はワイヤハーネス10Dの平面図である。
ワイヤハーネス10Dは、図1,2に示されるワイヤハーネス10と比較して、電線保護シートの配設領域が異なる構成を有している。図15において、図1〜5に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ワイヤハーネス10Dにおけるワイヤハーネス10と異なる点についてのみ説明する。
ワイヤハーネス10Dは、ワイヤハーネス10と同様に、電線束90と、電線束90の中間領域に沿う防音シート1と、防音シート1に接合された電線保護シート2Dとを備えている。電線束90の中間領域は、防音シート1と電線保護シート2Dとの間に挟み込まれている。なお、第1実施形態において、防音シートに形成された配線用目印、電線保護シートに形成された溶着用目印は、本実施形態においても同様に形成されていてもよいし、省略されていてもよい。
電線保護シート2Dは、上記電線保護シート2と同様に熱可塑性の樹脂を含む合成樹脂からなるシート状の部材によって形成されている。例えば、電線保護シート2が、不織布、ウレタン系樹脂、PVC(ポリ塩化ビニル)又はPET(ポリエチレンテレフタレート)等のシート状の部材であることが考えられる。ここでは、電線保護シート2Dが不織布である例で説明する。
電線保護シート2Dは、電線9を含む電線束90の延在方向に沿って設けられ、防音シート1に対して識別可能に構成されている。
ここでは、電線束90は、分岐する経路を描きつつ、防音シート1の一主面に沿って配設されている。そこで、電線保護シート2Dは、電線束の経路に応じて、分岐しつつ延在する帯状に形成されている。電線保護シート2Dの幅は、電線束90の直径よりも大きく、従って、電線保護シート2Dを電線束90に被せるように配設した状態で、電線保護シート2Dの両側部が電線束90の両側で防音シート1に接触可能となっている。
また、電線保護シート2Dは、防音シート1に対して識別可能な性状を有している。電線保護シート2Dを、防音シート1から識別可能とするためには、例えば、電線保護シート2Dに、防音シート1とは異なる色を呈する部分を設けることが考えられる。電線保護シート2Dにおいて、防音シート1とは異なる色を呈する部分を設ける箇所は、電線保護シート2D全体であってもよいし、防音シート1に接合された状態で外側を向く面のみであってもよいし、当該外側の向く面に対して部分的な箇所であってもよい。色は、防音シート1と異なっていればよく、例えば、防音シート1が白色を呈する場合、電線保護シート2Dは、赤色、青色等の白色とは呈する色を呈すればよい。電線保護シート2Dに、防音シート1とは異なる色を呈する部分を設けるための構成としては、電線保護シート2D自体として防音シート1と異なる色を呈するものを用いる構成、又は、電線保護シート2Dにインク等で異なる色を呈する部分をもうける構成であってもよい。
電線保護シートを、防音シート1から識別可能とするためには、その他、例えば、電線保護シートとして光沢性のあるシート材を用いること、識別可能な凹凸形状が形成されたシート状部材を用いること等も考えられる。
上記電線保護シート2Dは、上記電線保護シート2と同様に、溶着部4を介して防音シート1に接合されている。
以上のように構成されたワイヤハーネス10Dによると、電線保護シートの外形状に依存する効果を除いて、図1,2に示されるワイヤハーネス10が採用される場合と同様の効果が得られる。
特に、本ワイヤハーネス10Dによると、電線束90に沿って電線保護シート2Dが設けられ、しかも、電線保護シート2Dは防音シート1に対して認識可能に構成されているため、本ワイヤハーネス10Dにおける電線束90の位置を容易に認識することができる。このため、本ワイヤハーネス10Dを車両等に組付ける際には、作業者は、電線束90の位置を認識して、当該電線束90を傷つけないように、当該組付け作業を行えるという利点がある。
図16では、本第5実施形態において、電線保護シート2D1として、PVC(ポリ塩化ビニル)シートを用いた例を示している。PVCシートの厚みは、0.4mm〜1mmとすることが好ましい。PVCシートは、比較的強度に優れるため、周辺部材の鋭利な部分等が電線保護シート2D1に接触しても破損し難く、電線束90を十分に保護できる。
また、図16では、電線保護シート2D1の外縁部に沿って溶着部4D1を形成した例を示している。溶着部4D1は、主として電線保護シート2D1を防音シート1に留める機能を果たすと共に、電線保護シート2D1の幅方向中央部に電線束90を位置決めする機能とを果たす。かかる溶着部4D1は、例えば超音波ミシンなどの溶着装置によって形成される。
なお、不織布によって形成された電線保護シート2Dについても、その外縁部を防音シート1に接合するようにしてもよい。
また、電線保護シート2D、2D1を防音シート1に接合する構成としては、上記の他、粘着剤(両面テープを含む)、接着剤等を採用することもできる。
また、上記例では、電線束90の延在方向に沿って連続的に電線保護シート2D、2D1が設けられていたが、図17に示すように、電線束90の延在方向に沿って部分的に、電線保護シート2D2が設けられていてもよい。
電線保護シート2D2は、少なくとも、電線束90のうち上記対象部位92(分岐部91、防音シート1の外縁部から延出する手前の部分)等を覆うように、防音シート1に接合されていることが好ましい。これにより、電線束90をより確実に一定位置で防音シート1に位置決め支持することができる。
また、ここでは、電線保護シート2D2は、スポット的な溶着部4を介して防音シート1に接合されている。もっとも、電線保護シート2D2の接合構成としては、上記したように、その形成位置、接合方法として、多様な例を考えることができる。
この例では、防音シート1上において、電線束90が部分的に外部に露出しているが、電線保護シート2D2によって覆われた部分では、電線束90を保護することができる。このため、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、ここでは、電線保護シート2D2として、同幅のシート状部材が用いられている。このため、帯状の長尺シート状部材を適宜切断して、電線保護シート2D2として用いることができ、部品コストを低くすることが可能となる。
{変形例}
なお、本発明に係るワイヤハーネスは、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された実施形態及び応用例を自由に組み合わせること、或いは実施形態及び応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1,1A 防音シート
2,2A,2B、2D、2D1、2D2 電線保護シート
3,3A 第一溶着部
4 第二溶着部
6 電線固定部
9 電線
10,10A,10B,10C、10D ワイヤハーネス
41 分岐位置溶着部
42 非分岐位置溶着部
51 配線用目印
52 溶着用目印
61 舌片部
62 結束部材
90 電線束
91 分岐部
92 対象部位
511 線の交差部
51A 溝(配線用目印)

Claims (9)

  1. 電線と、
    前記電線における両端部の間の中間領域に沿うシート状の防音材からなる防音シートと、
    前記防音シートに重なり前記電線の前記中間領域を前記防音シートとの間に挟み込んだ状態で前記防音シートと接合された電線保護シートと、を備えるワイヤハーネス。
  2. 請求項1に記載のワイヤハーネスであって、
    前記防音シートは不織布からなり、
    前記電線保護シートは前記防音シートよりも薄い不織布からなる、ワイヤハーネス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネスであって、
    前記電線保護シートは前記防音シートに溶着されている、ワイヤハーネス。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のワイヤハーネスであって、
    前記電線保護シートの輪郭の少なくとも一部は前記防音シートの輪郭に沿って形成されている、ワイヤハーネス。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のワイヤハーネスであって、
    前記防音シートにおける前記電線保護シートに対向する面及び前記電線保護シートにおける前記防音シートに対向する面の一方に前記電線の位置を示す目印が形成されている、ワイヤハーネス。
  6. 請求項5に記載のワイヤハーネスであって、
    前記目印は、前記防音シート及び前記電線保護シートの一方をなす不織布の一部に対するホットプレス成形によって前記電線の経路に沿って形成された溝である、ワイヤハーネス。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載のワイヤハーネスであって、
    前記電線保護シートは、前記電線の延在方向に沿って設けられ、前記防音シートに対して識別可能に構成されている、ワイヤハーネス。
  8. 請求項7記載のワイヤハーネスであって、
    前記電線保護シートは、前記防音シートとは異なる色に色を呈する部分を含む、ワイヤハーネス。
  9. 請求項7又は請求項8記載のワイヤハーネスであって、
    前記電線保護シートは、PVCシートである、ワイヤハーネス。
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