JP2014066698A - ステッピングモータ制御回路、ムーブメント及びアナログ電子時計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転検出回路は、複数の区間T1〜T3に区分された検出区間Tにおいてステッピングモータ107の駆動コイルに流れる誘起電流Ikを検出し、各区間T1〜T3において所定の基準値を超える誘起電流Ikを検出したか否かを表すパターンに基づいてステッピングモータ107の回転状況を検出する。制御部は、前記回転検出部が検出した回転状況に応じた駆動パルスP10〜P1m、P2を選択し、駆動コイルに駆動電流iを供給してステッピングモータ107を回転駆動する。また、前記回転検出部は、最初の区間T1において複数の基準値を超える誘起電流Ikを複数検出したか否かに基づいて、第1区間T1の後の区間T2、T3において誘起電流Ikの検出方向を選定して検出し、各区間T1〜T3において検出した誘起電流Ikに基づくパターンによりステッピングモータ107の回転状況を検出する。
【選択図】 図1
Description
係る構成によって回転検出が可能ではあるが、負荷変動(カレンダ負荷、大きな針モーメントの負荷)が大きい場合に誘起信号が変動し、正確な回転検出が困難になるという問題がある。
また、本発明の第4の視点によれば、前記ムーブメントを備えて成ることを特徴とするアナログ電子時計が提供される。
本発明に係るムーブメントによれば、負荷変動の影響を低減して正確な回転検出を行うことが可能になアナログ電子時計を構築することができる。
また、本発明に係るアナログ電子時計によれば、負荷変動の影響を低減して正確な回転検出を行うことが可能になり、したがって、正確な運針や低消費電力化が可能になる。
図1は、本発明の各実施の形態に係るステッピングモータ制御回路、前記ステッピングモータ制御回路を備えたムーブメント、前記ムーブメントを備えたアナログ電子時計に共通するブロック図で、アナログ電子腕時計の例を示している。
図1において、アナログ電子時計は、所定周波数の信号を発生する発振回路101、発振回路101で発生した信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する分周回路102、前記時計信号を計数することによって行う計時動作をはじめとして電子時計を構成する各電子回路要素の制御や駆動パルスの変更制御(パルス制御)等の各種制御を行う制御回路103を備えている。
また、アナログ電子時計は、主駆動パルス発生回路104からの主駆動パルスP1、補正駆動パルス発生回路105からの補正駆動パルスP2に基づいてステッピングモータ107を駆動するモータドライバ回路106、ステッピングモータ107を備えている。
また、アナログ電子時計は、時計ケース111、時計ケース111の外面側に配設され、ステッピングモータ107によって駆動される時刻針(時針114、分針115、秒針116)やカレンダ表示部(図示せず)を有するアナログ表示部112、時計ケース111内に配設されたムーブメント113を備えている。
ステッピングモータ107の回転状況を検出する検出区間Tは、主駆動パルスP1遮蔽直後に設けられると共に、複数の区間(本実施の形態では区間T1〜T3の3区間)に区分されている。
発振回路101、分周回路102、制御回路103、主駆動パルス発生回路104、補正駆動パルス発生回路105、モータドライバ回路106、ステッピングモータ107、回転検出回路108および検出区間判別回路109は、ムーブメント113の構成要素である。
制御回路103は、検出区間T内の各区間において誘起電圧信号VRsが基準電圧Vinv、Vcompを超えるか否かの判定値のパターンによってステッピングモータ107の回転状況(回転したか否か、主駆動パルスP1のエネルギの余裕の程度等)を判定する機能等も有している。
制御回路103は、前記時計信号を計数して所定周期でステッピングモータ107を、負荷に対する電源電圧の大きさ(即ち駆動エネルギの余裕の程度)に応じたエネルギの主駆動パルスP1で回転駆動するように主駆動パルス発生回路104に主駆動パルス制御信号を出力する。
主駆動パルスP1は、通常動作時においてステッピングモータ107を正常に回転させて時刻針114〜116を運針するための駆動パルスである。また、補正駆動パルスP2は、通常動作時において主駆動パルスP1による駆動ではステッピングモータ107を回転(正常回転)できない場合にステッピングモータ107を強制的に回転させるための駆動パルスである。
検出区間判別回路109は、回転検出回路108が検出した基準電圧Vinv、Vcompを超える誘起電圧信号VRsの検出時刻と区間とを比較して、誘起電圧信号VRsのパターンを生成し、駆動エネルギの余裕の程度を判別する。
このように、回転検出回路108はステッピングモータ107が発生した基準電圧Vinv、Vcompを超える誘起電圧信号VRs(換言すれば基準値を超える誘起電流Ik)を検出する。検出区間判別回路109は前記誘起電圧信号VRsが検出期間Tにおけるどの区間に属するかを判定し、誘起電圧信号VRsの属する区間を表すパターンに基づいて、その時駆動した駆動パルスの駆動余裕の程度を判別する。
主駆動パルス発生回路104や補正駆動パルス発生回路105は前記制御信号に応じた駆動パルスをモータドライバ回路106に出力し、モータドライバ回路106は当該駆動パルスによってステッピングモータ107を回転駆動する。
図2において、ステッピングモータ107は、ロータ収容用貫通孔203を有するステータ201、ロータ収容用貫通孔203に回転可能に配設されたロータ202、ステータ201と接合された磁心208、磁心208に巻回された駆動コイル209を備えている。ステッピングモータ107をアナログ電子時計に用いる場合には、ステータ201及び磁心208はネジ(図示せず)によって地板(図示せず)に固定され、互いに接合される。駆動コイル209は、第1端子OUT1、第2端子OUT2を有している。
可飽和部210、211は、ロータ202の磁束によっては磁気飽和せず、駆動コイル209が励磁されたときに磁気飽和して磁気抵抗が大きくなるように構成されている。ロータ収容用貫通孔203は、輪郭が円形の貫通孔の対向部分に複数(本実施の形態では2つ)の半月状の切り欠き部(内ノッチ)204、205を一体形成した円孔形状に構成されている。
制御回路103は、相互に極性の異なる主駆動パルスP1で交互に駆動することによってステッピングモータ107を回転駆動し、主駆動パルスP1で回転できなかった場合には、当該主駆動パルスP1と同極性の補正駆動パルスP2で回転駆動する。
図3は、通常駆動時(アナログ電子時計の電源電圧が定格電圧で時刻針114〜116を主駆動パルスP1によって運針駆動する時)の状態である。また図3において、P1は主駆動パルスP1を表すと共にロータ202が主駆動パルスP1によって回転駆動される駆動区間を表し、又、a〜eは主駆動パルスP1で駆動した際のロータ202の磁極軸Aの回転位置を表す領域である。
例えば、主駆動パルスP1のランクを変更せずに維持する負荷増分大駆動(余裕小回転)の状態において、第1区間T1は第2象限IIにおけるロータ202の最初の正方向領域aの回転状況を判別する区間、第2区間T2は第2象限IIにおけるロータ202の最初の正方向領域aの回転状況及び第3象限IIIにおけるロータ202の最初の正方向領域bの回転状況を判別する区間、第3区間T3は第3象限IIIにおけるロータ202の最初の逆方向領域cの回転状況を判別する区間である。
区間T1においては駆動電流iと同じ方向に駆動コイル209を流れる誘起電流Ikに対応する誘起電圧信号VRsを検出する。
区間T1は、駆動電流iと誘起電流Ikが同方向に流れる領域である。主駆動パルスP1のエネルギに対する負荷が大きくなると、ロータ202の回転が遅くなるため、誘起電流の発生時刻が遅くなる。区間T1より前に発生していた誘起電流Ikが遅れて区間T1で検出されることになる。
本第1の実施の形態では係る現象を利用して、区間T1において所定の基準電圧を超える誘起電圧信号VRsが複数(本実施の形態ではT1、T1nextの2つ)検出されたか否かに基づいて、区間T2、T3で使用する基準電圧の選択を行い、又、駆動電流iと同じ方向又は逆方向に流れる誘起電流Ikの選択を切り換えて検出することにより、回転状況の判別やパルス制御を行うようにしている。
例えば、図3において、負荷増分極小駆動(余裕極大回転)の状態、負荷増分小駆動(余裕大回転)の状態および負荷増分極大駆動(非回転)の状態では、区間T1では、第1基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsは1つしか検出されていないため、その後の区間T2、T3での回転検出は、第2基準電圧Vcompを用いて行う。
このように、区間T1において複数の基準値を超える誘起電流Ikを複数回検出できない場合は、主駆動パルスP1のエネルギが十分に大きいため問題なく回転する場合かエネルギが不足して回転できない場合のいずれかであるため、その後の回転検出動作を変更することなく正確に回転、非回転の検出が可能である。
図4において、T1は区間T1を表すと共に区間T1内で基準電圧Vinv、Vcompを超える1つめの誘起電圧信号VRsを検出したか否かの判定値を表している。また、T1nextは、区間T1内で基準電圧Vinv、Vcompを超える2つめの誘起電圧信号VRsを検出したか否かの判定値を示している。
動作の詳細は後述するが、スイッチ制御回路303は、回転駆動時、主駆動パルス発生回路104又は補正駆動パルス発生回路105から供給される制御信号Viに応答して、トランジスタQ2、Q3を同時にオン状態とする、あるいは、トランジスタQ1、Q4を同時にオン状態とすることによって駆動コイル209に対して正方向あるいは逆方向に駆動電流を供給し、これによってステッピングモータ107を回転駆動する。
また、スイッチ制御回路303は、回転検出時、トランジスタQ3〜Q6をオン状態、オフ状態、スイッチング状態のいずれかに制御して、第1検出抵抗301又は第2検出抵抗302に誘起電圧信号VRsが発生するように制御する。
検出区間判別回路109は、誘起電流Ikの検出方向や、使用する基準電圧Vinv、Vcompに応じて、コンパレータ304又はNAND回路307からの検出信号Vsを選択して、誘起電圧信号VRsがどの区間T1〜T3、T2R、T3Rに属するのかを判別する。
ステッピングモータ107を回転駆動する場合、スイッチ制御回路303は駆動期間P1である時刻ta〜tbの間、トランジスタQ3をオンにした状態でトランジスタQ2を所定周期でオン状態(供給状態)とオフ状態(供給停止状態)を繰り返してスイッチングすることにより櫛歯状の主駆動パルスP1を生成し、ステッピングモータ107の駆動コイル209に図6矢印方向の駆動電流iを供給する。これにより、ステッピングモータ107が回転する場合は、ロータ202が正方向に180度回転する。
即ち、時刻tbから始まる区間T1において、スイッチ制御回路303は、トランジスタQ3、Q6をオン状態にした状態でトランジスタQ4を所定周期でオン状態とオフ状態にスイッチングすることにより、検出抵抗302に駆動電流iと同方向に誘起電流Ikが流れるようにする。これによって検出抵抗302には誘起電圧信号VRsが発生する。
また、インバータ305は、誘起電圧信号VRsが第1基準電圧Vinvを超えていれば「0」、超えていなければ「1」を出力し、NAND回路307はこれを反転した信号「1」又は「0」を検出信号Vsとして検出区間判別回路109に出力する。
検出区間判別回路109は、コンパレータ304とNAND回路307からの検出信号Vsに基づいて、区間T1において所定の基準電圧を超える複数の誘起電圧信号VRs(本実施の形態では少なくとも第1基準電圧Vcompを超える2つの誘起電圧信号VRs)が検出されたか否かを判定する。
制御回路103は、検出区間判別回路109からのパターンに基づいて、図4の判定チャートを参照してステッピングモータ107の回転状況を判定し、パルスダウン、パルスアップ+補正駆動パルスP2による駆動等のパルス制御を行う。
検出区間判別回路109は、誘起電圧信号VRsのパターン(区間T1における最初の判定値,区間T1における次の判定値(T1next),区間T2の判定値,区間T3の判定値)を制御回路103に出力する。
区間T1において所定の基準電圧Vinvを超える複数の誘起電圧信号VRsが検出されない場合には、前記2つのサイクルを交互に繰り返すことにより、ステッピングモータ107の回転制御が行われる。
即ち、時刻tbから始まる区間T1において、スイッチ制御回路303は、トランジスタQ3、Q6をオン状態にした状態でトランジスタQ4を所定周期でオン状態とオフ状態にスイッチングすることにより、検出抵抗302に駆動電流iと同方向に誘起電流Ikが流れるようにする。これによって検出抵抗302には誘起電圧信号VRsが発生する。
また、インバータ305は、誘起電圧信号VRsが第1基準電圧Vinvを超えていれば「0」、超えていなければ「1」を出力し、NAND回路307はこれを反転した信号「1」又は「0」を検出信号Vsとして検出区間判別回路109に出力する。
また、インバータ306は、誘起電圧信号VRsが第1基準電圧Vinvを超えていれば「0」、超えていなければ「1」を出力し、NAND回路307はこれを反転した信号「1」又は「0」を検出信号Vsとして検出区間判別回路109に出力する。
制御回路103は、検出区間判別回路109からのパターンに基づいて、ステッピングモータ107の回転状況を判定し、パルスダウン、維持、パルスアップ等のパルス制御を行う。
検出区間判別回路109はその判別結果として、誘起電圧信号VRsのパターン(区間T1における最初の判定値,区間T1における次の判定値(T1next),区間T2の判定値,区間T3の判定値)を制御回路103に出力する。
区間T1において所定の基準電圧Vinvを超える複数の誘起電圧信号VRsが検出された場合には、前記2つのサイクルを交互に繰り返すことにより、ステッピングモータ107の回転制御が行われる。
図8は、本発明の第1の実施の形態に係るステッピングモータ制御回路、ムーブメント及びアナログ電子時計の動作を示すフローチャートであり、主として制御回路103の処理を示すフローチャートである。
以下、図1〜図8を参照して、本発明の第1の実施の形態の動作を詳細に説明する。
制御回路103は、前記時計信号を計数して計時動作を行い、先ず主駆動パルスP1nのエネルギランクn及び同一主駆動パルスP1による連続駆動回数を表す計数値Nを0にリセットする(図8のステップS501)。
次に制御回路103は、処理ステップS501で設定した最小エネルギの主駆動パルスP10でステッピングモータ107を回転駆動するように主駆動パルス制御信号を出力する(ステップS503、S504)。
制御回路103は、処理ステップS530において主駆動パルスP1のランクnが最低ランク0ではないと判定した場合、連続駆動回数の計数値Nに1加算し(ステップS532)、計数値Nが所定回数(本第1の実施の形態では80回)になったか否かを判定する(ステップS533)。
制御回路103は、処理ステップS530において主駆動パルスP1が最低ランク0であると判定した場合には、処理ステップS531へ移行して、主駆動パルスP1のランクnは変更せずに処理ステップS502に戻る。
制御回路103は、処理ステップS520において当該誘起電圧信号VRsが第2基準電圧Vcompを超えないと判定した場合、処理ステップS506に移行する。
制御回路103は、処理ステップS521において前記次に検出した誘起電圧信号VRs(T1next)が区間T1内で第1基準電圧Vcompを超えないと判定すると、処理ステップS506に移行する。
制御回路103は、処理ステップS525において区間T2R内で第1基準電圧Vinvを超える他の誘起電圧信号VRsを検出していないと判定すると、区間T3R内で第1基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsを検出したか否かを判定する(ステップS526)。
制御回路103は、処理ステップS523において前記次に検出した誘起電圧信号VRsが第2基準電圧Vcompを超えていないと判定した場合、区間T2R内で第1基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsを検出したか否かを判定する(ステップS524)。
前記処理を繰り返すことにより、ステッピングモータ107の回転状況に応じたエネルギの駆動パルスP1、P2を選択してステッピングモータ107の回転駆動が行われる。
また、前記回転検出部は、検出区間Tにおける最初の第1区間T1において所定の基準値Vinvを超える誘起電流Ikを複数検出したか否かに基づいて、第1区間T1の後の区間T2、T3において誘起電流Ikの検出方向を選定して検出し、各区間T1〜T3において検出した誘起電流Ikに基づくパターンによりステッピングモータ107の回転状況を検出するように構成することができる。
また、第1区間T1において駆動電流iと誘起電流Ikが同方向に流れるようにして検出するように構成することができる。
また、前記回転検出部は、検出区間Tにおける最初の第1区間T1において第1基準値を超える誘起電流Ikを複数検出した場合、第1区間T1の後の区間T2、T3では前記第1基準値に基づいて誘起電流Ikを検出するように構成することができる。
また、前記回転検出部は、検出区間Tにおける最初の第1区間T1において第1基準値を超える誘起電流Ikを複数検出することがなかった場合、第1区間T1の後の区間T2、T3では第2基準値に基づいて誘起電流Ikを検出するように構成することができる。
また、回転が遅くなった場合に、主駆動パルスP1遮断後ロータ202の速度が最大になる区間(b領域)における回転を検出することにより、高レベルで安定した誘起電流Ik(換言すれば誘起電圧信号VRs)を得ることができ、負荷変動に対しても影響を受けにくく安定した検出性能を提供することが可能になる。
また、回転検出精度が向上するため、回転したにも拘わらず非回転と誤検出して補正駆動パルスP2駆動することを低減でき、消費電力の浪費を抑制することができる。
また、負荷増大に伴い誘起電圧信号VRsの検出時刻が遅くなることを利用したステッピングモータ制御回路において、負荷変動の影響を受け難く安定した検出が可能になる。
前記第1の実施の形態では片方の極性の誘起信号VRsを検出することによって回転状況を判別し、当該判別結果に基づいて誘起電流Ikの方向を選択して回転検出するように構成したが、本発明の第2の実施の形態では、両方の極性の誘起信号VRsを検出することによって回転状況を判別し、当該判別結果に基づいて誘起電流Ikの方向を選択して回転検出するように構成している。これにより、負荷に対する駆動エネルギが相対的に低下した場合でも適切な誘起電流Ikを選択して、領域cではなく領域bでの回転検出を確実に行い、正確な回転検出を可能にしている。尚、第1の実施の形態では基準電圧として2種類の基準電圧Vinv、Vcompを用いたが、本第2の実施の形態では基準電圧として1種類の基準しきい電圧Vcompを用いるように構成している。
図9は、通常駆動時(アナログ電子時計の電源電圧が定格電圧で時刻針114〜116を主駆動パルスP1によって運針駆動する時)の状態である。また図9において、P1は主駆動パルスP1を表すと共にロータ202が主駆動パルスP1によって回転駆動される駆動区間を表し、又、a〜eは主駆動パルスP1で駆動した際のロータ202の磁極軸Aの回転位置を表す領域である。
例えば、主駆動パルスP1のランクを変更せずに維持する負荷増分大駆動(余裕小回転)の状態において、駆動電流iとは逆方向(他方向)の誘起電流Ikを検出する場合、区間T2Rは第3象限IIIにおけるロータ202の最初の正方向領域bの回転状況を判別する区間、区間T3Rは第3象限IIIにおけるロータ202の最初の逆方向領域cの回転状況を判別する区間である。
主駆動パルスP1をパルスダウンする余裕大回転の状態において、駆動電流iと同方向(一方向)の誘起電流Ikを検出する場合、区間T1bは第3象限IIIにおけるロータ202の最初の正方向領域bの回転状況を判別する区間、区間T2は第3象限IIIにおけるロータ202の最初の逆方向領域c以後の回転状況を判別する区間である。
区間T1bにおいては、駆動電流iと同じ方向に駆動コイル209を流れる誘起電流Ikに対応する誘起電圧信号VRsと、駆動電流iとは逆方向に駆動コイル209を流れる誘起電流Ikに対応する誘起電圧信号VRsの双方を検出する。
主駆動パルスP1のエネルギに対する負荷が大きくなると、ロータ202の回転が遅くなるため、誘起電流Ikの発生時刻が遅くなる。この場合、区間T1bより前に発生していた誘起電流Ikが遅れて区間T1bで検出されることになる。
逆に、主駆動パルスP1のエネルギに対する負荷が所定値よりも大きくなる場合には、区間T1bではロータ202の回転速度が一定速度以下に遅くなるため、駆動電流iと同方向に流れ所定値を超える誘起電流Ikが検出され、駆動電流iとは逆方向に流れ所定値を超える誘起電流Ikが検出されない。
本第2の実施の形態では係る現象を利用して、各極性の区間T1bにおいて所定の基準電圧を超える誘起電圧信号VRsが検出されたか否かに基づいて、後続する区間で検出する誘起電流Ikの方向を選択して検出することにより、回転状況の判別やパルス制御を行うようにしている。
このように、区間T1bにおいて基準値を超える誘起電流Ikを両方の極性で検出し、その後の区間での検出対象を切り換えることにより、回転検出精度を高めるようにしている。
区間T1b、T2は、駆動電流iと誘起電流Ikが同方向に流れるときに検出する区間であり、区間T2R、T3Rは、区間T2とは検出方向を逆方向にして誘起電流Ikを検出する区間である。区間T2の幅と、区間T2Rと区間R3の幅の合計とは同じである。
前述したとおり、基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsを検出した場合を各々判定値「1」、基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsを検出できなかった場合を各々判定値「0」と表している。「1/0」は、判定値が「1」、「0」のどちらでもよいことを表している。また、「−」は、誘起電圧信号VRsのパターンとして考慮しないことを示している。
検出抵抗301に生じる誘起信号VRsを検出するためのコンパレータ310、検出抵抗302に生じる誘起信号VRsを検出するためのコンパレータ311を備えている。コンパレータ310、311は回転検出回路108の構成要素である。
ステッピングモータ107を回転駆動する場合、スイッチ制御回路303は駆動期間P1である時刻ta〜tbの間、トランジスタQ3をオンにした状態でトランジスタQ2を所定周期でオン状態(供給状態)とオフ状態(供給停止状態)を繰り返してスイッチングすることにより櫛歯状の主駆動パルスP1を生成し、ステッピングモータ107の駆動コイル209に図11矢印方向の駆動電流iを供給する。これにより、ステッピングモータ107が回転する場合は、ロータ202が正方向に180度回転する。
回転状況の検出においては、先ず、時刻tbから始まる区間T1(区間T1bにマスク区間T1aを付加した区間)において、両方の極性の誘起信号VRsを検出する。この場合、スイッチ制御回路303は、トランジスタQ1、Q2はオフにした状態で、(1)トランジスタQ3、Q6をオン状態にした状態でトランジスタQ4を所定周期でオン状態とオフ状態にスイッチングすることにより検出抵抗302に駆動電流iと同方向に誘起電流Ikが流れるようにして検出する第1検出状態と、(2)トランジスタQ4、Q5をオン状態にした状態でトランジスタQ3を所定周期でオン状態とオフ状態にスイッチングすることにより検出抵抗301に駆動電流iと逆方向に誘起電流Ikが流れるようにして検出する第2検出状態と、を交互に繰り返すように各トランジスタQ1〜Q6を制御する。
これにより、第1検出状態では検出抵抗302に誘起電圧信号VRsが発生し、第2検出状態では検出抵抗301に誘起電圧信号VRsが発生する。
また、コンパレータ311は、検出抵抗301に発生した誘起電圧信号VRsと基準電圧Vcompとを比較し、誘起電圧信号VRsが基準電圧Vcompを超えていれば「1」、超えていなければ「0」を検出信号Vsとして検出区間判別回路109に出力する。
検出区間判別回路109は、一方の極性OUT1では判定値が「0」、他方の極性OUT2では判定値が「1」のため、後の区間では駆動電流iと同一方向に流れる誘起電流Ikを検出する。即ち、検出区間判別回路109は区間T2において基準しきい電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsが検出されたか否かを判定する。
この場合、検出区間判別回路109にはコンパレータ310、311の両方から検出信号Vsが入力されるが、検出区間判別回路109は区間T2においては、コンパレータ311からの検出信号Vsに対してのみ区間T2に属するか否かの判別を行う。これにより、より正確に回転状況の判別が可能になる。また、励起電流Ikの検出方向を切り換えないため、検出動作が簡単になる。
制御回路103は、検出区間判別回路109からのパターンに基づいて、図10の判定チャートを参照してステッピングモータ107の回転状況を判定し、パルスダウン、パルスアップ+補正駆動パルスP2による駆動等のパルス制御を行う。
図12に示したサイクルの終了後、次のサイクルでも、区間T1bにおいて両方の極性の誘起電圧信号VRsに基づいて区間T1より後の区間において検出する誘起電圧信号VRsの極性を決定し、回転検出動作を行う。
検出区間判別回路109は、一方の極性OUT1では判定値が「1」、他方の極性OUT2では判定値が「0」のため、後の区間では駆動電流iと逆方向に流れる誘起電流Ikを検出する。即ち、検出区間判別回路109は区間T2R、区間T3Rにおいて基準しきい電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsが検出されたか否かを判定する。
検出区間判別回路109はその判別結果を、誘起電圧信号VRsのパターン(区間T1bにおける判定値,区間T2Rにおける判定値,区間T3Rにおける判定値)を制御回路103に出力する。
制御回路103は、検出区間判別回路109からのパターンに基づいて、図10の判定チャートを参照してステッピングモータ107の回転状況を判定し、維持、パルスアップ等のパルス制御を行う。
区間T2R、T3Rにおいて、スイッチ制御回路303は、トランジスタQ4、Q5をオン状態、トランジスタQ6をオフ状態にした状態でトランジスタQ3を所定周期でオン状態とオフ状態にスイッチングすることにより、検出抵抗301に誘起電流Ikが流れるようにする。検出抵抗301には、区間T1bとは検出方向が逆方向の誘起電圧信号VRsが発生し、検出方向が逆方向に切り換えられた誘起電流Ikの検出が行われることになる。これにより、領域bで発生する誘起電圧信号VRsの検出が行われることになる。
また、コンパレータ311は、誘起電圧信号VRsと基準電圧Vcompとを比較し、誘起電圧信号VRsが基準電圧Vcompを超えていれば「1」、超えていなければ「0」を検出信号Vsとして検出区間判別回路109に出力する。
検出区間判別回路109はその判別結果として、コンパレータ310からの検出信号に基づいて、誘起電圧信号VRsのパターン(区間T1bにおける判定値,区間T2Rの判定値,区間T3Rの判定値)を制御回路103に出力する。
制御回路103は、検出区間判別回路109からのパターンに基づいて、ステッピングモータ107の回転状況を判定し、維持、パルスアップ等のパルス制御を行う。
図13に示したサイクルの終了後、次のサイクルでも、区間T1bにおいて両方の極性の誘起電圧信号VRsに基づいて区間T1より後の区間において検出する誘起電圧信号VRsの極性を決定し、回転検出動作を行うように、各トランジスタQ1〜Q6が駆動制御される。
以下、図1、図2、図9〜図14を参照して、本発明の第2の実施の形態の動作を詳細に説明する。
制御回路103は、回転検出回路108が、駆動電流iと同方向に流れる誘起電流Ik(換言すれば誘起電圧信号VRs)に基づいて回転検出を行う(Rs−Nとする)ように初期設定する(ステップS502)。
次に制御回路103は、処理ステップS501で設定した最小エネルギの主駆動パルスP10でステッピングモータ107を回転駆動するように主駆動パルス制御信号を出力する(ステップS503、S504)。
制御回路103は、処理ステップS505において基準電圧Vcompを超える誘起信号VRsを検出していないと判定した場合、以降の区間では図12に示したようにして、誘起電流Ikの検出方向は変えずに維持しながら基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsを検出したか否かを判定するように回転検出回路108を制御する。検出区間判別回路109は、回転検出回路108が区間T2において基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsを検出したか否かを判別する。
制御回路103は、処理ステップS506において区間T2内で基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsを検出したと判定した場合、処理ステップS530〜S534の処理を行った後、処理ステップS502に戻る。
回転検出回路108は、以下、図13で説明したように区間T2R、T3Rにおいて、検出抵抗301、302を切り換えることによって誘起電流Ikの検出方向を逆方向に切り換えて、基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsの有無を検出する。検出区間判別回路109は、回転検出回路108が検出した基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsが区間T2R、T3Rに属するか否かを判別し、誘起電圧信号VRsのパターンを制御回路103に出力する。
制御回路103は、処理ステップS525において区間T2R内で基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsを検出していないと判定すると、区間T3R内で基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsを検出したか否かを判定する(ステップS526)。
〜SS511の処理を行った後に処理ステップS502に戻り、区間T3R内で基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsを検出したと判定した場合は処理ステップS509〜S511の処理を行った後に処理ステップS502に戻る。
制御回路103は、処理ステップS525において区間T2R内で基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsを検出したと判定した場合は処理ステップS531に移行する。
また、検出区間Tは駆動パルスによる駆動後の第1区間T1b、第1区間T1bよりも後の第2区間T2R、第2区間T2Rよりも後の第3区間T3Rに区分されると共に、駆動パルスのランクを維持して前記ステッピングモータを駆動する状態において、第1区間T1bはステッピングモータ107のロータ202を中心とする空間の第2象限IIにおけるロータ202の最初の正方向の回転状況を判別する区間、第2区間T2Rは第3象限IIIにおけるロータ202の最初の正方向の回転状況を判別する区間、第3区間TR3は第3象限IIIにおけるロータ202の最初の逆方向の回転状況を判別する区間であり、前記回転検出部は、駆動電流iと同方向の所定値を超える誘起電流Ikを検出した場合、第2区間T2R以後は駆動電流iとは逆方向の誘起電流Ikの検出を行い、回転状況の判定を行うように構成することができる。
また、前記回転検出部は、駆動電流iと同方向の所定値を超える誘起電流Ikを検出した場合、第1区間T1b乃至第3区間T3Rにおいて検出した誘起電流Ikのパターンに基づいて回転状況の判定を行うように構成することができる。
したがって、前記第1の実施の形態と同様の効果を奏するばかりでなく、駆動パルスP1遮断後のロータ速度が最大となる領域bにおいて検出することにより、領域cにおいて検出するよりも高レベルで安定した誘起信号VRsが得られ、負荷変動に対しても影響を受けにくく安定した検出性能を得ることが可能になる。
また、駆動パルスP1遮断直後の回転検出により、負荷変動の影響を受けにくく、所定レベルを超える誘起信号VRsの発生時刻に基づいて駆動余裕を判定する制御動作の精度向上が図れ、無駄な消費電力を低減できるという効果がある。
本発明の第1の実施の形態では、時間幅を固定した最初の区間T1において片方の極性の誘起信号VRsを検出することによって回転状況を判別し、当該判別結果に基づいて誘起電流Ikの方向を選択して回転検出するように構成したが、本発明の第3の実施の形態では、時間幅が変化する最初の区間において片方の極性の誘起信号VRsを検出することによって回転状況を判別し、当該判別結果に基づいて誘起電流Ikの方向を選択して回転検出するように構成している。また、第1の実施の形態と同様に、基準電圧として2種類の基準電圧Vinv、Vcompを用いるように構成している。
これにより、負荷に対する駆動エネルギが相対的に低下した場合でも、回転状況を正確に把握して、領域cではなく領域bでの回転検出を確実に行うことにより、正確な回転検出を可能にしている。
主駆動パルスP1駆動終了後の所定期間を回転状況を検出するための検出区間Tとし、検出区間Tを連続する複数の区間に区分している。主駆動パルスP1によって駆動したとき駆動コイル209に流れる駆動電流iと同方向の誘起電流Ikを検出する場合には第5区間T1a、第6区間T1b、第4区間T2の3つの区間を使用し、又、主駆動パルスP1によって駆動したとき駆動コイル209に流れる駆動電流iと逆方向の誘起電流Ikを検出する場合には第5区間T1a、第6区間T1b、第2区間T2R、第3区間T3Rの4つの区間を使用している。
ロータ202を中心として、その回転によってロータ202の磁極軸Aが位置するXY座標空間を第1象限I〜第4象限IVに区分した場合、区間T1、T1a、T1b、T2、T2R、T3Rは次のように表すことができる。
前記第1の実施の形態と同様に、誘起電圧信号VRsを検出する基準電圧として、所定の2種類の基準電圧Vinv、Vcompを用いている。第1基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsを検出した場合には第1基準値を超える誘起電流Ikを検出したのと等価であり、また、第2基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsを検出した場合には第2基準値を超える誘起電流Ikを検出したのと等価であるように構成している。第2基準値は第1基準値よりも大きくまた、第2基準電圧Vcompは第1基準電圧Vinvよりも大きい値に設定されている。第1基準電圧Vinvは駆動エネルギの余裕の程度を判定する基準であると共に駆動電流iとは逆極性の誘起電流Ikに基づいて回転検出を行う際の基準電圧であり、第2基準電圧Vcompは駆動電流iと同極性の誘起電流Ikに基づいて回転検出を行う際の基準電圧である。
例えば、区間T1aにおいて複数の誘起信号VRsが基準電圧Vinvを超えない場合、主駆動パルスP1の駆動電流iと同じ電流方向の誘起電流Ikに対応する誘起信号VRsを検出するようにし、非回転の判別を確実にするため高い基準電圧Vcompを用いて判定を行う。即ち、区間T2における回転検出が行われる。この場合、図15の例では余裕極大回転となり、主駆動パルスP1がパルスダウンされる。
区間T1a、T1b、T2は、駆動電流iと誘起電流Ikが同方向に流れるときに検出する区間であり、区間T2R、T3Rは、区間T2とは検出方向を逆方向にして誘起電流Ikを検出する区間である。
回転検出回路108が基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsの有無を検出し、検出区間判別回路109が誘起電圧信号VRsのパターン(主駆動パルスP1のエネルギの余裕度を表す。)を判定し、制御回路103は、制御回路103内部に記憶した図16の判定チャートを参照して前記パターンに基づいて、主駆動パルスP1のパルスアップやパルスダウンあるいは補正駆動パルスP2による駆動等の後述するパルス制御を行ってステッピングモータ107を回転制御する。
ステッピングモータ107を回転駆動する場合、スイッチ制御回路303は駆動期間P1である時刻ta〜tbの間、トランジスタQ3をオンにした状態でトランジスタQ2を所定周期でオン状態(供給状態)とオフ状態(供給停止状態)を繰り返してスイッチングすることにより櫛歯状の主駆動パルスP1を生成し、ステッピングモータ107の駆動コイル209に図5矢印方向の駆動電流iを供給する。これにより、ステッピングモータ107が回転する場合は、ロータ202が正方向に180度回転する。
即ち、時刻tbから始まる区間T1aにおいて、スイッチ制御回路303は、トランジスタQ3、Q6をオン状態にした状態でトランジスタQ4を所定周期でオン状態とオフ状態にスイッチングすることにより、検出抵抗302に駆動電流iと同方向に誘起電流Ikが流れるようにする。これによって検出抵抗302には誘起電圧信号VRsが発生する。
コンパレータ304は、誘起電圧信号VRsと第2基準電圧Vcompとを比較し、誘起電圧信号VRsが第2基準電圧Vcompを超えていれば「1」、超えていなければ「0」を検出信号Vsとして検出区間判別回路109に出力する。
また、インバータ305は、誘起電圧信号VRsが第1基準電圧Vinvを超えていれば「0」、超えていなければ「1」を出力し、NAND回路307はこれを反転した信号「1」又は「0」を検出信号Vsとして検出区間判別回路109に出力する。
図17の例では、区間T1aにおいて所定の基準電圧Vinvを超える複数の誘起電圧信号VRsが検出されていないため、回転検出回路108のスイッチ制御回路303は区間T2においても、誘起電流Ikの流れる方向を変更せずに検出動作を行う。したがって、区間T2においても、各トランジスタに対して上記と同じ動作を行うように駆動制御する。
検出区間判別回路109はその判別結果を、誘起電圧信号VRsのパターン(区間T1aの判定値,区間T1bの判定値,区間T2の判定値)を制御回路103に出力する。
制御回路103は、検出区間判別回路109からのパターンに基づいて、図16の判定チャートを参照してステッピングモータ107の回転状況を判定し、パルスアップ等のパルス制御を行う。
検出区間判別回路109は、誘起電圧信号VRsのパターン(区間T1aの判定値,区間T1bの,区間T2の判定値)を制御回路103に出力する。
区間T1aにおいて所定の基準電圧Vinvを超える複数の誘起電圧信号VRsが検出されない場合には、前記2つのサイクルを交互に繰り返すことにより、ステッピングモータ107の回転制御が行われる。尚、非回転の場合には、補正駆動パルスP2による駆動が行われるが、この場合は回転検出動作は行わない。
即ち、時刻tbから始まる区間T1aにおいて、スイッチ制御回路303は、トランジスタQ3、Q6をオン状態にした状態でトランジスタQ4を所定周期でオン状態とオフ状態にスイッチングすることにより、検出抵抗302に駆動電流iと同方向に誘起電流Ikが流れるようにする。これによって検出抵抗302には誘起電圧信号VRsが発生する。
コンパレータ304は、誘起電圧信号VRsと第2基準電圧Vcompとを比較し、誘起電圧信号VRsが第2基準電圧Vcompを超えていれば「1」、超えていなければ「0」を検出信号Vsとして検出区間判別回路109に出力する。
また、インバータ305は、誘起電圧信号VRsが第1基準電圧Vinvを超えていれば「0」、超えていなければ「1」を出力し、NAND回路307はこれを反転した信号「1」又は「0」を検出信号Vsとして検出区間判別回路109に出力する。
図18の例では、区間T1aの全域において第1基準電圧Vinvを超える複数の誘起電圧信号VRsが検出されているため(ロータ202の回転が遅い状態である。)、スイッチ制御回路303は、区間T1aに続く区間T1bにおいても第1基準電圧Vinvを用いて、誘起電流Ikの検出方向は変えずに検出するように動作する。これにより、区間T1bにおいて、基準電圧Vinvを超える誘起信号が検出される。
区間T2R、T3Rにおいて、スイッチ制御回路303は、トランジスタQ4、Q5をオン状態、トランジスタQ6をオフ状態にした状態でトランジスタQ3を所定周期でオン状態とオフ状態にスイッチングすることにより、検出抵抗301に誘起電流Ikが流れるようにする。検出抵抗301には、区間T2、T3とは検出方向が逆方向の誘起電圧信号VRsが発生し、検出方向が逆方向に切り換えられた誘起電流Ikの検出が行われることになる。これにより、領域bで発生する誘起電圧信号VRsの検出が行われることになる。
また、インバータ306は、誘起電圧信号VRsが第1基準電圧Vinvを超えていれば「0」、超えていなければ「1」を出力し、NAND回路307はこれを反転した信号「1」又は「0」を検出信号Vsとして検出区間判別回路109に出力する。
検出区間判別回路109はその判別結果として、誘起電圧信号VRsのパターン(区間T1aの判定値,区間T1bの判定値,区間T2Rの判定値,区間T3Rの判定値)を制御回路103に出力する。
制御回路103は、検出区間判別回路109からのパターンに基づいて、ステッピングモータ107の回転状況を判定し、パルスアップ等のパルス制御を行う。
検出区間Tの区間T1aでは、トランジスタQ4の代わりにトランジスタQ3がトランジスタQ4と同じ周期でスイッチングされ、トランジスタQ3、Q6の代わりにトランジスタQ4、Q5がオン状態に駆動される。これにより、検出抵抗301に駆動電流iと同方向に誘起電流Ikが流れ、検出抵抗301には誘起電圧信号VRsが発生する。これにより、駆動電流iと同方向に流れる誘起電流Ikに基づく回転検出が行われる。
前サイクルと同様にして、ステッピングモータ107の回転によって発生する誘起電圧信号VRsは、区間T1aでは第1基準電圧Vinvに基づいて判定値が得られ、又、区間T2R、T3Rでは第1基準電圧Vinvのみに基づいて判定値が得られる。
検出区間判別回路109はその判別結果として、誘起電圧信号VRsのパターン(区間T1aの判定値,区間T1bの判定値,区間T2の判定値,区間T3の判定値)を制御回路103に出力する。
以下、図1、図2、図5、図15〜図19を参照して、本発明の第3の実施の形態の動作を詳細に説明する。
制御回路103は、回転検出回路108が、駆動電流iと同方向に流れる誘起電流Ik(換言すれば誘起電圧信号VRs)に基づいて回転検出を行う(Rs−Nとする)ように初期設定する(ステップS502)。
主駆動パルス発生回路104は、制御回路103からの前記制御信号に応答して、前記制御信号に対応する主駆動パルスP10をモータドライバ回路106に出力する。モータドライバ回路106は主駆動パルスP10によってステッピングモータ107を回転駆動する。
制御回路103は、処理ステップS506において区間T2内で基準電圧Vcompを超える誘起電圧信号VRsを検出したと判定した場合、処理ステップS530〜S534の処理を行った後、処理ステップS502に戻る。
回転検出回路108は、区間T1bにおいては、駆動電流iと同方向に流れる誘起電流Ikの有無の検出、即ち、基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsの有無を検出し、検出区間判別回路109は回転検出回路108が検出した基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsが区間T1bに含まれるか否かを判定する。
制御回路103は、回転検出回路108が基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsを検出したか否かを判定する(ステップS191)。
制御回路103は、処理ステップS192において、検出回路108が区間T2Rにおいて基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsを検出していないと判定した場合、処理ステップS530に移行する。
制御回路103は、処理ステップS191において区間T1bでは基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsを検出したと判定した場合、制御回路103は、区間T2Rでは基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsを検出したか否かを判定する(ステップS193)。
制御回路103は、処理ステップS193において区間T1bでは基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsを検出したと判定した場合、処理ステップS531に移行する。
制御回路103は、処理ステップS194において区間T3Rでは基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsを検出していないと判定すると、処理ステップS508に移行する(ステップS194)。
制御回路103は、処理ステップS194において区間T3Rでは基準電圧Vinvを超える誘起電圧信号VRsを検出したと判定すると、処理ステップS509に移行する。
前記回転検出部は、前記検出区間における最初の区間である第1区間において所定の基準値を超える誘起電流を検出したか否かに基づいて、前記第1区間より後の区間において誘起電流の検出方向を選定して検出し、前記各区間において検出した前記誘起電流に基づくパターンにより前記ステッピングモータの回転状況を検出するように構成され、
第1区間T1には当該第1区間T1の初めから所定時間幅の第5区間T1aが設けられて成り、
前記回転検出部は、第5区間T1aにおいて所定の基準値を超える誘起電流Ikを複数検出したか否かに基づいて第5区間T1aの後の区間において誘起電流Ikの検出方向を選定して検出し、第5区間T1a及び第5区間T1a以後の区間において検出した誘起電流Ikに基づくパターンによりステッピングモータ107の回転状況を検出することを特徴としている。
また、前記回転検出部は、第5区間T1aにおいて前記基準値を超える誘起電流Ikを複数検出した場合には、第5区間T1aが終了した後前記基準値を下回る誘起電流Ikを検出するまでの区間を第6区間T1bとし、第6区間T1bの後の区間では検出方向を第5区間T1aと逆方向にして誘起電流Ikを検出し、第5区間T1a、第6区間T1b及びその他の区間において検出した誘起電流Ikに基づくパターンによりステッピングモータ107の回転状況を検出するように構成することができる。
また、主駆動パルスP1のランクを維持してステッピングモータ107を駆動する状態において、第5区間T1a及び第7区間はステッピングモータ107のロータ202を中心とする空間の第2象限IIにおけるロータ202の最初の正方向の回転状況を判別する区間であるように構成することができる。
また、本発明の各実施の形態に係るアナログ電子時計は前記各ムーブメントを備えているため、負荷変動の影響を低減して正確な回転検出を行うことが可能になり、したがって、正確な運針や低消費電力化が可能になる。
また、本発明の各実施の形態では、最初の区間T1において複数の基準値を超える誘起電流Ikを複数検出した場合に、区間T1の後の全ての区間において誘起電流Ikが駆動コイル209を区間T1とは逆方向に流れるようにして、回転検出を行うように構成したが、区間T1の後の一部の区間のみにおいて誘起電流Ikが駆動コイル209を区間T1とは逆方向に流れるようにして、回転検出を行うように構成してもよい。
また、本発明の実施の形態に係るステッピングモータ制御回路は、時刻針やカレンダ以外のものを駆動するステッピングモータにも適用可能である。
また、ステッピングモータの応用例として電子時計の例で説明したが、モータを使用する電子機器に適用可能である。
また、本発明に係るムーブメント及びアナログ電子時計は、カレンダ機能付きアナログ電子腕時計、カレンダ機能付きアナログ電子置時計等の各種カレンダ機能付きアナログ電子時計をはじめ、各種のアナログ電子時計に適用可能である。
102・・・分周回路
103・・・制御回路
104・・・主駆動パルス発生回路
105・・・補正駆動パルス発生回路
106・・・モータドライバ回路
107・・・ステッピングモータ
108・・・回転検出回路
109・・・検出区間判別回路
111・・・時計ケース
112・・・アナログ表示部
113・・・ムーブメント
114・・・時針
115・・・分針
116・・・時針
201・・・ステータ
202・・・ロータ
203・・・ロータ収容用貫通孔
204、205・・・切り欠き部(内ノッチ)
206、207・・・切り欠き部(外ノッチ)
208・・・磁心
209・・・駆動コイル
210、211・・・可飽和部
OUT1・・・第1端子
OUT2・・・第2端子
301、302・・・検出抵抗
303・・・スイッチ制御回路
304、310、311・・・コンパレータ
305、306・・・インバータ
307・・・NAND回路
Q1〜Q6・・・トランジスタ
Claims (22)
- 複数の区間に区分された検出区間においてステッピングモータの自由振動によって駆動コイルに流れる誘起電流を検出し、駆動エネルギに対する相対的な負荷増加に伴い前記誘起電流の検出時刻が遅くなると共にレベルが低下することを利用して、前記各区間において所定の基準値を超える誘起電流を検出したか否かを表すパターンに基づいて前記ステッピングモータの回転状況を検出する回転検出部と、
相互にエネルギが相違する複数種類の駆動パルスの中から前記回転検出部が検出した回転状況に応じた駆動パルスを選択し、前記選択した駆動パルスによって前記駆動コイルに駆動電流を供給して前記ステッピングモータを回転駆動する制御部とを備え、
前記回転検出部は、前記検出区間における最初の区間である第1区間において所定の基準値を超える誘起電流を検出したか否かに基づいて、前記第1区間より後の区間において誘起電流の検出方向を選定して検出し、前記各区間において検出した前記誘起電流に基づくパターンにより前記ステッピングモータの回転状況を検出することを特徴とするステッピングモータ制御回路。 - 前記回転検出部は、前記検出区間における最初の第1区間において所定の基準値を超える誘起電流を複数検出したか否かに基づいて、前記第1区間より後の区間において誘起電流の検出方向を選定して検出し、前記各区間において検出した前記誘起電流に基づくパターンにより前記ステッピングモータの回転状況を検出することを特徴とする請求項1記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記回転検出部は、前記第1区間において前記所定の基準値を超える誘起電流を複数検出した場合、前記第1区間より後の区間では前記第1区間とは逆方向に前記誘起電流の検出方向を切り換えて検出し、前記各区間において検出した前記誘起電流に基づくパターンにより前記ステッピングモータの回転状況を検出することを特徴とする請求項2記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記回転検出部は、前記第1区間において前記所定の基準値を超える誘起電流を複数検出しなかった場合、前記第1区間より後の区間では検出方向を前記第1区間と同方向にして前記誘起電流を検出し、前記各区間において検出した誘起電流に基づくパターンにより前記ステッピングモータの回転状況を検出することを特徴とする請求項2又は3記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記第1区間において前記駆動電流と誘起電流が同方向に流れるようにして検出することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。
- 基準値として、第1基準値と、前記第1基準値よりも大きい第2基準値が設けられて成り、
前記回転検出部は、前記第1区間において前記第1基準値を超える誘起電流を複数検出した場合、前記第1区間より後の区間では前記第1区間とは逆方向に前記誘起電流の検出方向を切り換えると共に前記第1基準値に基づいて前記誘起電流を検出することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。 - 基準値として、第1基準値と、前記第1基準値よりも大きい第2基準値が設けられて成り、
前記回転検出部は、前記第1区間において前記第1基準値を超える誘起電流を複数検出することがなかった場合、前記第1区間より後の区間では検出方向を前記第1区間と同方向にすると共に前記第2基準値に基づいて前記誘起電流を検出することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。 - 前記検出区間は駆動パルスによる駆動後の前記第1区間、前記第1区間よりも後の第2区間、前記第2区間よりも後の第3区間に区分されると共に、駆動パルスのランクを維持して前記ステッピングモータを駆動する状態において、前記第1区間は前記ステッピングモータのロータを中心とする空間の第2象限における前記ロータの最初の正方向の回転状況を判別する区間、前記第2区間は第2象限における前記ロータの最初の正方向の回転状況及び第3象限における前記ロータの最初の正方向の回転状況を判別する区間、前記第3区間は第3象限における前記ロータの最初の逆方向の回転状況を判別する区間であり、
前記回転検出部は、前記第1区間において前記第1基準値を超える誘起電流を複数検出した場合、前記第2区間及び第3区間では前記第1基準値を用いて前記誘起電流を検出することを特徴とする請求項6又は7記載のステッピングモータ制御回路。 - 前記検出区間は駆動パルスによる駆動直後の第1区間、前記第1区間よりも後の第2区間、前記第2区間よりも後の第3区間に区分されると共に、駆動パルスのランクを維持して前記ステッピングモータを駆動する状態において、前記第1区間は前記ステッピングモータのロータを中心とする空間の第2象限における前記ロータの最初の正方向の回転状況を判別する区間、前記第2区間は第2象限における前記ロータの最初の正方向の回転状況及び第3象限における前記ロータの最初の正方向の回転状況を判別する区間、前記第3区間は第3象限における前記ロータの最初の逆方向の回転状況を判別する区間であり、
前記回転検出部は、前記第1区間において前記第1基準値を超える誘起電流を複数検出することがなかった場合、前記第2区間及び第3区間では前記第2基準値を用いて前記誘起電流を検出することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。 - 複数の区間に区分された検出区間においてステッピングモータの自由振動によって駆動コイルに流れる誘起電流を検出し、駆動エネルギに対する相対的な負荷増加に伴い前記誘起電流の検出時刻が遅くなると共にレベルが低下することを利用して、前記各区間において所定の基準値を超える誘起電流を検出したか否かを表すパターンに基づいて前記ステッピングモータの回転状況を検出する回転検出部と、
相互にエネルギが相違する複数種類の駆動パルスの中から前記回転検出部が検出した回転状況に応じた駆動パルスを選択し、前記選択した駆動パルスによって前記駆動コイルに駆動電流を供給して前記ステッピングモータを回転駆動する制御部とを備え、
前記回転検出部は、前記ステッピングモータの自由振動によって前記駆動コイルを相互に逆方向に流れる誘起電流を検出する第1、第2検出素子を有すると共に、前記検出区間において、前記ステッピングモータの駆動コイルと前記検出素子とを含む第1閉回路と、前記駆動コイルと低インピーダンス素子とによって構成される第2閉回路とを交互に繰り返すことによって前記誘起電流を検出するようにして成り、前記検出区間における最初の区間である第1区間において前記第1、第2検出素子を用いて前記誘起電流を検出した結果に基づいて、前記第1区間より後の区間において用いる検出素子を選定して検出し、前記各区間において検出した前記誘起電流に基づくパターンにより前記ステッピングモータの回転状況を検出することを特徴とするステッピングモータ制御回路。 - 前記検出区間は駆動パルスによる駆動後の前記第1区間、前記第1区間よりも後の第2区間、前記第2区間よりも後の第3区間に区分されると共に、駆動パルスのランクを維持して前記ステッピングモータを駆動する状態において、前記第1区間は前記ステッピングモータのロータを中心とする空間の第2象限における前記ロータの最初の正方向の回転状況を判別する区間、前記第2区間は第3象限における前記ロータの最初の正方向の回転状況を判別する区間、前記第3区間は第3象限における前記ロータの最初の逆方向の回転状況を判別する区間であり、
前記回転検出部は、駆動電流とは逆方向の所定値を超える誘起電流を検出した場合、前記第2区間以後は前記駆動電流と同方向の誘起電流の検出を行い、回転状況の判定を行うことを特徴とする請求項10記載のステッピングモータ制御回路。 - 前記回転検出部は、駆動電流とは逆方向の所定値を超える誘起電流を検出した場合、前記第2区間及び第3区間を統合した1つの第4区間として誘起電流の検出を行い、前記第1区間及び第4区間において検出した誘起電流のパターンに基づいて回転状況の判定を行うことを特徴とする請求項11記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記検出区間は駆動パルスによる駆動後の前記第1区間、前記第1区間よりも後の第2区間、前記第2区間よりも後の第3区間に区分されると共に、駆動パルスのランクを維持して前記ステッピングモータを駆動する状態において、前記第1区間は前記ステッピングモータのロータを中心とする空間の第2象限における前記ロータの最初の正方向の回転状況を判別する区間、前記第2区間は第3象限における前記ロータの最初の正方向の回転状況を判別する区間、前記第3区間は第3象限における前記ロータの最初の逆方向の回転状況を判別する区間であり、
前記回転検出部は、駆動電流と同方向の所定値を超える誘起電流を検出した場合、前記第2区間以後は前記駆動電流とは逆方向の誘起電流の検出を行い、回転状況の判定を行うことを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。 - 前記回転検出部は、駆動電流と同方向の所定値を超える誘起電流を検出した場合、前記第1区間乃至第3区間において検出した誘起電流のパターンに基づいて回転状況の判定を行うことを特徴とする請求項13記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記第1区間には当該第1区間の初めから所定時間幅の第5区間が設けられて成り、
前記回転検出部は、前記第5区間において所定の基準値を超える誘起電流を複数検出したか否かに基づいて前記第5区間より後の区間において誘起電流の検出方向を選定して検出し、前記第5区間及び前記第5区間より後の区間において検出した前記誘起電流に基づくパターンにより前記ステッピングモータの回転状況を検出することを特徴とする請求項1記載のステッピングモータ制御回路。 - 前記回転検出部は、前記第5区間において前記所定の基準値を超える誘起電流を複数検出しなかった場合、前記第5区間を前記第1区間とし、前記第1区間より後の区間では検出方向を前記第1区間と同方向にして前記誘起電流を検出し、前記第1区間及び前記第1区間以降の区間において検出した前記誘起電流に基づくパターンにより前記ステッピングモータの回転状況を検出することを特徴とする請求項15記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記回転検出部は、前記第5区間において前記所定の基準値を超える誘起電流を複数検出した場合には、前記第5区間が終了した後前記基準値を下回る誘起電流を検出するまでの区間を第6区間とし、前記第6区間より後の区間では検出方向を前記第5区間と逆方向にして前記誘起電流を検出し、前記第5区間、第6区間及びその他の区間において検出した前記誘起電流に基づくパターンにより前記ステッピングモータの回転状況を検出することを特徴とする請求項15又は16記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記回転検出部は、前記第5区間において前記所定の基準値を超える誘起電流を複数検出した場合において、前記第5区間が終了した後前記基準値を下回る誘起電流を検出するまでの第7区間が所定時間幅を越える場合、前記第7区間より後の区間では検出方向を前記第5区間と逆方向にして前記誘起電流を検出し、前記第5区間、第7区間及びその他の区間において検出した前記誘起電流に基づくパターンにより前記ステッピングモータの回転状況を検出することを特徴とする請求項15乃至17のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。
- 主駆動パルスのランクを維持して前記ステッピングモータを駆動する状態において、前記第5区間及び第7区間は前記ステッピングモータのロータを中心とする空間の第2象限における前記ロータの最初の正方向の回転状況を判別する区間であることを特徴とする請求項18記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記回転検出部は、前記ステッピングモータの自由振動によって前記駆動コイルを相互に逆方向に流れる誘起電流を検出する第1、第2検出素子を有すると共に、前記検出区間において、前記ステッピングモータの駆動コイルと前記検出素子とを含む第1閉回路と、前記駆動コイルと低インピーダンス素子とによって構成される第2閉回路とを交互に繰り返すことによって前記誘起電流を検出するようにして成り、検出する誘起電流の方向に応じて、前記第1閉回路を構成する検出素子を前記第1検出素子又は前記第2検出素子に切り換えて検出することを特徴とする請求項1乃至19のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。
- 請求項1乃至20のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路を備えて成ることを特徴とするムーブメント。
- 請求項21記載のムーブメントを備えて成ることを特徴とするアナログ電子時計。
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