JP2014066459A - 空気清浄機 - Google Patents

空気清浄機 Download PDF

Info

Publication number
JP2014066459A
JP2014066459A JP2012212791A JP2012212791A JP2014066459A JP 2014066459 A JP2014066459 A JP 2014066459A JP 2012212791 A JP2012212791 A JP 2012212791A JP 2012212791 A JP2012212791 A JP 2012212791A JP 2014066459 A JP2014066459 A JP 2014066459A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
opening
fan
motor
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012212791A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6027835B2 (ja
Inventor
Tohiko Adachi
東彦 安達
Taichi Tokunaga
太一 徳永
Toshihiko Suwa
俊彦 諏訪
Makoto Yokoyama
誠 横山
Naomichi Kudo
直道 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd filed Critical Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Priority to JP2012212791A priority Critical patent/JP6027835B2/ja
Publication of JP2014066459A publication Critical patent/JP2014066459A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6027835B2 publication Critical patent/JP6027835B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】
クリーンルームの天井部や半導体ウエハ等に設置される空気清浄機において、空気清浄機から供給された清浄空気の風速が高い部分と低い部分があり風速分布にばらつきがある。ばらつきがあると、製造装置内で乱流が生じ、空気が巻き上げられ、半導体ウエハの製造に影響を及ぼす可能性がある。本発明は、清浄空気の風速分布のばらつきを少なくする空気清浄機を提供することにある。
【解決手段】
空気を吸い込むファンと、ファンを回転駆動するモータと、モータを固定するモータベースと、モータベースを支持するケースと、ファンからの空気を清浄化するフィルタと、を備え、フィルタを通して清浄化された空気を供給する空気清浄機において、ファンからの空気が入るフィルタ面に、清浄空気の風速分布で、風速が遅い箇所に開口を設け、この開口は周囲より開口面積を大きくした開口板を配置したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体、液晶、マイクロマシンの製造工場、また、医薬品、化粧品の製造所など清浄空気を必要とするクリーンルームで使用されているファンフィルタユニット(以下、FFUという)などの空気清浄機に関する。
従来、FFUなどの空気清浄機は、半導体ウエハや液晶パネルなどの製造を行うクリーンルームの天井部やクリーンルーム内の製造装置で、より清浄空気を必要とする装置用FFUに用いられる。
図13は、従来のFFUの空気清浄機を設置した半導体ウエハ製造用クリーンルームの構成例を示す。
図13において、1はクリーンルーム、2はクリーンルームの外壁、3は製造室4の外部空間、5は装置用FFUから吹き出された清浄空気の空間で製造する製造装置室、6は製造装置室内、4aは床部、11は半導体ウエハ製造装置、7は半導体ウエハ製造装置のための制御装置である。30はFFUで、製造室4の天井部及び製造室4内の装置用FFUとして設置され、10はファン、50はフィルタで、HEPAフィルタやULPAフィルタで構成される。
図13のクリーンルーム1の構成における動作について説明する。
製造室4の天井部に設置されたFFU30が動作すると、外部空間3の空気がFFU30に取り込まれ、フィルタ50を介して製造室4内に清浄空気が送り込まれる。
また、製造室4内では、半導体ウエハ製造においてさらにクリーン度が要求されるため装置用FFUを用いた製造装置5内で製造する。
すなわち、製造室4内の空気を装置用FFU30のファン10を動作させ、フィルタ50を通過させ、よりクリーン度を向上させた清浄空気を製造装置室内6へ送り、半導体ウエハ製造装置11を駆動し、製造する。
また、製造室4及び製造装置室内6の空気は、床部4aを通過してクリーンルーム1の壁面の外部空間3を通路して上昇し、天井部のFFUに取り込まれ、循環するシステム構成である。図13に示すように、FFUは、クリーンルーム1の製造室4の天井部や製造装置用として設置されている。
特に、製造装置用として用いる装置用FFUは、フィルタから吹き出された清浄空気の風速分布が均一で無い場合、製造装置内で乱流が生じ、空気が巻き上げられ、半導体ウエハの製造に影響を及ぼすという問題を生じていた。
次に、従来のFFUである空気清浄機について図10、図11、図12を用いて説明する。
図10、図11は従来のFFUの構成を示し、図10(a)はFFUの外観斜視図、図10(b)はFFUの平面図、図10(c)は図10(b)に示したB−B断面図、図11はFFUの分解斜視図を示し、図12はFFUケース内の空気の流れを示す。
図10、図11において、10はファン、20はファン10を回転駆動するモータ、31はFFUケース、40はファン10の空気吸込み部を形成するベルマウス、50はフィルタでHEPAフィルタやULPAフィルタで形成され、60はモータを固定するモータベースである。
90はベルマウスより吸い込まれる流入空気で、91はファン10より送り出されたFFUケース31内の空気、92はフィルタ50より吹き出される清浄空気を示す。
図11に示す従来のFFUの構成は、回転するファン10によりベルマウス40より流入空気90が吸い込まれ、ファン10から水平方向に空気が送り出され、その空気91がFFUケース内側にあたり、フィルタ50の方向に流れ、フィルタ50を通過し、清浄空気92として製造室内に送り出される。
また、図12に示すようにファン10から送り出された空気は、ファン10の回転方向と同一方向の旋回流を形成し、FFUケースの中央部はその旋回流の中心となるため、フィルタ50の中央部を通過する風速が低くなり、フィルタ50から吹き出される清浄空気92の風速のばらつきが大きく風速分布が悪いという問題がある。
また、特許文献1(特開平9−280614号公報)には、ファンフィルタユニットから送り出される清浄空気の風速分布を改善するため、モータベース下部に仕切り板を設けることが記載されている。
また、上記特許文献1の構成は、モータベース下部に仕切り板を設ける必要があるため、薄型化に対応ができないという問題があった。
特開平9−280614号公報 特開2006−68676号公報
FFUなどの空気清浄機、空気清浄装置は、前述のように半導体ウエハや液晶パネル等の製造を行うクリーンルームの天井部及び半導体ウエハや液晶パネル等の製造装置に用いられる。
ところで、クリーンルームの天井部や半導体ウエハ及び液晶パネル等製造装置に設置される空気清浄機において空気清浄機から供給された清浄空気の風速が高い部分と低い部分があり風速分布にばらつきがある。
しかし、半導体ウエハ及び液晶パネル製造装置において、風速分布にばらつきがある場合、製造装置内で乱流が生じ、空気が巻き上げられ、半導体ウエハの製造に影響を及ぼす可能性があるため、風速分布の均一化を望まれる。
この風速分布の均一化を行う、場合、例えば、特許文献1の構成に示す構成のようにモータベース下部に仕切り板を設ける方法がある。しかし、このようにモータベース下部に仕切り板を設ける場合、モータベース下部にスペースが必要なため薄型化に対応できないという問題がある。
また、特許文献2は、風速分布の均一化を図ることを狙うものである。
その為に、開口部を有する拡散板、風向ガイド、バッフルをその主たる構成要件とし、その構成について、段落番号0033には、以下のような説明がなされている。
「上記構成において、ファンユニット4 から吹出された気流の一部は拡散板11の側面の開口部8、風向ガイド9により、フィルタ6の外周部分に吹き付けられる。また、それ以外の気流は拡散板11の下面の開口部8、風向ガイド9により内向きに吹出され、その一部は交差したバッフル10に沿ってフィルタ6の中心部まで送られる。この時、図3に示すように中心部で交差したバッフル10によって、風路は中心部に向かって狭まっており、気流はその抵抗により部分的に下方への気流を生じながらフィルタ6に吹き付けられ、風速分布の均一化ができるものである。」と記載されている。
特許文献2の図1などの断面図を見ると、拡散板11の開口部8に対応するように、風向ガイド9を設ける必要がある。また、風向ガイドも、フィルタに向かう気流を吹き付ける方向を規定するように、その角度を適宜設定される必要がある。
この点で、特許文献2の構成では、風向ガイドの設け方などで、機構上複雑となることが予想される。
また、「バッフル10によって、風路は中心部に向かって狭まっており、気流はその抵抗により部分的に下方への気流を生じながらフィルタ6に吹き付けられ」とあるように、バッフルによって、部分的に方向が変えられた気流とされ、フィルタに吹き付けられており、フィルタ面では、気流は「清流」には相当しないものと予測される。この為、風速の均一化だけではなく、風向に対する配慮が必要となる場合も想定される。また、特許文献2では、風向ガイドが多く複雑な構造となっている為、チャンバ内の損失が大きくなり、効率の低下や、消費電力が高くなる場合があることが、懸念される。
また、ファンから吹き出された風速の速い空気が開口部を通過する為、その通過の際に発生する騒音(風切音)が大きくなることがある場合も懸念される。一方で、ターボファンを使用した場合には、その特性から、ファンの中心部から、旋回流として、周辺部に空気が吹き出される。
前述のように、図12に示すようにファン10から送り出された空気は、FFUケースの内壁に当たり、内壁に沿った流れともなる。従って、これらの流れを配慮して、良好な空気の流れとすることが好ましい。よって、これらの空気の流れにも配慮しつつ、複雑な構成とならないようにすることも課題である。
本発明の目的は、FFUなどの空気清浄機の風速分布のばらつきを抑え、半導体ウエハなどの製造への悪影響を及ぼさない構成の空気清浄機を提供することにある。
また、複雑な構成となることを回避する構成の空気清浄機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、空気を吸い込むファンと、該ファンを回転駆動するモータと、該モータを固定するモータベースと、該モータベースを支持するケースと、前記ファンからの空気を清浄化するフィルタと、を備え、該フィルタを通して清浄化された空気を供給する空気清浄機において、前記ファンからの空気が入る前記フィルタ面に、前記フィルタ通過後の清浄空気の風速分布において、風速が遅い箇所に対応する箇所に開口を設け、該開口は周囲より開口面積を大きくした、または開口率を大きくした開口部を有する開口板を配置したことを特徴とする。
また、本発明では、ターボファンを使用した場合には、その特性から、ファンの中心部から、旋回流として、周辺部に空気が吹き出されることに着目して、風向板を設け、また、フィルタに向かう空気の流れを変更させる開口部を有する開口板を設ける。
前記ターボファンから吹き出された空気がFFUケースの内壁に沿って、旋回する際に、前記風向板によって、内壁に沿って、旋回する空気をターボファン、モータが設けられている部位近傍に向かわせるようにする。その後、ターボファン、モータが設けられている部位近傍に向かわせられた空気は、前記開口板の前記開口部から、前記フィルタを通り、清浄化された空気として、供給、出力される。前記風向板、前記開口板などの働きによって、前記ターボファン、モータが設けられている部位近傍の風速分布を改善し、全体の風速分布の平均化を図るものである。
本発明によれば、空気清浄機において、ファンから送り出された空気が風向板に沿ってFFUケース中央部に流れる。若しくは、ファンからの空気が旋回流となって、ケースの内壁に沿って流れた後、前記風向板にそって、FFUケース中央部に導かれる。また、風向板の下に開口板があることにより、よりたくさんの空気がケース中央部に流れ、開口板の特に大きい開口からフィルタ中心方向に空気が流れるため、フィルタ中心部の風速が高くなり、風速のばらつきを少なくする効果が得られる。また、モータベース下に風向板が必要ないことからFFUの薄型化も可能となる。また、前記効果を得るに当たり、簡単な構成にて達成することや、効率の低下や、消費電力を低減すること、風切音などの騒音を低減可能とすることも期待出来るものである。
なお、図14に示すように、本発明によって、従来よりも風速分布の改善されたことを、実際の試作装置にて、実験、測定によって、確認をした。
すなわち、図14において、図14(a)はFFUケース内部を示す平面図で、図14(b)は従来のFFUの風速分布の実測結果を示し、図14(c)は本発明を実施したFFUの風速分布の実測結果を示す。風速分布の図において、白領域は0.7〜0.9m/s、黒領域は0.5〜0.7m/s、グレイ領域は0.3〜0.5m/sを表している。風速分布を実測したFFUは、ファン10及びモータ20以外に、ファン10のサイドにモータの制御系ボックス100を配置している。
従って、従来のFFUの風速分布である図14(b)をみると、左側に大きなグレイ領域があり、また丸で囲んだグレイ領域101がある。この左側の大きなグレイ領域は制御系ボックス100の下側に対応し、丸で囲んだグレイ領域101はモータ20の下側に対応し、この部分の風速が低いことを示している。次に、本発明をモータ20の部分に実施したFFUの風速分布である図14(c)をみると、丸で囲んだグレイ領域101は黒領域に変わり風速が高くなっていることが分かる。制御系ボックスの部分は本発明を実施していないため、グレイ領域はそのままで風速が改善されていないことが分かる。
本発明のFFUの平面図及びA−A断面図を示す。 本発明のFFUケース内の空気の流れを示す。 本発明の外観の分解斜視図を示す。 図3に示す開口板及び風向板の外観斜視図を示す。 本発明の第2の実施の形態の開口板及び風向板の外観斜視図を示す。 本発明の第3の実施の形態の開口板及び風向板の外観斜視図を示す。 本発明の第4の実施の形態の開口板及び風向板の外観斜視図を示す。 本発明の第5の実施の形態の開口板及び風向板の外観斜視図を示す。 本発明の第6の実施の形態のモータカバーの外観斜視図を示す。 従来のFFUの外観斜視図、平面図及びB−B断面図を示す。 従来のFFUの外観の分解斜視図を示す。 従来のFFUケース内の空気の流れを示す。 半導体ウエハ製造装置のクリーンルームの断面図を示す。 本発明の実施例を適用したFFUの風速分布測定結果を示す。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
(実施例1)
図1において、図1(a)はFFUの平面図で、図1(b)はそのA−A断面図を示す。
図1において、10はファン、20はファン10を回転駆動するモータ、31はFFUケース、40はファン10の空気吸込み部を形成するベルマウス、50は空気を清浄化するフィルタで、HEPAフィルタやULPAフィルタなどである。60はモータ固定用のモータベース、70は空気の流れの向きを変える風向板、80は空気の通る開口を有する開口板、85は開口板の開口、86は開口板80でモータ20の下部の開口で、特に大きい開口を示し、90はベルマウス40より吸い込まれる空気を示し、91はファン10より送り出されたFFUケース31内の空気の流れを示し、92はフィルタ50より吹き出される清浄空気を示す。
41はベルマウス40の空気取入れ口に作業者などが誤って手を入れないように防止するための金網で、42は金網41を固定するワイヤを示している。
また、FFU本体は、一例として図1(a)において縦が600mm、横が1200mm、高さが150mmの直方体形状のものがある。
次に、図1(b)及び図2において、FFUの動作について説明する。
先ず、ファン10がモータ20により回転駆動すると、流入空気90がベルマウス40より吸い込まれる。ファン10は遠心ファンの中で最も効率の良いターボファンを採用しているため、ファン10によって吸い込まれた空気は、空気吸込み方向と直角に図1(b)の矢印91のように吹き出される。
FFUケース31内には長手方向で中央に風向板70を配置しているため、ファン10より吹き出された空気はFFUケース31の壁面に沿って流れ、風向板70により中央部に集まる。そして、開口板80を通過してフィルタ50を介して清浄空気をクリーンルーム内などに送る。
図2は、FFUケース31内を上面からみた空気の流れを示している。
ファン10からFFUケース31内で紙面に対して平行に吹き出された空気は、FFUケースの長手方向や短手方向の壁に沿って流れ、風向板70で向きを変えられ風向板70に沿って流れ、FFUケースの中央部に空気は集中し、開口板80の面積の大きい開口86からフィルタ50を通過して、フィルタ50の中心部すなわちモータ20の下方の風速を速くする。開口86はファン10の径と同じくらいの大きさにしても良い。このような構成により、FFUの風速のばらつきを少なくする効果が得られる。
次に、本発明のFFUの構成について説明する。図3は、本発明のFFUの内部構成を示す分解斜視図である。
図3において、上部の部品はFFUケース31で、金属板を折り曲げて縦長の箱体を形成し、中央部は空気流入用の円形状開口を有し、その直径はFFUケースの大きさやファンの直径などにより最適な寸法を求め、決めている。また、円形の開口部は、流入する空気が抵抗なく流入し易いようにベルマウス40を形成する。また、開口部は、FFUをクリーンルームの天井などに設置して試運転する場合やメンテナンスをする場合に作業者の手などが入り込まないように金網41を設け、ワイヤ42でX字状に固定している。
次に、中央の部品は、モータベース60に固定したモータ及びファン10を示し、また開口板80及び開口板80に設置した風向板70を示している。
ファン10は、ターボファンを採用しているため、図3において上方より空気を吸い込み、直角方向にすなわち横方向に吹き出す。従って、モータベース60の構造は、空気を吹き出す方向に対して抵抗とならない構成にする必要があり、モータベース60の構造を縦長の板状を折り曲げて、コ字形状とし、コ字形の底部にモータ20を固定し、モータシャフトにターボファン10を固定する。また、モータベース60のコ字形状の先端部分にフランジを設け、このフランジにネジ穴を設けて、このネジ穴に対向するFFUケース31にもネジ穴を設けて、モータベース60をFFUケース31にネジで固定する。この固定はネジでなくても溶接などでも良い。モータ20は、無段階で風量を可変でき、FFUのユニット毎に風量や風速を制御できるDCブラシレスモータを使用する。このようにファンはターボファンを採用し、モータはDCブラシレスモータを採用することで省エネ効果を得ている。
開口板80は、従来は用いられていない部品であり、フィルタ50を通過する清浄空気の風速が均一になるように開口板80に設けた開口を調整するもので、材質は鉄材やSUSを用いている。そして、従来はFFUから吹き出された清浄空気の風速は、モータの配置位置である中央付近が遅いという分布を呈しているため、開口板80の中央部に矩形の開口を設け、その開口面積は周囲に設けた開口より比較してかなり大きくしている。また、周囲に設けた開口は、長手方向に細長い矩形の孔としている。
また、開口板80には、長手方向で中央線上に直線状の風向板70を配置し、ファン10から横方向に吹き出された空気を風向板70で中央に向くように方向を変えている。風向板70は、L字形状をし、L字形状の底部を開口板80に溶接等により設置固定する。風向板70は開口板80に固定することにより、開口板の強度を増加する働きもある。また、開口板80はフィルタ50の枠体に設置、固定する。
図3の下側の部品は、アルミニウムなどの金属の枠体に設置したフィルタ50で、HEPAフィルタやULPAフィルタなどを用いる。フィルタ50のろ材は、一般に図3のC部拡大のように長手方向に蛇腹状に折り畳んだ状態で使用する。開口板80の周辺に設けた開口85は、長手方向に細長い開口(孔)としているが、これはフィルタの蛇腹の折り畳み方向と交差する構成とするためである。このようにすることによりフィルタ効果が向上する。
次に、図3に示した本発明の開口板80を図4の斜視図に示す。図4に示す開口板80は、モータ配置に対応する中央部に大きな開口86を1個有し、その周囲には長手方向に細長い矩形の開口(孔)85を複数個配置している。また、開口板80の長手方向の中心線上には、L字形状の風向板70を配置し、L字形状のフランジ部を開口板にスポット溶接やネジなどで固定する。風向板70の中央の高さを低くしているのは、モータベース60を配置するため逃げを設け、FFUの高さを低くするように構成している。
(実施例2)
次に、図5に実施例2の開口板80の構造の斜視図を示す。図5に示す開口板80と図4に示す開口板80と異なる点は、風向板70の中央に直角に交差する風向板71を配置し、十字形状にした点である。このように、十字形状の風向板とすることにより、FFUケース31内でファン10からの空気を4ヶ所で旋回流として中央に集中させることができる。また、風向板70,71を開口板80にネジやスポット溶接などで固定するため、開口板80の反りは軽減され、強度が増加する。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3の開口板80の構造について説明する。図6は、中央部に大きな矩形の開口86を1個有し、その周囲に長手方向に細長い矩形の開口85を複数個有した開口板80を示す。そして、風向板72は、開口板80の長手方向の中心線上で、開口86を外れた箇所に2か所切り起しで形成する。図6(b)は切り起しの風向板72の部分断面図を示す。このように風向板72を切り起し構造にすることにより、別部品を設ける必要がなく、開口板80を一体で製造できる。また、図6には、風向板72を、開口板80の長手方向の中心線上で、開口86を外れた箇所の2か所に設けているが、図5に示す風向板71の設置場所に対応した箇所に切り起しの風向板を配置しても良い。さらに、図示していないが、開口板80に複数個配置している細長い矩形の開口85を型抜きした孔以外に切り起し構造とすることも可能で、このような構成にすることで開口板80の強度は増加する。
(実施例4)
次に、本発明の実施例4の開口板80の中央の開口の開口率を増加し、風向板に曲率半径Rを有した構成の開口板について説明する。図7は、実施例4の開口率を増加し、風向板に曲率半径Rを有した構成の開口板80の斜視図を示す。図7において、開口板80は、実施例1乃至3のようにモータの配置に対応する中央に1個の大きな開口を有するのではなく、モータの配置に対応する中央部の開口の開口率を周囲に比べ大きくしている。すなわち、開口板80の中央の矩形の開口88を設け、この開口88に接する4ヶ所の開口は、中央の開口88の開口面積より例えば80%の開口面積とする。さらに、この開口面積80%の開口に接する開口において、開口面積を80%になるように形成する。このように中央から離れるに従い、開口面積が減少するように開口を形成する構成とする。このような構成により、モータ位置に対応した中央の開口の開口率を大きくし、周囲にいくに従い小さくし、フィルタからの清浄空気の風速をバランス良くすることができる。
また、風向板73は、曲率半径Rを有し、4個中心より放射状にほぼ等角度間隔に配置した構成としている。風向板73に曲率半径Rを持たせることにより、ファン10からの空気の流れで、FFUケース31の壁に沿って流れる空気の方向を中央に変えるとき抵抗を小さくして、方向を変えることができる。
(実施例5)
次に、本発明の実施例5の開口板80について説明する。
図8は、実施例4と同じように開口板80の中央の開口の開口率を大きくし、曲率半径Rを有する風向板を増加した構成の開口板の斜視図を示す。
実施例5の開口板80において、風向板74は、曲率半径Rを有し、8個中心より放射状にほぼ同じ角度間隔に配置した構成としている。
また、開口板80の開口は、モータ位置に対応する中心部の開口82の開口率を大きくして、周囲の開口81の開口率を小さくする構成とし、開口の形状を長円形としている。すなわち、開口板80の中央の長円形の開口82を設け、この開口82に接する周囲の4ヶ所の開口の開口面積を中央より例えば80%とする。さらに、開口面積80%の開口に接する開口の開口面積をその80%とするように形成していく。
このように実施例5の構成によると、開口板80の中央の長円形の開口の開口率を大きくし、周囲に行くに従い開口率を小さくし、開口板80に設置する風向板74は、空気が流れる抵抗を小さくするため曲率半径Rを有し、8個放射状に配置しているので、より多くの旋回流をFFUケースの中央に集め、清浄空気をファン真下方向に流すことができる。
従って、実施例5の構成は、風速分布のばらつきを少なくする効果がある。実施例4では、開口の形状を矩形、実施例5では長円形としているが、開口の形状は円形、楕円、五角形、六角形など多角形の形状でも良い。
(実施例6)
次に、モータベース60に空気を通過する開口83,84を設けた構成について説明する。図9は、コ字形状のモータベース60に開口83,84を設けた斜視図を示す。図9において、モータ20を設置するコ字形状の底部には細長い矩形の開口84を設け、コ字形状の両壁には同様に細長い矩形の開口85を設けている。モータベースにおいては、開口の形状は細長い形状に限るものではない。
このようにモータベース60に複数の開口を設けることにより、モータ20の周囲からも空気がモータ下方にいくことになり、フィルタ通過後の風速分布でバランスが取れる。
本発明においては、フィルタを通過した清浄空気の風速分布をみると、FFUのモータの下方の風速が低いことが実験的に計測され、本発明を実施し、モータ下方の風速分布が均一化されたことが実証された。
また、FFUケース内には、ファン及びモータ以外にモータの制御系ボックスを納める場合がある。このような場合、風速分布を計測するとモータと同じように風速が低くなっている。このモータの制御系ボックスなどの場合でも、フィルタ面に配置する開口板の開口の面積を調整することにより風速分布を均一化することができる。
1‥クリーンルーム 2‥クリーンルーム外壁
3‥製造室の外部空間 4‥製造室
5‥製造装置室 6‥製造装置室内
7‥製造装置用制御装置 4a‥床部
10‥ファン 20‥モータ
30‥FFU 31‥FFUケース
40‥ベルマウス 41‥金網
50‥フィルタ 60‥モータベース
70、71、72,73,74‥風向板
80‥開口板
81,82、83,84、85、86,87,88‥開口板の穴
90‥流入空気 91‥FFUケース内空気
92‥清浄空気 100‥モータの制御系ボックス

Claims (10)

  1. 空気を吸い込むファンと、該ファンを回転駆動するモータと、該モータを固定するモータベースと、該モータベースを支持するケースと、前記ファンからの空気を清浄化するフィルタと、を備え、該フィルタを通して清浄化された空気を供給する空気清浄機において、
    前記ファンからの空気が入る前記フィルタ面に、前記フィルタ通過後の清浄空気の風速分布において、風速が低い箇所に対応する箇所に開口を設け、該開口は周囲より開口面積を大きくした、または開口率を大きくした開口板を配置したことを特徴とする空気清浄機。
  2. 請求項1記載の空気清浄機において、
    前記開口板に風向板を設置したことを特徴とする空気清浄機。
  3. 請求項2記載の空気清浄機において、
    前記風向板は、直線または曲率半径Rを有した形状であることを特徴とする空気清浄機。
  4. 空気を吸い込むファンと、該ファンを回転駆動するモータと、該モータを固定するモータベースと、該モータベースを支持するケースと、前記ファンからの空気を清浄化するフィルタと、を備え、該フィルタを通して清浄化された空気を供給する空気清浄機において、
    前記ファンからの空気が入る前記フィルタ面に、前記モータベースに設置した前記モータの設置位置に対応する箇所の開口を大きくし、該開口より小さい開口を周囲に複数個設けた開口板を配置したことを特徴とする空気清浄機。
  5. 請求項4記載の空気清浄機において、
    前記開口板に風向板を設置し、
    該風向板は、前記モータの設置位置に対応した位置の中心線上で、板状部材を直線状または十字形状に配置したことを特徴とする空気清浄機。
  6. 請求項4記載の空気清浄機において、
    前記開口板に設置する風向板を、該開口板での切り起しで形成することを特徴とする空気清浄機。
  7. 請求項4乃至6記載の空気清浄機において、
    前記開口板に設けた前記大きな開口は矩形とし、該開口の周囲に複数の細長い矩形の開口を配置し、
    前記細長い矩形の開口は、前記フィルタのろ材の折り畳み方向と直角になるように形成することを特徴とする空気清浄機。
  8. 請求項4記載の空気清浄機において、
    前記モータを固定するモータベースに開口を設けたことを特徴とする空気清浄機。
  9. 空気を吸い込むファンと、該ファンを回転駆動するモータと、該モータを固定するモータベースと、該モータベースを支持するケースと、前記ファンからの空気を清浄化するフィルタと、を備え、該フィルタを通して清浄化された空気を供給する空気清浄機において、
    前記ファンからの空気が入る前記フィルタ面に複数の開口を有した開口板を配置し、
    前記モータの位置に対応する箇所の開口の開口率を周囲より大きくしたことを特徴とする空気清浄機。
  10. 請求項1または4記載の空気清浄機において、
    開口板の開口形状を丸穴、長穴、又は角穴としたことを特徴とする空気清浄機。
JP2012212791A 2012-09-26 2012-09-26 空気清浄機 Active JP6027835B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012212791A JP6027835B2 (ja) 2012-09-26 2012-09-26 空気清浄機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012212791A JP6027835B2 (ja) 2012-09-26 2012-09-26 空気清浄機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014066459A true JP2014066459A (ja) 2014-04-17
JP6027835B2 JP6027835B2 (ja) 2016-11-16

Family

ID=50743031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012212791A Active JP6027835B2 (ja) 2012-09-26 2012-09-26 空気清浄機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6027835B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102310792B1 (ko) * 2021-01-06 2021-10-08 이현옥 반도체 제조를 위한 클린에어 균일 공급장치

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0659738U (ja) * 1993-01-20 1994-08-19 進和テック株式会社 クリーンエアシステム用風量調整板
JPH09280614A (ja) * 1996-04-12 1997-10-31 Hitachi Ltd 空気清浄装置
JP2006068676A (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd ファンフィルターユニット
JP2006207845A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd ファンフィルターユニット
JP2007292357A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd ファンフィルターユニット
JP2009192139A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Panasonic Corp ファンフィルターユニットの吹出し面温度分布改善
JP2009257645A (ja) * 2008-04-15 2009-11-05 Panasonic Corp ファンフィルタユニット

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0659738U (ja) * 1993-01-20 1994-08-19 進和テック株式会社 クリーンエアシステム用風量調整板
JPH09280614A (ja) * 1996-04-12 1997-10-31 Hitachi Ltd 空気清浄装置
JP2006068676A (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd ファンフィルターユニット
JP2006207845A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd ファンフィルターユニット
JP2007292357A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd ファンフィルターユニット
JP2009192139A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Panasonic Corp ファンフィルターユニットの吹出し面温度分布改善
JP2009257645A (ja) * 2008-04-15 2009-11-05 Panasonic Corp ファンフィルタユニット

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102310792B1 (ko) * 2021-01-06 2021-10-08 이현옥 반도체 제조를 위한 클린에어 균일 공급장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP6027835B2 (ja) 2016-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100293489B1 (ko) 에어클리너
KR101874419B1 (ko) 공기정화장치
JP5748916B2 (ja) 空気調和機の室内機、及びこの室内機を備えた空気調和機
JP2010084701A (ja) 送風装置
JP2015014433A (ja) ファンフィルターユニット
JP6027835B2 (ja) 空気清浄機
JP6758992B2 (ja) 室内機および空気調和機
JP2019143847A (ja) ファンユニット及びそれを備えた空気調和装置の室外機
JP2019011875A (ja) 加湿空気清浄装置
WO2013051311A1 (ja) 清浄空気吹出装置
JP6467623B2 (ja) 空気清浄装置
JP4670286B2 (ja) ファンフィルターユニット
JP4609699B2 (ja) 局所清浄化空調システム
JP2006275311A (ja) ファンフィルターユニット
JP5496002B2 (ja) ファンフィルタユニット
JP4825038B2 (ja) 空気清浄機及びこれを用いたクリーンルーム
JP2010151399A (ja) 空気調和機のファン装置支持構造
JP2011012881A (ja) 空気調和装置の室内機
WO2014077255A1 (ja) 誘導気流発生装置
JP6011853B2 (ja) ファンフィルタユニット
JP2008051414A (ja) 空気調和機用室内機
JP2016089734A (ja) 送風装置
JP2013011416A (ja) 空気清浄機及び加湿機能付空気清浄機
TWI631284B (zh) Air supply unit
JP2003185216A (ja) ファンフィルターユニット

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20141027

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150825

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160329

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6027835

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150