JP2014065021A - 塗工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】1台の塗工装置よる1つの帯状部材に対する複数列の塗工液の同時塗工を実現する。
【解決手段】巻出軸4から巻取軸5へ金属箔2が搬送され、金属箔2上に2列の塗工液層を形成するためのダイヘッド12A,12Bが、搬送方向Tの位置をずらして配置する。さらに前記帯状部材の幅方向の位置を検出するセンサと、個々の前記ダイヘッドが前記帯状部材に対して前記幅方向に位置合わせされるように、前記センサからの入力に応じて、個々の前記ダイヘッドを前記移動機構によって移動させる制御装置とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】巻出軸4から巻取軸5へ金属箔2が搬送され、金属箔2上に2列の塗工液層を形成するためのダイヘッド12A,12Bが、搬送方向Tの位置をずらして配置する。さらに前記帯状部材の幅方向の位置を検出するセンサと、個々の前記ダイヘッドが前記帯状部材に対して前記幅方向に位置合わせされるように、前記センサからの入力に応じて、個々の前記ダイヘッドを前記移動機構によって移動させる制御装置とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、塗工装置に関し、特に蓄電素子用の電極体の製造に適した塗工装置に関する。
非水電解質二次電池を含む電池及びキャパシタのような蓄電素子が備える電極体には、いずれも帯状の金属箔である正極シートと負極シート(電極シート)をセパレータと重ね合わせて巻回した構造のものがある。電極シートの両面には活物質層が形成されている。活物質層の形成には、ダイコーター型の塗工装置を用いることができる。この種の塗工装置では、加圧された活物質(塗工液)がダイヘッドのオリフィスから電極シートに塗工される(例えば特許文献1参照)。
生産性の観点から、1台の塗工装置により、1つの電極シート(帯状部材)に対して塗工液を複数列同時に塗工できることが好ましい。しかし、特許文献1に記載の装置を含め、従来のダイコーター型の塗工装置では、このような観点からの十分な検討がなされていない。例えば、特許文献1には、電極シートの送り方向に対して直交する方向に実質的に一直線に複数のダイヘッドを配置する構成が記載されている。しかし、隣接するダイヘッド間にある程度の間隔をあける必要があるので、特許文献1に記載の構成は、実際には採用し得ない。
本発明は、1台の塗工装置よる1つの帯状部材に対する複数列の塗工液の同時塗工を実現することを課題とする。
本発明は、未塗工の帯状部材を供給する供給部と、塗工済みの前記帯状部材が回収される回収部と、前記供給部から前記回収部へ単一の前記帯状部材を搬送する搬送ラインと、前記帯状部材の搬送方向の位置をずらして前記搬送ライン上に配置されている、前記帯状部材に対して幅方向の異なる位置に塗工液をそれぞれ吐出する複数のダイヘッドとを備える、塗工装置を提供する。
塗工装置は帯状部材の幅方向の異なる位置に塗工液をそれぞれ吐出する複数のダイヘッドを備えるので、1台の塗工装置で単一の帯状部材の幅方向の異なる位置に塗工液を塗工できる。複数のダイヘッドは帯状部材の搬送方向の位置をずらして配置されているので、複数のダイヘッドを搬送方向に直交する方向に互いに近接して配置できる。
個々の前記ダイヘッドを前記帯状部材の幅方向に移動させる移動機構と、前記帯状部材の幅方向の位置を検出するセンサと、個々の前記ダイヘッドが前記帯状部材に対して前記幅方向に位置合わせされるように、前記センサからの入力に応じて、個々の前記ダイヘッドを前記移動機構によって移動させる制御装置とをさらに備えることが好ましい。
この構成により、帯状部材の幅方向の複数の所定位置に塗工液を正確に塗工できる。
複数のダイヘッドに共通する単一のバックアップ部材を設けてもよいし、個々のダイヘッド毎にバックアップ部材を設けてもよい。
本発明の塗工装置は、帯状部材の搬送方向の位置をずらして配置した複数のダイヘッドを備えるので、1台の塗工装置により帯状部材の幅方向の異なる位置に同時に塗工液を塗工できる。
(第1実施形態)
図1から図3は本発明の第1実施形態に係る塗工装置1を示す。本実施形態の塗工装置1は、非水電解質二次電池を含む電池及びキャパシタのような蓄電素子が備える電極体の正極シート又は負極シートとして使用される一定幅の長尺な帯状の金属箔2上に2列の塗工液層14A,14Bが形成されるように、塗工液3(本実施形態では活物質ペースト)を塗工する。
図1から図3は本発明の第1実施形態に係る塗工装置1を示す。本実施形態の塗工装置1は、非水電解質二次電池を含む電池及びキャパシタのような蓄電素子が備える電極体の正極シート又は負極シートとして使用される一定幅の長尺な帯状の金属箔2上に2列の塗工液層14A,14Bが形成されるように、塗工液3(本実施形態では活物質ペースト)を塗工する。
塗工装置1は、1個の巻出軸(供給部)4と、巻出軸4よりも上方に配置された1個の巻取軸(回収部)5を備える。巻出軸4には塗工液3が塗工されていない金属箔2をコイル状に巻回している。巻出軸4から巻き出された金属箔2は、それぞれ巻取軸5にコイル状に巻き取られる。巻取軸5はモータを含む回転駆動機構6により回転駆動される。巻出軸4は従動軸であり、ブレーキ7によって回転抵抗が調節される。巻取軸5の回転により巻出軸4から巻き出された金属箔2は、巻取軸5へ向けて連続的に搬送される。巻出軸4から巻取軸5に到る搬送ライン8における金属箔2の張力は、ブレーキ7によって、調節される。
巻出軸4から巻き出された金属箔2は、従動ローラであるガイドローラ11Aに巻き掛けられて搬送方向が図1において右向きから左斜め上向きに変換され、塗工部9に搬送される。
本実施形態における塗工部9は、固定の2個のダイヘッド12A,12Bと、これらのダイヘッド12A,12Bに共通して設けられた単一のバックアップローラ(バックアップ部材)13を備える。ダイヘッド12A,12Bには、図示しない塗工液供給源(塗工液を蓄液するタンク、塗工液を加圧するポンプ等を含む)から塗工液3が供給される。ダイヘッド12A,12Bに供給された塗工液3は、マニホールド12aを経てスリット状のノズル12bから金属箔2に吐出される。塗工された塗工液3によって金属箔2の表面に、金属箔2の搬送方向Tに直交する方向(金属箔2の幅方向W)に間隔Gをあけて並んだ状態で2列の塗工液層14A,14Bが形成される。
図3に最も明瞭に示すように、2個のダイヘッド12A,12Bは金属箔2の搬送方向Tの位置をずらして配置している。具体的には、一方の塗工液層14Aを形成するためのダイヘッド12Aは、他方の塗工液層14Bを形成するためのダイヘッド12Bよりも搬送方向Tの上流側に配置されている。搬送方向Tの位置をずらした2個のダイヘッド12A,12Bの配置により、これらのダイヘッド12A,12Bを搬送方向Tに対して直交する方向(金属箔2の幅方向W)に近接して配置できる。つまり、この方向でのダイヘッド12A,12B間の間隔を小さく設定できる。具体的には、図3において符号OLで示すように、搬送方向Tに直交する方向(金属箔2の幅方向W)において2個のダイヘッド12A,12Bを部分的にオーバーラップさせることが可能である。仮に2個のダイヘッド12A,12Bの搬送方向Tの位置がずらして配置されていないとすると、これらのダイヘッド12A,12Bを搬送方向Tに直交する方向(金属箔2の幅方向W)に広い間隔をあけて配置する必要がある。この場合、1枚の金属箔2上に形成される2列の塗工液層14A,14Bの間隔Gを大きく設定する必要があり、1台の塗工装置1による1枚の金属箔2への2列の塗工液層14A,14Bの同時形成を実現し得ない。
塗工部9を通過した金属箔2は、ガイドローラ11Bにより搬送方向Tが図1において右斜め上向きから右向きに変換された後、乾燥装置10に搬送される。乾燥装置10は、例えば炉や送風機を備え、金属箔2に設けられた塗工液層14A,14Bを乾燥させる。乾燥装置10を通過した金属箔2は、ガイドローラ11Cにより搬送方向Tが図1において右向きから右斜め上向きに変換された後、巻取軸5に巻き取られる。
巻出軸4側のガイドローラ11Aと塗工部9との間には、金属箔2の位置を検出する位置センサ16が配置されている。位置センサ16としては、例えば金属箔2の幅方向の側縁の位置を光学的に検出するいわゆるエッジセンサを採用できる。ただし、搬送方向Tに対して直交する方向の金属箔2の位置(金属箔2の幅方向Wの位置)を検出可能である限り、位置センサ16の種類は特に限定されない。
巻出軸4はそれら自体の軸線方向の位置、すなわち搬送方向Tに直交する方向(金属箔2の幅方向W)の位置は固定されている。個々のダイヘッド12A,12B毎に、これらの搬送方向Tに直交する方向(金属箔2の幅方向W)に直線移動させるための移動機構27A,27Bが設けられている。
図1にのみ模式的に示す制御装置18には、位置センサ16から個々の金属箔2の位置を示す信号が入力される。制御装置18は、位置センサ16からの入力で得られる金属箔2の幅方向の位置に応じ、移動機構27Aによりダイヘッド12A,12Bの位置(金属箔2の幅方向Wの位置)を調節する。具体的には、制御装置18は金属箔2の幅方向Wの位置(位置センサ16からの入力により得られる)がダイヘッド12A,12Bに対して図において右側にあるずれ量だけずれている場合、そのずれ量に相当する量だけ移動機構27A,27Bによりダイヘッド12A,12Bを図において右側に移動させる。逆に、金属箔2の幅方向Wの位置が図において左側にずれている場合、制御装置18はずれ量に相当する量だけ移動機構27A,27Bによりダイヘッド12A,12Bを図において左側に移動させる。つまり、制御装置18は金属箔2がダイヘッド12A,12Bに対して幅方向の位置が位置合わせされるように、ダイヘッド12A,12Bの位置を調節する。
移動機構27A,27Bでダイヘッド12A,12Bの位置を移動させ、ダイヘッド12A,12Bに対して金属箔2の幅方向の位置を位置合わせすることで、金属箔2の幅方向の所定の位置に正確に塗工液3が塗布される。言い換えれば、ダイヘッド12A,12Bに対して金属箔2A,2Bの幅方向の位置を位置合わせすることで、金属箔2上の幅方向の所定の位置に正確に塗工液層14A,14Bが形成される。
図4は第1実施形態の変形例の塗工装置1を示す。この塗工装置1は、1枚の金属箔2に対して同時に3列の塗工液層14A,14B,14Cを形成できる。それぞれ金属箔2に塗工液を塗工する3個のダイヘッド12A,12B,12Cは、共通のバックアップローラ13に巻掛けられた金属箔2に対して、搬送方向Tの位置をずらして配置している。具体的には、搬送方向Tの上流側から順にダイヘッド12A,12B,12Cが間隔をあけて配置されている。それぞれ1列の塗工液層をするための4個以上のダイヘッドを搬送方向の位置をずらして配置し、これらのダイヘッドに対して共通の単独のバックアップローラを設けてもよい。
(第2実施形態)
図5から図7は本発明の第2実施形態に係る塗工装置1を示す。
図5から図7は本発明の第2実施形態に係る塗工装置1を示す。
本実施形態の塗工装置1は、1枚の金属箔2にそれぞれ1列の塗工液層14A,14Bを形成するダイヘッド12A,12B毎に、バックアップローラ13A,13Bを備える。2本のバックアップローラ13A,13Bを上下方向に間隔をあけて配置している。金属箔2は、まずバックアップローラ13Aに巻き掛けられて搬送方向Tが図5において左斜め上向きから上向きに変換される。次に、金属箔2は、バックアップローラ13Bに巻き掛けられて搬送方向Tが図5において上向きから右斜め上向きに変換され、ガイドローラ11Bを経て乾燥装置10へ搬送される。
一方の塗工液層14Aを形成するためのダイヘッド12Aは、図において下側(搬送方向Tで上流側)のバックアップローラ13Aに対向して配置されている。他方の金属箔2Bに塗工液3を塗工するためのダイヘッド12Bは、図において上側(搬送方向Tで下流側)のバックアップローラ13Bに対向して配置されている。
巻出軸4はそれら自体の軸線方向の位置、すなわち搬送方向Tに直交する方向(金属箔2A,2Bの幅方向W)の位置は固定されている。個々のダイヘッド12A,12B毎に、これらの搬送方向Tに直交する方向(金属箔2A,2Bの幅方向W)に直線移動させるための移動機構27A,27Bが設けられている。
制御装置18は、対応する位置センサ16からの入力で得られる金属箔2の幅方向Wの位置に応じて、ダイヘッド12A,12Bの位置を移動機構27A,27Bにより調節する。移動機構27A,27Bでダイヘッド12A,12Bの位置を移動させて金属箔2に対して幅方向Wの位置を位置合わせすることで、金属箔2の幅方向Wの所定の位置に正確に塗工液3が塗布され、塗工液層14A,14Bが形成される。
第2実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様であるので、同一又は同様の要素には同一又は同様の符号を付して説明を省略する。
図8は第2実施形態の変形例の塗工液3を示す。この塗工装置1は、1枚の金属箔2に対して同時に3列の塗工液層14A,14B,14Cを形成できる。3個のダイヘッド12A〜12Cのそれぞれについてバックアップローラ13A〜13Cが設けられている。また、個々のダイヘッド12A〜12C毎に搬送方向Tに直交する方向(金属箔2の幅方向W)に移動させるための移動機構27A,27B,27Cが設けられている。1枚の金属箔の塗工液を塗工するための4個以上のダイヘッドを搬送方向に位置をずらして配置し、これらのダイヘッド毎に1本のバックアップローラを設けてもよい。
蓄電素子の電極体の正極シート又は負極シートとして使用される金属箔に、活物質ペーストを塗工する場合を例に本発明を説明したが、本発明の塗工装置の用途はこれに限定されない。
1 塗工装置
2A,2B,2C 金属箔
3 塗工液
4 巻出軸
5 巻取軸
6 回転駆動機構
7 ブレーキ
8 搬送ライン
9 塗工部
10 乾燥装置
11A,11B,11C ガイドローラ
12A,12B ダイヘッド
12a マニホールド
12b ノズル
13,13A,13B バックアップローラ
14A,14B 塗工液層
16 位置センサ
18 制御装置
27A,27B 移動機構
T 搬送方向
W 幅方向
G 間隔
OL オーバーラップ
2A,2B,2C 金属箔
3 塗工液
4 巻出軸
5 巻取軸
6 回転駆動機構
7 ブレーキ
8 搬送ライン
9 塗工部
10 乾燥装置
11A,11B,11C ガイドローラ
12A,12B ダイヘッド
12a マニホールド
12b ノズル
13,13A,13B バックアップローラ
14A,14B 塗工液層
16 位置センサ
18 制御装置
27A,27B 移動機構
T 搬送方向
W 幅方向
G 間隔
OL オーバーラップ
Claims (4)
- 未塗工の帯状部材を供給する供給部と、
塗工済みの前記帯状部材が回収される回収部と、
前記供給部から前記回収部へ単一の前記帯状部材を搬送する搬送ラインと、
前記帯状部材の搬送方向の位置をずらして前記搬送ライン上に配置されている、前記帯状部材に対して幅方向の異なる位置に塗工液をそれぞれ吐出する複数のダイヘッドと
を備える、塗工装置。 - 個々の前記ダイヘッドを前記帯状部材の幅方向に移動させる移動機構と、
前記帯状部材の幅方向の位置を検出するセンサと、
個々の前記ダイヘッドが前記帯状部材に対して前記幅方向に位置合わせされるように、前記センサからの入力に応じて、個々の前記ダイヘッドを前記移動機構によって移動させる制御装置と
をさらに備える、請求項1に記載の塗工装置。 - 前記搬送ライン上に複数の前記ダイヘッドに共通して設けられた単一のバックアップ部材をさらに備える、請求項1又は請求項2に記載の塗工装置。
- 前記搬送ライン上に個々の前記ダイヘッド毎に設けられた複数のバックアップ部材をさらに備える、請求項1又は請求項2に記載の塗工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2012
- 2012-09-27 JP JP2012214165A patent/JP2014065021A/ja active Pending
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