JP2014064521A - 携帯用保存食品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 年単位での常温保存が可能であり、且つその様な長期保存にあっても米飯にふやけや粥化が生じず保存前と同様の食感を得ることができる栄養バランスのとれた携帯用保存食品の提供。
【解決手段】 こんにゃく又は食用ゲルを米粒状に成形してなる疑似ライスと、豚脂又は乳脂を含有するカレールーとを相互に接触させてレトルト処理してなることを特徴とする携帯用保存食品。。
【選択図】 なし
【解決手段】 こんにゃく又は食用ゲルを米粒状に成形してなる疑似ライスと、豚脂又は乳脂を含有するカレールーとを相互に接触させてレトルト処理してなることを特徴とする携帯用保存食品。。
【選択図】 なし
Description
本発明は、常温保存が可能な携帯用保存食品に関する。
携帯用保存食品は、テーブル、食器、又は調理器具等の存否が明らかでない場合に鑑み、食事をとる際の体裁や繊細な味よりは、むしろ、単一パッケージで十分な栄養を摂取することができるなど、アウトドア環境における機能性が重視され、パッケージ毎の栄養バランスが特に重要となる。
種々の栄養素をバランスよく単一パッケージに収めるには、米飯等の穀類と種々の食材及び調味料からなる添加材を混合する形で調理された料理を選択してレトルト処理等することが必要となるが、そのような料理は、長期保存に伴う添加材から穀類への水分移行が問題となる。
例えば、穀類として炊き上げた米飯を選択した場合、時間の経過に伴って添加材の水分が徐々に米飯に浸透する結果、粥化を経て混合されている他の食品に溶け込み、米飯の食感が得られなくなるということは、業界のみならず一般家庭においても広く知られているところである(例えば、下記特許文献1参照。)。
例えば、穀類として炊き上げた米飯を選択した場合、時間の経過に伴って添加材の水分が徐々に米飯に浸透する結果、粥化を経て混合されている他の食品に溶け込み、米飯の食感が得られなくなるということは、業界のみならず一般家庭においても広く知られているところである(例えば、下記特許文献1参照。)。
この様な水分移行を抑制対策として、米粒状のこんにゃく(例えば、下記特許文献1又は特許文献3参照。)や食用ゲル(例えば下記特許文献4参照。)、又は米粒に食用ゲルを包着したもの(下記特許文献1参照)を、米粒に代替させる手法が紹介されている。
更には、米などの澱粉質食品を加熱処理した後、所定の冷蔵処理を施すことによって、2か月間常温保存した後にも米飯への水分移行が殆どない保存食品も種々紹介されている(例えば、下記特許文献2参照。)。
しかしながら、米飯がふやけや粥化することなく年単位の長期に亘って保存されることは、少なからず水分を含んだ添加材と米飯とが接触している限り困難と考えられる。
また、こんにゃくや食用ゲルを米飯に代替させれば、栄養補給の観点から、米飯で摂取すべき栄養素が減少し、栄養バランスが崩れるという問題もある。
また、こんにゃくや食用ゲルを米飯に代替させれば、栄養補給の観点から、米飯で摂取すべき栄養素が減少し、栄養バランスが崩れるという問題もある。
本発明は上記実情に鑑みて成されたものであって、年単位での常温保存が可能であり、且つその様な長期保存にあっても米飯にふやけや粥化が生じず保存前と同様の食感を得ることができる栄養バランスのとれた携帯用保存食品の提供を目的とする。
上記課題を解決する為になされた本発明による携帯用保存食品は、こんにゃく又は食用ゲルを米粒状に成形してなる疑似ライスと、豚脂又は乳脂を含有するカレールーとを相互に接触させてレトルト処理してなることを特徴とする。
前記カレー・ルーに、米飯を疑似ライスに代替した際の減少量相当の澱粉を配合することもできる。
本発明によれば、年単位での常温保存が可能であり、且つその様な長期保存にあっても、疑似ライスの性状とカレールーに含有する豚脂や乳脂が常温付近で半固体であることによる水分移行の抑制効果とが相俟って、疑似ライスにふやけや粥化が生じず、長期に亘って保存前と同様の食感を得ることができる。
また、テーブルや食器や調理道具を必ずしも必要とせず、食後においてそれらを洗う手間もなく、食前食後の煩雑さを回避することができる他、ゴミの排出量が少なくなるなど、アウトドア環境において有利な実用効果を奏する。
また、テーブルや食器や調理道具を必ずしも必要とせず、食後においてそれらを洗う手間もなく、食前食後の煩雑さを回避することができる他、ゴミの排出量が少なくなるなど、アウトドア環境において有利な実用効果を奏する。
携帯用保存食品としてカレーライスという食品を選択することには高い合理性があるが、年単位の長期に亘る常温保存を可能にしようという着想は、具体的には従来ほとんど見られない。
そもそも、カレーライスは、老若男女を問わず広く親しまれている食品であり、被災その他のアウトドア環境においても摂取要請が高いと考えられる。
また、カレーライスは、ライスの上にカレー・ルーをかけて盛り付けるが、食する際は、特別なこだわりが無い限りライスとルーを混ぜ合わせた状態で口に運ぶことがほとんどである。
その様な実態に照らせば、視覚的な部分を無視する限り、味覚や食感において、カレー・ルーとライスを分けて提供する理由は少なく、殊に、携帯食品や常温保存用食品(以下、非常食と記す。)にあっては、視覚的な体裁の悪さを許容し易い状況で摂取されると言える。
そもそも、カレーライスは、老若男女を問わず広く親しまれている食品であり、被災その他のアウトドア環境においても摂取要請が高いと考えられる。
また、カレーライスは、ライスの上にカレー・ルーをかけて盛り付けるが、食する際は、特別なこだわりが無い限りライスとルーを混ぜ合わせた状態で口に運ぶことがほとんどである。
その様な実態に照らせば、視覚的な部分を無視する限り、味覚や食感において、カレー・ルーとライスを分けて提供する理由は少なく、殊に、携帯食品や常温保存用食品(以下、非常食と記す。)にあっては、視覚的な体裁の悪さを許容し易い状況で摂取されると言える。
また、カレーライスは、比較的高カロリーであり、カレー・ルーに、種々の素材を摂取者に認識させない様に混入することが比較的容易であることから、疑似ライスを用いることに伴う炭水化物の不足を補充する素材や、添加材から米飯への水分移行を抑制する前記豚脂又は乳脂等を補うには極めて好都合な料理とも言える。
以下、本発明による携帯用保存食品の実施の形態を図面に基づき説明する。
本発明による携帯用保存食品は、こんにゃく又は食用ゲルを米粒状に成形してなる疑似ライスと、獣脂を含有するカレールー(添加材:以下、ルーと記す。)を相互に接触させてレトルト処理したものである。
本発明による携帯用保存食品は、こんにゃく又は食用ゲルを米粒状に成形してなる疑似ライスと、獣脂を含有するカレールー(添加材:以下、ルーと記す。)を相互に接触させてレトルト処理したものである。
前記疑似ライスは、水分移行が顕著な米粒に対して米粒に代替させるべく採用した、水分移行が比較的少ない米粒に似た他の食材である。
長期に亘って常温保存し、通常の米飯とそん色の無い食感を得るには、米粒状のこんにゃく(例えば、下記特許文献3参照。)や食用ゲル(例えば下記特許文献4参照。)、又は米粒に食用ゲルを包着したもの(下記特許文献1参照)が好ましい。
長期に亘って常温保存し、通常の米飯とそん色の無い食感を得るには、米粒状のこんにゃく(例えば、下記特許文献3参照。)や食用ゲル(例えば下記特許文献4参照。)、又は米粒に食用ゲルを包着したもの(下記特許文献1参照)が好ましい。
前記ルーは、香辛料、調味料、及び澱粉に、野菜や肉等の具を混ぜたものである。
また、カレーライスという料理には、米飯を疑似ライスに代替した際の減少量相当の澱粉補填を、前記ルーに配合できるという利点がある。当該例によるカレーライスでは、前記減少量相当の澱粉として、ルーに添加する小麦粉等を増量する。
また、カレーライスという料理には、米飯を疑似ライスに代替した際の減少量相当の澱粉補填を、前記ルーに配合できるという利点がある。当該例によるカレーライスでは、前記減少量相当の澱粉として、ルーに添加する小麦粉等を増量する。
当該例では、ルーに、更に、豚脂(ラード)、及び乳脂(バター等)加えて、味を調えつつ、ルー全体にこれら馴染ませるべく十分に混合する。
前記豚脂は、:揚げ物、炒め物、ルー、シチュー等の料理に好んで使われ大変味の良い動物油脂である。
一方、乳脂は、牛乳に3%〜4%含まれる脂分を取り出したものであって、微細な脂肪球の組織を備えている。この様な組織は、一般的にバターと呼ばれ西洋料理の基本的な脂として知られている。
前記豚脂は、:揚げ物、炒め物、ルー、シチュー等の料理に好んで使われ大変味の良い動物油脂である。
一方、乳脂は、牛乳に3%〜4%含まれる脂分を取り出したものであって、微細な脂肪球の組織を備えている。この様な組織は、一般的にバターと呼ばれ西洋料理の基本的な脂として知られている。
この様に、ルーに、融点が20−30℃のバターや、融点が27−40℃の豚脂を、ルーに比較的強めのコクを与える程度に十分に混ぜ入れることによって、味覚を刺激すると同時に、疑似ライスへの水分移行を抑制する働きを奏する。
即ち、前記融点を持つ脂類は、常温においては完全な固体として安定せず、半固体の状態にある場合は、脂結晶の繋がりが稠密となり、水滴の運動が抑制される。
バター等の乳脂にあって、常温においては、略半固体の状態が維持され、冬季や豚脂の場合は、固体化する場合もあるが、前記融点に照らせば、体温で温めることで、ルーのしっとり感や水分移行抑制効果を再現することができる。
バター等の乳脂にあって、常温においては、略半固体の状態が維持され、冬季や豚脂の場合は、固体化する場合もあるが、前記融点に照らせば、体温で温めることで、ルーのしっとり感や水分移行抑制効果を再現することができる。
この例は、5年間の常温保存下において疑似ライスの形状及び食感の維持を含む品質を担保する食品の一例であって、予めルーと疑似ライスを混ぜた状態の食品でレトルト処理を施したものである。
前記ルーの一例を挙げると、例えば、野菜・果実(たまねぎ、にんじん、ひら茸、かぼちゃ、りんご、にんにく)、牛肉、ブイヨン(ビーフ・ポーク)、砂糖、カレー粉、食塩、トマトペースト、香辛料、ウスターソース、食用油脂、赤ワイン、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、香料に、乳製品(牛乳やバター等)、小麦粉、増粘剤(加工デンプン)等を適宜配合し加熱し混ぜ合わせたものが挙げられる。
前記ルーの一例を挙げると、例えば、野菜・果実(たまねぎ、にんじん、ひら茸、かぼちゃ、りんご、にんにく)、牛肉、ブイヨン(ビーフ・ポーク)、砂糖、カレー粉、食塩、トマトペースト、香辛料、ウスターソース、食用油脂、赤ワイン、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、香料に、乳製品(牛乳やバター等)、小麦粉、増粘剤(加工デンプン)等を適宜配合し加熱し混ぜ合わせたものが挙げられる。
前記疑似ライスは、コンニャク粉、米粉、及びでんぷん等を素材としたものである。
この例の疑似ライスは、例えば、でんぷん・ポリデキストロース・こんにゃく精粉・はちみつ粉末、米飯、なたね油、食塩、増粘多糖類、トレハロース、グルコン酸Ca、pH調整剤、調味料(有機酸)を混合してペーストを米粒大の孔を持つ押し出し機で糸状に押し出し、米粒の長径程度の長さでカットした後、ゲル化させることによって得られる。
この例の疑似ライスは、例えば、でんぷん・ポリデキストロース・こんにゃく精粉・はちみつ粉末、米飯、なたね油、食塩、増粘多糖類、トレハロース、グルコン酸Ca、pH調整剤、調味料(有機酸)を混合してペーストを米粒大の孔を持つ押し出し機で糸状に押し出し、米粒の長径程度の長さでカットした後、ゲル化させることによって得られる。
これらルーと疑似ライスのレトルト処理に際しては、高温短時間の殺菌条件を採用することが望ましい。尚、ここでレトルト処理とは、気密性及び遮光性を有する容器で密封し、加圧加熱殺菌することを言う。
Claims (2)
- こんにゃく又は食用ゲルを米粒状に成形してなる疑似ライスと、豚脂又は乳脂を含有するカレールーとを相互に接触させてレトルト処理してなることを特徴とする携帯用保存食品。
- 前記カレールーに、米飯を疑似ライスに代替した際の減少量相当の澱粉を配合したことを特徴とする前記請求項1に記載の携帯用保存食品。
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JP2012212258A JP2014064521A (ja) | 2012-09-26 | 2012-09-26 | 携帯用保存食品 |
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- 2012-09-26 JP JP2012212258A patent/JP2014064521A/ja active Pending
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