JP7075259B2 - Pfcバランス即席カップ麺 - Google Patents

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Description

本発明は、PFCバランスを調製した即席カップ麺に関するものである。
即席カップ麺は注湯するのみで調理し、喫食が可能となる即席食品であり、様々な場面で利用されている。また、幅広い年代に利用されており、種々の分野で役立っている。
一方、厚生労働省から公表された日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、1 日の食事で摂取するエネルギーのうち、タンパク質・脂質・炭水化物の 3大栄養素それぞれから得るエネルギーの割合についてエネルギー産生栄養素バランスが公表されており、目標量として、 エネルギー比でタンパク質13~20%、脂質20~30%、炭水化物50~65%(いわゆるPFCバランス)が設定されており、食事の栄養バランスの適正さを評価する指標となる。
但し、即席カップ麺においては、油によってフライ処理(油熱処理)された麺塊が利用される場合が多く、当該フライされた麺塊を利用する場合には、脂質含量が比較的高めとなる。このため、当該フライ麺塊を利用する即席カップ麺においては、タンパク質・脂質・炭水化物の 3大栄養素それぞれから得るエネルギーの割合についてタンパク質13~20%、脂質20~30重量%、炭水化物50~65重量%(PFCバランス)とすることは困難であった。
即席カップ麺の分野においても栄養成分としてのPFCバランスを考慮した商品を製造することは望ましいことである。
一方、このような即席麺の栄養の面に関連する先行技術として、即席麺に不足しがちなビタミン類等を簡便かつ充分に補える即席麺用栄養補助食品についての出願が開示されているだけである。
特開2001-309757
しかし、当該先行技術は、PFCバランスに関する先行技術はなく、フライ麺塊を用いる即席カップ麺において、PFCバランスに注目した特許は無い状況にある。
そこで、本発明者らは、即席カップ麺の特にフライ麺において、その内容成分を調整することでPFCバランスを調製しつつ、食味・食感において好適な即席カップ麺を製造することを課題とした。
本発明者らの鋭意研究の結果、炭水化物を中心とする種々の成分を調整することで、即席カップ麺において、当該即席カップ麺に含まれる全成分のうち、タンパク質・脂質・炭水化物の3大栄養素それぞれから得るエネルギーの割合について、タンパク質を13~20重量%、脂質20~30重量%、炭水化物を50~65重量%の範囲で含有しつつ、食味・食感において好適な即席カップ麺にするようにできることを見出した。
すなわち、本願第一の発明は、
“即席カップ麺において、当該即席カップ麺に含まれる全栄養成分におけるタンパク質・脂質・炭水化物の 3大栄養素それぞれから得るエネルギーの割合が、タンパク質で13~20重量%、脂質で20~30重量%、炭水化物で50~65重量%の範囲で含有することを特徴とする即席カップ麺。”、である。
次に、本願の即席カップ麺はフライ麺であっても可能である。
すなわち、本願第二の発明は、
“前記即席カップ麺がフライ麺塊を利用した即席カップ麺である請求項1に記載の即席カップ麺。”、である。
次に、本発明のPFCバランスを満たす即席カップ麺は、澱粉等の糖質成分を含む栄養補助具材を含むことが好ましい。
すなわち、本願第三の発明は、
前記即席カップ麺が、糖質成分を含む栄養補助具材を含む請求項1又は2に記載の即席カップ麺、である。
本発明の栄養補助具材の第一実施態様の斜視図(写真)である。 本発明の即席カップ麺(栄養補助食品を収納したタイプ)の第一実施態様の斜視図(写真)である。
以下に本願発明を詳細に説明する。但し、本願発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本願第一の発明は、“即席カップ麺において、当該即席カップ麺に含まれる全栄養成分におけるタンパク質・脂質・炭水化物の 3大栄養素それぞれから得るエネルギーの割合が、タンパク質で13~20重量%、脂質で20~30重量%、炭水化物で50~65重量%の範囲で含有することを特徴とする即席カップ麺”、である。以下に本内容について詳細に説明する。
・即席カップ麺
本発明にいう即席カップ麺とは、特に本発明おける即席カップ麺は麺塊としてフライ処理された麺塊を想定している。通常、フライ処理する麺塊は、ドウを混練した後に、製麺して、当該製麺した麺線を蒸煮(蒸し又は茹で)することでα化した後に、フライオイルで油揚げした状態をいう。
このような製法を経るために得られるフライ麺塊は油脂含量が16重量%~20重量%程度の範囲内になることが知られている。
このため、フライ麺塊を用いた即席カップ麺について、いわゆるPFCバランス(タンパク質、脂質、炭水化物のエネルギーバランス)を考えた場合、F(脂質)の含量が高めとなる。
本発明においては、このようなフライ麺塊を用いる場合においてもPFCバランスを満たす即席カップ麺を目的とする。
・エネルギー比でタンパク質を13~20重量%、脂質20~30重量%、炭水化物を50~65%重量%含有する
本発明では、エネルギー比でタンパク質を13~20重量%、脂質20~30重量%及び炭水化物を50~65重量%で含有する。当該割合は、PFCバランスとも称され、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」においてエネルギー産生栄養素バランスにおける推奨された目標量として開示されている。
すなわち、PFCバランスとは、1 日の食事で摂取するエネルギーのうち、タンパク質・脂質・炭水化物の 3大栄養素それぞれから得るエネルギーの割合をいう。
本発明においては、1食当たりの即席カップ麺に含まれるタンパク質・脂質・炭水化物の3大栄養素それぞれから得るエネルギーの割合について、上述のPFCバランスの範囲を満たすように調製することができる。
・炭水化物(C)
本発明は即席カップ麺であり、当該カップ麺に利用される麺塊が原料粉体として、小麦粉や澱粉等より成るため、当該麺塊の小麦粉又は澱粉からの澱粉成分が主要な炭水化物の成分となる。尚、当該麺塊の調製に用いる小麦粉は中力粉又は強力粉を利用する。
また、炭水化物については食物繊維を含有することが好ましい。好ましくは1日に20g以上であるため、本発明の即席カップ麺においても炭水化物のうち、食物繊維を多く含有することが好ましい。尚、本発明においては「炭水化物」は、「糖質」と「食物繊維」の合計で表す。
即席カップ麺において、フライ麺塊を利用する場合においては、上述のように相対的に脂質の割合が大きいため、炭水化物が相対的に不足する傾向にある。このため、炭水化物成分を追加することが好ましい。
炭水化物成分を追加する方法としては種々の方法があるが、好ましくは、澱粉やデキストリンを即席カップ麺に追加することが可能である。
これらの澱粉又はデキストリンの添加の方法としては、熱湯を注加した際の溶解性も考慮する必要があるため、造粒品が好ましい。但し、熱湯を注加した際の溶解性をより向上させるために、当該デンプンやデキストリン溶解した状態のものを所定形状の型枠に流し込み凍結乾燥して所定形状に調製し、栄養補助具材として追加する方法が好適である。
当該所定形状については即席カップ麺の容器に収納するのに適した形状とすることが好ましい。具体的には、例えば、図1に示すように側面部にカップ状容器の側面と同様のテーパを有する円盤形状が良好である。
次に、使用する糖質として、例えば、澱粉やデキストリンについてはアミロース等の澱粉構成鎖が長鎖であると溶解時に粘性(とろみ)を生じる場合があるため、酵素等によって分解がある程度進んだデキストリンであることが好ましい。
一方、分解があまりに進んだタイプを利用すると甘みを呈するようになるため、適度な分解度を有することが好ましい。具体的にはDEが2~20程度が好適である。
さらに、澱粉の粘度を抑える観点も考慮すると、クラスターデキストリン(登録商標)を利用することが好ましい。
クラスターデキストリンは、澱粉のアミロペクチンのクラスター構造を有しつつ、従来のデキストリンと比べて、冷水に良く溶ける、老化しにくい、甘みが少ない、粘度が少ないなどの特性を有する。クラスター デキストリンは、コーンスターチに、ブランチングエンザイムという酵素を作用させて製造される。
・タンパク質(P)
タンパク質については、通常、即席麺においては小麦粉を使用するため、当該小麦粉に含まれているグルテンがタンパク質の主要な成分となり得る。また、当該グルテンとともに、具材として、乾燥具材を利用することができるが、例えば、乾燥されたエビや大豆、鶏肉、豚肉、牛肉、タマゴ等の添加することによって、タンパク含量を増加させることができる。
・脂質(F)
本発明においては即席カップ麺を対象とするが、その麺塊はフライ麺塊を利用場合、脂質の含量が相対的に大きく。このため、PFCバランスにおいてはこの点を考慮する必要がある。
本発明に利用できるフライオイルとしては、菜種油、大豆油、コーン油、パーム油等を利用することができる。
具体的には、フライオイルとして菜種油、大豆油やパームオレイン油を利用することが可能である。また、フライオイルとしてこれらの混合油であっても可能である。
さらに、フライオイルとしてではなく、調理後の添付オイルとして添加することも可能である。
また、脂質のうち、飽和脂肪酸は7%エネルギー以下とすることが、エネルギー産生栄養素バランスに含めることが好ましい(日本人の食事摂取基準2015 厚生省)。
このため、本発明の即席カップ麺においても、本発明の即席カップ麺の摂取による総エネルギーに対する飽和脂肪酸は7%エネルギー以下とすることが好ましい。
尚、飽和脂肪酸の含量を減らすためには、不飽和度の高い脂肪酸を有する油脂を利用することで実現することが可能である。
さらに、不飽和脂肪酸のn-6系不飽和脂肪酸とn-3系不飽和脂肪酸とについては一日当り11g/day、2.0g/day以上の摂取が理想であるとされている(厚生労働省 食事摂取基準(2015年版)18-29歳 男性(身体活動低)のデータ)。このため、本発明の即席カップ麺においても前記PFCバランスを維持しつつ、不飽和脂肪酸のn-6系不飽和脂肪酸とn-3系不飽和脂肪酸の含量を高めることが好ましい。
・PFCバランスの比率
ここでPFCバランスとは、1日の食事で摂取するエネルギーのうち、タンパク質・脂質・炭水化物の 3大栄養素それぞれから得るエネルギーの割合をいう。
本発明においては、1食当たりの即席カップ麺に含まれるタンパク質・脂質・炭水化物の 3 大栄養素それぞれから得るエネルギーの割合について、PFCバランスと同様の範囲となるように調製することができた。すなわち、タンパク質・脂質・炭水化物の3大栄養素それぞれから得るエネルギーの割合が、タンパク質で13~20%、脂質で20~30重量%、炭水化物で50~65重量%の範囲である(日本人の食事摂取基準2015 厚生省)。
・ビタミン
上記のタンパク質、脂質、炭水化物の以外にも各種ビタミンを含有することが好ましい。具体的には、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンC等が挙げられる。
・ミネラル
さらに、各種ミネラルを含有することが好ましい。具体的にはカリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン等である。
これらのうち、ナトリウムについてはナトリウム摂取量として、3.15g以下(食塩含量として8.00g以下)が推奨されている。当該条件を充足することが好ましい。
このため、本発明においては、塩分の使用量の低減のためにKClやグルコン酸カリウム等を利用してもよい。このように代替塩を利用することによって、カリウムの補給とナトリウムの低減を実現することができ、理想的な栄養成分の配合にすることができる。
─理想的な1日に必要な栄養素を所定割合で含有する即席カップ麺─
本発明にいう理想的な1日に必要な栄養素を所定割合で含有する(以下、“完全栄養”とも記載する)とは、以下の条件を満たしたものをいう。
すなわち、一日に必要な総カロリーに対して、本発明の即席カップ麺によって所定割合のカロリーを摂取することを前提とした場合、当該割合のカロリーを摂取する際に前記PFCバランスを維持しつつ、同時に一日に必要とされるビタミン、ミネラルを前記割合(本発明の即席カップ麺のカロリー/一日に必要な総カロリー)に応じた量を摂取できるように調製したものをいう。
但し、ミネラルのうち、ナトリウムについては、ナトリウム摂取量として、一日当たり3.15g以下(食塩含量として8.00g以下)が推奨されている。当該条件を充足することが好ましいため、本発明の即席カップ麺におけるナトリウムの含有量は、3.15g×前記割合(本発明の即席カップ麺のカロリー/一日に必要な総カロリー)以下とすることが好ましい。
次に、炭水化物については、食物繊維を1日当り20g以上摂取することが推奨されていることから、本発明の即席カップ麺における食物繊維の含有量は20g×前記割合(本発明の即席カップ麺のカロリー/一日に必要な総カロリー)以上を含有するように調整したものをいう。
また、脂質については、本発明の即席カップ麺の摂取による総エネルギーに対する飽和脂肪酸は7%エネルギー以下とするとともに、不飽和脂肪酸のn-6系不飽和脂肪酸とn-3系不飽和脂肪酸とについては一日当りそれぞれ11g/day、2.0g/day以上の摂取が理想であるとされているため、n-6系不飽和脂肪酸については、本発明の即席カップ麺におけるn-6系不飽和脂肪酸の含有量は11g×前記割合(本発明の即席カップ麺のカロリー/一日に必要な総カロリー)以上とし、n-3系不飽和脂肪酸については、本発明の即席カップ麺におけるn-3系不飽和脂肪酸の含有量は2.0g×前記割合(本発明の即席カップ麺のカロリー/一日に必要な総カロリー)以上に調整したものをいう。
─理想的な1日の1/3~1/5の栄養素を含んだ即席カップ麺─
本発明においては、前記割合(本発明の即席カップ麺のカロリー/一日に必要な総カロリー)について具体的な割合として1/3~1/5の範囲のいずれかの割合とするが好適である。通常の即席カップ麺であると、主食又は副食の役割をする場合が多く、当該摂取カロリーは、1日の摂取総カロリーのうちの1/3~1/5程度となる場合が多い。
すなわち、上記のPFCバランスを保持しつつ、当該即席カップ麺に含まれる各種栄養成分が、理想的な量の1/3~1/5の範囲のいずれかの割合を目標とすることが可能である。
尚、一日に必要な総カロリーは、性別や年代によって異なるが、本発明の即席カップ麺の内容量を変更することで、性別・年代に応じ必要な栄養成分をバランスよく供給することのできる即席カップ麺とすることができる。
1.試験例1(菜種油でのフライ麺塊+アマニ油を用いた場合)
以下に本発明の実施例を記載する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。本発明者らは、PFCバランスを備えた即席カップ麺を以下のように製造した。但し、上述のPFCバランスを実現するための方法として種々の配合を調製した。その結果、炭水化物の補助において澱粉をベースとする凍結乾燥具材を利用することが好適であることを見出した。
さらに、当該即席カップ麺においては、PFCバランスを備えるとともに、理想的な1日の1/4の栄養素を含んだ即席カップ麺とすることを意図した。
すなわち、「日本人の食事摂取基準(2015 年版)厚生省」によると、また、当該18-29歳の男性(身体活動低)のデータ推定エネルギー必要量(kcal/日)2,300 kcal)を基準とし、当該2,300 kcalの1/4の575kcalを本即席カップ麺の喫食時に摂取することができることを意図した。
そして、本即席カップ麺の摂取の際に、理想的な1日の1/4のビタミン、ミネラルについても摂取できるようにするとともに、炭水化物については食物繊維を20g×1/4=5g、飽和脂肪酸については575 kcal×0.07=40.2cal分、すなわち、飽和脂肪酸1gが9calとして、4.5g含むことができることとした。さらに、n-6系不飽和脂肪酸については、11g×1/4=2.8g、n-3系不飽和脂肪酸については2.0g×1/4=0.5gを含むことができることを意図した。
具体的には以下の製造方法によって本発明の即席カップ麺の各構成を調製した。
(1) フライ麺塊(スープ着味タイプ)
本発明の即席カップ麺に利用するフライ麺塊(スープ着味タイプ)は以下のように調製した。
フライ麺は、菜種油でフライ処理して製造した。得られた即席麺塊について、カップ容器に収納して上部に乾燥具材と、を配置して完成した。また、喫食時にアマニ油を添加することによって、完全な栄養食品を完成することができた。
フライ麺塊は、小麦粉650gに澱粉100g、食物繊維250gを混合した粉体にさらに各種ビタミン類及び各種ミネラル類を添加して、混合粉体とした。
当該粉体に対して練水として、かん水、塩化ナトリウム、塩化カリウム等を溶解させた水溶液を調整し、前記の混合粉体に添加して15分間のミキシングを行った。
得られたドウを複合、圧延、切出しの順に処理を行い、麺線群を調製した。当該麺線群を蒸煮した後、着味液(チキンエキス、ポークエキス、醤油、塩化カリウム、塩化マグネシウム等を含有)により着味処理した後に型枠(リテーナ)に120gづつ充填し、菜種油にて2分30秒フライ処理した。フライ麺塊をこのようにして得た。
尚、当該フライ麺塊はスープ着味タイプであり、スープ成分は麺塊に着味済であった。
さらに、減塩のために食塩の代わりに塩化カリウム及びグルコン酸カリウムを利用した。
(2) 栄養補助具材(PFCバランスを調整するための補助素材)
上記フライ麺塊に対する栄養補助具材として、図1に示すような栄養補助具材を以下のように製造した。
すなわち、クラスターデキストリン(登録商標)38gと、軟消化性デキストリン3.0gと、即席麺用のスープ3.0gを水100gで溶解させて、開口部の内径(直径)90mm、底面部の内径(直径)83mm、高さ30mmの内容積のカップ状の型枠に流し込んだ。その後、凍結乾燥のステップとして、当該デキストリン溶解液を流し込んだ型枠を-30℃に10時間以上、保持し、凍結した後に、減圧条件下である0.1tore以下にて48時間以上保持して、乾燥させて凍結乾燥を終了した。得られた円盤について、(1)で調製したフライ麺塊の上部に載置し、即席カップ麺を完成させた、
(3) 具材
具材として、乾燥タマゴ(スクランブルエッグ)2.8g、乾燥エビ2.22g、乾燥ネギ0.42g、凍結乾燥された大豆蛋白質1.76g、凍結乾燥肉1.24g、凍結乾燥ミンチポーク1.2gを用いた。当該乾燥具材を麺塊上に載置して利用した。
(4) 添付オイル
喫食時に添加するフレーバ添付油としてn-3不飽和脂肪酸の追加のためのローストフレーバを有するアマニ油を添付した。
(5) 即席カップ麺の調製
内面にポリエチレンでコートした発泡性紙容器に対して(1)のフライ麺塊を収納し、当該フライ麺塊の上部に乾燥具材及び栄養補助具材を載置し、上部をアルミ製のキャップでカップ状容器の開口部をヒートシールして即席カップ麺を完成させた(図2)。得られた即席カップ麺の3大栄養成分のパーツごとのエネルギー量を以下の表1に、全体のエネルギー量の表2に示す。
Figure 0007075259000001
Figure 0007075259000002
上記即席麺について熱湯300mlを注加して、添付オイルのアマニ油を添加してから喫食したところ、風味・食感等において良好であった。即席カップ麺の内容を調整することで、PFC比をタンパク質で13~20%、脂質で20~30重量%、炭水化物で50~65重量%の範囲で含有させることができた。
さらに、得られた即席麺の全体のタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルを含む各成分の詳細な含有量を以下に記載する。下図に示すように、日本人の食事摂取基準(2015 年版)から理想とされる栄養成分(1日の必要量の1/4)を充足する即席カップ麺とすることができた。
尚、下記の表3に記載のように、脂質において、飽和脂肪酸については1日当り18g以下、n-6脂肪酸については1日当り11.2g以上、n-3脂肪酸については1日当り0.5g以上が推奨されている。
このため、1/4の場合、飽和脂肪酸は4.5g以下、n-6脂肪酸については1日当り2.8g以上、n-3脂肪酸については1日当り0.5g以上となる。
また、ナトリウムに関しては、食塩換算で一日あたり8g以下を推奨されており、すなわち、栄養成分として、1日の必要量の1/4である2.0g以下を充足する完全栄養食品とすることができた。
Figure 0007075259000003

尚、試験例1では、1日の必要量の1/4の完全栄養の即席カップ麺としたが、各栄養成分について、本発明の即席カップ麺と同一の割合の配合とし、全体量を変えることで、例えば、1日の必要量の1/2、1/3、1/5、1/6等の様々な範囲の完全栄養食品とすることができる。
フライ麺塊のみでは、PFCバランスが得られなかったが、澱粉を補充する栄養補助具材を追加することで炭水化物成分を増加させることができるとともに、所望のPFCバランスを満たす即席カップ麺とすることができた。
また、減塩についてはナトリウムの代わりに塩化カリウム、グルコン酸カリウムを添加することで、減塩を施し、理想の栄養成分を満たすことができた。
─喫食時の官能評価について─
栄養補助具材は熱湯注加時に直ちに溶解し、注湯後の仕上がりは通常のカップ麺と異ならなかった。また、粘度の上昇もさほど見られなかった。麺の食感についても通常の即席麺と同様であった。
2.試験例2(菜種油でのフライ麺塊のみ)
試験例1において、添付オイルのアマニ油を使用しない場合のタンパク質、脂質、炭水化物のエネルギー量について以下の表4に示す。
Figure 0007075259000004
添付オイル(亜麻仁油)を使用しない場合でもPFCバランスを保つことができた。また、喫食時の官能評価については試験例1と同様であった。
3.試験例3(パーム油を用いた場合+アマニ油有りの場合))
試験例1において、麺塊のフライ油について菜種油ではなく、パーム油を利用した場合におけるえら得たフライ麺塊を利用して、即席カップ麺を調製した。尚、フライ麺塊のフライオイルをパーム油とした以外は、試験例1と同様に調製した。得られた最終的な即席カップ麺のタンパク質、脂質、炭水化物のエネルギー量について以下の表5に示す。
Figure 0007075259000005
得られた即席カップ麺は、PFCバランスを保つことができた。また、喫食時の官能評価については試験例1と同様であった。
4.試験例4(パーム油のみを用いた場合)
フライ麺塊の製造に用いる油脂をパーム油にした点、添付オイルを無しとした点以外は、試験例1の場合と同様に処理した。得られた最終的な即席カップ麺の栄養成分を以下の表6に示す。
Figure 0007075259000006
PFCバランスを保つことができた。また、喫食時の官能評価については試験例1と同様であった。

Claims (2)

  1. フライ麺塊を使用した即席カップ麺において、当該即席カップ麺に含まれる全栄養成分におけるタンパク質・脂質・炭水化物の3大栄養素それぞれから得るエネルギーの割合が、タンパク質で13~20%、脂質で20~30%、炭水化物で50~65%の範囲で含有するものであって、当該即席カップ麺のカロリーが460~767kcalの範囲内であり、さらに糖質成分を含む栄養補助具材を含む即席カップ麺
  2. 前記糖質成分にクラスターデキストリンを含有する請求項に記載の即席カップ麺。
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