JP2014058975A - 自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造 - Google Patents

自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造 Download PDF

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Abstract

【課題】自動二輪車の内燃機関始動時における排気ガスセンサーの早期活性化を図りつつ、排気ガスセンサーの配置を合理化する。
【解決手段】内燃機関2のシリンダヘッド31における排気ポート40の内壁に排気ガスセンサー62が装着孔63により装着される自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造において、排気ポート40の上流側入口である排気口43と排気ポート出口である排気管取付け部74との間に、排気ガスの流れ方向に沿う排気ガス捕集溝64が設けられ、そのガス流れ方向後方に排気ガスセンサー62の先端部が位置する。排気ガスセンサー62は、その軸線Sが、排気ポート40の通路中心線Eに対しオフセットした位置に配置される。
【選択図】図10

Description

本発明は、自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造に関する。
自動二輪車におけるヒーター構造を持たない排気ガスセンサー(ヒーターレス酸素センサー)は、その反応に必要な温度を早期に確保して、精度の高い酸素の検出を早期から開始できるようにすることが望まれている。一方、運転中には高温の排気ガスに曝されるため、排気ガスセンサーの耐熱性を確保しつつ、酸素の検出精度を高めることが課題となる。
従来技術の一例として、排気管の一部を二つの流路に分け、一方を大断面の排気ガス主排出流路とし、他方を小断面の排気ガスセンサー取付け流路とし、排気ガス主排出流路に流量制御弁を設け、排気ガスセンサーの素子温度が活性化温度に達していない時には、前記流量制御弁を閉として排気ガスセンサー取付け流路に流れる排気ガスの流量を増加させて素子の温度上昇を図り、排気ガスセンサーの素子温度が熱劣化を起こす温度以上に高まった時には、前記流量制御弁を開として排気ガスセンサー取付け流路に流れる排気ガスの流量を減少させて素子の温度上昇を抑制するよう、コントロールユニットとアクチュエータとを用いて制御する例がある(例えば、特許文献1参照。)。
実公平1−43461号公報
本発明は、前述のような排気ガスの流量制御によることなく、自動二輪車におけるヒーター構造を持たない排気ガスセンサーの取付け構造において、内燃機関始動後早期に、精度の高い酸素の検出を開始できるようにし、かつ耐熱性を確保しつつ酸素の検出精度を高める手段を提供する。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、内燃機関(2)のシリンダヘッド(31)における排気ポート(40)の内壁に排気ガスセンサー(62)の装着孔(63)が開口する、自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造において、前記排気ポート(40)の上流側入口である排気口(43)と排気ポート出口である排気管取付け部(74)との間に、排気ガスの流れ方向に沿う排気ガス捕集溝(64)が設けられ、該排気ガス捕集溝(64)のガス流れ方向後方に前記排気ガスセンサー(62)の先端部が位置するように排気ガスセンサー(62)取付けられ、前記排気ガスセンサー(62)の軸線(S)は、当該軸線(S)方向視で、前記排気ポート(40)の通路中心線(E)に対し、オフセットした位置に配置されることを特徴とする自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造である
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造において、前記排気ガスセンサー(62)の素子保護キャップ(71)の基部は、前記排気ガスセンサー装着孔(63)内に位置し、素子保護キャップ(71)の先端部は、排気ポート(40)のガス通路上に位置することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造において、前記排気ポート(40)の通路形状は、シリンダ軸線(C)方向視にて曲がり形状とされ、この曲がり形状の膨出側の反対側である内側の排気ポート内壁面(77)に排気ガス捕集溝(64)設けられて排気ガスセンサー(62)取付けられることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造において、前記排気ガス捕集溝(64)は前記排気ポート(40)に設けられたバルブガイド(45)を保持する保持部(79)排気ポートのくびれ部(80)に対して、その前後にわたって形成されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造において、前記排気ガス捕集溝(64)は、その壁面を下流側へ延長して構成される後方延長仮想終端部(75)が前記排気ガスセンサー(62)の酸素濃度検知部(69)にほぼ一致するように形成されることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造において、前記内燃機関(2)は始動に際して点火時期制御と燃料噴射量制御を行うことによって吸入空気を一定として制御されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項4乃至請求項5の何れかに記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造において、前記排気ガスセンサー(62)は前記排気ポート(40)の通路中心線(E)に対して、下流側から上流側に向かって突き出すように溝内に配置されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造において、前記排気ガス捕集溝(64)は、前記排気ポート(40)に設けられたバルブガイド(45)を保持する保持部(79)近傍から下流側へ向けて延出形成されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、排気ガス捕集溝(64)により排気ガスが排気ガスセンサー(62)に導かれるので、内燃機関(2)運転初期における低速流時においても、排気ガス捕集溝(64)が効果的に排気ガスの流れを捕捉でき、排気ガスセンサー(62)の活性化を早めることができる。
請求項2の発明によれば、排気ガス捕集溝(64)の排気ガス導き効果によって、酸素濃度検知部(69)のポート内通路への露出量を少なくすることができると共に、検知部(69)が高温高圧の排気ガスに曝されることが低減するので、排気ガスセンサー(62)の耐熱性が向上する。
請求項3の発明によれば、排気ガスセンサー(62)は、湾曲部の側方、かつ曲がり形状の膨出側の反対側の内側の排気ポート内壁面(77)に設けてあるので、高温高圧の排気ガスに曝されることを軽減して排気ガスセンサー(62)の耐熱性を向上することができる。
請求項4の発明によれば、排気ポート(40)のくびれ部(80)による比較的低速の排気ガスであっても排気ガス捕集溝(64)に流入して排気ガスセンサー(62)に送られるので、排気ガスセンサー(62)の活性を早めることができる。
請求項5の発明によれば、排気ガス捕集溝(64)内を流れる排気ガスの流れが、排気ガスセンサー(62)の酸素濃度検知部(69)に直接当たり、排気ガスセンサー(62)の下流側へ回り込むことが防がれるので、排気ガスセンサー(62)の検出部の検出精度を高めることができる。
請求項6の発明によれば、始動時の吸入空気量制御(IACV:アイドルエアーコントロールバルブ)が設けてない内燃機関(2)においても、反応開始時間を短縮することができる。
請求項7の発明によれば、酸素濃度検知部(69)内部への排気ガスの流れ込みを良くすることができ、検知性能を高めることができる。
請求項8の発明によれば、比較的低速の排気ガスであっても、排気ガス捕集溝(64)に流入して排気ガスセンサー(62)に送られるので、排気ガスセンサー(62)の活性化を早めることができる。
本発明の一実施形態に係る排気ガスセンサーの取付け構造を備える自動二輪車の左側面図である。 自動二輪車のパワーユニットの左側面図である。 自動二輪車の内燃機関のシリンダヘッド付近の縦断面を左方から見た図である。 図3のIV−IV矢視図である。 図4のV矢視図である。 排気ガスセンサーの縦断面図である。 図3のVII−VII断面図である。 図7の矢印VIII方向から見た、排気ポートの立体模型図である。 図8の矢印IX方向から見た、排気ポートの立体模型図である。 図3の排気ポート付近の拡大断面図である。 図10のXI−XI断面図である。
図1は本発明の一実施形態に係る排気ガスセンサーの取付け構造を備える自動二輪車1の左側面図である。この自動二輪車1は、内燃機関2と動力伝達装置3とを一体化したパワーユニット4を備えている。内燃機関2は単気筒4ストロークサイクル内燃機関である。パワーユニット4は、クランク軸5を左右方向に向けて自動二輪車1に搭載されている。
この自動二輪車1においては、車体フレーム6の前端部に位置するヘッドパイプ7に、前輪8を軸支する左右一対のフロントフォーク9がステアリングステム10を介して操向可能に枢支されている。ステアリングステム10の上部には、操向ハンドル11が取付けてある。
車体フレーム6の前部を成す1本のメインフレーム12がヘッドパイプ7から斜め下方に延出し、曲がって水平に後方へ伸びている。この水平部には、運転者の足を載せるステップフロア13が配置されている。
メインフレーム12の後端部は、左右方向に延在するクロスフレーム14の左右方向中間部に接合されている。クロスフレーム14には、左右一対のピボットプレート15が接合され、このピボットプレート15とパワーユニット4との間に介装された懸架リンク16によって、パワーユニット4は上下方向に揺動可能に支持されている。上記クロスフレーム14の左右端部には左リヤフレーム17Lと右リヤフレーム17Rの前端部がそれぞれ接合されている。
左右リヤフレーム17L,17Rはクロスフレーム14から斜め上方にびた後、屈曲して、傾斜を緩めている。また斜め上方にびる左右リヤフレーム17L,17Rの途中において、クロスメンバー18によって互いに連結接合されている。上記右リヤフレーム17Rの前半部は左リヤフレーム17Lの前半部より高い。左右リヤフレーム17L,17Rの後端は、車幅方向の水平な連結部材19によって互いに連結接合されている。
左右リヤフレーム17L,17Rの上方には、運転者用と同乗者用の座面を有するシート20が設けてある。左右リヤフレーム17L,17Rの間の、シート20の前部下方には収納ボックス21が設けてあり、シート20の後部下方には、燃料タンク22が設けてある。車体フレーム6は合成樹脂からなるボディカバー23によって覆われている。
パワーユニット4の後部は、リヤクッション24を介して左リヤフレーム17Lに支持されている。動力伝達装置3の後端部には後輪25が軸支されている。前輪8の上方にはフロントフェンダ26が、後輪25の上方にはリヤフェンダ27が設けてある。
図2は前記パワーユニット4の左側面図である。パワーユニット4は内燃機関2と、動力伝達装置3とから構成されている。内燃機関2のクランクケース28と動力伝達装置3のケース29の前部は繋がっており、クランク軸5が両者の中間の壁を貫通している。内燃機関2は、クランクケース28から順次前方へ結合されるシリンダブロック30、シリンダヘッド31、およびシリンダヘッドカバー32から成っている。
動力伝達装置3は、Vベルト式無段変速機33と歯車減速機34とにより構成されている。
歯車減速機34の最後部の歯車の軸は後車軸35となっており、後輪25(図1)が一体的に取付けられている。
図3は、上記内燃機関2のシリンダヘッド31付近の縦断面を左方から見た図である。即ち、シリンダ軸線C方向に対する側面視の図である。図を説明するに当たり、図中の矢印Frの方向を前方、矢印Upの方向を上方、矢印Dnの方向を下方として説明する。図において、シリンダヘッド31は、ボルト36によってシリンダブロック30に結合され、シリンダヘッドカバー32は、図示していないボルトによってシリンダヘッド31に結合されている。
シリンダヘッド31の上部には、上流端が上方に向けて開口し、下流端が燃焼室38に開口する湾曲した吸気ポート39が形成されている。シリンダヘッド31の下部には、上流端が燃焼室38に開口し、下流端が下方に開口する湾曲した排気ポート40が形成されている。
シリンダヘッド31には、燃焼室38の吸気口41を開閉する吸気弁42と、燃焼室38の排気口43を開閉する排気弁44とが、それぞれのバルブガイド45に摺動可能に嵌装されている。吸気ポート39の上流端開口には吸気管46が接続されている。吸気管46の上流端にはスロットルボディ37(図2)が接続される。吸気管46には、燃料噴射弁47が装着され、その先端は、吸気ポート39に臨んでいる。排気ポート40の下流端には排気管48(図1)が接続される。
バルブスプリング49によって閉弁方向に付勢される吸気弁42と排気弁44はシリンダヘッド31とシリンダヘッドカバー32とで形成される動弁室50内の動弁装置51によって開閉駆動される。動弁室50内に、水平に1本のカム軸52がボールベアリングを介して回転可能に枢支され、このカム軸52に吸気カム53と排気カム54が一体に形成されている。吸気ロッカー軸55がカム軸52の前上方にシリンダヘッド31に架設され、排気ロッカー軸56がカム軸52の前下方にシリンダヘッド31に架設されている。この吸気ロッカー軸55と排気ロッカー軸56にそれぞれ吸気ロッカーアーム57と排気ロッカーアーム58が揺動可能に枢支されている。
上記ロッカーアーム57,58の一端には、上記カム53,54に当接するローラ59がそれぞれ枢支され、上記ロッカーアーム57,58の他端には当接部材60がそれぞれ装着され、この当接部材60がそれぞれ吸気弁42と排気弁44の頂部に当接し、カム軸52の回転に応じて吸気弁42と排気弁44とを開閉する。
排気ポート40の下流端に近い内壁面に排気ガスセンサー62の装着孔63が開口し、排気ガスセンサー62の先端部が排気ポート40内に露出している。排気ポート40の上流側から上記装着孔63に至る排気ガス捕集溝64が排気ポート40の内壁に設けてある。この溝の作用については後述する。
図4は、図3のIV−IV矢視図である。即ち、シリンダヘッド31を後方から見たシリンダ軸線C方向視の図である。なお、前述の図3は、図4のIII−III断面図である。図中の矢印Upの方向が上方、矢印Lの方向が左方、矢印Rの方向が右方である。図4は、シリンダヘッド31を燃焼室38側から見た図である。燃焼室38周辺の面は、シリンダブロック30に対する当接面65である。図には、燃焼室38の吸気口41と排気口43が見える。吸気口41には吸気ポート39が連なり、排気口43には排気ポート40が連なっている。シリンダヘッド31には、排気ガスセンサー62が、排気ポート40の下流部に臨むように装着されている。
図3および図4において、前記排気ポート40の通路形状は、内燃機関2のシリンダ軸線C方向に対する側面視(図3)にて、排気口43から排気管取付け部74に向けて湾曲しているが、さらに、シリンダ軸線C方向視(図4)にても、図における左右方向に曲がり形状となっている。図において、排気ポート40の内壁に、排気口43と排気管取付け部74との間で、排気ガスの流れ方向に沿う排気ガス捕集溝64が設けてある。上記排気ガス捕集溝64のガス流れ方向後方に排気ガスセンサー62の先端部が位置するように、排気ガスセンサー装着孔63を設けて排気ガスセンサー62が取付けてある。したがって、排気ガス捕集溝64によって排気ガスが排気ガスセンサー62に導かれるので、内燃機関始動時において排気ガスセンサー62の活性化を早めることが出来る。
図5は、図4のV矢視図である。この図の上部はシリンダブロック30に対する当接面65、下部はシリンダヘッドカバー32に対する当接面66である。排気管の取付け用フランジ67は仮想線で示してある。排気ポート40へ向けて排気ガスセンサー62が装着されている。
図6は、排気ガスセンサー62の縦断面図である。排気ガスセンサー62の中心部に、センサー素子68が配置されている。これは、ジルコニア(ZrO2)を主成分とする固体電解質が有底管状に形成され、その外面に白金(Pt)の薄層を付着させたものである。センサー素子68の内側に大気が導入され、外側が排気ガスに曝されるようになっている。排気ガスセンサー62の先端部が酸素濃度検知部69である。排気ガスセンサー62の先端部には、多数の小孔70を有する素子保護キャップ71が設けてあり、その小孔70から排気ガスが排気ガスセンサー62の内部へ侵入してセンサー素子68の外周に接する。大気は、大気導入口72からフィルタ73を経由して導入される。素子68の内外の酸素濃度差によって起電力が生じ、これを検出して酸素濃度が検知される。排気ガスセンサー62の起電力を検出するために、素子内外に接続する電気コード61が、排気ガスセンサー62の端部から延出している。理論空燃比を境にして、起電力が急変することによって酸素濃度の変化を知ることができる。排気ガスセンサー62の酸素濃度検知の精度が最も高まる状態、即ち活性状態の素子68の温度は、300℃以上、900℃以下である。したがって、特に内燃機関始動時には、出来るだけ早く素子68の温度を高めることが要求され、また運転中には素子68が高温になり過ぎないようにすることが要求される。
図7は、図3のVII−VII断面図であり、図4の排気ポート40と排気ガスセンサー62の付近の断面を図4の背後から見た図である。これは、排気ガスセンサー62の装着部の詳細を示す拡大断面図である。排気弁44は図示省略してある。排気ポート40の上流側に排気口43が見えている。排気ガスの主流は矢印Fに沿って流れる。排気ガスセンサー62の検知部69の先端は排気流の中に露出し、素子保護キャップ71に設けてある複数の小孔70から排気ガスが素子68(図6)の外面に侵入する。
図7において、曲がり形状の膨出側の反対側である内側の排気ポート内壁面77に排気ガス捕集溝64と排気ガスセンサー62が設けてある。内燃機関2が高速運転をしている時には、高温高圧の排気ガスは、排気ガス捕集溝64や排気ガスセンサー62から離れた曲がり形状の外側のポート内壁面78に沿って高速で流れるので、高速運転時には、排気ガスセンサー62が、高温高圧の排気ガスに曝されることが軽減され、排気ガスセンサー62の耐熱性が向上する。
図8及び図9は、排気ポート40の立体模型図である。排気ポート40は実体の無い空間であるが、これを、あたかも実体物であるかのように製作した模型の斜視図であり、図8は図7の矢印VIII方向から見た図を示し、図9は図8の矢印IX方向から見た図である。
図8において、前記排気ガス捕集溝64は、溝の壁面を下流側へ延長して構成される溝の後方延長仮想終端部75が排気ガスセンサー62の酸素濃度検知部69にほぼ一致するように形成される。したがって、排気ガス捕集溝64内を流れる排気ガスの流れは、排気ガスセンサー62の検知部69に直接当たり、排気ガスセンサー62の下流側へ回り込むことが防がれるので、排気ガスセンサー62の検出精度を高めることができる。
図7において、前記排気ガスセンサー62は排気ポート40の通路中心線Eに対して、下流側から上流側に向かって突き出すように排気ポート40に向けて配置されている。排気ガスの主流の流れ方向Fは排気ポート40の通路中心線Eと一致している。即ち、図7において、排気ガスの主流の流れ方向Fと、排気ガスセンサー62の軸線Sとのなす角αは鋭角である。これによって、排気ガスセンサー62の検知部69の内部への排気ガスの流れ込みを良くすることができ、検知性能を高めることができる。
図10は、図3の排気ポート40付近の拡大断面図である。図11は、図10のXI−XI断面図である。図10及び図11のそれぞれの下部は、シリンダブロック30に対する当接面65である。排気ガスセンサー62の先端は排気ポート40の中に露出している。
図10において、前記排気ガス捕集溝64は、バルブガイド保持部79による排気ポート40のくびれ部80(図8も参照)の前後にわたって形成されている。くびれ部80によ比較的低速となる排気ガスでも排気ガス捕集溝64へ流れ込むので、始動初期のセンサーの活性を早めることができる。
図11において、前記排気ガスセンサー62の素子保護キャップ71の基部71aは、排気ガスセンサー装着孔63内に位置し、素子保護キャップ71の先端部71bは、排気ポート40の排気ガス通路上に位置している。これは、前記排気ガスの導き効果によって検知部69の排気ポート40内ガス通路への露出量を少なくし検知部69が高温高圧の排気ガスに曝されることを少なくして、排気ガスセンサー62の耐熱性を向上させつつ、酸素濃度の検知を可能にするためである。
図10及び図11において、前記排気ガスセンサー62の軸線Sは、排気ポート40の湾曲の内側、即ちシリンダブロック30に対する当接面65に近づく方向に、排気ポート40の通路中心線Eから寸法dの変位をなして配置されている。内燃機関2の始動時の低速流の時には、図10において排気ガス流は湾曲部の内側方向に向かって、矢印Lに沿って流れる。
この流れを排気ガス捕集溝64が効果的に捕捉するので、始動初期の活性化を早めることが出来る。内燃機関2の高出力時には、排気ガスの流速が速く、図10において湾曲部の外側を矢印Hに沿って流れるので、排気ガスセンサー62が排気ガスの流れを邪魔することはない。
本実施形態においては、内燃機関2の始動に際して、点火時期制御と燃料噴射量制御を行うことによって、吸入空気を一定として制御される。具体的には、吸入空気のコントロール等は行わず、始動に際して点火時期の進角と燃料噴射量の増加での制御のみを行う場合であって、暖気運転によるエンジン回転数の増加によるエンジンの暖機促進が期待できない構造の場合であっても、反応開始時間を短縮することができる。
以上詳述したように、上記実施形態においては次のような効果がもたらされる。
(1)排気ガス捕集溝64によって排気ガスが排気ガスセンサー62に導かれるので、運転初期における排気ガスセンサー62の活性化を早めることが出来る。
(2)排気ガスセンサー62の素子保護キャップ71の先端部のみが排気ポート40内に位置するので、排気ガスセンサー62の機能を満たすと共に、高温高圧の排気ガスに曝されることを低減して排気ガスセンサー62の耐熱性を向上することが出来る。
(3)排気ポート40はシリンダ軸線C方向視(図4)において曲がり形状となっており、前記排気ガス捕集溝64及び排気ガスセンサー62は、曲がり形状の内側の排気ポート40内壁に設けてあるので、高温高圧の排気ガスに曝されることを軽減して、排気ガスセンサー62の耐熱性を向上することが出来る。
(4)排気バルブガイド保持部79によって低速となるガスも、排気ガス捕集溝64に流入して排気ガスセンサー62に送られるので、排気ガスセンサー62の活性化を早めることが出来る。
(5)排気ガス捕集溝64は、その内壁面を下流方向へ延長して構成される排気ガス捕集溝64の後方延長仮想終端部75が、排気ガスセンサー62の酸素濃度検知部69にほぼ一致するように形成されるので、排気ガス捕集溝64内を流れる排気ガスが、排気ガスセンサー62の検知部69へ集中的に流入し、排気ガスセンサー62の検知部69の検出精度を高めることができる。
(6)吸入空気量制御の行われない内燃機関2においても、活性化時間を短縮することが出来る。
(7)前記排気ガスセンサー62は、その軸線Sを排気ポート40の中心線Eに対して上流側に向けて傾けて配置されるので、排気ガスセンサー62内へ排気ガスが良く流れ込み、検知性能を高めることが出来る。
(8)前記排気ガスセンサー62は排気ポートの側面視湾曲部の内側方向側(シリンダブロック30に対する当接面65に近づく方向)に、排気ポートの中心線Eから所定寸法dの変位をなして配置されるので、内燃機関2始動時の低速流時においても、排気ガス捕集溝64が効果的に排気ガスの流れを捕捉でき、始動初期の活性化を早めることが出来る。また、排気ガスの流速の高い高出力時においては、排気ガスの流れの邪魔にならない。
2…内燃機関、31…シリンダヘッド、40…排気ポート、43…排気口、44…排気弁、45…バルブガイド、62…排気ガスセンサー、63…排気ガスセンサー装着孔、64…排気ガス捕集溝、69…酸素濃度検知部、71…素子保護キャップ、74…排気管取付け部、75…排気ガス捕集溝64の後方延長仮想終端部、77…曲がり形状の内側の排気ポート内壁面、78…曲がり形状の外側の排気ポート内壁面、79…バルブガイド保持部、80…排気ポート40のくびれ部、C…シリンダ軸線、d…排気ガスセンサーの変位寸法、E…排気ポート40の通路中心線、S…排気ガスセンサー62の軸線

Claims (8)

  1. 内燃機関(2)のシリンダヘッド(31)における排気ポート(40)の内壁に排気ガスセンサー(62)の装着孔(63)が開口する、自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造において、
    前記排気ポート(40)の上流側入口である排気口(43)と排気ポート出口である排気管取付け部(74)との間に、排気ガスの流れ方向に沿う排気ガス捕集溝(64)が設けられ、該排気ガス捕集溝(64)のガス流れ方向後方に前記排気ガスセンサー(62)の先端部が位置するように排気ガスセンサー(62)取付けられ、
    前記排気ガスセンサー(62)の軸線(S)は、当該軸線(S)方向視で、前記排気ポート(40)の通路中心線(E)に対し、オフセットした位置に配置されることを特徴とする自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造。
  2. 前記排気ガスセンサー(62)の素子保護キャップ(71)の基部は、前記排気ガスセンサー装着孔(63)内に位置し、素子保護キャップ(71)の先端部は、排気ポート(40)のガス通路上に位置することを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造。
  3. 前記排気ポート(40)の通路形状は、シリンダ軸線(C)方向視にて曲がり形状とされ、この曲がり形状の膨出側の反対側である内側の排気ポート内壁面(77)に排気ガス捕集溝(64)設けられて排気ガスセンサー(62)取付けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造。
  4. 前記排気ガス捕集溝(64)は前記排気ポート(40)に設けられたバルブガイド(45)を保持する保持部(79)排気ポートのくびれ部(80)に対して、その前後にわたって形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造。
  5. 前記排気ガス捕集溝(64)は、その壁面を下流側へ延長して構成される後方延長仮想終端部(75)が前記排気ガスセンサー(62)の酸素濃度検知部(69)にほぼ一致するように形成されることを特徴とする請求項4に記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造。
  6. 前記内燃機関(2)は始動に際して点火時期制御と燃料噴射量制御を行うことによって吸入空気を一定として制御されることを特徴とする請求項5に記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造。
  7. 前記排気ガスセンサー(62)は前記排気ポート(40)の通路中心線(E)に対して、下流側から上流側に向かって突き出すように溝内に配置されることを特徴とする請求項4乃至請求項5の何れかに記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造。
  8. 前記排気ガス捕集溝(64)は、前記排気ポート(40)に設けられたバルブガイド(45)を保持する保持部(79)近傍から下流側へ向けて延出形成されることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車の排気ガスセンサーの取付け構造。
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