JP2014055319A - 水性金属表面処理剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工性、耐食性、耐アルカリ性、潤滑性等に優れ、かつ上塗塗装適性を有する皮膜を形成することができる、クロム、フッ素化合物を含まない無公害型の水性金属表面処理組成物を提供する。
【解決手段】(A)アニオン性水性ポリウレタン樹脂を含有する水性有機樹脂分散液の樹脂固形分100質量部に基いて、固形分量で、(B)有機リン酸化合物0.1〜5.0質量部、(C)コロイダルシリカ5.0〜50質量部、(D)バナジウム化合物0.5〜15質量部、(E)炭酸ジルコニウム化合物1.0〜20質量部、(F)シランカップリング剤0.1〜5.0質量部、及び(G)ポリオレフィン系ワックス5.0〜30質量部を含有し、かつフッ素化合物を含有しないことを特徴とする水性金属表面処理組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、従来のクロム酸塩処理及びりん酸塩処理に替わる、加工性、耐食性、耐アルカリ性、上塗塗装適性を有し、かつ潤滑性等に優れた皮膜を得ることができるクロム、フッ素化合物を含まない無公害型の水性金属表面処理組成物、該水性金属表面処理組成物を用いた金属表面処理方法及び該表面処理組成物を用いた表面処理金属板に関する。
従来、金属表面の耐食性を向上させるためクロム酸塩処理及びリン酸塩処理が一般に行われている。しかしながら近年クロムの毒性が社会問題になっている。クロム酸塩を使用する表面処理方法は、処理工程でのクロム酸塩ヒュ− ムの飛散の問題、排水処理設備に多大な費用を要すること、さらには化成処理皮膜からクロム酸の溶出による問題などがある。
また、リン酸塩処理では、リン酸亜鉛系、リン酸鉄系の表面処理が通常行われているが、耐食性を付与する目的でリン酸塩処理後、通常クロム酸によるリンス処理を行うためクロム処理の問題とともに、金属表面のエッチングを行うためにリン酸塩処理剤中に配合されるフッ素化合物などの反応促進剤や、金属イオンなどの排水処理、および被処理金属からの金属イオンの溶出によるスラッジ処理などの問題がある。
クロム酸塩処理やリン酸亜鉛処理以外の処理方法としては、
(1)重燐酸アルミニウムを含有する水溶液で処理した後、150〜550℃の温度で加熱する表面処理方法(例えば、特許文献1など参照)、
(2)タンニン酸を含有する水溶液で処理する方法(例えば、特許文献2 など参照)などが提案されている。
しかしながら、(1)の方法は、この上に塗料を塗装する場合、塗料の密着性が十分ではなく、(2)の方法は、耐食性が劣るという問題がある。
また、例えば、特許文献3には、膜厚数μm以下の薄膜の表面処理被膜を有する亜鉛系めっき鋼板として、亜鉛系めっき鋼板を基材とし、これにクロメート被膜を形成し、さらにこの上に最上層として有機複合シリケート被膜を形成した、カチオン電着塗装用防錆鋼板が知られており、このものは、加工性及び耐食性に優れた性能を有する。しかしながら、この防錆鋼板はクロメート被膜を有するため、前記したと同様にクロメートイオンによる安全衛生面の問題があった。また、この防錆鋼板からクロメート被膜を除いた鋼板では、耐食性が大幅に低下する。
特許文献4には、カチオン性ウレタン樹脂、特定のフェノール樹脂、シランカップリング剤、チタン化合物、ならびに特定の酸もしくはその塩を含む表面処理液を用いて亜鉛系またはアルミニウム系めっき鋼板を表面処理した表面処理鋼板が開示されている。しかし、この表面処理鋼板では、平面部耐食性、アルカリ脱脂後耐食性、加工部耐食性、耐指紋性、塗装密着性、加工性、耐熱性、耐酸性、耐水性等の特性の性能バランスが必ずしも良好ではない。
また、表面処理剤として、クロムフリーであって、耐食性、耐水性、加工性などの性能に加え、絞り加工などの厳しい加工条件に対しても対応可能な潤滑処理皮膜を形成できるものが求められている。潤滑処理皮膜を形成できる表面処理剤又は表面処理鋼板に関する技術としては、例えば、下記特許文献5〜7に示されるものが知られている。
特許文献5には、ケイ酸リチウム水溶液に有機樹脂、シランカップリング剤、固体潤滑剤を含有させた処理液で金属板表面を処理する技術が開示されているが、無機成分が硬い高分子を形成し易いため、折り曲げ加工などの加工部の耐食性が不十分となる。また、アルカリ金属を多く含むため、この表面処理鋼板上に上塗り塗膜を形成した場合に、上塗り塗膜の二次密着性に劣る。
特許文献6には、有機樹脂、リン酸化合物、固形潤滑剤を含有し、任意成分として微粒シリカ、チオカルボニル基含有有機化合物、バナジウム化合物を含有するクロムフリー表面処理亜鉛系めっき鋼板が開示されている。しかしながら、平面部耐食性や加工部耐食性、加工時の耐擦傷性の要求品質が厳しい状況においては、必ずしも満足できるものではなく、さらにはアルカリや酸を用いる耐薬品性については満足できるものではない。
また、特許文献7には、カチオン性ポリウレタン樹脂、カチオン性フェノール樹脂、シランカップリング剤、マンガン化合物、ジルコニウム化合物、バナジウム化合物、特定の物性を有するフィッシャートロプッシュワックスを含有する表面処理液による皮膜を形成させた亜鉛系めっき鋼板が開示されている。しかしながら、加工部の耐食性やアルカリ処理後の耐食性、耐薬品性、耐熱黄変性における耐久性という点からは必ずしも満足できるものではなく、表面処理液の安定性も充分ではない。
特公昭53−28857号公報 特開昭51−71233号公報 特開昭60−50180号公報 特開2003−105562号公報 特開平11−58599号公報 特開2000−248384号公報 特開2008−194839号公報
これまでに提案されたクロムフリーの潤滑鋼板は、クロメート皮膜上に有機樹脂をコーティングした従来の潤滑鋼板に比べて、1層で形成される技術では処理工程的には経済的であるが、平面部や加工部における耐食性、アルカリ脱脂後の耐食性、耐水性、成型加工性、上塗り塗料塗装性、貯蔵安定性等の要求特性に関する性能バランスが不十分である。
本発明は、クロム、フッ素化合物を含有することなく、平面部や加工部における耐食性、アルカリ脱脂後の耐食性、耐水性、深絞り加工性などの成型加工性、上塗り塗料塗装性等といった諸性能のバランスに優れた潤滑処理皮膜を形成でき、かつ貯蔵安定性に優れた、クロム及びフッ素化合物フリーの水性金属表面処理組成物、この処理組成物を用いた金属表面処理方法、及びこの処理組成物による表面処理がなされた表面処理金属板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、アニオン性水性ウレタン樹脂を含有する水性有機樹脂分散液に、有機リン酸化合物、コロイダルシリカ、バナジウム化合物、炭酸ジルコニウム化合物、シランカップリング剤及びポリオレフィンワックスをそれぞれ所定量添加することにより、表面処理組成物の貯蔵安定性が優れ、かつ該表面処理組成物により形成される皮膜の耐食性、成形加工性などの諸性能が極めて優れ、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明は、(A)アニオン性水性ポリウレタン樹脂を含有する水性有機樹脂分散液の樹脂固形分100質量部に基いて、固形分量で、
(B)有機リン酸化合物 0.1〜5.0質量部、
(C)コロイダルシリカ 5.0〜50質量部、
(D)バナジウム化合物 0.5〜15質量部、
(E)炭酸ジルコニウム化合物 1.0〜20質量部、
(F)シランカップリング剤 0.1〜5.0質量部、及び
(G)ポリオレフィン系ワックス 5.0〜30質量部
を含有し、かつフッ素化合物を含有しないことを特徴とする水性金属表面処理組成物、を提供するものである。
また、本発明は、上記水性金属表面処理組成物を、金属製被塗物上に塗布し、乾燥させることを特徴とする金属表面処理方法を提供するものである。
さらに、本発明は、上記水性金属表面処理組成物による表面処理が金属製被塗物の表面になされてなる表面処理金属板を提供するものである。
本発明の水性金属表面処理組成物は、クロム、フッ素化合物を含有しない表面処理組成物でありながら、平面部や加工部における耐食性、アルカリ脱脂後の耐食性、耐水性、深絞り加工性などの成型加工性、上塗り塗料塗装性等といった諸性能のバランスに優れた潤滑処理皮膜を形成でき、かつ貯蔵安定性に優れた組成物である。
本発明の金属表面処理金属板は、クロム、フッ素化合物を含有せず、平面部や加工部における耐食性、アルカリ脱脂後の耐食性、耐水性、深絞り加工性などの成型加工性、上塗り塗料塗装性等といった諸性能のバランスに優れる。本発明の表面処理金属板は、上塗り塗料無塗装で使用しても、あるいは上塗り塗料を塗装して使用してもよい。
したがって、本発明の水性金属表面処理組成物、この処理組成物による表面処理がなされた表面処理金属板は、環境上の問題を克服し、かつ、前記各性能を満たすため、極めて大きな産業上の利用価値を有する。
本発明の金属表面処理組成物は、(A)アニオン性水性ポリウレタン樹脂を含有する水性有機樹脂分散液、(B)有機リン酸化合物、(C)コロイダルシリカ、(D)バナジウム化合物、(E)炭酸ジルコニウム化合物、(F)シランカップリング剤及び(G)ポリオレフィン系ワックスを含有する組成物であって、かつクロム、フッ素化合物を含有しないものである。
本発明の金属表面処理組成物における各成分について以下に述べる。
水性樹脂分散液(A)
本発明金属表面処理組成物の(A)成分である水性有機樹脂分散液は、アニオン性水性ポリウレタン樹脂(以下、「ポリウレタン樹脂(a)」と略称する。)を必須に含有する。
ポリウレタン樹脂(a)は、水性有機樹脂分散液(A)の樹脂固形分100質量部に基づいて、樹脂固形分量で20質量部以上であることが好ましく、30質量部以上であることがより好ましい。
ポリウレタン樹脂(a)は、被処理材である金属材料に成形加工性、耐食性、耐薬品性及び耐水性を付与し又は向上させるものであり、なかでも、成形加工性を付与し又は向上させる役割を担う。また、ポリウレタン樹脂(a)は、アニオン性であって、本発明の表面処理組成物中での安定性や、本発明の表面処理組成物から形成される皮膜の仕上がり外観において優れている。
ポリウレタン樹脂(a)は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等のポリオールとジイソシアネートとからなるポリウレタンを必要に応じて、ジオール、ジアミン等のような2個以上の活性水素をもつ低分子量化合物である鎖伸長剤の存在下で、鎖伸長し、水中に安定に分散もしくは溶解させたものであって、ポリウレタン樹脂(a)を水中に安定に分散もしくは溶解させるため、ポリウレタンポリマーの側鎖又は末端に、カルボキル基等のアニオン性基が導入されており、必要に応じて中和され、親水性が付与され自己乳化により水中に分散又は溶解されたものである。
ポリウレタン樹脂(a)の樹脂酸価は、水分散性、基材との密着性、耐食性などの観点から、10〜40mgKOH/gの範囲であることが好ましく、10〜30mgKOH/gの範囲であることがより好ましい。ポリウレタン樹脂(a)のガラス転移温度は特に制限されるものではないが、通常、0℃〜105℃の範囲が好ましく、10℃〜75℃の範囲内であることがより好適である。ポリウレタン樹脂(a)の最低造膜温度は、形成される皮膜の成形加工性などの観点から、通常、40℃以下が好ましく、20℃以下であることがより好ましい。
なお、ポリウレタン樹脂(a)の分子量は、特に限定されるものではないが、質量平均分子量で10,000〜1,000,000、好ましくは50,000〜500,000が適している。
なお、本明細書における数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフ(東ソー社製、「HLC8120GPC」)で測定した数平均分子量及び重量平均分子量を、標準ポリスチレンの分子量を基準にして換算した値である。この測定において、カラムは、「TSKgel G−4000HXL」、「TSKgel G−3000HXL」、「TSKgel G−2500HXL」、「TSKgel G−2000HXL」(いずれも商品名、東ソー社製)の4本を用い、移動相テトラヒドロフラン、測定温度40℃、流速1mL/min、検出器RIという測定条件を使用した。
また、本明細書において、ガラス転移温度(Tg)は、示差熱分析(DSC)によるものである。
上記ポリウレタン樹脂(a)の市販品としては、例えば、スーパーフレックス130(Tg:101℃)、スーパーフレックス150(Tg:40℃)、スーパーフレックス170(Tg:75℃)〔以上、いずれも第一工業製薬社製〕、アデカボンタイターHUX−206、アデカボンタイターHUX−232、アデカボンタイターHUX−360、アデカボンタイターHUX−540〔以上、いずれもADEKA社製〕、X−7096、エバファノールHA−560〔以上、いずれも日華化学(株)製〕等を挙げることができる。
ポリウレタン樹脂(a)は、ポリイソシアネート(特にジイソシアネート)、ポリオール(特にジオール)、ヒドロキシル基を2個以上、好ましくは2個有するカルボン酸もしくはその反応性誘導体、及びポリアミン(特にジアミン)を原料として公知の合成方法により得られるものである。より具体的には、例えば、ジイソシアネートとジオールから両端にイソシアナト基を有するウレタンプレポリマーを製造し、これにヒドロキシル基を2個有するカルボン酸もしくはその反応性誘導体を反応させて両端にイソシアナト基を有する誘導体とし、ついでトリエタノールアミンなどを加えてアミン塩としてから水に加えてエマルジョンとし、さらにジアミンを加えて鎖延長を行うことにより、ポリウレタン樹脂(a)を得ることができる。
ポリウレタン樹脂(a)を製造する際に用いるポリイソシアネートとしては、脂肪族、脂環式及び芳香族ポリイソシアネートがあり、いずれも使用可能である。具体的には、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。これらの中で、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂肪族または脂環式ポリイソシアネートを用いる場合には、耐薬品性、耐食性及び耐候性などに優れた皮膜が得られるので好ましい。
ポリウレタン樹脂(a)を製造する際に用いるポリオールとしてはポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールなどがあり、いずれも使用可能であるが、なかでもポリエステルポリオールが好ましい。
ポリエステルポリオールとしては、グリコール成分とジカルボン酸もしくはその反応性誘導体(酸無水物等)とを脱水縮合反応して得られるポリエステルポリオール;ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を多価アルコールを開始剤として開環重合して得られるポリエステルポリオールなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールの製造に使用するグリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量300〜6,000)、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノンなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールの製造に使用するジカルボン酸及びその反応性誘導体としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸及びこれらのジカルボン酸の無水物などが挙げられる。
ポリウレタン樹脂(a)を製造する際に用いるヒドロキシル基を2個以上、好ましくは2個有するカルボン酸もしくはその反応性誘導体はポリウレタン樹脂(a)に酸性基を導入するため、及びポリウレタン樹脂(a)を水分散性にするために用いられる。ヒドロキシル基を2個以上、好ましくは2個有するカルボン酸としては、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールペンタン酸、ジメチロールヘキサン酸などのジメチロールアルカン酸を例示することができる。また、反応性誘導体としては、酸無水物などが挙げられる。このようにポリウレタン樹脂(a)を自己水分散性にし、乳化剤を使用しないか極力使用しないようにすることにより、耐水性に優れた皮膜を形成することができる。
ポリウレタン樹脂(a)を製造する際に、鎖延長などのために用いられるポリアミンとしては、例えばヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、テトラメチレンジアミン、イソホロンジアミン、キシリレンジアミン、ピペラジン、1,1’−ビシクロヘキサン−4,4’−ジアミン、ジフェニルメタンジアミン、エチルトリレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどが挙げられる。
本発明におけるポリウレタン樹脂(a)は、合成する段階でシランカップリング剤を用いてシラン変性したものでも構わない。シラン変性するときのシランカップリング剤の種類、変性量については特に制限はない。シランカップリング剤としては、後述のシランカップリング剤(F)に包含されるシランカップリング剤と同様のものを用いることができる。シラン変性することにより、ポリウレタン樹脂(a)の金属基材との密着性が高めることができることがある。
上記ポリウレタン樹脂(a)は、樹脂合成時の樹脂の安定性、造膜時の周囲環境が低温乾燥下にある場合の造膜性を高めるために、合成に際して造膜助剤を配合することができる。
本発明組成物において、水性有機樹脂分散液(A)は、上記ポリウレタン樹脂(a)を必須成分として含有し、必要に応じて、その他の水性有機樹脂を含有するものである。該その他の水性有機樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、これらの変性樹脂等であるアニオン性又はノニオン性の水性有機樹脂である。
水性有機樹脂分散液(A)におけるポリウレタン樹脂(a)以外の上記その他の水性有機樹脂の配合量は、水性有機樹脂分散液(A)の樹脂固形分100質量部に基づいて、80質量部以下、好ましくは60質量部以下であることが適している。
水性有機樹脂分散液(A)において、ポリウレタン樹脂(a)と、上記その他の水性有機樹脂としての水分散性アクリル樹脂とを併用することが、金属表面処理組成物の貯蔵安定性と塗膜性能とのバランスの面から好ましい。
上記水分散性アクリル樹脂は、従来公知の方法、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、親水性の基(アニオン性基、ノニオン性基)を有する重合体を溶液重合により合成し、必要に応じて中和、水性化する方法などにより得ることができる。
上記親水性の基を有する重合体は、例えば、カルボキシル基、水酸基、ポリオキシアルキレン基などの親水性の基を有する不飽和単量体と、その他の不飽和単量体とを共重合させることにより得ることができる。
水分散性アクリル樹脂のTg(ガラス転移点)は30〜80℃、特に40〜70℃の範囲内にあることが得られる被膜の強靭性などの点から好ましい。また、水分散性アクリル樹脂は、シリコン変性されていてもよく、アクリルシリコン共重合体樹脂であることができる。
上記カルボキシル基含有不飽和単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸などを挙げることができる。
水酸基含有不飽和単量体として、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどの多価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのモノエステル化物;上記多価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのモノエステル化物にε−カプロラクトンを開環重合してなる化合物などが挙げられる。
その他の不飽和単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソステアリルアクリレート(大阪有機化学社製、商品名;分岐高級アルキルアクリレート)などの炭素数1〜24のアルキル(メタ)アクリレート;酢酸ビニルなどが挙げられる。これらの化合物は、1種で、又は2種以上を組合せて使用することができる。本発明において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタアクリレートを意味する。
水性有機樹脂分散液(A)において、ポリウレタン樹脂(a)と水分散性アクリル樹脂とを併用する場合には、水性有機樹脂分散液(A)の樹脂固形分100質量部に基いて、各樹脂が固形分量で下記の範囲内であることが、金属表面処理組成物の貯蔵安定性、得られる皮膜の成形加工性、耐食性、耐薬品性及び耐水性などの塗膜性能、処理皮膜の仕上がり外観などのバランスの面から適している。
ポリウレタン樹脂(a):20〜80質量部、好ましくは30〜80質量部、
水分散性アクリル樹脂:20〜80質量部、好ましくは20〜70質量部。
有機リン酸化合物(B)
本発明の表面処理組成物の(B)成分である有機リン酸化合物としては、例えば、ヒドロキシメタンジホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸等のヒドロキシル基含有有機亜リン酸;2−ヒドロキシホスホノ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸等のカルボキシル基含有有機亜リン酸、及びこれらの塩等が好適なものとして挙げられる。
上記有機リン酸化合物(B)は、本発明の表面処理組成物の貯蔵安定性を向上させるとともに、皮膜の耐食性を向上させる効果があり、中でも特にヒドロキシメタンジホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸の効果が大きく好ましい。
有機リン酸化合物(B)の配合量は、前記水性有機樹脂分散液(A)の樹脂固形分100質量部に基づいて、0.1〜5.0質量部、好ましくは0.5〜3.0質量部の範囲内であることが、表面処理組成物の貯蔵安定性、得られる皮膜の耐食性、耐水性の観点から適している。
コロイダルシリカ(C)
本発明の表面処理組成物の(C)成分であるコロイダルシリカとしては、二酸化ケイ素(SiO)の超微粒子をナトリウム、アンモニウムで安定化させたコロイダルシリカを好適に使用することができる。二酸化ケイ素(SiO)の超微粒子は、シロキサン結合により高分子量化しており且つその表面に水酸基を有してもよい球状のシリカが好ましい。また、該微粒子の粒子径は1〜50nm、特に5〜20nmの範囲が好ましい。
コロイダルシリカ(C)は、市販品として入手することができ、その市販品としては、例えば、スノーテックスS、スノーテックスN、スノーテックス20、スノーテックス30、スノーテックス40、スノーテックスNXS、スノーテックスC(いずれも日産化学工業(株)製、商品名)、アデライトAT−20A、アデライトAT−2045(株式会社アデカ製、商品名)等が挙げられる。
本発明組成物中にコロイダルシリカ(C)を配合することによって、得られる処理皮膜の基材に対する密着性を向上するとともに、皮膜の耐食性を向上することができるが、過剰に配合すると、皮膜の加工性を低下させ、密着性が劣化するとともに、表面処理皮膜のバリヤー性が損なわれ、腐食環境における腐食因子の透過を抑制できず、耐食性が低下しやすくなる。
コロイダルシリカ(C)の配合量は、前記水性有機樹脂分散液(A)の樹脂固形分100質量部に基づいて、5.0〜50質量部、好ましくは10〜30質量部の範囲内であることが、上記観点から適している。
バナジウム化合物(D)
本発明の表面処理組成物の(D)成分であるバナジウム化合物は、表面処理組成物から得られる皮膜の耐食性を向上させるものであり、例えば、五酸化バナジウム、メタバナジン酸、オルソバナジン酸リチウム、オルソバナジン酸ナトリウム、メタバナジン酸リチウム、メタバナジン酸カリウム、メタバナジン酸ナトリウム、メタバナジン酸アンモニウム、ピロバナジン酸ナトリウム、オキシ三塩化バナジウム、三酸化バナジウム、二酸化バナジウム、三塩化バナジウム、リン酸バナジル、オキシ三塩化バナジウム、三酸化バナジウム、二酸化バナジウム、三塩化バナジウム、リン酸バナジル、塩化バナジル、硫酸バナジル、バナジウムオキシアセチルアセトネート、バナジウムアセチルアセトネート、テトラプロポキシバナジウム、テトラブトキシバナジウム、バナジウムトリブトキシステアレート等を挙げることができる。中でも防食性に効果の大きいメタバナジン酸塩が好ましく、特にメタバナジン酸アンモニウムが好適である。
バナジウム化合物(D)の配合量は、前記水性有機樹脂分散液(A)の樹脂固形分100質量部に基づいて、0.5〜15質量部、好ましくは1〜10質量部の範囲内であることが、表面処理組成物の貯蔵安定性、表面処理組成物から得られる皮膜の耐食性などの観点から適している。
炭酸ジルコニウム化合物(E)
本発明の表面処理組成物の(E)成分である炭酸ジルコニウム化合物は、金属基材表面、水性樹脂分散液(A)の樹脂中に存在する極性基などと架橋反応し、形成される皮膜の耐食性、耐薬品性及び耐水性の向上に寄与するものである。
炭酸ジルコニウム化合物(E)としては、炭酸ジルコニウムのナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムなどの塩、オキシ炭酸ジルコニウムなどを挙げることができるが、中でも炭酸ジルコニウムアンモニウム〔(NH[Zr(CO(OH)]〕が、耐水付着性、耐食性、貯蔵性などの点から好ましい。
炭酸ジルコニウム化合物(E)の配合量は、前記水性有機樹脂分散液(A)の樹脂固形分100質量部に基づいて、1.0〜20質量部、好ましくは1.5〜10質量部の範囲内であることが、表面処理組成物の貯蔵安定性、表面処理組成物から得られる皮膜の耐食性及び耐水性などの観点から適している。
シランカップリング剤(F)
本発明の表面処理組成物の(F)成分であるシランカップリング剤は、得られる皮膜の基材表面への密着性を向上させ、皮膜の耐食性、耐水性向上に寄与するものである。
シランカップリング剤(F)としては、例えば、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(N−ビニルベンジルアミノエチルγ−アミノプロピルトリメトキシシラン−塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、トリメチルクロロシランなどを挙げることができるが、なかでもγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシ基含有シランカップリング剤が、耐食性、耐水性などの観点から好適である。
シランカップリング剤(F)の配合量は、前記水性樹脂分散液(A)の樹脂固形分100質量部に基づいて、0.1〜5.0質量部、好ましくは0.15〜3.0質量部の範囲内であることが、表面処理組成物の貯蔵安定性、表面処理組成物から得られる皮膜の耐食性及び耐水性などの観点から適している。
ポリオレフィン系ワックス(G)
本発明の表面処理組成物の(G)成分であるポリオレフィン系ワックスは、得られる皮膜の耐擦傷性及び潤滑性の向上、ならびに表面処理金属板の深絞り加工性の向上に寄与する。
ポリオレフィン系ワックス(G)としては、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリプロピレンワックスが好適に用いられ、表面処理組成物が水系であることから、水系液中での分散性に優れた水系ワックスを使用することが好ましい。ポリオレフィン系ワックス(G)の粒径は、測定温度20℃において、コールターカウンター法によって測定された値である。コールターカウンター法による測定は、例えば、「COULTER N4型」(ベックマン・コールター社製、商品名)を用いて行うことができる。
コールターカウンター法による体積平均粒子径が、0.1〜5.0μmの範囲内のものが、表面処理組成物の安定性、処理皮膜の耐擦傷性、潤滑性及び仕上がり外観、ならびに表面処理金属板の深絞り加工性の観点から好適である。
また、ポリオレフィン系ワックス(G)の分子量や融点は、特に制限されるものではない。ポリオレフィンワックス(G)の酸価は、5〜50、特に10〜30の範囲であることが水性有機樹脂分散液(A)の樹脂との相溶性や、得られる処理皮膜の耐擦傷性の観点から好ましい。
ポリオレフィン系ワックス(G)の配合量は、前記水性有機樹脂分散液(A)の樹脂固形分100質量部に基づいて、5.0〜30質量部、好ましくは10〜25質量部の範囲内であることが、表面処理組成物の安定性、皮膜の耐擦傷性、潤滑性、仕上がり外観及び上層に形成される塗膜との付着性、ならびに表面処理金属板の深絞り加工性などの観点から適している。
ポリオレフィン系ワックス(G)は、前記シランカップリング剤(F)の全部又は一部と予め混合し、均一な分散体としてから、本発明表面処理組成物の他の成分と混合してもよい。
本発明の金属表面処理組成物は水性である。水性とは、溶媒が水を主成分とすることを意味する。溶媒は水のみでもよいが、皮膜の乾燥性、処理剤の粘度などを調整する目的で、1価もしくは多価アルコール、ケトン、エーテルアルコール系などの各種の水溶性有機溶剤を1種または2種以上併用してもよい。
本発明の水性金属表面処理組成物は、所望により、溶媒及び上記(A)〜(G)成分以外に、必要に応じて、pH調整剤(酸もしくは塩基)、チタン含有水性液、充填剤、着色剤、界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、抗菌剤などを配合することができる。これらは、得られる処理皮膜の性能や表面処理組成物の安定性を損なわない範囲で添加することができる。
本発明の水性金属表面処理組成物は、液安定性の点から、pH7.5〜10が好ましく、特にpH8.5〜9.5が好ましい。上記pH調整剤としては、例えば、アンモニア水などを好適に用いることができる。本発明の水性金属表面処理組成物は、通常、固形分濃度10%〜30%が好ましく、特に15%〜25%が好ましい。
必要に応じて配合される上記チタン含有水性液は、得られる処理皮膜の耐食性の向上に効果がある場合がある。該チタン含有水性液は、加水分解性チタン、加水分解性チタン低縮合物、水酸化チタン及び水酸化チタン低縮合物から選ばれる少なくとも1 種のチタン化合物と過酸化水素水とを反応させて得られる(例えば、特開2006−22370号公報参照)。チタン含有水性液を配合する場合、その配合量は、前記水性有機樹脂分散液(A)の樹脂固形分100質量部に基づいて、固形分量で、2.0質量部以下とすることが、貯蔵安定性などの観点から好適である。
上記充填剤としては、シリカ、タルク、バリタ、炭酸カルシウム、マイカなどの微粉末を挙げることができ、体質顔料として使用されるものが例示できる。上記着色剤としては、着色顔料、染料などを挙げることができる。
金属表面処理方法
本発明の金属表面処理方法は、上記本発明の水性金属表面処理組成物を、金属製被塗物上に塗布し、乾燥することを特徴とする金属表面処理方法であり、金属製被塗物表面に本発明の水性金属表面処理組成物による処理皮膜を形成する方法である。本発明において、「処理皮膜」とは、連続した処理皮膜のみならず、処理付着量が少ないため連続した処理皮膜とならず、不連続となった処理物をも包含する。
上記金属製被塗物とは、金属素材であれば何ら制限を受けず、例えば、鉄、銅、アルミニウム、スズ、亜鉛ならびにこれらの金属を含む合金、及びこれらの金属によるめっき鋼板もしくは蒸着製品等が挙げられる。なかで、金属板を好適に使用するこができる。
上記被塗物として用いられる金属板としては、例えば、冷延鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金(亜鉛−鉄、亜鉛−アルミニウム、亜鉛−ニッケルなどの合金)メッキ鋼板、アルミニウムメッキ鋼板、ステンレス鋼板、銅メッキ鋼板、錫メッキ鋼板、アルミニウム板、銅板などを挙げることができる。なかでも亜鉛メッキ鋼板(溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板のいずれも包含する)、亜鉛合金メッキ鋼板が好適である。
上記金属製被塗物上に本発明の水性金属表面処理組成物を塗布する前に、金属製被塗物を、脱脂、酸洗、湯洗、洗剤洗浄などの1または2以上により表面調整することができ、いずれの場合も、最後に十分に水洗することが好ましい。また、塗布時の本発明の水性金属表面処理組成物の液温は常温でよいが、所望により冷却または加温することも可能である。
また、上記金属製被塗物は、金属表面に第1層として他の表面処理がなされたものであってもよい。第1層の他の表面処理は、本発明の水性金属表面処理組成物による処理皮膜と金属表面との密着性強化などの目的で第1層として形成されるものであり、クロムフリーの表面処理剤によるものであることが好ましい。
上記金属製被塗物上に、ロールコート法、スプレー塗装法、刷毛塗り法、静電塗装法、浸漬法、電着塗装法、カーテン塗装法、ローラー塗装法等の公知の方法により本発明の水性金属表面処理組成物を塗装し、乾燥させることにより処理皮膜を形成させることができる。なお、上述した表面処理皮膜の形成は、金属製被塗物の片面のみ、両面のいずれであってもよい。
本発明の水性金属表面処理組成物による処理皮膜の皮膜量は、特に限定されるものではないが、通常0.5〜3.5g/m、好ましくは0.7〜2.5g/mの範囲であることが耐食性、加工性の観点から好適である。処理皮膜の乾燥条件は、適宜設定すればよいが、コイルコーティング法などによって塗装したものを連続的に焼付ける場合には、通常、素材到達最高温度が80〜200℃、好ましくは90〜120℃となる条件で5〜60秒間加熱することにより行なうことができる。バッチ式で焼付ける場合には、例えば、雰囲気温度100〜180℃で1〜30分間加熱することによっても行なうことができる。
表面処理金属板
本発明の表面処理金属板は、本発明の水性金属表面処理組成物による表面処理が金属製被塗物の表面になされてなる表面処理金属板である。本発明の表面処理金属板は、金属製被塗物が板状形状であって、上記本発明の金属表面処理方法によって得ることができるものである。
本発明の表面処理金属板は、本発明の水性金属表面処理組成物による処理皮膜の皮膜量が、0.5〜3.5g/m、好ましくは0.7〜2.5g/mの範囲であることが耐食性、加工性の観点から好適である。
本発明の表面処理金属板の処理皮膜上には、さらに美粧性向上、耐久性向上、その他機能性向上などの目的で、着色塗膜、クリヤ塗膜などの上層膜を形成してもよい。この上層膜の形成は、本発明の表面処理金属板を成型加工する前に行うこともできるが、成型加工後に行うことが好ましい。
以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は、これらにより限定されるものではない。
各例において、「部」及び「%」は、特記しない限り、質量基準によるものとする。また、処理皮膜の皮膜量は、乾燥皮膜量に基づくものとする。
金属表面処理組成物の製造
実施例1〜24及び比較例1〜11
後記表1に示す配合割合に従って配合し、固形分濃度が25質量%となるように脱イオン水を加えて調整し、十分攪拌を行って各金属表面処理組成物を得た。なお、表1の配合は固形分質量で示した。
得られた各表面処理組成物の貯蔵安定性について、下記試験方法に従って評価した。得られた試験結果を後記表1に示す。
貯蔵安定性: 各表面処理組成物を密閉した容器に入れ、40℃の恒温室に静置し規定日数で貯蔵し、貯蔵後の液状態、粘度変化について下記基準により評価した。
○:1ヶ月貯蔵しても、ゲル化や著しい増粘は認められない、
△:2週間貯蔵では、ゲル化や著しい増粘は認められないが、3週間貯蔵にて、液のゲル化又は著しい増粘が認められる、
×:貯蔵2週間以内で塗料のゲル化又は著しい増粘が認められる。
Figure 2014055319
表1における水性分散液(A)の種類は、下記のとおりである。
A1:X−7096(日華化学(株)製、アニオン性水性ウレタン樹脂分散液、pH8、樹脂酸価約20mgKOH/g、固形分34質量%)、
A2:エバファノールHA−560(日華化学(株)製、アニオン性水性ウレタン樹脂分散液、pH8、樹脂酸価16mgKOH/g、固形分35質量%)、
A3:アデカボンタイターHUX540((株)ADEKA製、アニオン性水性ウレタン樹脂分散液、pH8、樹脂酸価32mgKOH/g、固形分30質量%)、
A4:ヨドゾールAD157(ヘンケルテクノロジーズジャパン社製、アニオン性水性アクリル樹脂分散液、pH8.5、樹脂酸価16mgKOH/g、固形分49質量%)、
A5:ヨドゾールAD145(ヘンケルテクノロジーズジャパン社製、アニオン性水性アクリル樹脂分散液、pH8.5、樹脂酸価13mgKOH/g、固形分52質量%)。
表1における有機リン酸化合物(B)、コロイダルシリカ(C)、バナジウム化合物(D)の種類は、下記のとおりである。
B1:1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、
B2:ヒドロキシメタンジホスホン酸、
C1:スノーテックスN(日産化学工業(株)製、コロイダルシリカ水分散液、pH9.0〜10.0、粒子径10〜20nm)、
C2:スノーテックスC(日産化学工業(株)製、コロイダルシリカ水分散液、pH8.5〜9.0、粒子径10〜20nm)、
C3:アデライトAT−20A((株)ADEKA製、コロイダルシリカ水分散液、pH9、粒子径10〜20nm)、
D1:メタバナジン酸アンモニウム、
D2:メタバナジン酸ナトリウム。
表1における、炭酸ジルコニウム化合物(E)、シランカップリング剤(F)、ポリオレフィン系ワックス(G)の種類は、下記のとおりである。
E1:炭酸ジルコニウムアンモニウム、
E2:炭酸ジルコニウムナトリウム、
F1:3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
F2:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
G1:ケミパールW−300(三井化学(株)製、ポリエチレンワックス、環球法軟化点132℃、粒子径3μm)、
G2:ケミパールW−700(三井化学(株)製、ポリエチレンワックス、環球法軟化点132℃、粒子径1μm)、
G3:ケミパールWP−100(三井化学(株)製、ポリプロピレンワックス、環球法軟化点148℃、粒子径1μm)。
表1における、その他成分の(H1)は、下記のようにして得られたものである。
(H1):テトラiso−プロポキシチタン10部とiso−プロパノール10部の混合物を30%過酸化水素水10部と脱イオン水100部の混合物中に20℃で1時間かけて撹拌しながら滴下した。滴下終了後25℃で2時間熟成し、黄色透明の少し粘性のあるチタン酸化合物水性液を得た。
実施例25〜58及び比較例12〜22
前記各表面処理組成物を用いて下記表2に示す仕様にて表面処理金属板を得た。
表2における金属板種類は下記のとおりである。
(金属板種類)
GI:メッキ付着量が片面60g/mで、板厚0.8mmの両面溶融亜鉛メッキ鋼板、
EG:メッキ付着量が片面20g/mで、板厚0.8mmの両面電気亜鉛メッキ鋼板、
GA:メッキ付着量が片面45g/mで、板厚0.8mmの両面鉄−亜鉛合金化溶融メッキ鋼板、
GL:メッキ付着量が片面90g/mで、板厚0.8mmの、両面55%アルミニウム−亜鉛溶融メッキ鋼板。
(処理工程)
各例において、表2に示す金属板を、濃度2%のアルカリ脱脂剤「CC−561B」(日本シービーケミカル社製、珪酸3号相当品)水分散液にて、液温65℃で60秒間スプレー脱脂し、ついで液温50℃、スプレー時間20秒間の条件にて湯洗を行った。得られたアルカリ脱脂金属板について、前記各例で得られた表面処理組成物を後記表2に示された組み合わせ及び乾燥皮膜質量に従ってバーコータにて塗布し、金属板の最高到達温度が100℃となるように15秒間加熱乾燥し、各表面処理金属板を得た。
得られた各例の表面処理金属板について、処理皮膜性能を下記試験方法に従って評価した。得られた結果を後記表2に示す。
加工部密着性:加工部が圧延方向に垂直になるように表面処理金属板を幅4cmで切断し3Tベンドの曲げ加工を行った。その後テープ剥離をしたあとの状態を観察した。但し加工部の両端5mmは評価から除外する。
◎:剥離なし、
○:剥離部長さ合計が加工評価部長さの5%以下、
△:剥離部長さ合計が加工評価部長さの6%以上で、かつ30%未満、
×:剥離部長さ合計が加工評価部長さの30%以上。
加工部耐食性:加工部が圧延方向に垂直になるように表面処理金属板を幅4cmで切断し3Tベンドの曲げ加工を行った。その後、脱イオン水に48時間全没させ、加工部における白サビ、黒変の発生状況を観察した。但し加工部の両端5mmは評価から除外する。
◎:白サビ、黒変なし、
○:白サビ、黒変の発生部長さ合計が加工評価部長さの5%以下、
△:白サビ、黒変の発生部長さ合計が加工評価部長さの5%以上で、かつ30%未満、
×:白サビ、黒変の発生部長さ合計が加工評価部長さの30%以上。
エリクセン深絞り性:表面処理金属板をエリクセン社製の金属薄板深絞り試験器142型を使用し、20℃にて深絞り試験を行なった。加工試験の条件は、シートホルダー圧1000kg、ポンチ径50mm、ブランク径110mm、絞り速度10mm/秒、下記評価基準にて被加工物の表面状態より評価した。
◎:被加工物の表面にすり傷が認められない、
○:被加工物の表面にすり傷が認められるが、微小である、
△:被加工物の表面に、全面ではないが、多くのすり傷が認められる、
×:被加工物の表面全面にすり傷が認められる、又は加工できない。
耐塩水噴霧性:表面処理金属板の端面部及び裏面部をシールした試験板に、JIS Z2371に規定する塩水噴霧試験を120時間まで行い、処理膜面の錆の程度を下記基準により評価した。
◎:白錆の発生が認められない、
○:白錆の発生が認められるが、発生程度が処理膜面積の5%未満、
△:白錆の発生程度が処理膜面積の5%以上で、かつ30%未満、
×:白錆の発生程度が処理膜面積の30%以上。
上塗塗膜密着性:表面処理金属板の表面を、濃度2%のアルカリ脱脂剤「CC−561B」(日本シービーケミカル社製、珪酸3号相当品)水分散液にて、液温65℃で60秒間スプレー脱脂し、ついで液温50℃、スプレー時間20秒間の条件にて湯洗を行った。ついで、水切り乾燥した後、「マジクロン1000ホワイト」(関西ペイント社製、アクリル−メラミン樹脂系塗料、白色)を乾燥膜厚が25μmになるようにして塗布し、150℃で20分間焼付けて試験塗板を得た。その試験塗板を約98℃の沸騰水中に2時間浸漬した後、引き上げて室温に2時間放置し、この試験塗板の塗膜面にナイフにて素地に達する縦横各11本の傷を碁盤目状にいれて2mm角の桝目を100個作成した。この碁盤目部にセロハン粘着テープを密着させて瞬間にテープを剥がした際の塗膜の碁盤目塗膜の数より以下の基準で評価した。
◎:上塗塗膜の剥離が認められない、
○:1〜2個の上塗塗膜の剥離が認められる、
△:3〜10個の上塗塗膜の剥離が認められる、
×:11個以上の上塗塗膜の剥離が認められる。
耐水跡性:表面処理金属板にスポイトから脱イオン水を滴下し、20℃恒温室で24時間放置し、水滴が乾いた跡を評価した。表面処理金属板としては、表面処理組成物の皮膜形成後、2時間以内のものを使用した。
◎:水滴跡がまったく分からない、
○:微かに水滴跡が分かる、
△:水滴の輪郭の跡のみが明確に観察される、
×:水滴跡全体の変色が明確に観察される。
Figure 2014055319

Claims (10)

  1. (A)アニオン性水性ポリウレタン樹脂を含有する水性有機樹脂分散液の樹脂固形分100質量部に基いて、固形分量で、
    (B)有機リン酸化合物 0.1〜5.0質量部、
    (C)コロイダルシリカ 5.0〜50質量部、
    (D)バナジウム化合物 0.5〜15質量部、
    (E)炭酸ジルコニウム化合物 1.0〜20質量部、
    (F)シランカップリング剤 0.1〜5.0質量部、及び
    (G)ポリオレフィン系ワックス 5.0〜30質量部
    を含有し、かつフッ素化合物を含有しないことを特徴とする水性金属表面処理組成物。
  2. 水性有機樹脂分散液(A)が、水性有機樹脂分散液(A)の樹脂固形分100質量部に基いて、固形分量で、アニオン性水性ポリウレタン樹脂20〜80質量部及び水分散性アクリル樹脂20〜80質量部からなるものである請求項1記載の表面処理組成物。
  3. 有機リン酸化合物(B)が、ヒドロキシメタンジホスホン酸及び1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1又は2に記載の表面処理組成物。
  4. シランカップリング剤(F)が、エポキシ基含有シランカップリング剤である請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面処理組成物。
  5. ポリオレフィン系ワックス(G)が、ポリエチレンワックス及びポリプロピレンワックスから選ばれる少なくとも1種のワックスである請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面処理組成物。
  6. ポリオレフィン系ワックス(G)が、ポリオレフィン系ワックス(G)の固形分100質量部に基いて、固形分量で、ポリエチレンワックス10〜50質量部及びポリプロピレンワックス50〜90質量部からなるものである請求項1〜5のいずれか一項に記載の表面処理組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の水性金属表面処理組成物を、金属製被塗物上に塗布し、乾燥させることを特徴とする金属表面処理方法。
  8. 金属製被塗物が、金属表面に第1層としての表面処理がなされたものであり、該表面処理された金属表面上に、請求項1〜6のいずれか一項に記載の水性金属表面処理組成物を塗布し、乾燥させる請求項7記載の金属表面処理方法。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の水性金属表面処理組成物による表面処理が金属製被塗物の表面になされてなる表面処理金属板。
  10. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の水性金属表面処理組成物による処理皮膜の皮膜量が、固形分で0.5〜3.5g/mである請求項9に記載の表面処理金属板。
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