JP2014054802A - 電気機械変換素子、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置 - Google Patents

電気機械変換素子、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置 Download PDF

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Masahiro Ishimori
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Abstract

【課題】低コスト化を図ると共に安定したインク吐出特性を得る。
【解決手段】金属から成り、基板201または成膜振動板202との界面に密着層203を介して設けられる第1の電極204と、酸化物から成る第2の電極205と、電気―機械変換膜206と、酸化物から成る第3の電極207と、金属から成る第4の電極208と、がこの順に形成される電気機械変換素子200であって、第4の電極208、第3の電極207から電気−機械変換膜206までをエッチングして個別化する際に、第2の電極205をエッチングストップ層とし、第3の電極207および第4の電極208を個別電極213、第1の電極204および第2の電極205を共通電極214とし、個別電極213および共通電極213に、コンタクトホール212を有する絶縁保護膜209を形成するに際し、共通電極214の最表面が第2の電極205となり、個別電極213の最表面が第4の電極208となるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気機械変換素子、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば、液滴吐出ヘッド(液体吐出ヘッド)で構成した液滴吐出装置を用いて、記録材(以下、用紙ともいうが材質を限定するものではなく、記録媒体、シート、被記録媒体、記録用紙、転写材、記録紙なども同義で使用する)を搬送しながら、液体としてのインクを記録材に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる)を行なう、いわゆるインクジェット方式の画像形成装置(以下、インクジェット記録装置ともいう)が知られている。なお、本明細書における「記録」には、文字や図形等の意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を被記録媒体に付与することも含むものとする。
インクジェット記録装置の液滴吐出ヘッドの従来構成の一例について、図11を参照して説明する。図11に示す液滴吐出ヘッドは、インク滴を吐出するノズル902、ノズル902が形成されるノズル板903、このノズル902が連通する圧力室(加圧室、インク流路、加圧液室、吐出室、液室等とも称す)901、圧力室901が形成される圧力室基板(Si基板)904、圧力室901内のインクを加圧する圧電素子であって、下部電極906、電気−機械変換膜907および上部電極908からなる電気機械変換素子909、インク流路の壁面を形成する振動板(下地)905から構成される。
この液滴吐出ヘッドは、下部電極906と上部電極908に電圧を印加して電気−機械変換素子909を振動させてエネルギーを発生させ、圧力室901内のインクを加圧することによってノズル902からインク滴を吐出させるものである。
インクジェット式の液滴吐出ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものとの2種類の液滴吐出ヘッドが知られている。
たわみ振動モードのアクチュエータを使用したものとしては、例えば、振動板の表面全体に亘って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法により圧力室に対応する形状に切り分けて各圧力室に独立するように圧電素子を形成したものが知られている。
たわみ振動モードのアクチュエータに使用される圧電素子としては、例えば、共通電極である下部電極(下電極)と、下部電極上に形成されたPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)膜(圧電体層)と、PZT膜上に形成された個別電極である上部電極(上電極)とで構成され、さらに、上部電極上には層間絶縁膜(絶縁保護膜)が形成されて下部電極と上部電極との絶縁が図られ、この層間絶縁膜に開口されたコンタクトホールを介して上部電極に電気的に接続される配線が設けられた構造が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
しかしながら、上記特許文献に記載される共通電極である下部電極としては主に白金(Pt)などの金属電極を用いたものであり、このような構成ではPZTに含まれる鉛(Pb)の拡散によるPtの特性劣化への影響があるため、疲労特性に対する保証が懸念されるほか、金属電極と圧電体層との密着性が十分でなく信頼性に課題があった。
特許文献3には、インクジェット式記録ヘッドを構成する振動板の初期撓みを低減するため、振動板を介して設けられる圧電素子(下部電極−圧電体層−上部電極)の圧電体層と共に用いられる少なくとも一層を、圧縮応力を有する圧縮膜とすること、さらにこれに関連して、圧縮膜を鉛の拡散を防止する金属酸化膜とすることが開示されている。
しかしながら、下部電極を金属酸化膜とする場合、下部電極が複数の圧電素子に共通して設けられているため、多数の圧電素子を同時に駆動して多数のインク滴を一度に吐出させると、電圧降下が発生して圧電素子の変位量が不安定となり、インク吐出特性が低下するという問題があった。さらに、下部電極に酸化物電極を用いた場合、酸化物電極の比抵抗値が金属電極に比べて約10〜10倍高くなるため、このような問題が特に生じやすい。
この点に対し、特許文献4には、独立した素子構成体(酸化物から成る第1の電極と、該第1の電極上に電気−機械変換膜と、該電気−機械変換膜上に酸化物から成る第2の電極とが順次設けられた構成体)を複数有し、少なくとも酸化物から成る第1の電極に金属から成る第3の電極が共通電極として導通形成されている電気−機械変換素子が開示されている。
特許文献4に記載の発明によれば、多数の電気−機械変換素子(圧電素子)を同時に駆動して多数のインク滴を一度に吐出させた場合でも圧電素子の変位量が安定し、良好なインク吐出特性が得られ、特に、電気−機械変換膜としてPZTを使用した場合においても、鉛(Pb)の拡散を抑制することができるため、長期間使用しても疲労による特性低下が抑制され、信頼性が高くインク吐出特性が良好に維持することができる。
すなわち、下部電極としては、酸化物電極単層のみで構成する場合は十分な厚みを確保することが必要となるため、特許文献4のように、酸化物電極と金属電極の2層で構成することが好ましい。
また、圧電体層としては、個別化した構成で形成されることが好ましい。圧電体層がベタ膜で構成されている場合と個別化されているときでは、圧力発生させるときの変位量で大きな違いが生じるからである。しかしながら、例えば、スピンコートやスパッタ工法を用いて成膜した後に、リソグラフィ法により圧電体層を個別化する際には、圧電体層のオーバーエッチングによって下部電極もエッチングされてしまうという問題がある。この場合、層間絶縁膜に開口されたコンタクトホールを介して下部電極に電気的に接続される配線が設けられた構造では、オーバーエッチングにより下部電極が十分な厚みが確保されていないため、インク吐出において不具合が発生しやすいという問題がある。
このため、圧電体層と下部電極との選択比が十分取れない場合においては、下部電極の膜厚を十分厚くする必要が出てくる。この場合、Ptをベースとした金属電極を下部電極として使用する場合においては、Ptの膜厚を厚くする必要が出てくるため、コストアップにも繋がってしまう。
また、Ptの膜厚を十分厚くした場合において、圧電体層をPZTから構成される材料としたときには、PZT膜の配向性等を十分制御することが出来ず、十分な膜特性を得ることができないという問題が生じ得る。
そこで本発明は、下部電極を酸化物電極と金属電極の2層から構成し、酸化物電極層を圧電体層のエッチングストップ層としての機能を有するようにして、酸化物電極層の下に位置する金属電極層のオーバーエッチングによる膜厚の減少を抑制して薄膜化を可能とし、低コスト化を図ると共に、安定したインク吐出特性を得ることができる電気機械変換素子、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る電気機械変換素子は、金属から成り、基板または下地膜上との界面に密着層を介して設けられる第1の電極と、酸化物から成る第2の電極と、電気―機械変換膜と、酸化物から成る第3の電極と、金属から成る第4の電極と、がこの順に形成される電気機械変換素子であって、前記第4の電極、前記第3の電極から前記電気−機械変換膜までをエッチングして個別化する際に、前記第2の電極をエッチングストップ層とし、前記第3の電極および前記第4の電極を個別電極、前記第1の電極および第2の電極を共通電極とし、前記個別電極および前記共通電極に、コンタクトホールを有する絶縁保護膜を形成するに際し、前記コンタクトホールを通じた前記共通電極の最表面が前記第2の電極となり、前記接続部と接触する前記個別電極の最表面が前記第4の電極となるようにしたものである。
本発明によれば、低コスト化を図ると共に安定したインク吐出特性を得ることができる。
本実施形態に係る電気機械変換素子の層構成を示す模式図である。 電気機械変換素子の構成の一例を示す(A)断面図、(B)上面図である。 電気機械変換素子の構成の他の例を示す(A)断面図、(B)上面図である。 SRO結晶性を示すグラフである。 電気機械変換素子の構成の他の例を示す(A)断面図、(B)上面図である。 本実施形態に係る液滴吐出ヘッドの断面構成を示す模式図である。 電気機械変換素子を有する液滴吐出ヘッドを備えたインクジェット記録装置の一例を示す斜視説明図である。 インクジェット記録装置の機構部の側面説明図である。 比較例に係る電気機械変換素子の構成を示す(A)断面図、(B)上面図である。 実施例で作製した電気−機械変換素子の代表的なP−Eヒステリシス曲線を示すグラフである。 液滴吐出ヘッドの従来構成を示す模式図である。
以下、本発明に係る構成を図1から図10に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
(電気機械変換素子)
本実施形態に係る電気機械変換素子(電気機械変換素子200)は、金属から成り、基板(基板201)または下地膜(成膜振動板202)上との界面に密着層(密着層203)を介して設けられる第1の電極(第1の電極204)と、酸化物から成る第2の電極(第2の電極205)と、電気―機械変換膜(電気―機械変換膜206)と、酸化物から成る第3の電極(第3の電極207)と、金属から成る第4の電極(第4の電極208)と、がこの順に形成される電気機械変換素子であって、第4の電極、第3の電極から電気−機械変換膜までをエッチングして個別化する際に、第2の電極をエッチングストップ層とし、第3の電極および第4の電極を個別電極(個別電極214)、第1の電極および第2の電極を共通電極(共通電極213)とし、個別電極および共通電極に、コンタクトホール(コンタクトホール212)を有する絶縁保護膜(絶縁保護膜209)を形成するに際し、コンタクトホールを通じた共通電極の最表面が第2の電極となり、個別電極の最表面が第4の電極となるようにしたものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
本実施形態に係る電気機械変換素子(圧電素子)200の層構成を図1に示す。電気機械変換素子200は、第1の電極204、第2の電極205、電気−機械変換膜206、第3の電極207および第4の電極208をこの順で有している。第1の電極204および第2の電極205が下部電極(共通電極213)、第3の電極207および第4の電極208が上部電極(個別電極214)に相当する(詳細は後述する)。また、第1の電極204以下には、密着層203、成膜振動板202、基板201がこの順で形成される。なお、以下の説明において、密着層203を含めて電気機械変換素子200とする場合もある。
さらに、電気機械変換素子200は、絶縁保護膜(層間絶縁膜)209、引き出し配線としての第5の電極210および第6の電極211を有している。図2(A)は電気機械変換素子200の構成を示す断面図、(B)は上面図である。なお、共通電極213は第5の電極210、第2の電極205および第1の電極204からなり、個別電極214は第6の電極211、第4の電極208および第3の電極207からなる(詳細は後述する)。
絶縁保護膜209には、コンタクトホール212が形成されており、図2(A)に示すように、コンタクトホール212を介して第2の電極205と第5の電極210、第4の電極208と第6の電極211とが導通した構成となっている。コンタクトホール212は、例えば、10μm×10μmで形成される。
電気−機械変換膜206としてPZTを材料として抽出した場合(以下、PZT206とも称す)、第2の電極205に酸化物電極を用いることでPb拡散を防止するとともに、PZT206を図2のようにリソグラフィ法によりパターニングする際に、第2の電極205にPZT206のオーバーエッチングを抑制するためのエッチングストップ層として機能を持たせることで、第1の電極204までエッチングされることを抑制している。
第1の電極204としては、Pt等の比抵抗(電気抵抗率)の十分低い金属膜を設けることで、共通電極213に対して十分な電流を供給している。このため第1の電極204までのオーバーエッチングを抑制することにより、オーバーエッチングを見越した膜厚を確保する必要がなくなるため、Pt等の高価な材料系を成膜するときには、非常にコスト的なメリットが得られ、低コスト化を図ることができる。
さらに、第1の電極204自体の厚みが厚くなってくると、第2の電極205、PZT206の結晶配向性を制御することが困難になり、結果的にインク吐出として十分な変位が得られていない等の不具合が発生しやすくなる。
そこで、本実施形態では、図2に示すように、共通電極213に相当するところについて、絶縁保護膜209に開口されたコンタクトホール212を介して、第2の電極205と第5の電極210が導通した構成としている。
絶縁保護膜209にコンタクトホール212を作製する際に、絶縁保護膜209をリソグラフィ法等によりパターニングを行うが、第2の電極205としては、絶縁保護膜209のオーバーエッチングにより、第2の電極205の膜厚は若干薄くなってくる。ここで配線とエッチングストップ層、すなわち、PZT206、絶縁保護膜209のオーバーエッチングの影響を受けた第2の電極界面と第5の電極界面で十分な接触抵抗が確保されることが非常に重要となる。十分な接触抵抗が取れなければ、インク吐出において不具合が発生しやすいといえるからである。
そこで、本実施形態では、以下に詳細に述べるように、酸化物電極層である第2の電極205の材料、成膜方式、成膜条件、比抵抗等を所定の条件とすることで、配線とエッチングストップ層の接触抵抗において十分な特性を得て、インク吐出特性を良好に保持できるようにしている。
また、図3に示すように、共通電極213に相当するところについて、絶縁保護膜209に開口されたコンタクトホール212を介して、第1の電極204と第5の電極210が導通した構成としても良い。なお、共通電極213でのコンタクトホール212での接触抵抗としては、第1の電極204と第5の電極210が接触して導通した方が、接触抵抗としては安定しやすいが、反面、絶縁保護膜209のオーバーエッチング量のプロセス管理は難しい。
以下に、図2に示した電気機械変換素子200、基板201、振動版202等の各構成の材料、工法等について具体的に説明する。
[基板]
基板201としては、シリコン単結晶基板を用いることが好ましい。また、その厚みは、通常100〜600μmであることが好ましい。面方位としては、(100)、(110)、(111)と3種あるが、半導体産業では一般的に(100)、(111)が広く使用されており、本実施形態においては、主に(100)の面方位を持つ単結晶基板を主に使用した。
また、基板201に圧力室216(図6参照)を作製する場合、エッチング法を利用してシリコン単結晶基板に加工を施していくが、この場合のエッチング方法としては、異方性エッチングを用いることが一般的である。異方性エッチングとは結晶構造の面方位に対してエッチング速度が異なる性質を利用したものである。
例えば、KOH等のアルカリ溶液に浸漬させた異方性エッチングでは、(100)面に比べて(111)面は約1/400程度のエッチング速度となる。したがって、面方位(100)では約54°の傾斜を持つ構造体が作製できるのに対して、面方位(110)では深い溝を掘ることができるため、より剛性を保ちつつ、配列密度を高くすることができることが分かっており、(110)の面方位を持った単結晶基板を使用することも可能である。ただし、この場合は、マスク材であるSiOもエッチングされてしまう点に留意すべきである。
[振動板(下地、成膜振動板)
上述のように、電気機械変換素子200によって発生した力を受けて、振動板(下地、成膜振動板)202が変形変位して、圧力室のインク滴を吐出させる。そのため、下地202としては所定の強度を有したものであることが好ましい。
材料としては、Si、SiO、SiをCVD法により作製したものが挙げられる。さらに、後述する下部電極(第1の電極204、第2の電極205)、電気−機械変換膜206の線膨張係数に近い材料を選択することが好ましい。特に、電気−機械変換膜206としては、一般的に材料としてPZTが使用されることから線膨張係数8×10−6[1/K]に近い線膨張係数が適当であり、5×10−6〜10×10−6[1/K]の線膨張係数を有した材料が好ましく、さらには7×10−6〜9×10−6[1/K]の線膨張係数を有した材料がより好ましい。
具体的な材料としては、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化イリジウム、酸化
ルテニウム、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化オスミウム、酸化レニウム、酸化ロジ
ウム、酸化パラジウム及びそれらの化合物等であり、これらをスパッタ法もしくは、So
l−gel法(ゾルゲルプロセス)を用いてスピンコーターにて作製することができる。
膜厚としては0.1〜10μmが好ましく、0.5〜3μmがさらに好ましい。この範囲より小さいと圧力室の加工が難しくなり、この範囲より大きいと振動板202が変形変位しにくくなり、インク滴の吐出が不安定になるためである。
[密着層]
密着層203は、チタン(Ti)をスパッタ成膜後、RTA(rapid thermal
annealing)装置を用いて、650〜800℃(750℃以上が好ましい)、1〜30分、O雰囲気でチタン膜を熱酸化して、チタン膜を酸化チタン膜にする。
酸化チタン膜を作成するには反応性スパッタでもよいが、チタン膜の高温による熱酸化法が望ましい。反応性スパッタによる作製では、シリコン基板を高温で加熱する必要があるため、特別なスパッタチャンバ構成を必要とするためである。さらに、一般の炉による酸化よりも、RTA装置による酸化の方がチタンO膜の結晶性が良好になる。これは、通常の加熱炉による酸化によれば、酸化しやすいチタン膜は、低温においてはいくつもの結晶構造を作るため、一旦、それを壊す必要が生じるためである。したがって、昇温速度の速いRTA装置による酸化の方が良好な結晶を形成するために有利である。またTi以外の材料としては、Ta,Ir,Ru等の材料を用いることも好ましい。
密着層203の膜厚としては、10〜50nmが好ましく、15〜30nmがさらに好ましい。この範囲以下の場合においては、密着性に懸念が生じ、この範囲以上となるとその上で作製する電極膜の結晶の質に影響が生じるおそれがあるためである。
[第1の電極、第4の電極]
第1の電極204および第4の電極208には金属材料が用いられる。金属材料としては、高い耐熱性と低い反応性を有する白金を用いることが一般的であるが、鉛に対しては十分なバリア性を持つとはいえない場合もあるため、イリジウムや白金−ロジウムなどの白金族元素や、これら合金膜を用いても良い。なお、白金を使用する場合には下地(特にSiO)との密着性が悪いために、先の密着層203を先に積層することが好ましい。
作製方法としては、スパッタ法や真空蒸着等の真空成膜が一般的である。第1の電極204の膜厚としては、80〜200nmが好ましく、100〜150nmがより好ましい。この範囲より薄い場合においては、共通電極213として十分な電流を供給することができないおそれがあり、インク吐出をする際に不具合が発生するおそれがあるためである。
また、この範囲より厚い場合においては、白金族元素の高価な材料を使用する場合においては、コストアップとなる点や、白金を材料とした場合においては、膜厚を厚くしていたったときに表面粗さが大きくなり、その上に作製する第2の電極205やPZT206の表面粗さや結晶配向性に影響を及ぼして、インク吐出に十分な変位が得られないような不具合が発生するおそれがあるためである。
第4の電極208の膜厚としては、30〜200nmが好ましく、50〜120nmがより好ましい。この範囲より薄い場合においては、個別電極214として十分な電流を供給することができないおそれがあり、インク吐出をする際に不具合が発生するおそれがあるためである。
一方、この範囲より厚い場合においては、白金族元素の高価な材料を使用する場合においては、コストアップとなる点や白金を材料とした場合においては、膜厚を厚くしていたったときに表面粗さが大きくなり、絶縁保護膜209を介して第6の電極211を作製する際に、膜剥がれ等のプロセス不具合が発生するおそれがあるためである。
[第2の電極、第3の電極]
第2の電極205および第3の電極207には、SrRuOを用いることが好ましい。また、Sr(A)(1−x)Ru(B)(1−y)、A=Ba,Ca、B=Co,Ni、x、y=0〜0.5で記述されるような材料を用いることもできる。
成膜方法としては、スパッタ法を用いることができる。スパッタ条件によってSrRuO薄膜の膜質が変わるが、特に結晶配向性を重視し、第1の電極204のPt(111)にならってSrRuO膜についても(111)配向させるためには、成膜温度については500℃以上での基板加熱を行い、成膜することが好ましい。
例えば、参考文献(特許第3782401号公報)では、SRO(ルテニウム酸ストロンチウム)成膜条件について、室温成膜で、その後、RTA処理にて結晶化温度(650℃)で熱酸加している。この場合、SRO膜としては、十分結晶化され、電極としての比抵抗としても十分な値が得られるが、膜の結晶配向性としては、(110)が優先配向しやすくなり、その上に成膜したPZTについても(110)配向しやすくなる。
Pt(111)上に作製したSRO結晶性については、PtとSROで格子定数が近いため、通常のθ−2θ法(分光回折法)による測定では、SRO(111)とPt(111)の2θ位置が重なってしまい判別が難しい。つまり、Ptについては消滅則の関係からPsi=35°傾けた2θが約32°付近の位置には回折線が打ち消し合い、回折強度が見られない。
そのため、Psi方向を約35°傾けて、2θが約32°付近のピーク強度で判断することでSROが(111)に優先配向しているかを確認することができる。
図4は、2θ=32°に固定し、Psiを振ったときのピーク強度を示す。Psi=0°ではSRO(110)ではほとんど回折強度が見られず、Psi=35°付近において、回折強度が見られることから、本成膜条件にて作製したものについては、SROが(111)配向していることが確認できた。また、上述した室温成膜とRTA処理により作製されたSROについては、Psi=0°のときにSRO(110)の回折強度が見られた。
詳細は後述するが、圧電アクチュエータとして連続動作したときに、駆動させた後の変位量が、初期変位に比べてどのくらい劣化したかを見積もったところ、PZTの配向性が非常に影響しており、(110)では変位劣化抑制において不十分である。さらに、SRO膜の表面粗さを見たときに、成膜温度に影響し、室温から300℃では表面粗さが非常に小さく2nm以下となる。なお、粗さについては原子間力顕微鏡(AFM)により測定される表面粗さ(平均粗さ)を指標としている。
表面粗さとしては、非常にフラットにはなっているが、結晶性が十分でなく、その後成膜したPZTの圧電アクチュエータとしての初期変位や連続駆動後の変位劣化については十分な特性が得られない。表面粗さとしては、4〜15nmになっていることが好ましく、6〜10nmがさらに好ましい。この範囲を超えると、その後成膜したPZTの絶縁耐圧が非常に悪く、リークしやすくなる。したがって、上述に示すような、結晶性や表面粗さを得るためには、成膜温度としては500℃〜700℃、好ましくは520℃〜600℃の範囲で成膜を実施している。
成膜後のSrとRuの組成比については、Sr/Ruが0.82以上1.22以下であることが好ましい。この範囲から外れると比抵抗が大きくなり、電極として十分な導電性が得られなくなるおそれがある。
第2の電極205としてのSRO膜の膜厚としては、40〜150nmが好ましく、50〜80nmがさらに好ましい。この膜厚範囲よりも薄い場合、初期変位や連続駆動後の変位劣化については十分な特性が得られない点や、PZTのオーバーエッチングを抑制するためのエッチングストップ層としての機能が得られにくくなるおそれがある。一方、この膜厚範囲を超えると、その後成膜したPZTの絶縁耐圧が悪く、リークしやすくなるおそれがある。
また、比抵抗としては、5×10−3[Ω・cm]以下になっていることが好ましく、さらに1×10−3[Ω・cm]以下になっていることが好ましい。この範囲よりも大きくなると共通電極213として、第5の電極210との界面で接触抵抗が十分得られず、共通電極213として十分な電流を供給することができなくなり、インク吐出をする際に不具合が発生するおそれがある。
また、第3の電極207としてのSRO膜の膜厚としては、20〜80nmが好ましく、40〜60nmがさらに好ましい。この膜厚範囲よりも薄い場合、初期変位や変位劣化特性については十分な特性が得られないおそれがある。一方、この膜厚範囲を超えると、その後成膜したPZTの絶縁耐圧が悪く、リークしやすくなるおそれがある。
[電気−機械変換膜]
電気−機械変換膜206の材料としては、PZTを主に使用する。PZTとはジルコン酸鉛(PbTiO)とチタン酸(PbTiO)の固溶体で、その比率により特性が異なる。一般的に優れた圧電特性を示す組成はPbTiOとPbTiOの比率が53:47の割合である。化学式では、Pb(Zr0.53,Ti0.47)O、一般には、PZT(53/47)と示される。PZT以外の複合酸化物としてはチタン酸バリウムなどが挙げられ、この場合はバリウムアルコキシド、チタンアルコキシド化合物を出発材料にし、共通溶媒に溶解させることでチタン酸バリウム前駆体溶液を作製することもできる。
これら材料は一般式ABO(A=Pb,Ba,Sr、B=Ti,Zr,Sn,Ni,Zn,Mg,Nbを主成分とする)で記述される複合酸化物が該当する。その具体例としては、(Pb1-xBax)(Zr,Ti)O、(Pb1-xSrx)(Zr,Ti)Oなどが挙げられ、これらはAサイトのPbを一部BaやSrで置換したものである。このような置換は2価の元素であれば可能であり、その効果は熱処理中の鉛の蒸発による特性劣化を低減させる作用を示す。
電気−機械変換膜206の作製方法としては、スパッタ法もしくは、Sol−gel法(ゾルゲルプロセス)を用いてスピンコーターにて作製することができる。その場合は、パターニング化が必要となるので、フォトリソエッチング等により所望のパターンを得る。
電気−機械変換膜206としてPZT膜をSol−gel法により作製した場合、出発材料に酢酸鉛、ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシド化合物を出発材料にし、共通溶媒としてメトキシエタノールに溶解させ均一溶液を得ことで、PZT前駆体溶液が作製できる。金属アルコキシド化合物は大気中の水分により容易に加水分解してしまうので、前駆体溶液に安定剤としてアセチルアセトン、酢酸、ジエタノールアミンなどの安定化剤を適量、添加しても良い。
下地基板全面にPZT膜を得る場合、スピンコートなどの溶液塗布法により塗膜を形成し、溶媒乾燥、熱分解、結晶化の各々の熱処理を施すことで得られる。塗膜から結晶化膜への変態には体積収縮が伴うので、クラックフリーな膜を得るには一度の工程で100nm以下の膜厚が得られるように前駆体濃度の調整が必要になる。
電気−機械変換膜206の膜厚としては0.5〜5μmが好ましく、さらに好ましくは1〜2μmとなる。この範囲より小さいと十分な変位を発生することができないおそれがあり、この範囲より大きいと何層も積層させていくため、工程数が多くなりプロセス時間が長くなることに繋がる。
[絶縁保護膜]
絶縁保護膜209は、成膜・エッチングの工程による圧電素子へのダメージを防ぐとともに、大気中の水分が透過しづらい材料を選定する必要があるため、緻密な無機材料・アルミナ膜、シリコン酸化膜、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜等)とする必要がある。なお、有機材料では十分な保護性能を得るためには膜厚を厚くする必要があるため適さない。絶縁保護膜209を厚い膜とした場合、振動板の振動変位を著しく阻害してしまうため、吐出性能の低いインクジェットヘッドなってしまうためである。
薄膜で高い保護性能を得るには、酸化物,窒化物,炭化膜を用いるのが好ましいが、絶縁保護膜209の下地となる、電極材料、圧電体材料、振動板材料と密着性が高い材料を選定する必要がある。
また、絶縁保護膜209の成膜方法も圧電素子を損傷しない成膜方法を選定する必要があるため、反応性ガスをプラズマ化して基板上に堆積するプラズマCVD法やプラズマをターゲット材に衝突させて飛ばすことで成膜するスパッタリング法は好ましくないといえる。
絶縁保護膜209の好ましい成膜方法としては、蒸着法、ALD法などが例示できるが、使用できる材料の選択肢が広いALD法がより好ましい。好ましい材料としては、Al,ZrO,Y,Ta,TiOなどのセラミクス材料に用いられる酸化膜が例として挙げられる。また、ALD法を用いることにより、膜密度の非常に高い薄膜を作製し、プロセス中でのダメージを抑制することができる。
絶縁保護膜209の膜厚は、圧電素子の保護性能を確保できる十分な薄膜とする必要があると同時に、振動板202の変位を阻害しないように可能な限り薄くする必要がある。絶縁保護膜209の好ましい膜厚は20〜100nmの範囲である。100nmより厚い場合は、振動板の変位が低下するため、吐出効率の低いインクジェットヘッドとなり、一方、20nmより薄い場合は圧電素子の保護層としての機能が不足してしまうため、圧電素子の性能が低下してしまうおそれがある。
また、図5に示すように、2層目の絶縁保護膜215を設け、絶縁保護膜を2層にすることも好ましい。この場合、2層目の絶縁保護膜215を厚くするため、振動板202の振動変位を著しく阻害しないように第3、第4の電極部付近において2層目の絶縁保護膜215を開口するような構成としても良い。
2層目の絶縁保護膜215としては、任意の酸化物,窒化物,炭化物またはこれらの複合化合物を用いることができるが、半導体デバイスで一般的に用いられるSiOを用いることができる。成膜方法は任意の方法を用いることができ、例えば、CVD法,スパッタリング法によれば良く、電極形成部等のパターン形成部の段差被覆を考慮すると等方的に成膜できるCVD法を用いることが好ましい。
また、2層目の絶縁保護膜215の膜厚は共通電極および個別電極配線に印加される電圧で絶縁破壊されない膜厚とする必要がある。すなわち絶縁保護膜209に印加される電界強度を、絶縁破壊しない範囲に設定する必要がある。さらに、2層目の絶縁保護膜215の下地の表面性やピンホール等を考慮すると膜厚は200nm以上必要であり、さらに好ましくは500nm以上である。
[第5の電極、第6の電極]
第5の電極209および第6の電極210は、Ag合金,Cu,Al,Al合金,Au,Pt,Irのいずれかから成る金属電極材料であることが好ましい。作製方法としては、スパッタ法、スピンコート法を用いて作製し、その後フォトリソグラフィ、エッチング等により所望のパターンを得る。
また、第5の電極209および第6の電極210は、同一プロセス中に作製されることが好ましい。これにより、電極作製におけるプロセスの効率化を図ることができる。
第5の電極209および第6の電極210の膜厚としては、0.1〜20μmが好ましく、0.2〜10μmがさらに好ましい。この範囲より小さいと抵抗が大きくなり電極に十分な電流を流すことができなくなり、ヘッド吐出が不安定になるおそれがあり、この範囲より大きいとプロセス時間が長くなることに繋がる。
また、共通電極213、個別電極214としてコンタクトホール212での接触抵抗として、共通電極213としては10Ω以下、個別電極214としては1Ω以下が好ましく、さらには、共通電極213としては5Ω以下、個別電極214としては0.5Ω以下が好ましい。この範囲を超えると十分な電流を供給することができなくなり、インク吐出をする際に不具合が発生するおそれがある。
以上説明した、本実施形態に係る電気機械変換素子によれば、下部電極を酸化物電極と金属電極の2層から構成し、酸化物電極層を圧電体層のエッチングストップ層としての機能を有するようにして、酸化物電極層の下に位置する金属電極層のオーバーエッチングによる膜厚の減少を抑制して、金属電極層の薄膜化を可能とすることで、低コスト化を図ると共に安定したインク吐出特性を得ることができる。また、簡便な製造工程で、かつバルクセラミックスと同等の性能を持つ電気−機械変換素子が形成できる。また、酸化物電極層の材料、成膜方式、成膜条件、比抵抗等を所定の条件とすることで、配線とエッチングストップ層の接触抵抗において十分特性を得ることができ、インク吐出特性を良好に保持して、高密度に配列可能な電気機械変換素子とすることができる
(液滴吐出ヘッド)
図6に液滴吐出ヘッドが複数配置された液滴吐出ヘッドを示す。以上説明した電気機械変換素子200(204〜211(215))を吐出駆動手段として用い、密着層203、振動板202、基板201を形成し、さらに、圧力室216を形成するために裏面からのエッチング除去、ノズル217を有するノズル板218を接合することで、1ノズルの液滴吐出ヘッドが構成される。なお、液体供給手段、流路、流体抵抗等の図示は省略している。
(インクジェット記録装置)
次に、以上説明した電気機械変換素子200(204〜211(215))を有する液滴吐出ヘッドを備えたインクジェット記録装置(液滴吐出装置、画像形成装置)の一例について図7および図8を参照して説明する。なお、図7はインクジェット記録装置の斜視説明図、図8はインクジェット記録装置の機構部の側面説明図である。
インクジェット記録装置は、記録装置本体81の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ93、キャリッジに搭載した液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド94、記録ヘッド94へインクを供給するインクカートリッジ95等で構成される印字機構部82等を収納し、装置本体81の下方部には前方側から多数枚の用紙83を積載可能な給紙カセット(給紙トレイ)84を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙83を手差しで給紙するための手差しトレイ85を開倒することができ、給紙カセット84或いは手差しトレイ85から給送される用紙83を取り込み、印字機構部82によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ86に排紙する。
印字機構部82は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド91と従ガイドロッド92とでキャリッジ93を主走査方向に摺動自在に保持し、このキャリッジ93にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する記録ヘッド94を複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。また、キャリッジ93には記録ヘッド94に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ95を交換可能に装着している。
インクカートリッジ95は上方に大気と連通する大気口、下方にはインクジェットヘッドへインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力によりインクジェットヘッドへ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、記録ヘッドとしてここでは各色のヘッド94を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。
ここで、キャリッジ93は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド91に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド92に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ93を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ97で回転駆動される駆動プーリ98と従動プーリ99との間にタイミングベルト100を張装し、このタイミングベルト100をキャリッジ93に固定しており、主走査モータ97の正逆回転によりキャリッジ93が往復駆動される。
一方、給紙カセット84にセットした用紙83をヘッド94の下方側に搬送するために、給紙カセット84から用紙83を分離給装する給紙ローラ101及びフリクションパッド102と、用紙83を案内するガイド部材103と、給紙された用紙83を反転させて搬送する搬送ローラ104と、この搬送ローラ104の周面に押し付けられる搬送コロ105及び搬送ローラ104からの用紙83の送り出し角度を規定する先端コロ106とを設けている。搬送ローラ104は副走査モータ107によってギヤ列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ93の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ104から送り出された用紙83を記録ヘッド94の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材109を設けている。この印写受け部材109の用紙搬送方向下流側には、用紙83を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ111、拍車112を設け、さらに用紙83を排紙トレイ86に送り出す排紙ローラ113及び拍車114と、排紙経路を形成するガイド部材115,116とを配設している。
記録時には、キャリッジ93を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド94を駆動することにより、停止している用紙83にインクを吐出して1行分を記録し、用紙83を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙83の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙83を排紙する。
また、キャリッジ93の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、ヘッド94の吐出不良を回復するための回復装置117を配置している。回復装置117はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ93は印字待機中にはこの回復装置117側に移動されてキャッピング手段でヘッド94をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でヘッド94の吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
このように、本実施形態に係るインクジェット記録装置においては上述の電気機械変換素子200を有する液滴吐出ヘッドを用いて作製したインクジェットヘッドを搭載しているので、インク滴吐出不良がなく、安定したインク滴吐出特性が得られて、画像品質を向上させることができる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば、本発明に係る液滴吐出装置は、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、これらの複合機などにも適用することができる。また、インク以外の液体、例えばDNA試料やレジスト、パターン材料などを吐出する液滴吐出ヘッドや液滴吐出装置、或いはこれらを備える画像形成装置にも適用することができる。
また、画像形成装置としてインクジェットプリンタを例として説明したが、インクジェットコピー、インクジェットファックス、あるいはそれらの複合型記録装置にも適用できる。また、画像形成装置以外にも、インクジェット技術を用いたカラーフィルター製造装置、金属配線製造装置、捺染装置、DNAチップ製造装置など工業用製造装置にも適用できる。
また、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミック等の被記録媒体に対して記録を行うプリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリント部を有するワードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わせた産業用記録装置にも適用することができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
シリコンウェハに熱酸化膜(膜厚1μm)を形成し、層間膜(密着層203)として、チタン膜(膜厚30nm)をスパッタ装置にて成膜した後に、RTAを用いて750℃にて熱酸化し、引き続き第1の電極204として白金膜(膜厚100nm)、第2の電極205としてSrRuO膜(膜厚60nm)をスパッタ成膜した。スパッタ成膜時の基板加熱温度については550℃にて成膜を実施した。次に、電気−機械変換膜206としてPb:Zr:Ti=114:53:47に調整された溶液を準備し、スピンコート法により膜を成膜した。
具体的な前駆体塗布液の合成については、出発材料に酢酸鉛三水和物、イソプロポキシドチタン、イソプロポキシドジルコニウムを用いた。酢酸鉛の結晶水はメトキシエタノールに溶解後、脱水した。化学両論組成に対し鉛量を過剰にした。熱処理中のいわゆる鉛抜けによる結晶性低下を防ぐためである。
イソプロポキシドチタン、イソプロポキシドジルコニウムをメトキシエタノールに溶解し、アルコール交換反応、エステル化反応を進め、上記の酢酸鉛を溶解したメトキシエタノール溶液と混合することでPZT前駆体溶液を合成した。このPZT濃度は0.5モル/lにした。この液を用いて、スピンコートにより成膜し、成膜後、120℃乾燥、次いで500℃熱分解を行った。3層目の熱分解処理後に、結晶化熱処理(温度750℃)をRTAにて行った。このときPZTの膜厚は240nmであった。この工程を計8回(24層)実施し、約2μmのPZT膜厚を得た。
次に、第3の電極207としてSrRuO膜(膜厚40nm)、第4の電極としてPt膜(膜厚125nm)をスパッタ成膜した。その後、東京応化社製フォトレジスト(TSMR8800)をスピンコート法で成膜し、通常のフォトリソグラフィでレジストパターンを形成した後、ICPエッチング装置(サムコ製)を用いて図2に示すようなパターン(素子構成1とする)を作製した。
次に、絶縁保護膜209として、ALD工法を用いてAL203膜を50nm成膜した。このとき原材料としてALについては、TMA(シグマアルドリッチ社)、Oについてはオゾンジェネレーターによって発生させたOを交互に積層させることで、成膜を進めた。
その後、図2に示すように、エッチングによりコンタクトホール212を形成した。その後、第5の電極209、第6の電極210としてALをスパッタ成膜し、エッチングによりパターニング形成し、電気−機械変換素子200を作製した。
<実施例2>
第1の電極204の膜厚を180nm、第2の電極205の膜厚を150nmとした以外は実施例1と同様の電気−機械変換素子200を作製した。
<実施例3>
第1の電極204の膜厚を150nm、第2の電極205の膜厚を50nmとした以外は実施例1と同様の電気−機械変換素子200を作製した。
<実施例4>
第1の電極204の膜厚を80nm、第2の電極205の膜厚を40nmとした以外は実施例1と同様の電気−機械変換素子200を作製した。
<実施例5>
第4の電極208のスパッタ成膜後、東京応化社製フォトレジスト(TSMR8800)をスピンコート法で成膜し、通常のフォトリソグラフィでレジストパターンを形成した後、ICPエッチング装置(サムコ製)を用いて図3に示すようなパターン(素子構成2とする)を作製した以外は、実施例1と同様の電気−機械変換素子200を作製した。
<実施例6>
絶縁保護膜209として、ALD工法を用いてAL膜を50nm成膜した後に、2層目の絶縁保護膜215としてCVD法によりSiO膜を500nm成膜し、図5(素子構成3とする)に示すように、エッチングによりコンタクトホール212を形成した以外は、実施例1と同様の電気−機械変換素子200を作製した。
<比較例1>
第4の電極208のスパッタ成膜後、東京応化社製フォトレジスト(TSMR8800)をスピンコート法で成膜し、通常のフォトリソグラフィでレジストパターンを形成した後、ICPエッチング装置(サムコ製)を用いて第2の電極205の形成範囲の異なる図9に示すようなパターン(素子構成4とする)を作製した以外は実施例1と同様の電気−機械変換素子を作製した。
<比較例2>
第1の電極204の膜厚を280nmとした以外は実施例1と同様の電気−機械変換素子を作製した。
<比較例3>
第2の電極205の膜厚を30nmとした以外は実施例1と同様の電気−機械変換素子を作製した。
<比較例4>
第1の電極204の膜厚を150nm、第2の電極205の膜厚を200nmとした以外は実施例1と同様の電気−機械変換素子を作製した。
<比較例5>
第1の電極204の膜厚を30nm、第2の電極膜厚を60nmとした以外は実施例1と同様の電気−機械変換素子を作製した。
<評価>
実施例1〜6、比較例1〜5で作製した電気−機械変換素子について、第2の電極膜を電気−機械変換素子の作製とは別にシリコンウェハに熱酸化膜(膜厚1μm)を形成したウェハ上に同条件で成膜を行い、4端子法にて第2の電極膜の比抵抗を測定した。
さらに作製した電気-機械変換素子を用いて電気特性、電気−機械変換能(圧電定数)の評価を行った。代表的なP−Eヒステリシス曲線を図9に示す。電気−機械変換能は電界印加(150kV/cm)による変形量をレーザードップラー振動計で計測し、シミュレーションによる合わせ込みから算出した。初期特性を評価した後に、耐久性(1010回繰り返し印可電圧を加えた直後の特性)評価を実施した。これらの詳細結果について表1にまとめた。
実施例1〜6については初期特性、耐久性試験後の結果についても一般的なセラミック焼結体と同等の特性を有していた。残留分極Pr:20〜27uC/cm、圧電定数は−120〜−160pm/Vである。
一方、比較例2〜3については、若干、初期特性としては一般的なセラミックス焼結体に比べて特性が劣る。さらに1010回後(1010回繰り返し印加電圧を加えた直後)の特性においては、実施例1〜6に比べて、比較例4は残留分極及び圧電定数の双方において大きく劣化しているのが確認された。また比較例1、5では、連続駆動中安定して電圧印加ができず長期駆動での評価が出来なかった。
実施例1〜6で作製した電気−機械変換素子20を用いて、図6に示した液滴吐出ヘッドを作製し、吐出評価を行った。粘度を5cpに調整したインクを用いて、単純Push波形により−10〜−30Vの印可電圧を加えたときの吐出状況を確認したところ、全てどのノズル孔からも吐出できていることを確認した。
81 記録装置本体
82 印字機構部
83 用紙
84 給紙カセット
85 手差しトレイ
86 排紙トレイ
91 主ガイドロッド
92 従ガイドロッド
93 キャリッジ
94 記録ヘッド
95 インクカートリッジ
97 主走査モータ
98 駆動プーリ
99 従動プーリ
100 タイミングベルト
101 給紙ローラ
102 フリクションパッド
103 ガイド部材
104 搬送ローラ
105 搬送コロ
106 先端コロ
107 副走査モータ
109 印写受け部材
111 搬送コロ
112 拍車
113 排紙ローラ
114 拍車
115,116 ガイド部材
200 電気機械変換素子
201 基板
202 成膜振動板(下地)
203 密着層
204 第1の電極
205 第2の電極
206 電気−機械変換膜
207 第3の電極
208 第4の電極
209 絶縁保護膜
210 第5の電極
211 第6の電極
212 コンタクトホール
213 共通電極(下部電極)
214 個別電極(上部電極)
215 2層目の絶縁保護膜
216 圧力室
217 ノズル
218 ノズル板
901 圧力室
902 ノズル
903 ノズル板
904 圧力室基板(Si基板)
905 振動板(下地)
906 下部電極
907 電気−機械変換膜
908 上部電極
909 電気機械変換素子
特許第3365485号公報 特許第4218309号公報 特許第3019845号公報 特開2011−91138号公報

Claims (10)

  1. 金属から成り、基板または下地膜上との界面に密着層を介して設けられる第1の電極と、酸化物から成る第2の電極と、電気―機械変換膜と、酸化物から成る第3の電極と、金属から成る第4の電極と、がこの順に形成される電気機械変換素子であって、
    前記第4の電極、前記第3の電極から前記電気−機械変換膜までをエッチングして個別化する際に、前記第2の電極をエッチングストップ層とし、
    前記第3の電極および前記第4の電極を個別電極、前記第1の電極および第2の電極を共通電極とし、
    前記個別電極および前記共通電極に、コンタクトホールを有する絶縁保護膜を形成するに際し、
    前記コンタクトホールを通じた前記共通電極の最表面が前記第2の電極となり、前記個別電極の最表面が前記第4の電極となるようにしたことを特徴とする電気機械変換素子。
  2. 金属から成り、基板または下地膜上との界面に密着層を介して設けられる第1の電極と、酸化物から成る第2の電極と、電気―機械変換膜と、酸化物から成る第3の電極と、金属から成る第4の電極と、がこの順に形成される電気機械変換素子であって、
    前記第4の電極、前記第3の電極から前記電気−機械変換膜までをエッチングして個別化する際に、前記第2の電極をエッチングストップ層とし、
    前記第3の電極および前記第4の電極を個別電極、前記第1の電極および第2の電極を共通電極とし、
    前記個別電極および前記共通電極に、コンタクトホールを有する絶縁保護膜を形成するに際し、
    前記コンタクトホールを通じた前記共通電極の最表面が前記第1の電極となり、前記個別電極の最表面が前記第4の電極となるようにしたことを特徴とする電気機械変換素子。
  3. 前記共通電極として、前記コンタクトホールを介し、前記第2の電極、または第1の電極および前記第2の電極と導通する第5の電極と、
    前記個別電極として、前記コンタクトホールを介し、前記第4の電極と導通する第6の電極と、が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の電気機械変換素子。
  4. 前記第2の電極は、ルテニウム酸ストロンチウムから構成され、電気抵抗率が5×10−3[Ω・cm]以下であることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の電気機械変換素子。
  5. 前記第2の電極の膜厚は、40〜150nmであることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の電気機械変換素子。
  6. 前記第1の電極は、白金から構成され、膜厚が80〜200nmであることを特徴とする請求項1から5までのいずれか記載の電気機械変換素子。
  7. 前記密着層が設けられ、
    該密着層は、チタンから構成され、膜圧が10〜50nmであることを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の電気機械変換素子。
  8. 前記絶縁保護膜は、アルミナ膜、シリコン酸化膜、窒化シリコン膜、または酸化窒化シリコン膜のいずれかからなる無機膜であることを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の電気機械変換素子。
  9. 液滴を吐出するノズルと、
    該ノズルが連通する加圧室と、
    該加圧室内の液体を昇圧させる吐出駆動手段と、を備えた液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記吐出駆動手段として、前記加圧室の壁の一部を振動板で構成し、
    該振動板に請求項1から8までのいずれかに記載の電気機械変換素子を配置したことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  10. 請求項9に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
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