JP5834675B2 - 電気−機械変換素子、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置及び画像形成装置 - Google Patents
電気−機械変換素子、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置及び画像形成装置 Download PDFInfo
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Description
電気−機械変換素子10は、基板11上の下地膜としての振動板12上に形成された密着層13と、密着層13上に形成された第1の電極14と、第1の電極14上に形成された第2の電極15と、第2の電極15上に形成された電気−機械変換膜16と、電気−機械変換膜16上に形成された第3の電極17と、第3の電極17上に形成された第4の電極18とを有している。
また第2の電極15の配向が(110)であると、SRO膜の表面粗さを見たときに、この表面粗さは成膜温度に影響し、室温から300℃では表面粗さが非常に小さく2nm以下になる。粗さについては、本稿において、AFMにより測定される表面粗さ(平均粗さ)を指標としている。表面粗さとしては、非常にフラットにはなっているが結晶性が十分でなく、その後成膜したPZTの圧電アクチュエータとしての初期変位や連続駆動後の変位劣化については十分な特性が得られない。
ρ=I(hkl)/ΣI(hkl)
分母:各ピーク強度の総和
分子:任意の配向のピーク強度
この範囲を超える場合は、連続駆動後の変位劣化については十分な特性が得られないことがわかった。
これらの例において、電気−機械変換素子の構成は、図6に示すようになっている。同図(a)は図1ないし図3に対応した断面図、同図(b)は後述するように一層の図示を省略した平面図である。
第6の電極27は、個別電極となっており、これにより、上部電極22を個別電極として機能させるようになっている。
基板11としてのシリコンウェハに膜厚1ミクロンの熱酸化膜による振動板12を形成し、膜厚50nmのチタン膜による密着層13、さらに第1の電極14として膜厚250nmの白金膜をスパッタ成膜した。密着層13であるチタン膜は、熱酸化膜と白金膜との間の密着層となっている。
次に第2の電極15として膜厚50nmのSrRuO膜をスパッタ成膜した。スパッタ成膜時の基板加熱温度については550℃にて成膜を実施した。
その後、東京応化社製フォトレジスト(TSMR8800)をスピンコート法で成膜し、通常のフォトリソグラフィーでレジストパターンを形成した後、ICPエッチング装置(サムコ製)を用いて、図6に示した構成とするのに必要なパターンを作製した。
その後、東京応化社製フォトレジスト(TSMR8800)をスピンコート法で成膜し、通常のフォトリソグラフィーでレジストパターンを形成した後、RIE(サムコ製)を用いて、図6に示した構成とするのに必要なパターンを作製した。
このとき、東京応化社製フォトレジスト(TSMR8800)をスピンコート法で成膜し、通常のフォトリソグラフィーでレジストパターンを形成した後、RIE(サムコ製)を用いて、図6に示した構成とするのに必要なパターンを作製した。
以上のようにして、電気−機械変換素子10を作製した。
第2の電極15としてSrRuO膜を実施例1と同様の条件にてスパッタ成膜し、膜厚を140nmとした以外は、実施例1と同様に電気−機械変換素子10を作製した。
第2の電極15としてSrRuO膜を基板温度650℃の条件にてスパッタ成膜し、膜厚を60nmとした以外は、実施例1と同様に電気−機械変換素子10を作製した。
第2の電極15としてSrRuO膜を実施例1と同様の条件にてスパッタ成膜し、膜厚を40nmとした以外は、実施例1と同様に電気−機械変換素子10を作製した。
第2の電極15としてSrRuO膜を基板温度750℃の条件にてスパッタ成膜し、膜厚を150nmとした以外は、実施例1と同様に電気−機械変換素子10を作製した。
第2の電極としてSrRuO膜を実施例1と同様の条件にてスパッタ成膜し、膜厚を20nmとした以外は、実施例1と同様に電気−機械変換素子を作製した。この比較例は、第2の電極の膜厚等において、実施例と比較されるものである。
第2の電極としてSrRuO膜を基板温度800℃の条件にてスパッタ成膜し、膜厚を200nmとした以外は、実施例1と同様に電気−機械変換素子を作製した。この比較例は、第2の電極の膜厚等において、実施例と比較されるものである。
第2の電極としてSrRuO膜を室温でスパッタ成膜し、膜厚を60nmとし、成膜後にRTA処理にて酸素雰囲気中で650℃/30sのポストアニール処理をした以外は、実施例1と同様に電気−機械変換素子を作製した。この比較例は、製法を変更したことによって生じる第2の電極の表面粗さ等において、実施例と比較されるものである。
なお、同表において、太枠内の数値は、特性が劣っていることを示している。太枠内に数値が記載されていない項目については、試験中に評価不能となった場合を示している。
11 基板
12 下地膜
14 第1の電極
15 第2の電極
16 電気−機械変換膜
17 第3の電極
18 第4の電極
30 液滴吐出ヘッド
50 画像形成装置
82 液滴吐出装置
95 液体供給部
Claims (10)
- 基板上又は下地膜上に直接又は間接的に形成された第1の電極と、
この第1の電極上に形成された第2の電極と、
この第2の電極上に形成された電気−機械変換膜と、
この電気−機械変換膜上に形成された第3の電極と、
この第3の電極上に形成された第4の電極とを有し、
第3の電極と第4の電極とは個別電極であり、
第4の電極は金属からなり、
第1の電極は(111)配向を有するPt族の元素からなり、
第2の電極と第3の電極とはルテニウム酸ストロンチウムからなり、
第2の電極は、ペロブスカイト構造を有する(111)配向を有し、表面粗さが6nmより大きく10nmより小さく、厚さが50nm以上80nm以下であり、
前記電気−機械変換膜は(111)を優先配向とするPZTからなる電気−機械変換素子。 - 請求項1記載の電気−機械変換素子において、
第2の電極は、表面粗さが6.5nm以上9.5nm以下であることを特徴とする電気−機械変換素子。 - 請求項1又は2記載の電気−機械変換素子において、
前記電気−機械変換膜の結晶配向について、
ρ=I(hkl)/ΣI(hkl)
[I(hkl):任意の配向のピーク強度、ΣI(hkl)各ピーク強度の総和]
によって表される、XRDで得られた各配向のピークの総和を1としたときのそれぞれの配向の比率を表す計算方向による平均配向度において、
(111)配向の配向度が0.95以上であり、(110)配向の配向度が0.05以下であることを特徴とする電気−機械変換素子。 - 請求項1ないし3の何れか1つに記載の電気−機械変換素子において、
前記電気−機械変換膜の電気特性について、150kV/cmでのP−Eヒステリシスにおいて、2Pr値が35μC/cm2以上であることを特徴とする電気−機械変換素子。 - 請求項1ないし4の何れか1つに記載の電気−機械変換素子において、
第3の電極の厚さが40nm以上80nm以下であることを特徴とする電気−機械変換素子。 - 請求項1ないし5の何れか1つに記載の電気−機械変換素子において、
第2の電極と第3の電極とは、SrとRuとの組成比において、Sr/Ruが0.82以上1.22以下であることを特徴とする電気−機械変換素子。 - 請求項1ないし6の何れか1つに記載の電気−機械変換素子において、
第4の電極は、PtまたはIrからなることを特徴とする電気−機械変換素子。 - 請求項1ないし7の何れか1つに記載の電気−機械変換素子を備え、この電気−機械変換素子が駆動されることにより液滴を吐出する液滴吐出ヘッド。
- 請求項8記載の液滴吐出ヘッドと、この液滴吐出ヘッドに、液滴となる液体を供給する液体供給部とを備えた液滴吐出装置。
- 請求項1ないし7の何れか1つに記載の電気−機械変換素子、または、請求項8記載の液滴吐出ヘッド、または、請求項9記載の液滴吐出装置を備えた画像形成装置。
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