JP6260858B2 - 電気機械変換素子の製造方法、電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

電気機械変換素子の製造方法、電気機械変換素子、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電気機械変換素子の製造方法、電気機械変換素子、その電気機械変換素子を備えた液滴吐出ヘッド、及び、その液滴吐出ヘッドを備えた画像形成装置に関するものである。
従来、画像形成用の液体であるインクからなる液滴を記録媒体に向けて吐出する液滴吐出ヘッドを備えた画像形成装置が知られている。この液滴吐出ヘッドは、インク滴を吐出するノズルと、ノズルが連通する加圧室(インク流路、加圧液室、圧力室、液室、吐出室、液室等とも称される。)と、加圧室内のインクに圧力を発生させる圧力発生手段とを備えている。この圧力発生手段として、加圧室の壁部に設けられ、圧電体からなる電気機械変換膜を、下部電極(第1の電極)と上部電極(第2の電極)とで挟んだ構造を有し、それらの電極間に印加される駆動電圧により変形可能な電気機械変換素子が知られている。
特許文献1には、下部電極と電気機械変換膜(圧電体膜)と上部電極とを有する電気機械変換素子(圧電素子)を形成した後、その電気機械変換素子の少なくとも側壁面を覆うように酸化アルミニウムや酸化シリコンからなる保護膜を形成する製造方法が開示されている。この特許文献1の製造方法では、後工程で水素や酸素等の気体雰囲気中や薬液中に置かれた場合に、電気機械変換膜の側壁面を保護膜で保護できるため、上記気体雰囲気による電気機械変換膜の結晶の損傷を防止できる。
しかしながら、上記特許文献1の製造方法で電気機械変換素子上に保護膜を形成した後の後工程としてレジストパターン形成及びエッチング処理を行う場合、次のような課題がある。すなわち、後工程としてレジストパターンを形成するとき、電気機械変換素子の上面に対するテーパー角度が大きい側壁面のレジスト膜の厚さが薄くなりやすい。そのため、そのレジスト膜のエッチング耐性が低下し、電気機械変換膜の側壁面に残しておきたい保護膜がエッチングされてなくなってしまうオーバーエッチングが発生するおそれがある。このように保護膜がエッチングされてしまうと、上記後工程における気体雰囲気による電気機械変換膜の結晶の損傷が発生するおそれがある。
また、上記電気機械変換素子に保護膜を作成する場合、その保護膜の膜厚が厚くなっていくと電気機械変換素子の変形量が低下していく傾向がある。特に、電気機械変換素子の上面部分に形成される保護膜の膜厚が厚いと電気機械変換素子の変形量が低下しやすい。そのため、保護膜の形成にあたっては電気機械変換素子の第2の電極の上面部分に形成される保護膜による電気機械変換素子の変形量の低下を抑制したいという要請がある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、保護膜による電気機械変換素子の変形量の低下を抑制するとともに、電気機械変換素子上に保護膜を形成した後の工程としてレジストパターン形成及びエッチング処理を行う場合に、電気機械変換膜の側壁面を保護する保護膜がオーバーエッチングされることによる電気機械変換膜の損傷を防止することができる電気機械変換素子の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、基板又は下地膜上に第1の電極を形成するステップと、前記第1の電極上に電気機械変換膜を形成するステップと、前記電気機械変換膜上に第2の電極とを形成するステップと、前記第2の電極の上面と前記電気機械変換膜及び前記第2の電極の側壁面とを保護するように第1の保護膜を形成するステップと、を含む電気機械変換素子の製造方法であって、前記第1の保護膜のうち前記電気機械変換膜及び前記第2の電極の側壁面を保護している部分に第2の保護膜を選択的に形成するステップを、更に含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、保護膜による電気機械変換素子の変形量の低下を抑制するとともに、電気機械変換素子を形成した後の工程としてレジストパターン形成及びエッチング処理を行う場合に、電気機械変換膜の側壁面を保護する保護膜がオーバーエッチングされることによる電気機械変換膜の損傷を防止することができる。
(a)及び(b)はそれぞれ液滴吐出ヘッドの基本構成部分である液滴吐出部の概略構成を示す上面図及び断面図。 同液滴吐出部における基板上の振動板及び圧電素子の層構造の一例を示す断面図。 液滴吐出部の製造プロセスの一例を説明するためのフローチャート。 圧電膜がH雰囲気の還元作用によってダメージを受けている状態を説明するための断面図。 圧電膜の薬液による膜浮きを説明するための断面図。 (a)及び(b)はそれぞれ本発明の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの基本構成部分である液滴吐出部の概略構成を示す上面図及び断面図。 サンプルAの断面のSEM像を示す図。 サンプルAについて加熱処理の前後に測定した圧電素子の電界強度Eと分極量Pとの関係を示す特性のヒステリシスループ曲線を示すグラフ。 サンプルBについて加熱処理の前後に測定した圧電素子の電界強度Eと分極量Pとの関係を示す特性のヒステリシスループ曲線を示すグラフ。 本発明の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの構成の一例を示す断面図。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す斜視図。 同画像形成装置の機構部の側面図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1(a)及び(b)は液滴吐出ヘッドの基本構成部分である液滴吐出部10の概略構成を示す構成例を示す概略構成図である。図1(a)は液滴吐出部10の上面図であり、図1(b)は図1(a)の矢視A−A’断面図である。また、図2は、液滴吐出部10における液室基板上の振動板及び圧電素子の層構造の一例を示す断面図であり、図1(a)中の矢視A−A’と直交する方向の断面図である。
図1(a)及び(b)に示すように、液滴吐出部10は、インクなどの液体の液滴を吐出するノズル11を有するノズル基板12と、ノズル11に連通し液体を収容した液室13が形成された液室基板14とを備えている。更に、液室基板(以下、単に「基板」という。)14上には、振動板15と、振動板15を介して液室13内の液体を加圧するための電気機械変換素子としての圧電素子16が設けられている。また、圧電素子16を覆うように第1の保護膜としての第1の絶縁保護膜17、第2の絶縁保護膜18、第3の絶縁保護膜19及びサブフレーム20が設けられている。
圧電素子16は、基板14側の第1の電極としての下部電極である共通電極161と、電気機械変換膜としてのPZTなどからなる圧電膜162と、圧電膜162の基板14側とは反対側の第2の電極としての上部電極である個別電極163とが積層されている。共通電極161は、第1の絶縁保護膜17に形成されたコンタクトホール(不図示)により配線21に接続されており、この配線21を介して外部接続用の第1の端子電極としての共通電極用のパッド電極(不図示)に接続されている。また、個別電極163は、第2の絶縁保護膜18に形成されたコンタクトホール18aにより配線22に接続されており、この配線22を介して外部接続用の第2の端子電極としての個別電極用のパッド電極(不図示)に接続されている。
上記構成の液滴吐出部10において、共通電極用のパッド電極と配線21及び個別電極用のパッド電極と配線22を介してそれぞれ圧電素子16の共通電極161と個別電極163との間に所定の周波数及び振幅の駆動電圧が印加される。この駆動電圧が印加された圧電素子16が、基板14と圧電素子16との間にある振動板15を変形させるように振動し、その振動板15の変形により液室13内の液体が加圧され、ノズル11から液滴を吐出させることができる。
次に、液滴吐出ヘッドを構成する構成要素である各部及び部材などの材料及び工法について、より具体的に説明する。
〔基板〕
基板14としては、シリコン単結晶基板を用いることが好ましく、通常100[μm]以上600[μm]以下の範囲の厚みを持つことが好ましい。面方位としては、(100)、(110)、(111)と3種あるが、半導体産業では一般的に(100)、(111)が広く使用されており、本構成例においては、主に(100)の面方位を持つ単結晶基板を主に使用した。また、図1に示すような液室(圧力室)13を作製していく場合、エッチングを利用してシリコン単結晶基板を加工していく。この場合のエッチング方法としては、異方性エッチングを用いることが一般的である。異方性エッチングとは結晶構造の面方位に対してエッチング速度が異なる性質を利用したものである。例えばKOH等のアルカリ溶液に浸漬させた異方性エッチングでは、(100)面に比べて(111)面は約1/400程度のエッチング速度となる。従って、面方位(100)では約54°の傾斜を持つ構造体が作製できるのに対して、面方位(110)では深い溝をほることができるため、より剛性を保ちつつ、配列密度を高くすることができることが分かっている。本構成例としては(110)の面方位を持った単結晶基板を使用することも可能である。但し、この場合、マスク材であるSiOもエッチングされてしまうため、この点も留意して利用することが好ましい。
〔振動板〕
図1に示すように電気機械変換素子としての圧電素子16によって発生した力を受けて、その下地の振動板15が変形して、液室(圧力室)13のインクなどの液体の液滴を吐出させる。そのため、振動板15としては所定の強度を有したものであることが好ましい。材料としては、Si、SiO、Siなどを例えばCVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法により作製したものが挙げられる。さらに図1に示すような共通電極(下部電極)161及び圧電膜162の線膨張係数に近い材料を選択することが好ましい。特に、圧電膜162としては、一般的に材料としてPZTが使用される場合が多い。従って、振動板15の材料は、PZTの線膨張係数8×10−6(1/K)に近い5×10−6(1/K)以上10×10−6(1/K)以下の範囲の線膨張係数を有した材料が好ましい。さらには7×10−6(1/K)以上9×10−6(1/K)以下の範囲の線膨張係数を有した材料がより好ましい。具体的な材料としては、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化イリジウム、酸化ルテニウム、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化オスミウム、酸化レニウム、酸化ロジウム、酸化パラジウム及びそれらの化合物等が挙げられる。これらの材料を、例えばスパッタ法又はゾルゲル法を用いてスピンコーターにて作製することができる。膜厚としては0.1[μm]以上10[μm]以下の範囲が好ましく、0.5[μm]以上3[μm]以下の範囲がさらに好ましい。この範囲より小さいと、図1に示すような液室(圧力室)13の加工が難しくなる。また、上記範囲より大きいと振動板15が変形しにくくなり、インク滴などの液滴の吐出が不安定になる。
[共通電極(第1の電極)]
共通電極(第1の電極)161としては、金属もしくは金属と酸化物からなっていることが好ましい。ここで、どちらの材料も振動板15と共通電極161を構成する金属膜との間に密着層を入れて剥がれ等を抑制するように工夫している。以下に密着層含めて金属電極膜及び酸化物電極膜の詳細について記載する。
[密着層]
密着層は、例えば次のように形成する。Tiをスパッタ成膜後、成膜したチタン膜をRTA(Rapid Thermal Annealing)装置を用いて熱酸化して酸化チタン膜にする。熱酸化の条件は、例えば、650[℃]以上800[℃]以下の範囲の温度、1[分]以上30[分]以下の範囲の処理時間、及びO雰囲気である。酸化チタン膜を作成するには反応性スパッタでもよいがチタン膜の高温による熱酸化法が望ましい。反応性スパッタによる作製では、シリコン基板を高温で加熱する必要があるため、特別なスパッタチャンバ構成を必要とする。さらに、一般の炉による酸化よりも、RTA装置による酸化の方がチタン酸化膜の結晶性が良好になる。なぜなら、通常の加熱炉による酸化によれば、酸化しやすいチタン膜は、低温においてはいくつもの結晶構造を作るため、一旦、それを壊す必要が生じるためである。したがって、昇温速度の速いRTAによる酸化の方が良好な結晶を形成するために有利になる。また、Ti以外の材料としては、Ta、Ir、Ru等の材料を用いることもできる。密着層の膜厚としては、10[nm]以上50[nm]以下の範囲が好ましく、15[nm]以上30[nm]以下の範囲がさらに好ましい。この範囲以下の場合においては、密着性に懸念がある。また、この範囲以上になってくると、下部電極の表面粗さが大きくなり圧電膜との密着性が低下し、圧電膜の結晶性に悪影響を及ぼしインク吐出に十分な変位が得られないような不具合が発生する。
〔金属電極膜〕
金属電極膜の金属材料としては、従来から高い耐熱性と低い反応性を有する白金が用いられているが、鉛に対しては十分なバリア性を持つとはいえない場合もあり、イリジウムや白金−ロジウムなどの白金族元素や、これらの合金膜も挙げられる。また、白金を使用する場合には下地(特にSiO)との密着性が悪いために、前述の密着層を先に積層することが好ましい。作製方法としては、スパッタ法や真空蒸着等の真空成膜が一般的である。膜厚としては、80[nm]以上200[nm]以下の範囲が好ましく、100[nm]以上150[nm]以下の範囲がより好ましい。この範囲より薄い場合においては、共通電極161として十分な電流を供給することができなくなり、液滴の吐出をする際に不具合が発生する。さらに、この範囲より厚い場合においては、白金族元素の高価な材料を使用する場合においては、コストアップとなる。また、白金を材料とした場合においては、膜厚を厚くしていたったときに表面粗さが大きくなり、その上に作製する酸化物電極膜やPZTの表面粗さや結晶配向性に影響を及ぼして、インク吐出に十分な変位が得られないような不具合が発生する。
〔酸化物電極膜〕
酸化物電極膜の材料としてはTiを用いることが好ましい。成膜方法についてはスパッタ法により作製される。酸化方法としては密着層と同様にRTA装置を用いて、例えば、650[℃]以上800[℃]以下の範囲の温度、1[分]以上30[分]以下の範囲の処理時間、及びO雰囲気で酸化処理を行う。その理由も密着層の項で述べたものと同様である。成膜されるTiO膜厚としては、3[nm]以上15[nm]以下の範囲が好ましい。またスパッタ成膜材料として、上記Ti以外にもTi/Ir、PbO/TiO、LNOなどが好ましい。
〔圧電膜(電気機械変換膜)〕
圧電膜162の材料としては、PZTを主に使用した。PZTとはジルコン酸鉛(PbTiO)とチタン酸(PbTiO)の固溶体で、その比率により特性が異なる。一般的に優れた圧電特性を示す組成はPbZrOとPbTiOの比率が53:47の割合で、化学式で示すとPb(Zr0.53,Ti0.47)O、一般PZT(53/47)と示される。PZT以外の複合酸化物としてはチタン酸バリウムなどが挙げられ、この場合はバリウムアルコキシド、チタンアルコキシド化合物を出発材料にし、共通溶媒に溶解させることでチタン酸バリウム前駆体溶液を作製することも可能である。これら材料は一般式ABOで記述され、A=Pb、Ba、Sr、 B=Ti、Zr、Sn、Ni、Zn、Mg、Nbを主成分とする複合酸化物が該当する。その具体的な記述として(Pb1−x,Ba)(Zr,Ti)O、(Pb1−x,Sr)(Zr,Ti)O、これはAサイトのPbを一部BaやSrで置換した場合である。このような置換は2価の元素であれば可能であり、その効果は熱処理中の鉛の蒸発による特性劣化を低減させる作用を示す。
圧電膜162の作製方法としては、スパッタ法もしくは、ゾルゲル法を用いてスピンコーターにて作製することができる。その場合は、パターニング化が必要となるので、フォトリソエッチング等により所望のパターンを得る。PZTをゾルゲル法により作製した場合、出発材料に酢酸鉛、ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシド化合物を出発材料にし、共通溶媒としてメトキシエタノールに溶解させ均一溶液を得ることで、PZT前駆体溶液が作製できる。金属アルコキシド化合物は大気中の水分により容易に加水分解してしまうので、前駆体溶液に安定剤としてアセチルアセトン、酢酸、ジエタノールアミンなどの安定化剤を適量、添加してもよい。
基板14の全面に圧電膜(PZT膜)162を得る場合、スピンコートなどの溶液塗布法により塗膜を形成し、溶媒乾燥、熱分解、結晶化の各々の熱処理を施すことで得られる。塗膜から結晶化膜への変態には体積収縮が伴うので、クラックフリーな膜を得るには一度の工程で100[nm]以下の膜厚が得られるように前駆体濃度の調整が必要になる。
圧電膜162の膜厚としては0.5[μm]以上5[μm]以下の範囲が好ましく、1[μm]以上2[μm]以下の範囲がより好ましい。この範囲より小さいと十分な変形(変位)を発生することができなくなり、この範囲より大きいと何層も積層させていくため、工程数が多くなりプロセス時間が長くなる。
また、圧電膜162の比誘電率としては600以上2000以下の範囲になっていることが好ましく、さらに1200以上1600以下の範囲になっていることが好ましい。このとき、この範囲よりも小さいときには十分な変形(変位)特性が得られず、この範囲より大きくなると、分極処理が十分行われず、連続駆動後の変位劣化については十分な特性が得られないといった不具合が発生する。
〔個別電極(第2の電極)〕
個別電極(第2の電極)163としては、金属もしくは酸化物と金属からなっていることが好ましい。以下に酸化物電極膜及び金属電極膜の詳細について記載する。
〔酸化物電極膜〕
酸化物電極膜の材料としては、SrRuO(以下、適宜「SRO」と略す。)を用いることが好ましい。SrRuO以外にも、Srx(A)(1−x)Ruy(1−y)、A=Ba、Ca、B=Co、Ni、x、y=0〜0.5で記述されるような材料も挙げられる。酸化物電極膜は例えばスパッタ法等の成膜方法により作製することができる。酸化物電極膜(SRO膜)の膜厚としては、20[nm]以上80[nm]以下の範囲が好ましく、40[nm]以上60[nm]以下の範囲がさらに好ましい。この膜厚範囲よりも薄いと初期変形(変位)や変形(変位)の劣化特性については十分な特性が得られない。また、この範囲を超えると、その後に成膜した圧電膜(PZT膜)の絶縁耐圧が非常に悪く、リークしやすくなる。
〔金属電極膜〕
金属電極膜の材料等については、前述の共通電極(第1の電極)161で使用した金属電極膜について記載したものと同様なものを挙げることができる。金属電極膜の膜厚としては30[nm]以上200[nm]以下の範囲が好ましく、50[nm]以上120[nm]以下の範囲がさらに好ましい。この範囲より薄い場合においては、個別電極163として十分な電流を供給することができなくなり、液滴を吐出する際に不具合が発生する。また、上記範囲より厚いと、白金族元素の高価な材料を使用する場合にコストアップとなる。また、白金を材料とした場合に膜厚を厚くしていたったときに表面粗さが大きくなり、絶縁保護膜を介して配線などを作製する際に、膜剥がれ等のプロセス不具合が発生しやすくなる。
〔第1の絶縁保護膜〕
成膜・エッチングの工程による圧電素子へのダメージを防ぐとともに、大気中の水分が透過しづらい材料を選定する必要があるため、第1の絶縁保護膜17の材料は緻密な無機材料とする必要がある。また、第1の絶縁保護膜17として有機材料を用いる場合は、十分な保護性能を得るために膜厚を厚くする必要があるため、適さない。第1の絶縁保護膜17を厚い膜とした場合、振動板15の振動を著しく阻害してしまうため、吐出性能の低い液滴吐出ヘッドになってしまう。薄膜で高い保護性能を得るには、酸化物,窒化物,炭化膜を用いるのが好ましいが、第1の絶縁保護膜17の下地となる電極材料、圧電体材料及び振動板材料と密着性が高い材料を選定する必要がある。また、第1の絶縁保護膜17の成膜法も、圧電素子16を損傷しない成膜方法を選定する必要がある。すなわち、反応性ガスをプラズマ化して基板上に堆積するプラズマCVD法やプラズマをターゲット材に衝突させて飛ばすことで成膜するスパッタリング法は好ましくない。第1の絶縁保護膜17の好ましい成膜方法としては、蒸着法、ALD(Atomic Layer Deposition:原子層堆積)法などが例示できるが、使用できる材料の選択肢が広いALD法が好ましい。好ましい材料としては、Al,ZrO,Y,Ta,TiOなどのセラミクス材料に用いられる酸化膜が例として挙げられる。特にALD法を用いることで、膜密度の非常に高い薄膜を作製し、プロセス中でのダメージを抑制することができる。
第1の絶縁保護膜17の膜厚は、圧電素子16の保護性能を確保できる十分な薄膜とする必要があると同時に、振動板15の変形(変位)を阻害しないように可能な限り薄くする必要がある。第1の絶縁保護膜17の膜厚は、20[nm]以上100[nm]以下の範囲が好ましい。100[nm]より厚い場合は、振動板15の変形(変位)量が低下するため、吐出効率の低い液滴吐出ヘッドとなる。一方、20[nm]より薄い場合は、圧電素子16の保護層としての機能が不足してしまうため、圧電素子16の性能が前述の通り低下してしまう。
〔第2の絶縁保護膜〕
第2の絶縁保護膜18としては、任意の酸化物,窒化物,炭化物又はこれらの複合化合物を用いることができ、また、半導体デバイスで一般的に用いられるSiOを用いることもできる。第2の絶縁保護膜18の成膜は任意の手法を用いることができ、例えばCVD法、スパッタリング法、ALD法等が例示できる。電極形成部等のパターン形成部の段差被覆を考慮すると等方的に成膜できるCVD法を用いることが好ましい。第2の絶縁保護膜18の膜厚は共通電極(下部電極)161と個別電極の配線21との間に印加される電圧で絶縁破壊されない膜厚とする必要がある。すなわち第の絶縁保護膜18に印加される電界強度を、絶縁破壊しない範囲に設定する必要がある。さらに、第2の絶縁保護膜18の下地の表面性やピンホール等を考慮すると、第2の絶縁保護膜18の膜厚は200[nm]以上必要であり、さらに好ましくは500[nm]以上である。
〔配線、パッド電極〕
配線21、22及びパッド電極(不図示)の材料は、Ag合金、Cu、Al、Au、Pt、Irのいずれかから成る金属電極材料であることが好ましい。これらの電極の作製方法としては、スパッタ法、スピンコート法を用いて作製し、その後フォトリソエッチング等により所望のパターンを得る。膜厚としては、0.1[μm]以上20[μm]以下の範囲が好ましく、0.2[μm]以上10[μm]以下の範囲がさらに好ましい。この範囲より小さいと抵抗が大きくなり電極に十分な電流を流すことができなくなりヘッド吐出が不安定になる。一方、この範囲より大きいとプロセス時間が長くなる。また、共通電極161及び個別電極163に接続されるコンタクトホール部(例えば10[μm]×10[μm])での接触抵抗としては、共通電極161に対して10[Ω]以下、個別電極163に対して1[Ω]以下が好ましい。さらに好ましくは、共通電極161に対して5[Ω]以下、個別電極163に対して0.5[Ω]以下である。この範囲を超えると十分な電流を供給することができなくなり、液滴を吐出をする際に不具合が発生する。
〔第3の絶縁保護膜〕
第3の絶縁保護膜19としての機能は、共通電極用の第1の配線21や個別電極用の第2の配線22の保護層としての機能を有するパシベーション層である。前述の図1に示したように、個別電極163の引き出し部(不図示)と共通電極161の引き出し部(コンタクトホール18a)とを除き、個別電極163及び共通電極161を被覆する。これにより、電極材料に安価なAlもしくはAlを主成分とする合金材料を用いることができる。その結果、低コストかつ信頼性の高い液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)とすることができる。第3の絶縁保護膜19の材料としては、任意の無機材料、有機材料を使用することができるが、透湿性の低い材料とする必要がある。無機材料としては、酸化物、窒化物、炭化物等が例示でき、有機材料としてはポリイミド、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等が例示できる。ただし、有機材料の場合には厚膜とすることが必要となるため、パターニングに適さない。そのため、薄膜で配線保護機能を発揮できる無機材料とすることが好ましい。特に、Al配線上にSiを用いることが、半導体デバイスで実績のある技術であるため好ましい。また、膜厚は200[nm]以上とすることが好ましく、さらに好ましくは500[nm]以上である。膜厚が薄い場合は十分なパシベーション機能を発揮できないため、配線材料の腐食による断線が発生し、インクジェットの信頼性を低下させてしまう。
また、圧電素子16上とその周囲の振動板15上に開口部をもつ構造が好ましい。これは、前述の第1の絶縁保護膜17の個別液室に対応した領域を薄くしていることと同様の理由である。これにより、高効率かつ高信頼性の液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)とすることが可能になる。第1,第2の絶縁保護膜17,18で圧電素子16が保護されているため、第3の絶縁保護膜19の開口部の形成には、フォトリソグラフィー法とドライエッチングを用いることができる。また、図示しないパッド電極の面積については、50×50[μm]以上になっていることが好ましく、さらに100×300[μm]以上になっていることが好ましい。この値に満たない場合は、十分な分極処理ができなくなり、連続駆動後の変形(変位)劣化については十分な特性が得られないといった不具合が発生する。
次に、液滴吐出部10のより具体的な製造方法の一例について説明する。
図3は、液滴吐出部の製造プロセスの一例を説明するためのフローチャートである。
まず、基板14上に、振動板15を形成する(ステップS1)。基板14としては、例えば625[μm]厚のシリコンウェハが用いられる。この基板14上に、振動板15が、熱酸化膜や、例えばCVD法によって形成されるシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、ポリシリコン膜などの所望の構成にて形成されている。
次に、振動板15上に圧電素子16を形成する。圧電素子16は、共通電極161である下部電極の成膜(ステップS2)、圧電膜162であるPZT膜の成膜(ステップS3)、個別電極163である上部電極の成膜(ステップS4)の順に形成される。
上記ステップS2の下部電極の成膜は、具体的にはまず、密着膜として、チタン膜(膜厚30[nm])をスパッタ装置にて成膜した後にRTAを用いて750[℃]にて熱酸化した。そして、引き続き金属膜として白金膜(膜厚100[nm])、酸化物膜としてSrRuO膜(膜厚60[nm])をスパッタ成膜した。スパッタ成膜時の基板加熱温度については550[℃]にて成膜を実施した。
上記ステップS3では、ゾルゲル法によってPZT膜が所望の厚みに成膜される。
上記ステップS4の上部電極の成膜は、具体的には、酸化物膜としてSrRuO膜(膜厚40[nm])を、金属膜としてPt膜(膜厚125[nm])を、それぞれスパッタ成膜した。
その後、東京応化社製フォトレジスト(TSMR8800)をスピンコート法で成膜し、通常のフォトリソグラフィーでレジストパターンを形成した。その後、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合方式)エッチング装置(サムコ株式会社製)を用いてPZT膜、上部電極をエッチングにより個別化し、パターンを作製した(ステップS5)。これにより、上部電極は個別電極として機能し、下部電極は、個別化されたPZT膜及び上部電極に対して共通電極として機能する。
次に、第1の絶縁保護膜17として、ALD法によりAl膜を成膜した(ステップS6)。この第1の絶縁保護膜17は、水素等のプロセスダメージから圧電素子16を保護するバリア層として機能する。第1の絶縁保護膜17(バリア層)としてALD法により成膜したAlを用いることにより、透湿性の低い良質なバリア層を得ることができる。
また、バリア層として機能する第1の絶縁保護膜17の膜厚は、30[nm]以上、80[nm]以下の範囲であることが好ましい。これにより、第1の絶縁保護膜17がバリア層として十分なバリア性を有しつつ、圧電素子16のアクチュエータとしての機能を維持することができる。
次に、第2の絶縁保護膜18としてSiO層間膜を成膜した(ステップS7)。このように層間膜であるSiOを利用することで、新たな工程を加えることなく、第1の絶縁保護膜17(バリア層)のうち圧電素子16の側壁面を覆っている部分に更に第2の保護膜を形成することができる。従って、生産効率の低下や製造コストの上昇を防ぐことができる。また、後工程のフォトリソ・エッチング工程で、圧電素子16の側壁面をレジストでマスクした状態でエッチング処理することにより、第1の絶縁保護膜17(バリア層)のうち圧電素子16の側壁面を覆っている部分にSiO層間膜を残留させる。これにより、第1の絶縁保護膜17(バリア層)のオーバーエッチングをより確実に防ぐことができる
上記SiO層間膜の膜厚は、10[nm]以上500[nm]以下の範囲が好ましい。10[nm]よりも薄いと十分なエッチング耐性を確保できない。一方、500[nm]よりも厚いと圧電素子16が変形し難くなり、アクチュエータとしての機能を維持できなくなるおそれがある。
その後、エッチングによりコンタクトホール部18aを形成した(ステップS8)。そして、配線を形成するためにAlをスパッタにより成膜した(ステップS9)。また、上記ステップS8で成膜したAlをエッチングしてパターニング形成した(ステップS10)。
さらにその後、第3の絶縁保護膜19としてSiNパッシベーション層を成膜し、エッチング処理を行った(ステップS11,12)
最後に、インク供給部の貫通孔をエッチングにより形成した(ステップS13)。
以上の工程により、エッチングプロセスは終了する。
上記構成の液滴吐出部10の駆動部分においては、圧電素子16の変形(表面変位)の低下を避けるために、配線のエッチング処理と第2の絶縁保護膜18のエッチング処理とを行っている。しかし、そのエッチング処理時に第1の絶縁保護膜17であるAl膜のオーバーエッチングが進行し、バリア層としての機能が不十分になってしまう。バリア層としての機能が不十分になると、その後の後工程において、図4の断面図に示すように、水素(H)の還元作用によって圧電膜(PZT層)162にダメージを与えるおそれがある。また、図5の断面図に示すように、共通電極161と圧電膜162との間の膜界面に薬液等が侵入して膜浮きの発生原因となってしまうおそれがある。これは、上記エッチング工程において圧電膜(PZT層)162の側壁部のレジスト膜厚が薄くなり、これによりバリア層である第1の絶縁保護膜17のオーバーエッチングが進行することが原因である。
そこで、本実施形態では、第1の絶縁保護膜17(バリア層)のうち圧電膜162及び個別電極163の側壁面を保護している部分に第2の絶縁保護膜18を選択的に形成している。
図6は、本発明の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの基本構成部分である液滴吐出部10の概略構成を示す構成例を示す概略構成図である。図6(a)は液滴吐出部10の上面図であり、図6(b)は図1(a)の矢視A−A’断面図である。図6に示すように、バリア層である第1の絶縁保護膜17を成膜した後に行う第2の絶縁保護膜18であるSiO層間膜成膜後のエッチングプロセスにおいて、圧電膜162の側壁部にSiO層間膜層を残留させる。このようにSiO層間膜層を残留させた部分を、圧電膜162の側壁面に対するバリア層としての機能を高めるための追加の第2に保護膜とした。
次に、圧電膜162の側壁部にSiO層間膜層を残留させてバリア層のための第2の保護膜とした構成と、バリア層のための第2の保護膜を形成しない比較例の構成とを比較した実験結果について説明する。
SiO層間膜をエッチングする際のマスクパターンを2種類用意した。そして、図6に示すようなSiO層間膜を圧電膜162の側壁部に残して配置した液滴吐出部(サンプルA)と、図1に示すようなSiO層間膜を圧電膜162の側壁部に残さない液滴吐出部(サンプルB)とを作成した。
図7はサンプルAの断面のSEM(Scanning Electron Microscope)像を示す図である。図7に示すように、サンプルAでは、第2の絶縁保護膜18であるSiO層間膜が圧電膜162の側壁部に残って配置されている。
また、上記二つのサンプルA,Bに対し、プロセス耐性の差を調べるために、1[%]程度の水素を含んだ窒素雰囲気中で300[℃]、30分の加熱を行った。
図8及び図9はそれぞれ、サンプルA及びサンプルBについて上記加熱処理の前後に測定した圧電素子の電界強度E[kV/cm]と分極量P[μC/cm]との関係を示す特性のヒステリシスループ曲線を示すグラフである。各図中の曲線Cが上記加熱処理の前に測定したヒステリシスループ曲線であり、曲線Dが上記加熱処理の後に測定したヒステリシスループ曲線である。
サンプルAでは、図8のヒステリシスループ曲線に示すように上記加熱処理の前後で特性がほとんど変化していない。これに対して、サンプルBでは、図9のヒステリシスループ曲線に示すように、ダブルヒステリシスとなり、かつ加熱処理後の分極量が減少し特性劣化が生じている。この理由として、サンプルBでは圧電体側壁部のバリア層がオーバーエッチングされ消失し、そこからHが侵入し、圧電体の特性劣化を引き起こしたものと考えられる。
次に、上記構成のサンプルA,Bをそれぞれ5サンプルずつ用意し、その連続駆動時の故障耐性を調べた。下部電極に0[V]、上部電極に30[V]を印加し、周波数300[kHz]にて駆動した。
表1は、各サンプルの圧電素子(アクチュエータ)が故障するまでの駆動回数を示している。表1の結果に示すように、サンプルBよりもサンプルAの方が破壊耐性に優れることが分かった。この理由として、アクチュエータの駆動時において、PZT膜の端部(側壁部)に最も大きな応力がかかるが、そのPZT膜の端部(側壁部)に上記SiO層間膜層を配置することで応力が緩和されるためだと考えられる。
なお、本実施形態では1つのノズルからなる液滴吐出部について説明したが、係る形態に限定されるものではなく、図10に示すように複数の液滴吐出部を備えた構成とすることもできる。図10においては、図1の液滴吐出部を複数個直列に並べた液滴吐出ヘッドを示したものであり、同じ部材には同じ番号を付している。なお、図10に示すように、振動板15と共通電極(下部電極)161との間に密着層23を設けてもよい。また、図10では、液体供給手段、流路、流体抵抗等については記載を省略したが、液滴吐出ヘッドに設けることのできる付帯設備を当然に設けることができる。
次に、上記構成の液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置としての画像形成装置の構成例について説明する。画像形成装置の形態としては特に限定されるものではないが、ここではインクジェット記録装置を例に説明する。
図11はインクジェット記録装置の斜視説明図、図12は同記録装置の側面説明図である。
このインクジェット記録装置は、記録装置本体81の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ93を備えている。また、このキャリッジ93に搭載したインクジェットヘッドからなる記録ヘッド、記録ヘッドへインクを供給するインクカートリッジ等で構成される印字機構部82等を収納している。また、記録装置本体81の下方部には前方側から多数枚の用紙83を積載可能な給紙カセット(或いは給紙トレイでもよい。)84を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙83を手差しで給紙するための手差しトレイ85を開倒することができる。そして、給紙カセット84或いは手差しトレイ85から給送される用紙83を取り込み、印字機構部82によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ86に排紙する。
印字機構部82は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド91と従ガイドロッド92とでキャリッジ93を主走査方向に摺動自在に保持している。キャリッジ93にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出するインクジェットヘッドからなる記録ヘッド94を備えている。この記録ヘッド94は、複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着される。また、キャリッジ93には記録ヘッド94に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ95を交換可能に装着している。
インクカートリッジ95は上方に大気と連通する大気口、下方にはインクジェットヘッドへインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有している。この多孔質体の毛管力によりインクジェットヘッドへ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、記録ヘッドとしてここでは各色の記録ヘッド94を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。
ここで、キャリッジ93は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド91に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド92に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ93を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ97で回転駆動される駆動プーリ98と従動プーリ99との間にタイミングベルト100を張装している。このタイミングベルト100をキャリッジ93に固定しており、主走査モータ97の正逆回転によりキャリッジ93が往復駆動される。
一方、給紙カセット84にセットした用紙83を記録ヘッド94の下方側に搬送するために、給紙カセット84から用紙83を分離給装する給紙ローラ101及びフリクションパッド102と、用紙83を案内するガイド部材103とを設けている。また、給紙された用紙83を反転させて搬送する搬送ローラ104と、この搬送ローラ104の周面に押し付けられる搬送コロ105及び搬送ローラ104からの用紙83の送り出し角度を規定する先端コロ106とを設けている。搬送ローラ104は副走査モータ107によってギヤ列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ93の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ104から送り出された用紙83を記録ヘッド94の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材109を設けている。この印写受け部材109の用紙搬送方向下流側には、用紙83を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ111、拍車112を設けている。さらに用紙83を排紙トレイ86に送り出す排紙ローラ113及び拍車114と、排紙経路を形成するガイド部材115,116とを配設している。
記録時には、キャリッジ93を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド94を駆動することにより、停止している用紙83にインクを吐出して1行分を記録し、用紙83を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号又は、用紙83の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙83を排紙する。
また、キャリッジ93の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、記録ヘッド94の吐出不良を回復するための回復装置117を配置している。回復装置117はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段とを有している。キャリッジ93は印字待機中にはこの回復装置117側に移動されてキャッピング手段で記録ヘッド94をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段で記録ヘッド94の吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出す。これにより、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
このように、このインクジェット記録装置においては本発明を実施したインクジェットヘッドを搭載しているので、ノズルの詰まりやノズル面に固形分が付着しないので、インク滴吐出不良がなく、安定したインク滴吐出特性が得られて、画像品質が向上する。
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置においては、上記構成の液滴吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを備えるので、小型化、低コスト化を図るとともに吐出ヘッドサイズが同等で吐出可能なノズル数を増やせることから、更なる高速印刷も可能となる。
なお、上記実施形態では本発明をプリンタ構成の画像形成装置に適用した例で説明したが、これに限るものではなく、本発明は、例えば、プリンタ、ファックス及びコピアの各機能を備えた複合機などの画像形成装置に適用することができる。また、本発明は、インク以外の液体である記録液や定着処理液などを用いる画像形成装置の液滴吐出ヘッドを構成する圧電素子16などの電気機械変換素子にも適用することができる。また、画像形成装置には、特に限定しない限り、シリアル型画像形成装置及びライン型画像形成装置のいずれも含まれる。
また、本発明は、画像形成装置以外の液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドを構成する電気機械変換素子にも適用することができる。例えば、本発明は、画像形成用の液滴を着弾させて付与する媒体が、用紙以外の媒体(記録媒体、転写材、記録紙)、例えば糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体である場合も同様に適用することができる。また、本発明は、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与すること場合だけでなく、文字等の意味を持たないパターンを媒体に付与する(単に液滴を吐出する)装置にも適用することができる。また、本発明は、パターニング用の液体レジストを吐出して被着弾媒体上に着弾させる装置にも適用することができる。また、本発明は、遺伝子分析試料を吐出して被着弾媒体上に着弾させる液滴吐出装置や、三次元造型用の液滴吐出装置などにも適用することができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
基板14又は下地膜上に共通電極161などの第1の電極を形成するステップと、第1の電極上に圧電膜162などの電気機械変換膜を形成するステップと、電気機械変換膜上に個別電極163などの第2の電極を形成するステップと、第2の電極の上面と電気機械変換膜及び第2の電極の側壁面とを保護するように第1の絶縁保護膜1などの第1の保護膜を形成するステップと、を含む電気機械変換素子の製造方法であって、第1の保護膜のうち電気機械変換膜及び第2の電極の側壁面を保護している部分に第2の絶縁保護膜18などの第2の保護膜を選択的に形成するステップを、更に含む。
これによれば、上記実施形態について説明したように、第1の保護膜を形成した後、その第1の保護膜のうち電気機械変換膜の側壁面を保護している部分の上にさらに第2の保護膜を形成している。これにより、電気機械変換膜の側壁面を保護している部分の保護膜の膜厚を厚くすることができる。従って、電気機械変換素子上に保護膜を形成した後の後工程としてレジストパターン形成及びエッチング処理を行う場合、電気機械変換膜の側壁面に残しておきたい保護膜がエッチングされてなくなるオーバーエッチングの発生を防止できる。
しかも、上記第2の保護膜は、第1の保護膜のうち電気機械変換膜の側壁面を保護している部分に選択的に形成され、電気機械変換素子の変形量に影響が出やすい電気機械変換素子の第2の電極の上面部分には第2の保護膜が形成されない。従って、第2の電極の上面と電気機械変換膜及び第2の電極の側壁面とを保護するように第1の保護膜を形成するときに第1の保護膜の全体を厚めに形成する場合とは異なり、保護膜による電気機械変換素子の変形量の低下を抑制することができる。
よって、保護膜による電気機械変換素子の変形量の低下を抑制するとともに、電気機械変換膜の側壁面を保護する保護膜がオーバーエッチングされることによる電気機械変換膜の損傷を防止することができる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、第2の保護膜を層間膜として形成する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、層間膜を形成する工程で第2の保護膜を形成することができるので、新たな工程を加えることなく第2の保護膜を形成できる。よって、生産効率の低下や製造コストの上昇を防ぐことができる。
(態様C)
上記態様A又はBにおいて、第2の保護膜はSiOからなる膜である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、SiOからなる膜はエッチングされ難いため、電気機械変換膜の側壁面を保護する保護膜のオーバーエッチングをより確実に防止することができる。
(態様D)
上記態様A乃至Cのいずれかにおいて、第2の保護膜の膜厚は10[nm]以上及び500[nm]以下である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、第2の保護膜のエッチング耐性を確保して電気機械変換膜の側壁面を保護する保護膜のオーバーエッチングを確実に防止するとともに、電気機械変換素子のアクチュエータとしての機能を維持することができる。
(態様E)
上記態様A乃至Dのいずれかにおいて、第1の保護膜をALD(原子層堆積)法により形成する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、カバレッジの優れた第1の保護膜を形成することができる。
(態様F)
上記態様A乃至Eのいずれかにおいて、第1の保護膜はAlからなる膜である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、透湿性の低い良質な第1の保護膜を得ることができる。
(態様G)
上記態様A乃至Fのいずれかにおいて、第1の保護膜の膜厚は30[nm]以上及び80[nm]以下である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、第1の保護膜における十分な保護機能(バリア性)を確保しつつ、電気機械変換素子のアクチュエータとしての機能を維持することができる。
(態様H)
上記態様A乃至Gのいずれかにおいて、基板14又は下地膜の表面と第の保護膜の側面とのなす角度が、基板又は下地膜の表面と電気機械変換膜の側面とのなす角度よりも小さい。
これによれば、上記実施形態について説明したように、電気機械変換素子の端部における応力の集中が緩和され、長寿命化を図ることができ、信頼性が向上する。
(態様I)
上記態様A乃至Hのいずれかの電気機械換素子の製造方法により得られた電気機械換素子である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、電気機械換膜の損傷や膜浮きがない電気機械変換素子が得られる。
(態様J)
液滴を吐出するノズル11と、ノズル11が連通する液室13と、液室13内の液体に圧力を発生させる圧力発生手段とを備えた液滴吐出部10などの液滴吐出ヘッドにおいて、圧力発生手段として、液室13の壁の一部を構成する振動板15と、振動板15上に設けられた上記態様Iの電気機械変換素子とを備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、電気機械換膜の損傷や膜浮きがない電気機械変換素子によって液室13内の液体に圧力を発生させることができるので、安定した液滴吐出特性が得られる。
(態様K)
上記態様Jにおいて、振動板15上に配置された電気機械変換素子を構成する電気機械変換膜が、液室13を形成する壁の位置よりも内側になるように配置されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、振動板15の十分な変形(表面変位)を得ることができ、より安定した液滴吐出特性が得られる。
(態様L)
インク滴吐出装置として上記態様J又Kの液滴吐出ヘッドを備えた画像形成装置である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、安定した液滴吐出特性により、高品質な画像が得られる。
10 液滴吐出部
11 ノズル
12 ノズル基板
13 液室(圧力室)
14 基板(液室基板)
15 振動板
16 圧電素子
161 共通電極(下部電極)
162 圧電膜(圧電体)
163 個別電極(上部電極)
17 第1の絶縁保護膜
18 第2の絶縁保護膜
18a コンタクトホール
19 第3の絶縁保護膜
20 サブフレーム
21,22 配線
23 密着層
107 記録ヘッド
特開2013−077827号公報

Claims (12)

  1. 基板又は下地膜上に第1の電極を形成するステップと、
    前記第1の電極上に電気機械変換膜を形成するステップと、
    前記電気機械変換膜上に第2の電極を形成するステップと、
    前記第2の電極の上面と側壁面及び前記電気機械変換膜の上面と側壁面を保護するように第1の保護膜を形成するステップと
    記第1の保護膜のうち前記電気機械変換膜の側壁面を保護している部分の上第2の保護膜を形成し、前記電気機械変換膜の上面と前記第2の電極の上面を保護している部分の上には前記第2の保護膜を形成しないように、前記第2の保護膜を選択的に形成するステップと、を含むことを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
  2. 請求項1の電気機械変換素子の製造方法において、
    前記第2の保護膜を層間膜として形成することを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
  3. 請求項1又は2の電気機械変換素子の製造方法において、
    前記第2の保護膜はSiOからなる膜であることを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかの電気機械変換素子の製造方法において、
    前記第2の保護膜の膜厚は10[nm]以上及び500[nm]以下であることを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの電気機械変換素子の製造方法において、
    前記第1の保護膜をALD(原子層堆積)法により形成することを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかの電気機械変換素子の製造方法において、
    前記第1の保護膜はAlからなる膜であることを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれかの電気機械変換素子の製造方法において、
    前記第1の保護膜の膜厚は30[nm]以上及び80[nm]以下であることを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれかの電気機械変換素子の製造方法において、
    前記基板又は前記下地膜の表面と前記第の保護膜の側面とのなす角度が、該基板又は該下地膜の表面と前記電気機械変換膜の側面とのなす角度よりも小さいことを特徴とする電気機械変換素子の製造方法。
  9. 基板又は下地膜上の第1の電極と、
    前記第1の電極上の電気機械変換膜と、
    前記電気機械変換膜上の第2の電極と、
    前記第2の電極の上面と側壁面及び前記電気機械変換膜の上面と側壁面を覆う第1の保護膜と、を備えた電気機械変換素子であって、
    前記第1の保護膜のうち、
    前記電気機械変換膜の側壁面を覆っている部分の上には第2の保護膜が設けられており、
    前記電気機械変換膜の上面と前記第2の電極の上面を覆っている部分の上には第2の保護膜は設けられていない、ことを特徴とする電気機械変換素子。
  10. 液滴を吐出するノズルと、該ノズルが連通する加圧室と、該加圧室内の液体に圧力を発生させる圧力発生手段とを備えた液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記圧力発生手段は、前記加圧室の壁の一部を構成する振動板と、該振動板上に設けられた請求項9の電気機械変換素子と、を備えることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  11. 請求項10の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記振動板の上に配置された前記電気機械変換素子を構成する電気機械変換膜が、前記加圧室を形成する壁の位置よりも内側になるように配置されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  12. インク滴吐出装置として請求項10又は11の液滴吐出ヘッドを備える画像形成装置。
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