JP2014049580A - 配線基板 - Google Patents

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要一 守屋
Satoshi Ito
悟志 伊藤
Yuki Yamamoto
祐樹 山本
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幸弘 八木
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Abstract

【課題】大電流化に対応することができる層間接続導体を有し、かつ層間接続導体と配線回路層の接合信頼性の高い配線基板を提供する。
【解決手段】配線基板10は絶縁層12を含み、絶縁層12を挟んで配線回路層としての第1の導電パターン14および第2の導電パターン18が形成される。第1の導電パターン14および第2の導電パターン18は、層間接続導体16で接続される。第1および第2の導電パターン14、18および層間接続導体16は、銅で形成される。層間接続導体16は第1の導電パターン14と一体的に形成され、層間接続導体16の先端部と第2の導電パターン18とが塑性変形を伴わずに接触する。銅と前記絶縁層の−45℃〜125℃における平均熱膨張係数差が2ppm/K以下である。
【選択図】図3

Description

この発明は、配線基板に関し、特にたとえば、絶縁層に配線パターンが形成された配線基板に関する。
配線基板は、絶縁層を挟んで配線パターンが形成され、絶縁層の両面の配線パターンが層間接続導体(ビアホール導体)で接続された構成を有する。このような配線基板において、層間接続導体は、一般的には、配線基板に貫通孔を設けて、貫通孔の内壁にメッキを施すことで形成される。この形成方法は、メッキ処理にかかる化学薬品が高価なこと、または、処理時間が長いことなどから生産性および経済性等に問題がある。
そこで、たとえば、配線基板の絶縁層に形成された貫通孔に金属粉末を含む導体ペーストを充填して層間接続導体を形成する方法がある。この方法では、層間接続導体を形成するために、貫通孔に導体ペーストを充填したのち、金属箔からなる配線回路層を押し付けることによって緻密化される。このとき、配線回路層の押し付けにより、絶縁層と配線回路層との隙間に層間接続導体用の導体ペーストが浸み出し、配線回路層と絶縁層との密着性が損なわれ、その結果、配線基板における導通不良が生じる恐れがある。
特許文献1には、層間接続導体用の導体ペーストが層間接続導体周辺に浸み出すことを防止し、配線回路層と絶縁層との密着不良を防止することができる配線基板が開示されている。図10は、そのような配線基板の模式的な断面図である。図10に示す配線基板1は、熱硬化性樹脂を含む絶縁層2a,2bが積層され、その表面に配線回路層3が埋設されている。
絶縁層2a,2bには、配線回路層3間を接続するための貫通孔が形成され、貫通孔には金属粉末を含む導体成分が充填されてなる層間接続導体4が形成されている。そして、配線回路層3には、層間接続導体4が埋設される窪み5が設けられている。この窪み5により、層間接続導体4のための導体ペーストが層間接続導体4周辺に浸み出すことが防止される。
また、電力変換用の配線基板おいては、大電流化に伴い、電力変換素子(パワー半導体)や電力配線から発生する熱の放熱性が要求されるため、熱伝導率の高い絶縁層からなる熱抵抗の低い配線基板が用いられる場合がある。絶縁層が樹脂材料で形成されている場合、絶縁樹脂に高熱伝導無機フィラーを配合、分散した樹脂材料が用いられる。高熱伝導フィラーとしては、たとえば、アルミナ、窒化アルミニウム、炭化ケイ素などが挙げられるが、いずれも熱膨張係数が小さいため、これらの高熱伝導無機フィラーを配合、分散して熱伝導率を高くした樹脂材料は、−45〜125℃の平均熱膨張係数が8〜14ppm/Kと小さくなる。
このように絶縁層の熱膨張係数が小さくなると、配線として用いられる銅(−45〜125℃の平均熱膨張係数:16ppm/K)との熱膨張係数差が生じ、配線基板の温度変化(加熱・冷却)に伴う膨張収縮により層間接続導体と配線回路層との接合部のような接合度の弱い部位が破断するという問題が生じる。
特開2003−8225号公報
特許文献1の配線基板では、絶縁層に形成された貫通孔に導体ペーストを充填して層間接続導体を形成しているが、導体ペーストは金属粉末を含む樹脂であるため、層間接続導体中の金属成分が少なく、層間接続導体の抵抗値が大きくなる。そのため、配線基板として大電流化に対応することができないという問題がある。また、配線基板に温度変化が生じた場合においても、層間接続導体と配線回路層との接合部が破断しない配線基板が求められる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、大電流化に対応することができる層間接続導体を有し、かつ層間接続導体と配線回路層の接合信頼性の高い配線基板を提供することである。
この発明は、絶縁層を挟んで配置される銅からなる第1の導電パターンおよび第2の導電パターンと、絶縁層を厚み方向に貫通して第1の導電パターンおよび第2の導電パターンを導通する銅からなる層間接続導体とを備え、層間接続導体が第1の導電パターンと一体的に形成されているとともに、層間接続導体の先端部が、層間接続導体および第2の導電パターンの塑性変形を伴わずに第2の導電パターンと接している配線基板において、銅と絶縁層の−45℃〜125℃における平均熱膨張係数差が2ppm/K以下であることを特徴とする、配線基板である。
配線回路層としての第1の導電パターンおよび第2の導電パターンを導通する層間接続導体が第1の導電パターンに一体形成され、層間接続導体の先端部が、層間接続導体および第2の導電パターンの塑性変形を伴わずに第2の導電パターンと接している。つまり、層間接続導体の先端部は、第2の導電パターンに単に接している状態となっている。
図1は、第1の導電パターン、第2の導電パターンおよび層間接続導体の構成の概略を示す図解図である。図1からわかるように、配線基板10は、絶縁層12を含む。絶縁層12の一方主面には、板状の第1の導電パターン14が形成される。第1の導電パターン14から絶縁層12を貫通するように、たとえば円柱状の層間接続導体16が形成される。第1の導電パターン14と層間接続導体16とは、一体的に形成される。さらに、絶縁層12の他方主面には、板状の第2の導電パターン18が形成される。そして、層間接続導体16の先端部が第2の導電パターン18に接している。ここで、層間接続導体16と第2の導電パターン18との接触部に、塑性変形は生じていない。絶縁層12は、たとえば絶縁樹脂で形成され、第1の導電パターン14、層間接続導体16および第2の導電パターン18は、それぞれ銅で形成される。
配線基板10に温度変化が生じると、絶縁樹脂からなる絶縁層12、および銅からなる第1の導電パターン14、層間接続導体16、第2の導電パターン18は膨張収縮する。このとき、絶縁樹脂と銅の熱膨張係数が同一であれば、層間接続導体16の先端部と第2の導電パターン18との接合部に応力は発生せず、配線基板10の温度変化によって前記接合部の剥離、およびそれによる導通抵抗の上昇が生じることはない。しかしながら、絶縁樹脂と銅との間に熱膨張係数の差がある場合、層間接続導体16の先端部と第2の導電パターン18との接合部に応力が発生する。そのため、配線基板10の温度変化により、前記接合部が剥離し、導通抵抗が上昇する。
図1に示す構成では、層間接続導体16と第2の導電パターン18とは接しているだけであり、これらの接合度は低い。しかしながら、絶縁層12と銅との間において、−45〜125℃における平均熱膨張係数の差が2ppm/K以下であれば、配線基板10の温度変化によって、層間接続導体16の先端部と第2の導電パターン18との接合部に発生する応力は小さく、前記接合部の剥離を防止することができる。
また、この発明は、絶縁層を挟んで配置される銅からなる第1の導電パターンおよび第2の導電パターンと、絶縁層を厚み方向に貫通して第1の導電パターンおよび第2の導電パターンを導通する銅からなる層間接続導体とを備え、層間接続導体が第1の導電パターンと一体的に形成されているとともに、層間接続導体の先端部が、層間接続導体および第2の導電パターンの塑性変形を伴って第2の導電パターンと接している配線基板において、銅と絶縁層の−45℃〜125℃における平均熱膨張係数差が8ppm/K以下であることを特徴とする、配線基板である。
この配線基板では、配線回路層としての第1の導電パターンおよび第2の導電パターンを導通する層間接続導体が第1の導電パターンに一体形成され、層間接続導体の先端部が、層間接続導体および第2の導電パターンの塑性変形を伴って第2の導電パターンと接している。つまり、層間接続導体の先端部は、第2の導電パターンにめり込んだ状態で接している。
図2は、第1の導電パターン、第2の導電パターンおよび層間接続導体の構成の概略を示す図解図である。図2からわかるように、配線基板30は、絶縁層32を含む。絶縁層32の一方主面には、板状の第1の導電パターン34が形成される。第1の導電パターン34から絶縁層32を貫通するように、たとえば円柱状の層間接続導体36が形成される。第1の導電パターン34と層間接続導体36とは、一体的に形成される。さらに、絶縁層32の他方主面には、板状の第2の導電パターン38が形成される。そして、層間接続導体36の先端部が第2の導電パターン38に接している。ここで、層間接続導体36と第2の導電パターン38との接触部に塑性変形が生じており、層間接続導体36の先端部が第2の導電パターン38にめり込んだ状態で接している。絶縁層32は、たとえば絶縁樹脂で形成され、第1の導電パターン34、層間接続導体36および第2の導電パターン38は、それぞれ銅で形成される。
このような配線基板30においても、図1に示す配線基板10と同様に、絶縁層32と銅との間で熱膨張係数が同一であれば、配線基板30に温度変化が生じても、層間接続導体36の先端部と第2の導電パターン38との接合部に応力は発生せず、配線基板30の温度変化によって前記接合部の剥離、およびそれによる導通抵抗の上昇が生じることはない。しかしながら、絶縁樹脂と銅との間に熱膨張係数の差がある場合、層間接続導体36の先端部と第2の導電パターン38との接合部に応力が発生する。この応力が大きい場合、配線基板30の温度変化により、前記接合部が剥離し、導通抵抗が上昇する。
図2のような構成の場合、層間接続導体36と第2の導電パターン38との接合部に塑性変形が生じているため、前記接合部における接合度が高い。そのため、図1の構造に比べて、配線基板30の温度変化によって層間接続導体36の先端部と第2の導電パターン38との接合部に発生する応力が多少大きくなっても、接合部に剥離が発生しにくい。図2のような構成の場合、絶縁層22と銅との間において、−45〜125℃における平均熱膨張係数の差が8ppm/K以下であれば、配線基板30の温度変化によって、層間接続導体36の先端部と第2の導電パターン38との接合部の剥離を防止することができる。
この発明によれば、銅を用いた層間接続導体で第1の導電パターンと第2の導電パターンとを接続しているため、大電流に対応することができる配線基板を得ることができる。また、導電パターンや層間接続導体を形成する銅と、絶縁層を形成する樹脂との間における平均熱膨張係数差を所定の範囲内とすることにより、配線基板の温度変化に対して、導電パターンと層間接続導体との間の接合信頼性の高い配線基板を得ることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明の配線基板に用いられる第1の導電パターン、層間接続導体および第2の導電パターンの構造の一例を示す図解図である。 この発明の配線基板に用いられる第1の導電パターン、層間接続導体および第2の導電パターンの構造の他の例を示す図解図である。 図1に示す構造を有する配線基板を示す図解図である。 図3に示す配線基板の製造方法を示す図解図である。 表1に示す絶縁樹脂板を用いた絶縁層を有する配線基板の熱衝撃試験の結果を示すグラフである。 図2に示す構造を有する配線基板を示す図解図である。 図6に示す配線基板の製造方法を示す図解図である。 表1に示す絶縁樹脂板を用いた絶縁層を有する配線基板の熱衝撃試験の結果を示すグラフである。 表2に示す絶縁樹脂板を用いた絶縁層を有する配線基板の熱衝撃試験の結果を示すグラフである。 従来の配線基板の一例を示す図解図である。
図3は、この発明の配線基板の一例を示す図解図である。配線基板10は、板状の絶縁層12を含む。絶縁層12の材料としては、たとえば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂などが用いられるが、特に、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂は、硬化後の耐熱性に優れている点で好ましい。
絶縁層12の一方主面には、配線回路層として、第1の導電パターン14が形成される。第1の導電パターン14から絶縁層12を貫通するように、層間接続導体16が形成される。層間接続導体16は、第1の導電パターン14と一体的に形成される。層間接続導体16は、たとえば円柱状に形成されるが、角柱状などの他の形状に形成されてもよい。層間接続導体16は、その先端部と絶縁層12の他方主面とが同一面となるような高さに形成される。
また、絶縁層12の他方主面には、配線回路層として、第2の導電パターン18が形成される。第2の導電パターン18は、絶縁層12の他方主面上において、層間接続導体16の先端部に接するように形成される。したがって、層間接続導体16によって、第1の導電パターン14と第2の導電パターン18とが電気的に接続される。第1の導電パターン14、層間接続導体16および第2の導電パターン18は、銅で形成される。
このような配線基板10において、第1の導電パターン14、層間接続導体16および第2の導電パターン18を形成している銅と、絶縁層12との間において、−45〜125℃における平均熱膨張係数差が2ppm/K以下となるように形成される。
このような配線基板10を作製するために、図4(a)に示すように、例えば厚さ0.40mmの銅板20が準備される。銅板20の両面には、厚さ15μmのレジスト膜22が貼り付けられている。次に、図4(b)に示すように、レジスト膜22を貼り付けた銅板20の片面に、直径が1.00mm、高さが0.20mmとなる円柱状の層間接続導体16が残るようにして、エッチングが施される。なお、図4(b)以降においては、レジスト膜22は省略されている。
次に、厚さ0.20mmの絶縁樹脂板24が準備され、図4(b)で形成された層間接続導体16の形成位置に合わせて、直径1.00mmの孔が形成され、図4(c)に示すように、層間接続導体16が形成された銅板20に積層配置される。この絶縁樹脂板24が、図3の絶縁層12になる。
次に、図4(d)に示すように、絶縁樹脂板24(絶縁層12)の上面に、厚さ0.20mmの銅板26を置き、その状態で、180℃で1時間積層形成される。これにより、銅板20の被エッチング面および銅板26と絶縁樹脂板24とが接着されると同時に、層間接続導体16の先端部と銅板26とが接合される。
次に、図4(e)に示すように、図4(d)で得られた積層体の両面をサブトラクティブ法(銅板20,26の不要な部分を取り除いて回路を残す方法)によりパターン形成することにより、銅板20部分に第1の導電パターン14が形成され、銅板26部分に第2の導電パターン18が形成される。このように形成された第1の導電パターン14、層間接続導体16および第2の導電パターン18は、図1に示すような構造を有している。このようにして、図3に示す配線基板10が作製される。
なお、上述の例における各部の寸法等は一例であり、配線基板10の用途に応じて、自由に設計変更することができる。また、銅板のエッチング、絶縁樹脂板の積層、銅板の積層、サブトラクティブ法によるパターン形成などの工程を繰り返すことにより、多層の配線基板を得ることができる。
上述のような作製方法を用いて、900個の層間接続導体16が直列に連結された配線基板10を形成した。ここで、絶縁層12に用いた絶縁樹脂板24について、−45〜125℃の平均熱膨張係数を表1に示した。また、銅板20および銅板26として、−45〜125℃の平均熱膨張係数が16.0ppm/Kのものを用いた。
Figure 2014049580
表1に示す平均熱膨張係数を有する絶縁樹脂板24を用いて作製した配線基板について熱衝撃試験を行い、その結果を図5に示した。図5に示すグラフの縦軸は配線基板の電気抵抗値の変化率(%)を示し、横軸は熱衝撃試験におけるヒートサイクル数を示している。熱衝撃試験は、低温側保持温度を−45℃、低温側保持時間を30分とし、高温側保持温度を125℃、高温側保持時間を30分とする、1サイクル60分の条件で実施した。
図5からわかるように、銅板20,26との平均熱膨張係数差が2ppm/K以下の絶縁樹脂板24を用いて絶縁層12を形成した配線基板10の電気抵抗値は、ヒートサイクルに関係なく変化が認められない。それに対して、銅板20,26との平均熱膨張係数差が2ppm/Kを超える絶縁樹脂板24を用いて絶縁層12を形成した配線基板10の電気抵抗値は、ヒートサイクル数が大きくなると上昇する。
図3に示す配線基板10は、層間接続導体16と第2の導電パターン18とが、塑性変形を伴わずに、接触のみによって接続されている。そのため、層間接続導体16と第2の導電パターン18との接合度が低く、層間接続導体16と第2の導電パターン18との接合部に発生する応力が大きくなると、前記接合部が剥離し、電気抵抗値が大きくなる。しかしながら、銅板20,26との平均熱膨張係数差が2ppm/K以下の絶縁樹脂板24を用いて絶縁層12を形成した場合、層間接続導体16と第2の導電パターン18との接合部に発生する応力が小さく、前記接合部に剥離が生じないため、電気抵抗値の上昇がないものと考えられる。
また、図6は、この発明の配線基板の他の例を示す図解図である。配線基板30は、板状の絶縁層32を含む。絶縁層32の一方主面には、第1の導電パターン34が形成される。第1の導電パターン34から絶縁層32を貫通するように、層間接続導体36が形成される。層間接続導体36は、第1の導電パターン34と一体的に形成される。層間接続導体36は、たとえば円柱状に形成されるが、角柱状などの他の形状に形成されてもよい。
また、絶縁層32の他方主面には、第2の導電パターン38が形成される。第2の導電パターン38は、絶縁層32の他方主面上において、層間接続導体36の先端部に接続される。ここで、層間接続導体36と第2の導電パターン38とは、塑性変形を伴って接合されている。つまり、第2の導電パターン38に層間接続導体36の先端部がめり込むように接合されている。この配線基板30についても、図3に示す配線基板10と同様に、第1の導電パターン34、層間接続導体36および第2の導電パターン38は、銅で形成される。
このような配線基板30において、第1の導電パターン34、層間接続導体36および第2の導電パターン38を形成している銅と、絶縁層32との間において、−45〜125℃における平均熱膨張係数差が8ppm/K以下となるように形成される。
このような配線基板30を作製するために、例えば図7(a)に示すように、例えば厚さ0.55mmの銅板40が準備される。銅板40の両面には、厚さ15μmのレジスト膜42が貼り付けられている。次に、図7(b)に示すように、レジスト膜42を貼り付けた銅板40の片面に、直径が1.00mm、高さが0.35mmとなる円柱状の層間接続導体36が残るようにして、エッチングが施される。なお、図7(b)以降においては、レジスト膜42は省略されている。
次に、厚さ0.20mmの絶縁樹脂板44が準備され、図7(b)で形成された層間接続導体36の形成位置に合わせて、直径1.00mmの孔が形成され、図7(c)に示すように、層間接続導体36が形成された銅板40に積層配置される。この絶縁樹脂板44が、図6の絶縁層32になる。
次に、図7(d)に示すように、絶縁樹脂板44(絶縁層32)の上面に、厚さ0.20mmの銅板46を置き、その状態で、180℃、100MPaで1時間積層形成される。これにより、銅板40の被エッチング面および銅板46と絶縁樹脂板44とが接着されると同時に、層間接続導体36の先端部と銅板46とが塑性変形を伴って接合される。
次に、図7(e)に示すように、図7(d)で得られた積層体の両面をサブトラクティブ法によりパターン形成することにより、銅板40部分に第1の導電パターン34が形成され、銅板46部分に第2の導電パターン38が形成される。このように形成された第1の導電パターン34、層間接続導体36および第2の導電パターン38は、図2に示すような構造を有している。このようにして、図6に示す配線基板30が作製される。
なお、上述の例における各部の寸法等は一例であり、配線基板30の用途に応じて、自由に設計変更することができる。また、銅板のエッチング、絶縁樹脂板の積層、銅板の積層、サブトラクティブ法によるパターン形成などの工程を繰り返すことにより、多層の配線基板を得ることができる。
上述のような方法で作製された配線基板30において、絶縁層32として、表1に示されている平均熱膨張係数を有する絶縁樹脂板に加えて、表2に示されている平均熱膨張係数を有する絶縁樹脂板を使用して、熱衝撃試験を行った。
Figure 2014049580
表1に示される平均熱膨張係数を有する絶縁樹脂板を用いた場合の結果を図8に示し、表2に示される平均熱膨張係数を有する絶縁樹脂板を用いた場合の結果を図9に示した。
図8および図9からわかるように、銅板40,46との平均熱膨張係数差が8ppm/K以下の絶縁樹脂板44を用いて絶縁層32を形成した配線基板30の電気抵抗値は、ヒートサイクルに関係なく変化が認められない。それに対して、銅板40,46との平均熱膨張係数差が8ppm/Kを超える絶縁樹脂板44を用いて絶縁層32を形成した配線基板30の電気抵抗値は、ヒートサイクル数が大きくなると上昇する。
図6に示す配線基板30は、層間接続導体36と第2の導電パターン38とが、塑性変形を伴って接続されている。そのため、層間接続導体36と第2の導電パターン38との接合度が高く、図3に示す層間接続導体16と第2の導電パターン18とが接しているだけの配線基板10に比べて、層間接続導体36と第2の導電パターン38との接合部に発生する応力が大きくなっても、前記接合部が剥離しにくい。図9からわかるように、銅板40,46との平均熱膨張係数差が8ppm/K以下の絶縁樹脂板44を用いて絶縁層32を形成した場合、層間接続導体36と第2の導電パターン38との間に剥離が発生せず、電気抵抗値の上昇も認められない。
また、これらの配線基板10,30では、層間接続導体16,36が銅で形成されているため、導体ペーストなどのような金属成分の少ない材料を用いて層間接続導体を形成した場合に比べて、層間接続導体16,36の抵抗値が小さい。そのため、大電流化に対応することができる層間接続導体16,36を有する配線基板10,30を得ることができる。
10、30 配線基板
12、32 絶縁層
14、34 第1の導電パターン
16、36 層間接続導体
18、38 第2の導電パターン

Claims (2)

  1. 絶縁層を挟んで配置される銅からなる第1の導電パターンおよび第2の導電パターンと、前記絶縁層を厚み方向に貫通して前記第1の導電パターンおよび前記第2の導電パターンを導通する銅からなる層間接続導体とを備え、
    前記層間接続導体が前記第1の導電パターンと一体的に形成されているとともに、前記層間接続導体の先端部が、前記層間接続導体および前記第2の導電パターンの塑性変形を伴わずに前記第2の導電パターンと接している配線基板において、
    銅と前記絶縁層の−45℃〜125℃における平均熱膨張係数差が2ppm/K以下であることを特徴とする、配線基板。
  2. 絶縁層を挟んで配置される銅からなる第1の導電パターンおよび第2の導電パターンと、前記絶縁層を厚み方向に貫通して前記第1の導電パターンおよび前記第2の導電パターンを導通する銅からなる層間接続導体とを備え、
    前記層間接続導体が前記第1の導電パターンと一体的に形成されているとともに、前記層間接続導体の先端部が、前記層間接続導体および前記第2の導電パターンの塑性変形を伴って前記第2の導電パターンと接している配線基板において、
    銅と前記絶縁層の−45℃〜125℃における平均熱膨張係数差が8ppm/K以下であることを特徴とする、配線基板。
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