JP2011187477A - 金属ベース回路基板の製造方法及び金属ベース回路基板 - Google Patents

金属ベース回路基板の製造方法及び金属ベース回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】 パワー素子の放熱性に優れた金属ベース回路基板を簡素な工程で得る。
【解決手段】金属ベース回路基板10は、第5の回路基板半製品10Eと放熱用の金属ベース35とを絶縁層45を介して接合してなる。基板11は、熱伝導性を有するエポキシ樹脂等の合成樹脂に、高い熱伝導性を有するフィラーを混在させてなる。各配線部13,15,17,19,21は、導体配線積層41,43で形成され、所定の回路配線パターンを形成してなる。絶縁層45は、電気絶縁性を有するエポキシ樹脂等の合成樹脂に、高い熱伝導性を有するフィラーを混在させてなる。絶縁層45は、回路基板接合の初期に高い流動性を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パワー素子が実装される金属ベース回路基板の製造方法及び金属ベース回路基板に関する。
電気自動車の普及に伴ってパワートランジスタ等のパワー素子の需要が増大してきている。こうしたパワー素子が実装される回路基板では、例えば100A等の大電流の流通に伴うパワー素子の発熱をいかにして放散するかが重要な課題となる。
かかる課題を解決するためのアプローチのひとつとして、特許文献1には、金属ベース上に第1の絶縁接着剤層を介して導体回路を形成してなる金属ベース回路基板に、第2の絶縁接着剤層を介し回路用導体層を接合する工程と、導体回路と回路用導体層を電気的に接続するためのスルーホールを形成する工程と、回路用導体層に回路を形成する工程を経て得られる金属ベース回路基板であって、該バイアホールの直径が0.5mm以上である金属ベース回路基板が開示されている。
しかしながら、特許文献1に係る金属ベース回路基板では、スルーホールに銅ペーストなどの導電性物質を充填してから固めることでバイアホールを形成するため、固める工程に時間を要するなど、工程が煩雑であった。
特開平10−117069号公報
解決しようとする問題点は、従来技術に係る金属ベース回路基板では、パワー素子の放熱性を確保しようとすると煩雑な工程を強いられる点である。
本発明は、パワー素子の放熱性に優れた金属ベース回路基板を簡素な工程で得ることを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る金属ベース回路基板の製造方法は、電気絶縁性及び熱伝導性を有する基板の表裏の各配線面に各配線部をそれぞれ形成し、前記基板を貫通して前記各導体層に亘る貫通孔に熱伝導性及び導電性を有するインプラント材を嵌合固定させた回路基板半製品を、電気絶縁性及び熱伝導性を有する絶縁層を介して金属ベースに接合する回路基板接合工程を備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、金属ベース回路基板は、回路基板半製品を絶縁層を介して金属ベースに接合する回路基板接合工程を経て製造されるため、銅ペースト等の導電性物質を固めて充填するといった煩雑な工程を要することなく、パワー素子の放熱性に優れた金属ベース回路基板を簡素な工程で得ることができる。
図1は、実施例に係る金属ベース回路基板の製造方法を示す工程図であり、(A)は、基板の表裏の各配線面に各導体層をそれぞれ接合した導体接合工程を示す断面図、(B)は、基板を貫通して前記各導体層に亘る貫通孔を形成した貫通孔形成工程を示す断面図、(C)は、貫通孔にインプラント材を圧入した嵌合工程を示す断面図、(D)は、基板の表裏面に導電性金属の各メッキ層をそれぞれ形成するメッキ層形成工程を示す断面図、(E)は、各導体層に所定の配線パターンのエッチング処理を施し各配線部をそれぞれ形成した配線形成工程を示す断面図、(F)は、前記各工程を順次経て得た回路基板を絶縁層で金属ベースに接合した回路基板接合工程を示す断面図である。 嵌合工程の詳細を示す断面図である。 パワー素子が実装された金属ベース回路基板を示す断面図である。
パワー素子の放熱性に優れた金属ベース回路基板を簡素な工程で得るといった目的を、回路基板半製品を絶縁層を介して金属ベースに接合する回路基板接合工程を備えた製造方法を採用することによって実現した。
以下、本発明の実施例に係る金属ベース回路基板の製造方法及び金属ベース回路基板について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
[実施例に係る金属ベース回路基板の製造方法]
図1は、実施例に係る金属ベース回路基板の製造方法を示す工程図であり、図1(A)は、基板の表裏の各配線面に各導体層をそれぞれ接合した導体接合工程を示す断面図、図1(B)は、基板を貫通して前記各導体層に亘る貫通孔を形成した貫通孔形成工程を示す断面図、図1(C)は、貫通孔にインプラント材を圧入した嵌合工程を示す断面図、図1(D)は、基板の表裏面に導電性金属の各メッキ層をそれぞれ形成するメッキ層形成工程を示す断面図、図1(E)は、各導体層に所定の配線パターンのエッチング処理を施し各配線部をそれぞれ形成した配線形成工程を示す断面図、図1(F)は、前記各工程を順次経て得た回路基板を絶縁層で金属ベースに接合した回路基板接合工程を示す断面図、図2は、嵌合工程の詳細を示す断面図、図3は、パワー素子が実装された金属ベース回路基板を示す断面図である。
実施例に係る金属ベース回路基板の製造方法は、基本的には、図1(A)〜(F)に示すように、電気絶縁性及び熱伝導性を有する基板11の表裏の各配線面11a,11bに各配線部13,15,17,19,21をそれぞれ形成し、基板11を貫通して各配線部に亘る貫通孔27,29,31に熱伝導性及び導電性を有するインプラント材27a,29a,31aを嵌合固定させた回路基板半製品10Eを、電気絶縁性及び熱伝導性を有する絶縁層45を介して金属ベース35に接合する回路基板接合工程を備えてなる。
詳しく述べると、実施例に係る金属ベース回路基板の製造方法は、図1(A)〜(F)に示すように、導体接合工程、貫通孔形成工程、嵌合工程、メッキ層形成工程、配線形成工程、及び回路基板接合工程を順次経てなる。
導体接合工程では、図1(A)及び図1(E)に示すように、基板11の表裏の各配線面11a,11bに、各配線部13,15,17,19,21を形成するための導体層である例えば銅箔等のシート状の配線基材23,25をそれぞれ接合し、第1の回路基板半製品10Aを得る。この接合は、例えば、銅直接接合(DBC:Direct Bonding Copper)法や活性金属ろう付け法、又は不図示の接着シート部材等を適宜用いることができる。
基板11は、例えば電気絶縁性を有する合成樹脂に熱伝導性を有するフィラーを混在させてなる。前記合成樹脂としては、例えば、エポキシ基を持つ熱硬化型の合成樹脂であるエポキシ樹脂等の、高い電気絶縁性と熱伝導性を有するものを好適に用いることができる。前記フィラーとしては、例えば、二酸化ケイ素(シリカ)や酸化アルミニウム(アルミナ)等の、化学的に安定で高い熱伝導性と電気絶縁性を有するものを好適に用いることができる。
なお、前記基板11は、熱伝導性を有するフィラーの代わりに、電気絶縁性を有する合成樹脂にガラスクロスを混在させた構成にすることもできる。ガラスクロスは、ガラス繊維から作られた織布である。このガラスクロスを混在させると、ガラスクロスがない基板と比較して基板11の機械的強度、放熱性、耐熱性が向上する。
貫通孔形成工程では、図1(B)に示すように、第1の回路基板半製品10Aに、小径の円筒形状の第1及び第2の貫通孔27,29、並びに大径の円筒形状の第3の貫通孔31をパンチプレス加工等によりそれぞれ形成し、第2の回路基板半製品10Bを得る。第1〜第3の各貫通孔27,29,31は、基板11を貫通して各配線基材23,25に亘るように形成される。なお、符合27b,29b,31bは、パンチプレス加工による各貫通孔27,29,31の形成により生じた第1の回路基板半製品10Aの抜き屑である。
嵌合工程では、図1(C)に示すように、第1〜第3の各貫通孔27,29,31に、基板11と比べて優れた熱伝導性を有する銅又は銅合金製の円柱形状の第1〜第3の各インプラント材27a,29a,31aをそれぞれ嵌合固定させ、第3の回路基板半製品10Cを得る。
これら第1〜第3の各インプラント材27a,29a,31aは、図2(A),図2(B)に示すように、第1〜第3の円柱状突部Pa1〜Pa3を有するパンチPaを用いて、銅又は銅合金の塊からなるインプラント基材32から打ち抜かれる。この打ち抜きの際に、第2の回路基板半製品10Bをダイとして用いる。これにより、余計な治具を不要として嵌合工程の簡素化を実現することができる。
インプラント材27a,29a,31aのかしめによる嵌合固定は、図2(C)に示すように、円柱形状のパンチPbと直方形状のダイDとの間に、第3の回路基板半製品10Cのかしめ対象部位を挟み込んで押し潰すことにより行われる。図2(C)は第3のインプラント材31aのかしめ嵌合固定の例を示す。パンチPbとしては、第3のインプラント材31aと比べて大径のものが用いられる。第1又は第2のインプラント材31aのかしめ嵌合固定についても、上述と同様に同時もしくは順次行われる。
前記嵌合固定は、インプラント材27a,29a,31aの端部を貫通孔27,29,31から突出させ、この端部を押し潰すことにより行ってもよい。
インプラント材27a,29a,31aは第1〜第3の各貫通孔27,29,31への圧入により嵌合固定させることもできる。圧入による嵌合固定の場合も、同時にかしめによる嵌合固定を適用することもできる。
嵌合固定後は、インプラント材27a,29a,31aの端部と各配線基材23,25の表面とは、ほぼ面一となる。
各配線基材23,25の肉厚は、通常であれば35μm程度のところ、70μm以上に設定される。
これにより、嵌合工程において各貫通孔27,29,31に各インプラント材27a,29a,31aをそれぞれ嵌合固定するに際し、嵌合代を稼ぐことができる。このため、各貫通孔27,29,31内周面と各インプラント材27a,29a,31a外周面との接触面積を確保し、嵌合工程により形成される電流経路及び伝熱経路の信頼性向上に寄与することができる。
メッキ層形成工程では、図1(D)に示すように、各配線基材23,25の表面及び第1〜第3の各インプラント材27a,29a,31aの両端面を覆う導電性金属の各メッキ層37,39をそれぞれ形成し、第4の回路基板半製品10Dを得る。
これら各メッキ層37,39は、各配線基材23.25並びに第1〜第3の各インプラント材27a,29a,31aが面一かつ平滑となる表裏面に銅等の金属メッキを施すことで積層形成される。配線基材23とメッキ層37又は配線基材25とメッキ層39は、積層して一体化された各導体積層41,43を構成する。
配線形成工程では、図1(E)に示すように、第4の回路基板半製品10Dの各導体積層41,43に所定の配線パターンのエッチング処理を施し各配線部13,15,17,19,21をそれぞれ形成し、第5の回路基板半製品10Eを得る。
回路基板接合工程では、図1(F)に示すように、前記各工程を順次経て得た第5の回路基板半製品10Eを、絶縁層45を介して金属ベース35に接合し、製品としての金属ベース回路基板10を得る。
絶縁層45は、例えば電気絶縁性を有する合成樹脂に熱伝導性を有するフィラーを混在させてなる。前記合成樹脂としては、例えば、エポキシ基を持つ熱硬化型の合成樹脂であるエポキシ樹脂等の、高い電気絶縁性と熱伝導性を有するのに加えて、回路基板接合の初期に優れた流動性を有するものを好適に用いることができる。この流動性により絶縁層45を第5の回路基板半製品10Eの表面凹凸に十分に入り込ませることができる。
前記フィラーとしては、例えば、二酸化ケイ素(シリカ)や酸化アルミニウム(アルミナ)等の、化学的に安定で高い熱伝導性と電気絶縁性を有するものを好適に用いることができる。
なお、絶縁層45は、熱伝導性を有するフィラーの代わりに、電気絶縁性を有する合成樹脂に上記ガラスクロスを混在させる構成にすることもできる。このガラスクロスを混在させると、ガラスクロスがない絶縁層と比較して絶縁層45の機械的強度、放熱性、耐熱性が向上する。
金属ベース35は、例えばアルミニウム、銅、又は銅合金等の熱伝導性に優れた金属素材を適宜採用することができる。
上述のように構成された実施例に係る金属ベース回路基板の製造方法によれば、金属ベース回路基板10は、基本的には回路基板接合工程を経て、具体的には導体接合工程、貫通孔形成工程、嵌合工程、配線形成工程、及び回路基板接合工程を順次経て製造することができる。
このため、銅ペースト等の導電性物質を充填してから固めるといった煩雑な工程を要することなく、インプラント材の打ち抜きによりパワー素子の放熱性に優れた金属ベース回路基板を簡素な工程で得ることができる。
また、メッキ層形成工程を備え、各メッキ層37,39及び第1〜第3の各インプラント材27a,29a,31aを通して各配線基材23,25間を導通接続する構成を採用した場合、嵌合工程により形成された電流経路及び伝熱経路の信頼性を向上させることができる。
次に、実施例に係る金属ベース回路基板10について説明する。
[実施例に係る金属ベース回路基板]
実施例に係る金属ベース回路基板10は、基本的には、図1(F)に示すように、第5の回路基板半製品10Eを、絶縁層45を介して放熱用の金属ベース35に接合してなる。
この金属ベース回路基板10は、上記製造方法で製造され、基板11と各配線部23,25とインプラント材27a,29a,31aと金属ベース35とを備えている。これら各部の材質は、上記の通りである。
したがって、基板11は、電気絶縁性及び熱伝導性を有する。
各配線部13,15,17,19,21は、図1(F)及び図3に示すように、基板11の表裏の各配線面11a,11bに形成されている。これら各配線部13,15,17,19,21は、各シート状層23a,25aに各メッキ層37a,39aをそれぞれ積層して一体化された各導体配線積層41a,43aで形成され、所定の回路配線パターンを形成してなる。
インプラント材27a,29a,31aは、図1(F)及び図3に示すように、基板11を貫通して各シート状層23a,25aに亘る貫通孔27,29,31に嵌合固定され、熱伝導性及び導電性を有している。
金属ベース35は、図1(F)及び図3に示すように、基板11を表裏の何れかの側で電気絶縁性及び熱伝導性を有する絶縁層45を介して接合させている。
第1〜第3の各インプラント材27a,29a,31aのうち第3のインプラント材31aの直径は、第1及び第2の各インプラント材27a,29aの直径が約0.2〜0.3mm程度のところ、約1mm程度と比較的大径に設定される。これにより、第3のインプラント材31aにより形成される電流経路の電流容量及び伝熱経路の熱容量を増大することができる。
また、図3に示すように、パワートランジスタ等のパワー素子33は、第3のインプラント材31aの端面に位置を対応させて金属ベース回路基板10に設けてある。パワー素子33と配線部15との間には、半田層47とヒートスプレッダ49とが密着状態で積層して介在している。ヒートスプレッダ49は、例えばアルミニウム、銅、又は銅合金等の熱伝導性に優れた金属素材よりなり、パワー素子33で生じた熱を効率的に放出する役割を果たす。
従って、パワー素子33の発熱を、ヒートスプレッダ49、第3のインプラント材31a、及び絶縁層45を通して金属ベース35に効率良く伝えることで放熱性を向上させることができる。なお、符合51,53は、パワー素子33の第1及び第2端子である。
そして、配線部13と配線部19との間、配線部15と配線部19との間、及び配線部17と配線部21との間に電流を流すための電流経路が形成される。具体的には、図3に示すように、パワー素子33の第1端子51は配線部15から第3のインプラント材31aを経由して配線部19に電気的に接続され、さらに配線部19から第1のインプラント材27aを経由して配線部13に電気的に接続されている。パワー素子33の第2端子53は配線部17から第2のインプラント材29aを経由して配線部21に電気的に接続されている。
また、回路基板10に実装されたパワー素子33で生じた熱を金属ベース35に伝えるための伝熱経路が大径の第3のインプラント材31aにより形成される。これにより、パワー素子33で生じた熱は、主として、ヒートスプレッダ49、配線部15、第3のインプラント材31a、配線部19、及び絶縁層45を通して金属ベース35に伝えられる。
特に、第3のインプラント材31aは熱伝導性の良好な銅又は銅合金からなり、かつ直径1mm以上と大径であるため、配線部15から配線部19に至る伝熱容量を稼ぐことができる。
また、配線部19は熱伝導性の良好な銅又は銅合金からなり、かつ広い面積を有するため、配線部19から絶縁層45を通して金属ベース35に至る伝熱容量を稼ぐことができる。
電気絶縁性を有する合成樹脂に熱伝導性を有するフィラーを混在させてなる基板11を採用した場合、実装されたパワー素子33の放熱性を向上させることができる。
電気絶縁性を有する合成樹脂に熱伝導性を有するフィラーを混在させてなり、回路基板接合の初期に優れた流動性を有する絶縁層45を採用した場合、第5の回路基板半製品10Eの隙間を流動性樹脂からなる絶縁層45で隈無く埋めて空気層の生じる余地を一掃できるため、実装されたパワー素子33のさらなる放熱性向上効果を期待することができる。
しかも、各配線部13,15,17,19,21の表面及び第1〜第3のインプラント材27a,29a,31aの両端面を覆う導電性金属の各メッキ層37,39を備え、各メッキ層37,39及び各インプラント材27a,29a,31aを通して各配線基材23,25間を導通接続する構成を採用した場合、嵌合工程により形成された電流経路及び伝熱経路の信頼性を向上させることができる。
そして、各配線部13,15,17,19,21は、肉厚が70μm以上の銅又は銅合金からなり、第3のインプラント材31aは、直径1mm以上の銅又は銅合金の柱状体である構成を採用した場合、各貫通孔27,29,31に各インプラント材27a,29a,31aをそれぞれ嵌合固定するに際し、嵌合代を稼ぐことができる。このため、各貫通孔27,29,31内周面と各インプラント材27a,29a,31a外周面との接触面積を十分に確保することができる。
また、第3のインプラント材31aの端面に位置を対応させてパワー素子33を回路基板10に搭載する構成を採用した場合、パワー素子33からインプラント材31aに至る最短の伝熱経路を確保することができる。
従って、パワー素子33の発熱を同インプラント材31a及び絶縁層45を通して金属ベース35に効率良く伝えることで放熱性を向上させることができ、きわめて優れた放熱性向上効果を期待することができる。
そして、パワー素子33に密着させたヒートスプレッダ49のほぼ全面が第3のインプラント材31aの端面に半田層47を介して近接するから、ヒートスプレッダ49のほぼ全面と第3のインプラント材31aの端面との間で最短の伝熱経路を確保し、放熱性向上効果を期待することができる。
しかも、パワー素子33と比べて面積の大きいヒートスプレッダ49を設けた場合、ヒートスプレッダ49がインプラント材31aへの伝熱をより効率的に仲介することができるため、さらなるパワー素子33の放熱性向上効果を期待することができる。
[その他]
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは技術思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う金属ベース回路基板の製造方法及び金属ベース回路基板もまた、本発明における技術的範囲の射程に包含されるものである。
例えば、本発明実施例中、各インプラント材の素材として銅又は銅合金を例示して説明したが、本発明はこの例に限定されない。基板と比べて熱伝導性の良好な素材であれば、いかなる素材であっても採用することができる。
10 金属ベース回路基板
11 基板
11a,11b 各配線面
13,15,17,19,21 配線部
23,25 配線基材(導体層)
27,29,31 第1〜第3の貫通孔
27a,29a,31a 第1〜第3のインプラント材
33 パワー素子
35 金属ベース
37,39 メッキ層
41,43 導体積層
45 絶縁層
49 ヒートスプレッダ

Claims (13)

  1. 電気絶縁性及び熱伝導性を有する基板の表裏の各配線面に各配線部をそれぞれ形成し、前記基板を貫通して前記各配線部に亘る貫通孔に熱伝導性及び導電性を有するインプラント材を嵌合固定させた回路基板半製品を、電気絶縁性及び熱伝導性を有する絶縁層を介して金属ベースに接合する回路基板接合工程を備えた、
    ことを特徴とする金属ベース回路基板の製造方法。
  2. 請求項1記載の金属ベース回路基板の製造方法であって、
    前記各配線部を形成するための各導体層を前記各配線面にそれぞれ接合する導体接合工程と、
    前記基板を貫通して前記各導体層に亘る貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
    前記貫通孔に前記インプラント材を嵌合固定させる嵌合工程と、
    前記各導体層に所定の配線パターンのエッチング処理を施して前記各配線部をそれぞれ形成する配線形成工程と、
    を備えたことを特徴とする金属ベース回路基板の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の金属ベース回路基板の製造方法であって、
    前記嵌合工程と前記配線形成工程との間に、前記各導体層の表面及び前記インプラント材の両端面を覆う導電性金属の各メッキ層をそれぞれ形成するメッキ層形成工程を備えた、
    ことを特徴とする金属ベース回路基板の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の金属ベース回路基板の製造方法であって、
    前記絶縁層は、前記接合の初期に流動性を備えている、
    ことを特徴とする金属ベース回路基板の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の金属ベース回路基板の製造方法により製造された金属ベース回路基板であって、
    電気絶縁性及び熱伝導性を有する基板と、
    前記基板の表裏の各配線面に形成された各配線部と、
    前記基板を貫通して前記各配線部に亘る貫通孔に嵌合固定された熱伝導性及び導電性を有するインプラント材と、
    前記基板を表裏の何れかの側で電気絶縁性及び熱伝導性を有する絶縁層を介して接合させた金属ベースと、
    を備えたことを特徴とする金属ベース回路基板。
  6. 請求項5記載の金属ベース回路基板であって、
    前記基板は、電気絶縁性を有する合成樹脂に熱伝導性を有するフィラーを混在させてなる、
    ことを特徴とする金属ベース回路基板。
  7. 請求項5記載の金属ベース回路基板であって、
    前記基板は、電気絶縁性を有する合成樹脂にガラスクロスを混在させてなる、
    ことを特徴とする金属ベース回路基板。
  8. 請求項5又は6記載の金属ベース回路基板であって、
    前記絶縁層は、電気絶縁性を有する合成樹脂に熱伝導性を有するフィラーを混在させてなる、
    ことを特徴とする金属ベース回路基板。
  9. 請求項5又は7記載の金属ベース回路基板であって、
    前記絶縁層は、電気絶縁性を有する合成樹脂にガラスクロスを混在させてなる、
    ことを特徴とする金属ベース回路基板。
  10. 請求項5〜9のいずれかに記載の金属ベース回路基板であって、
    前記各配線部の表面及び前記インプラント材の両端面を覆う導電性金属の各メッキ層を備えた、
    ことを特徴とする金属ベース回路基板。
  11. 請求項5〜10のいずれかに記載の金属ベース回路基板であって、
    前記各配線部は、肉厚が70μm以上の銅又は銅合金からなり、
    前記インプラント材は、直径1mm以上の銅又は銅合金の柱状体である、
    ことを特徴とする金属ベース回路基板。
  12. 請求項5〜11のいずれかに記載の金属ベース回路基板であって、
    前記インプラント材の端面に位置を対応させてパワー素子を搭載した、
    ことを特徴とする金属ベース回路基板。
  13. 請求項12記載の金属ベース回路基板であって、
    前記パワー素子に密着させて同素子と比べて面積の大きいヒートスプレッダを設けた、
    ことを特徴とする金属ベース回路基板。
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