JP2014046984A - 蓋材 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分なヒートシール性を有し、内容物の付着防止効果を持つと共に、耐熱性があり、付着防止層の脱落や、付着防止効果の消滅といった問題の無い、内容物の付着防止機能を有した蓋材を提供する。
【解決手段】シーラント層が平均粒径1〜100μmの大粒子を含んでいて、その表面に凹凸が形成されており、前記付着防止層が中粒子と微粒子とを含んで構成されており、この中粒子の平均粒径が1〜3μmであって、しかも、中粒子の平均粒径は前記大粒子の平均粒径より小さく、前記微粒子は疎水化表面処理されたものであり、ジメチルシリル基、トリメチルシリル基、アミノアルキルシリル基、メタクリルシリル基のうちから選択された官能基、ジメチルポリシロキサン又はジメチルシロキサンで処理され、微粒子の平均粒径が5〜500nmである。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として食品類の包装用容器に適用され、内容物付着防止効果を備えヒートシール機能を持った蓋材に関する。具体的には、ヨーグルト、ゼリー、プリン、ジャム、ムースなどの包装用のカップ容器に適用させる蓋材に関する。
カップ状容器に適用させる蓋材は、外側から基材、無機蒸着フィルム、シーラント層が積層さており、ヨーグルトなどの内容物を充填した容器の上面開口に被せて、周縁部を容器の上縁フランジ部にシールすることによって、密封された容器を形成する。
このような蓋材には、ヒートシール性、密封性、開封時の易剥離性が求められる。また、同時に内容物の非付着性、即ち蓋材の裏面に内容物が付着し難いものが望まれる。蓋材の裏面に内容物が付着すると、蓋材に付着した内容物の棄損による無駄が生じたり、付着部を取り除くのに手間がかかるなどの問題がある。また、開封時に付着物が手や指、衣類あるいは周辺を汚す恐れがある。
これらの問題を解決するために、最内面のヒートシール層を、付着防止効果を有する脂肪酸エステル、脂肪酸アミドなどの疎水性添加物を添加したポリオレフィンとするものであるが、このような添加剤は、エージング条件により表面析出量が大きく変動し安定性にかけることが知られており、また所望の性能が十分に得られていない(特許文献1)。
また、ヒートシール層に添加するのではなく、最内面上に別途付着防止層を形成する提案がなされている。疎水性微粒子で三次元網目構造のポーラス構造を作ることで非常に優れた付着防止効果を示すというものであるが、この付着防止層は耐熱性の面では劣っており、高温環境や乾燥時間が長くなることで、疎水性微粒子がヒートシール層であるホットメルトに沈み込んでしまい、付着防止効果が消滅してしまう問題があった。内容物の充填工程、特にシール工程においてこれらの阻害要因は取扱いの面で非常に厄介な問題となる(特許文献2)。
内容物については、水のような油分を含まないものや、ヨーグルトのように油分を含むものがあるが、ヨーグルトのような油分を含むものは水に比べ凝集力が小さく、付着を防止することは非常に困難である。シリコーンやフッ素を含有するような撥水剤をシーラント層にコートするだけでは、ヨーグルト付着防止機能を実現させることはできない。
付着防止機能をより高めるためには、ミクロン単位の凹凸を形成するのが効果的であり、平均粒径の大きい湿式シリカ粒子を用いることにより、湿式シリカの沈み込みが少なくなり、高温環境や塗布時の乾燥温度が長くなっても付着防止機能を維持できるという提案ある。しかし、粒子径が大きいために、付着防止層から脱落してしまう(特許文献3)。
特開2002-37310号公報 特許第4348401号公報 特許第4668352号公報
本発明は、このような背景技術を鑑みてなされたものであり、十分なヒートシール性を有し、内容物の付着防止効果を持つと共に、耐熱性があり、付着防止層の脱落や、付着防止効果の消滅といった問題の無い、内容物の付着防止機能を有した蓋材を提供することにある。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、基材上に、少なくとも、シーラント層及び付着防止層を積層してなる蓋材であって、
前記シーラント層が平均粒径1〜100μmの大粒子を含んでいて、その表面に凹凸が形成されており、
前記付着防止層が中粒子と微粒子とを含んで構成されており、
この中粒子の平均粒径が1〜3μmであって、しかも、中粒子の平均粒径は前記大粒子の平均粒径より小さく、
前記微粒子は疎水化表面処理されたものであり、
この微粒子の表面は、有機官能基を持つか、あるいは、有機化合物で化学処理され有機官能基を持つものであり、この有機官能基はジメチルシリル基、トリメチルシリル基、アミノアルキルシリル基、メタクリルシリル基のうちから選択されたものであり、前記有機化合物はジメチルポリシロキサン又はジメチルシロキサンであり、
この微粒子の平均粒径が5〜500nmである
ことを特徴とする蓋材である。
また、請求項2に記載の発明は、前記層シーラント層に含まれる大粒子及び前記付着防止層に含まれる中粒子が、アクリル粒子、ナイロン粒子、シリカ粒子、合成シリカ粒子、シリコーン粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子の一種、あるいは複数種の粒子の混合体であることを特徴とする請求項1に記載の蓋材である。
また、請求項3に記載の発明は、前記付着防止層に含まれる微粒子が、疎水化表面処理された酸化珪素、酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蓋材である。
また、請求項4に記載の発明は、前記付着防止層中に含まれる、中粒子及び微粒子を固着するためのバインダが、テトラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウムあるいはその混合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓋材である。
また、請求項5に記載の発明は、前記付着防止層の、金属アルコキシド、金属アルコキシドの加水分解物を含むバインダーに有機金属化合物が添加されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓋材である。
シーラント層3に大粒子5を付与しミクロン単位の凹凸を形成していることにより、内容物との付着面積が小さくなり内容物転落性を得ることができる。また、シーラント層3中に大粒子5を設けているため、シーラントの硬化とともに強固に固着させることができまた屈曲にも耐えられるため、大きな粒子であっても脱落の心配はなくなる。
また、付着防止層内に中粒子を付与することでシーラント層3に形成した大粒子の間を埋めるようにさらに複雑な凹凸構造を形成できる。付着防止層には疎水性微粒子も存在しており、両者は金属アルコキシドあるいはその加水分解物をバインダとして使用することで粒子を固着させられる機構となっている。
本発明においてはシーラント層/撥水層界面にスポンジ状の構造を持たず密度の高い膜形成を可能としているため、高温保持条件下では疎水性微粒子のシーラント層への沈み込みによる撥水機能消失という問題を回避できる。
本発明においては、金属アルコキシドあるいはその加水分解物からなるバインダに、有機金属化合物を添加し、架橋度を高めているため、高密度な膜を形成することができ、更には、本有機金属化合物の添加によりシーラント層界面との密着強度を上げることができる。
本発明による蓋材は十分なヒートシール性を持ち、内容物の付着を防止する機能を高め、付着防止層の脱落や、付着防止効果の消滅といった問題がなく、耐熱性を高めることにより高温での長時間保持を安定して得ることができる。
本願発明の蓋材における層構成の一例を示した断面図である。 本願発明の蓋材を構成するシーラント層を説明した断面図である。 本願発明の蓋材を構成するシーラント層、付着防止層を説明した断面図である。
以下本発明を実施するための形態を、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の蓋材における層構成の一例を示した断面図である。蓋材20は、外側から基材層1、無機蒸着フィルム2、シーラント層3が積層され、最内層に内容物の付着を防止する付着防止層4が形成されている。
図2は、シーラント層3の一例を示す説明図であり、シーラント層3は、大粒子5がシール材6を纏って無機蒸着フィルム2に密着している構造となっている。
図3は、付着防止層4の一例を示す説明図であり、付着防止層4は、中粒子7と疎水性微粒子8が、金属アルコキシドあるいはその加水分解物からなるバインダ9により無機蒸着フィルム2に固着されている。
基材層1としては、蓋材の表側に配置されるもので、紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、セルロースアセテート、セロハンなどの単層、これらの積層体なども使用できる。また、蓋材の表側であるために、通常適宜印刷が施されて意匠性が付与される。
無機蒸着フィルム2としては、ガスバリア性と意匠性を付与する目的で用いられ、主としてシリカやアルミナなどの無機酸化物を蒸着した蒸着フィルムを使用する。このときのフィルムには、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、セルロースアセテート、セロハンなどを使用できる。また、無機酸化物の代わりに金属を用いることもできる。
シーラント層3としては、被着体とのシール性とイージーピール性が要求される。特にシール性とイージーピール性が良好であれば、その材料に限定することはないが、一般的にはラッカータイプの接着剤を用いる。
成分としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル共重合体およびそれらの複合材料を用いることができる。
シーラント層3に含有される大粒子5は、その材料に限定することはないが、アクリル粒子、ナイロン粒子、シリカ粒子、合成シリカ粒子、シリコーン粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子、フッ素粒子またはその複合材料を用いることができる。大粒子の粒径は平均粒子径が1〜100μmで、10〜50μm、が好ましい。
付着防止層4は、疎水化表面処理され、表面にジメチルシリル、トリメチルシリル、ジメチルポリシロキサン、ジメチルシロキサン、アミノアルキルシリル、アルキルシリル、メタクリルシリルの官能基を持つ平均粒子径が5〜500nmの微粒子を含み、バインダ9によりシーラント層3に固着している。
中粒子7は、その材料に限定することはないが、アクリル粒子、ナイロン粒子、シリカ粒子、合成シリカ粒子、シリコーン粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子、フッ素粒子またはその複合材料を用いることができる。中粒子7の粒径は1〜3μmが好ましい。
微粒子8は、例えばシリカ、アルミナ、チタニア、などの少なくとも一種を用いることができる。中でも疎水性シリカ粒子が好適に使用できる。とりわけ、より優れた付着防止性が得られる点で、トリメチルシリル基やジメチルポリシロキサンを有した疎水性シリカ微粒子が好ましい。疎水性シリカ微粒子の粒径は、一次粒子平均粒径5〜100nmがよい。
バインダ9は、1種類以上の金属アルコキシドおよびその加水分解物と水/アルコール混合溶媒、シランカップリング剤を主剤とする水溶液を用いることができる。金属アルコキシドは、テトラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウムあるいはその混合物を用いるのが好ましい。有機金属化合物はその材料に限定することはなく、使用する金属アルコキシドに合せて選定することができる。
バインダ9は、1種類以上の金属アルコキシドおよびその加水分解物と水/アルコール混合溶媒、シランカップリング剤を主剤とする水溶液を用いることができ、一般式 M(OR)nで表される金属アルコキシド、金属アルコキシドの加水分解物を含む。ここで、MはSi、Al、Ti、Zr等の金属、RはCHまたはC、nは金属元素の酸化数]である。
その中でも、金属アルコキシドは、テトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウム、あるいはその混合物を用いるのが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
有機金属化合物は、前記材料に限定することは無いが、造膜性・架橋性を高めるための助剤であり、Ti、Zr、Siを中心とした室温無触媒で、加水分解する反応性を有する化合物が好ましい。
シーラント層3や付着防止層4を塗布する手法としては、例えば、グラビアコーティング、ロールコーティング、ドクターブレードコーティング、ダイコーティング、バーコート、スプレーコーティングなど、公知の方法を用いることができる。
以下、本発明の具体的実施例について説明する。
基材層1として模造紙52.3(g/m)と無機蒸着フィルム2として、アルミ蒸着PET16μmをドライラミネートして貼り合わせ、ポリアクリレートを主成分とするラ
ッカーに、大粒子5として平均粒子径が15μmのメタクリルビーズを混合させてメタクリルビーズが10%となるように調整、コートしてシーラント層3を形成した。
次に、付着防止層4として、バインダーとしてテトラエトキシシラン[Si(OC]を、0.1N(pH=1)の塩酸溶液にて加水分解させさせた加水分解液と、中粒子7として平均粒子径が3μmのシリカビーズおよび平均粒子径が10nmの表面にトリメチルシリル基を持つシリカからなる疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
実施例1と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた疎水性微粒子の表面にジメチルシリル基を持つシリカからなる疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ、実施例1と同様に、塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加え、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
実施例1、2と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた疎水性微粒子の表面にジメチルポリシロキサン基を持つシリカからなる疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ、実施例1、2と同様に、塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加え、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
実施例1と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた中粒子7として平均粒子径が3μmの化学処理をしていないアルミナビーズおよび平均粒子径が10nmの表面にトリメチルシリル基を持つシリカからなる疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加え、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
実施例1と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた疎水性微粒子として、シリカからなる平均粒子径が50nmの微粒子を用い、実施例1と同様に、表面にトリメチルシリル基を持たせ、疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加え、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
実施例1、5と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた疎水性微粒子として、シリカからなる平均粒子径が200nmの微粒子を用い、実施例1、5と同様に、表面にトリメチルシリル基を持たせ、疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加え、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
<比較例1>
実施例1、5、6と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた疎水性微粒子として、シリカからなる平均粒子径が1000nmの微粒子を用い、実施例1、5、6と同様に、表面にトリメチルシリル基を持たせ、疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加え、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
<比較例2>
実施例1と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた中粒子7として平均粒子径が0.5μmのシリカビーズおよび平均粒子径が10nmの表面にトリメチルシリル基を持つシリカからなる疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加え、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
<比較例3>
実施例1と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた中粒子7として平均粒子径が0.5μmのシリカビーズおよび平均粒子径が10nmの表面にトリメチルシリル基を持つシリカからなる疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加えないで、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
<比較例4>
実施例1と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた中粒子7として平均粒子径が3μmのシリカビーズおよび平均粒子径が10nmの表面にトリメチルシリル基を持つシリカからなる疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加えないで、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
<比較例5>
実施例1と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた中粒子7として平均粒子径が5μmのシリカビーズおよび平均粒子径が10nmの表面にトリメチルシリル基を持つシリカからなる疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加え、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
<比較例6>
比較例5と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた中粒子7として平均粒子径が5μmのシリカビーズおよび平均粒子径が10nmの表面にトリメチルシリル基を持つシリカからなる疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加えないで、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
<比較例7>
実施例1と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた中粒子7として平均粒子径が10μmのシリカビーズおよび平均粒子径が10nmの表面にトリメチルシリル基を持つシリカからなる疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加え、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
<比較例8>
比較例7と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に用いた中粒子7として平均粒子径が10μmのシリカビーズおよび平均粒子径が10nmの表面にトリメチルシリル基を持つシリカからなる疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加えないで、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
<比較例9>
実施例1と同様に、シーラント層3を形成し、次に、付着防止層4のバインダーとしてテトラエトキシシランの代わりに、水を溶媒としたディスパージョンタイプのEVA樹脂を用い、有機金属化合物を加え、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
<比較例10>
比較例9と同様に、シーラント層3を形成し、次に、付着防止層4のバインダーとしてテトラエトキシシランの代わりに、ポリアクリレートを用い、有機金属化合物を加え、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
<比較例11>
実施例1と同様に、シーラント層3を形成し、付着防止層4に、中粒子7を用いないで、平均粒子径が10nmの表面にトリメチルシリル基を持つシリカからなる疎水性微粒子のアルコール分散液を十分混合させ塗液の固形分が20%となるように調整し、有機金属化合物を加え、コート、その後乾燥させ付着防止層4を形成した。
以上の様に、付着防止層4の、中粒子7の材質および平均粒径を変えた場合の影響、バインダとしてなる金属アルコキシドあるいはの影響、その加水分解物の金属酸化物換算量とビーズ重量と疎水性微粒子重量の比率を変えた場合の影響、バインダ成分を変えた場合、有機金属化合物の添加ありなしの場合の影響について、付着防止性および膜強度、ヒートシール性について評価した結果を表1に示す。
付着防止評価は、以下のように行った。液滴にはヨーグルト(森永乳業株式会社製「森永アロエヨーグルト(登録商標)」)を約0.5cc滴下した。
◎:液滴が転がりはじめる時の角度が30度以下
○:液滴が転がりはじめる時の角度が31度〜90度以下
×:液滴の付着が認められる
膜強度評価は以下のように行った。
○:セロハンテープを貼り、剥がしたときにセロハンテープのタックが残る。
×:セロハンテープを貼り、剥がしたときにセロハンテープのタックがなくなる。
ヒートシール条件としては、温度:210℃、圧力0.2MPa、時間3.0secの条件下で付着防止層塗工前と比較した。
○・・・付着防止層がない場合とほぼ同等
×・・・強度低下30%以上
表1の結果から、金属アルコキシドあるいはその加水分解物をバインダとして用い、ビーズの平均粒子径3μm以上でヨーグルト付着防止性が良好に発現し、さらに有機金属化合物の添加により膜強度が保持できることが分かる。
本発明の考察は、蓋材以外に、ピロー袋、スタンディングパウチなどの包装袋、カップ、トレーなどの成型容器、インジョクション、チューブなどの成型容器などへ利用することができる。
1・・・基材層
2・・・無機蒸着フィルム
3・・・シーラント層
4・・・付着防止層
5・・・大粒子
6・・・シール材
7・・・中粒子
8・・・微粒子
9・・・バインダ
20・・・蓋材

Claims (5)

  1. 基材上に、少なくとも、シーラント層及び付着防止層を積層してなる蓋材であって、
    前記シーラント層が平均粒径1〜100μmの大粒子を含んでいて、その表面に凹凸が形成されており、
    前記付着防止層が中粒子と微粒子とを含んで構成されており、
    この中粒子の平均粒径が1〜3μmであって、しかも、中粒子の平均粒径は前記大粒子の平均粒径より小さく、
    前記微粒子は疎水化表面処理されたものであり、
    この微粒子の表面は、有機官能基を持つか、あるいは、有機化合物で化学処理され有機官能基を持つものであり、この有機官能基はジメチルシリル基、トリメチルシリル基、アミノアルキルシリル基、メタクリルシリル基のうちから選択されたものであり、前記有機化合物はジメチルポリシロキサン又はジメチルシロキサンであり、
    この微粒子の平均粒径が5〜500nmであることを特徴とする蓋材。
  2. 前記層シーラント層に含まれる大粒子及び前記付着防止層に含まれる中粒子が、アクリル粒子、ナイロン粒子、シリカ粒子、合成シリカ粒子、シリコーン粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子の一種、あるいは複数種の粒子の混合体であることを特徴とする請求項1に記載の蓋材。
  3. 前記付着防止層に含まれる微粒子が、疎水化表面処理された酸化珪素、酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蓋材。
  4. 前記付着防止層中に含まれる、中粒子及び微粒子を固着するためのバインダが、テトラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウムあるいはその混合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓋材。
  5. 前記付着防止層の、金属アルコキシド、金属アルコキシドの加水分解物を含むバインダーに有機金属化合物が添加されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓋材。
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