JP2014046979A - バリア容器およびバリア容器の製造方法 - Google Patents

バリア容器およびバリア容器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガス(酸素)の透過防止性に優れ、且つ、バリア性フィルムの端面が内容物に触れることがないバリア容器を提供する。
【解決手段】容器本体の外壁を被覆するバリア性フィルムが、側面部用バリア性フィルムと底面部用バリア性フィルムとを含み、前記側面部用バリア性フィルムの長さは、容器本体の筒状胴部の外周よりも長く、前記側面部用バリア性フィルムの両端部同士が重複するように、前記筒状胴部を隙間なく被覆し、前記底面部用バリア性フィルムは、容器本体の底面部の外形よりも大きく、前記側面部用バリア性フィルムと重複するように、前記底面部及び前記側面部用バリア性フィルムと当該底面部用バリア性フィルムとの境界を隙間なく被覆することを特徴とする、バリア容器。
【選択図】図1

Description

本発明は、バリア容器および当該バリア容器の製造方法に関する。
食品・飲料品の包装容器は、賞味期限が数ヶ月以上と長いものや、酸化することにより味・風味が変わるもの等の包装に対応するため、ガス(酸素)の透過がない、即ちバリア性であることが求められる。従来、食品・飲料品包装用の樹脂製容器として、容器の底面部及び側面部にバリア性を有するラベルを形成したバリア性の容器が知られている。
例えば、特許文献1には、底面用ラベルはその外周縁が容器側壁の内面又は糸底の内面に延設して容器底部の内面又は外面に形成され、側壁面用ラベルが容器側壁の外周面と糸底の外周面とに形成されたバリア性インモールドラベリング容器が開示されている。
また、特許文献2には、側部ラベルが容器本体の側部の内周面全体に渡って配置され、底部ラベルが容器本体の底部の内表面全体を覆うよう配置され、前記底部ラベルは容器本体の底部の内表面と側部の内周面との交差部位から側部の内周面の一部も覆うよう容器本体の形状に沿って折り曲げられていて、前記側部ラベルの縁の少なくとも一部と重なる重複部分を有したバリアカップが開示されている。
特開平9−174595号公報 特開2002−255185号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるバリア性インモールドラベリング容器では、側壁面と底面とが交差している部位において、側部ラベルと底部ラベルとの間に隙間があるため、当該隙間からガス(酸素)が透過してしまい、バリア性が低下する。
特許文献2に開示されるバリアカップは、ラベルが容器本体の底部の内表面及び側部の内周面を覆うため、当該ラベルの端面が容器の内側に露出して内容物と接してしまう恐れがあり、使用することは好ましくない。
また、従来のガスバリア性を有する容器としては、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)等のバリア性を有する材料からなるバリア層の両面に樹脂層を形成した積層体を深絞り成形した容器も知られているが、深絞り成形ではバリア層が非常に薄くなってしまい、さらに当該バリア層の厚さの制御が困難であるため、ガスバリア性に劣り、製品によってガスバリア性能のバラつきが大きいという問題点があった。
本発明は、上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、ガス(酸素)の透過防止性に優れ、且つ、バリア性フィルムの端面が内容物に触れることがない、バリア容器を提供することを第一の目的とする。
また本発明は、さらに望ましくは上記第一の目的に加えて、充填工程での搬送性に優れるバリア容器を提供することを第二の目的とする。
本発明のバリア容器は、筒状胴部と、前記筒状胴部の下側に位置する底面部と、前記筒状胴部の上側に位置する開口部とを有する容器本体と、当該容器本体の外壁を被覆するバリア性フィルムとを備えるバリア容器であって、
前記バリア性フィルムが、側面部用バリア性フィルムと底面部用バリア性フィルムとを含み、
前記側面部用バリア性フィルムの長さは、前記筒状胴部の外周よりも長く、前記側面部用バリア性フィルムの両端部同士が重複するように、前記筒状胴部を隙間なく被覆し、
前記底面部用バリア性フィルムは、前記底面部の外形よりも大きく、前記側面部用バリア性フィルムと重複するように、前記底面部及び前記側面部用バリア性フィルムと当該底面部用バリア性フィルムとの境界を隙間なく被覆することを特徴とする。
前記側面部用バリア性フィルムの両端部同士の重複部分は、任意の場所において幅0.3〜20.0mmであり、当該重複部分全体において前記側面部用バリア性フィルム同士が接着していることが好ましい。
また、前記底面部用バリア性フィルムの外周端部と、前記側面部用バリア性フィルムの底面部側端部との重複部分は、任意の場所において幅0.3〜10.0mmであり、当該重複部分全体において、前記底面部用バリア性フィルムと前記側面部用バリア性フィルムとが接着していることが好ましい。
前記バリア性フィルムは、少なくとも、表面側を構成する樹脂層と、裏面側を構成する樹脂層と、前記表面側樹脂層と前記裏面側樹脂層との間に介在するバリア層を含む層構成を有する複合フィルムであることが好ましい。
前記バリア層は、アルミニウム箔、結晶性ポリグリコール酸フィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、酸化珪素蒸着プラスチックフィルム、MXD6ナイロンフィルム又はベントナイト粘土フィルムを用いて形成されたものであることが好ましく、特に、厚さ12〜100μmのアルミニウム箔を用いて形成されたものであることが好ましい。
本発明のバリア容器は、前記筒状胴部と前記底面部との間に湾曲した移行部を有し、当該移行部の半径が0.5〜30.0mmであることが好ましい。これにより、本発明のバリア容器は、充填工程での搬送性に優れる。
また、同様に充填工程での搬送性に優れるという観点で、本発明のバリア容器は、前記底面部用バリア性フィルムの外側表面とアルミニウム板とのJIS K7125に準じて測定した静摩擦係数が0.1〜0.3であることが好ましい。
本発明のバリア容器の製造方法は、容器本体の外周面側を形成する凹部を有する雌型と、容器本体の内周面側を形成する凸部を有する雄型とを備える金型を用い、前記底面部用バリア性フィルム及び前記側面部用バリア性フィルムを前記雌型の凹部に装着する工程と、前記雄型側から、前記底面部用バリア性フィルム及び前記側面部用バリア性フィルムの内側表面に、溶融樹脂を射出成形する工程を含むインモールドラベル射出成形による製造方法が好ましい。
本発明のバリア容器は、バリア性フィルムの端部が重複部分を有して容器本体の筒状胴部及び底面部の外壁を被覆しているため、バリア性フィルムの端部において容器本体の樹脂が露出する隙間がなく、ガス(酸素)の透過防止性に優れる。さらに、前記バリア性フィルムが容器本体の外壁を被覆するため、前記バリア性フィルムの端面が容器本体の内容物に触れることがない。
また、本発明のバリア容器は、より好ましい形態として筒状胴部と底面部との間に湾曲した移行部を有することにより、充填工程での搬送性に優れる。
本発明のバリア容器の一例を示す斜視図である。 図1に示すバリア容器のAA断面図である。 図3Aは側面部用バリア性フィルムの展開図の一例であり、図3Bは底面部用バリア性フィルムの展開図の一例である。 図1に示すバリア容器の筒状胴部と底面部との境目となる移行部の拡大正面図である。 本発明のバリア容器の製造方法の一例を説明する図である。 本発明のバリア容器の製造方法の他の一例を説明する図である。 本発明のバリア容器の製造方法の他の一例を説明する図である。
本発明のバリア容器は、バリア性フィルムの端部が重複部分を有して容器本体の筒状胴部及び底面部の外壁を隙間なく被覆しているため、バリア性フィルムの端部において容器本体の樹脂が露出せず、ガス(酸素)の透過防止性に優れる。また、バリア性フィルムの端面が内容物に接触すると、内容物に悪影響を及ぼす恐れがあるが、本発明のバリア容器は、バリア性フィルムが容器本体の外壁を被覆するため、前記バリア性フィルムの端面が容器本体の内容物に触れることがない。
なお、本発明において「バリア性」とはガスの透過を防ぐ性能を意味し、特に酸素ガスの透過率を測定することによって評価できる性能である。
また、前記バリア性フィルムは、容器本体を構成する樹脂とは異なる部材として存在していたものである。
以下、図面を参照して本発明にかかるバリア容器について詳細に説明する。但し、以下に示す各図は、構造の理解を容易にするために、実寸とは異なるものであり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に、本発明のバリア容器の一例であるバリア容器1の斜視図を示す。図2は図1に示すバリア容器1のAA断面図である。バリア容器1は、筒状胴部2、底面部3及び開口部4を有する容器本体(図1参照)、並びに当該容器本体の外壁を被覆する側面部用バリア性フィルム5a及び底面部用バリア性フィルム5bとを備え(図2参照)、側面部用バリア性フィルムの端部の重複部分6(図1参照)、側面部用バリア性フィルムと底面部用バリア性フィルムとの重複部分7を有する(図1及び図2参照)。バリア容器1は重複部分6、7を有することにより、筒状胴部2および底面部3の外壁全体が側面部用バリア性フィルム5a及び底面部用バリア性フィルム5bで隙間なく被覆されている。なお、図1において、外から見えない底面部3及び重複部分7は、点線で示す。
本発明にかかるバリア容器は、その開口部から内容物を充填し、当該開口部を蓋材で密封して、内容物の包装製品を製造することができるものであるので、開口部付近における筒状胴部の外壁は、蓋材によって覆われない部分のみがバリア性フィルムによって被覆されていれば十分である。また、特に、香りがする食品・飲料品等の酸化や光を嫌うものを内容物として充填する場合に、本発明のバリア容器は有効である。
(バリア性フィルムの重複部分)
バリア性フィルムの重複部分6、7では、バリア性フィルム同士が接着されていてもいなくても良いが、超音波溶着、高周波溶着、粘着剤、接着剤等により重複部分の一部又は全てが接着されていることが好ましい。バリア性フィルムの重複部分の一部又は全てが接着されることにより、バリア容器1のガス透過防止性がより向上する。
前記側面部用バリア性フィルムの両端部同士の重複部分6は、任意の場所における幅(図1中のw1)が、好ましくは0.3〜20.0mm、より好ましくは2〜5mmであり、当該重複部分全体において前記側面部用バリア性フィルム同士が接着していることが好ましい。
前記底面部用バリア性フィルムの外周端部と、前記側面部用バリア性フィルムの底面部側端部との重複部分7は、任意の場所における幅(図1、図2中のw2)が好ましくは0.3〜10.0mmであり、当該重複部分全体において、前記底面部用バリア性フィルムと前記側面部用バリア性フィルムとが接着していることが好ましい。
なお、重複部分6の形状は特に限定されず、例えば長方形、台形、多角形等が挙げられ、重複部分6、7において、バリア性フィルムの端部の形状は、特に限定されず、例えば直線状、曲線状、ジグザグ状、波線状等が挙げられる。
また、本発明のバリア容器において、底面部用バリア性フィルムと側面部用バリア性フィルムとの重複部分は、底面部用バリア性フィルムと側面部用バリア性フィルムのどちらが外側になっていても良いが、外観が良く、バリア容器をインモールドラベル射出成形で製造する場合の樹脂の射出注入時において、当該重複部分が剥離し難い点から、側面部用バリア性フィルムが外側であることが好ましい。
(バリア性フィルムの形状)
本発明に用いられるバリア性フィルムは、本発明のバリア容器の容器本体の外壁を被覆するものであり、側面部用バリア性フィルムと底面部用バリア性フィルムとを含む。前記バリア性フィルムの形状は、側面部用バリア性フィルムの長さが、容器本体の筒状胴部の外周よりも長く、前記側面部用バリア性フィルムの両端部同士が上述の重複部分を有して、前記筒状胴部を隙間なく被覆することができ、且つ、底面部用バリア性フィルムが、容器本体の底面部の外形よりも大きく、前記側面部用バリア性フィルムと上述の重複部分を有して、前記底面部、及び前記側面部用バリア性フィルムと当該底面部用バリア性フィルムとの境界を隙間なく被覆することができれば特に限定されない。なお、本発明において「側面部用バリア性フィルムの長さ」とは、容器本体の筒状胴部の周方向の長さを意味する。即ち、側面部用バリア性フィルムの長さが筒状胴部の外周よりも長いとは、側面部用バリア性フィルムで筒状胴部を被覆したときに、バリア性フィルムの両端部同士が重複して隙間ができない長さのことを意味する。また、本発明において「隙間」とは、容器本体の樹脂からなる表面が露出する部分を意味する。
側面部用バリア性フィルムの形状は、筒状胴部の外周面を被覆したときに両端の端部同士が重複部分を有し、隙間なく容器本体の筒状胴部の外周面を被覆できる形状であれば特に限定されない。図1及び図2に示すバリア容器1のように、開口部の外周と底面部の外周とが異なる場合は、バリア容器1が備える側面部用バリア性フィルム5aは、その展開図が図3Aに示すように扇形形状を有するように形成することができる。また、側面部用バリア性フィルム5aは、図3Aに示すように、筒状胴部2の外周よりも大きい長さの部分(斜線部8)を有し、容器本体の筒状胴部2の外周面全体を、重複部分6を有して覆うことができる。
また、側面部用バリア性フィルムの幅(図3A中のw3)は、底面部用バリア性フィルムと共に容器本体の外壁を被覆したときに、側面部用バリア性フィルムの底面部側の端部が底面部用バリア性フィルムの外周部と重複部分を有することができる幅であれば特に限定されないが、容器本体の外周面に沿った開口部から底面部までの距離の60%以上100%未満であることが好ましい。
底面部用バリア性フィルムの形状は、側面部用バリア性フィルムと共に容器本体の外壁を被覆したときに、その外周部が側面部用バリア性フィルムの底面部側の端部と重複部分を有し、底面部、及び側面部用バリア性フィルムと底面部用バリア性フィルムとの境界を隙間なく被覆することができる形状であれば特に限定されない。図1及び図2に示すバリア容器1が備える底面部用バリア性フィルム5bの展開図は、図3Bに示すように、底面部3の外形よりも大きい部分(斜線部9)を有し、底面部3、及び底面部用バリア性フィルム5bと側面部用バリア性フィルム5aとの間に容器本体の樹脂からなる表面が露出した隙間がないように、側面部用バリア性フィルム5aと重複部分7を有して底面部を覆うことができる大きさを有している。なお、底面部用バリア性フィルム5bは、重複部分7における皺防止のためのスリット等が入った形状であっても良い。
また、底面部用バリアフィルム5bの外接円の中心から底面部用バリアフィルム5bの外周までの距離(図3B中のw5)と、底面部3の外接円の中心から底面部3の外周までの距離(図3B中のw4)の比(w5/w4)は、特に限定されないが、1.0<w5/w4≦2.0であることが好ましい。
(バリア性フィルムの層構成)
本発明に用いられるバリア性フィルムは、少なくとも、表面側を構成する樹脂層と、裏面側を構成する樹脂層と、前記表面側樹脂層と前記裏面側樹脂層との間に介在するバリア層を含む層構成を有する複合フィルムであることが好ましい。表面側を構成する樹脂層、裏面側を構成する樹脂層とは、それぞれバリア性フィルムの最外層、最内層となる樹脂層である。
バリア層としては、特に限定されず、バリア性に優れるものとして公知の材料を用いて形成することができ、例えば、酸化珪素蒸着プラスチックフィルム、酸化アルミニウム蒸着プラスチックフィルム、及びアルミニウム蒸着プラスチックフィルム等の金属若しくは金属酸化物を蒸着などでプラスチックフィルムなどに積層した積層フィルム、並びに、アルミニウム箔、結晶性ポリグリコール酸(PGA)フィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)フィルム、ポリ塩化ビニルデン(PVDC)フィルム、PVDCコート二軸延伸プラスチックフィルム、MXD6ナイロンフィルム及びベントナイト粘土フィルム等が挙げられる。
なお、前記結晶性PGAフィルムは、PGAを押出成形して得たフィルムを、除湿ホッパードライヤ又は真空乾燥機を用いて、100〜140℃、8〜16時間で加熱乾燥処理をすることにより得られる。
前記ベントナイト粘土フィルムとは、高アスペクト比(長さ/厚さ)を有するベントナイト粘土結晶及び樹脂成分を含有する混合ペーストを用いて形成されるフィルムであり、前記ベントナイト粘土結晶が長軸を水平方向に配向して層状に積み重なり、当該結晶同士の隙間に樹脂成分が充填されてなる。前記ベントナイト粘土結晶は、特に限定されないが、通常、縦横長さ3μm〜100μmに対して、厚さが1nm程度である。前記ベントナイト粘土の市販品としては、例えばクニミネ工業(株)製のクニピア−M等が挙げられる。前記樹脂成分としては、特に限定されないが、例えばカルボキシメチルセルロース樹脂を用いることができる。前記混合ペースト中におけるベントナイト粘土の含有量は、特に限定されないが、80重量%〜98重量%であることが好ましい。また、前記混合ペーストは、ベントナイト粘土フィルムのバリア性を損なわない範囲において、他の粘土鉱物や添加剤等を含有していても良い。なお、前記ベントナイト粘土フィルムとしては、例えば、独立行政法人産業技術総合研究所製の粘土膜クレースト(登録商標)を用いることができ、市販品としては、例えば大和製罐(株)製のラクレイン等が挙げられる。
前記バリア層の形成に用いられる材料としては、これらの中でも、特に多湿条件においてもバリア性に優れる点から、アルミニウム箔及び結晶性PGAフィルムが好ましく、容易に得られる点からアルミニウム箔がより好ましい。
前記バリア層としてアルミニウム箔を用いる場合は、アルミニウム箔の厚さは、特に限定されないが、12〜100μmであることが好ましい。厚さが前記範囲内であると、強度及び作業性に優れ、12μm未満であるとアルミニウム箔にピンホールが出来易く、バリア性能の低下が起き、100μmを超えると、コスト高となる。
次に、バリア性フィルムの表面側を構成する樹脂層及び裏面側を構成する樹脂層について説明する。
バリア性フィルムの表面側を構成する樹脂層に用いられる樹脂としては、特に限定されず、公知の樹脂を用いることができる。例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状(直鎖状)低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。
バリア性フィルムの裏面側を構成する樹脂層に用いられる樹脂としては、容器本体と接着できるものであれば特に限定されず、表面側を構成する樹脂層と同様の樹脂を用いることができるが、中でも容器本体を構成する樹脂と同種の樹脂であることが好ましい。これにより、容器本体とバリア性フィルムとの接着強度を向上させることができる。
また、表面側を構成する樹脂層と裏面側を構成する樹脂層とを同質の材料を使用することが好ましい。これにより、バリア性フィルムを製造したときに、該バリア性フィルムのカ−ルを防止することができる。
本発明に用いられるバリア性フィルムは、必要に応じて前記樹脂層と前記バリア層との間に接着層を設けることができる。
押し出しラミネ−トにより本発明のバリア性フィルムを製造する場合は、接着層を構成する接着性押し出し樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブテン、ポエイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等のエチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を使用することができる。ドライラミネ−トにより本発明のバリア性フィルムを製造する場合は、接着層を構成する接着剤としては、例えば、ドライラミネ−ト等において使用される2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエ−テルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤等を使用することができる。
また、本発明に用いられるバリア性フィルムは、上述した層以外にも必要に応じて、商品名などが印刷される印刷基材層等の別の層を付加的に有していてもよい。
なお、本発明において、バリア性フィルムの各層を構成するものとして、予めフィルム状又はシート状に製造されているものとしては、未延伸のもの、一軸若しくは二軸方向に延伸されたシュリンクフィルム、又は一軸若しくは二軸方向に延伸され且つヒートセット処理がされたもの等のいずれのものであってもよい。なお、本発明において、シュリンクフィルムとは、収縮性を有するフィルム状又はシート状のものを意味し、通常はヒートセット処理を行わずに製造されるが、収縮性を調整するためのヒートセット処理がなされたものであっても良い。本発明においては、これらの中でも、未延伸のもの又は一軸若しくは二軸方向に延伸されたシュリンクフィルムを用いることが好ましい。これにより、バリア性フィルムの各層が伸縮性又は収縮性を有するため、本発明に係るバリア性フィルムを容器本体に装着させた際に、当該バリア性フィルムが皺になり難くなる。
さらに、本発明に用いられるバリア性フィルムは、防汚性、耐水性、滑り性等の特性を付与する目的で、公知の防汚剤、撥水剤、滑り剤等の添加剤を、表面側の最外層にコーティングしたり、最外層となる樹脂層を形成する樹脂に混合させたりすることができる。特に、バリア性フィルムの最外層に滑り剤を塗布又は混合することで、バリア性フィルムの外側表面の静摩擦係数を小さくすることができ、特に底面部用バリア性フィルムの外側表面の静摩擦係数を小さくすることで、充填工程での搬送性を向上させることができる。バリア性フィルムの最外層となる樹脂層を形成する樹脂に添加剤を混合させる場合、当該添加剤の含有量は、特に限定されないが、例えば当該樹脂層を形成する材料の全固形分に対して0.1〜3.0重量%とすることができる。なお、固形分とは、溶剤以外の全ての成分を意味する。
なお、本発明において、充填工程での搬送性に優れるとは、本発明のバリア容器に内容物を充填し、当該内容物が充填されたバリア容器を箱詰めする工程における搬送経路において、前記バリア容器が転倒し難いことを意味し、特に、前記バリア容器が、ベルトコンベア、回転テーブル等の搬送手段によって搬送される工程や、機器から機器へと乗り移る工程において、転倒し難いことを意味する。
滑り剤としては、特に限定されず、樹脂層表面に塗布又は混合することができる公知のものを用いることができ、例えば、アンチブロッキング剤、シリカ等が挙げられる。
本発明に用いられる底面部用バリア性フィルムの外側表面は、バリア容器が充填工程での搬送性に優れる点から、アルミニウム板とのJIS K7125に準じて測定した静摩擦係数が0.1〜0.3であることが好ましく、0.1〜0.2であることが特に好ましい。
(バリア性フィルムの製造方法)
本発明に用いられるバリア性フィルムの製造方法は、当該バリア性フィルムを構成する各層に用いられる材料に応じて適宜選択される公知の方法によって行うことができ、例えば、フィルム状又はシート状の各層を製造し、得られた各層をドライラミネーション、熱(サーマル)ラミネーションなどの公知の方法で積層して接合させる方法、及び、一部又は全層を共押出し積層する方法等が挙げられる。
(容器本体)
次に、本発明のバリア容器の容器本体について説明する。
前記容器本体は、筒状胴部と、前記筒状胴部の下側に位置する底面部と、前記筒状胴部の上側に位置する開口部とを有していれば特に限定されない。なお、本発明のバリア容器は、その開口部から内容物を充填し、当該開口部を蓋材で密封して、内容物の包装製品を製造する。
筒状胴部の形状としては、その水平断面は、例えば、円、楕円、多角形、ひょうたん型、等が挙げられ、その垂直断面は、例えば、長方形、台形、平行四辺形、ひょうたん型等が挙げられる。
底面部の形状としては、例えば、円、楕円、多角形、ひょうたん型等が挙げられる。
開口部の形状としては、蓋材によって密封できる形状であれば特に限定されず、上記底面部の形状と同様の形状や、ネジ栓式の蓋材に合わせた形状であってもよい。
蓋材は、特に限定されないが、例えば、フィルム状で開口部との嵌着により密封できるものや、ネジ栓式で密封できるもの等が挙げられる。
また、バリア容器1の容器本体は、特に限定されないが、食品・飲料品の包装に適したバリア容器とする場合は、軽さ、コストの観点から、樹脂製の肉薄なものであることが好ましく、例えば、公知の成形用樹脂を用いて射出成形等によって形成される。
また、本発明のバリア容器は、筒状胴部と底面部との間に湾曲した移行部を有し、当該移行部の半径が0.5〜30.0mmであることが好ましい。本発明において湾曲した移行部とは、筒状胴部と底面部の接続部が丸みを帯びていて、その境界が明確でないものを意味する。前記移行部があることにより、本発明のバリア容器は、充填工程での搬送性に優れるものとなる。図4は、図1に示したバリア容器1の筒状胴部2と底面部3との境目となる移行部10の拡大正面図である。図4中のRは、移行部10の半径であり、即ち、容器本体の中心軸を通る縦断面において観察される筒状胴部と底面部との接続部が描く円弧の半径である。半径RはRゲージによって測定することができる。
また、本発明のバリア容器は、前記筒状胴部において最も太い部分の水平断面の外接円の直径X、即ち筒状胴部の最も太い部分を輪切りにした断面の外接円の直径Xと、容器の高さYとの比Y/Xが1よりも大きくてもよい。Y/Xが大きいほど容器が背の高い形状となり、バリア容器は転倒しやすくなるが、本発明のバリア容器は前記移行部を有することによって、Y/Xが1より大きい形状であっても充填工程での搬送時に転倒しにくい。
(バリア容器の製造方法)
本発明のバリア容器の製造方法としては、特に限定されず、容器本体の成形とバリア性フィルムの貼り付けを金型内で同時に行うインモールドラベル成形による方法や、射出成形等により先に容器を作製してから、当該容器にバリア性フィルムを貼り付ける方法等が挙げられる。なおインモールドラベル成形の成形法としては、射出成形、ブロー成形、サーモフォーミング成形等が可能である。
インモールドラベル射出成形による本発明のバリア容器の製造方法は、容器本体の外周面側を形成する凹部を有する雌型と、容器本体の内周面側を形成する凸部(コア)を有する雄型とを備える金型を用い、前記底面部用バリア性フィルム及び前記側面部用バリア性フィルムを前記雌型の凹部に装着する工程と、前記雄型側から、前記底面部用バリア性フィルム及び前記側面部用バリア性フィルムの内側表面に、溶融樹脂を射出成形する工程とを含む方法とすることができる。
底面部用バリア性フィルム及び側面部用バリア性フィルムを雌型の凹部に装着する工程において、当該バリア性フィルム同士の重複部分は、底面部用バリア性フィルムと側面部用バリア性フィルムのどちらを外側としても良いが、外観が良く、樹脂の射出注入時において樹脂の流れに沿っており、当該重複部分が剥離し難い点から、側面部用バリア性フィルムを外側とすることが好ましい。
なお、前記金型は分割型であってもよく、その場合は、組み合わされて凹部を形成する部分を雌型とし、組み合わされて凸部を形成する部分を雄型とする。
以下、インモールドラベル射出成形による本発明のバリア容器の製造方法の一例について図5をもとに説明する。まず、工程(5A)により、金型の雌型11の凹部の側面に側面部用バリア性フィルム5aを装着し、雄型12の凸部に底面部用バリア性フィルム5bを装着し、次に工程(5B)により、雌型11と雄型12を型締めし、真空引きによって底面部用バリア性フィルム5bを雄型12の凸部から雌型11の凹部の底面へと吸引装着させる。次に工程(5C)により、雄型12の凸部から、底面部用バリア性フィルム5b及び側面部用バリア性フィルム5aの内側表面に、溶融樹脂13を射出成形する。
インモールドラベル射出成形による本発明のバリア容器の製造方法は、図5に示される方法に限定されず、その他の方法としては、例えば、図6及び図7にそれぞれ示す疑似コアを用いた方法が挙げられる。
図6に示す方法は、まず、工程(6A)により、金型の雌型11と雄型12、及び疑似コア12’を準備し、疑似コア12’の凸部に側面部用バリア性フィルム5a及び底面部用バリア性フィルム5bを装着する。次に、工程(6B)により、疑似コア12’を金型の雌型11に挿入し、真空引きによって側面部用バリア性フィルム5a及び底面部用バリア性フィルム5bを疑似コア12’から雌型11の凹部に吸引装着させる。次いで、工程(6C)により、金型の雌型11と雄型12を型締めし、雄型12の凸部から、底面部用バリア性フィルム5b及び側面部用バリア性フィルム5aの内側表面に、溶融樹脂13を射出成形する。
図7に示す方法は、まず、工程(7A)により、金型の雌型11と雄型12、及び疑似コア12’を準備し、疑似コア12’に側面部用バリア性フィルム5aを装着し、金型の雄型12に底面部用バリア性フィルム5bを装着する。次に、工程(7B)により、疑似コア12’を雌型12に挿入し、真空引きによって側面部用バリア性フィルム5aを疑似コア12’から雌型11の凹部の側面部に吸引装着させ、工程(7C)により、金型の雌型11と雄型12を型締めし、真空引きによって底面部用バリア性フィルム5bを雄型12から雌型11の凹部の底面部に吸引装着させる。次いで、工程(7D)により、雄型12の凸部から、底面部用バリア性フィルム5b及び側面部用バリア性フィルム5aの内側表面に、溶融樹脂13を射出成形する。
上述したインモールドラベル射出成形による方法以外の本発明のバリア容器の製造方法としては、例えば、容器本体の外周面側を形成する凹部を有する雌型と、容器本体の内周面側を形成する凸部を有する雄型とを備える金型を用い、溶融樹脂を射出成形して容器本体を作製した後、当該容器本体の外壁に、底面部用バリア性フィルム及び側面部用バリア性フィルムを溶着又は接着する方法等が挙げられる。
(実施例1)
1.バリア性フィルムの製造
ステアリン酸アマイド(花王社製、脂肪酸アマイドS)を0.5重量%含有させたポリプロピレン樹脂を二軸延伸させ、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(膜厚30μm)を製造し、その裏面に印刷層を設けた。
得られたOPPフィルムを80×200mmに裁断したサンプルを用いて、JIS K7125(プラスチック−フィルム及びシート摩擦係数試験方法)に基づき、インストロン社製の万能試験機5582型を用いて、荷重200g(1.96N)、引張速度100mm/minの条件で、当該サンプルの表面(印刷層がない側)とアルミニウム板とを摩擦させ、最大静摩擦力Fを測定し、下記式(1)により静摩擦係数μを求めた。静摩擦係数μは0.20であった。
μ=F/F …(1)
μ:静摩擦係数
:静摩擦力(N)
:荷重によって生じる法線力(1.96N)
また、OPPフィルム(添加剤無し、膜厚30μm)、アルミニウム箔(膜厚12μm)及びヒートシール性OPPフィルム(膜厚30μm)を用意し、接着剤からなる接着層を介した、OPPフィルム(添加剤含有、30μm)/印刷層/接着層/アルミニウム箔(12μm)/接着層/OPPフィルム(30μm)/接着層/ヒートシール性OPPフィルム(30μm)の層構成を有する積層体をドライラミネートし、バリア性フィルムを得た。
得られたバリア性フィルムを切断して、底面部用バリア性フィルム及び側面部用バリア性フィルムを得た。底面部用バリア性フィルム及び側面部用バリア性フィルムのサイズは、容器本体の外壁を被覆したときに、図1に示すように端部に重複部分を有して隙間なく被覆できるものとした。
2.バリア容器の製造
容器本体の外周面側を形成する凹部を有する雌型と、容器本体の内周面側を形成する凸部を有する雄型とを備える金型、及び前記雄型と同じ形状の凸部を有する疑似コアを用意した。
ヒートシール性OPPフィルムが容器本体と接着するように、雌型の凹部の側面には上記で得られた側面部用バリア性フィルムを装着し、疑似コアの凸部の底面には上記で得られた底面部用バリア性フィルムを装着した。次に、疑似コアを雌型に挿入し、疑似コアに装着した底面部用バリア性フィルムを、雌型の凹部の底面に吸引装着させた。次いで、雌型から疑似コアを外し、金型の雄型と雌型を型締めし、雄型から溶融樹脂(ポリプロピレン)を射出成形し、バリア容器を得た。
得られたバリア容器は、底面部は外周の直径が5.4cmの円、開口部が外周の直径が6.8cmの円で、底面部から開口部までの高さが10.6cmの筒状であった。またバリア容器を被覆するバリア性フィルムは、側面部用バリア性フィルムの端部の重複部分の幅(図1のw1)が任意の場所において1〜2mmの範囲内であり、底面部用バリア性フィルムと側面部用バリア性フィルムとの重複部分の幅(図1のw2)が任意の場所において1.5〜2.5mmの範囲内であった。
(比較例1)
1.バリア性フィルムの製造
OPPフィルム(30μm)/接着層/アルミニウム蒸着PET(12μm)/接着層/印刷層/OPPフィルム(30μm)/接着層/ヒートシール性OPPフィルム(30μm)の層構成を有する積層体をドライラミネートし、バリア性フィルムを得た。なお、用いたOPPフィルムは、すべて添加剤は含有されておらず、実施例1の添加剤を含有しないOPPフィルムと同様のものを用いた。ヒートシール性OPPフィルム、接着層及び印刷層としては実施例1と同様のものを用いた。なお、用いたOPPフィルムの表面とアルミニウム板との静摩擦係数を、実施例1と同様にしてJIS K7125に準じて測定したところ、0.32であった。
得られたバリア性フィルムを切断して、側面部用バリア性フィルムを得た。側面部用バリア性フィルムのサイズは、その長さが容器本体の筒状胴部の外周よりも短く、容器本体の筒状胴部の外壁を被覆したときに、端部に重複部分を有さず、隙間ができるものとした。
2.バリア容器の製造
実施例1で用いた金型と同様の金型を用い、雌型の凹部の側面に上記で得られた側面部用バリア性フィルムを装着し、雄型と雌型を型締めし、雄型から溶融樹脂(ポリプロピレン)を射出成形し、バリア容器を得た。
得られたバリア容器は、実施例1で得られたバリア容器と同様の形状であり、底面部用バリア性フィルムがなく、側面部用バリア性フィルムによって筒状胴部の外壁が被覆されているが、両端部間に幅0.8〜1.0mmの隙間があるものであった。
(ガスバリア性の評価)
前記実施例及び前記比較例で得られたバリア容器について、酸素ガス透過率測定を行い、ガスバリア性を評価した。酸素ガス透過率測定は、23℃、50%Rhの条件でJIS K7126−2に準じて、酸素ガス透過率測定装置(モコン社製 OX−TRAN2/20 SM)を用いて行った。
具体的には、まず、得られたバリア容器の開口部を、ガス入出管を備えた治具で密閉し、バリア容器を恒温恒湿槽(ヤマト科学(株)製、1G42M)で覆い、バリア容器の外部環境を23℃、50%RHに保つようにした。次に、バリア容器内をNガス(H1%混合)で置換した後、酸素透過試験機(モコン社製、OX−TRAN2/20 SM)を用いて、バリア容器の外部から内部へ透過した酸素の透過率の測定を行った。なお、実際に測定される酸素透過率は、空気中の酸素の透過率であるので、空気中の酸素濃度を21%とし、恒温恒湿槽内が空気ではなく酸素ガスで満たされていたと仮定して、酸素透過率は、実際に測定された酸素透過率を0.21で割った値とした。
実施例1で得られたバリア容器の酸素透過率は0.017cc/pkg・24h・atmであり、比較例1で得られたバリア容器の酸素透過率は0.216cc/pkg・24h・atmであった。
1 バリア容器
2 筒状胴部
3 底面部
4 開口部
5a 側面部用バリア性フィルム
5b 底面部用バリア性フィルム
6 側面部用バリア性フィルムの端部同士の重複部分
7 側面部用バリア性フィルムと底面部用バリア性フィルムとの重複部分
10 移行部
11 雌型
12 雄型
12’ 疑似コア
13 溶融樹脂

Claims (9)

  1. 筒状胴部と、前記筒状胴部の下側に位置する底面部と、前記筒状胴部の上側に位置する開口部とを有する容器本体と、当該容器本体の外壁を被覆するバリア性フィルムとを備えるバリア容器であって、
    前記バリア性フィルムが、側面部用バリア性フィルムと底面部用バリア性フィルムとを含み、
    前記側面部用バリア性フィルムの長さは、前記筒状胴部の外周よりも長く、前記側面部用バリア性フィルムの両端部同士が重複するように、前記筒状胴部を隙間なく被覆し、
    前記底面部用バリア性フィルムは、前記底面部の外形よりも大きく、前記側面部用バリア性フィルムと重複するように、前記底面部及び前記側面部用バリア性フィルムと当該底面部用バリア性フィルムとの境界を隙間なく被覆することを特徴とする、バリア容器。
  2. 前記側面部用バリア性フィルムの両端部同士の重複部分が、任意の場所において幅0.3〜20.0mmであり、当該重複部分全体において前記側面部用バリア性フィルム同士が接着している、請求項1に記載のバリア容器。
  3. 前記底面部用バリア性フィルムの外周端部と、前記側面部用バリア性フィルムの底面部側端部との重複部分が、任意の場所において幅0.3〜10.0mmであり、当該重複部分全体において、前記底面部用バリア性フィルムと前記側面部用バリア性フィルムとが接着している、請求項1又は2に記載のバリア容器。
  4. 前記バリア性フィルムが、少なくとも、表面側を構成する樹脂層と、裏面側を構成する樹脂層と、前記表面側樹脂層と前記裏面側樹脂層との間に介在するバリア層を含む層構成を有する複合フィルムである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のバリア容器。
  5. 前記バリア層が、アルミニウム箔、結晶性ポリグリコール酸フィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、酸化珪素蒸着プラスチックフィルム、MXD6ナイロンフィルム又はベントナイト粘土フィルムを用いて形成されたものである、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のバリア容器。
  6. 前記バリア層が、厚さ12〜100μmのアルミニウム箔を用いて形成されたものである、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のバリア容器。
  7. 前記筒状胴部と前記底面部との間に湾曲した移行部を有し、当該移行部の半径が0.5〜30.0mmである、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のバリア容器。
  8. 前記底面部用バリア性フィルムの外側表面とアルミニウム板とのJIS K7125に準じて測定した静摩擦係数が、0.1〜0.3である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のバリア容器。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載のバリア容器の製造方法であって、
    容器本体の外周面側を形成する凹部を有する雌型と、容器本体の内周面側を形成する凸部を有する雄型とを備える金型を用い、
    前記底面部用バリア性フィルム及び前記側面部用バリア性フィルムを前記雌型の凹部に装着する工程と、
    前記雄型側から、前記底面部用バリア性フィルム及び前記側面部用バリア性フィルムの内側表面に、溶融樹脂を射出成形する工程を含む、バリア容器の製造方法。
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