JP2016070840A - 包装材料表面の滑剤による被覆率の測定方法 - Google Patents

包装材料表面の滑剤による被覆率の測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
高い成形性を有し、かつ、内容物の収容効率に優れる包装材料であるか否かを事前に判断できる、包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率の測定方法を提供する。
【解決手段】
包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を測定する方法であって、
少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料を用意する工程と、
走査型電子顕微鏡を用いて、前記熱融着性樹脂層表面の画像を取得する工程と、
画像処理により、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から、前記熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を算出する工程と、
を備える、包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率の測定方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を測定する方法に関する。さらに、本発明は、高い成形性を有する包装材料に関する。
従来、薬品、化粧品、食品、電解液などの内容物を収容する包装材料として、熱融着性樹脂を用いたものが広く使用されている(例えば特許文献1を参照)。このような包装材料としては、金型を用いた成形によって凹部が形成され、当該凹部に内容物が収容されるものが知られている。
包装材料の成形においては、包装材料の表面の滑り性を高めるための滑剤が使用されることがある。滑剤を用いて包装材料の滑り性を高める方法としては、例えば、包装材料の表面に滑剤をコーティングしたり、包装材料の内部に滑剤を配合して表面にブリードアウトさせる方法などが知られている。これらの方法を採用することにより、成形時において、包装材料が金型に引き込まれやすくなり、包装材料の成形性を高めることができる。
しかしながら、包装材料の表面を被覆する滑剤の割合が大きすぎると、滑剤が金型に付着し、塊となって金型を汚染するという問題がある。金型が汚染されたまま、他の包装材料を成形すると、金型に付着した滑剤の塊包装材料の表面に付着し、そのまま包装材料による内容物の収容工程に供される。そうすると、内容物の収容時において、例えば熱融着性樹脂層を熱融着させる際、滑剤が付着した部分の溶け方が不均一となるため、シール不良が発生する。これを防ぐため、金型に付着した滑剤を除去するための清掃頻度を増加させる必要性が生じ、包装材料による内容物の収容効率が低下するという問題がある。
一方、包装材料表面を被覆する滑剤の割合が小さすぎると、包装材料の滑り性が低くなるため、包装材料の成形性が低下するという問題がある。
特開2008−287971号公報
従来の包装材料においては、上記のように内部に滑剤が配合されたり、表面にコーティングされることがある。しかしながら、本発明者が検討を重ねたところ、包装材料表面にコーティングする滑剤や、包装材料内部に配合する滑剤を所定量に設定しているにも拘わらず、包装材料の成形時において、金型に滑剤が付着して包装材料による内容物の収容効率が低下する場合や、包装材料の成形性が低下する場合があることが明らかとなった。本発明者がさらに検討を重ねたところ、例えば、包装材料を構成する熱融着性樹脂層の内部に滑剤を配合する場合、及び熱融着性樹脂層表面にコーティングする場合のいずれにおいても、包装材料を製造してから、成形に供されるまでの保管環境等によって、熱融着性樹脂層表面を覆う滑剤の被覆率が変化することが明らかとなった。そこで、本発明者は、成形に供する際において、熱融着性樹脂層表面における滑剤の被覆率を測定することができれば、高い成形性を有し、かつ、内容物の収容効率に優れる包装材料であるか否かを事前に判断できると想起するに至った。
本発明は、包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を測定する方法、及び当該被覆率を管理する方法を提供することを主な目的とする。さらに、本発明は、高い成形性を有し、かつ、包装材料による内容物の収容効率に優れた包装材料、及び当該包装材料の製造方法を提供することも目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料を用意する工程と、走査型電子顕微鏡を用いて、熱融着性樹脂層表面の画像を取得する工程と、画像処理により、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から、熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を算出する工程とを備える方法を採用することにより、高い成形性を有し、かつ、内容物の収容効率に優れる包装材料であるか否かを事前に判断できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を測定する方法であって、
少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料を用意する工程と、
走査型電子顕微鏡を用いて、前記熱融着性樹脂層表面の画像を取得する工程と、
画像処理により、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から、前記熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を算出する工程と、
を備える、包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率の測定方法。
項2. 前記滑剤が、アミド系滑剤である、請求項1に記載の測定方法。
項3. 包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を管理する方法であって、
少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料を用意する工程と、
走査型電子顕微鏡を用いて、前記熱融着性樹脂層表面の画像を取得する工程と、
画像処理により、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から、前記熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を算出する工程と、
を備える、包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率の管理方法。
項4. 少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料を用意する工程と、
走査型電子顕微鏡を用いて、前記熱融着性樹脂層表面の画像を取得する工程と、
画像処理により、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から算出された、前記熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率が、20〜100%の範囲にあることを確認する工程と、
を備える、包装材料の製造方法。
項5. 少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料であって、
走査型電子顕微鏡を用いて取得した前記熱融着性樹脂層表面の画像を画像処理し、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から算出された、熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率が、20〜100%の範囲にある、包装材料。
本発明によれば、高い成形性を有し、かつ、内容物の収容効率に優れる包装材料であるか否かを事前に判断できる、包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率の測定方法を提供することができる。さらに、本発明によれば、高い成形性を有し、かつ内容物の収容効率に優れた包装材料、及び当該包装材料の製造方法を提供することもできる。
本発明の包装材料の断面構造の一例を示す図である。 実施例1で得られた包装材料の熱融着性樹脂層表面の走査型電子顕微鏡で取得した画像である。 実施例2で得られた包装材料の熱融着性樹脂層表面の走査型電子顕微鏡で取得した画像である。 実施例3で得られた包装材料の熱融着性樹脂層表面の走査型電子顕微鏡で取得した画像である。 実施例4で得られた包装材料の熱融着性樹脂層表面の走査型電子顕微鏡で取得した画像である。
本発明の包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率の測定方法は、少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料を用意する工程と、走査型電子顕微鏡を用いて、熱融着性樹脂層表面の画像を取得する工程と、画像処理により、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から、熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を算出する工程とを備えることを特徴とする。以下、本発明の包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率の測定方法、被覆率の管理方法、本発明の包装材料、及びその製造方法について詳述する。
1.包装材料を構成する層
包装材料は、図1に示すように、少なくとも熱融着性樹脂層1を有する。本発明の包装材料は、熱融着性樹脂層1の単独により構成されていてもよいし、熱融着性樹脂層1と基材層2とが積層された積層体であってもよい。本発明の包装材料が基材層2を有する場合、包装材料に内容物を収容する際には、基材層2が最外層になり、熱融着性樹脂層1は最内層になる。本発明の包装材料は、図1に示すように、熱融着性樹脂層1と基材層2との間に、これらの接着性を高める目的で、必要に応じて接着層3が設けられていてもよい。
本発明の包装材料においては、内容物の収容時に、包装材料の周縁に位置する熱融着性樹脂層1同士が熱溶着して内容物を密封することにより、内容物が封止される。
2.包装材料を形成する各層の組成
[熱融着性樹脂層1]
本発明の包装材料は、熱融着性樹脂層1を有している。熱融着性樹脂層1は、内容物の収容時に熱融着性樹脂層同士が熱溶着して内容物を密封する機能を有する。
熱融着性樹脂層1に使用される樹脂成分については、熱溶着可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンが挙げられる。
前記ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)等のポリプロピレン;エチレン−ブテン−プロピレンのターポリマー;等が挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。
前記環状ポリオレフィンは、オレフィンと環状モノマーとの共重合体であり、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーであるオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ブタジエン、イソプレン、等が挙げられる。また、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーである環状モノマーとしては、例えば、ノルボルネン等の環状アルケン;具体的には、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン等の環状ジエン等が挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくは環状アルケン、更に好ましくはノルボルネンが挙げられる。
前記カルボン酸変性ポリオレフィンとは、前記ポリオレフィンをカルボン酸でブロック重合又はグラフト重合することにより変性したポリマーである。変性に使用されるカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
前記カルボン酸変性環状ポリオレフィンとは、環状ポリオレフィンを構成するモノマーの一部を、α,β―不飽和カルボン酸又はその無水物に代えて共重合することにより、或いは環状ポリオレフィンに対してα,β―不飽和カルボン酸又はその無水物をブロック重合又はグラフト重合することにより得られるポリマーである。カルボン酸変性される環状ポリオレフィンについては、前記と同様である。また、変性に使用されるカルボン酸としては、前記酸変性シクロオレフィンコポリマーの変性に使用されるものと同様である。
これらの樹脂成分の中でも、好ましくはカルボン酸変性ポリオレフィン;更に好ましくはカルボン酸変性ポリプロピレンが挙げられる。
熱融着性樹脂層1は、1種の樹脂成分単独で形成してもよく、また2種以上の樹脂成分を組み合わせたブレンドポリマーにより形成してもよい。更に、熱融着性樹脂層1は、1層のみで成されていてもよいが、同一又は異なる樹脂成分によって2層以上で形成されていてもよい。
また、熱融着性樹脂層1の厚さとしては、熱融着性樹脂層としての機能を発揮すれば、特に制限されないが、例えば、10〜100μm程度、好ましくは15〜50μm程度が挙げられる。
熱融着性樹脂層1の表面に滑剤を存在させる方法としては、包装材料の表面に滑剤をコーティングしたり、熱融着性樹脂層1を形成する樹脂に滑剤を配合して表面にブリードアウトさせる方法などを採用することができる。熱融着性樹脂層1を形成する樹脂に滑剤を配合する場合、その配合量としては、後述の本発明の測定方法によって算出される滑剤の被覆率が所定の範囲内になるように設定すれば、特に制限されないが、熱融着性樹脂層1中において好ましくは700〜1200ppm程度、より好ましくは800〜1100ppm程度が挙げられる。
滑剤としては、特に制限されないが、好ましくはアミド系滑剤が挙げられる。アミド系滑剤としては、アミド基を有するものであれば特に制限されないが、好ましくは脂肪酸アミド及び芳香族ビスアミドが挙げられる。滑剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
脂肪酸アミドとしては、例えば、飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、置換アミド、メチロールアミド、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸アミドの具体例としては、ラウリン酸アミド、パルチミン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸アミドの具体例としては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどが挙げられる。置換アミドの具体例としては、N−オレイルパルチミン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ステアリルオレイン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミドなどが挙げられる。また、メチロールアミドの具体例としては、メチロールステアリン酸アミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’−ジステアリルセバシン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなどが挙げられる。脂肪酸エステルアミドの具体例としては、ステアロアミドエチルステアレートなどが挙げられる。また、芳香族系ビスアミドの具体例としては、m−キシリレンビスステアリン酸アミド、m−キシリレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’−システアリルイソフタル酸アミドなどが挙げられる。
本発明の包装材料においては、走査型電子顕微鏡を用いて取得した熱融着性樹脂層1表面の画像を画像処理し、当該画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から算出された、熱融着性樹脂層1表面の滑剤による被覆率が、20〜100%の範囲にあることを特徴とする。本発明の包装材料は、このような特定範囲の被覆率を有することにより、高い成形性を有し、かつ、内容物の収容効率に優れている。本発明においては、当該被覆率が20〜100%の範囲にあればよいが、より好ましい被覆率としては、50〜100%の範囲が挙げられる。
なお、本発明における当該被覆率は、包装材料を100×100mm角に裁断してサンプルを作製し、このサンプルの熱融着性樹脂層表面(測定範囲:縦45μm×横70μm)をZEISS社製の走査型電子顕微鏡(ULTRA55)を用いて、熱融着性樹脂層表面の画像を取得し、画像処理により、当該画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から算出された値である。なお、走査型電子顕微鏡で取得した画像を白黒画像の二値化すると、黒の部分が、滑剤が被覆している部分が黒となり、滑剤が被覆していない部分が黒となる。
上述の通り、従来の包装材料においても、熱融着性樹脂層に滑剤を配合したり、コーティングすることは行われていた。ところが、熱融着性樹脂層にコーティングする滑剤や、熱融着性樹脂層に配合する滑剤を所定量に設定しているにも拘わらず、包装材料の成形時において、金型に滑剤が付着して内容物の収容効率が低下する場合や、包装材料の成形性が低下する場合があることが明らかとなった。そして、これは、熱融着性樹脂層に滑剤を配合する場合、及びコーティングする場合のいずれにおいても、包装材料を製造してから、成形に供されるまでの保管環境、輸送環境等の包装材料の製造から成形に供される間の環境、特に温度変化によって、熱融着性樹脂層の表面を被覆する滑剤の割合が大きく変化していることに起因することが明らかとなった。よって、例えば、包装材料の製造時には同量の滑剤を使用していたにも拘わらず、保管環境等によって、成形時には表面を被覆する滑剤の量が大きく変化し、金型に滑剤が付着して内容物の収容効率が低下する場合や、包装材料の成形性が低下する場合がある。なお、包装材料を製造してから、成形に供されるまでの保管環境、輸送環境等の包装材料の製造から成形に供される間の環境、特に温度変化を適切に管理すれば、包装材料の製造時と成形時の間における滑剤の被覆率の変化を抑制することは可能であるが、実際には保管環境や輸送環境が適切に管理できない場合もあり、内容物を収容する際の成形に供して初めて成形性や内容物の収容効率の問題が生じることもあった。
これに対して、本発明の包装材料においては、上記の走査型電子顕微鏡を用いた画像処理に基づく滑剤の被覆率の測定によって、成形時には、熱融着性樹脂層1の表面を被覆する滑剤の被覆率が成形性に適した値に設定されているため、内容物の収容に適している。
[基材層2]
本発明の包装材料において、基材層2は、必要に応じて設けられる層であり、最外層に位置する層である。基材層2を形成する素材については、絶縁性を備えるものであることを限度として特に制限されるものではない。基材層2を形成する素材としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン、珪素樹脂、フェノール樹脂、ポリエーテルイミド、ポリイミド、及びこれらの混合物や共重合物等が挙げられる。
ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル等が挙げられる。また、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてエチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムスルホイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/フェニル−ジカルボキシレート)、ポリエチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)等が挙げられる。また、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてブチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。これらのポリエステルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、ポリアミドとしては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体等の脂肪族系ポリアミド;テレフタル酸及び/又はイソフタル酸に由来する構成単位を含むナイロン6I、ナイロン6T、ナイロン6IT、ナイロン6I6T(Iはイソフタル酸、Tはテレフタル酸を表す)等のヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸−テレフタル酸共重合ポリアミド、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等の芳香族を含むポリアミド;ポリアミノメチルシクロヘキシルアジパミド(PACM6)等の脂環系ポリアミド;さらにラクタム成分や、4,4’−ジフェニルメタン−ジイソシアネート等のイソシアネート成分を共重合させたポリアミド、共重合ポリアミドとポリエステルやポリアルキレンエーテルグリコールとの共重合体であるポリエステルアミド共重合体やポリエーテルエステルアミド共重合体;これらの共重合体等が挙げられる。これらのポリアミドは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。延伸ポリアミドフィルムは延伸性に優れており、成形時の基材層2の樹脂割れによる白化の発生を防ぐことができ、基材層2の形成素材として好適に使用される。
基材層2は、1軸又は2軸延伸された樹脂フィルムで形成されていてもよく、また未延伸の樹脂フィルムで形成してもよい。中でも、1軸又は2軸延伸された樹脂フィルム、とりわけ2軸延伸された樹脂フィルムは、配向結晶化することにより耐熱性が向上しているので、基材層2として好適に使用される。
これらの中でも、基材層2を形成する樹脂フィルムとして、好ましくはナイロン、ポリエステル、更に好ましくは2軸延伸ナイロン、2軸延伸ポリエステル、特に好ましくは2軸延伸ナイロンが挙げられる。
基材層2は、成形性を向上させるために、異なる素材の樹脂フィルム及びコーティングの少なくとも一方を積層化することも可能である。具体的には、ポリエステルフィルムとナイロンフィルムとを積層させた多層構造や、2軸延伸ポリエステルと2軸延伸ナイロンとを積層させた多層構造等が挙げられる。基材層2を多層構造にする場合、各樹脂フィルムは接着剤を介して接着してもよく、また接着剤を介さず直接積層させてもよい。接着剤を介さず接着させる場合には、例えば、共押出し法、サンドラミ法、サーマルラミネート法等の熱溶融状態で接着させる方法が挙げられる。また、接着剤を介して接着させる場合、使用する接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型、UVやEBなどの電子線硬化型等のいずれであってもよい。接着剤の成分としてポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール樹脂系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、アミノ樹脂、ゴム、シリコン系樹脂が挙げられる。
また、包装材料の成形性を高める観点から、基材層2の表面には、熱融着性樹脂層1で例示した滑剤と同様の滑剤が被覆されていてもよい。
基材層2の厚さとしては、例えば、10〜50μm、好ましくは15〜30μmが挙げられる。
[接着層3]
本発明の包装材料において、接着層3は、基材層2と熱融着性樹脂層1とを接着させるために、必要に応じて設けられる層である。
接着層3は、基材層2と熱融着性樹脂層1とを接着可能である接着剤によって形成される。接着層3の形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着層3の形成に使用される接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれであってもよい。
接着層3の形成に使用できる接着剤の樹脂成分としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、共重合ポリエステル等のポリエステル系樹脂;ポリエーテル系接着剤;ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂;フェノール樹脂系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミド等のポリアミド系樹脂;ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィン等のポリオレフィン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;セルロース系接着剤;(メタ)アクリル系樹脂;ポリイミド系樹脂;尿素樹脂、メラミン樹脂等のアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等のゴム;シリコーン系樹脂;フッ化エチレンプロピレン共重合体等が挙げられる。これらの接着剤成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。2種以上の接着剤成分の組み合わせ態様については、特に制限されないが、例えば、その接着剤成分として、ポリアミドと酸変性ポリオレフィンとの混合樹脂、ポリアミドと金属変性ポリオレフィンとの混合樹脂、ポリアミドとポリエステル、ポリエステルと酸変性ポリオレフィンとの混合樹脂、ポリエステルと金属変性ポリオレフィンとの混合樹脂等が挙げられる。これらの中でも、展延性、高湿度条件下における耐久性や応変抑制作用、ヒートシール時の熱劣化抑制作用等が優れ、熱融着性樹脂層1と基材層2との間のラミネーション強度の低下を抑えてデラミネーションの発生を効果的に抑制するという観点から、好ましくはポリウレタン系2液硬化型接着剤;ポリアミド、ポリエステル、又はこれらと変性ポリオレフィンとのブレンド樹脂が挙げられる。
接着層3の厚さについては、例えば、2〜50μm、好ましくは3〜25μmが挙げられる。
本発明の包装材料の用途としては、薬品、化粧品、食品、電解液などの様々な内容物の包装に利用することができる。すなわち、本発明の包装材料は、薬品用包装材料、化粧品用包装材料、食品用包装材料、包装材料などとして好適に使用される。また、包装材料は、内容物の形状に合わせて変形され、内容物を収容する包装体とすることもできる。
3.包装材料の製造方法
本発明の包装材料の製造方法については、熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率が、0〜100%の範囲にあるものが得られる限り、特に制限されないが、例えば、以下の方法が例示される。
まず、少なくとも熱融着性樹脂層1を有する包装材料を用意する。熱融着性樹脂層1は、上記で例示したものを使用することができる。また、包装材料としては、基材層2と熱融着性樹脂層1が積層されたもの、基材層2と接着層3と熱融着性樹脂層1がこの順に積層されたものなどを使用することができる。基材層2に熱融着性樹脂層1を直接積層させる場合には、基材層2上に、熱融着性樹脂層1を構成する樹脂成分をグラビアコート法、ロールコート法等の方法により塗布すればよい。また、基材層2と熱融着性樹脂層1の間に接着層3を設ける場合には、例えば、(1) 基材層2上に、接着層3及び熱融着性樹脂層1を共押出しすることにより積層する方法(共押出しラミネーション法)、(2)別途、接着層3と熱融着性樹脂層1が積層した積層体を形成し、これを基材層2上に熱ラミネーション法により積層する方法、(3) 基材層2上に、接着層3を形成させるための接着剤を押出し法や溶液コーティングした高温で乾燥さらには焼き付ける方法等により積層させ、この接着層3上に予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層1をサーマルラミネーション法により積層する方法、(4) 基材層2と、予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層1との間に、溶融させた接着層3を流し込みながら、接着層3を介して基材層2と熱融着性樹脂層1を貼り合せる方法(サンドラミネーション法)等が挙げられる。なお、必要に応じて設けられる接着層3の接着性を強固にするために、更に、熱ロール接触式、熱風式、近又は遠赤外線式等の加熱処理に供してもよい。このような加熱処理の条件としては、例えば150〜250℃で1〜5分間が挙げられる。
本発明の包装材料は、必要に応じて、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボス成形)適性等を向上又は安定化するために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理等の表面活性化処理を施していてもよい。
本発明の包装材料の製造方法においては、このようにして包装材料を用意した後、走査型電子顕微鏡を用いて、熱融着性樹脂層1表面の画像を取得する工程と、画像処理により、画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から算出された、熱融着性樹脂層1表面の滑剤による被覆率が、0〜100%の範囲にあることを確認する工程とを行うことにより、高い成形性を有し、かつ、内容物の収容効率に優れた本発明の包装材料を製造することができる。
4.包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率の測定方法
本発明の包装材料の熱融着性樹脂層1表面の滑剤による被覆率の測定方法は、以下の工程を備えている。
少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料を用意する工程
走査型電子顕微鏡を用いて、前記熱融着性樹脂層表面の画像を取得する工程
画像処理により、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から、前記熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を算出する工程
測定対象となる包装材料については、上記と同様である。ただし、測定対象となる包装材料において、熱融着性樹脂層1表面の滑剤による被覆率は、例えば20〜100%の範囲を充足しなくてもよい。例えば、包装材料に滑剤が使用されておらず、熱融着性樹脂層1表面の滑剤による被覆率が0%であってもよい。熱融着性樹脂層1表面の滑剤による被覆率の算出方法については、上記と同様である。
本発明の包装材料の熱融着性樹脂層1表面を覆う滑剤の被覆率の測定方法を、例えば内容物を収容する際の包装材料の成形直前に行うことにより、高い成形性を有し、かつ、内容物の収容効率に優れ、内容物の収容に適した包装材料であるか否かを事前に判断できる。すなわち、当該測定方法によって、熱融着性樹脂層1表面の滑剤による被覆率が、20〜100%の範囲にあると確認できた包装材料は、内容物の収容に適した包装材料であると判断し、成形して内容物の収容に供することができ、上記の範囲外にあると確認された場合には、内容物の収容に適さない包装材料であると判断することができ、内容物の収容工程への適用を回避することができる。
5.包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率の管理方法
本発明の包装材料の熱融着性樹脂層1表面の滑剤による被覆率の管理方法は、以下の工程を備えている。
少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料を用意する工程
走査型電子顕微鏡を用いて、前記熱融着性樹脂層表面の画像を取得する工程
画像処理により、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から、前記熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を算出する工程
管理対象となる包装材料については、上記の項目4.と同様である。また、熱融着性樹脂層1表面における滑剤に被覆率の算出方法についても、上記と同様である。
本発明の包装材料の熱融着性樹脂層1表面の滑剤による被覆率の管理方法を、内容物の収容時の成形直前に行うことにより、高い成形性を有し、かつ、内容物の収容効率に優れ内容物の収容に適した包装材料であるか否かを事前に判断できる。すなわち、当該測定方法によって、熱融着性樹脂層1表面の滑剤による被覆率が、20〜100%の範囲にあると確認できた包装材料は、内容物の収容に適した包装材料であると判断し、成形して内容物の収容に供することができ、上記の範囲外にあると確認された場合には、内容物の収容に適さない包装材料であると判断することができ、内容物の収容工程への適用を回避することができる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。但し本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1−4
<包装材料の製造>
25℃、相対湿度50%の環境下において、包装材料を作製した。まず、接着層3を構成する酸変性ポリプロピレン樹脂(不飽和カルボン酸でグラフト変性した不飽和カルボン酸グラフト変性ランダムポリプロピレン)と、熱融着性樹脂層1を構成するポリプロピレン(ランダムコポリマー)を共押出しすることにより、接着層3と熱融着性樹脂層1からなる2層共押出しフィルムを作製した。次に、基材層2の一方側の表面に、前記で作製した2層共押出しフィルムの接着層3が接するように重ねあわせ、加熱してサーマルラミネーションを行うことにより、基材層2/接着層3/熱融着性樹脂層1が順に積層された積層体を得た。得られた積層体を一旦冷却した後に、180℃になるまで加熱し、1分間その温度を保持して熱処理を施すことにより、実施例1−4の包装材料を得た。
実施例1−4で作製した包装材料の積層構造と各層の厚みは、それぞれ、以下の通りである。熱融着性樹脂層1に用いた樹脂には、滑剤として、下記の量のエルカ酸アミドを配合してある。なお、基材層2を形成するPETとナイロンの積層体は、PETフィルムとナイロンフィルムとを接着層3を形成する接着剤で接着したものである。
(実施例1)
PET(12μm)/接着剤層(3μm)/ナイロン(15μm)/接着層3(3μm)/熱融着性樹脂層1(80μm)
熱融着性樹脂層1の滑剤添加量:0mg
(実施例2)
PET(12μm)/接着剤層(3μm)/ナイロン(15μm)/接着層3(3μm)/熱融着性樹脂層1(80μm)
熱融着性樹脂層1の滑剤添加量:95mg
(実施例3)
PET(12μm)/接着層3(3μm)/ナイロン(15μm)/熱融着性樹脂層1(80μm)
熱融着性樹脂層1の滑剤添加量:162mg
(実施例4)
PET(12μm)/接着剤層(3μm)/ナイロン(15μm)/接着層3(3μm)/熱融着性樹脂層1(80μm)
熱融着性樹脂層1の滑剤量:252mg
<滑剤の被覆率の測定>
上記で作製後、25℃、相対湿度50%の環境下において24間保存した包装材料を100×100mm角に裁断してサンプルを作製し、このサンプルの熱融着性樹脂層表面(測定範囲:縦45μm×横70μm)をZEISS社製の走査型電子顕微鏡を用いて、熱融着性樹脂層表面の画像を取得し、画像処理により、当該画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から、熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を測定した。測定結果を表1に示す。また、実施例1−4で撮像した画像(2000倍)をそれぞれ図2〜図5に示す。
<熱融着性樹脂層1表面の動摩擦係数の測定>
実施例1−4で作製した包装材料の熱融着性樹脂層1表面の動摩擦係数を、JIS K7125に規定された方法により測定した。結果を表1に示す。
表1に示されるように、実施例1〜4で作製した包装材料について、実際の滑剤添加量が増加するに従い、被覆率が増加する一方、熱融着性樹脂層1表面の動摩擦係数が小さくなることが確認された。
1 熱融着性樹脂層
2 基材層
3 接着層

Claims (5)

  1. 包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を測定する方法であって、
    少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料を用意する工程と、
    走査型電子顕微鏡を用いて、前記熱融着性樹脂層表面の画像を取得する工程と、
    画像処理により、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から、前記熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を算出する工程と、
    を備える、包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率の測定方法。
  2. 前記滑剤が、アミド系滑剤である、請求項1に記載の測定方法。
  3. 包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を管理する方法であって、
    少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料を用意する工程と、
    走査型電子顕微鏡を用いて、前記熱融着性樹脂層表面の画像を取得する工程と、
    画像処理により、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から、前記熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率を算出する工程と、
    を備える、包装材料の熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率の管理方法。
  4. 少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料を用意する工程と、
    走査型電子顕微鏡を用いて、前記熱融着性樹脂層表面の画像を取得する工程と、
    画像処理により、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から算出された、前記熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率が、20〜100%の範囲にあることを確認する工程と、
    を備える、包装材料の製造方法。
  5. 少なくとも熱融着性樹脂層を有する包装材料であって、
    走査型電子顕微鏡を用いて取得した前記熱融着性樹脂層表面の画像を画像処理し、前記画像を白黒画像に二値化して、白の面積の合計と黒の面積の合計から算出された、熱融着性樹脂層表面の滑剤による被覆率が、20〜100%の範囲にある、包装材料。
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