JP6421519B2 - 包装材料 - Google Patents

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Description

本発明は、包装材料、当該包装材料の製造方法、及び包装材料の欠陥検査方法に関する。
従来、基材層や金属層などの支持体の上にシーラント層が積層された積層フィルムからなる包装材料が広く使用されている(例えば特許文献1を参照)。このような包装材料において、シーラント層は、一般に熱融着性樹脂により形成されており、包装材料の周縁部に位置するシーラント層同士を熱融着させて袋状に成形することにより、薬品、化粧品、食品、電解液などの様々な内容物を密封することができる。
一般に、包装材料は、帯状の積層フィルムとして製造された後、所望の大きさに切断して、内容物の包装に使用される。積層フィルムの製造過程において、シーラント層を支持体の上に積層する方法としては、例えば、シーラント層を形成する樹脂を支持体上に溶融押出しする方法、シーラント層を形成する樹脂フィルムを支持体の上にドライラミネート法により積層する方法などが知られている。
特開2008−287971号公報
包装材料においては、シーラント層が最内層に位置するため、薬品、化粧品、食品、電解液などの様々な内容物とシーラント層とが接触する。したがって、シーラント層にピンホールが存在すると、包装材料による内容物の密封性が低下しやすくなる。また、シーラント層のヒートシール性(ヒートシールによるシーラント層の密着性)が低い場合にも、包装材料による内容物の密封性が低下しやすくなる。
包装材料のシーラント層にピンホールが発生したり、シーラント層のヒートシール性が低下する原因としては、様々な要因が考えられるが、例えばシーラント層の内部に異物が存在すると、包装材料の製造過程や、成形過程においてピンホールが発生したり、ヒートシール性が低下しやすくなる。シーラント層の内部に存在し得る異物としては、例えば、シーラント層の未溶融物、ホコリ、金属片などがある。
しかしながら、シーラント層に異物が存在する場合にも、ピンホールが発生する場合と発生しない場合、ヒートシールによる密着性が低下する場合と低下しない場合とがあり、従来、どのような異物がピンホール発生やヒートシール性の低下の原因となり、どのような異物はこれらの原因とならないのかの明確な知見は存在しなかった。したがって、一般に、包装材料の製造現場では、積層フィルムに形成されたシーラント層の検査を行い、ある程度大きな異物が存在する場合は、積層フィルムの当該異物が存在する部分を除去することが行われている。ところが、ピンホール発生やヒートシール性の低下の原因となる異物の除去に明確な判断基準が無いと、これらの原因とならない異物を除去して歩留まりを低下させたり、原因となる異物を除去せずに欠陥品となるおそれがある。
本発明は、以上のような問題に鑑みなされた発明である。すなわち、本発明は、ピンホール発生やヒートシール性の低下の原因となる異物の有無が好適に管理された包装材料、当該包装材料の製造方法、及び包装材料の欠陥検査方法を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、支持体と、少なくとも第1シーラント層を有するシーラント層とが積層された積層フィルムからなる包装材料において、第1シーラント層の内部に異物が存在している場合に、ピンホール発生やヒートシールによる密着性の低下の生じやすさは、単に異物の大きさに依存するのではなく、その位置にも大きく依存していることを見出した。そして、本発明者らがさらに検討を重ねたところ、異物の先端の位置Bが、第1シーラント層の異物が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出している異物において、当該位置Aから位置Bまでの異物の厚みXA-Bが、当該異物が存在していない部分の第1シーラント層の厚みYの70%以下である場合には、当該異物によるピンホールの発生やヒートシール後の密着性の低下が生じ難いことを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成された発明である。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 支持体と、少なくとも第1シーラント層を有するシーラント層とが積層された積層フィルムからなる包装材料であって、
前記第1シーラント層の内部には異物が存在しており、
前記積層フィルムの積層方向において、前記異物の先端の位置Bが、前記第1シーラント層の前記異物が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出しており、
前記位置Aから前記位置Bまでの前記異物の厚みXA-Bが、前記異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYの70%以下である、包装材料。
項2. 前記シーラント層において、前記異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYが、100μm以下である、項1に記載の包装材料。
項3. 前記積層フィルムの厚み方向における前記異物の厚みが、3μm以上である、項1または2に記載の包装材料。
項4. 前記積層フィルムの厚みが、300μm以下である、項1〜3のいずれかに記載の包装材料。
項5. 前記支持体が、基材層及び金属層の少なくとも一方を含む、項1〜4のいずれかに記載の包装材料。
項6. 前記積層フィルムの長さが100m以上であり、円筒形に巻き取られた巻取体である、項1〜5のいずれかに記載の包装材料。
項7. 前記シーラント層が、前記第1シーラント層に隣接する第2シーラント層をさらに有する、項1〜6のいずれかに記載の包装材料。
項8. 前記第1シーラント層の内部には、前記異物の厚みXA-Bが、前記異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYの70%を超える異物が存在しており、
当該異物の位置が認識できるように、前記積層フィルムにマークが付与されている、項1〜7のいずれかに記載の包装材料。
項9. 前記第1シーラント層の内部には、前記異物の厚みXA-Bが、前記異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYの70%を超える異物が存在していない、項1〜7のいずれかに記載の包装材料。
項10. 項1〜9のいずれかに記載の包装材料の製造方法であって、
支持体と、少なくとも第1シーラント層を有するシーラント層とを積層させる工程を含む積層工程により、積層フィルムを得た後、
前記積層フィルムの前記シーラント層側の表面を撮像し、前記異物の存在により生じる前記積層フィルムの表面の凹凸情報を取得する工程と、
前記凹凸情報に基づき、(1)前記第1シーラント層の内部には前記異物が存在していること、(2)前記積層フィルムの積層方向において、前記異物の先端の位置Bが、前記第1シーラント層の前記異物が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出していること、及び(3)前記位置Aから前記位置Bまでの前記異物の厚みXA-Bが、前記異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYの70%以下であることを確認する工程と、
を備える、包装材料の製造方法。
項11. 支持体と、少なくとも第1シーラント層を有するシーラント層とが積層された積層フィルムからなる包装材料の欠陥検査方法であって、
前記積層フィルムの前記シーラント層側の表面を撮像し、前記異物の存在により生じる前記積層フィルムの表面の凹凸情報を取得する工程と、
前記凹凸情報に基づき、(1a)前記第1シーラント層の内部には前記異物が存在していること、(2a)前記積層フィルムの積層方向において、前記異物の先端の位置Bが、前記第1シーラント層の前記異物が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出していること、及び(3a)前記位置Aから前記位置Bまでの前記異物の厚みXA-Bが、前記異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYの70%以下であるか否かを確認する工程と、
を備える、包装材料の欠陥検査方法。
本発明によれば、シーラント層のピンホール発生や、ヒートシールによるシーラント層の密着性の低下の原因となる異物の有無が好適に管理された包装材料、当該包装材料の製造方法、及び包装材料の欠陥の検査方法を提供することができる。したがって、本発明によれば、ピンホール発生やシーラント層の密着性が低下するという欠陥が適切に管理された包装材料を提供することができる。
本発明に係る包装材料を構成する積層フィルムにおいて、異物が存在する部分の厚み方向の模式的断面図である。 本発明に係る包装材料を構成する積層フィルムにおいて、異物が存在する部分の厚み方向の模式的断面図である。 ピンホール発生またはヒートシールによるシーラント層の密着性の低下を生じやすい包装材料を構成する積層フィルムにおいて、異物が存在する部分の厚み方向の模式的断面図である。 ピンホール発生またはヒートシールによるシーラント層の密着性の低下を生じくい包装材料を構成する積層において、異物が存在する部分の厚み方向の模式的断面図である。
1.包装材料
本発明の包装材料は、支持体と、少なくとも第1シーラント層を有するシーラント層とが積層された積層フィルムからなる包装材料である。当該包装材料において、第1シーラント層の内部には異物が存在している。また、例えば図1の左側のaの図に示されるように、積層フィルムの積層方向において、異物の先端の位置Bが、第1シーラント層の異物が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出している。さらに、位置Aから位置Bまでの異物の厚みXA-Bが、異物が存在していない部分の第1シーラント層の厚みYの70%以下である。以下、図1〜4を参照しながら、本発明の包装材料について詳述する。
包装材料の積層構造
本発明の包装材料は、例えば図1及び図2に示されるように、少なくとも、支持体2と、シーラント層1が積層された積層フィルムからなる。本発明においては、シーラント層1が最内層となる。すなわち、本発明の包装材料によって、内容物を包装する際に、包装材料の周縁部に位置するシーラント層同士を熱融着させることによって、袋状に成形して、内容物を密閉することができる。
シーラント層1は、上記の異物5を含む少なくとも第1シーラント層11を有する。シーラント層1は、第1シーラント層11のみの1層により構成されていてもよいし、第1シーラント層11に加えて、第2シーラント層12、第3シーラント層13などの他のシーラント層をさらに有する複数の層により構成されていてもよい。
例えば図1及び図2の左側に示されたaの積層構造は、それぞれ、シーラント層1が、第1シーラント層11のみを有する場合についての包装材料の模式的断面図である。また、図1及び図2の右側及び下側に示したb、cの積層構造は、それぞれ、シーラント層1が、第1シーラント層11と、当該第1シーラント層11に隣接する第2シーラント層12を有する場合についての包装材料の模式的断面図である。図1及び図2の右側に示したbの積層構造においては、第1シーラント層11が包装材料の最内層に位置している。一方、図1及び図2の下側に示したcの積層構造においては、第1シーラント層11の異物が突出している側に第2シーラント層12が積層されており、第2シーラント層12が包装材料の最内層に位置している。
また、支持体2を構成する層としては、例えば、基材層21、金属層22などが挙げられる。支持体2は、1層のみにより構成されていてもよいし、複数の層により構成されていてもよい。また、支持体2が基材層21及び金属層22を有する場合、本発明の包装材料は、図1及び図2に示されるように、基材層21、金属層22、及びシーラント層1の順に積層されていることが好ましい。支持体2が基材層21及び金属層22を有する場合、基材層21と金属層22との接着性を高めることなどを目的として、これらの層の間に、必要に応じて接着層A(図示しない)を設けてもよい。また、支持体2とシーラント層1との接着性を高めることなどを目的として、これらの層の間(例えば、基材層21とシーラント層1との間、金属層22とシーラント層1との間など)に、必要に応じて接着層B(図示しない)を設けてもよい。
本発明の包装材料を構成する積層フィルムの長さは、特に制限されない。積層フィルムは、通常、例えば100m以上、好ましくは100〜5000m程度の帯状として製造され、内容物の大きさに応じて所望の大きさに切断して使用される。当該積層フィルムの幅としては、例えば0.01〜1m程度、好ましくは0.1〜1m程度が挙げられる。積層フィルムの厚みとしては、例えば300μm以下、好ましくは50〜200μm程度、より好ましくは50〜150μm程度が挙げられる。本発明の包装材料は、帯状の積層フィルムが円筒形に巻き取られた巻取体であってもよい。巻取体において、積層フィルムの幅方向とは垂直方向における円形断面の直径としては、好ましくは100mm以上、より好ましくは150mm以上が挙げられる。なお、当該円形断面の直径の上限値は、通常、1000mm程度である。
包装材料の各層の構成
[シーラント層1]
本発明の包装材料において、シーラント層1は、包装材料によって内容物を密封する際に、包装材料の最内層を構成する層である。内容物を密閉する際に、シーラント層1の表面同士を互いに接触させ、接触した部分を熱融着して内容物を密封することができる。
シーラント層1は、熱可塑性樹脂により形成されていることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンなどが挙げられる。
ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)などの結晶性または非晶性のポリプロピレン;エチレン−ブテン−プロピレンのターポリマーなどが挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、ポリエチレン及びポリプロピレンが好ましい。
環状ポリオレフィンは、オレフィンと環状モノマーとの共重合体である。オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。また、環状モノマーとしては、例えば、ノルボルネンなどの環状アルケン;シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエンなどの環状ジエンなどが挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、環状アルケンが好ましく、ノルボルネンがさらに好ましい。
カルボン酸変性ポリオレフィンとは、ポリオレフィンをカルボン酸で変性したポリマーである。変性に使用されるカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられる。
カルボン酸変性環状ポリオレフィンとは、環状ポリオレフィンを構成するモノマーの一部を、α,β―不飽和カルボン酸またはその酸無水物に代えて共重合することにより、或いは環状ポリオレフィンに対してα,β―不飽和カルボン酸またはその酸無水物をブロック重合またはグラフト重合することにより得られるポリマーである。カルボン酸変性される環状ポリオレフィンは、上記の環状ポリオレフィンと同様とすることができる。また、変性に使用されるカルボン酸としては、上記の酸変性シクロオレフィンコポリマーの変性に用いられるものと同様とすることができる。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、好ましくは結晶性または非晶性のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、及びこれらのブレンドポリマー;さらに好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとノルボルネンの共重合体、及びこれらの中の2種類以上のブレンドポリマーが挙げられる。
シーラント層1は、1種類の樹脂成分のみから形成されていてもよく、2種類以上の樹脂成分を組み合わせたブレンドポリマーから形成されていてもよい。さらに、シーラント層1は、上記のとおり、第1シーラント層11の1層のみで形成されていてもよく、同一または異なる樹脂成分によって2層以上により形成されていてもよい。
シーラント層1の総厚みとしては、特に制限されないが、例えば、5μm〜200μm程度、好ましくは10μm〜200μm、より好ましくは10μm〜100μmとすることができる。なお、シーラント層1の厚みとは、上記の異物が存在していない部分の厚みである。
本発明において、シーラント層1は、内部に異物5が存在している第1シーラント層11を有している。例えば、図1及び図2に示すように、積層フィルムの積層方向において、異物5の先端の位置Bが、第1シーラント層11の異物5が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出している。そして、本発明においては、位置Aから位置Bまでの異物5の厚みXA-Bが、異物5が存在していない部分の第1シーラント層11の厚みYの70%以下であることを特徴とする。本発明の包装材料は、第1シーラント層11から突出した異物5が存在しているにも拘わらず、厚みXA-Bが厚みYの70%以下という要件を充足していることにより、異物5によるピンホール発生やヒートシールによるシーラント層の密着性(以下、単に「ヒートシール性」と表記することがある)の低下が生じ難いという特徴を有する。
これに対して、例えば図3に示されるように、包装材料を構成する積層フィルムの積層方向において、異物50の先端の位置Bが、第1シーラント層110の異物50が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出している場合、位置Aから位置Bまでの異物50の厚みXA-Bが、異物50が存在していない部分の第1シーラント層110の厚みYの70%を超えると、上記の異物5と異物50とが同じ大きさであったとしても、異物50によるピンホール発生やヒートシール性の低下が生じやすい。このため、包装材料のシーラント層にこのような異物50が存在する場合には、製造過程などにおいて、異物50を除去する必要がある。
本発明の包装材料においては、第1シーラント層11から突出した異物5が存在しているにも拘わらず、上記の要件を充足していることにより、異物5によるピンホールの発生や、ヒートシール性の低下が生じ難いことの詳細は明らかではないが、次のように考えることができる。まず、図1及び図2の包装材料a、bように、異物5が存在するシーラント層11が、包装材料a、bの最内層に位置する場合、位置Aから位置Bまでの異物5の厚みXA-Bが、異物5が存在していない部分の第1シーラント層11の厚みYの70%以下であると、異物5の先端の位置Bの上に位置している第1シーラント層11の十分な厚みが担保されるため、異物5がシーラント層1の外部に露出し難い。このため、異物5がシーラント層5の外部に露出することによって生じる異物5とシーラント層1との界面を通じて、水分、内容物などがシーラント層1を透過することを抑制することができる。また、異物5が存在する部分で包装材料がヒートシールされた場合にも、第1シーラント層11が薄肉化してヒートシールによる密着性が低下することを抑制することができる。さらに、図1及び図2の包装材料cのように、第1シーラント層11の最内層側の上に第2シーラント層12などが積層されている場合、第1シーラント層11から突出している異物5によっても、第2シーラント層12の十分な厚みが担保されるため、異物5が存在する部分で包装材料cがヒートシールされた場合に、第2シーラント層12が薄肉化してヒートシールによる密着性が低下することを抑制することができる。
例えば、図1の包装材料a、bでは、図2の包装材料a、bに示される包装材料に比して大きな異物5が第1シーラント層11に含まれているが、厚みXA-Bが、厚みYの70%以下であるため、図1及び図2の何れの包装材料a、bにおいても、異物5によるピンホール発生やヒートシール性が低下し難い。これに対して、図3のa、bに示される包装材料では、異物の大きさは図1と同じであるが、厚みXA-Bが、厚みYの70%を超えるため、異物50によるピンホールが発生しやすい。
同様に、図1の包装材料cでは、図2の包装材料cに比して大きな異物5が第1シーラント層11に含まれているが、上記の厚みXA-Bが、上記の厚みYの70%以下であるため、異物5によるヒートシール性の低下が生じ難い。これに対して、図3の包装材料cでは、異物の大きさは図1と同じであるが、厚みXA-Bが、厚みYの70%を超えるため、異物50によってヒートシール性が低下しやすい。
なお、図4に示されるような包装材料a〜cのように、異物51が第1シーラント層11から突出していない場合には、例えば図1の包装材料の異物5や図3の包装材料の異物50と、図4の包装材料の異物51との大きさが同じであっても、図4の包装材料の異物51はピンホール発生やヒートシール性の低下の原因となりにくい。また、異物51が第1シーラント層11から突出していない場合には、異物51によって生じる積層フィルム表面の凹凸が小さいため、後述の欠陥検査法などによってもピンホール発生やヒートシール性の低下の原因となる異物とは判断されにくい。
シーラント層1において、異物5が存在していない部分の第1シーラント層11の厚みYとしては、特に制限されないが、通常200μm以下、包装材料の厚みが増大することを抑制しつつ、ピンホール発生やヒートシール性の低下をより効果的に抑制する観点からは、好ましくは5〜200μm程度、より好ましくは10〜100μm程度が挙げられる。
また、本発明の包装材料において、積層フィルムの厚み方向における異物5の厚みとしては、通常3μm以上、ピンホール発生やヒートシール性の低下をより効果的に抑制する観点からは、好ましくは3〜100μm程度、より好ましくは3〜50μm程度が挙げられる。異物5としては、特に限定されないが、一般には、ホコリ、金属片、シーラント層1を形成する樹脂の未溶融物、オリゴマー、炭化物などである。
本発明の包装材料において、第1シーラント層11の内部には、異物の厚みXA-Bが、異物が存在していない部分の第1シーラント層11の厚みYの70%を超える異物が存在していないことが好ましい。当該異物は、上記のとおり、ピンホール発生またはヒートシール性の低下の原因となる。第1シーラント層11を形成した際に、このような異物が存在していた場合には、積層フィルムの当該異物が存在する部分を除去することができる。なお、本発明の包装材料は、このような異物が位置する部分を含むようにして積層フィルムを幅方向にカットし、積層フィルムをテープなどで繋いであってもよい。
また、本発明の包装材料において、第1シーラント層11の内部には、異物の厚みXA-Bが、異物が存在していない部分の第1シーラント層の厚みYの70%を超える異物が存在しており、当該異物の位置が認識できるように、積層フィルムにマークが付与されていてもよい。このような異物の位置が認識できるように、積層フィルムにマークが付与されることにより、当該異物の位置が管理される。具体的には、本発明の包装材料を構成する各層を積層して帯状の積層フィルムを製造した後、後述の欠陥検査法などに供することにより、このような異物の位置が認識できるように、積層フィルムにマークを付与することによって、包装材料に存在する当該異物の位置を管理することができる。よって、本発明の包装材料において、このような異物によって生じる欠陥の位置についても、容易に認識できる。上記のように、このような異物が存在していた場合には、予め付されたマークの情報にしたがって積層フィルムの当該異物が存在する部分を除去することもできるし、包装材料を所望の大きさに切断して内容物の包装に使用する際に、当該欠陥のある部分を避けて内容物を包装することができる。当該異物の位置が認識できるように付されるマークは、当該異物の上に付与されていてもよいし、当該異物の近傍に付与されていてもよい。また、このようなマークは、例えば、インクなどを用いて付与することができる。
[支持体2]
上記のとおり、支持体2を構成する層としては、基材層21、金属層22などが挙げられる。また、接着層A、接着層Bなどを有していてもよい。以下、これらの層について詳述する。
(基材層21)
包装材料において、支持体2として含まれ得る基材層21は、必要に応じて設けられ、包装材料の基材となる層である。基材層21を形成する素材については、特に制限されない。基材層21を形成する素材としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ、アクリル、フッ素樹脂、ポリウレタン、珪素樹脂、フェノール、ポリエーテルイミド、ポリイミド、及びこれらの混合物や共重合物等の樹脂が挙げられる。
ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル等が挙げられる。また、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてエチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムスルホイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/フェニル−ジカルボキシレート)、ポリエチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)等が挙げられる。また、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてブチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。これらのポリエステルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。ポリエステルは、薬品、薬品、化粧品、食品、電解液など内容物に対する耐性に優れるという利点があり、基材層21の形成素材として好適に使用される。
また、ポリアミドとしては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体等の脂肪族系ポリアミド;テレフタル酸及び/又はイソフタル酸に由来する構成単位を含むナイロン6I、ナイロン6T、ナイロン6IT、ナイロン6I6T(Iはイソフタル酸、Tはテレフタル酸を表す)等のヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸−テレフタル酸共重合ポリアミド、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等の芳香族を含むポリアミド;ポリアミノメチルシクロヘキシルアジパミド(PACM6)等の脂環系ポリアミド;さらにラクタム成分や、4,4’−ジフェニルメタン−ジイソシアネート等のイソシアネート成分を共重合させたポリアミド、共重合ポリアミドとポリエステルやポリアルキレンエーテルグリコールとの共重合体であるポリエステルアミド共重合体やポリエーテルエステルアミド共重合体;これらの共重合体等が挙げられる。これらのポリアミドは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。延伸ポリアミドフィルムは延伸性に優れており、成形時の基材層21の樹脂割れによる白化の発生を防ぐことができ、基材層21の形成素材として好適に使用される。
基材層21は、1軸又は2軸延伸された樹脂フィルムで形成されていてもよく、また未延伸の樹脂フィルムで形成してもよい。中でも、1軸又は2軸延伸された樹脂フィルム、とりわけ2軸延伸された樹脂フィルムは、配向結晶化することにより耐熱性が向上しているので、基材層21として好適に使用される。
これらの中でも、基材層21を形成する樹脂フィルムとして、好ましくはナイロン、ポリエステル、更に好ましくは2軸延伸ナイロン、2軸延伸ポリエステル、特に好ましくは2軸延伸ナイロンが挙げられる。
基材層21は、包装材料の耐ピンホール性を向上させるために、異なる素材の樹脂フィルムを積層化することも可能である。具体的には、ポリエステルフィルムとナイロンフィルムとを積層させた多層構造や、2軸延伸ポリエステルと2軸延伸ナイロンとを積層させた多層構造等が挙げられる。基材層21を多層構造にする場合、各樹脂フィルムは接着剤を介して接着してもよく、また接着剤を介さず直接積層させてもよい。接着剤を介さず接着させる場合には、例えば、共押出し法、サンドラミ法、サーマルラミネート法等の熱溶融状態で接着させる方法が挙げられる。また、接着剤を介して接着させる場合、使用する接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型、UVやEBなどの電子線硬化型等のいずれであってもよい。接着剤の成分としてポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール樹脂系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、アミノ樹脂、ゴム、シリコン系樹脂が挙げられる。
基材層21の厚みは、特に制限されないが、例えば、5μm〜50μm程度、好ましくは12μm〜30μm程度とすることができる。
(金属層22)
包装材料において、支持体2として含まれ得る金属層22は、必要に応じて設けられ、包装材料の強度向上の他、包装材料によって密封された内部に水蒸気、酸素、光などが侵入することを防止するためのバリア層として機能する層である。金属層22を構成する金属としては、具体的には、アルミニウム、ステンレス、チタンなどが挙げられ、好ましくはアルミニウムが挙げられる。金属層22は、金属箔や金属蒸着などにより形成することができ、金属箔により形成することが好ましく、アルミニウム箔により形成することがさらに好ましい。包装材料の製造時に、金属層22にしわやピンホールが発生することを防止する観点からは、例えば、焼きなまし処理済みのアルミニウム(JIS A8021P−O、JIS A8079P−O)など軟質アルミニウム箔により形成することがより好ましい。
金属層22の厚みは、特に制限されないが、例えば、10μm〜200μm程度、好ましくは20μm〜100μm程度とすることができる。
また、金属層22は、接着の安定化、溶解や腐食の防止などのために、少なくとも一方の面、好ましくは両面が化成処理されていることが好ましい。ここで、化成処理とは、金属層の表面に耐酸性皮膜を形成する処理をいう。化成処理としては、例えば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロムなどのクロム酸化合物を用いたクロム酸クロメート処理;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、ポリリン酸などのリン酸化合物を用いたリン酸クロメート処理;下記一般式(1)〜(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体を用いたクロメート処理などが挙げられる。
一般式(1)〜(4)中、Xは、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基またはベンジル基を示す。また、R1及びR2は、それぞれ同一または異なって、ヒドロキシル基、アルキル基、またはヒドロキシアルキル基を示す。一般式(1)〜(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖状アルキル基が挙げられる。また、X、R1及びR2で示されるヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基などのヒドロキシ基が1個置換された炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖状アルキル基が挙げられる。一般式(1)〜(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基及びヒドロキシアルキル基は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。一般式(1)〜(4)において、Xは、水素原子、ヒドロキシル基またはヒドロキシアルキル基であることが好ましい。一般式(1)〜(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体の数平均分子量は、例えば、500〜100万であることが好ましく、1000〜2万程度であることがより好ましい。
また、金属層22に耐食性を付与する化成処理方法として、リン酸中に、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化スズなどの金属酸化物や硫酸バリウムの微粒子を分散させたものをコーティングし、150℃以上で焼付け処理を行うことにより、金属層22の表面に耐食処理層を形成する方法が挙げられる。また、耐食処理層の上には、カチオン性ポリマーを架橋剤で架橋させた樹脂層をさらに形成してもよい。ここで、カチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフト重合させた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミンまたはその誘導体、アミノフェノールなどが挙げられる。これらのカチオン性ポリマーとしては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、架橋剤としては、例えば、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基、及びオキサゾリン基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する化合物、シランカップリング剤などが挙げられる。これらの架橋剤としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
化成処理は、1種類の化成処理のみを行ってもよいし、2種類以上の化成処理を組み合わせて行ってもよい。さらに、これらの化成処理は、1種の化合物を単独で使用して行ってもよく、また2種以上の化合物を組み合わせて使用して行ってもよい。化成処理の中でも、クロム酸クロメート処理や、クロム酸化合物、リン酸化合物、及びアミノ化フェノール重合体を組み合わせたクロメート処理などが好ましい。
化成処理において金属層22の表面に形成させる耐酸性皮膜の量については、特に制限されないが、例えば、上記のクロメート処理を行う場合であれば、金属層22の表面1m2当たり、クロム酸化合物がクロム換算で約0.5mg〜約50mg、好ましくは約1.0mg〜約40mg、リン化合物がリン換算で約0.5mg〜約50mg、好ましくは約1.0mg〜約40mg、及びアミノ化フェノール重合体が約1mg〜約200mg、好ましくは約5.0mg〜150mgの割合で含有されていることが望ましい。
化成処理は、耐酸性皮膜の形成に使用する化合物を含む溶液を、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法などによって、金属層の表面に塗布した後に、金属層の温度が70℃〜200℃程度になるように加熱することにより行われる。また、金属層に化成処理を施す前に、予め金属層を、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法などによる脱脂処理に供してもよい。このように脱脂処理を行うことにより、金属層の表面の化成処理をより効率的に行うことが可能となる。
(接着層A)
包装材料において、支持体2に含まれ得る接着層Aは、基材層21と金属層22との接着強度を高めることを目的として、必要に応じて設けられる層である。
接着層Aは、基材層21と金属層22とを接着可能である接着剤によって形成される。接着層Aの形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着層Aの形成に使用される接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれであってもよい。
接着層Aの形成に使用できる接着剤の樹脂成分としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、共重合ポリエステル等のポリエステル系樹脂;ポリエーテル系接着剤;ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂;フェノール樹脂系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミド等のポリアミド系樹脂;ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィン等のポリオレフィン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;セルロース系接着剤;(メタ)アクリル系樹脂;ポリイミド系樹脂;尿素樹脂、メラミン樹脂等のアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等のゴム;シリコーン系樹脂;ふっ化エチレンプロピレン共重合体等が挙げられる。これらの接着剤成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。2種以上の接着剤成分の組み合わせ態様については、特に制限されないが、例えば、その接着剤成分として、ポリアミドと酸変性ポリオレフィンとの混合樹脂、ポリアミドと金属変性ポリオレフィンとの混合樹脂、ポリアミドとポリエステル、ポリエステルと酸変性ポリオレフィンとの混合樹脂、ポリエステルと金属変性ポリオレフィンとの混合樹脂等が挙げられる。これらの中でも、展延性、高湿度条件下における耐久性や応変抑制作用、ヒートシール時の熱劣化抑制作用等が優れ、基材層21と金属層22との間のラミネーション強度の低下を抑えてデラミネーションの発生を効果的に抑制するという観点から、好ましくはポリウレタン系2液硬化型接着剤;ポリアミド、ポリエステル、又はこれらと変性ポリオレフィンとのブレンド樹脂が挙げられる。
また、接着層Aは異なる接着剤成分で多層化してもよい。接着層Aを異なる接着剤成分で多層化する場合、基材層21と金属層22とのラミネーション強度を向上させるという観点から、基材層21側に配される接着剤成分を基材層21との接着性に優れる樹脂を選択し、金属層22側に配される接着剤成分を金属層22との接着性に優れる接着剤成分を選択することが好ましい。接着層Aは異なる接着剤成分で多層化する場合、具体的には、金属層22側に配置される接着剤成分としては、好ましくは、酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィン、ポリエステルと酸変性ポリオレフィンとの混合樹脂、共重合ポリエステルを含む樹脂等が挙げられる。
接着層Aの厚さについては、例えば、2〜50μm、好ましくは3〜25μmが挙げられる。
(接着層B)
包装材料においては、支持体2とシーラント層1とを強固に接着させることなどを目的として、支持体2(例えば、基材層21、金属層22など)とシーラント層1との間に接着層Bをさらに設けてもよい。
接着層Bは、支持体2として含まれ得る基材層21、金属層22などとシーラント層1とを接着可能な接着剤成分によって形成される。接着層Bの形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。また、接着層Bの形成に使用される接着剤成分の接着機構についても、特に限定されず、例えば、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型などが挙げられる。
接着層Bの形成に使用できる接着剤成分の具体的としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、共重合ポリエステルなどのポリエステル系樹脂;ポリエーテル系接着剤;ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂;フェノール樹脂系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミドなどのポリアミド系樹脂;ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂;セルロース系接着剤;(メタ)アクリル系樹脂;ポリイミド系樹脂;尿素樹脂、メラミン樹脂などのアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどのゴム;シリコーン系樹脂などが挙げられる。これらの接着剤成分は1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
接着層Bの厚みは、特に制限されないが、例えば、1μm〜40μm程度とすることが好ましく、2μm〜30μm程度とすることがより好ましい。
2.包装材料の製造方法
本発明の包装材料の製造方法は、支持体2とシーラント層1とを積層させ、上記の異物5を有する包装材料が得られる限り、特に制限されないが、例えば、以下の方法を例示することができる。
まず、支持体2と、少なくとも第1シーラント層11を有するシーラント層1とを積層させる工程を含む積層工程により、積層フィルムを得る。例えば、支持体2が基材層21、金属層22を有する場合であれば、以下の積層工程によって積層フィルムが得られる。まず、基材層21と金属層22とを積層する。この積層は、例えば、接着層Aを形成する上記の接着剤成分などを用いたドライラミネート法などにより行うことができる。また、基材層21と金属層22とを積層する方法としては、基材層21を形成する樹脂を金属層22の表面に押出し形成する方法や、基材層21の一方側の表面に金属を蒸着して金属層22を形成する方法なども挙げられる。次に、金属層22の上にシーラント層1を積層する。シーラント層1は、例えば、熱可塑性樹脂の溶融押出しや、ドライラミネート法により形成することができる。金属層22とシーラント層1との接着強度を高めることを目的として、必要に応じて、金属層22の上に接着層Aを形成する接着剤成分を塗布し、乾燥させた後、その上からシーラント層1を形成してもよい。シーラント層1が、第1シーラント層11に加えて、さらに第2シーラント層12などの他のシーラント層を含む場合には、第1シーラント層11と他のシーラント層とは、共押出法などの公知の方法により積層することができる。
得られた積層フィルムにおける各層の接着性を高めるために、エージング処理などを行ってもよい。エージング処理は、例えば、積層フィルムを30〜100℃程度の温度下に1〜200時間加熱することにより行うことができる。さらに、得られた積層フィルムにおける各層の接着性をさらに高めるために、得られた積層フィルムをシーラント層1の融点以上の温度で加熱してもよい。このときの温度は、シーラント層1の融点+5℃以上、融点+100℃以下であることが好ましく、融点+10℃以上、融点+80℃以下であることがより好ましい。なお、本発明において、シーラント層の融点とは、シーラント層を構成する樹脂成分の示差走査熱量測定における吸熱ピーク温度をいう。エージング処理での加熱及びシーラント層1の融点以上での加熱は、それぞれ、例えば、熱ロール接触式、熱風式、近または遠赤外線式などの方式により行うことができる。
なお、包装材料において、積層フィルムを構成する各層は、必要に応じて、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボス成形)適性などを向上または安定化するために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理などの表面活性化処理が施されていてもよい。
次に、得られた積層フィルムのシーラント層1側の表面を撮像し、異物5の存在により生じる積層フィルムの表面の凹凸情報を取得する工程を行う。さらに、当該凹凸情報に基づき、以下の(1)〜(3)の項目を確認する。
(1)第1シーラント層11の内部には異物が存在していること。
(2)積層フィルムの積層方向において、異物の先端の位置Bが、第1シーラント層11の異物が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出していること。
(3)位置Aから位置Bまでの異物の厚みXA-Bが、異物が存在していない部分の第1シーラント層の厚みYの70%以下であること。
これら(1)〜(3)の項目は、例えば、フィルムにおけるフィッシュアイなどの欠陥検査に用いられる公知の欠陥検査装置を用いることにより行うことができる。このような欠陥検査装置としては、市販品を使用することができる。具体的には、次のようにして確認することができる。
異物が存在する第1シーラント層11が最表面にある場合、第1シーラント層11の異物が存在する部分の表面に凹凸が生じる。この凹凸は、上記(2)の場合において、異物部分では凸状となり、異物の外周部では凹状となる。また、位置Aから位置Bまでの異物の厚みXA-Bが大きくなると、この凹凸の落差が大きくなる。次に、積層フィルムのシーラント層1側の表面をカメラなどによって撮像する。この時、撮像された画像を白黒表示すると、凹状部分が影となるため、黒色となり、凸状部分が白色で表示される。この白黒の差と凹凸の凹部分と凸部分との落差には相関関係があることより、異物の位置AからBまでの距離を測定することができる。次に、異物が存在すると判断された箇所において、積層フィルムを厚み方向に切断し、走査型電子顕微鏡などにより上記(3)であることを確認する。凹凸情報に基づく評価と、実際に切断して確認した情報との対比を繰り返すことにより、凹凸情報のみに基づく評価によって、非破壊で上記の(1)〜(3)を確認することが可能となる。また、異物が存在する第1シーラント層11上に第2シーラント層12が存在する場合(各図の包装材料c)、第2シーラント層12と同じ屈折率のオイルをレーザー顕微鏡のレンズとの間に滴下し空気が無い状態で異物を観察する。その際、焦点ずらしながら、異物部分の画像を撮影することで、異物の立体画像を作成し、異物の位置AからBを測定することが可能となる。
上記のとおり、本発明の包装材料において、第1シーラント層11の内部に、異物の厚みXA-Bが、第1シーラント層11の上記厚みYの70%を超える異物が存在していないものとする場合、上記の凹凸情報に従い、当該異物を積層フィルムから除去すればよい。このとき、このような異物が位置する部分は、その部分またはその周囲のみを切り出して取り除いてもよいし、当該異物が位置する部分を含めて、積層フィルムを幅方向にカットし、積層フィルムをテープなどで繋いでもよい。
また、上記のとおり、本発明の包装材料において、第1シーラント層11の内部に、異物の厚みXA-Bが、上記厚みYの70%を超える異物が存在しており、当該異物の位置が認識できるように、積層フィルムにマークが付されたものとする場合、上記の凹凸情報に従い、異物の位置が認識できるように、積層フィルムにマークを付与するマーク付与工程を行えばよい。異物の位置が認識できるように付されるマークは、当該異物の上に付与してもよいし、当該異物の近傍に付与してもよい。また、このようなマークは、例えば、インクなどを用いて付与することができる。
また、本発明の包装材料を巻取体とする場合には、公知のフィルム巻取機などを用いて、帯状に製造された積層フィルムを円筒形状に巻き取ればよい。
3.包装材料の欠陥検査方法
本発明の包装材料の欠陥検査方法(以下、単に「欠陥検査方法」ということがある)は、支持体2と、少なくとも第1シーラント層11を有するシーラント層1とが積層された積層フィルムからなる包装材料の欠陥検査方法であって、積層フィルムのシーラント層1側の表面を撮像し、異物の存在により生じる積層フィルムの表面の凹凸情報を取得する工程を行う。さらに、当該凹凸情報に基づき、以下の(1a)〜(3a)の項目を確認する。
(1a)第1シーラント層11の内部には異物が存在していること。
(2a)積層フィルムの積層方向において、異物の先端の位置Bが、第1シーラント層の異物が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出していること。
(3a)位置Aから位置Bまでの異物の厚みXA-Bが、異物が存在していない部分の第1シーラント層の厚みYの70%以下であるか否か。
これらの項目は、上記の(1)〜(3)と同様にして、例えば、フィルムにおけるフィッシュアイなどの欠陥検査に用いられる公知の欠陥検査装置を用いることにより確認することができる。
本発明の欠陥検査方法において、検査に供される包装材料の構成は、上記で説明した本発明の包装材料の構成と同様である。ただし、上記のとおり、本発明の包装材料におけるシーラント層1においては、第1シーラント層の内部には異物が存在しており、積層フィルムの積層方向において、前記異物の先端の位置Bが、前記第1シーラント層の前記異物が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出しており、位置Aから前記位置Bまでの前記異物の厚みXA-Bが、異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYの70%以下であるのに対して、本発明の欠陥検査方法の対象となる包装材料においては、このような異物の管理はなされてない。すなわち、本発明の欠陥検査方法の対象となる包装材料においては、上記の図1〜4で説明したような異物が第1シーラント層に含まれる場合に加えて、第1シーラント層に異物が全く含まれない場合もある。
本発明の欠陥検査方法により、上記のように、ピンホール発生やヒートシール性の低下を生じやすい異物の有無を管理することが可能となる。すなわち、例えば、包装材料に本発明の欠陥検査方法を適用することにより、本発明の包装材料のように、マークを付して、異物の位置が認識できるように管理することが可能となる。また、ピンホール発生やヒートシール性の低下を生じやすい異物の除去に用いることもできる。
4.包装材料の用途
本発明の包装材料は、上記のとおり、通常、帯状の積層フィルムとして製造され、適当な大きさに切断することにより、内容物を密封して収容するための包装体として使用される。また、包装材料は、内容物の形状に合わせて変形され、内容物を収容する包装体とすることができる。内容物としては、薬品、化粧品、食品、電解液などの様々なものが挙げられる。すなわち、本発明の包装材料は、薬品用包装材料、化粧品用包装材料、食品用包装材料、電池用包装材料などとして好適に使用される。
以下に、実施例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。
[包装材料aの製造]
延伸ナイロンフィルム(厚さ25μm)からなる基材層21の上に、両面に化成処理を施したアルミニウム箔(厚さ40μm)からなる金属層22をドライラミネーション法により積層させた。具体的には、アルミニウム箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、金属層22上に接着層A(厚さ4μm)を形成した。次いで、金属層22上の接着層Aと基材層21を加圧加熱貼合した後、40℃で24時間のエージング処理を実施することにより、基材層21/接着層A/金属層22の積層体Aを調製した。なお、金属層22として使用したアルミニウム箔の化成処理は、フェノール樹脂、フッ化クロム化合物、及びリン酸からなる処理液をクロムの塗布量が10mg/m2(乾燥重量)となるように、ロールコート法によりアルミニウム箔の両面に塗布し、皮膜温度が180℃以上となる条件で20秒間焼付けすることにより行った。
次いで、積層体Aの金属層22側に第1シーラント層11を形成する樹脂成分(ポリプロピレン樹脂(融点150度、MFR8g/10min)を溶融状態(250℃)で押し出しすることにより、金属層22上に第1シーラント層1(厚さ25μm)を積層させた。斯して、基材層21/接着層A/金属層22/第1シーラント層11が順に積層された積層フィルムからなる帯状の包装材料aを得た。積層フィルムの長さは100m、幅は500mm、厚みは115μmであった。
[包装材料bの製造]
上記の包装材料aと同様にして、積層体Aを製造した。次に、積層体Aの金属層22側に第1シーラント層11を形成する樹脂成分(融点150度、MFR8g/10min)と第2シーラント層を形成する樹脂成分(融点145度、MFR6g/10min)を溶融状態(250℃)で共押し出しすることにより、金属層22上に第2シーラント層12(厚さ25μm)と第1シーラント層11(厚さ25μm)を積層させた。斯して、基材層21/接着層A/金属層22/第2シーラント層12/第1シーラント層11が順に積層された積層フィルムからなる帯状の包装材料bを得た。積層フィルムの長さは100m、幅は500mm、厚みは140μmであった。
[包装材料cの製造]
上記の包装材料aと同様にして、積層体Aを製造した。次に、積層体Aの金属層22側に第1シーラント層11を形成する樹脂成分(融点150度、MFR8g/10min)と第2シーラント層を形成する樹脂成分(融点145度、MFR6g/10min)を溶融状態(250℃)で共押し出しすることにより、金属層22上に第1シーラント層11(厚さ25μm)と第2シーラント層12(厚さ25μm)を積層させた。斯して、基材層21/接着層A/金属層22/第1シーラント層11/第2シーラント層12が順に積層された積層フィルムからなる帯状の包装材料cを得た。積層フィルムの長さは100m、幅は500mm、厚みは140μmであった。
[包装材料の欠陥検査]
上記で得られた包装材料a、bにおいて、各包装材料の50mを用いて市販の画像検査装置で異物の凹凸を撮影し、凹凸の大きさ情報を得た。また、撮影した異物の断面観察により、異物の位置Aから位置Bの距離を計測した。凹凸の大きさ情報と断面観察で計測した異物の位置との関係より、異物の厚みXA-Bが第1シーラント層の厚みYの70%以下となる画像情報を閾値とし、次に残りの30mの画像検査を実施した。その結果、前記で設定した閾値で検出された凹凸は包装材料aでは10箇所あり、包装材料bでは12箇所あった。それぞれの凹凸をサンプリングし、異物の厚みXA-Bを計測した結果、すべてのサンプルで第1シーラント層の厚みYの70%を超えていた。そこで、この方法で残り20mの包装材料a、bの画像を検査し、異物の厚みXA-Bが第1シーラント層の厚みYの70%を超える異物を含むサンプルと70%以下の異物を含むサンプルをそれぞれ採取した。包装材料cについては、島津製作所製OLS4100を用いて3D画像を作成し、異物の厚みXABを計測した。その際、第2シーラント層12と同じ屈折率を持つイマージョンオイルを用いて第2シーラント層12の影響が無い状態で観察して欠陥検査を行った。
[ピンホールの有無の確認]
上記の方法で欠陥検査を行った包装材料a〜cについて、異物の厚みXA-Bが第1シーラント層の厚みYの70%を超えるサンプル、70%以下のサンプルそれぞれについて、当該異物の存在する部分と存在しない部分とが対向するようにして、190℃、1MPa、3秒の条件でヒートシールを行った。ヒートシールされた各サンプルの断面観察をした結果、異物の厚みXA-Bが第1シーラント層の厚みYの70%以下のサンプルでは対向するシーラント層は存在しているのに対し、70%を超えるサンプルでは、異物部分において対向するシーラント層が局所的に無くなっており、ピンホールとなったことを確認した。
[ヒートシールによるシーラント層の密着性の評価]
また、ピンホール観察と同じ条件でヒートシールした各サンプルを15mm幅に切り出し、速度300mm/minで引張り、ヒートシール強度(引っ張り強度)を測定した。結果を表1に示す。
表1に示されるように、異物の厚みXA-Bが第1シーラント層の厚みYの70%以下のサンプルでは、ヒートシール強度において、異物の無いサンプルと大きな差はないが、異物の厚みXA-Bが第1シーラント層の厚みYの70%を超えるサンプルでは、著しくヒートシール強度が低下することが分かった。
1…シーラント層
11…第1シーラント層
12…第2シーラント層
2…支持体
21…基材層
22…金属層
5…異物
50…異物
51…異物
A…第1シーラント層の表面の位置
B…異物の先端の位置

Claims (11)

  1. 支持体と、少なくとも第1シーラント層を有するシーラント層とが積層された積層フィルムからなる包装材料であって、
    前記第1シーラント層の内部には異物が存在しており、
    前記積層フィルムの積層方向において、前記異物の先端の位置Bが、前記第1シーラント層の前記異物が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出しており、
    前記位置Aから前記位置Bまでの前記異物の厚みXA-Bが、前記異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYの70%以下である、包装材料。
  2. 前記シーラント層において、前記異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYが、100μm以下である、請求項1に記載の包装材料。
  3. 前記積層フィルムの厚み方向における前記異物自体の厚みが、3μm以上100μm以下である、請求項1または2に記載の包装材料。
  4. 前記積層フィルムの厚みが、300μm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の包装材料。
  5. 前記支持体が、基材層及び金属層の少なくとも一方を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の包装材料。
  6. 前記積層フィルムの長さが100m以上であり、円筒形に巻き取られた巻取体である、請求項1〜5のいずれかに記載の包装材料。
  7. 前記シーラント層が、前記第1シーラント層に隣接する第2シーラント層をさらに有する、請求項1〜6のいずれかに記載の包装材料。
  8. 前記第1シーラント層の内部には、前記異物の厚みXA-Bが、前記異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYの70%を超える異物が存在しており、
    当該異物の位置が認識できるように、前記積層フィルムにマークが付与されている、請求項1〜7のいずれかに記載の包装材料。
  9. 前記第1シーラント層の内部には、前記異物の厚みXA-Bが、前記異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYの70%を超える異物が存在していない、請求項1〜7のいずれかに記載の包装材料。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の包装材料の製造方法であって、
    支持体と、少なくとも第1シーラント層を有するシーラント層とを積層させる工程を含む積層工程により、積層フィルムを得た後、
    前記積層フィルムの前記シーラント層側の表面を撮像し、前記異物の存在により生じる前記積層フィルムの表面の凹凸情報を取得する工程と、
    前記凹凸情報に基づき、(1)前記第1シーラント層の内部には前記異物が存在していること、(2)前記積層フィルムの積層方向において、前記異物の先端の位置Bが、前記第1シーラント層の前記異物が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出していること、及び(3)前記位置Aから前記位置Bまでの前記異物の厚みXA-Bが、前記異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYの70%以下であることを確認する工程と、
    を備える、包装材料の製造方法。
  11. 支持体と、少なくとも第1シーラント層を有するシーラント層とが積層された積層フィルムからなる包装材料の欠陥検査方法であって、
    前記第1シーラント層の内部には異物が存在しており、
    前記積層フィルムの前記シーラント層側の表面を撮像し、前記異物の存在により生じる前記積層フィルムの表面の凹凸情報を取得する工程と、
    前記凹凸情報に基づき、(1a)前記第1シーラント層の内部には前記異物が存在していること、(2a)前記積層フィルムの積層方向において、前記異物の先端の位置Bが、前記第1シーラント層の前記異物が存在していない部分における表面の位置Aよりも外側に突出していること、及び(3a)前記位置Aから前記位置Bまでの前記異物の厚みXA-Bが、前記異物が存在していない部分の前記第1シーラント層の厚みYの70%以下であるか否かを確認する工程と、
    を備える、包装材料の欠陥検査方法。
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