JP2014043955A - ループダクトシステム - Google Patents

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隆晴 三枝
Naohiko Sueoka
直彦 末岡
Taiji Nagao
泰司 長尾
Masayuki Iwata
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Abstract

【課題】風量バランスの不均衡を簡単かつ安価に是正する。
【解決手段】フレキシブルダクト8を環状に繋げてループダクトとし、このループダクトを主ダクト9とし、この主ダクト9に室内機1からの調和空気を供給するようにする。また、フレキシブルダクト8同士を分岐ユニット10で接続し、この分岐ユニット10に分岐ダクト11を接続し、この分岐ダクト11を通して室内機1からの調和空気を吹出口4に導くようにする。分岐ユニット10にはモータダンパ5を組み込む。なお、分岐ユニット10にスライドダンパを組み込んだり、複数の分岐ダクト11を接続したり、分岐ダクト11を枝分かれさせるようにしたりしてもよい。
【選択図】 図1

Description

この発明は、フレキシブルダクトを用いたループダクトシステムに関するものである。
小規模ビルでは、大規模ビルに比べて、低イニシャルコストの空調システムが求められる。このため、従来より、小規模ビルでは、室内機にダクトを接続して、複数のゾーンの空調制御を行うというシステムが採用されている。この室内機にダクトを接続して複数のゾーン(制御対象エリア)の空調制御を行う方式をダクトビルマルチ空調と呼ぶ。
図5にダクトビルマルチ空調のシステム構成の第1例を示す。同図において、1は室内機、2は主ダクト、3(3−1〜3−8)は分岐ダクト、4(4−1〜4−8)は制御対象エリアへの吹出口、5(5−1〜5−8)はモータダンパである。主ダクト2および分岐ダクト3は直線の鉄板ダクトとされている。
このシステムにおいて、室内機1は調和された空気を主ダクト2に供給する。主ダクト2に供給された室内機1からの調和空気は、分岐ダクト3−1〜3−8によって分岐され、吹出口4−1〜4−8に導かれて制御対象エリアへ吹き出される。吹出口4−1〜4−8から制御対象エリアへ吹き出される調和空気の風量はモータダンパ5−1〜5−8によって調整される。
図6にダクトビルマルチ空調のシステム構成の第2例を示す。このシステムでは、室内機1からの調和空気をチャンバ6に送り、このチャンバ6へ送った調和空気をフレキシブルダクトで構成される枝ダクト7(7−1〜7−8)を通して、吹出口4(4−1〜4−8)へ送るようにしている。
フレキシブルタクトは、伸縮や曲げなどが可能なダクトとして公知のダクトであり、チャンバにフレキシブルダクトを接続するための接続構造としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。この特許文献1に開示されたフレキシブルタクトは、先端部に短管状の部材が設けられており、この部材を介してチャンバに接続される。
なお、フレキシブルダクト同士を接続するためには、一般に、ニップルと呼ばれる短管を使用して行われる。ニップルは、フレキシブルダクトより小径に形成されており、フレキシブルダクトの先端部内に挿入接続される。フレキシブルダクト同士を接続するためには、先ず、ニップルを一方のフレキシブルダクトから他方のフレキシブルダクトに延びるように装着する。次に、フレキシブルダクトの内周部の環状部材とニップルとの接続部に空気が漏洩することがないように粘着テープを巻き付けるとともに、この接続部に結束バンドを締め付ける。その後、フレキシブルダクトのグラスウール断熱材と外皮とをニップルに被せ、これらの先端部を粘着テープで固定する(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−201551号公報 特開2012−72845号公報
しかしながら、上述したダクトビルマルチ空調のシステム構成の第1例(図5)によると、室内機1から吹出口4までの距離が異なるため、風量バランスが不均衡になり易い。この場合、主ダクト2の根元の風量が増えて、末端が不足する(風量バランス悪化)。
なお、図7に示すように、主ダクト2の根元を太く、末端を細くすることで、風量バランスの不均衡を是正することは可能であるが、ダクト径の設計に手間がかかる(設計工数増大)。
また、上述したダクトビルマルチ空調のシステム構成の第2例(図6)の場合も、チャンバ6から吹出口4までの距離が異なるため、風量バランスが不均衡になり易い。この場合、チャンバ6に近いほど風量が増えて、遠いほど不足する(風量バランス悪化)。
なお、枝ダクト7のダクト径の太さやダクトの抵抗を工夫するなどすれば、また枝タクト7の末端に手動ダンパを設けてダクトの抵抗を調整するなどすれば、風量バランスの不均衡を是正することは可能であるが、手間と工数がかってしまう(設計工数および調整工数増大)。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、風量バランスの不均衡を簡単かつ安価に是正することが可能なループダクトシステムを提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、フレキシブルダクトを環状に繋げてループダクトとされた主ダクトと、主ダクトに調和された空気を供給する室内機と、主ダクトに供給された室内機からの調和空気を分岐して吹出口へ導く分岐ダクトと、主ダクトと分岐ダクトとを繋ぐ分岐ユニットとを備えることを特徴とする。
この発明によれば、主ダクトをループダクトとすることにより、ダクトの根元と末端が均圧に近づき、各分岐ダクトの風量が均等化される。また、フレキシブルダクトを環状に繋げてループダクトとし、このループダクトを主ダクトとして用いることにより、設置スペースに障害物があっても迂回しながら、最短距離のダクトルートでの施行か可能となる。また、フレキシブルダクトは鉄板ダクトに比べて低コストであり、ダクト総長が延びても、コストアップは少なくても済む。また、フレキシブルダクトは、軽量のため、鉄板ダクトのような頑強な固定の必要がなく、天井の梁や吊金具に容易に固定することが可能である。
本発明によれば、主ダクトをループダクトとすることにより、ダクトの根元と末端が均圧に近づき、各分岐ダクトの風量が均等化されるものとなり、風量バランスの不均衡を簡単に是正することができるようになる。
また、フレキシブルダクトを環状に繋げてループダクトとし、このループダクトを主ダクトとして用いることにより、最短距離のダクトルートでの施行か可能となり、またダクト総長が延びてもコストアップは少なくても済み、また天井の梁や吊金具に容易に固定することが可能となり、風量バランスの不均衡を安価に是正することが可能となる。
本発明に係るループダクトシステムの一実施の形態(実施の形態1)を示す図である。 本発明に係るループダクトシステムの他の実施の形態(実施の形態2)を示す図である。 実施の形態2において分岐ユニットからの分岐ダクトを2つとした例(実施の形態3)を示す図である。 分岐ユニットからの分岐ダクトを2つの吹出口に対して枝分かれさせた例(実施の形態4)を示す図である。 従来のダクトビルマルチ空調のシステム構成の第1例を示す図である。 従来のダクトビルマルチ空調のシステム構成の第2例を示す図である。 従来のダクトビルマルチ空調のシステム構成の第1例において主ダクトの根元を太く末端を細くした例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1にこの発明に係るループダクトシステムの一実施の形態(実施の形態1)を示す。同図において、図5と同一符号は図5を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
この実施の形態1では、フレキシブルダクト8を環状に繋げてループダクトとし、このループダクトを主ダクト9とし、この主ダクト9に室内機1からの調和空気を供給するようにしている。
また、フレキシブルダクト8同士を分岐ユニット10で接続し、この分岐ユニット10に分岐ダクト11を接続し、この分岐ダクト11を通して室内機1からの調和空気を吹出口4に導くようにしている。
また、分岐ユニット10に、風量調整を行うためのモータダンパ5を組み込んでいる。なお、分岐ダクト11も主ダクト9と同様、フレキシブルダクトを用いている。
例えば、分岐ユニット10−1について言うと、フレキシブルダクト8−1と8−2とを分岐ユニット10−1で接続し、この分岐ユニット10−1に分岐ダクト11−1を接続し、この分岐ダクト11−1を通して室内機1からの調和空気を吹出口4−1に導くようにしている。分岐ユニット10−1にはモータダンパ5−1を組み込んでいる。他の分岐ユニット10−2〜10−8についても同様である。
このシステムにおいて、室内機1は調和された空気を主ダクト9に供給する。主ダクト9に供給された室内機1からの調和空気は、分岐ダクト11−1〜11−8によって分岐され、吹出口4−1〜4−8に導かれる。吹出口4−1〜4−8から制御対象エリアに吹き出される調和空気の風量は、分岐ユニット10−1〜10−8に組み込まれているモータダンパ5−1〜5−8によって調整される。
このシステムでは、主ダクト9がループダクトとされているので、ダクトの根元と末端が均圧に近づき、各分岐ダクト11の風量が均等化される。これにより、設計工数の増大や調整工数の増大を伴うことなく、風量バランスの不均衡を簡単に是正することができる、という効果が得られる。
また、このシステムでは、フレキシブルダクト8を環状に繋げてループダクトとし、このループダクトを主ダクト9として用いているので、設置スペースに障害物があっても迂回しながら、最短距離のダクトルートで施行を行うことができる。また、フレキシブルダクトは鉄板ダクトに比べて低コストであり、ダクト総長が延びても、コストアップは少なくても済む。また、フレキシブルダクトは、軽量のため、鉄板ダクトのような頑強な固定の必要がなく、天井の梁や吊金具に容易に固定することが可能である。これにより、施工コストを削減し、風量バランスの不均衡を安価に是正することかできる、という効果が得られる。
〔実施の形態2〕
実施の形態1では、分岐ユニット10にモータダンパ5を組み込むようにしたが、図2に示すように、スライドダンパ12を組み込むようにしてもよい。この例では、分岐ユニット10からの分岐ダクト11を1つとしているので、スライドダンパ12に設ける風量調整穴Hを1つとし、スライド稼働機構で風量調整穴Hの開口面積を調整し、吹出口4へ導かれる調和空気の風量を調整する。
〔実施の形態3〕
図3に分岐ユニット10からの分岐ダクト11を2つとした場合を示す。この例では、分岐ユニット10に分岐ダクト111,112を接続し、この分岐ダクト111,112を通して室内機1からの調和空気を吹出口41,42に導くようにしている。この場合、スライドダンパ12に設ける風量調整穴HはH1,H2の2つとし、1つのスライド稼働機構で2つの吹出口41,42へ導かれる調和空気の風量を調整するものとする。
〔実施の形態4〕
図3に示した例では、分岐ユニット10からの分岐ダクト11を2つとしたが、図4に示すように、分岐ユニット10からの分岐ダクト11を2つの吹出口41,42に対して枝分かれさせ、分岐ダクト11の枝分かれ部に、すなわち分岐ダクト11と枝ダクト131,132との接続部に、バタフライダンパ14を設けるようにしてもよい。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、各実施の形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
1…室内機、4(4−1〜4−8、41,42)…吹出口、5(5−1〜5−8)…モータダンパ、8(8−1〜8−9)…フレキシブルダクト、9…主ダクト、10(10−1〜10−8)…分岐ユニット、11(11−1〜11−8、111,112)…分岐ダクト、12(12−1〜12−8)…スライドダンパ、13(131,132)…枝ダクト、14…バタフライダンパ、H(H1,H2)…風量調整穴。

Claims (6)

  1. フレキシブルダクトを環状に繋げてループダクトとされた主ダクトと、
    前記主ダクトに調和された空気を供給する室内機と、
    前記主ダクトに供給された前記室内機からの調和空気を分岐して吹出口へ導く分岐ダクトと、
    前記主ダクトと前記分岐ダクトとを繋ぐ分岐ユニットと
    を備えることを特徴とするループダクトシステム。
  2. 請求項1に記載されたループダクトシステムにおいて、
    前記分岐ユニットには、
    風量調整を行うためのダンパが組み込まれている
    ことを特徴とするループダクトシステム。
  3. 請求項2に記載されたループダクトシステムにおいて、
    前記分岐ユニットに組み込まれたダンパは、
    モータダンパである
    ことを特徴とするループダクトシステム。
  4. 請求項2に記載されたループダクトシステムにおいて、
    前記分岐ユニットに組み込まれたダンパは、
    スライドダンパである
    ことを特徴とするループダクトシステム。
  5. 請求項4に記載されたループダクトシステムにおいて、
    前記スライドダンパは、
    1つのスライド稼働機構で多数の吹出口へ導かれる調和空気の風量を調整する
    ことを特徴とするループダクトシステム。
  6. 請求項1に記載されたループダクトシステムにおいて、
    前記分岐ダクトは1つの分岐ダクトが多数の吹出口に対して枝分かれし、
    前記分岐ダクトの枝分かれ部にバタフライダンパが設けられている
    ことを特徴とするループダクトシステム。
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