JP6217327B2 - 空気調和機の室内ユニット、並びに、室内ユニットの製造方法 - Google Patents

空気調和機の室内ユニット、並びに、室内ユニットの製造方法 Download PDF

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この発明は、空気調和機の室内ユニットの風向調節羽根と羽根支持部とを揺動可能に連結する羽根連結部材を備えた室内ユニットに関する。
従来より、室内の空気調和を行う空気調和機が知られている(例えば、特許文献1や特許文献2など)。空気調和機は、室内に設けられる室内ユニットと、室外に設けられる室外ユニットとを備えている。そして、室内ユニットには、室内ユニットの吹出口から室内に吹き出される空気の風向きを調節するための風向調節羽根が設けられている。
特開2009−139046号公報 特開2005−241243号公報
ところで、上記のような室内ユニットでは、風向調節羽根は、吹出口に設けられた羽根支持部に揺動可能に連結されている。風向調節羽根と羽根支持部との連結構造として、接着面と係合部とを有する羽根連結部材を用いた連結構造が考えられる。すなわち、羽根連結部材の接着面を風向調節羽根に接着させ、羽根連結部材の係合部と羽根支持部とを揺動可能に係合させる(例えば、羽根連結部材の軸部を羽根支持部の軸孔に挿通させる)ことにより、風向調節羽根と羽根支持部とを揺動可能に連結することが考えられる。さらに、羽根連結部材を風向調節羽根に接着する手法として、次のような手法が考えられる。すなわち、羽根連結部材の接着面を矩形状に形成し、羽根連結部材の接着面の長手方向に沿うように羽根連結部材の接着面の中央部に接着剤を塗布した後に、羽根連結部材の接着面を風向調節羽根に貼り合わせることが考えられる。
しかしながら、上記のように羽根連結部材の接着面が矩形状に形成されている場合、羽根連結部材の接着面を風向調節羽根に貼り合わせた際に、羽根連結部材の接着面の中央部に塗布された接着剤が羽根連結部材の接着面の四つの角部にまで行き渡らないおそれがある。そして、羽根連結部材の接着面において接着剤が行き渡らない部分が多くなるほど、空調運転時における風向調節羽根の揺動によって羽根連結部材が風向調節羽根から剥がれやすくなってしまう。
そこで、この発明は、風向調節羽根からの剥がれを抑制することが可能な羽根連結部材を提供することを目的とする。
第1の発明は、空気調和機の室内ユニットであって、風向調節羽根(51)と、羽根支持部(52)と、上記風向調節羽根(51)と羽根支持部(52)とを揺動可能に連結する羽根連結部材(60)とを備え、上記羽根連結部材(60)は、接着剤(70)によって上記風向調節羽根(51)に接着される接着面(65)を有する基台部(61)と、上記基台部(61)に設けられて上記羽根支持部(52)と揺動可能に係合する係合部(62)とを備え、上記基台部(61)の接着面(65)が、その長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲しており、上記基台部(61)は、一方の面に上記接着面(65)が形成されるとともに、上記風向調節羽根(51)の短手方向の両端に亘るように延びる平板部(61a)を有していることを特徴とする空気調和機の室内ユニットである。
上記第1の発明では、基台部(61)の接着面(65)の長手方向に沿うように接着面(65)の中央部に接着剤(70)を塗布した後に、基台部(61)の接着面(65)を風向調節羽根に貼り合わせると、基台部(61)の接着面(65)の中央部に塗布された接着剤(70)は、接着面(65)の外縁へ向けて放射状に広がっていく。そして、接着後の接着剤(70)の塗布領域の形状は、その長手方向の両端部の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲した形状となる。したがって、長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲するように基台部(61)の接着面(65)を形成することにより、基台部(61)の接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁形状を、接着後の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の両端部の外縁形状に近づけることができる。これにより、基台部(61)の接着面(65)の両端部(66)において接着剤(70)が行き渡らない部分を少なくすることができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記基台部(61)の接着面(65)が、その長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲する円弧状に形成されていることを特徴とする空気調和機の室内ユニットである。
上記第2の発明では、長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲するように基台部(61)の接着面(65)を形成することができる。これにより、基台部(61)の接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁形状を、接着後の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の両端部の外縁形状に近づけることができる。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記基台部(61)の接着面(65)が、四つの角が丸められた矩形状に形成されていることを特徴とする空気調和機の室内ユニットである。
上記第3の発明では、長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲するように基台部(61)の接着面(65)を形成することができる。これにより、基台部(61)の接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁形状を、接着後の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の両端部の外縁形状に近づけることができる。
第4の発明は、上記第1〜第3の発明のいずれか1つにおいて、上記羽根支持部(52)が、支持側係合部(52a)を有し、上記係合部(62)および上記支持側係合部(52a)のうち一方が、上記風向調節羽根(51)の揺動運動の中心軸(O)となる軸部(81)によって構成され、該係合部(62)および該支持側係合部(52a)のうち他方が、該軸部(81)を揺動可能に支持する軸受部(82)によって構成されていることを特徴とする空気調和機の室内ユニットである。
上記第4の発明では、係合部(62)および支持側係合部(52a)の一方となる軸部(81)を、係合部(62)および支持側係合部(52a)の他方となる軸受部(82)に揺動可能に支持させることにより、軸部(81)を揺動運動の中心軸(O)として羽根連結部材(60)と羽根支持部(52)とを揺動可能に係合させることができる。
第5の発明は、上記風向調節羽根(51)の長手方向に配列された複数の羽根支持部(52)と、上記風向調節羽根(51)の長手方向に配列されて該風向調節羽根(51)と上記複数の羽根支持部(52)とを揺動可能に連結する複数の羽根連結部材(60)とを備えていることを特徴とする空気調和機の室内ユニットである。
上記第5の発明では、風向調節羽根(51)に加えられた外力を複数の羽根連結部材(60)に分散させることができるので、一つの羽根連結部材(60)に作用する外力を小さくすることができる。
第6の発明は、接着剤(70)によって風向調節羽根(51)に接着される接着面(65)を有する基台部(61)と、該基台部(61)に設けられて羽根支持部(52)と揺動可能に係合する係合部(62)と有し、該基台部(61)の接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲している羽根連結部材(60)によって、該風向調節羽根(51)と該羽根支持部(52)とが揺動可能に連結される空気調和機の室内ユニット(10)を製造する方法であって、上記羽根連結部材(60)の長手方向に沿うように該羽根連結部材(60)の接着面(65)の中央部に接着剤(70)塗布する塗布工程と、上記塗布工程において接着剤(70)が塗布された上記羽根連結部材(60)の接着面(65)を上記風向調節羽根(51)に貼り合わせる接着工程と、上記羽根支持部(52)と上記羽根連結部材(60)の係合部(62)とを揺動可能に係合させる係合工程とを備え、上記基台部(61)は、一方の面に上記接着面(65)が形成されるとともに、上記風向調節羽根(51)の短手方向の一端から他端に亘るように延びる平板部(61a)を有し、上記接着工程では、上記平板部(61a)の長手方向の両端と上記風向調節羽根(51)の短手方向の両端とを一致させることを特徴とする室内ユニットの製造方法である。
上記第6の発明では、塗布工程において羽根連結部材(60)の接着面(65)の長手方向に沿うように接着面(65)の中央部に接着剤(70)を塗布した後に、接着工程において羽根連結部材(60)の接着面(65)を風向調節羽根に貼り合わせると、羽根連結部材(60)の接着面(65)の中央部に塗布された接着剤(70)は、接着面(65)の外縁へ向けて放射状に広がっていく。そして、接着後の接着剤(70)の塗布領域の形状は、その長手方向の両端部の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲した形状となる。一方、羽根連結部材(60)の接着面(65)は、その長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲するように形成されている。すなわち、接着後の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の両端部の外縁形状は、羽根連結部材(60)の接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁形状に近い形状となっている。したがって、羽根連結部材(60)の接着面(65)の両端部(66)において接着剤(70)が行き渡らない部分を少なくすることができる。
第1〜第3の発明によれば、基台部(61)の接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁形状を、接着後の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の両端部の外縁形状に近づけることにより、基台部(61)の接着面(65)の両端部(66)において接着剤(70)が行き渡らない部分を少なくすることができるので、羽根連結部材(60)の風向調節羽根(51)からの剥がれを抑制することができる。
第4の発明によれば、軸部(81)を揺動運動の中心軸(O)として羽根連結部材(60)と羽根支持部(52)とを揺動可能に係合させることができるので、軸部(81)を中心軸(O)として風向調節羽根(51)に揺動運動をさせることができる。
第5の発明によれば、一つの羽根連結部材(60)に作用する外力を小さくすることができるので、羽根連結部材(60)の風向調節羽根(51)からの剥がれをさらに抑制することができる。
第6の発明によれば、羽根連結部材(60)の接着面(65)の両端部(66)において接着剤(70)が行き渡らない部分を少なくすることができるので、羽根連結部材(60)の風向調節羽根(51)からの剥がれを抑制することができる。
空気調和機の室内ユニットの外観を示す概略斜視図である。 室内ユニットの構造について説明するための概略平面図である。 室内ユニットの構造について説明するための概略縦断面図である。 室内ユニットの構造について説明するための概略下面図である。 室内ユニットの要部について説明するための概略部分平面図である。 羽根連結部材の構造について説明するための図であり、(A)は、羽根連結部材の概略下面図であり、(B)は、羽根連結部材の概略側面図である。 風向調節羽根の取り付け工程について説明するための組立工程図である。 羽根連結部材の比較例について説明するための概略下面図であり、(A)は、接着前の接着面における接着剤の塗布領域を示す図であり、(B)は、接着後の接着面における接着剤の塗布領域を示す図である。 実施形態による羽根連結部について説明するための概略下面図であり、(A)は、接着前の接着面における接着剤の塗布領域を示す図であり、(B)は、接着後の接着面における接着剤の塗布領域を示す図である。 実施形態による羽根連結部の変形例について説明するための概略下面図であり、(A)は、接着前の接着面における接着剤の塗布領域を示す図であり、(B)は、接着後の接着面における接着剤の塗布領域を示す図である。
以下、実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
〔空気調和機〕
図1〜図4は、室内ユニット(10)の構成例を示している。室内ユニット(10)は、空調室の外に設置された室外ユニット(図示を省略)と冷媒連絡管(図示を省略)を介して接続されることによって、室外ユニットとともに空気調和装置を構成している。空気調和装置は、空調室内の冷房運転および暖房運転を行うものである。この例では、室内ユニット(10)は、天井埋込型に構成されており、室内ケーシング(20)と、室内ファン(31)と、室内熱交換器(32)と、ドレンパン(33)と、ベルマウス(34)とを備えている。室内ケーシング(20)は、空調室の天井(CE)に設置されており、ケーシング本体(21)と化粧パネル(22)とによって構成されている。
なお、図1は、斜め下方から見た場合の室内ユニット(10)の概略斜視図であり、図2は、天板(21a)を取り除いて上方から見た室内ユニット(10)の概略平面図であり、図3は、図2のIII-O-III線における室内ユニット(10)の概略断面図であり、図4は、下方から見た場合の室内ユニット(10)の概略下面図である。
〈ケーシング本体〉
ケーシング本体(21)は、空調室の天井(CE)に形成された開口に挿入されて配置されている。ケーシング本体(21)は、下面が開口する略直方体状の箱形に形成され、略正方形板状の天板(21a)と、天板(21a)の周縁部から下方に延びる略矩形板状の4枚の側板(21b)とを有している。また、ケーシング本体(21)は、室内ファン(31)と室内熱交換器(32)とドレンパン(33)とベルマウス(34)とを収容している。さらに、4枚の側板(21b)のうち1枚の側板(21b)には、室内熱交換器(32)と冷媒連絡管(図示せず)とを接続するための室内冷媒管(P)を挿通可能な貫通孔(H)が形成されている。
〈室内ファン〉
室内ファン(31)は、ケーシング本体(21)の内部中央に配置され、下方から吸い込んだ空気を側方へ吹き出す。この例では、室内ファン(31)は、遠心送風機によって構成され、ケーシング本体(21)の天板(21a)の中央に位置する室内ファンモータ(31a)によって駆動される。
〈室内熱交換器〉
室内熱交換器(32)は、室内ファン(31)の周囲を囲むように曲げられて配置され、その内部に設けられた伝熱管(図示を省略)を流れる冷媒とケーシング本体(21)内に吸い込まれた空気とを熱交換させる。例えば、室内熱交換器(32)は、フィン・アンド・チューブ型の熱交換器によって構成されている。また、室内熱交換器(32)は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能することにより空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の凝縮器(放熱器)として機能することにより空気を加熱する。
〈ドレンパン〉
ドレンパン(33)は、上下方向の厚みの薄い略立方体状に形成され、室内熱交換器(32)の下方に配置されている。また、ドレンパン(33)の中央部には、吸込通路(33a)が形成され、ドレンパン(33)の上面には、水受溝(33b)が形成され、ドレンパン(33)の外周部には、四つの第1吹出通路(33c)および四つの第2吹出通路(33d)が形成されている。吸込通路(33a)は、ドレンパン(33)を上下方向に貫通している。水受溝(33b)は、平面視において吸込通路(33a)の周囲を囲うように環状に延びている。四つの第1吹出通路(33c)は、平面視において水受溝(33b)の周囲を囲うようにドレンパン(33)の四つの辺部に沿ってそれぞれ延び、ドレンパン(33)を上下方向に貫通している。四つの第2吹出通路(33d)は、平面視においてドレンパン(33)の四つの角部にそれぞれ位置し、ドレンパン(33)を上下方向に貫通している。
〈ベルマウス〉
ベルマウス(34)は、上端から下端へ向かうに連れて開口面積が拡大する円筒状に形成されている。また、ベルマウス(34)は、その開口上端が室内ファン(31)の吸込口(開口下端)に挿入されてドレンパン(33)の吸込通路(33a)に収容されている。このような構成により、ベルマウス(34)の開口下端から吸い込まれた空気は、室内ファン(31)の吸込口に導かれる。
〈化粧パネル〉
化粧パネル(22)は、上下方向の厚みの薄い略立方体状に形成されている。また、化粧パネル(22)の中央部には、吸込口(23)が形成され、化粧パネル(22)の外周部には、四つの第1吹出口(24)と四つの第2吹出口(25)とが形成されている。
《吸込口》
吸込口(23)は、化粧パネル(22)を上下方向に貫通してベルマウス(34)の内部空間と連通している。この例では、吸込口(23)は、平面視において略正方形状に形成されている。また、吸込口(23)には、吸込グリル(41)と吸込フィルタ(42)とが設けられている。吸込グリル(41)は、略正方形状に形成され、その中央部に多数の貫通孔が形成されている。そして、吸込グリル(41)は、化粧パネル(22)の吸込口(23)に取り付けられて吸込口(23)を覆っている。吸込フィルタ(42)は、吸込グリル(41)から吸い込んだ空気の中の塵埃を補足する。
《吹出口》
四つの第1吹出口(24)は、平面視において吸込口(23)の周囲を囲うように化粧パネル(22)の四つの辺部に沿ってそれぞれ延び、化粧パネル(22)を上下方向に貫通してドレンパン(33)の四つの第1吹出通路(33c)と連通している。この例では、第1吹出口(24)は、平面視において略矩形状に形成されている。四つの第2吹出口(25)は、平面視において化粧パネル(22)の四つの角部にそれぞれ位置し、化粧パネル(22)を上下方向に貫通してドレンパン(33)の四つの第2吹出通路(33d)と連通している。
〈室内ユニット内における空気の流れ〉
次に、図3を参照して、室内ユニット(10)内における空気の流れについて説明する。まず、室内ファン(31)が運転状態となると、空調室内から化粧パネル(22)の吸込口(23)に設けられた吸込グリル(41)および吸込フィルタ(42)とベルマウス(34)の内部空間とを順に通過して、室内空気が室内ファン(31)に吸い込まれる。室内ファン(31)に吸い込まれた空気は、室内ファン(31)の側方に吹き出され、室内熱交換器(32)を通過する際に室内熱交換器(32)を流れる冷媒と熱交換する。これにより、室内熱交換器(32)を通過する空気は、室内熱交換器(32)が蒸発器として機能している場合(すなわち、冷房運転の場合)には冷却され、室内熱交換器(32)が凝縮器として機能している場合(すなわち、暖房運転の場合)には加熱されることになる。そして、室内熱交換器(32)を通過した空気は、ドレンパン(33)の四つの第1吹出通路(33c)および四つの第2吹出通路(33d)に分流した後に、化粧パネル(22)の四つの第1吹出口(24)および四つの第2吹出口(25)から空調室内に吹き出される。
〈第1吹出口に設けられる部品〉
次に、図5を参照して、化粧パネル(22)の四つの第1吹出口(24)に設けられる部品について説明する。図5は、ケーシング本体(21)から取り外して上方から見た化粧パネル(22)の一部(第1吹出口(24)の近傍)を拡大して示した概略部分平面図である。四つの第1吹出口(24)の各々には、一枚の風向調節羽根(51)と、複数(この例では、四つ)の羽根支持部(52)と、複数(この例では、四つ)の羽根連結部材(60)とが設けられている。
《風向調節羽根》
風向調節羽根(51)は、化粧パネル(22)の第1吹出口(24)の長手方向の一端から他端に亘って延びる平板状に形成されている。また、風向調節羽根(51)は、第1吹出口(24)の下端部において揺動可能に支持されている。なお、風向調節羽根(51)の支持構造については、後で詳しく説明する。この例では、風向調節羽根(51)は、その横断面(長手方向と直交する断面)の形状が揺動運動の中心軸(O)から遠ざかる方向に凸となる円弧状に形成されている。
《羽根支持部》
複数の羽根支持部(52)は、化粧パネル(22)の第1吹出口(24)内に設けられ、風向調節羽根(51)の長手方向に沿って所定の間隔をおいて配列されている。また、複数の羽根支持部(52)の各々は、支持側係合部(52a)を有している。この例では、四つの羽根支持部(52)のうち二つの羽根支持部(52)は、第1吹出口(24)の長手方向の両端部に設けられ、残りの二つの羽根支持部(52)は、第1吹出口(24)の外周側の壁部に設けられて第1吹出口(24)の内周側の壁部へ向けて斜め下方に突出している(図3参照)。
《羽根連結部材》
複数の羽根連結部材(60)は、風向調節羽根(51)の長手方向に沿って所定の間隔をおいて配列され、風向調節羽根(51)の一方面(この例では、内周面)に接着されている。すなわち、複数の羽根連結部材(60)は、複数の羽根支持部(52)に対応する位置に配置されている。そして、複数の羽根連結部材(60)は、風向調節羽根(51)と複数の羽根支持部(52)とを揺動可能に連結している。これにより、風向調節羽根(51)は、化粧パネル(22)の第1吹出口(24)の下端部において揺動可能に支持されている。
《風向調節羽根の揺動制御》
また、この例では、化粧パネル(22)の第1吹出口(24)の両端部に設けられた一対の羽根支持部(52)のうち一方の羽根支持部(52)の内部には、風向調節羽根(51)を揺動させる羽根モータ(53)が設けられている。具体的には、この羽根支持部(52)の内部には、羽根モータ(53)を収容するための空間が設けられている。そして、羽根モータ(53)によって風向調節羽根(51)を揺動させて風向調節羽根(51)の傾斜角度を変更することにより、空調室内に吹き出される空気の風向きを調節することができる。
〈羽根連結部材の構造〉
次に、図6(A)および図6(B)を参照して、羽根連結部材(60)の構造について説明する。図6(A)は、羽根連結部材(60)の概略下面図であり、図6(B)は、羽根連結部材(60)の概略側面図である。羽根連結部材(60)は、基台部(61)と係合部(62)とを備えている。
《基台部》
基台部(61)は、接着剤(70)によって風向調節羽根(51)の一方面(この例では、内周面)に接着される接着面(65)を有している。接着面(65)の形状については、後で詳しく説明する。この例では、基台部(61)は、平板部(61a)と立壁部(61b)とを有している。
平板部(61a)は、風向調節羽根(51)の一方面に沿って風向調節羽根(51)の短手方向(長手方向と直交する方向)の一端から他端に亘って延びる平板状に形成されている。この例では、平板部(61a)は、その縦断面(長手方向に沿う断面)の形状が風向調節羽根(51)の内周面の横断面形状に対応した円弧状に形成されている。すなわち、平板部(61a)は、その横断面の形状が揺動運動の中心軸(O)から遠ざかる方向に凸となる円弧状に形成されている。平板部(61a)の一方面(この例では、外周面)は、風向調節羽根(51)の一方面(この例では、内周面)に接着される。すなわち、平板部(61a)の一方面は、接着面(65)となっている。
立壁部(61b)は、平板部(61a)の長手方向に沿って延びる平板状に形成され、平板部(61a)の他方面(この例では、内周面)に起立した状態で設けられている。この例では、立壁部(61b)は、略三角板状に形成されて、平板部(61a)の短手方向の一端部に配置されている。
《係合部》
係合部(62)は、基台部(61)に設けられている。また、係合部(62)は、羽根支持部(52)の支持側係合部(52a)と揺動可能に係合するように構成されている。この例では、係合部(62)は、立壁部(61b)の先端部に形成されている。また、この例では、係合部(62)は、軸部(81)によって構成され、支持側係合部(52a)は、軸受部(82)によって構成されている。軸部(81)は、風向調節羽根(51)の揺動運動の中心軸(O)となる部分であり、この例では、立壁部(61b)の先端部の側面から平板部(61a)の短手方向(すなわち、風向調節羽根(51)の長手方向)に延出している。軸受部(82)は、軸部(81)を揺動可能に支持する部分であり、この例では、羽根支持部(52)に設けられた貫通孔(または、凹部)である。また、図5に示すように、風向調節羽根(51)の長手方向の両端部に接着された一対の羽根支持部(52)のうち一方の羽根支持部(52)の軸部(81)は、化粧パネル(22)の第1吹出口(24)の長手方向の両端部に設けられた一対の羽根支持部(52)のうち一方の羽根支持部(52)の軸受部(82)に挿通されて、その羽根支持部(52)の内部に設けられた羽根モータ(53)に連結されている。
《基台部の接着面》
基台部(61)の接着面(65)は、その長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲している。この例では、基台部(61)の接着面(65)は、その長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲する円弧状に形成されている。具体的には、接着面(65)の長手方向の両端部(66)は、接着面(65)の長手方向の外方へ向けて凸となる半円形状となっており、接着面(65)の長手方向の両端部(66)の間に位置する基面部(67)は、接着面(65)の長手方向に沿って延びる矩形状となっている。
〈風向調節羽根の取り付け工程〉
次に、図7(A)〜図7(C)を参照して、風向調節羽根(51)の取り付け工程について説明する。なお、図7(A)は塗布工程を示し、図7(B)は接着工程を示し、図7(C)は係合工程を示している。また、図7(A)では、接着剤(70)の塗布領域にハッチングを付している。
まず、図7(A)に示すように、羽根連結部材(60)の長手方向に沿うように羽根連結部材(60)の接着面(65)の中央部に接着剤(70)を線状に塗布する。
次に、図7(B)に示すように、接着剤(70)が塗布された羽根連結部材(60)の接着面(65)を風向調節羽根(51)の一方面に貼り合わせる。これにより、羽根連結部材(60)の接着面(65)の中央部に塗布された接着剤(70)が接着面(65)の外縁へ向けて広がっていく。そして、接着剤(70)によって羽根連結部材(60)の接着面(65)が風向調節羽根(51)の一方面に接着される。
次に、図7(C)に示すように、風向調節羽根(51)に接着された羽根連結部材(60)の係合部(62)と羽根支持部(52)の支持側係合部(52a)とを揺動可能に係合させる。具体的には、羽根連結部材(60)の軸部(81)を、羽根支持部(52)の軸受部(82)に挿入する。これにより、風向調節羽根(51)と複数の羽根支持部(52)とが揺動可能に連結される。
なお、塗布工程における接着剤(70)の塗布量および塗布位置は、接着工程において羽根連結部材(60)の接着面(65)を風向調節羽根(51)の一方面に貼り合わせた際に、接着剤(70)が接着面(65)からはみ出さないように設定されていることが好ましい。接着剤(70)の塗布量および塗布位置については、後で詳しく説明する。
また、軸部(81)を軸受部(82)に挿入する際に、風向調節羽根(51)や羽根支持部(52)や羽根連結部材(60)を撓ませてもよい。例えば、化粧パネル(22)の第1吹出口(24)の一端部において羽根連結部材(60)の軸部(81)を羽根支持部(52)の軸受部(82)に挿入し、その後、風向調節羽根(51)および/または羽根連結部材(60)を撓ませ、化粧パネル(22)の第1吹出口(24)の他端部において羽根連結部材(60)の軸部(81)を羽根支持部(52)の軸部(81)に挿入してもよい。または、複数の羽根連結部材(60)によって風向調節羽根(51)と複数の羽根支持部(52)とを揺動可能に連結した後に、複数の羽根支持部(52)を化粧パネル(22)の第1吹出口(24)に取り付けてもよい。
〈実施形態と比較例との対比〉
次に、図8(A),図8(B),図9(A),図9(B)を参照して、この実施形態による羽根連結部材(60)と羽根連結部材(60)の比較例(以下、羽根連結部材(90)と表記)とを対比して説明する。なお、図8(A),図8(B),図9(A),図9(B)では、接着剤(70)の塗布領域にハッチングを付している。
《羽根連結部材の比較例》
図8(A)に示すように、羽根連結部材(90)は、図6(A)および図6(B)に示した接着面(65)に代えて、矩形状に形成された接着面(95)を有している。その他の構成は、図6(A)および図6(B)と同様である。なお、接着面(95)の長手方向の長さ(L)は、接着面(95)の短手方向の長さ(W)よりも長くなっている。また、第1位置(P)および第2位置(Q)は、接着面(95)の長手方向に延びる中心線上にある位置であり、第1位置(P)と接着面(95)の長手方向の一端との間の距離は、接着面(95)の短手方向の長さ(W)の半分(W/2)に相当し、第2位置(Q)と接着面(95)の長手方向の他端との距離は、接着面(95)の短手方向の長さ(W)の半分(W/2)に相当する。
まず、図8(A)に示すように、羽根連結部材(90)の接着面(95)の長手方向に沿うように接着面(95)の中央部において接着剤(70)が第1位置(P)から第2位置(Q)まで線状に塗布される。この例では、接着剤(70)の塗布量は、羽根連結部材(90)の接着面(95)を風向調節羽根(51)の一方面に貼り付けた際に、接着面(95)の短手方向の両端部の外縁にまで接着剤(70)が行き渡るように(すなわち、接着後の接着剤(70)の塗布領域の短手方向の両端部の外縁が接着面(95)の短手方向の両端部の外縁と一致するように)設定されている。具体的には、接着剤(70)の塗布量は、接着面(95)を風向調節羽根(51)に貼り付けた際に、接着面(95)の中央部において線状に塗布された接着剤(70)が接着面(95)の外縁へ向けて接着面(95)の短手方向の長さ(W)の半分(W/2)だけ延び広がるように設定されている。なお、接着剤(70)の塗布位置については、後で詳しく説明する。
羽根連結部材(90)の接着面(95)に接着剤(70)が塗布された後に、羽根連結部材(90)の接着面(95)が風向調節羽根(51)の一方面に貼り付けられると、接着面(95)の中央部に塗布された接着剤(70)が接着面(95)の外縁へ向けて放射状に広がっていく。この例では、接着剤(70)の塗布領域は、接着面(95)の長手方向の一端部では、第1位置(P)を中心とする半円形状(具体的には、接着面(95)の短手方向の長さ(W)の半分(W/2)を半径とする半円形状)に広がっていき、接着面(95)の長手方向の他端部では、第2位置(Q)を中心とする半円形状(具体的には、接着面(95)の短手方向の長さ(W)の半分(W/2)を半径とする半円形状)に広がっていき、接着面(95)の長手方向の中間部(両端部の間の部分)では、接着前の接着剤(70)の塗布領域を対称軸として線対称となる矩形状に広がっていく。
そして、接着後の接着剤(70)の塗布領域の形状は、図8(B)のような形状となる。すなわち、図8(B)に示すように、接着後の接着剤(70)の塗布領域の形状は、その長手方向の両端部の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲した形状となる。なお、羽根連結部材(90)の接着面(95)が矩形状に形成されているので、接着後の接着剤(70)の塗布領域は、接着面(95)の四つの角部にまで行き渡っていない。具体的には、接着後の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の一端部の形状は、第1位置(P)を中心として接着面(95)の短手方向の長さ(W)の半分(W/2)を半径とする半円形状となっているが、接着面(65)の長手方向の端部の形状は、接着面(95)の短手方向の長さ(W)の半分(W/2)を短辺として接着面(95)の短手方向の長さ(W)を長辺とする矩形状(半円形の面積よりも広い面積を有する矩形状)となっている。接着後の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の他端部についても同様である。
このように、羽根連結部材(90)では、接着面(95)が矩形状に形成されているので、接着剤(70)を接着面(95)の全体に行き渡らせることが困難である。
なお、この例では、接着剤(70)の塗布位置は、羽根連結部材(90)の接着面(95)を風向調節羽根(51)の一方面に貼り付けた際に、接着面(95)の中央部に塗布された接着剤(70)が接着面(95)の長手方向の両端部の中心部分(具体的には、接着面(95)の長手方向に延びる中心線と接着面(95)の長手方向の両端部の外縁との交点部分)にまで延び広がるように設定されている。具体的には、接着剤(70)は、接着面(95)の長手方向に延びる中心線上において、接着面(95)の一端部の外縁から接着剤(70)の広がり長さ(すなわち、接着面(95)を風向調節羽根(51)に貼り付けた際に接着剤(70)が接着面(95)の外縁へ向けて延び広がる長さ)だけ接着面(95)の内側にある位置(この例では、第1位置(P))から接着面(95)の他端部の外縁から接着剤(70)の広がり長さだけ接着面(95)の内側にある位置(この例では、第2位置(Q))まで線状に延びるように、接着面(95)の中央部に塗布されている。
仮に、この例において、羽根連結部材(90)の接着面(95)の中央部において第1位置(P)および第2位置(Q)よりも内側に接着剤(70)が線状に塗布されている場合(すなわち、接着前の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の長さが第1位置(P)から第2位置(Q)までの長さよりも短くなっている場合)、接着面(95)を風向調節羽根(51)に貼り付けた際に、接着剤(70)が接着面(95)の長手方向の両端部の中心部分にまで到達しなくなってしまうことになる。また、この例において、接着面(95)の中央部において第1位置(P)および第2位置(Q)を超えて接着剤(70)が線状に塗布されている場合(すなわち、接着前の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の長さが第1位置(P)から第2位置(Q)までの長さよりも長くなっている場合)、接着面(95)を風向調節羽根(51)に貼り付けた際に、接着剤(70)が接着面(95)の長手方向の両端部の外縁からはみ出てしまうことになる。
《実施形態による羽根連結部材》
一方、図9(A)に示すように、実施形態による羽根連結部材(60)の接着面(65)は、その長手方向の両端部(66)の外縁が外方の凸状に湾曲している。なお、ここでは、羽根連結部材(90)と対比するために、羽根連結部材(60)の接着面(65)の長手方向の長さ(L)および短手方向の長さ(W)は、羽根連結部材(90)の接着面(95)の長手方向の長さ(L)および短手方向の長さ(W)とそれぞれ同一であるものとする。具体的には、接着面(65)の一端部(66)は、第1位置(P)を中心として接着面(65)の短手方向の長さ(W)の半分(W/2)を半径とする半円形状に形成され、接着面(65)の他端部(66)は、第2位置(Q)を中心として接着面(65)の短手方向の長さ(W)の半分(W/2)を半径とする半円形状に形成され、接着面(65)の基面部(67)は、接着面(65)の短手方向の長さ(W)を短辺として接着面(65)の長手方向の長さ(L)から接着面(65)の短手方向の長さ(W)を減算して得られる長さ(L-W)を長辺とする矩形状に形成されている。また、羽根連結部材(60)の接着面(65)における接着剤(70)の塗布量および塗布位置は、羽根連結部材(90)の接着面(95)における接着剤(70)の塗布量および塗布位置と同一であるものとする。
まず、図9(A)に示すように、羽根連結部材(60)の接着面(65)の長手方向に沿うように接着面(65)の中央部において接着剤(70)が第1位置(P)から第2位置(Q)まで線状に塗布される。その後、羽根連結部材(90)の接着面(65)が風向調節羽根(51)の一方面に貼り付けられると、接着面(65)の中央部に塗布された接着剤(70)が接着面(65)の外縁へ向けて放射状に広がっていく。
そして、接着後の接着剤(70)の塗布領域の形状は、図9(B)のような形状となる。すなわち、図9(B)に示すように、接着後の接着剤(70)の塗布領域は、その長手方向の両端部の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲している。一方、羽根連結部材(60)の接着面(65)は、その長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲するように形成されている。すなわち、羽根連結部材(60)の接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁形状は、接着後の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の両端部の外縁形状に近い形状となっている。したがって、接着面(65)が矩形状に形成されている場合(図8(A)に示した羽根連結部材(90)の場合)よりも、接着面(65)の両端部(66)において接着剤(70)が行き渡らない部分が少なくなっている。なお、この例では、羽根連結部材(60)の接着面(65)の長手方向の両端部(66)の形状が、接着後の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の両端部の形状と一致しているので、接着面(65)の両端部において接着剤(70)が行き渡らない部分は発生していない。
〈実施形態による効果〉
以上のように、長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲するように基台部(61)の接着面(65)を形成することにより、接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁形状を、接着後の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の両端部の外縁形状に近づけることができる。これにより、接着面(65)の両端部(66)において接着剤(70)が行き渡らない部分を少なくすることができるので、羽根連結部材(60)の風向調節羽根(51)からの剥がれ(具体的には、空調運転時における風向調節羽根(51)の揺動によって羽根連結部材(60)が風向調節羽根(51)から剥がれてしまうこと)を抑制することができる。
また、羽根連結部材(60)の係合部(62)を構成する軸部(81)を、羽根支持部(52)の支持側係合部(52a)を構成する軸受部(82)に揺動可能に支持させることにより、軸部(81)を揺動運動の中心軸(O)として羽根連結部材(60)と羽根支持部(52)とを揺動可能に係合させることができる。これにより、軸部(81)を中心軸(O)として風向調節羽根(51)に揺動運動をさせることができる。
また、複数の羽根連結部材(60)によって風向調節羽根(51)と複数の羽根支持部(52)とを連結することにより、風向調節羽根(51)の連結強度を向上させることができる。また、風向調節羽根(51)に加えられた外力を複数の羽根連結部材(60)に分散させることができる。これにより、一つの羽根連結部材(60)に作用する外力を小さくすることができるので、羽根連結部材(60)の風向調節羽根(51)からの剥がれをさらに抑制することができる。
なお、風向調節羽根(51)と羽根支持部(52)とを揺動可能に連結する連結部分(すなわち、羽根連結部材(60)に相当する部分)が風向調節羽根(51)に一体に形成されている場合、風向調節羽根(51)における連結部分の配置と化粧パネル(22)の第1吹出口(24)における羽根支持部(52)の配置とが互いに対応するように、羽根支持部(52)の配置に応じて風向調節羽根(51)を個別に製造することになる。または、風向調節羽根(51)の形状(具体的には、風向調節羽根(51)における連結部材の配置)に対応するように、化粧パネル(22)の第1吹出口(24)における羽根支持部(52)の配置を決定することになる。このように、風向調節羽根(51)と羽根支持部(52)とを揺動可能に連結する連結部分が風向調節羽根(51)に一体に形成されている場合、風向調節羽根(51)および羽根支持部(52)を自由に設計することが困難である。
一方、この実施形態では、風向調節羽根(51)とは別体の羽根連結部材(60)によって風向調節羽根(51)と羽根支持部(52)とを揺動可能に連結している。すなわち、化粧パネル(22)の第1吹出口(24)における羽根支持部(52)の配置に対応するように羽根連結部材(60)を風向調節羽根(51)に配置して接着するとともに、羽根連結部材(60)を羽根支持部(52)に揺動可能に連結することにより、風向調節羽根(51)と羽根支持部(52)とを揺動可能に連結している。そのため、羽根支持部(52)の配置に応じて風向調節羽根(51)を個別に製造しなくてもよいし、風向調節羽根(51)の形状に対応するように化粧パネル(22)の第1吹出口(24)における羽根支持部(52)の配置を決定しなくてもよい。このように、風向調節羽根(51)および羽根支持部(52)の設計自由度を向上させることができる。
〔羽根連結部材の変形例〕
なお、図10(A)に示すように、羽根連結部材(60)の基台部(61)の接着面(65)は、四つの角が丸められた矩形状に形成されていてもよい。このように構成した場合も、基台部(61)の接着面(65)は、その長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲していることになる。すなわち、基台部(61)の接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁形状は、接着後の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の両端部の外縁形状に近い形状となっている。なお、図10(A)に示した羽根連結部材(60)の接着面(65)における接着剤(70)の塗布量および塗布位置は、図9(A)に示した羽根連結部材(60)の接着面(65)における接着剤(70)の塗布量および塗布位置と同一となっている。
詳しく説明すると、図10(A)に示すように、羽根連結部材(90)の接着面(95)の長手方向に沿うように接着面(65)の中央部において接着剤(70)を第1位置(P)から第2位置(Q)まで線状に塗布した後に、羽根連結部材(90)の接着面(65)を風向調節羽根(51)の一方面に貼り付けると、接着面(65)の中央部に塗布された接着剤(70)は、接着面(65)の外縁へ向けて放射状に広がっていく。そして、接着後の接着剤(70)の塗布領域の形状は、図10(B)のような形状となる。ここで、羽根連結部材(60)の接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁形状は、接着後の接着剤(70)の塗布領域の長手方向の両端部の外縁形状に近い形状となっているので、接着面(65)が矩形状に形成されている場合(図8(A)に示した羽根連結部材(90)の場合)よりも、接着面(65)の両端部(66)において接着剤(70)が行き渡らない部分が少なくなっている。具体的には、この例では、接着面(65)の両端部(66)において接着剤(70)が行き渡らない部分の面積は、接着面(65)が矩形状に形成されている場合(図8(A)に示した羽根連結部材(90)の場合)に接着面(65)の両端部(66)において接着剤(70)が行き渡らない部分の面積よりも、四つの角部を丸めることによって削減された面積だけ少なくなっている。
以上のように構成した場合も、接着面(65)の両端部(66)において接着剤(70)が行き渡らない部分を少なくすることができるので、羽根連結部材(60)の風向調節羽根(51)からの剥がれを抑制することができる。
〔接着剤の塗布量および塗布位置〕
なお、塗布工程における接着剤(70)の塗布量は、接着工程において羽根連結部材(60)の接着面(65)を風向調節羽根(51)の一方面に貼り合わせた際に、接着面(65)の短手方向の両端部の外縁にまで接着剤(70)が行き渡るように(すなわち、接着後の接着剤(70)の塗布領域の短手方向の両端部の外縁が接着面(65)の短手方向の両端部の外縁と一致するように)設定されていることが好ましい。例えば、図9(A)および図10(A)の場合、接着剤(70)の塗布量は、接着面(65)を風向調節羽根(51)に貼り付けた際に、接着面(65)の中央部において線状に塗布された接着剤(70)が接着面(65)の外縁へ向けて接着面(65)の短手方向の長さ(W)の半分(W/2)だけ延び広がるように設定されていることが好ましい。
また、塗布工程における接着剤(70)の塗布位置は、接着工程において羽根連結部材(60)の接着面(65)を風向調節羽根(51)の一方面に貼り付けた際に、接着面(65)の中央部に塗布された接着剤(70)が接着面(65)の長手方向の両端部(66)の中心部分(具体的には、接着面(65)の長手方向に延びる中心線と接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁との交点部分)にまで延び広がるように設定されていることが好ましい。例えば、図9(A)および図10(A)の場合、接着剤(70)は、接着面(65)の長手方向に延びる中心線上において、接着面(65)の一端部(66)の外縁から接着剤(70)の広がり長さ(接着面(65)を風向調節羽根(51)に貼り付けた際に接着剤(70)が接着面(65)の外縁へ向けて延び広がる長さ)だけ接着面(65)の内側にある位置(図9(A)および図10(A)における第1位置(P))から接着面(65)の他端部(66)の外縁から接着剤(70)の広がり長さだけ接着面(65)の内側にある位置(図9(A)および図10(A)における第2位置(Q))まで線状に延びるように、接着面(65)の中央部に塗布されていることが好ましい。
以上のように接着剤(70)の塗布量および塗布位置を設定することにより、接着面(65)の両端部(66)において接着剤(70)が行き渡らない部分をさらに少なくすることができるので、羽根連結部材(60)の風向調節羽根(51)からの剥がれをさらに抑制することができる。
〔その他の実施形態〕
以上の説明では、基台部(61)の接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁が外方に凸状となる正円の円弧状に形成されている場合を例に挙げたが、基台部(61)の接着面(65)は、その長手方向の両端部(66)の外縁が外方に凸状となる楕円の円弧状に形成されていてもよい。
また、羽根連結部材(60)の係合部(62)が軸部(81)によって構成されるとともに羽根支持部(52)の支持側係合部(52a)が軸受部(82)によって構成される場合を例に挙げたが、羽根連結部材(60)の係合部(62)は、軸受部(82)によって構成されていてもよい。この場合、羽根支持部(52)の支持側係合部(52a)は、軸部(81)によって構成されることになる。例えば、風向調節羽根(51)の長手方向に延出する軸部(81)を羽根支持部(52)に設けるとともに、軸部(81)を揺動可能に支持する貫通孔(または、凹部)を軸受部(82)として羽根連結部材(60)の基台部(61)に設けてもよい。
また、室内ユニット(10)が天井設置型に構成されている場合を例に挙げたが、室内ユニット(10)は、壁掛け型やその他のタイプに構成されていてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、上述の羽根連結部材は、空気調和機の室内ユニットの風向調節羽根と羽根支持部とを揺動可能に連結する部材などとして有用である。
10 室内ユニット
20 室内ケーシング
21 ケーシング本体
22 化粧パネル
23 吸込口
24 第1吹出口
25 第2吹出口
51 風向調節羽根
52 羽根支持部
52a 支持側係合部
60 羽根連結部材
61 基台部
62 係合部
65 接着面
66 接着面の長手方向の端部
67 接着面の基面部
70 接着剤
81 軸部
82 軸受部

Claims (6)

  1. 空気調和機の室内ユニットであって、
    風向調節羽根(51)と、
    羽根支持部(52)と、
    上記風向調節羽根(51)と上記羽根支持部(52)とを揺動可能に連結する羽根連結部材(60)とを備え、
    上記羽根連結部材(60)は、接着剤(70)によって上記風向調節羽根(51)に接着される接着面(65)を有する基台部(61)と、基台部(61)に設けられて上記羽根支持部(52)と揺動可能に係合する係合部(62)とを備え、
    上記基台部(61)の接着面(65)は、その長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲しており、
    上記基台部(61)は、一方の面に上記接着面(65)が形成されるとともに、上記風向調節羽根(51)の短手方向の両端に亘るように延びる平板部(61a)を有している
    ことを特徴とする空気調和機の室内ユニット
  2. 請求項1において、
    上記基台部(61)の接着面(65)は、その長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲する円弧状に形成されている
    ことを特徴とする空気調和機の室内ユニット
  3. 請求項1において、
    上記基台部(61)の接着面(65)は、四つの角が丸められた矩形状に形成されている
    ことを特徴とする空気調和機の室内ユニット
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、
    上記羽根支持部(52)は、支持側係合部(52a)を有し、
    上記係合部(62)および上記支持側係合部(52a)のうち一方は、上記風向調節羽根(51)の揺動運動の中心軸(O)となる軸部(81)によって構成され、該係合部(62)および該支持側係合部(52a)のうち他方は、該軸部(81)を揺動可能に支持する軸受部(82)によって構成されている
    ことを特徴とする空気調和機の室内ユニット
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、
    上記風向調節羽根(51)の長手方向に配列された複数の上記羽根支持部(52)と、
    上記風向調節羽根(51)の長手方向に配列されて該風向調節羽根(51)と上記複数の羽根支持部(52)とを揺動可能に連結する複数の上記羽根連結部材(60)とを備えている
    ことを特徴とする空気調和機の室内ユニット。
  6. 接着剤(70)によって風向調節羽根(51)に接着される接着面(65)を有する基台部(61)と、該基台部(61)に設けられて羽根支持部(52)と揺動可能に係合する係合部(62)と有し、該基台部(61)の接着面(65)の長手方向の両端部(66)の外縁が外方へ向けて凸状に湾曲している羽根連結部材(60)によって、該風向調節羽根(51)と該羽根支持部(52)とが揺動可能に連結される空気調和機の室内ユニット(10)を製造する方法であって、
    上記羽根連結部材(60)の長手方向に沿うように該羽根連結部材(60)の接着面(65)の中央部に接着剤(70)塗布する塗布工程と、
    上記塗布工程において接着剤(70)が塗布された上記羽根連結部材(60)の接着面(65)を上記風向調節羽根(51)に貼り合わせる接着工程と、
    上記羽根支持部(52)と上記羽根連結部材(60)の係合部(62)とを揺動可能に係合させる係合工程とを備え、
    上記基台部(61)は、一方の面に上記接着面(65)が形成されるとともに、上記風向調節羽根(51)の短手方向の一端から他端に亘るように延びる平板部(61a)を有し、
    上記接着工程では、上記平板部(61a)の長手方向の両端と上記風向調節羽根(51)の短手方向の両端とを一致させる
    ことを特徴とする室内ユニットの製造方法。
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