WO2006035747A1

WO2006035747A1 - 天井埋込み形空気調和機

Info

Publication number: WO2006035747A1
Application number: PCT/JP2005/017702
Authority: WO
Inventors: Nobusato Yoshitake; Minoru Nagata
Original assignee: Advanced Air-Conditioning Research And Development Center Co., Ltd.; Sanyo Electric Co., Ltd.; Toshiba Carrier Corporation
Priority date: 2004-09-28
Filing date: 2005-09-27
Publication date: 2006-04-06
Also published as: JPWO2006035747A1; EP1804002A1; CN101031752A; EP1804002A4; KR20070058530A

Abstract

　横長矩形状に形成され下面が開口する筐体１が被空調室の天井裏に取付けられ、筐体１の内部に熱交換器９及び送風機８等が収容され、化粧パネル２が筐体の下面開口部１ａに嵌め込まれて被空調室内に露出し、吹出口１５が化粧パネル２の長手方向の略全長に亘って横長矩形状に開口され、補強用連結部材２０が吹出口の長手方向の略中間部に位置し吹出口の長手方向に沿う両側部間に掛け渡されて化粧パネルに取付けられ、孔部１００ｇが補強用連結部材に設けられ、固定ねじ２３が化粧パネルから補強用連結部材の孔部を挿通して筐体に取付けられ、化粧パネルを補強用連結部材とともに筐体に取付け固定する。

Description

明細書

天井埋込み形空気調和機

技術分野

[0001] 本発明は、横長矩形状に形成される化粧パネルを備え、この化粧パネルの長手方向略全長に亘つて設けられる吹出口に対する補強構造を得る天井埋込み形空気調和機に関する。

背景技術

[0002] 空気調和機の室内機として店舗などの広い空間を空調する場合には、壁面に取付けられる、いわゆる壁掛け形よりも、天井面から広い範囲に亘つて均一に熱交換空気を吹出すことができ、かつ居住者が受ける圧迫感の少ない天井埋込み形とした空気調和機が多用される傾向にある。

[0003] この種の空気調和機が、特許第 2902857号公報 (先行文献 1)ゃ特開平 7— 151 376号公報 (先行文献 2)等に開示されている。具体的には、空気調和機本体 (以下、「筐体」と称する）が被空調室の天井裏に取付けられ、内部には熱交換器及び送風機等が収容される。筐体の下面開口部は横長矩形状をなし、化粧パネルが嵌め込まれて被空調室内に露出する。化粧パネルには、室内空気を筐体内へ吸込み案内する吸込み口と、熱交換した空気を室内へ吹出し案内する吹出口が設けられる。

[0004] 上述した先行文献 1には、化粧パネルの一方の側部で、長手方向に沿って吹出口を備えた、いわゆる一方向天井カセット形と呼ばれる空気調和機の室内機が開示されている。また、先行文献 2には、化粧パネルの両方の側部で、それぞれ長手方向に沿って吹出口を備えた、いわゆる二方向天井カセット形と呼ばれる空気調和機の室内機が開示されている。

発明の開示

[0005] 上記吹出口に係り、いずれの構成であっても吹出し風の特性から、吹出口自体は可能な限り長い、長尺状とすることが好ましい。そのため、各特許文献における吹出口の全長は、化粧パネルの長手方向と略同一の長さに形成されている。

[0006] 特に、先行文献 2において、長尺の吹出口に対応する位置には、本体の長手方向に沿って支持板と本体長手側壁とにより規定された吹出し通路が形成されている。この吹出し通路には、熱交を通過した熱交換空気が導かれ、さらに化粧パネルに設けられる上記吹出口を介して室内へ吹出されるようになつている。

[0007] そして、上記吹出し通路が長尺状であるために補強が必要なところから、先行文献 2では長手方向の略中央に補強金具が、支持板と長手側壁との間に掛け渡されている。その一方で、吹出し通路と同一の開口形状をなすィ匕粧パネル側の吹出口に対しては何らの補強構造も採用されて、な、。

[0008] 化粧パネルにおける吹出口に対して補強構造がな、点、先行文献 1にお、ても同様である。すなわち、化粧パネルは重量部品を支持しておらず、さほど重量が掛からないうえに筐体に取付け固定されるので、特に吹出口は補強されない、と理解される

[0009] し力しながら、筐体は天井裏に取付けられて室内には露出しないから金属薄板を板金加工にて成形しただけのものであり、美的な装飾は不要であるのに対して、化粧パネルは室内に露出するため美観を確保しなければならない。そのため、化粧パネルは美麗な合成樹脂材で構成され、かつそれ自体の重量軽減ィ匕を図るため、可能な限り薄肉化されている。

[0010] このようにして、化粧パネルの剛性は必要最小限に抑えられており、しかも長尺状の吹出口周辺の剛性に対する配慮がほとんどなされておらず、中間付近部分に力が力かって強度が不足し、破損する虞れがあった。

[0011] 本発明は、上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、化粧パネルに設けられる吹出口周辺部に対する剛性の増大化をなし、破損の虞れがなく信頼性の向上を得られる天井埋込み形空気調和機を提供しょうとするものである。

[0012] 上記課題を解決し目的を達成するために本発明の天井埋め込み形空気調和機は、空気調和機本体が被空調室の天井裏に取付けられ矩形状に形成される下面が開口されて内部に熱交換器及び送風機等が収容され、化粧パネルが空気調和機本体の下面部に取付けられて被空調室内に露出し、吹出口が化粧パネルの長手方向の略全長に亘つて横長矩形状に開口され、補強用連結部材が吹出口の長手方向の略中間部に位置し吹出口の長手方向に沿う両側部間に掛け渡されて化粧パネルに取付けられ、孔部が補強用連結部材に設けられ、固定具が化粧パネル力補強用連結部材の孔部を揷通して化粧パネルを補強用連結部材とともに空気調和機本体に取付け固定する。

図面の簡単な説明

[0013] [図 1]図 1は、本発明の一実施の形態に係る天井埋込み形空気調和機を分解して示す斜視図である。

[図 2]図 2は、同天井埋込み形空気調和機の断面図である。

[図 3]図 3は、同天井埋込み形空気調和機の吹出口及び補強用連結部材とその周辺部分の断面図である。

[図 4]図 4は、同天井埋込み形空気調和機における化粧パネルの裏面一部と、弾性部材の取付けを説明する斜視図である。

[図 5]図 5は、同天井埋込み形空気調和機における吹出口とルーバを示す断面図である。

[図 6A]図 6Aは、同天井埋込み形空気調和機におけるルーバ全体を示す斜視図である。と、ルーバの駆動軸部分の斜視図である。

[図 6B]図 6Bは、同天井埋込み形空気調和機におけるルーバの駆動軸部分を示す斜視図である。

発明を実施するための最良の形態

[0014] 以下、本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。

[0015] 図 1は本発明の一実施の形態に係る天井埋込み形空気調和機を分解した斜視図

、図 2は空気調和機の断面図である。

[0016] 天井埋込み形空気調和機として、被空調室の天井板に設けられる取付け用開口部に挿入され、吊りボルト等を介して天井裏 (いずれも図示しない）に吊持固定される空気調和機本体 (以下、筐体と呼ぶ） 1を備えている。

[0017] 筐体 1は、下面部全面が開口されていて、この開口部 laに化粧パネル 2が取付けられる。化粧パネル 2は、筐体 1に取付けられた状態で室内に露出するとともに、天井板に合わせた高さ位置になる。そして、化粧パネル 2は、天井板に設けられる取付け用開口部と筐体 1側面部との間隙を遮蔽して、る。 [0018] 筐体 1は、その長手方向が、長手方向と直交する方向である幅方向よりも長い、横長矩形箱状に成型される。下面開口部 laを除く他の面部全ての外装が、金属薄板を板金加工して成形され、内面には断熱材が組み込まれて断熱構造をなしてヽる。

[0019] 筐体 1の幅方向両側面部 lbには、それぞれ一対ずつの取付け用金具 3が離間して取付けられる。それぞれの取付け用金具 3は、上端部が筐体側面部 lbから水平方向に突出する吊り金具部 3Aとなっている。吊り金具部 3Aは、突出端縁から側面部 1 bに向力つて切欠きカ卩ェされ、この切欠き部分が天井裏から吊持される吊りボルト（図示しない）に掛止される。

[0020] さらに、取付け用金具 3は、下面開口部 laを形成する筐体 1の下面端部に沿って折曲形成される固定金具部 3Bを一体に備えている。この固定金具部 3Bには、化粧パネル 2の筐体 1の取付け用と、後述するドレンパン 10の取付け用としてのねじ孔が設けられる。

[0021] 筐体 1の一方（図の右側面）の側面部 lbで、取付け用金具 3の近傍部位に 2本の冷媒接続管 4と 1本のケーブル用パイプ 5端部が突出している。冷媒接続管 4は、筐体 1 内に配置される後述する熱交に連通されるとともに、これら冷媒接続管 4には室外機から延出する冷媒渡り管 (いずれも図示しない）が接続される。ケーブル用パイブ 5には、室内機と室外機及び電源部と電気的に接続する渡りケーブル（図示しない）が挿通する。

[0022] 筐体 1内の幅方向における略半分の長さ位置には、仕切り板 6が筐体の長手方向に亘つて設けられる。したがって、筐体 1内部は仕切り板 6により、幅方向に二室 7A, 7Bに区分される。仕切り板 6で区分される一方室を送風室 7Aと呼び、ここには送風機 8が配置される。仕切り板 6で区分される他方室を熱交換室 7Bと呼び、ここには熱交 9と、この熱交^^の下部にドレンパン 10が配置される。

[0023] 送風機 8は、中央部にファンモータ FMを備えていて、このファンモータは左右両側部から回転軸 100ηが突出する二軸モータである。それぞれの回転軸 ΙΟΟηには、回転にともなって軸方向力空気を吸込んで周方向へ吹出すタイプのファン (いわゆる多翼型ファン) Fが連結され、さらにそれぞれのファン Fはファンケーシング 8aで囲撓される。 [0024] ファンケーシング 8aは、軸方向の両側部に空気吸込み案内用の開口部 100mが設けられる。

[0025] ファンケーシング 8aの仕切り板 6側端部には吹出口体 Kが突設され、仕切り板 6に取付け固定される。仕切り板 6には連通孔 6aが開口され、ここにファンケーシング 8a の吹出口体 Kが接続される。したがって、連通孔 6aは送風機 8の駆動にともなってフアンケーシング 8aの吹出口体 Kから吹出される風を、熱交換室 7B側へ送風案内できる。

[0026] 一方、熱交換室 7Bに配置される熱交^^ 9は、後述する受け皿状のドレンパン 10 上にあり、上下方向が斜めに傾斜した姿勢で配置される。これは、筐体 1の上下方向寸法を可能な限り短縮して薄型化を図るところから、熱交換器 9の上下方向寸法を充分な長さに設定することができない。

[0027] その一方で、熱交換器 9の熱交換面積を可能な限り確保して、熱交換効率の向上を図る必要がある。したがって、熱交翻9を上下方向に斜めに傾斜させた状態として、上下方向寸法を抑えながら、充分な熱交換面積を確保することができる。

[0028] このような熱交^^ 9を平面視で見た場合、この平面視面積よりも、ドレンパン 10の平面視面積の方が大に形成されている。そのため、後述するような冷房運転をなした場合に、運転にともなって熱交換器 9に生成される結露水（ドレン水）をドレンパン 10 は確実に捕捉できる。

[0029] 一方、化粧パネル 2は、軽量化と美観の向上化を得るために、合成樹脂材である、例えば PS (ポリスチレン)材の成型品から構成される。この化粧パネル 2は、筐体 1の下面開口部 laに取付けられるところから、下面開口部形状に合わせて幅方向よりも長手方向が長！ヽ横長矩形状をなす。

[0030] 化粧パネル 2の幅方向の一側部には吸込み口 12が開口され、吸込みグリル 13が嵌め込まれる。吸込みグリル 13は、化粧パネル 2に対して別体に備えられるものである力化粧パネル 2に一体成形してもよい。そして、吸込みグリル 13は、化粧パネル 2 裏面に着脱自在に取付けられるフィルタ 14によって覆われる。

[0031] 化粧パネル 2が筐体 1の下面開口部 laに取付けられた状態で、吸込みグリル 13は送風室 7Aと対向する。吸込みグリル 13の長手方向は、化粧パネル 2の長手方向の略全長に亘つて設けられるので、筐体下面開口部 laの長手方向とも略一致する。

[0032] 吸込みグリル 13の幅方向の一側縁は、化粧パネル 2の一側縁近傍位置に形成され、他側縁は仕切り板 6の下端部に対向する位置に設定される。したがって、吸込みグリル 13は送風室 7A全面と略同一の形状面積に形成される。

[0033] また、化粧パネル 2の幅方向の他側縁に沿って吹出口 15が開口されていて、この吹出口 15にはルーバ 16が回動自在に枢着される。吹出口 15の一側部には駆動源 16Mが取付けられ、ルーバ 16とは図示しない連結機構を介して連結される。したがつて、駆動源 16Mが駆動することにより、ルーバ 16は回動制御され、吹出口 15からの吹出し角度が調整自在である。

[0034] なお、この吹出口 15について説明すると、吹出口 15は化粧パネル 2が筐体 1の下面開口部 laに取付けられた状態で、熱交換室 7Bと対向する。吹出口 15は、仕切り板 6とは所定間隔を存して平行な、化粧パネル 2の長手方向に沿う側縁に沿って、かつ化粧パネル 2の長手方向の略全長に亘つて開口されるとともに、長手方向に対して幅方向が極端に短い横長形状をなす。

[0035] そして、この吹出口 15の長手方向の略中間部に位置して、後述する補強用連結部材 20が設けられる。

[0036] 図 3は、吹出口 15に取付けられる補強用連結部材 20の構成と、取付け構造を説明するための補強用連結部材 20との取付け部分を示す断面図、図 4は補強用連結部材 20が取付けられた吹出口 15の周辺の構成を説明する化粧パネル 2の一部斜視図である。

[0037] この補強用連結部材 20は、耐油性合成樹脂材 (ABS材等)から構成され、吹出口 15の長手方向に沿う両側部間に掛け渡されて、その両脚部 20aが取付けねじ 17を介して化粧パネル 2に取付けられ、中間部 20bは上方へ略三角状に屈曲形成される

[0038] 上述したように、吹出口 15に回動自在に支持されるルーバ 16は、吹出口 15を完全閉成する状態から、ほとんど全開となるまで姿勢が可変である。特に、図 3に示すように吹出口 15を全開もしくはそれに近い状態としたとき、ルーバ 16の一側部が吹出口 15の奥方まで、具体的には筐体 1内まで侵入する軌跡をなす。そこで補強用連結部材 20の中間部 20bは、ルーバ 16の回動軌跡を避けて形成される。

[0039] 補強用連結部材 20の両脚部 20aは水平方向に延出され、その側端部には取付け用孔 100cが設けられる。そして、これら両脚部 20aを、吹出口 15の周辺に沿って上方へ一体に突出形成される突堤部 15a上に載置し、補強用連結部材 20の取付け用孔 100cを突堤部 15aに設けられるねじ孔 100dに連通する。そのうえで、補強用連結部材 20の取付け用孔 100cを介してねじ孔 100dに取付け用ねじ 17を螺揷することで、補強用連結部材 20は化粧パネル 2に取付け固定される。

[0040] また、補強用連結部材 20の水平方向に延出された脚部 20aの一方側 (ルーバ 16 取付け側）で、かつ取付け用ねじ 17が挿通する取付け用孔 100cの近傍部位には、脚部 20aから上方へ突出するボス部 20cがー体に設けられる。なお説明すると、このボス部 20cの上面は脚部 20a上面力も所定の高さをもって突出し、かつボス部下面は脚部下面力凹状に形成される。

[0041] これに対して、突堤部 15a上面部位は突出形成されていて、この突部 100eにボス部 20cの下面凹状部が嵌め込まれる。したがって、補強用連結部材 20の突堤部 15a に対する位置決めが容易に行える。

[0042] 補強用連結部材ボス部 20cと化粧パネル突堤部 15aには、互いに連通する孔部 1 00gが設けられるとともに、これら孔部 100gと対向する筐体 1部位には、ねじ孔 100h を備えたナット部 18が設けられている。化粧パネル 2を筐体 1に取付け固定するにあたって、特に補強用連結部材 20においても固定具である固定ねじ 23がボス部 20cと突堤部 15aの孔部 100gを介して筐体 1に取付けられたナット部 18のねじ孔 100hに螺挿される。

[0043] このようにして化粧パネル 2に補強用連結部材 20が取付けられた状態で、特に図 4 に示すように、補強用連結部材 20の上に弾性部材 22が吹出口 15の周辺部に沿つて取付けられる。

[0044] すなわち、弾性部材 22は、例えばスポンジ材などのクッション性を備えていて、同図では、吹出口 15の幅方向一側部と化粧パネル 2—辺部に亘つて既に弾性部材 22 が取付けられ、別途用意された 2本の弾性部材 22A, 22Bが吹出口 15の長手方向に取付けられる以前の状態を示して、る。 [0045] 特に、補強用連結部材 20のボス部 20cが形成された脚部 20a側の辺部に取付けられる弹性部材 22Aには、ボス部 20cの直径と略同等の直径の孔部 lOOfが設けられている。したがって、弾性部材 22Aを突堤部 15aに取付けると、弾性部材の孔部 100 fに補強用連結部材ボス部 20cが嵌め込まれる。この弾性部材 22Aの厚さはボス部 2 0cの高さ寸法よりも大に形成されていて、弾性部材 22Aを突堤部 15aに取付けるとボス部 20cは孔部 100f内に没入する。

[0046] この状態にしてから、化粧パネル 2を筐体 1の下面開口部 laに宛がつて、取付け用金具 3に折曲形成される固定金具部 3Bのねじ孔に化粧パネル 2を介して取付け用ねじを螺挿し、化粧パネル 2を筐体 1に取付け固定する。補強用連結部材 20においても、上述したように化粧パネル突部 100eとボス部 20cに設けられる孔部 100gを介して筐体 1に設けられるナット部 18のねじ孔 100hに固定ねじ 23が螺揷される。

[0047] 特に、化粧パネル 2の吹出口 15を形成する突堤部 15aと筐体 1の下面開口部 la周辺部との間に介在する弾性部材 22は、化粧パネル 2と筐体 1との間に挟持固定されて、そのままでは本来の肉厚が数分の一に圧縮されてしまう。

[0048] し力しながら、ここでは補強用連結部材 20の脚部 20aに一体にボス部 20cが上方へ突出形成されるから、弾性部材 22Aが筐体 1と化粧パネル 2との間に圧縮されても、ボス部 20cの高さ以下への圧縮はボス部が規制する。すなわち、弾性部材 22Aは必要不可欠の厚みを保持し、よってシール性が確保される。

[0049] 図 5は、吹出口 15に枢支されるルーバ 16を示す断面図、図 6Aはルーバ 16単体を示す斜視図、図 6Bはルーバ 16の一端部を示す斜視図である。

[0050] 特に図 6Aに示すように、ルーバ 16は 4つの軸 25A〜25Dで、吹出口 15に軸支されている。ここで示す図の右側端部に設けられる軸 25Dを除いた 3つの軸 25A〜25 Cは、単純に吹出口 15の一側部と中間部に設けられる図示しない支持部の孔に差し込まれるだけのものであり、右側端部の軸 25Dは駆動源 16Mに連結される駆動軸である。

[0051] すなわち、 3つの軸 25A〜25Cは、単なる支軸であるので直径が細くてよいが、駆動軸 25Dは駆動力を伝達するために力が加わるところから、ある程度強度を確保する必要があり、 3つの軸よりも直径が太い。そして、後述する理由により、駆動軸 25D のみ他の 3つの軸 25A〜25Cとは相違して、ローレット状の溝付き軸に形成してある

[0052] このように構成された天井埋込み形空気調和機において、送風機 8が駆動されると室内空気が吸込み口 12を形成する吸込みグリル 13とフィルタ 14を介して、筐体 1内の送風室 7Aに吸込まれる。室内空気は、送風機 8を構成するファンケーシング 8aと、仕切り板 6に設けられる連通孔 6aを介して熱交換室 7Bに導かれ、熱交 9と熱交換される。

[0053] 熱交 9と熱交換した後の熱交換空気は、吹出口 15に導かれルーバ 16を介して室内へ吹出され、室内の熱交換作用をなす。特に冷房運転時には、熱交換器 9の熱交換作用にともなって結露水が生成され滴下する。これら結露水をドレンパン 10 力 S受けて集溜し、最終的に室外へ排水する。

[0054] 冷房運転及び暖房運転の！/ヽずれの空調運転にお！ヽても、化粧パネル 2に設けられる 1つの吹出口 15から熱交換空気が吹出される、一方向吹出しである。しかしながら、吹出口 15のルーバ 16に対する姿勢制御によって、室内のさらに広い範囲に亘って均一に熱交換空気を吹出し案内でき、効率のよい空調作用が得られる。

[0055] しかも、吹出口 15は、化粧パネル 2の幅方向の一側縁に沿って設けられ、かつ化粧パネル 2の長手方向の略全長に亘つて開口しているから、室内に対してより広い範囲で吹出しがなされ、一方向吹出しであっても吹出し特性がよい。

[0056] 吹出口 15自体、強度の低い化粧パネル 2に設けられ、化粧パネルの長手方向の略全長に亘つて開口しているので、吹出口 15を形成する周辺部の強度が低い。しかしながら、ここでは吹出口 15の長手方向の略中間部に位置し、吹出口 15の長手方向に沿う両側部間に掛け渡した状態で取付け用ねじ 17を介して補強用連結部材 20 を化粧パネル 1に取付けて、る。

[0057] さらにそのうえ、固定ねじ 23が化粧パネル 2とともに補強用連結部材 20を筐体 1に取付け固定する。したがって、化粧パネル 2が美麗を保持するために強度の低い合成榭脂材を用いて構成され、吹出口 15が長手方向に沿って長尺状に形成されていても、この吹出口 15周辺部の強度不足を補って破損の恐れなどが一切ない。

[0058] また、筐体 1の下面開口部 la周縁部と化粧パネル 2の周縁部との間に、シール用の弾性部材 22が介在されるが、補強用連結部材 20に弾性部材 22の厚みを確保するためのボス部 20cを突設したので、特に弾性部材 22Aにおける必要最小限の厚さは保証され、シール性が確保される。

[0059] 化粧パネル 2を、 PS (ポリスチレン)材の成型品とした力も構成したから、板金製に比べて軽量ィ匕が図れるとともに、成形性が良いので成形形状の自由度が高ぐ美観を向上するための形状に成形することが容易である。またリサイクル性も良い。

[0060] 補強用連結部材 20を、耐油性合成樹脂材 (ABS等)の成型品としたから、油や薬品の付着による、いわゆるソルベントクラックの発生がなぐ強度の増大化を図れる。そして、補強用連結部材 20は合成樹脂材であるために熱伝導率が低ぐよって金属素材のように結露の発生もな、。

[0061] 先に説明したように、ルーバ 16は 4つの軸 25A〜25Dで吹出口 15に軸支されている。ここで示す図の右側端部に設けられる軸 25Dを除いた 3つの軸 25A〜25Cは、単純に吹出口 15の一側部と中間部に設けられる図示しない支持部の孔に差し込まれるだけであり、右側端部の軸 25Dは駆動源 16Mに連結される駆動軸である。すなわち、 3つの軸 25A〜25Cは、単なる支軸であるので直径が細くてよいが、駆動軸 2 5Dは駆動力を伝達するために力が加わるところから、ある程度強度を確保する必要があり、 3つの軸よりも直径が太く形成されている。

[0062] この結果、冷房運転時における冷風吹出し中には駆動軸 25Dの下流部分において霜が付く場合がある。そこで、駆動軸 25Dのみ他の 3つの軸 25A〜25Cとは相違してローレット状の溝付き軸となし露を付き難くするとともに、露が付いた場合でも落下し難くしている。すなわち、駆動軸 25Dでの露付きや露の落下が低減できる。なお、他の軸 25A〜25Cは直径が細いために、もともと露付きがなぐ滑らかな円柱状をなして!/ヽても特に問題はな!/ヽ。

[0063] なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなぐ本発明の要旨を逸脱しな、範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。

産業上の利用可能性

[0064] 本発明によれば、化粧パネルに設けられる吹出口周辺部に対する剛性の増大化をなして、破損の虞れがなく信頼性の向上を得られる等の効果を奏する。

Claims

請求の範囲

[1] 被空調室の天井裏に取付けられ、矩形状に形成される下面が開口され、かつ内部に熱交換器及び送風機等が収容される空気調和機本体と、

上記空気調和機本体の下面部に取付けられて、被空調室内に露出する化粧パネルと、

この化粧パネルの長手方向の略全長に亘つて、横長矩形状に開口される吹出口とこの吹出口の長手方向の略中間部に位置し、吹出口の長手方向に沿う両側部間に掛け渡され、化粧パネルに取付けられる補強用連結部材と、

この補強用連結部材に設けられる孔部と、

上記化粧パネル力補強用連結部材の上記孔部を挿通して、化粧パネルを補強用連結部材とともに空気調和機本体に取付け固定する固定具と

を具備することを特徴とする天井埋込み形空気調和機。

[2] 上記空気調和機本体の下面開口周端部と化粧パネルの周端部との間に、シール用の弾性部材が介在され、

上記補強用連結部材の孔部周囲には、上記弾性部材の厚みを確保するためのボス部が突設されることを特徴とする請求項 1記載の天井埋込み形空気調和機。

[3] 上記化粧パネルはポリスチレン材力構成され、上記補強用連結部材は耐油性合成榭脂材から構成されることを特徴とする請求項 1及び請求項 2のいずれかに記載の天井埋込み形空気調和機。