JP2014040517A - ポリエステル樹脂 - Google Patents

ポリエステル樹脂 Download PDF

Info

Publication number
JP2014040517A
JP2014040517A JP2012183174A JP2012183174A JP2014040517A JP 2014040517 A JP2014040517 A JP 2014040517A JP 2012183174 A JP2012183174 A JP 2012183174A JP 2012183174 A JP2012183174 A JP 2012183174A JP 2014040517 A JP2014040517 A JP 2014040517A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
polyester resin
mol
dicarboxylic acid
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012183174A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6036004B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Mitsunaga
弘幸 光永
Koji Kobayashi
幸治 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2012183174A priority Critical patent/JP6036004B2/ja
Publication of JP2014040517A publication Critical patent/JP2014040517A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6036004B2 publication Critical patent/JP6036004B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

【課題】 耐熱性と耐加水分解性を向上したイソソルビド含有ポリエステル樹脂を提供する。
【解決手段】 ジカルボン酸成分とグリコール成分からなるポリエステル樹脂であって、前記ジカルボン酸成分として、特定の構造で表されるスルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸を10〜40モル%、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、及び脂環族ジカルボン酸から選らばれる1種または2種以上を90〜60モル%含有し、前記グリコール成分として、イソソルビドを50〜100モル%含むことを特徴とするポリエステル樹脂。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐熱性に優れるイソソルビド共重合ポリエステル樹脂に関する。
近年、有限な石油資源への配慮と、環境負荷の低減を目的とし、再生可能な植物資源由来の原料を利用したポリエステル樹脂の研究開発が盛んである。中でも、でんぷんの加水分解により生成するグルコースを還元、及び分子内脱水環化して得られるイソソルビドとジカルボン酸誘導体とから得られるポリエステルが知られている。
さらにイソソルビドは、共重合ポリエステル樹脂の耐熱性を高めるグリコール成分としても注目されている。特許文献1、2は、イソソルビドを共重合した結晶性樹脂が開示されている。しかしながら、イソソルビド共重合が少なく、耐熱性が不十分である。また、特許文献3では、酸成分にシュウ酸ジフェニルを用いた非晶性樹脂が開示されている。この樹脂の耐熱性は、特許文献1、2の樹脂より優れるものの、反応中に劇物のフェノールが副生成するため、環境に悪影響を与える恐れがある。
イソソルビドは二級のアルコールであるため、反応性が低い。特にグリコール成分に占めるイソソルビドの含有量を増やすほど、その影響が大きい。また、溶融重合において、イソソルビドの含有量を増やしていくと、反応が進むにつれて溶融粘度が増大し、高分子量化や高いガラス転移温度を有するポリエステル樹脂を得ることが難しくなる。一方、溶融粘度の影響を受けにくい溶液重合や界面重合でもイソソルビド含有のポリエステル樹脂を製造することは出来るが、ジカルボン酸成分に酸クロライド化合物を使用する必要があり、得られるポリエステル樹脂を溶解させる有機溶剤が必要となる。溶液重合や界面重合で高分子量化や高いガラス転移温度を有するイソソルビド含有のポリエステル樹脂を得ることは可能ではあるが、イソソルビド含有量を増やしていくと、有機溶剤への溶解性が低下し、反応中にポリエステル樹脂が析出しやすくなる。さらに、ポリエステル樹脂中に酸クロライド由来の塩素や有機溶剤が残存する恐れや、多量の有機溶媒を使用することから、環境に悪影響を与える恐れがあり、工業生産に適さない。ポリエチレンテレフタレートなどの汎用ポリエステルを製造する溶融重合、溶液重合や界面重合ではイソソルビドの含有量が大きい場合、高分子量化や高いガラス転移温度を有するポリエステル樹脂を得ることが困難である。イソソルビド含有量を少なくして、高分子量化や高いガラス転移温度を有するポリエステルを得ようとした場合、グリコール成分には、イソソルビドの代わりに分子鎖の運動性を低下させる化合物を含有する必要がある。分子鎖の運動性が高いと、高分子量化は容易でも高いガラス転移温度の達成が困難になる。
特許3399465号公報 特許3413640号公報 特許4692057号公報
本発明の課題は、工業生産可能であり、従来技術では不十分であった耐熱性を向上したイソソルビド含有ポリエステル樹脂を提供することを課題とする。
本発明者らは、この課題を解決するため、溶融重合でのイソソルビド含有ポリエステル樹脂に凝集力を付与する極性基を有するモノマーを共重合することで、高いガラス転移温度を有するイソソルビド含有ポリエステル樹脂が得られることを見出した。
本発明は以下の構成を有するものである。
[1] ジカルボン酸成分とグリコール成分からなるポリエステル樹脂であって、前記ジカルボン酸成分として、下記式(1)で表されるスルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸を10〜40モル%、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、及び脂環族ジカルボン酸から選らばれる1種または2種以上を90〜60モル%含有し、前記グリコール成分として、イソソルビドを50〜100モル%含むことを特徴とするポリエステル樹脂。
[式(1)中、Arは炭素数6〜12の3価の芳香族基、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表し、Mは金属イオン、テトラアルキルホスホニウムイオン又はテトラアルキルアンモニウムイオンを表す。]
[2] ガラス転移温度が190℃以上であることを特徴とする[1]に記載のポリエステル樹脂。
[3] 前記ポリエステル樹脂が末端封鎖剤を含有することを特徴とする[1]又は[2]に記載のポリエステル樹脂。
[4] 前記末端封鎖剤が下記式(2)で表されるスルホン酸塩基を有する芳香族モノカルボン酸であることを特徴とする[3]に記載のポリエステル樹脂。
[式(2)中、Arは炭素数6〜12の2価の芳香族基、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表し、Mは金属イオン、テトラアルキルホスホニウムイオン又はテトラアルキルアンモニウムイオンを表す。]
[5] 前記末端封鎖剤が、前記ジカルボン酸成分100モル%に対して、1〜25モル%含まれることを特徴とする[3]又は[4]に記載のポリエステル樹脂。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載のポリエステル樹脂を用いた成形品。
本発明のポリエステル樹脂は、ガラス転移温度が高いために、耐熱性に優れたポリマーである。耐熱性を付与したい他のポリマーに該ポリマーをブレンドすることで、成形品、繊維、塗料、コーティング剤等用に提供することができる。
本発明におけるポリエステル樹脂は、主としてジカルボン酸成分とグリコール成分から構成されたものである。
本発明のポリエステル樹脂は、式(1)のスルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸を共重合させる必要がある。
上記式(1)において、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数6〜12のアリール基を表す。R及びRは、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基等の炭素数1〜3のアルキル基である。
上記式(1)において、Mは金属イオン、テトラアルキルホスホニウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオンの内から選ばれるイオンを表す。Mとしてはナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン等のアルカリ金属イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン、亜鉛イオン、テトラブチルホスホニウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン等である。これらのイオンの内、アルカリ金属イオン、テトラブチルアンモニウムイオンがより好ましい。ただし2価の金属イオンの場合にはスルホン酸基2モルに対し、金属イオン1モルが対応するものとする。
上記式(1)中のArは、ベンゼン環、ナフタレン環等の炭素数6〜12の3価の芳香族基であり、これらはまた、アルキル基、フェニル基、ハロゲン、アルコキシ基等の置換基を有していてもよい。
式(1)の芳香族ジカルボン酸としては、4−ナトリウムスルホ−イソフタル酸、5−ナトリウムスルホ−イソフタル酸、4−カリウムスルホ−イソフタル酸、5−カリウムスルホ−イソフタル酸、2−ナトリウムスルホ−テレフタル酸、2−カリウムスルホ−テレフタル酸、4−スルホ−イソフタル酸亜鉛、5−スルホ−イソフタル酸亜鉛、2−スルホ−テレフタル酸亜鉛、4−スルホ−イソフタル酸テトラアルキルホスホニウム塩、5−スルホ−イソフタル酸テトラアルキルホスホニウム塩、4−スルホ−イソフタル酸テトラアルキルアンモニウム塩、5−スルホ−イソフタル酸テトラアルキルアンモニウム塩、2−スルホ−テレフタル酸テトラアルキルホスホニウム塩、2−スルホ−テレフタル酸テトラアルキルアンモニウム塩、4−ナトリウムスルホ−2、6−ナフタレンジカルボン酸、4−ナトリウムスルホ−2、7−ナフタレンジカルボン酸、4−カリウムスルホ−2、6−ナフタレンジカルボン酸、4−スルホ−2、6−ナフタレンジカルボン酸亜鉛塩、4−スルホ−2、6−ナフタレンジカルボン酸テトラアルキルホスホニウム塩、4−スルホ−2、7−ナフタレンジカルボン酸テトラアルキルホスホニウム塩等を挙げることができる。またこれらのエステル形成性誘導体としては、上記に具体的に列記した芳香族ジカルボン酸のジメチルエステル、ジエチルエステル等を挙げることができる。
これらの中で、R、Rがともに、水素原子、メチル基もしくはエチル基であり、Arがベンゼン環であり、Mがナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオンであることが、重合性、機械特性、色調等の面でより好ましい。
具体的には、例えば、4−ナトリウムスルホ−イソフタル酸ジメチル、5−ナトリウムスルホ−イソフタル酸ジメチル、4−カリウムスルホ−イソフタル酸ジメチル、5−カリウムスルホ−イソフタル酸ジメチル、2−ナトリウムスルホ−テレフタル酸ジメチル、2−カリウムスルホ−テレフタル酸ジメチル等がさらに好ましい。
式(1)の芳香族ジカルボン酸は、全ジカルボン酸成分に対し、10〜40モル%共重合することが重要である。式(1)の芳香族ジカルボン酸は、15〜35モル%が好ましく、20〜30モル%がより好ましい。式(1)の芳香族ジカルボン酸が10モル%未満ではガラス転移温度の上昇効果が少なく、耐熱性の向上が小さい。式(1)の芳香族ジカルボン酸が40モル%を超えると、スルホン酸塩基由来のイオン凝集作用が大きく、例えば溶融重合時の溶融粘度が高くなり、縮合反応や押出が難しくなる。
本発明のポリエステル樹脂は、全ジカルボン酸成分に対し、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、及び脂環族ジカルボン酸から選らばれる1種または2種以上を90〜60モル%含有する。これらの誘導体(例えば、テレフタル酸ジメチル)を用いても良い。またこれらは無水物であってもよい。
これらは、全ジカルボン酸成分に対し、85〜65モル%共重合することが好ましく、80〜70モル%がより好ましい。これらジカルボン酸が60モル%未満であると、得られるポリエステル樹脂の耐熱性が低くなるので好ましくない。なお、全ジカルボン酸成分とは、式(1)の芳香族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、及び脂環族ジカルボン酸の他に、脂肪族ジカルボン酸成分、ヒドロキシカルボン酸成分、下記で説明する式(2)以外のモノカルボン酸成分、3価以上のカルボン酸成分などの総和を示す。但し、脂肪族ジカルボン酸として、炭素数4以下(例えばシュウ酸、マロン酸など)を用いる場合は、ポリエステル樹脂の分子鎖が剛直性を示すため、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、及び脂環族ジカルボン酸から選らばれる1種または2種以上が、全ジカルボン酸成分に対し、60モル%未満とすることも可能である。
脂環族ジカルボン酸としては、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸などが例示できる。さらには、これらの誘導体(例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル)を用いても良い。またこれらは無水物であってもよい。脂環族ジカルボン酸としては、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸が好ましい。
その他のジカルボン酸成分として、ポリエステル樹脂の耐熱性を損なわない範囲で脂肪族ジカルボン酸を共重合することが出来る。脂肪族ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、オクタデカンニ酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸等が挙げられる。さらには、これらの誘導体(例えば、シュウ酸ジメチル)を用いても良い。またこれらは無水物であってもよい。
本発明のポリエステル樹脂は、全ジカルボン酸成分に対して、式(1)の芳香族ジカルボン酸、並びに、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、及び脂環族ジカルボン酸から選らばれる1種または2種以上の合計で、70モル%以上であることが好ましく、80モル%以上であることがより好ましく、90モル%以上であることがさらに好ましい。
グリコール成分としては、1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−ソルビトール(以降「イソソルビド」と呼び、下記に化学式を示す)を使用する必要がある。イソソルビドは、再生可能資源、例えば糖類およびでんぷんから容易に得ることができ、例えば、D−グルコースを水添し、脱水反応をすればイソソルビドを得ることができる。イソソルビドは、ロケット社などから入手することができる。
イソソルビドは、全グリコール成分に対し、50〜100モル%共重合することが必要である。50モル%未満であると、ガラス転移温度を高める効果が小さいので好ましくない。ポリエステル樹脂の耐熱性を上げるためには、70モル%〜100モル%にすることが好ましく、80モル%〜100モル%がより好ましい。
なお、「全グリコール成分」とは、本発明にかかるポリエステル樹脂の構成成分とすることのできるジオール成分、ヒドロキシカルボン酸成分、モノアルコール成分、3価以上のアルコール成分などの総和を意味する。
その他のグリコール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、3(4)、8(9)−ビス(ヒドロキシメチル)−トリシクロ(5.2.1.1/2.6)デカン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等の脂肪族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールC、ビスフェノールZ、ビスフェノールAP、4,4′−ビフェノールのエチレンオキサイド付加体またはプロピレンオキサイド付加体等の芳香族系グリコール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等、また、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(3−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル]フルオレン等の9,9−ビス(4−ヒドロキシC2−4アルコキシ−フェニル)フルオレン;9,9−ビス[3−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]フルオレンなどの9,9−ビス(3−ヒドロキシC2−4アルコキシ−フェニル)フルオレン;9,9−ビス[2−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]フルオレンなどの9,9−ビス(2−ヒドロキシC2−4アルコキシ−フェニル)フルオレン;9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−エチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−プロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−n−ブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソブチルフェニル]フルオレン等の9,9−ビス(4−ヒドロキシC2−4アルコキシ−C1−4アルキルフェニル)フルオレン;9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジエチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジプロピルフェニル]フルオレン等の9,9−ビス(4−ヒドロキシC2−4アルコキシ−ジC1−4アルキルフェニル)フルオレン;9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレンなどの9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−アリールフェニル]フルオレン;9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−ベンジルフェニル]フルオレンなどの9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−アラルキルフェニル]フルオレン等が例示できる。
中でも、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]フルオレンが好ましい。
本発明に係るポリエステル樹脂のガラス転移温度は、190℃以上が好ましい。ガラス転移温度が190℃以上だと、高い耐熱性が求められる成形品へ展開が可能となる。ガラス転移温度を190℃以上にするためには、例えば、式(1)の芳香族ジカルボン酸を全ジカルボン酸成分に対し、10〜40モル%共重合し、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、及び脂環族ジカルボン酸から選らばれる1種または2種を全ジカルボン酸成分に対し、60〜90モル%共重合し、イソソルビドを全グリコール成分に対し、50〜100モル%共重合することで得ることができる。また、イソソルビドが、全グリコール成分に対し、50〜70モル%の場合、全グリコール成分に対し、イソソルビドと、1,4−シクロヘキサンジメタノール、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]フルオレン等のグリコールの合計が、90モル%以上であれば良い。
本発明に係るポリエステル樹脂には、ガラス転移温度の調整などの目的に応じて、ヒドロキシカルボン酸を用いることが出来る。
ヒドロキシカルボン酸成分としては、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、o−ヒドロキシ安息香酸、乳酸、オキシラン、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、グリコール酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシイソ酪酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸、2−ヒドロキシ吉草酸、3−ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸、10−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
少量であれば、3官能以上のカルボン酸成分やアルコール成分を共重合成分として添加してもよい。
3官能以上のカルボン酸成分としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水べンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメシン酸等の芳香族カルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸等の脂肪族カルボン酸が挙げられる。
3官能以上のアルコール成分としては、例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、α−メチルグルコース、マニトール、ソルビトールが挙げられる。
これらは必ずしも1種類で用いる必要はなく、樹脂に対し付与したい特性に応じて複数種以上混合して用いることが可能である。このとき、3官能以上のモノマーの割合としては、全カルボン酸成分または全アルコール成分に対して0.2〜5モル%程度が適当である。0.2モル%未満では添加した効果が発現せず、5モル%を超える量を含有せしめた場合には、重合の際、ゲル化点を超えゲル化が問題になる場合がある。
本発明に係るポリエステル樹脂は、末端封鎖剤を含有することで耐熱性を向上することが出来る。末端を封鎖することで、末端由来の熱分解や加水分解を低減させることが可能となる。末端封鎖剤としては、一般的なモノカルボン酸、モノアルコールを使用することができる。
また、本発明に係るポリエステル樹脂は、式(2)の芳香族モノカルボン酸を末端封鎖剤として用いることで更に耐熱性を向上することが出来る。
上記式(2)において、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数6〜12のアリール基を示し、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基等の炭素数1〜3のアルキル基である。
上記式(2)において、Mは金属イオン、テトラアルキルホスホニウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオンの内から選ばれるイオンを表す。Mとしてはナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン等のアルカリ金属イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン、亜鉛イオン、テトラブチルホスホニウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン等である。これらのイオンの内、アルカリ金属イオン、テトラブチルアンモニウムイオンがより好ましい。ただし2価の金属イオンの場合にはスルホン酸基2モルに対し、金属イオン1モルが対応するものとする。
上記式(2)中のArは、ベンゼン環、ナフタレン環等の炭素数6〜12の2価の芳香族基であり、これらはまた、アルキル基、フェニル基、ハロゲン、アルコキシ基等の置換基を有していてもよい。
上記式(2)の芳香族ジカルボン酸としては、2−スルホ安息香酸ナトリウム、3−スルホ安息香酸ナトリウム、4−スルホ安息香酸ナトリウム、2−スルホ安息香酸カリウム、3−スルホ安息香酸カリウム、4−スルホ安息香酸カリウム、2−スルホ安息香酸亜鉛、3−スルホ安息香酸亜鉛、4−スルホ安息香酸亜鉛、2−スルホ安息香酸テトラアルキルアンモニウム塩、3−スルホ安息香酸テトラアルキルアンモニウム塩、4−スルホ安息香酸テトラアルキルアンモニウム塩、2−スルホ安息香酸テトラアルキルホスホニウム塩、3−スルホ安息香酸テトラアルキルホスホニウム塩、4−スルホ安息香酸テトラアルキルホスホニウム塩、ナトリウムスルホ−ナフタレンモノカルボン酸、カリウムスルホ−ナフタレンモノカルボン酸、スルホ−ナフタレンジカルボン酸亜鉛塩、スルホ−ナフタレンモノカルボン酸テトラアルキルホスホニウム塩、スルホ−ナフタレンモノカルボン酸テトラアルキルホスホニウム塩等を挙げることができる。またこれらのエステル形成性誘導体としては、上記に具体的に列記した式(2)の芳香族ジカルボン酸のメチルエステル、エチルエステル等を挙げることができる。
これらの中で、Rが水素原子、メチル基またはエチル基であり、Arがベンゼン環であり、Mがナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオンであることが、重合性、機械特性、色調等の面でより好ましい。
具体的には、例えば、2−スルホ安息香酸ナトリウム、3−スルホ安息香酸ナトリウム、4−スルホ安息香酸ナトリウム、2−スルホ安息香酸カリウム、3−スルホ安息香酸カリウム、4−スルホ安息香酸カリウム、2−スルホ安息香酸亜鉛、3−スルホ安息香酸亜鉛、4−スルホ安息香酸亜鉛、2−スルホ安息香酸テトラアルキルアンモニウム塩、3−スルホ安息香酸テトラアルキルアンモニウム塩、4−スルホ安息香酸テトラアルキルアンモニウム塩、2−スルホ安息香酸テトラアルキルホスホニウム塩、3−スルホ安息香酸テトラアルキルホスホニウム塩、4−スルホ安息香酸テトラアルキルホスホニウム塩等がさらに好ましい。
上記式(2)の芳香族モノカルボン酸は、ジカルボン酸成分100モル%に対し、1モル%以上共重合することが好ましく、3モル%以上がより好ましく、5モル%以上がさらに好ましい。式(2)の芳香族ジカルボン酸が1モル%未満では、ポリエステル樹脂のヒドロキシル基量の低減が小さく、耐加水分解性向上も小さくなる。全ジカルボン酸成分に対する式(2)の芳香族ジカルボン酸は15モル%以下が好ましく、10モル%以下がより好ましい。式(2)の芳香族モノカルボン酸が25モル%より大きいと、スルホン酸塩基由来のイオン凝集作用が大きく、例えば溶融重合時の溶融粘度が高くなり、縮合反応や押出が難しくなる。
本発明に係るポリエステル樹脂は、末端封鎖剤を含有するが、ポリエステル樹脂の末端基に対して末端封鎖剤が過剰の場合、末端封鎖剤がポリエステル樹脂中に未反応の状態で存在することもある。この場合、組成物と称する方が正しいが、本発明においては便宜上、ポリエステル樹脂と称する。
また、本発明に係るポリエステル樹脂には、式(2)以外のモノカルボン酸、モノアルコールが共重合されていてもよい。式(2)以外のモノカルボン酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、シクロヘキサン酸、4−ヒドロキシフェニルステアリン酸等、モノアルコールとしては、オクチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、2−フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明に係るポリエステル樹脂は前記のモノマーを組み合わせて、公知の重合釜で製造することができる。直接エステル化反応と重縮合反応による製造法、あるいはエステル交換反応と重縮合反応による製造法のいずれの方法によっても生産することができる。前記の反応は、回分式反応装置で行っても良いし、連続式反応装置で行っても良い。
連続式反応装置(連続式重縮合法)では、エステル化反応、エステル交換反応及び溶融重縮合反応はそれぞれ1段階で行ってもよいが、複数の段階に分けて行うのが好ましい。エステル化反応またはエステル交換反応を複数の段階に分けて行う場合、反応缶数は2缶〜3缶が好ましい。また、溶融重縮合を複数の段階に分けて行う場合、反応缶数は3缶〜7缶が好ましい。
連続式重縮合法で製造する場合、全ジカルボン酸またはそのエステル誘導体1モルに対して1.02〜3.5モル、好ましくは1.05〜3.0モルの全てのグリコ−ルを含有するスラリ−を調製し、オリゴマーを含有するエステル化反応工程に連続的に供給する。イソソルビドは2級アルコールであるため、1級アルコールと比べて、反応性が低い。そのため、エステル化反応温度は180〜270℃であり、好ましくは200〜265℃である。また、反応缶内の圧力は通常0.4MPa G、好ましくは0.01〜0.35MPa Gである。また、重縮合反応の温度は通常255〜320℃であり、好ましくは260〜300℃であり、反応缶内の圧力は通常1.5hPa abs.以下、好ましくは0.5hPa abs.以下である。エステル化反応の反応時間は5時間以下が好ましく、特に好ましくは2〜4時間である。また、重縮合反応の反応時間は5時間以下が好ましく、特に好ましくは1〜3時間である。なお、反応時間は所望の反応温度になってから、つづく重縮合反応までの時間とする。
回分式重縮合法で製造する場合、エステル化反応温度は180〜170℃であり、好ましくは200〜265℃である。また、反応缶内の圧力は通常0.2〜0.4MPa G、好ましくは0.25〜0.35MPa Gである。また、重縮合反応は1段階で行っても、複数段階に分けて行ってもよい。1段階で行う場合は、漸次減圧および昇温を行い、最終的な温度を255〜320℃、好ましくは260〜300℃の範囲とし、最終的な圧力を、通常3hPa abs.以下、好ましくは0.5hPaabs.以下とする。エステル化反応の反応時間は4時間以下が好ましく、特に好ましくは2〜3時間である。また、重縮合反応の反応時間は5時間以下が好ましく、特に好ましくは1〜3時間である。
連続式エステル交換反応によって低重縮合体を製造する場合は、ジカルボン酸誘導体(例えばテレフタル酸ジメチル)1モルに対して1.1〜3.5モル、好ましくは1.2〜3.0モルのグリコールを含有する溶液を調製し、これをエステル交換反応工程に連続的に供給する。エステル交換反応温度は通常180〜270℃であり、好ましくは200〜265℃である。エステル交換法の場合、重縮合触媒以外にエステル交換触媒を使用することが必要である。得られた低重縮合体を前記の連続式重縮合と同様に反応させる。
また、回分式エステル交換反応によって低重縮合体を製造する場合は、回分式反応器にジカルボン酸誘導体(例えばテレフタル酸ジメチル)1モルに対して1.5〜3.5モル、好ましくは2.0〜3.0モルのグリコールとジカルボン酸誘導体を投入してエステル交換触媒存在下に反応を行う。得られた低重縮合体を前記のエステル化反応による場合と同様にして重縮合させる。
なお、組成によっては、グリコール成分とともにイソソルビドが留去し、留去液からイソソルビドが析出する場合があるが、その場合は、留去ラインを40〜80℃に加熱することで、グリコール成分に対し析出したイソソルビドを溶解させ、留去ラインから排出することができるため好ましい。
また、一般的にポリエステル樹脂に所望のカルボキシル基やヒドロキシル基を付与する場合には、前記の重縮合反応に引き続き、多塩基酸成分や多価グリコール成分をさらに添加し、不活性雰囲気下、解重合を行うことができる。
エステル化反応またはエステル交換反応および重縮合反応の触媒として、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物の少なくとも1種を用いることができる。前記アンチモン化合物としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢酸アンチモン、アンチモングリコキサイド等が挙げられる。これらの中でも、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン、アンチモングリコキサイドが好ましく、特に好ましくは三酸化アンチモンである。これらのアンチモン化合物は、生成するポリエステルに対して50〜400ppm含有させることが好ましく、さらに好ましくは100〜350ppmであり、特に好ましくは150〜300ppmである。アンチモン化合物が50ppm未満ではエステル化反応またはエステル交換反応および重縮合反応速度が遅く、生産性が悪化する。また、各反応時間が長くなってしまい、色調などの品質悪化が生じる。アンチモン化合物が400ppmより多くなると、異物の増加や、ポリエステルの分解反応が促進され、色調などの品質悪化が生じる。
また、前記ゲルマニウム化合物としては、例えば、結晶性二酸化ゲルマニウム、非晶性二酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム、水酸化ゲルマニウム、蓚酸ゲルマニウム、塩化ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラ−n−ブトキシド、亜リン酸ゲルマニウム等の化合物等が挙げられる。これらの中でも、結晶性二酸化ゲルマニウム、非晶性二酸化ゲルマニウムがさらに好ましく、特に好ましくは非晶性二酸化ゲルマニウムである。これらのゲルマニウム化合物は、生成する共重合ポリエステルに対して10〜1000ppm含有させることが好ましく、さらに好ましくは30〜800ppmであり、特に好ましくは50〜500ppmである。ゲルマニウム化合物が10ppm未満ではエステル化反応またはエステル交換反応および重縮合反応速度が遅く、生産性が悪化する。また、各反応時間が長くなってしまい、色調などの品質悪化が生じる。ゲルマニウム化合物が1000ppmより多くなると、異物の増加や、ポリエステルの分解反応が促進され、色調などの品質悪化が生じる。
また、前記チタン化合物としては、例えば、テトラエチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート等のテトラアルキルチタネート及びそれらの部分加水分解物、酢酸チタン、蓚酸チタニル、蓚酸チタニルアンモニウム、蓚酸チタニルナトリウム、蓚酸チタニルカリウム、蓚酸チタニルカルシウム、蓚酸チタニルストロンチウム等の蓚酸チタニル化合物、トリメリット酸チタン、硫酸チタン、塩化チタン、チタンハロゲン化物の加水分解物、シュウ化チタン、フッ化チタン、六フッ化チタン酸カリウム、六フッ化チタン酸アンモニウム、六フッ化チタン酸コバルト、六フッ化チタン酸マンガン、チタンアセチルアセトナート、ヒドロキシ多価カルボン酸又は含窒素多価カルボン酸とのチタン錯体物、チタン及び珪素或いはジルコニウムからなる複合酸化物、チタンアルコキサイドとリン化合物の反応物等が挙げられる。これらの中でも、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラブトキシド、シュウ酸チタニルカリウムが好ましく、特に好ましくはチタニウムテトラブトキシドである。これらのチタン化合物は、生成するポリエステルに対して10〜500ppm含有させることが好ましく、さらに好ましくは20〜400ppmであり、特に好ましくは30〜300ppmである。チタン化合物が10ppm未満ではエステル化反応またはエステル交換反応および重縮合反応速度が遅く、生産性が悪化する。また、各反応時間が長くなってしまい、色調などの品質悪化が生じる。チタン化合物が400ppmより多くなると、異物の増加や、ポリエステルの分解反応が促進され、色調などの品質悪化が生じる。
また、前記アルミニウム化合物としては、蟻酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、蓚酸アルミニウム等のカルボン酸塩、酸化物、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウム、炭酸アルミニウム等の無機酸塩、アルミニウムメトキサイド、アルミニウムエトキサイド等のアルミニウムアルコキサイド、アルミニウムアセチルアセトネ−ト、アルミニウムアセチルアセテ−ト等とのアルミニウムキレ−ト化合物、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物およびこれらの部分加水分解物等が挙げられる。これらの中でも、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウム、およびアルミニウムアセチルアセトネ−トが特に好ましい。これらのアルミニウム化合物は、生成ポリエステルに対して10〜200ppm含有させることが好ましく、さらに好ましくは15〜150ppmであり、特に好ましくは15〜100ppmである。
アルミニウム化合物が10ppm未満ではエステル化反応またはエステル交換反応および重縮合反応速度が遅く、生産性が悪化する。また、各反応時間が長くなってしまい、色調などの品質悪化が生じる。アルミニウム化合物が200ppmより多くなると、異物の増加や、色調などの品質悪化が生じる。
また、本発明に係るポリエステルの製造においては、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を併用してもよい。アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物としては、これら元素の酢酸塩等のカルボン酸塩、アルコキサイド等が挙げられ、粉体、水溶液、エチレングリコ−ル溶液等として反応系に添加される。
直接エステル化法の場合、前記重縮合触媒は、エステル化反応開始前、あるいは加圧エステル化反応終了後から初期重縮合反応開始前までの任意の時点で添加することができる。但し、アンチモン化合物またはチタン化合物を重縮合触媒として使用する場合には、エステル化反応前に添加することが好ましい。また、他の重縮合触媒、熱安定剤、添加物はエステル化反応後に添加することが好ましい。
また、エステル交換法の場合には、前記重縮合触媒は、エステル交換反応開始前から初期重縮合反応開始前までの任意の時点で添加することができる。但し、チタン化合物は、重縮合触媒としての機能だけでなくエステル交換触媒としての機能も有するので、エステル交換反応開始前に添加することが好ましい。また、他の重縮合触媒、熱安定剤、添加物はエステル交換反応終了後からに添加することが好ましい。エステル交換触媒としては、酢酸マンガン、酢酸マグネシウム、チタニウムテトラブトキサイドなどのチタン化合物などが好適である。エステル交換触媒は、エステル交換反応開始前に添加することが必要である。
また、安定剤としてリン化合物を使用することができる。リン化合物としては、例えば、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸およびそれらの誘導体等が挙げられる。好適な具体例としては、リン酸、リン酸トリメチル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニル、リン酸モノメチル、リン酸ジメチル、リン酸モノブチル、リン酸ジブチル、亜リン酸、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリブチル、メチルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチル、エチルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン酸ジエチル、フェニルホスホン酸ジフェニルが挙げられる。これらの中でも、リン酸トリメチル、リン酸が特に好適である。これらのリン化合物は、生成するポリエステルに対して10〜200ppm含有させることが好ましく、さらに好ましくは15〜150ppmであり、特に好ましくは15〜100ppmである。リン化合物が10ppm未満ではエステル化反応またはエステル交換反応および重縮合反応速度が遅く、生産性が悪化する。また、各反応時間が長くなってしまい、色調などの品質悪化が生じる。リン化合物が200ppmより多くなると、異物の増加や、色調などの品質悪化が生じる。
ポリエステルの色調改善のためにコバルト化合物を配合することができる。このコバルト化合物の添加により、特にカラーb値を小さくすることができる。コバルト化合物はコバルト原子としてポリエステルに対して5〜100ppm含有させることが好ましく、さらに好ましくは10〜80ppm、特に好ましくは10〜50ppmの範囲である。コバルト原子の含有量が上記範囲を越えると、コバルト金属の還元によりポリエステルが黒ずんだり、青味が強くなったりし、商品価値が低下する。コバルト化合物としては、酢酸コバルト、塩化コバルト、安息香酸コバルト、クロム酸コバルト等が挙げられる。これらの中では、酢酸コバルトが好ましい。
上記の連続式重縮合法または回分式重縮合法で得られた共重合ポリエステルは、通常、反応缶の底部に設けた抜き出し口からストランド状に抜き出し、水冷後、チップ状にカットされる。
本発明に係るポリエステル樹脂の製造においても、一般的なポリエステル樹脂を製造する場合と同様に解重合を行い、所望のカルボキシル基量やヒドロキシル基量を付与することができる。
式(2)の芳香族モノカルボン酸を添加する場合は、重縮合直前、重縮合後期、重縮合反応終了後、もしくは重縮合終了後に得られるチップと式(2)の芳香族モノカルボン酸を混合し、押出機内で反応させるほうが好ましい。反応初期のエステル化やエステル交換反応時に式(2)の芳香族モノカルボン酸を添加すると、反応末端が封鎖され、分子量が上がらなくなる恐れがある。
本発明では、分子量を増やすために架橋剤を含有させてもよい。用いる架橋剤としては、上記したポリエステルに存在する官能基、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基等と架橋反応し得るものを用いればよい。例えば、カルボジイミド系架橋剤、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、尿素系架橋剤、アクリルアミド系架橋剤、ポリアミド系樹脂、アミドエポキシ化合物、各種シランカップリング剤、各種チタネート系カップリング剤等を用いることができる。
本発明のポリエステル樹脂の還元粘度は、0.10dl/g以上であることが好ましい。還元粘度が0.10dl/g以上だと、イオン凝集作用を付与した際により高いガラス転移温度のポリエステル樹脂を得ることができる。還元粘度は0.70dl/g以下であることが好ましい。還元粘度が0.70dl/gより低い方が、溶融成形性に優れる。
本発明のポリエステル樹脂のガラス転移温度は、190℃以上であることが好ましい。195℃以上がより好ましく、200℃以上がさらに好ましい。
ガラス転移温度を190℃以上にするためには、本発明に係るポリエステル樹脂を上記の組成にすることで得られる。
また、本発明のポリエステル樹脂には、必要に応じて、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック等の顔料、染料、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、セルロース誘導体等、また、顔料分散剤、紫外線吸収剤、離型剤、潤滑剤などの添加剤を配合することが出来る。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、ポリエステル樹脂の特性は以下の方法に従って測定した。
(1)還元粘度(dl/g)
ヤマト科学製真空乾燥機DP61型を用いて60℃、12時間、130Pa abs.以下で真空乾燥したポリエステル樹脂(組成物)0.05gをフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン=6/4(質量比)混合溶媒25mlに90℃で溶解し、30℃に調整した後、オストワルド粘度管を使用して、30℃での溶液粘度から求めた。計算は、次式に従って行った。
ηsp =(T1−To)/To
ηsp/c =ηsp/4W
(ここで、ηsp:比粘度、
ηsp/c:還元粘度(dl/g)
T1:試料溶液の落下秒数(秒)
To:溶媒のみの落下秒数(秒)
W:ポリエステル樹脂(組成物)量(g))
(2)ガラス転移温度(℃)
ヤマト科学製真空乾燥機DP61型を用いて60℃、12時間、130Pa abs.以下で真空乾燥したポリエステル樹脂5〜8mgをDSC用のアルミパンに入れ、TAインスツルメント社製DSC2920を用いて測定した。窒素雰囲気下、30〜300℃の範囲を20℃/分の速度で昇温し、得られたガラス転移に由来する2つの変曲点の中間値を求め、これをガラス転移温度とした。
(3)ポリエステル樹脂の組成比(mol%)の算出
トリフルオロ酢酸を添加した重クロロホルム溶媒にポリエステル樹脂を溶解し、400MHz 1H−NMRを測定して、ピークの積分値から組成比を定量した。
(4)耐熱性
ガラス転移温度から判定した。
○:190℃以上
×:190℃未満
(実施例1)
撹拌機、温度計、コンデンサーを有する容量2LのSUS製オートクレーブにジカルボン酸成分として、テレフタル酸ジメチル302.1質量部(1.56モル)、5−スルホイソフタル酸ナトリウム51.2質量部(0.17モル)、グリコール成分として、イソソルビド721.7質量部(4.94モル)、触媒としてテトラブチルチタネート0.71質量部を仕込んだ。その後、常圧下で250℃まで昇温し、120分間常圧エステル交換反応を行った。その後、280℃まで昇温しながら徐々に減圧し、60分間かけて10Pa abs.とした。その後、280℃、10Pa abs.以下で、60分間重縮合反応を行った。窒素ガスで常圧に戻した後、加圧状態にして、オートクレーブの下部からポリエステル樹脂を抜き出し、冷却水で冷却した後、チップ状にカッティングした。
得られたポリエステル樹脂の特性は、還元粘度0.16dl/g、ガラス転移温度190℃であった。スルホン酸塩基のイオン凝集作用により、通常の溶融重合では得られない高いガラス転移温度を有するイソソルビド含有のポリエステル樹脂を得ることが出来た。結果を表1に示す。
(実施例2)
撹拌機、温度計、コンデンサーを有する容量2LのSUS製オートクレーブにジカルボン酸成分として、テレフタル酸ジメチル257.0質量部(1.32モル)、5−スルホイソフタル酸ナトリウム98.0質量部(0.33モル)、グリコール成分として、イソソルビド690.7質量部(4.73モル)、触媒としてテトラブチルチタネート0.71質量部を仕込んだ。その後、実施例1と同様に、常圧エステル交換反応と重縮合反応を行った。
得られたポリエステル樹脂の特性は、還元粘度0.15dl/g、ガラス転移温度204℃であった。通常の溶融重合では得られない高いガラス転移温度を有するイソソルビド含有のポリエステル樹脂を得ることが出来た。結果を表1に示す。
(実施例3)
撹拌機、温度計、コンデンサーを有する容量2LのSUS製オートクレーブにジカルボン酸成分として、テレフタル酸ジメチル215.6質量部(1.11モル)、5−スルホイソフタル酸ナトリウム140.9質量部(0.48モル)、グリコール成分として、イソソルビド662.2質量部(4.53モル)、触媒としてテトラブチルチタネート0.71質量部を仕込んだ。その後、実施例1と同様に、常圧エステル交換反応と重縮合反応を行った。
得られたポリエステル樹脂の特性は、還元粘度0.12dl/g、ガラス転移温度198℃であった。通常の溶融重合では得られない高いガラス転移温度を有するイソソルビド含有のポリエステル樹脂を得ることが出来た。結果を表1に示す。
(実施例4)
撹拌機、温度計、コンデンサーを有する容量2LのSUS製オートクレーブにジカルボン酸成分として、テレフタル酸ジメチル302.1質量部(1.56モル)、5−スルホイソフタル酸ナトリウム51.2質量部(0.17モル)、グリコール成分として、イソソルビド721.7質量部(4.94モル)、触媒としてテトラブチルチタネート0.71質量部を仕込んだ。その後、常圧下で250℃まで昇温し、120分間常圧エステル交換反応を行った。常圧エステル交換反応が終了後、末端封鎖剤として、m−スルホ安息香酸ナトリウムを38.1質量部(0.17モル)添加し、常圧下で10分間攪拌を行った。その後、実施例1と同様に重縮合反応を行った。
得られたポリエステル樹脂の特性は、還元粘度0.14dl/g、ガラス転移温度195℃であった。スルホン酸塩基のイオン凝集作用により、通常の溶融重合では得られない高いガラス転移温度を有するイソソルビド含有のポリエステル樹脂を得ることが出来た。また、モノジカルボン酸のスルホン酸塩基を添加することで、ガラス転移温度を向上することができた。結果を表1に示す。
(実施例5)
撹拌機、温度計、コンデンサーを有する容量2LのSUS製オートクレーブにジカルボン酸成分として、テレフタル酸ジメチル257.0質量部(1.32モル)、5−スルホイソフタル酸ナトリウム98.0質量部(0.33モル)、グリコール成分として、イソソルビド690.7質量部(4.73モル)、触媒としてテトラブチルチタネート0.71質量部を仕込んだ。その後、常圧下で250℃まで昇温し、120分間常圧エステル交換反応を行った。常圧エステル交換反応が終了後、末端封鎖剤として、m−スルホ安息香酸ナトリウムを19.1質量部(0.085モル)添加し、常圧下で10分間攪拌を行った。その後、実施例1と同様に重縮合反応を行った。
得られたポリエステル樹脂の特性は、還元粘度0.14dl/g、ガラス転移温度208℃であった。スルホン酸塩基のイオン凝集作用により、通常の溶融重合では得られない高いガラス転移温度を有するイソソルビド含有のポリエステル樹脂を得ることが出来た。また、モノジカルボン酸のスルホン酸塩基を添加することで、ガラス転移温度を向上することができた。結果を表1に示す。
(実施例6)
撹拌機、温度計、コンデンサーを有する容量2LのSUS製オートクレーブにジカルボン酸成分として、テレフタル酸ジメチル174.3質量部(0.90モル)、5−スルホイソフタル酸ナトリウム66.5質量部(0.22モル)、グリコール成分として、イソソルビド245.9質量部(1.68モル)、ビスフェノキシエタノールフルオレン147.6質量部(0.336モル)、触媒としてテトラブチルチタネート0.71質量部を仕込んだ。その後、常圧下で250℃まで昇温し、120分間常圧エステル交換反応を行った。常圧エステル交換反応が終了後、末端封鎖剤として、m−スルホ安息香酸ナトリウムを6.72質量部(0.03モル)添加し、常圧下で10分間攪拌を行った。その後、実施例1と同様に重縮合反応を行った。
得られたポリエステル樹脂の特性は、還元粘度0.25dl/g、ガラス転移温度190℃であった。スルホン酸塩基のイオン凝集作用により、通常の溶融重合では得られない高ガラス転移温度を有するイソソルビド含有のポリエステル樹脂を得ることが出来た。また、モノジカルボン酸のスルホン酸塩基を添加することで、ガラス転移温度を向上することができた。結果を表1に示す。
(比較例1)
テレフタル酸ジメチル351.5質量部(1.81モル)、グリコール成分として、イソソルビド755.7質量部(5.17モル)にした以外は、実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル樹脂の特性は、還元粘度0.38dl/g、ガラス転移温度186℃であった。ガラス転移温度が低く、耐熱性が不十分であった。結果を表1に示す。
(比較例2)
テレフタル酸ジメチル336.2質量部(1.73モル)、5−スルホイソフタル酸ナトリウム15.9質量部(0.05モル)、グリコール成分として、イソソルビド745.2質量部(5.10モル)にした以外は、実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル樹脂の特性は、還元粘度0.27dl/g、ガラス転移温度179℃であった。ガラス転移温度が低く、耐熱性が不十分であった。結果を表1に示す。
(比較例3)
テレフタル酸ジメチル142.2質量部(0.73モル)、5−スルホイソフタル酸ナトリウム217.0質量部(0.73モル)、グリコール成分として、イソソルビド611.7質量部(4.19モル)にした以外は、実施例1と同様に行った。5−スルホイソフタル酸ナトリウムによるイオン凝集作用が強く、重縮合時に溶融粘度が著しく上昇し、ポリエステル樹脂を得ることが出来なかった。
(比較例4)
テレフタル酸ジメチル116.2質量部(0.60モル)、5−スルホイソフタル酸ナトリウム75.6質量部(0.26モル)、グリコール成分として、ビスフェノキシエタノールフルオレン356.0質量部(0.81モル)、イソソルビド131.1質量部(0.90モル)にした以外は、実施例1と同様に行った。
得られたポリエステル樹脂の特性は、還元粘度0.14dl/g、ガラス転移温度175℃であった。イソソルビド共重合量が少ないため、高いガラス転移温度のポリエステル樹脂を得ることが出来なかった。結果を表1に示す。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、分子量やガラス転移温度が高いために、耐熱性に優れたポリマーであり、成形品、繊維、塗料、コーティング剤等として、提供され、産業上の利用価値は高い。

Claims (6)

  1. ジカルボン酸成分とグリコール成分からなるポリエステル樹脂であって、前記ジカルボン酸成分として、下記式(1)で表されるスルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸を10〜40モル%、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、及び脂環族ジカルボン酸から選らばれる1種または2種以上を90〜60モル%含有し、前記グリコール成分として、イソソルビドを50〜100モル%含むことを特徴とするポリエステル樹脂。
    [式(1)中、Arは炭素数6〜12の3価の芳香族基、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表し、Mは金属イオン、テトラアルキルホスホニウムイオン又はテトラアルキルアンモニウムイオンを表す。]
  2. ガラス転移温度が190℃以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル樹脂。
  3. 前記ポリエステル樹脂が末端封鎖剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のポリエステル樹脂。
  4. 前記末端封鎖剤が下記式(2)で表されるスルホン酸塩基を有する芳香族モノカルボン酸であることを特徴とする請求項3に記載のポリエステル樹脂。
    [式(2)中、Arは炭素数6〜12の2価の芳香族基、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表し、Mは金属イオン、テトラアルキルホスホニウムイオン又はテトラアルキルアンモニウムイオンを表す。]
  5. 前記末端封鎖剤が、前記ジカルボン酸成分100モル%に対して、1〜20モル%含まれることを特徴とする請求項3又は4に記載のポリエステル樹脂。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル樹脂を用いた成形品。
JP2012183174A 2012-08-22 2012-08-22 ポリエステル樹脂 Active JP6036004B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012183174A JP6036004B2 (ja) 2012-08-22 2012-08-22 ポリエステル樹脂

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012183174A JP6036004B2 (ja) 2012-08-22 2012-08-22 ポリエステル樹脂

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014040517A true JP2014040517A (ja) 2014-03-06
JP6036004B2 JP6036004B2 (ja) 2016-11-30

Family

ID=50393036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012183174A Active JP6036004B2 (ja) 2012-08-22 2012-08-22 ポリエステル樹脂

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6036004B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016032179A1 (ko) * 2014-08-25 2016-03-03 주식회사 삼양사 내열성 및 내화학성이 우수한 폴리술폰 공중합체 및 그 제조방법
KR20160079358A (ko) * 2014-12-26 2016-07-06 도레이케미칼 주식회사 내열성 및 감량율이 우수한 수용성 폴리에스테르 수지 및 수용성 폴리에스테르 복합섬유
WO2016186028A1 (ja) * 2015-05-15 2016-11-24 三菱レイヨン株式会社 ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂の製造方法、前記ポリエステル樹脂を用いたトナー
KR101831854B1 (ko) * 2014-11-03 2018-02-23 (주)티엘씨코리아 내가수분해성 및 생분해성이 우수한 코폴리에스테르 수지 조성물
JP2020535238A (ja) * 2017-09-28 2020-12-03 エスケー ケミカルズ カンパニー リミテッド 高耐熱性ポリカーボネートエステル及びその調製方法
CN115028818A (zh) * 2022-06-23 2022-09-09 吉林大学 一种耐高温可溶性聚酯及其制备方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018212596A1 (ko) * 2017-05-18 2018-11-22 에스케이케미칼 주식회사 고분자 수지 조성물, 이를 포함하는 3d 프린터용 필라멘트, 및 3d 프린터용 필라멘트 제조방법

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0586174A (ja) * 1991-09-30 1993-04-06 Toray Ind Inc 共重合ポリエステル
JPH09500677A (ja) * 1993-07-23 1997-01-21 イーストマン ケミカル カンパニー 耐熱性水分散性スルホポリエステル組成物
US6368710B1 (en) * 2000-12-19 2002-04-09 E. I. Du Pont De Nemours And Company Sulfonated aliphatic-aromatic copolyesters
JP2010095696A (ja) * 2008-09-17 2010-04-30 Unitika Ltd 可溶性共重合ポリエステル樹脂
JP2010215770A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Unitika Ltd 共重合ポリエステル樹脂水性分散体およびその製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0586174A (ja) * 1991-09-30 1993-04-06 Toray Ind Inc 共重合ポリエステル
JPH09500677A (ja) * 1993-07-23 1997-01-21 イーストマン ケミカル カンパニー 耐熱性水分散性スルホポリエステル組成物
US6368710B1 (en) * 2000-12-19 2002-04-09 E. I. Du Pont De Nemours And Company Sulfonated aliphatic-aromatic copolyesters
JP2010095696A (ja) * 2008-09-17 2010-04-30 Unitika Ltd 可溶性共重合ポリエステル樹脂
JP2010215770A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Unitika Ltd 共重合ポリエステル樹脂水性分散体およびその製造方法

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016032179A1 (ko) * 2014-08-25 2016-03-03 주식회사 삼양사 내열성 및 내화학성이 우수한 폴리술폰 공중합체 및 그 제조방법
KR101831854B1 (ko) * 2014-11-03 2018-02-23 (주)티엘씨코리아 내가수분해성 및 생분해성이 우수한 코폴리에스테르 수지 조성물
KR20160079358A (ko) * 2014-12-26 2016-07-06 도레이케미칼 주식회사 내열성 및 감량율이 우수한 수용성 폴리에스테르 수지 및 수용성 폴리에스테르 복합섬유
KR102288463B1 (ko) * 2014-12-26 2021-08-09 도레이첨단소재 주식회사 내열성 및 감량율이 우수한 열수 용출성 폴리에스테르 수지 및 열수 용출성 폴리에스테르 복합섬유
EP3296341A4 (en) * 2015-05-15 2018-04-11 Mitsubishi Chemical Corporation Polyester resin, method for producing polyester resin, toner using said polyester resin
KR101870109B1 (ko) 2015-05-15 2018-06-22 미쯔비시 케미컬 주식회사 폴리에스테르 수지, 폴리에스테르 수지의 제조 방법, 상기 폴리에스테르 수지를 사용한 토너
JPWO2016186028A1 (ja) * 2015-05-15 2018-03-01 三菱ケミカル株式会社 ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂の製造方法、前記ポリエステル樹脂を用いたトナー
US20180067412A1 (en) * 2015-05-15 2018-03-08 Mitsubishi Chemical Corporation Polyester resin, method for producing polyester resin, and toner using said polyester resin
KR20170135928A (ko) * 2015-05-15 2017-12-08 미쯔비시 케미컬 주식회사 폴리에스테르 수지, 폴리에스테르 수지의 제조 방법, 상기 폴리에스테르 수지를 사용한 토너
KR20180051682A (ko) * 2015-05-15 2018-05-16 미쯔비시 케미컬 주식회사 폴리에스테르 수지, 폴리에스테르 수지의 제조 방법, 상기 폴리에스테르 수지를 사용한 토너
KR101868308B1 (ko) * 2015-05-15 2018-06-15 미쯔비시 케미컬 주식회사 폴리에스테르 수지, 폴리에스테르 수지의 제조 방법, 상기 폴리에스테르 수지를 사용한 토너
CN107614571A (zh) * 2015-05-15 2018-01-19 三菱化学株式会社 聚酯树脂、聚酯树脂的制造方法、使用所述聚酯树脂的调色剂
CN107614571B (zh) * 2015-05-15 2020-09-25 三菱化学株式会社 聚酯树脂、聚酯树脂的制造方法、使用所述聚酯树脂的调色剂
US11314179B2 (en) 2015-05-15 2022-04-26 Mitsubishi Chemical Corporation Polyester resin, method for producing polyester resin, and toner using said polyester resin
WO2016186028A1 (ja) * 2015-05-15 2016-11-24 三菱レイヨン株式会社 ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂の製造方法、前記ポリエステル樹脂を用いたトナー
JP2020535238A (ja) * 2017-09-28 2020-12-03 エスケー ケミカルズ カンパニー リミテッド 高耐熱性ポリカーボネートエステル及びその調製方法
JP7205836B2 (ja) 2017-09-28 2023-01-17 エスケー ケミカルズ カンパニー リミテッド 高耐熱性ポリカーボネートエステル及びその調製方法
CN115028818A (zh) * 2022-06-23 2022-09-09 吉林大学 一种耐高温可溶性聚酯及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6036004B2 (ja) 2016-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6036004B2 (ja) ポリエステル樹脂
TWI502020B (zh) 聚酯樹脂及其製備方法
TWI494367B (zh) 聚乳酸樹脂與共聚酯樹脂之摻合物及使用該摻合物之物品
JP5711667B2 (ja) イソソルビドが共重合されたポリエステル樹脂の製造方法
TWI628224B (zh) 聚乳酸樹脂與共聚酯樹脂的混合物及使用該混合物的物件(一)
JP2015518915A (ja) ポリエステル樹脂およびその製造方法
US7211634B1 (en) Process for the preparation of polyesters containing 1,4-cyclohexanedimethanol
US20040242838A1 (en) Sulfonated polyester and process therewith
CN107955142B (zh) 含有异山梨醇聚酯的制备方法
JP2011046860A (ja) 共重合ポリエステル
TW201326301A (zh) 聚乳酸樹脂與共聚酯樹脂的混合物及使用該混合物的物件(三)
CN111087583B (zh) 低端羧基pbt树脂的制备方法
JP2011068879A (ja) 共重合ポリエステル製成形体
KR101644962B1 (ko) 생분해성 폴리락티드계 지방족/방향족 코폴리에스테르 중합체 및 그 제조방법
TW201326300A (zh) 聚乳酸樹脂與共聚酯樹脂的混合物及使用該混合物的物件(二)
CN109666131B (zh) 聚对苯二甲酸丁二醇酯树脂的制备方法
JP5698281B2 (ja) 親環境触媒を利用した熱可塑性ポリエステル樹脂製造用組成物及びこれを利用して製造されたポリエステル樹脂
CN106589328B (zh) 一种聚酯弹性体及其制备方法
JP2013072082A (ja) ポリエステル樹脂組成物
KR101721770B1 (ko) 색상이 우수한 재가열 특성 친환경 열가소성 폴리에스테르 수지 조성물
JP7369178B2 (ja) ポリエステル樹脂およびその製造方法
KR101309368B1 (ko) 친환경 촉매를 이용한 열가소성 폴리에스테르 수지 제조용 조성물
JP2013166874A (ja) 共重合ポリエステル樹脂、並びにこれを用いた塗料、コーティング剤、及び接着剤
JPH0563506B2 (ja)
KR101537859B1 (ko) 결정화 속도가 우수한 열가소성 폴리에스테르 수지 제조용 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160712

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161017

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6036004

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313121

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250