JP2014039569A - 放射線画像撮影用グリッド及び放射線画像撮影システム - Google Patents

放射線画像撮影用グリッド及び放射線画像撮影システム Download PDF

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Abstract

【課題】外力に対する耐久性の向上、及び小グリッド間の境界線によるアーチファクトの発生を防止する。
【解決手段】X線源とX線画像検出器との間に第1及び第2のグリッドが配置される。第1及び第2のグリッドは、X線吸収部の幅、ピッチ、厚さが異なる以外は同様の構成である。第1のグリッド13は、ガラス等からなる支持基板13bの平面13c上に、正六角形の外形を有する小グリッド13aを敷詰めることにより構成されている。小グリッド13aには、y方向に延伸するX線吸収部及びX線透過部がx方向に交互に配置されている。小グリッド13aの外形を構成する各辺は、X線吸収部の延伸方向と非平行である。
【選択図】図1

Description

本発明は、X線等の放射線を用いた放射線画像撮影用グリッド及び放射線画像撮影システムに関する。
X線は、物体に入射したとき、相互作用により強度及び位相が変化し、位相変化(角度変化)が強度変化よりも大きいことが知られている。このX線の性質を利用し、被検体によるX線の位相変化に基づいて、X線吸収能が低い被検体から高コントラストの画像(以下、位相コントラスト画像と称する)を得るX線位相イメージングの研究が盛んに行われている。
X線位相イメージングの一種として、2枚の透過型の回折格子(グリッド)によるタルボ干渉効果を用いたX線画像撮影システムが知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。このX線画像撮影システムは、X線源から見て、被検体の背後に第1のグリッドを配置し、第1のグリッドからタルボ干渉距離だけ下流に第2のグリッドを配置する。第2のグリッドの背後には、X線を検出して画像を生成するX線画像検出器が配置されている。第1及び第2のグリッドは、一方向に延伸されたX線吸収部及びX線透過部を、延伸方向に直交する配列方向に沿って交互に配列した縞状のグリッドである。タルボ干渉距離とは、第1のグリッドを通過したX線が、タルボ干渉効果によって自己像を形成する距離である。タルボ干渉効果によって形成された自己像は、被検体とX線との相互作用により変調を受ける。
上記X線画像撮影システムでは、第1のグリッドの自己像と第2のグリッドとの重ね合わせ(強度変調)により生じる縞画像を、縞走査法により検出し、被検体による縞画像の変化から被検体の位相情報を取得する。この縞走査法とは、第1のグリッドに対して第2のグリッドを、第1のグリッドの面にほぼ平行で、かつ第1のグリッドの格子方向(条帯方向)にほぼ垂直な方向に、格子ピッチを等分割した走査ピッチで並進移動させながら複数回の撮影を行い、X線画像検出器で得られる各画素値の強度変化から、被検体で屈折したX線の角度分布(位相シフトの微分像)を取得する方法であり、この角度分布に基づいて被検体の位相コントラスト画像を得る。この縞走査法は、レーザ光を利用した撮影装置においても用いられている(例えば、非特許文献2参照)。
このようなX線画像撮影システムは、医療診断用途での開発が進められている。患者のように大きな被検体を対象として撮影を行うには、X線画像検出器の大型化とともに、第1及び第2のグリッドを大型化する必要がある。第1及び第2のグリッドは、X線吸収部とX線透過部とが交互にμmオーダのピッチで配置された微細構造を有するものであるため、大型のグリッドを一度に製造することは困難である。そこで、矩形状の複数の小グリッドを敷き詰めることにより大型のグリッドを構成することが提案されている(特許文献2参照)。
特許第4445397号公報 特開2007−203061号公報
C. David, et al., Applied Physics Letters, Vol.81, No.17, 2002年10月,3287頁 Hector Canabal, et al., Applied Optics, Vol.37, No.26, 1998年9月,6227頁
しかしながら、特許文献2に記載のグリッドは、グリッドの外形の対向する2辺がX線吸収部の延伸方向と平行であるため、構造上、外力に対する耐久性が低いといった問題がある。また、上記のように小グリッドを敷詰めて大型のグリッドを構成した場合には、小グリッド間の境界線がX線吸収部の延伸方向と平行であるため、境界線がグリッド線のように作用して、位相コントラスト画像にアーチファクトを生じさせる可能性がある。
本発明の第1の目的は、外力に対する耐久性の高い放射線画像撮影用グリッド、及びこの放射線画像撮影用グリッドを用いた放射線画像撮影システムを提供することにある。
本発明の第2の目的は、小グリッドを敷詰めて大型のグリッドを構成した場合に、アーチファクトの発生を防止することを可能とする放射線画像撮影用グリッド、及びこの放射線画像撮影用グリッドを用いた放射線画像撮影システムを提供することにある。
本発明の放射線画像撮影用グリッドは、一方向に延伸した放射線吸収部が前記一方向と直交する方向に複数配設されてなる放射線画像撮影用グリッドにおいて、外形を構成する各辺が、前記一方向と非平行であることを特徴とする。
また、本発明の放射線画像撮影用グリッドは、一方向に延伸した放射線吸収部が前記一方向と直交する方向に複数配設されてなる複数の小グリッドを敷詰めることにより構成された放射線画像撮影用グリッドにおいて、前記小グリッドの外形を構成する各辺が、前記一方向と非平行であることを特徴とする。この場合には、前記小グリッドの外形は、正六角形、正四角形、正三角形のうちのいずれかであることが好ましい。
また、前記複数の小グリッドが配設される支持基板を備えることが好ましい。前記複数の小グリッドが配設される前記支持基板の面は、平面または凹面である。
さらに、本発明の放射線画像撮影システムは、放射線源から放射された放射線を通過させて第1の周期パターン像を生成する第1のグリッドと、前記第1の周期パターン像を部分的に遮蔽して第2の周期パターン像を生成する第2のグリッドとを有する放射線画像撮影システムであって、前記第1及び第2のグリッドの少なくとも一方に、請求項1から5いずれか1項に記載の放射線画像撮影用グリッドを用いたことを特徴とする。
本発明の放射線画像撮影用グリッドは、一方向に延伸した放射線吸収部が一方向と直交する方向に複数配設されてなる放射線画像撮影用グリッドにおいて、外形を構成する各辺が、一方向と非平行であるので、外力に対する耐久性が向上する。
また、本発明の放射線画像撮影用グリッドは、一方向に延伸した放射線吸収部が一方向と直交する方向に複数配設されてなる複数の小グリッドを敷詰めることにより構成された放射線画像撮影用グリッドにおいて、小グリッドの外形を構成する各辺が、一方向と非平行であるので、小グリッド間の境界線によるアーチファクトの発生を防止することができる。
第1実施形態のX線画像撮影システムの構成を示す模式図である。 第1のグリッドの構成を示す平面図である。 第1のグリッドの構成を示す断面図である。 第1のグリッドの製造工程を示す断面図である。 小グリッドが形成されたシリコンウェーハを示す平面図である。 第2実施形態に係る第1のグリッドを示す図である。 小グリッドの変形例を示す平面図である。 小グリッドのその他の変形例を示す平面図である。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のX線画像撮影システム10を示す概念図である。X線画像撮影システム10は、X線源11、第1のグリッド13、第2のグリッド14、及びX線画像検出器15を備えている。X線源11は、例えば、回転陽極型のX線管と、X線の照射野を制限するコリメータとを有し、被検体Hに向けてX線を放射する。第1のグリッド13及び第2のグリッド14は、X線を吸収する吸収型グリッドであり、X線照射方向であるz方向においてX線源11に対向配置されている。X線源11と第1のグリッド13との間には、被検体Hが配置可能な間隔が設けられている。X線画像検出器15は、例えば、半導体回路を用いたフラットパネル検出器(FPD:Flat Panel Detector)であり、第2のグリッド14の背後に配置されている。
第1のグリッド13は、正六角形の外形を有する複数の小グリッド13aを支持基板13bの平面13c上に隙間なく敷詰めることにより構成されている。同様に、第2のグリッド14は、正六角形の外形を有する複数の小グリッド14aを支持基板14bの平面14c上に隙間なく敷詰めることにより構成されている。
次に、第1のグリッド13を例にして、グリッドの構成を説明する。なお、第2のグリッド14は、大きさが異なること以外は、第1のグリッド13と同一の構成である。そのため、第1のグリッド14についての詳しい説明は省略する。
図2は、第1のグリッド13の小グリッド13aをX線源11の側から見た平面図である。図3は、図2のA−A断面を表している。小グリッド13aは、複数のX線吸収部20及び複数のX線透過部21からなるグリッド層22と、導電層23とからなる。X線吸収部20は、例えば金(Au)、白金(Pt)等のX線吸収性を有する金属からなる。X線透過部21は、単結晶シリコンからなり、X線透過性を有する。導電層23は、クロム(Cr)等のX線吸収性を有する金属からなる。
X線吸収部20及びX線透過部21は、それぞれz方向に直交する面内の一方向であるy方向に延伸されている。また、X線吸収部20及びX線透過部21は、z方向及びy方向に直交するx方向に沿って交互に配列されており、縞状のパターンを構成している。
小グリッド13aは、それぞれ同一の長さを有する第1〜第6の辺24a〜24fにより外形が構成されている。X線吸収部20及びX線透過部21は、その延伸方向が第2の辺24bと第5の24eに直交するように形成されている。すなわち、X線吸収部20及びX線透過部21の延伸方向は、第1〜第6の辺24a〜24fのいずれにも平行でない。
X線吸収部20及びX線透過部21は、図1に示すように小グリッド13aを敷詰めた際に、小グリッド13a間で連続性を有するように配置されている。
X線吸収部20のx方向の幅W及び配列ピッチPは、X線源11と第1のグリッド13との間の距離、第1のグリッド13と第2のグリッド14との距離、及び第1のグリッド14のX線吸収部のピッチ等に応じて決定される。例えば、幅Wは、およそ2〜20μmであり、ピッチPはその倍の4〜40μm程度である。X線吸収部20のz方向の厚みTは、X線源11から放射されるコーンビーム状のX線のケラレを考慮して、例えば100μm程度となっている。
次に、X線画像撮影システム10の作用について説明する。X線源11から放射されたX線は、被検体Hを通過することにより位相差が生じる。このX線が第1のグリッド13を通過することにより、被検体Hの屈折率と透過光路長とから決定される被検体Hの透過位相情報を反映した第1の周期パターン像が形成される。
第1の周期パターン像は、第2のグリッド14により部分的に遮蔽されることにより強度変調され、第2の周期パターン像となる。本実施形態では縞走査法に従い、第1のグリッド13に対し第2のグリッド14を、X線焦点を中心としてグリッド面に沿ったx方向にグリッドピッチを等分割(例えば、5分割)した走査ピッチで並進移動させながら、並進移動を行なうたびにX線源11から被検体HにX線を照射してX線画像検出器15により第2の周期パターン像を撮影する。そして、X線画像検出器15の各画素の強度変調信号(並進移動に対する画素データの強度変調を表す波形信号)の位相ズレ量を算出することにより位相微分像(被検体で屈折したX線の角度分布に対応)を取得する。この位相微分像を上記の縞走査方向に沿って積分することにより、被検体Hの位相コントラスト画像が得られる。
次に、第1のグリッド13の製造方法について説明する。なお、第2のグリッド14は、第1のグリッド13と同様に製造されるので、詳しい説明は省略する。図4は、第1のグリッド13の小グリッド13aの製造手順を示している。
まず、図4(A)に示すように、シリコンウェーハ30の下面に導電層23が接合または蒸着により形成される。シリコンウェーハ30は、通常の半導体プロセスで用いられるほぼ円形の単結晶シリコンウェーハである。導電層23は、クロム等の導電性材料からなる。導電層23は、シリコンウェーハ30との熱膨張係数差が小さいものが好ましく、コバール、インバー等を用いてもよい。また、シリコンウェーハ30に基板状の導電層23を接合する場合には、熱と圧力をかけながら行う拡散接合や、高真空中で表面を活性化させて接合する常温接合等により接合を行なえばよい。
次の工程では、図4(B)に示すように、シリコンウェーハ30の上面に、レジスト層31が形成される。レジスト層31は、例えば、液状レジストをスピンコート等の塗布方法によってシリコンウェーハ30に塗布する工程と、塗布された液状レジストから有機溶剤を蒸発させるプリベーク等の工程を経て形成される。
次いで、図4(C)に示すように、ピッチPを有する縞模様の露光マスク32を介して、紫外線等の光がレジスト層31に照射される。そして、図4(D)に示すように、現像処理によってレジスト層31の露光部分が除去される。これにより、シリコンウェーハ30には、y方向に延伸されかつx方向に沿って配列された複数のラインパターンを有する縞模様のエッチングマスク33が形成される。なお、上記レジスト層31は、ポジ型レジストであるが、ネガ型レジストを用いてもよい。
次の工程では、図4(E)に示すように、エッチングマスク33を介したドライエッチングにより、シリコンウェーハ30に、y方向に延伸されかつx方向に配列された複数の溝34が形成される。このドライエッチングには、アスペクト比の高い溝34の形成が可能な深堀用ドライエッチングとして、ボッシュプロセスと呼ばれる方法が用いられる。なお、ボッシュプロセス以外にクライオプロセスによるドライエッチングを用いてもよい。
次の工程では、図4(F)に示すように、導電層23をシーズ層として用いる電解メッキ法により、溝34内に金(Au)等のX線吸収材35が埋め込まれる。この電解メッキ法では、シリコンウェーハ30と導電層23とからなる接合基板が、メッキ液中に浸漬され、この接合基板と対向させた位置にもう一方の電極(陽極)が配置される。そして、導電層23と他方の電極との間に電流が流されることにより、メッキ溶液中の金属イオンがパターン加工した基板に析出され、溝34内にX線吸収材35が埋め込まれる。
この後、図4(G)に示すように、アッシング等により、シリコンウェーハ30上からエッチングマスク33が除去される。これにより、小グリッド13aのグリッド構造が完成する。ここで、X線吸収材35がX線吸収部20に対応し、X線吸収材35に隣接するシリコンウェーハ30の部分がX線透過部21に対応する。なお、この後、シリコンウェーハ30から導電層23を除去してもよい。
以上の工程により、図5に示すように、シリコンウェーハ30には、小グリッド13aが形成される。そして、一般的な半導体プロセスで使用されるダイシング装置を用いて、シリコンウェーハ30から小グリッド13aが切り出される。このとき、小グリッド13aの外形を一辺ずつ切断するように、シリコンウェーハ30を60度ずつ回転させながら切断を行なうことにより、X線吸収部20の延伸方向に平行でない第1〜第6の辺24a〜24fが形成される。
上記製造方法では、シリコンウェーハ30の切断時にX線吸収部20の延伸方向に沿った切断を行なわないため、割れ等の不良が生じにくく、耐久性の高い小グリッド13aが製造される。また、小グリッド13aの外形が六角形であるため、従来のような矩形状の小グリッドの場合と比べて、シリコンウェーハ30から切り捨てられる部分が少なく、生産性が高い。
そして、上記工程が複数回、繰り返しまたは並行して行なわれることにより、複数の小グリッド13aが形成される。最後に、ガラス等からなる支持基板13bの平面13c上に小グリッド13aが隙間なく敷詰められることにより、第1のグリッド13が完成する。なお、小グリッド13aと支持基板13bとの接合は、接着剤等により行なわれる。また、小グリッド13a同士の位置合わせは、各辺と、X線吸収部20及びX線透過部21との位置を基準として行なわれる。支持基板13bの平面13c上に、小グリッド13aを正しく配置するためのアライメントマークを設けてもよい。
以上のように、本実施形態では、正六角形の外形を有する小グリッド13a,14aをそれぞれ敷詰めることにより、第1及び第2のグリッド13,14を構成しているため、生産性が向上する。また、隣接する小グリッド13a間、及び隣接する小グリッド14a間の境界線が直線状に並んでいないため、折れ曲がり難く、外力に対する耐久性が向上する。
また、小グリッド13a,14aの外形を構成するいずれかの辺がX線吸収部20の延伸方向と平行である場合には、該辺が格子線のように作用して位相コントラスト画像にアーチファクトが生じる可能性があるが、本実施形態では、小グリッド13a,14aのいずれの辺もX線吸収部20の延伸方向と平行でないため、上記アーチファクトの発生は防止される。
以下では、本発明のその他の実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態では、既に説明済みの実施形態と同じ構成については、同符号を用いて詳しい説明は省略する。また、以下の各実施形態においても、第2のグリッドは、グリッドピッチ及び厚さ等が異なる以外は、第1のグリッドと同様の構成及び製造方法を用いるため、詳しい説明は省略する。
[第2実施形態]
第1実施形態では、第1及び第2のグリッドを、平板状の支持基板に小グリッドを配置することにより構成しているが、凹面状の支持基板に小グリッドを配置することにより構成してもよい。
図6(A)は、本実施形態の第1のグリッド40をX線源11の側から見た平面図である。同図(B)は、同図(A)のB−B断面を表している。同図(C)は、同図(A)のC−C断面を表している。第1のグリッド40は、支持基板41の凹面41a上に、小グリッド42が隙間なく敷詰められている。
小グリッド42は、第1実施形態の小グリッド13aと同一構成であり、正六角形の外形を有する。支持基板41の凹面41aの形状は、X線源11の焦点を中心とした球面と一致する形状であり、X線源11から放射されたX線がほぼ垂直に入射する。
[その他の実施形態]
上記各実施形態では、小グリッドの外形を正六角形としているが、本発明はこれに限定されるものでなく、小グリッドの外形をその他の正多角形や、正多角形以外の形状としてもよい。なお、小グリッドの各辺とX線吸収部の延伸方向とのなす角は、少なくとも3°以上であればよい。
図7に例示する小グリッド50は、第1〜第4の辺51a〜51dからなる正四角形の外形を有している。X線吸収部52及びX線透過部53は、それぞれy方向に延伸されるとともに、x方向に沿って交互に配置されている。該延伸方向は、第1〜第4の辺51a〜51dのいずれにも平行でない。
図8に例示する小グリッド60は、第1〜第3の辺61a〜61cからなる正三角形の外形を有している。X線吸収部62及びX線透過部63は、それぞれy方向に延伸されるとともに、x方向に沿って交互に配置されている。該延伸方向は、第1〜第3の辺61a〜61cのいずれにも平行でない。
また、上記各実施形態では、複数の小グリッドを敷詰めることにより大型のグリッドを構成しているが、本発明はこれに限定されるものでなく、第1及び第2のグリッドの少なくともいずれか1つを1つのグリッドとして構成する場合も含む。
また、上記各実施形態では、第1及び第2のグリッドを例に本発明を説明したが、本発明は、X線源11の射出側に線源グリッド(マルチスリット)を設けた場合に、その線源グリッドに適用することも可能である。
また、上記各実施形態は、第1及び第2のグリッドを、そのX線透過部を通過したX線を幾何光学的に投影するように構成しているが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、X線透過部でX線を回折することにより、いわゆるタルボ干渉効果が生じる構成(特許第4445397号公報等に記載の構成)としてもよい。ただし、この場合には、第1及び第2のグリッドの間の距離をタルボ干渉距離に設定する必要がある。また、この場合には、第1のグリッドは、吸収型グリッドに代えて位相型グリッドとすることが可能であり、タルボ干渉効果により生じる自己像を、第2のグリッドの位置に形成する。
また、上記各実施形態では、第1及び第2のグリッドの相対位置を変化させて複数回の撮影を行うことにより位相コントラスト画像を生成する例を示しているが、第1及び第2のグリッドを固定したまま1回の撮影を行うことにより位相コントラスト画像を生成することも可能である。例えば、国際公開WO2010/050483号公報に記載のX線画像撮影システムでは、第1及び第2のグリッドにより生成されたモアレ縞をX線画像検出器により検出し、この検出されたモアレ縞の強度分布をフーリエ変換することによって空間周波数スペクトルを取得し、この空間周波数スペクトルからキャリア周波数に対応したスペクトルを分離して逆フーリエ変換を行なうことにより微分位相像を得ている。このようなX線画像撮影システムにも、本発明のグリッドは好適である。
さらに、上記各実施形態では、被検体HをX線源と第1のグリッドとの間に配置しているが、被検体Hを第1のグリッドと第2のグリッドとの間に配置してもよい。この場合にも同様に位相コントラスト画像の生成が可能である。
以上説明した実施形態は、医療診断用の放射線画像撮影システムのほか、工業用や、非破壊検査等のその他の放射線撮影システムに適用することが可能である。また、本発明は、X線撮影において散乱線を除去する散乱線除去用グリッドにも適用可能である。さらに、本発明は、放射線として、X線以外にガンマ線等を用いることも可能である。
10 X線画像撮影システム
13 第1のグリッド
13a 小グリッド
13b 支持基板
13c 平面
14 第2のグリッド
14a 小グリッド
14b 支持基板
14c 平面
20 X線吸収部
21 X線透過部
24a〜24f 第1〜第6の辺
30 シリコンウェーハ

Claims (6)

  1. 一方向に延伸した放射線吸収部が前記一方向と直交する方向に複数配設されてなる放射線画像撮影用グリッドにおいて、
    外形を構成する各辺が、前記一方向と非平行であることを特徴とする放射線画像撮影用グリッド。
  2. 一方向に延伸した放射線吸収部が前記一方向と直交する方向に複数配設されてなる複数の小グリッドを敷詰めることにより構成された放射線画像撮影用グリッドにおいて、
    前記小グリッドの外形を構成する各辺が、前記一方向と非平行であることを特徴とする放射線画像撮影用グリッド。
  3. 前記小グリッドの外形は、正六角形、正四角形、正三角形のうちのいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の放射線画像撮影用グリッド。
  4. 前記複数の小グリッドが配設される支持基板を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の放射線画像撮影用グリッド。
  5. 前記複数の小グリッドが配設される前記支持基板の面は、平面または凹面であることを特徴とする請求項4に記載の放射線画像撮影用グリッド。
  6. 放射線源から放射された放射線を通過させて第1の周期パターン像を生成する第1のグリッドと、前記第1の周期パターン像を部分的に遮蔽して第2の周期パターン像を生成する第2のグリッドとを有する放射線画像撮影システムであって、
    前記第1及び第2のグリッドの少なくとも一方に、請求項1から5いずれか1項に記載の放射線画像撮影用グリッドを用いたことを特徴とする放射線画像撮影システム。
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