JP2014039367A - キャンドモータ、真空ポンプ、キャンの製造方法 - Google Patents

キャンドモータ、真空ポンプ、キャンの製造方法 Download PDF

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高典 稲田
Takashi Hozumi
崇史 穂積
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真也 吉田
Yoshinori Kojima
善徳 小島
Toshiharu Nakazawa
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Abstract

【課題】樹脂製のキャンを備えたキャンドモータにおいて、モータステータと、モータロータとの離隔距離を低減する。
【解決手段】真空ポンプに連結され、該真空ポンプの回転駆動源として使用されるキャンドモータは、ステータコアと、ステータコアの内側に配置されたロータと、ステータコアとロータとの間に配置され、ステータコアとロータとを隔離する樹脂製のキャンとを備える。キャンは、ロータの回転中心軸線方向に延びる中空形状の胴部を有する。胴部の外径側の面および内径側の面の少なくとも一方は、回転中心軸線方向におけるステータコアと対向する対向範囲のうちの少なくとも一部の範囲における回転中心軸線に対する傾きが0.5度未満の略水平状である。
【選択図】図2

Description

本発明は、キャンドモータのキャンに関する。
従来から、例えば、下記特許文献1に記載されるようなモータを備えた真空ポンプが知られている。かかる真空ポンプは、半導体製造工程における真空チャンバ内のプロセスガスの排気などに広く使用されている。
このような真空ポンプ用のモータでは、真空ポンプをシールするために、モータステータとモータロータとを隔離するロータ室が形成されており、ロータ室は、真空ポンプ側に固定される隔壁、すなわち、キャンによって、モータステータに対して密閉された空間となっている。このように、モータステータとモータロータとがキャンによって隔離された構造を備えるモータは、キャンドモータと称される。
かかるキャンドモータでは、従来、薄肉ステンレススチール等の非磁性金属製のキャンが使用されてきた。しかし、非磁性金属製のキャンを使用した場合、モータステータからの磁束の作用によって表面に渦電流が発生し、このときの損失によってモータ効率が低下する。かかるモータ効率の低下を防ぐために、樹脂製のキャンを使用する技術が知られている。樹脂製のキャンは、通常、射出成形によって製造される。かかる樹脂のキャンは、真空ポンプの圧力変動に耐えられるだけの機械的強度を確保するために、非磁性金属製のキャンよりも厚みが大きくなる。キャンの厚みが大きくなることは、モータステータと、モータロータとの離隔距離が大きくなることを意味する。かかる離隔距離が大きくなると、モータ特性が低下してしまう。
特開2005−184958号公報
以上から、樹脂製のキャンを備えたキャンドモータにおいて、モータステータと、モータロータとの離隔距離を低減することが求められる。また、樹脂製のキャンについて、真空ポンプの圧力変動に耐えきれる機械的強度を確保することが求められる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の第1の形態は、真空ポンプに連結され、真空ポンプの回転駆動源として使用されるキャンドモータとして提供される。このキャンドモータは、ステータコアと、ステータコアの内側に配置されたロータと、ステータコアとロータとの間に配置され、ステータコアとロータとを隔離する樹脂製のキャンとを備える。キャンは、ロータの回転中心軸線方向に延びる中空形状の胴部を有する。胴部の外径側の面および内径側の面の少なくとも一方は、回転中心軸線方向におけるステータコアと対向する対向範囲のうちの少なくとも一部の範囲における回転中心軸線に対する傾きが0.5度未満の略水平状である。
樹脂製のキャンを射出成形で製造する場合、成形後、円滑に脱型する際に、成形品には
、若干の勾配が形成される。第1の形態のキャンドモータによれば、かかるキャンの勾配が低減されているので、キャンと、ステータコアおよびロータのうちの少なくとも一方と、をより平行に配置できる。したがって、ステータとロータとの離隔距離を低減できる。その結果、モータ特性を向上できる。
本発明の第2の形態として、第1の形態のキャンドモータが備えるキャンは、対向範囲の厚みが、その他の部位の厚みよりも小さくてもよい。かかる形態によれば、対向範囲の厚みが、その他の部位の厚みよりも小さいので、ステータとロータとの離隔距離をいっそう低減できる。対向範囲においては、キャンの機械的強度は、ステータコアによって補強され、その他の部位は、自身の厚みによって機械的強度が好適に確保されるので、キャン全体の機械的強度も確保できる。
本発明の第3の形態として、第2の形態のキャンドモータが備えるキャンは、対向範囲よりも、回転中心軸線方向のうちの第1の側において、対向範囲と比べて、内径側の肉厚が大きく、対向範囲よりも、第1の方向と反対側の第2の側において、対向範囲と比べて、外径側の肉厚が大きくてもよい。かかる形態によれば、射出成形によって、胴部に対応する部位を備えた成形品を製造し、その後、成形品を加工することによって、加工の箇所における成形品の厚みを低減して、キャンを製造する際に、加工量を抑制して、効率的な加工を行える。
本発明の第4の形態は、真空ポンプとして提供される。この真空ポンプは、第1ないし第3の形態のいずれかのキャンドモータを備えていてもよい。
本発明の第5の形態は、所定の方向に延びる中空形状の胴部を有する、キャンドモータ用のキャンの製造方法として提供される。このキャンの製造方法は、射出成形によって、胴部に対応する部位を備えた成形品を製造する射出成形工程と、成形品のうちの外径側の面および内径側の面の少なくとも一方を加工することによって、少なくとも一方の面の所定の方向に対する傾きを低減して、キャンを製造する加工工程とを備える。かかる形態によれば、第1および第2の形態のキャンドモータが備えるキャンについても好適に製造できる。
第5の形態において、加工工程は、少なくとも一方の面の所定の方向に対する傾きを低減する工程を含んでもよい。さらに、加工工程では、成形品の第1の側において、成形品の内径側の面を加工して、当該加工箇所の厚みを低減してもよい。また、成形品の第2の側において、成形品の外径側の面を加工して、当該加工箇所の厚みを低減してもよい。かかる形態とすれば、第3の形態のキャンドモータが備えるキャンを好適に製造できる。
本発明の第6の形態は、第5の形態の射出成形工程を備える。また、第6の形態は、第5の形態の加工工程に代えて、成形品のうちの外径側の面および内径側の面のうちの少なくとも一方の面を加工することによって、加工の箇所における成形品の厚みを低減する工程を備える。かかる形態によれば、射出成形のみによってキャンを製造する場合と比べて、キャンの形状の自由度を大きくできる。
本発明の実施例としての真空ポンプの概略構成を示す説明図である。 実施例としてのキャンドモータの概略構成を示す説明図である。 キャンの製造方法を示す説明図である。
A.実施例:
図1は、真空ポンプ20の概略断面を示す。図1では、真空ポンプ20が有する回転中心軸線ARを含む断面を示している。図示するように、真空ポンプ20は、一対のロータ30(図1では、一方のロータのみを示す)を備えている。本実施例では、ロータ30は、第1段ロータ31、第2段ロータ32および第3段ロータ33と、ポンプ主軸34とを備えている。かかるロータ30は、その両端部の近傍で、軸受部材50,60に設けられた軸受51,61によって支承されている。このロータ30は、ケーシング40に収容されている。ケーシング40の上方には、吸気口(図示省略)が形成され、下方には、排気口(図示省略)が形成される。
かかるロータ30は、真空ポンプ20の回転中心軸線ARの一端側に設けられたモータ100によって駆動される。一対のロータ30の一端側の軸端には、互いに噛み合う一対のタイミングギア70(図1では一方のギヤのみ示す)が固定されている。ロータ30の他端側の軸端は、モータ100に連結されている。本実施例では、モータ100は、ブラシレス直流モータである。なお、図1では、モータ100の構成を簡略化して示している。
モータ100を駆動すると、一対のロータ30は、ケーシング40の内面およびロータ30同士の間にわずかな隙間を保持して、非接触で逆方向に回転する。一対のロータ30の回転につれて、吸込側のガスは、ロータ30とケーシング40との間に閉じこめられて、吐出側に移送される。吸気口(図示省略)から導入されたガスは、3段のロータ30により圧縮移送されて、排気口(図示省略)から排出される。
図2は、ロータ30を回転駆動するモータ100の概略構成を示す。以下の説明では、モータ100について、回転中心軸線AR方向のうちの、真空ポンプ20(より具体的には、ロータ30)に連結される側を連結側S2とも呼び、連結側S2と反対側を外方側S1とも呼ぶ。図2に示すように、モータ100は、ステータ110とロータ120とキャン130とステータフレーム140とを備える。
ステータフレーム140は、フレーム本体141と側板142とを備える。フレーム本体141は、回転中心軸線ARに沿って内部空間が形成された、円筒形状を有している。フレーム本体141は、突出部146を備えている。突出部146は、フレーム本体141の内面から、内側に突出した部位であり、フレーム本体141の連結側S2の端部付近に、回転中心軸線ARを中心として環状に形成されている。突出部146の突出長さは、開口部133が胴部131(詳細は後述)から突出する突出長さと略等しく形成されている。側板142は、円板形状を有しており、フレーム本体141の外方側S1の開口を閉じる。フレーム本体141の外方側S1の端面には、凹部145が形成され、この凹部145にOリング153が配置されている。Oリング153は、フレーム本体141と側板142との間で、回転中心軸線AR方向に圧縮され、ステータフレーム140の内部と外部との間をシールする。なお、側板142は、ボルト(図示省略)によって、フレーム本体141に取り付けられている。かかるステータフレーム140は、例えば、鉄やアルミで形成できる。ステータ110、ロータ120およびキャン130は、このステータフレーム140の内部空間に収容されている。
ステータ110は、ステータコア111にコイルが装着された構成を有する。ステータ110の回転中心軸線AR方向の両端では、ステータコア111の外方に向けてコイル部112,113が突出している。ステータ110は、ステータフレーム140のフレーム本体141の内部にステータコア111が嵌め込まれることによって、回転中心軸線ARと同心にステータフレーム140に固定される。ステータコア111は、例えば、珪素鋼板を積層して形成できる。ロータ120は、ステータ110の内部に、回転中心軸線AR
と同心に配置され、真空ポンプ20のロータ30のポンプ主軸34に直結されている。
かかるステータ110とロータ120との間には、キャン130が設けられている。キャン130は、ステータ110とロータ120とを離隔する。このキャン130は、胴部131と、閉塞部132と、開口部133とを備えている。
胴部131は、略円筒形状を有し、回転中心軸線ARと同心に配置されている。この胴部131は、外方側S1の第1胴部134と、連結側S2の第2胴部135とを有する。第1胴部134は、ステータコア111の内面と対向するように、回転中心軸線AR方向におけるステータコア111の設置範囲の全体に延びて形成されている。胴部131のうちのステータコア111と対向する範囲を対向範囲FRとも呼ぶ。
第2胴部135は、対向範囲FRよりも連結側S2に形成されている。第2胴部135の厚みは、第1胴部134の厚みよりも大きい。具体的には、第2胴部135は、第1胴部134よりも外径側の肉厚が大きい。つまり、第2胴部135の内面は、回転中心軸線ARと直交する方向において、第1胴部134と同一の位置にあるが、第2胴部135の外面は、第1胴部134の外面よりも外側に位置している。その結果、第2胴部135の外径は、第1胴部134の外径よりも大きくなっている。この第2胴部135の外方側S1の端面は、ステータコア111の連結側S2の端面に当接している。
閉塞部132は、キャン130の外方側S1の端面であり、胴部131の内部空間を、胴部131の外方側S1の端部で閉じる。本実施例では、閉塞部132は、連結側S2から外方側S1に向かって、外径および内径が小さくなる形状を有している。この閉塞部132の厚みは、第1胴部134の厚みよりも大きい。具体的には、閉塞部132は、第1胴部134よりも内径側の肉厚が大きい。つまり、閉塞部132の外面は、第1胴部134の付近では、回転中心軸線ARと直交する方向において、第1胴部134とほぼ同一の位置にあるが、閉塞部132の内面は、第1胴部134の内面よりも内側に位置している。
開口部133は、キャン130の連結側S2の端部であり、キャン130の連結側S2の開口を形成する。開口部133は、本実施例では、その外径が胴部131の外径よりも大きく形成されたフランジ形状を有している。開口部133の外方側S1の端面は、突出部146の連結側S2の端面と当接している。かかる当接関係と、上述した、第2胴部135とステータコア111との当接関係とによって、キャン130の回転中心軸線AR方向の位置が位置決めされる。
かかるキャン130は、樹脂によって形成されており、胴部131,閉塞部132および開口部133は、一体的に形成されている。本実施例では、キャン130の材質は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂である。
かかるキャン130において、閉塞部132および第2胴部135の厚みは、真空ポンプ20の稼働時の圧力変動に耐えうる機械的強度を有する厚みで形成される。これらの厚みは、通常、JIS B8267等に記載の圧力容器計算方法に基づいて設定され、1.5〜2.0mm程度である。本実施例では、開口部133の厚み(回転中心軸線AR方向の厚み)は、第2胴部135の厚みとほぼ同一である。こうすれば、射出成形を利用してキャン130を製造する際に、樹脂がキャビティ内を円滑に流通できるので、製造が行いやすい。
一方、第1胴部134の厚みは、閉塞部132および第2胴部135の厚みよりも小さく形成されている。第1胴部134の厚みは、例えば、0.5mm〜1.0mmとするこ
とができる。このように、第1胴部134を薄肉化することにより、ステータコア111とロータ120との離隔距離が小さくなるので、モータ100のモータ特性が向上する。
この第1胴部134の外面134aおよび内面134bは、対向範囲FRの全体にわたって、回転中心軸線ARに対する傾きが0.5°以下の略水平状となるように形成されている。樹脂製のキャンは、通常、射出成形によって製造される。また、射出成形では、成形後、円滑に脱型できるように、金型には、若干の勾配が設けられる。かかる勾配は、抜き勾配と称され、通常、1〜2°である。このため、成形品にも勾配が形成される。以上の説明からも明らかなように、第1胴部134の外面134aおよび内面134bは、抜き勾配に起因して生じる傾きが低減されている。かかる胴部131の形状は、後述するキャン130の製造方法によって実現される。
この傾きは、小さいほど望ましい。例えば、当該傾きは、0.3°以下とすることが望ましく、0.2°以下とすることがより望ましく、0°とすることが最も望ましい。本実施例では、外面134aおよび内面134bの傾きは0°である。つまり、外面134aおよび内面134bと回転中心軸線ARとは、正確に平行となっている。本実施例では、第2胴部135の外面および内面についても、回転中心軸線ARに対する傾きが0°となっている。
かかるキャン130は、ステータコア111と、第1胴部134とが周方向に当接するように、取り付けられる。第1胴部134の外面134aは、回転中心軸線ARに対して傾きを有していないので、ステータコア111と第1胴部134とは、対向範囲FRの全体にわたって確実に密着することができる。換言すれば、外面134aの回転中心軸線ARに対する傾きが低減された分だけ、当該傾きに起因してステータコア111と外面134aとの間に生じる局所的な隙間が低減されている。したがって、外面134aが回転中心軸線ARに対して傾きを有する場合と比べて、ステータコア111とロータ120との離隔距離を低減できる。また、第1胴部134は、上述したように、閉塞部132および第2胴部135と比べて薄肉化されているが、ステータコア111と第1胴部134とが、対向範囲FRの全体にわたって確実に密着することによって、第1胴部134の機械的強度がステータコア111によって補強される。
また、第1胴部134の内面134bは、回転中心軸線ARに対して傾きを有していないので、内面134bとロータ120との離隔距離は、回転中心軸線AR方向の任意の位置で一定になる。内面134bとロータ120とは、両者の干渉を避けるために所定の離隔距離を確保する必要があるため、内面134bが回転中心軸線ARに対して傾きを有している場合には、干渉を回避するために最低限必要な離隔距離を有する部位が局所的に生じる。一方、第1胴部134によれば、回転中心軸線ARに対して傾きを有する場合と比べて、当該傾きが低減された分だけ、ステータコア111とロータ120との離隔距離を低減できる。
さらに、本実施例においては、ステータコア111と第1胴部134とは、これらの当接箇所で接着剤によって接着される。このように、ステータコア111と第1胴部134とが接着剤によって接着されることにより、ステータコア111と第1胴部134とが一体的に形成された状態となる。このため、ステータコア111が第1胴部134の機械的強度をいっそう補強できる。なお、接着剤には、真空ポンプ20の稼働時における耐熱性を考慮して、耐熱性接着剤、例えば、シリコン系やエポキシ系などを使用可能である。
上述したキャン130は、以下のようにして製造することができる。まず、射出成形によって、胴部131、閉塞部132および開口部133に対応する部位を備えた成形品PMを製造する。次に、成形品PMのうちの外径側の面および内径側の面を加工することに
よって、当該加工の箇所における成形品PMの厚みを低減して、キャン130を製造する。かかる製造手順によれば、射出成形に起因する形状的制約にとらわれずに、キャンの形状の自由度を大きくできる。以下、成形品PMの加工について詳しく説明する。
図3は、キャンの製造方法、より具体的には、成形品PMの加工方法を示す。図3では、成形品PMの半分の断面のみを示している。成形品PMの第1胴部134に対応する部位には、上面211と下面221とが形成されている。上面211と下面221は、抜き勾配に起因して、回転中心軸線ARに対して1〜2°程度の傾きを有している。
本実施例では、かかる成形品PMのうちの上面211側と下面221側との両方を加工する。具体的には、成形品PMのうちの上面211側の上面側部位210を切削加工することによって、回転中心軸線ARに平行な外面134aを形成する。本実施例では、切削箇所は、外方側S1の部位、すなわち、第1胴部134および閉塞部132に対応する部位である。ただし、切削箇所は、第1胴部134に対応する部位を含んでいればよく、その他の部位の切削は省略可能である。
同様に、成形品PMのうちの下面221側の下面側部位220を切削加工することによって、回転中心軸線ARに平行な内面134bを形成する。本実施例では、切削箇所は、連結側S2の部位、すなわち、第1胴部134、第2胴部135および開口部133に対応する部位である。ただし、切削箇所は、第1胴部134に対応する部位を含んでいればよく、その他の部位の切削は省略可能である。
かかる切削加工は、本実施例では、旋盤加工によって行う。ただし、成形品PMの加工手法は、特に制限するものではなく、成形品PMの所要箇所の厚みを低減して、所要の形状を形成できるものであればよい。例えば、加工手法は、研削加工、研磨加工、エッチング、または、これらの組み合わせなどであってもよい。
かかる製造方法によれば、上述したキャン130を好適に製造できる。また、成形品PMの上面211側については、外方側S1のみを加工し、下面221側については、連結側S2のみを加工するので、全体にわたって所要量以上の厚みを有する成形品PMを製造し、当該成形品PMを加工する場合と比べて、加工に無駄がなく、効率的である。
B.変形例:
B−1.変形例1:
キャン130の第1胴部134の外面134aおよび内面134bのうちの一方のみが、回転中心軸線ARに対して0.7°以下の傾きを有していてもよい。この場合、成形品PMのうちの、上面211側および下面221側のうちの一方側のみを加工してもよい。こうしても、従来の構成と比べて、上述した効果をある程度奏する。
B−2.変形例2:
第1胴部134の対向範囲FRのうちの一部の部位のみが、回転中心軸線ARに対して0.5°以下の傾きを有していてもよい。こうしても、従来の構成と比べて、上述した効果をある程度奏する。
B−3.変形例3:
対向範囲FRは、必ずしも薄肉化する必要はなく、閉塞部132、あるいは、第2胴部135と同程度の厚みを有していてもよい。この場合、成形品PMに対して、第1胴部134の外面134aおよび内面134bの回転中心軸線ARに対する傾きを低減するのに必要な最低限の加工を行ってもよい。
B−4.変形例4:
キャン130は、必ずしも、外方側S1で閉じた形状を有している必要はない。例えば、第1胴部134が、外方側S1に延びて形成され、側板142に気密に当接していてもよい。かかる場合、対向範囲FRよりも外方側S1の第1胴部134の厚みは、対向範囲FRの厚みよりも大きくてもよい。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の組み合わせ、または、省略が可能である。
20…真空ポンプ
30…ロータ
31…第1段ロータ
32…第2段ロータ
33…第3段ロータ
34…ポンプ主軸
40…ケーシング
50,60…軸受部材
51,52…軸受
70…タイミングギア
100…モータ
110…ステータ
111…ステータコア
112…コイル部
120…ロータ
130…キャン
131…胴部
132…閉塞部
133…開口部
134…第1胴部
134a…外面
134b…内面
135…第2胴部
140…ステータフレーム
141…フレーム本体
142…側板
145…凹部
146…突出部
150…補強部材
153…Oリング
210…上面側部位
211…上面
220…下面側部位
221…下面
S1…外方側
S2…連結側
AR…回転中心軸線
PM…成形品
FR…対向範囲

Claims (5)

  1. 真空ポンプに連結され、該真空ポンプの回転駆動源として使用されるキャンドモータであって、
    ステータコアと、
    前記ステータコアの内側に配置されたロータと、
    前記ステータコアと前記ロータとの間に配置され、前記ステータコアと前記ロータとを隔離する樹脂製のキャンであって、前記ロータの回転中心軸線方向に延びる中空形状の胴部を有するキャンと
    を備え、
    前記胴部の外径側の面および内径側の面の少なくとも一方は、前記回転中心軸線方向における前記ステータコアと対向する対向範囲のうちの少なくとも一部の範囲における前記回転中心軸線に対する傾きが0.5度未満の略水平状である
    キャンドモータ。
  2. 請求項1に記載のキャンドモータであって、
    前記キャンは、前記対向範囲の厚みが、その他の部位の厚みよりも小さい
    キャンドモータ。
  3. 請求項2に記載のキャンドモータであって、
    前記キャンは、
    前記対向範囲よりも、前記回転中心軸線方向のうちの第1の側において、前記対向範囲と比べて、内径側の肉厚が大きく、
    前記対向範囲よりも、前記第1の方向と反対側の第2の側において、前記対向範囲と比べて、外径側の肉厚が大きい
    キャンドモータ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のキャンドモータを備えた真空ポンプ。
  5. 所定の方向に延びる中空形状の胴部を有する、キャンドモータ用のキャンの製造方法であって、
    射出成形によって、前記胴部に対応する部位を備えた成形品を製造する射出成形工程と、
    前記成形品のうちの外径側の面および内径側の面のうちの少なくとも一方の面を加工することによって、前記少なくとも一方の面の前記所定の方向に対する傾きを低減して、前記キャンを製造する加工工程と
    を備えたキャンの製造方法。
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