JP2014037066A - 食品ケース加工用シート状ブランク製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】食品ケース加工用シート状ブランク製造装置は、ブランク11の外形に沿って配置された刃部21を備える刃物ダイ20と、その刃物ダイ20との間にシート材を挟み込むことにより刃部21をシート材に押し付けるアンビルとを備え、刃物ダイ20には、刃部21に囲まれた内側に小孔22が設けられており、ブランク11をシート材から切り出す際に、小孔22を通じてブランク11を吸引する吸引機構25が設けられている。
【選択図】図3
Description
また、一枚のシート材を切り抜く1枚抜きの工程を採用した場合には、切り抜き後のブランクがカールしたり、位置ずれを起こしたりして、ハンドリングエラーや成形不良、模様ずれ等の様々な不具合を起こすことがある。
刃物ダイに設けられる小孔を通じて付加される吸引力は、ブランクに対して均等であることが望ましいことから、小孔の配置は、切り出そうとするブランク(刃部)の図形内において、なるべく対称性の高い配置とすることが望ましい。小孔の配置が不均等な場合、固定力の分布がブランクに対して偏在することとなり、ブランクのずれや変形を惹起するおそれがある。また、必要以上に大きな吸引力を付加することは、ブランクに皺などの変形が生じ易くなるため、吸引力は必要最低限に調整されることが望ましい。
アンビルをロールで形成することで、アンビルと刃物ダイの刃部との接触を面ではなく線で管理することができ、平行度等の管理が容易となるため、ブランクの加工精度を向上させることができる。
シート材とダミー材とを重ねて共加工し、ダミー材の厚さの途中まで刃部で切り込むことで、シート材から確実にブランクを切り出すことができる。また、刃物ダイの刃部とアンビルとを接触させることなく、ブランクを切り出すことができるため、刃部の摩耗が防止され、耐久性を向上させることができる。
図1は、本発明の食品ケース加工用シート状ブランク製造装置の一実施形態を示している。この食品ケース加工用シート状ブランク製造装置100は、食品ケース(図6参照)の原料となるシート材10から切り出したブランク11を成形することにより、食品ケースを製造するものであり、ブランク11の外形に沿って配置された刃部21を備える刃物ダイ20と、その刃物ダイ20との間にシート材10を挟み込むことにより、刃部21をシート材10に押し付けるアンビル30とを備える。
なお、製造される食品ケースの形状としては、楕円形の他にも円形、正方形及び長方形の四角形等があり、形状は制限されない。
刃部21は、刃物ダイ20の上面に突設されており(図2参照)、ブランク11の外形に沿ったパターンに形成され、このパターンが所定の間隔をおいて複数個配列されている。図1に示す食品ケース加工用シート状ブランク製造装置100では、ブランク11の外形に沿ったパターンが、その長手方向に沿って4つ並べられた状態の列が複数列配置された構成とされている。なお、刃部21は、機械加工やエッチング加工により、刃物ダイ20に一体に形成されている。
小孔22は、図2に示すように、成形するブランク11の形状及び大きさに応じて均等に吸引力が発揮され得るように、刃部21の内側に複数個形成されており、対称軸(X軸及びY軸)に対して互いに対称になるように配置されている。本実施形態の刃物ダイ20においては、1箇所の刃部21につき、X軸とY軸の交点に1個の小孔22と、X軸及びY軸に対して対称となる箇所に4個の小孔22とが配置され、ブランク11に対して均等に吸引力を付加することができる。
なお、小孔22の配置が不均等な場合、固定力の分布がブランク11に対して偏在することとなり、ブランク11のずれや変形を惹起するおそれがある。また、必要以上に大きな吸引力を付加することは、ブランク11に皺などの変形が生じ易くなるため、小孔22を通じて付加される吸引力は、必要最低限に調整されることが望ましい。
また、刃部21の先端とアンビル30の外周面とは、所定の間隔(クリアランス)をもって配置され、ブランク11の切り出しは、シート材10上にダミー材13を重ねて行われる構成とされている。シート材10を刃部21側に、ダミー材13をアンビル30側に配置して、これらシート材10及びダミー材13上でアンビル30を回転移動させると、刃部21の先端はシート材10を通過して切り込まれるが、刃部21とアンビル30とは接触することなく、刃部21の先端は、ダミー材13の途中位置まで食い込む構成となっている。
まず、加工対象のシート材10を、図4(a)に示すように、その上にダミー材13を重ねた状態で、刃物ダイ20とアンビル30との間に配置する。そして、アンビル30を刃物ダイ20上で上流側(図1に実線示す刃物ダイ20側の位置)から下流側(図1に二点鎖線で示す刃物ダイ20側の位置)に向けて回転移動させ、シート材10を刃部21に順次押し付ける。刃部21の高さは、シート材10の厚みより高く形成されており、刃部21の先端は、図4(b)に示すように、シート材10を通過してシート材10に重ねたダミー材13に所定量切り込まれるようになっている。したがって、刃部21のパターン形状に沿ってシート材10が打ち抜き加工され、ブランク11が製造される。また、ブランク11をシート材10から切り出す際には、吸引機構25によって小孔22を通じてブランク11が平らな状態に保持されている。
なお、シート材10は、間欠送りで刃物ダイ20とアンビル30との間に送り込まれるようになっており、食品ケース加工用シート状ブランク製造装置100では、長尺状のシート材10を使用することにより、連続的にブランク11を製造することができる。
さらに、シート材10とダミー材13とを重ねて共加工し、ダミー材13の厚さの途中まで刃部21で切り込むことで、シート材10から確実にブランク11を切り出すことができる。また、刃物ダイ20の刃部21とアンビル30とを接触させることなく、ブランク11を切り出すことができるため、刃部21の摩耗が防止され、耐久性を向上させることができる。
シート材として、片艶晒クラフトからなる紙材の片面に、PET樹脂をラミネートしたものを用いた。また、刃部の内側に小孔を形成した刃物ダイと、小孔を形成していない刃物ダイとを用意し、それぞれの刃物ダイを用いて、長径95mm、短径80mmの長円形ブランクを打ち抜いた。
小孔を形成してない刃物ダイによりブランクを打ち抜いた際には、ブランクに最大で15mmの反りが発生した。また、小孔を形成した刃物ダイによりブランクを打ち抜いた際には、反りは発生しなかった。
例えば、上記実施形態では、刃物ダイを平板状に形成し、アンビルを円筒状に形成した構成としたが、これに限定されるものではない。アンビルに対向するようにロールの外周面に刃部を形成する構成としても良いし、アンビルを平板状に形成する構成を採用することも可能である。
11 ブランク
12 食品ケース
12a 底部
12b 周壁部
13 ダミー材
20 刃物ダイ
21 刃部
22 小孔
25 吸引機構
26 バキューム
30 アンビル
40 マグネットベース
100 食品ケース加工用シート状ブランク製造装置
Claims (2)
- 食品ケースの原料となるシート材から切り出したブランクを成形することにより食品ケースを製造する食品ケース加工用シート状ブランク製造装置であって、前記ブランクの外形に沿って配置された刃部を備える刃物ダイと、該刃物ダイとの間に前記シート材を挟み込むことにより前記刃部を前記シート材に押し付けるアンビルとを備え、前記刃物ダイには、前記刃部に囲まれた内側に小孔が設けられており、前記ブランクを前記シート材から切り出す際に、前記小孔を通じて前記ブランクを吸引する吸引機構が設けられていることを特徴とする食品ケース加工用シート状ブランク製造装置。
- 前記ブランクは、少なくとも1つの対称軸を持つ対称形の平面シート形状であり、前記吸引機構の小孔が、前記対称軸に対して互いに対称になるように配置されることを特徴とする請求項1記載の食品ケース加工用シート状ブランク製造装置。
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