JP2014031390A - ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴム組成物へのシリカの分散性を改良し、未加硫ゴムの粘度を上げず、また、加硫速度を遅延させることなく、発熱性も改良できて、加工性も良好となるゴム組成物及びそれを用いたタイヤを提供する。
【解決手段】天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムから選択される少なくとも一種のゴム成分に対して、白色充填剤と、下記式(I)で表されるジアルカノールアミドの少なくとも一種とを含有してなることを特徴とするゴム組成物。
【化1】
Figure 2014031390

〔上記式(I)中において、Rは、炭素数1〜24のアルキル基又はアルケニル基を表し、該アルキル基及びアルケニル基は直鎖状、分枝鎖状及び環状の何れでもよく、また、RとRはそれぞれ独立して、ヒドロキシアルキル基またはオキシアルキレンユニットを有するヒドロキシアルキル基である。〕
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物及びそれを用いたタイヤに関し、更に詳しくは、ゴム組成物へのシリカの分散性を改良し、未加硫ゴムの粘度を上げず、また、加硫速度を遅延させることなく、発熱性も改良できて、加工性も良好となるゴム組成物及びそれを用いたタイヤに関する。
近年の省エネルギーの社会的な要請に伴い、自動車の燃料消費節約を目的として、タイヤ用ゴム組成物の低発熱性と湿潤路面でのグリップ性を両立させる充填剤として、シリカの配合が多用されている。
用いるシリカは、その表面官能基であるシラノール基の水素結合により粒子同士が凝集する傾向にあり、ゴム中へのシリカの分散を良くするためには混練時間を長くする必要がある。また、ゴム中へのシリカの分散が不十分なためゴム組成物のムーニー粘度が高くなり、押出しなどの加工性に劣るなどの欠点を有していた。さらに、シリカ粒子の表面が酸性であることから、加硫促進剤として使用される塩基性物質を吸着し、ゴム組成物の加硫が十分に行われず、貯蔵弾性率が上がらないという欠点を有していた。そのため、従来からシリカ配合ゴム組成物における加工性等の改良が求められている。
従来において、シリカ配合ゴム組成物における加工性等を改良する技術として、例えば、1)ゴム組成物における補強用シリカ充填材の分散を向上させる加工助剤として、シリカに対して弱い化学的反応性を示す極性末端と弾性重合体に対して弱い化学的反応性を示す非極性末端を有するアミド化合物(脂肪酸アミド)をシリカ配合ゴムに添加する技術(例えば、特許文献1参照)、2)ジアルカノールアミドとシランカップリング剤で表面処理されたシリカを用いることで低燃費性と耐摩耗性を向上させる技術(例えば、特許文献2参照)が知られている。
しかしながら、上記特許文献1には、本発明とは構造が異なるアミド化合物(脂肪酸アミド)をシリカ配合ゴムに添加することで加工性を向上させるとの記載があるが、加硫速度が遅くなるといった課題を有するものであり、また、上記特許文献2は、ジアルカノールアミドとシランカップリング剤で表面処理されたシリカを用いるものであり、加工性に関しての記載は全くなく、更に、実施例においてはシリカに対する添加量が少なく、加工性の向上や低ロス効果としては十分ではないといった課題があるものである。
一方、特定のアルカノールアミド化合物からなるゴムの硫黄ブルーム防止剤、この硫黄ブルーム防止剤をゴム組成物に配合する技術(例えば、特許文献3参照)が知られているが、シリカ配合における加工性向上に関する記載もなく、本発明とは発明の課題、使用用途及び技術思想が相違するものである。
特表2003−533574号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2010−59272号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開昭58−113235号公報(特許請求の範囲、実施例等)
本発明は、上記従来技術の課題等について、これを解消しようとするものであり、ゴム組成物へのシリカの分散性を改良し、未加硫ゴムの粘度を上げず、また、加硫速度を遅延させることなく、発熱性も改良できて、加工性も良好となるゴム組成物及びそれを用いたタイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題等に鑑み、鋭意検討した結果、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムから選択される少なくとも一種のゴム成分に対して、白色充填剤と、特定のジアルカノールアミドの少なくとも一種を含有することにより、上記目的のゴム組成物及びそれを用いたタイヤが得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(5)に存する。
(1) 天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムから選択される少なくとも一種のゴム成分に対して、白色充填剤と、下記式(I)で表されるジアルカノールアミドの少なくとも一種とを含有してなることを特徴とするゴム組成物。
Figure 2014031390
〔上記式(I)中において、Rは、炭素数1〜24のアルキル基又はアルケニル基を表し、該アルキル基及びアルケニル基は直鎖状、分枝鎖状及び環状の何れでもよく、また、RとRはそれぞれ独立して、ヒドロキシアルキル基またはオキシアルキレンユニットを有するヒドロキシアルキル基である。〕
(2) 前記ゴム成分100質量部に対し、白色充填剤を5〜200質量部、上記式(I)で表されるジアルカノールアミドを2.5〜15質量部含有してなることを特徴とする上記(1)記載のゴム組成物。
(3) 上記式(I)中のRとRのオキシアルキレンユニットは、下記式(II)および(III)で表され、RとRはそれぞれ独立した炭素数1〜6のアルキレン基であり、また、n、mは合計数が2〜8となるそれぞれ独立した数であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のゴム組成物。
−(RO)n−H ………(II)
−(RO)m−H ………(III)
(4) 更に、シランカップリング剤を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(5) 上記(1)〜(4)の何れか一つに記載のゴム組成物をタイヤ部材に用いてなることを特徴とするタイヤ。
本発明によれば、ゴム組成物へのシリカの分散性を改良し、未加硫ゴムの粘度を上げず、また、加硫速度を遅延させることなく、発熱性も改良できて、加工性も良好となるゴム組成物及びそれを用いたタイヤが提供される。
以下に、本発明の実施形態を詳しく説明する。
本発明のゴム組成物は、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムから選択される少なくとも一種のゴム成分に対して、白色充填剤と、下記式(I)で表されるジアルカノールアミドを少なくとも一種を含有してなることを特徴とするものである。
Figure 2014031390
〔上記式(I)中において、Rは、炭素数1〜24のアルキル基又はアルケニル基を表し、該アルキル基及びアルケニル基は直鎖状、分枝鎖状及び環状の何れでもよく、また、RとRはそれぞれ独立して、ヒドロキシアルキル基またはオキシアルキレンユニットを有するヒドロキシアルキル基である。〕
本発明のゴム組成物に用いるゴム成分は、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなる。ここで、ジエン系合成ゴムとしては、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン-プロピレン共重合体等が挙げられる。これらのゴム成分は、一種単独で用いても、二種以上をブレンドして用いてもよい。
本発明のゴム組成物に用いる白色充填剤としては、シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、クレー、炭酸カルシウム等が挙げられ、これらの中でも、補強性の観点から、シリカ及び水酸化アルミニウムが好ましく、シリカが特に好ましい。
用いることができるシリカとしては、特に制限はなく、市販のゴム組成物に使用されているものが使用でき、中でも湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、コロイダルシリカ等を使用することができ、特に、湿式シリカの使用が好ましい。
これらの白色充填剤の含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して5〜200質量部の範囲が好ましく、更に好ましくは、10〜150質量部の範囲とすることが望ましく、より更に好ましくは、20〜120質量部の範囲とすることが望ましい。特に、本発明の場合、シリカが上記ゴム成分100質量部に対して60質量部以上の高い含有であっても、本発明の効果を発揮できるものである。
この白色充填剤の含有量が上記ゴム成分100質量部に対してヒステリシスを低下させる効果の観点から、5質量部以上が好ましく、一方、作業性を向上させる観点から200質量部以下が好ましい。
用いる白色充填剤としてシリカを用いる場合には、補強性の観点から、シランカップリング剤を用いることが好ましい。
用いることができるシランカップリング剤は、特に制限なく、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−ニトロプロピルトリメトキシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、3−ニトロプロピルジメトキシメチルシラン、3−クロロプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどの少なくとも1種が挙げられる。
これらのシランカップリング剤の含有量は、シリカの配合量によって変動するものであるが、好ましくは、シリカ100質量部に対し、1〜20質量部、更に好ましくは、発熱性の観点から、6〜12質量部の範囲が望ましい。
シランカップリング剤の含有量がシリカ100質量部に対し、カップリング剤を入れる効果の観点から、1質量部以上が好ましく、一方、補強性、発熱性を維持する観点から、20質量部以下が好ましい。
本発明では、上記白色充填剤以外にも補強性充填剤として、カーボンブラックなどを併用できる。
用いることができるカーボンブラックは、特に制限なく、例えば、FEF、SRF、HAF、ISAF、SAFなどのグレードを用いることができる。
これらのカーボンブラックの含有量も、特に限定されるものではないが、好ましくは、前記ゴム成分100質量部に対し、0〜60質量部、更に好ましくは、10〜50質量部であることが望ましい。なお、発熱性を維持する観点から、60質量部以下が好ましい。
本発明に用いる下記式(I)で表されるジアルカノールアミドは、シリカ配合ゴムの未加硫粘度を低減し、加工性を改良して本発明の効果を発揮させるために含有するものである。
Figure 2014031390
〔上記式(I)中において、Rは、炭素数1〜24のアルキル基又はアルケニル基を表し、該アルキル基及びアルケニル基は直鎖状、分枝鎖状及び環状の何れでもよく、また、RとRはそれぞれ独立して、ヒドロキシアルキル基またはオキシアルキレンユニットを有するヒドロキシアルキル基である。〕
上記式(I)において、Rは、炭素数1〜24のアルキル基又はアルケニル基であり、該アルキル基及びアルケニル基は直鎖状、分枝鎖状及び環状の何れでもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソノニル基、デシル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イソセチル基、オクタデシル基、イソステアリル基、ドコシル基、テトラコシル基などのアルキル基、アリル基、3−ブテニル基、メタリル基、2−メチル−3−ブテニル基、3−メチル−3−ブテニル基、1,1,−ジメチル−2−プロペニル基、4−ペンテニル基、オレイル基、テトラコシリレン基などのアルケニル基が挙げられ、好ましくは、炭素数6〜18、さらに好ましくは炭素数11〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、該アルキル基及びアルケニル基は直鎖状、分枝鎖状及び環状の何れでもよく、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、ウンデシル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘプタデシル基、ヘプタデセニル基である。モノアルカノールアミドの原料となる脂肪酸としては、好ましくは、オクタン酸、ラウリン酸、テトラデカン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等が挙げられる。
また、式(I)において、RとRはそれぞれ独立して、ヒドロキシアルキル基またはオキシアルキレンユニットを有するヒドロキシアルキル基である。前記アルキル基としては、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、炭素数2〜3がより好ましい。
上記式(I)中のRとRは、下記式(II)および(III)で表されるものが好ましく、RとRはそれぞれ独立した炭素数1〜6のアルキレン基であり、また、n、mは合計数が2〜8となるそれぞれ独立した数であることが好ましい。
−(RO)n−H ………(II)
−(RO)m−H ………(III)
中でも、RとRが、共に、エチレン基やプロピレン基が好ましく、n+mは2〜5となるものが好ましく、さらに2となるものが好ましい。なお、n、mは独立して1〜7が好ましく、1〜4がさらに好ましく、1がより好ましい。n個のR、及びm個のRは、同一でも異なっていてもよい。
具体的に用いることができる上記式(I)で表されるジアルカノールアミドとしては、例えば、オクタン酸ジエタノールアミド、オクタン酸ジイソプロパノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、POE(5)ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、POE(5)オレイン酸ジエタノールアミドの少なくとも1種を挙げることができ、中でも、ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミドの使用が望ましい。なお、上記式(I)で表されるジアルカノールアミドの合成法は、既知であり、種々の製法により得ることができ、また、市販のものを使用してもよい。
これらのジアルカノールアミドの含有量は、好ましくは、ゴム成分100質量部に対して、2.5〜15質量部、更に好ましくは、本発明の更なる効果を発揮せしめる観点から、3〜15質量部が好ましく、3〜10質量部がより好ましい。また、ジアルカノールアミドの含有量は、白色充填剤100質量部に対して、0.5〜20質量部が好ましく、1〜15質量部がより好ましく、2〜12質量部がより更に好ましい。
このジアルカノールアミドの含有量が、ゴム成分100質量部に対して、2.5質量部以上では、未加硫粘度低減効果が高く、一方、15質量部以下では、加硫速度への影響が小さく好ましい。
本発明のゴム組成物には、上記ゴム成分、白色充填剤、上記式(I)で表されるジアルカノールアミドの他に、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、老化防止剤、軟化剤、ステアリン酸、亜鉛華、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫剤等を、本発明の目的を阻害しない範囲内で適宜選択して含有することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。
また、本発明のゴム組成物は、ゴム成分と、白色充填剤と、上記ジアルカノールアミドと、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とをロール、インターナルミキサー等の混練り機を用いて混練り、熱入れ、押出等することにより得られ、成形加工後、加硫を行い、タイヤトレッド、アンダートレッド、カーカス、サイドウォール、ビード部分等の空気入りタイヤのタイヤ部材の用途を始め、防振ゴム、ベルト,ホースその他の工業製品等の用途にも用いることができる。
このように構成されるゴム組成物が、何故、ゴム組成物へのシリカの分散性を改良し、未加硫ゴムの粘度を上げず、また、加硫速度を遅延させることなく、発熱性も改良できて、加工性も良好となるかは以下のように推察される。
すなわち、本発明のゴム組成物において、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムから選択される少なくとも一種のゴム成分に対して、白色充填剤であるシリカを配合した配合系に、上記式(I)で表されるジアルカノールアミドの少なくとも一種が含有されると、シリカ表面の疎水化により、シリカ同士の凝集を抑制し、未加硫ゴムの粘度も上がらず、また、シリカ表面での促進剤の吸着を抑制するため、加硫速度も遅延させることなく、発熱性も改良できて、加工性も良好となるものと推察される。なお、脂肪酸アミドなどよりもシリカ表面疎水化効果が高くこれらの化合物よりも加工性が良好となる。
次に、本発明のタイヤは、本発明のゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて、上記のように各種配合剤を含有させた本発明のゴム組成物が未加硫の段階でタイヤ部材として、例えば、トレッド用部材に押出し加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。このようにして得られた本発明のタイヤは、低発熱性に優れるので、低燃費性が良好であると共に、しかも該ゴム組成物の加工性が良好であるので、生産性にも優れたものとなる。
次に、製造例、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
<製造例1〜3>
用いるジアルカノールアミドは、下記各製造法等により得たものを使用した。
(製造例1)
500mLの4つ口フラスコにステアリン酸メチル350g(1.17モル)、及びジエタノールアミン123.3g(1.17モル)を仕込み、得られた混合物の0.05質量%のナトリウムメトキシドを加えて、減圧(50mmHg)/窒素雰囲気下、100℃で5時間攪拌して反応により生成したメタノールを除去した。その後、触媒のナトリウムメトキシドを当量のリン酸で中和、濾過を行い、ステアリン酸ジエタノールアミドを411g得た。
(製造例2)
上記製造例1から、4つ口フラスコを1000mlに、エステルをオレイン酸メチル690g(2.33モル)に、ジエタノールアミンの量を244.7g(2.33モル)に変えた以外は、製造例1と同様に反応を行い、オレイン酸ジエタノールアミドを812g得た。
(製造例3)
2.5リッターのエチレンオキサイド付加装置に、製造例2で得たオレイン酸ジエタノールアミド750g(2.03モル)とその0.1質量%のナトリウムメトキシドを仕込み、120℃でエチレンオキサイド447g(10.15モル)を付加させた。その後、真空にて脱気を行い、70℃まで冷却して抜き出した。その後、触媒のナトリウムメトキシドを当量のリン酸で中和、濾過を行い、POE(5)オレイン酸ジエタノールアミドを1125g得た。
〔実施例1〜12及び比較例1〜4〕
下記表1及び表2に示す配合処方で常法により、ゴム組成物を調製した。表中の数値は質量部である。
得られた各ゴム組成物について、下記測定方法により、未加硫ゴム粘度、スコーチタイム、加硫時間(T90)の測定を行った。また、得られたゴム組成物を160℃で14分間加硫した。得られた加硫ゴムに対し、下記測定方法により粘弾性(tanδ)の測定を行った。
これらの結果を下記表1及び表2に示す。
〔未加硫ゴム粘度、スコーチタイム、加硫時間(T90)の測定方法〕
未加硫ゴム粘度、スコーチタイムは、JIS K 6300−1:2001(ムーニー粘度、ムーニースコーチタイム)に準拠して行った。
加硫時間(T90)はJIS K6300−1994の振動式加硫試験機による加硫試験に準拠し、150℃にて測定を行った。
なお、評価は、比較例1及び3の値を100として指数表示した。未加硫ゴム粘度は、値が小さいほど作業性が良好であることを示し、スコーチタイムは、値が大きいほど加硫開始が遅くなり、また、値が小さいほど加硫開始が早くなり、ゴム焼けが生じるなどの好ましくないことを示す。加硫時間(T90)は値が小さいほど加硫時間が短くなり加硫生産性が良いことを示す。
〔粘弾性(tanδ)の測定方法〕
粘弾性測定装置(レオメトリックス社製)を使用し、温度50℃、歪み5%、周波数15Hzでtanδを測定し、比較例1及び3の値を100として指数表示した。この値が小さい程、低発熱性が良好であることを示す。
Figure 2014031390
Figure 2014031390
上記表1及び表2の*1〜*16は下記のとおりである。
*1)SBR#1723〔JSR社製〕(ゴム成分100質量部、油成分37.5質量部)
*2)シースト7HM〔東海カーボン社製〕
*3)東ソーシリカ株式会社製「ニプシールVN3」
*4)ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド
*5)マイクロクリスタリンワックス、オゾエース0701〔日本精蝋社製〕
*6)ノクラック6C〔大内新興化学工業社製〕
*7)ノンフレックスRD−S〔精工化学社製〕
*8)ノクセラーD〔大内新興化学工業社製〕
*9)ノクセラーDM〔大内新興化学工業社製〕
*10)サンセラーCM−G〔三新化学工業社製〕
*11)アマイドON〔オレイン酸アマイド、花王社製〕
*12)アミノーンL−02〔ラウリン酸ジエタノールアミド、花王社製〕
*13)製造例1の化合物
*14)製造例2の化合物
*15)製造例3の化合物
*16)タフデン2830〔旭化成ケミカルズ社製〕(ゴム成分100質量部、油成分37.5質量部)
上記表1及び表2から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜12のゴム組成物は、本発明の範囲外となる比較例1〜4に較べて、未加硫ゴム粘度、スコーチタイム、加硫時間(T90)、粘弾性(tanδ)の評価結果から、未加硫ゴムの粘度を上げず、また、加硫速度を遅延させることなく、発熱性も改良できて、加工性も良好となるゴム組成物となることが判明した。
タイヤトレッド、アンダートレッド、カーカス、サイドウォール、ビード部分等の空気入りタイヤのタイヤ部材の用途を始め、防振ゴム、ベルト、ホースなどのゴム製品に好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. 天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムから選択される少なくとも一種のゴム成分に対して、白色充填剤と、下記式(I)で表されるジアルカノールアミドの少なくとも一種とを含有してなることを特徴とするゴム組成物。
    Figure 2014031390
    〔上記式(I)中において、Rは、炭素数1〜24のアルキル基又はアルケニル基を表し、該アルキル基及びアルケニル基は直鎖状、分枝鎖状及び環状の何れでもよく、また、RとRはそれぞれ独立して、ヒドロキシアルキル基またはオキシアルキレンユニットを有するヒドロキシアルキル基である。〕
  2. 前記ゴム成分100質量部に対し、白色充填剤を5〜200質量部、上記式(I)で表されるジアルカノールアミドを2.5〜15質量部含有してなることを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
  3. 上記式(I)中のRとRは、下記式(II)および(III)で表され、RとRはそれぞれ独立した炭素数1〜6のアルキレン基であり、また、n、mは合計数が2〜8となるそれぞれ独立した数であることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴム組成物。
    −(RO)n−H ………(II)
    −(RO)m−H ………(III)
  4. 更に、シランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載のゴム組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか一つに記載のゴム組成物をタイヤ部材に用いてなることを特徴とするタイヤ。
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