JP5116448B2 - 連続気泡発泡体とその製造方法 - Google Patents

連続気泡発泡体とその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5116448B2
JP5116448B2 JP2007300357A JP2007300357A JP5116448B2 JP 5116448 B2 JP5116448 B2 JP 5116448B2 JP 2007300357 A JP2007300357 A JP 2007300357A JP 2007300357 A JP2007300357 A JP 2007300357A JP 5116448 B2 JP5116448 B2 JP 5116448B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foam
open
weight
cell foam
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007300357A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009126881A (ja
Inventor
久晃 小林
直也 奥村
恭浩 宇佐見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoac Corp
Inoac Technical Center Co Ltd
Original Assignee
Inoac Corp
Inoac Technical Center Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Inoac Corp, Inoac Technical Center Co Ltd filed Critical Inoac Corp
Priority to JP2007300357A priority Critical patent/JP5116448B2/ja
Publication of JP2009126881A publication Critical patent/JP2009126881A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5116448B2 publication Critical patent/JP5116448B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、連続気泡発泡体の製造方法に関し、さらに詳細には、常温・常圧で気体である物質を超臨界状態で含浸した後に圧力を解放する工程による、連続気泡発泡体の製造方法に関する。また、本発明は、そのような製造方法で得られる連続気泡発泡体に関する。
連続気泡発泡体は、通気性衣類、微細フィルター、ウイルス分離膜、人工肺、液体供給材、吸音材など、各方面に用いられている。
連続気泡発泡体を製造する方法としては、特許文献1の方法など、独立気泡発泡体を製造した後に、第2工程として、一対の回転ロールの間を通すなどの方法により、機械的応力によって破泡させて、連続気泡発泡体とする方法がある。
また、オレフィン系樹脂の連続気泡発泡体を得る方法として、シリコーン化合物を用いる方法(特許文献2、3)、強い核形成能の発泡剤と弱い核形成能の発泡剤を混入させる方法(特許文献4)などが挙げられ、またスチレン系樹脂においては、アニオン系またはカチオン系界面活性剤などを配合させる方法(特許文献5)がある。
特開2006−1096号公報 特開昭60−49657号公報 特開昭62−223243号公報 特開2002−194128号公報 特開2004−352927号公報 特開2000−263621号公報
しかしながら、上記の従来技術による製法には種々の問題点がある。
すなわち、特許文献1のような機械的応力によって破泡させる方法では、機械的応力をかけて連続気泡化する工程のための設備や、それを収容するためのスペースが必要になる。また、この方法では数百μm以上の直径の大きな独立気泡の連通化は可能であるが、微細なセル径の気泡を連通化させるのは困難である。
特許文献2、3の方法は、気泡径が大きいばかりでなく、化学発泡剤や整泡剤を使用し、またシリコーン化合物を使用するため、特に電気機器用途において不具合を起こす懸念がある。
本気泡の径が大きい問題に対し特許文献4の方法は、一般的なガス発泡法でありながらフロンガスを混合物することにより微細な連続気泡体を得ている。しかしながら、フロンガスによる発泡法はフロン規制により実施することが困難である。
超臨界ガスを用いたポリオレフィン系発泡体の製造方法では、クリーンで気泡の径が小さい発泡体が得られるものの、一般的に独立気泡である。わずかに連続気泡が得られる例として特許文献6があるが、この方法で得られる発泡体は充填材を大量に含み、その発泡倍率も10倍以内と、硬いものであった。
以上のように、超臨界法によるガス発泡法は微細な独立気泡を得るのには大変優れた方法であるが、十分に発泡させた連続気泡体を得ることは実施された例がなかった。
本発明の課題は、簡単な工程で、適度の柔軟性を有する微細な連続気泡発泡体を製造する方法を提供することである。本発明のもう一つの課題は、そのような方法で得られる連続気泡発泡体を提供することである。
本発明者らは、発泡させるポリマーとして、ポリオレフィンとエチレン−プロピレンゴムおよび/またはポリスチレン系熱可塑性エラストマーとを含むポリオレフィン系ポリマー組成物を用い、常温・常圧で気体である物質を、超臨界状態で含浸させた後に、圧力を解放して発泡させる工程を含み、かつノニオン系界面活性剤を存在させて発泡させることにより、微細な連続気泡発泡体を製造しうることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(A)(A1)ポリオレフィン(ただし、エチレン−プロピレンゴムを除く) (A)の50〜95重量%;および
(A2)エチレン−プロピレンゴムおよび/またはポリスチレン系熱可塑性エラストマー (A)の5〜50重量%
を含むポリマー組成物に、該ポリマー組成物100重量部あたり、(B)ノニオン系界面活性剤0.2〜10重量部を含有させて、常温・常圧で気体である物質を、超臨界状態で含浸させた後に、圧力を解放して、発泡倍率を10倍以上としたことを特徴とする、連続気泡発泡体の製造方法に関し、また、そのような製造方法で得られる連続気泡発泡体に関する。
本発明により、発泡剤自体やその分解生成物が系に残存したり、作業環境に影響を与えたりする発泡剤を用いたりせず、しかも機械的応力によって破泡させる工程を必要としない簡単な工程によって、ポリオレフィン系ポリマー組成物から連続気泡発泡体を製造することができる。これは、発泡の際に、上記(A)成分中に分散した上記(B)成分の作用により、形成されようとする独立気泡の壁面が不均一になって部分的に薄くなり、一部のセル壁が破れた状態で冷却されてセルの固化が行われ、連続気泡発泡体が形成されるためである。
また、本発明によって得られる連続気泡発泡体は、高い圧縮を受けた状態でも柔軟性があり、部材同士の密着性を高めることができる。さらに、発泡体が非架橋型なので、発泡体のリサイクルが可能である。
本発明で用いられる(A)成分は、(A1)ポリオレフィン(ただし、エチレン−プロピレンゴムを除く)50〜95重量%、好ましくは60〜90重量%、さらに好ましくは65〜85重量%、および(A2)エチレン−プロピレンゴムおよび/またはポリスチレン系熱可塑性エラストマー5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、さらに好ましくは15〜35重量%を含むポリマー組成物である。(A1)の割合が95重量%を越え、(A2)の割合が5重量%未満では、発泡体が充分な柔軟性を得られないばかりか、高発泡体を得にくい問題がある。一方、(A1)の割合が50重量%未満で、(A2)の割合が50重量%を越えると、やはり高発泡体を得にくいうえ、得られる発泡体の収縮が大きくなる問題がある。
(A1)ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、およびこれら相互のポリマーブレンドが例示される。ポリエチレンは、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンなどのいずれでもよく、ポリプロピレンは、アタクチック、イソタクチック、シンジオタクチック、ランダムなどのいずれでもよい。また、発泡に適するとされる主鎖骨格中に長鎖分岐を有するポリプロピレン(HMS−PP)や高分子量成分を含んで分子量分布の広いポリプロピレンなどの伸張粘度が高いポリプロピレンを使用しても良い。共重合体は、ランダム共重合体でもブロック共重合体でもよく、熱可塑性樹脂でも熱可塑性エラストマーでもよい。これらのうち、得られる発泡体に耐熱性を付与でき、また得られる発泡体の柔軟性を維持できることから、ランダム系ポリプロピレンが好ましい。ガス抜けがなく、発泡が容易なことから、(A1)成分のメルトフローレートは、230℃、2.1kgfにおいて0.1〜5g/10minが好ましく、0.3〜2g/10minがさらに好ましい。なお、エチレン−プロピレン共重合体には、硬化してゴム状弾性体となるエチレン−プロピレン共重合体(EPR)があるが、これは(A2)成分に包含されるので(A1)からは除外され、(A1)としては、樹脂状のエチレン−プロピレン共重合体が包含される。また、本発明で製造される連続気泡発泡体の性質を損ねない範囲で、他の熱可塑性ポリマーが存在してもよい。
(A2)のエチレンープロピレンゴムとしては、硬化してゴム状弾性体となる、エチレンとプロピレンの共重合体であるEPR(EPM)と;エチレン、プロピレンおよび少量の非共役ジエンの共重合体であるEPDMが包含される。非共役ジエンとしては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエンおよび1,4−ヘキサジエンが例示され、本発明においては、そのいずれを用いたものでもよい。
また、(A2)のポリスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、炭化水素鎖からなるポリマーの一端または両端にポリスチレンが結合したブロックコポリマーであればよく、例えば、スチレンとブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどとのブロックコポリマー、あるいはそれらのブロックコポリマーをさらに水素添加したものが挙げられ、例えば、スチレンブタジエンスチレンブロックコポリマー(SBS)、及びSBSを水素添加したスチレンエチレンブチレンスチレンブロックコポリマー(SEBS)、スチレンイソプレンスチレンブロックコポリマー(SIS)、及びSISを水素添加したスチレンエチレンプロピレンスチレンブロックコポリマー(SEPS)、スチレンイソプレンブタジエンイソプレンスチレンブロックコポリマー、及びそれを水素添加したスチレンエチレンエチレンプロピレンスチレンブロックコポリマー(SEEPS)、スチレンビニルイソプレンスチレンブロックコポリマー、及びその水素添加物、スチレンイソブチレンスチレンブロックコポリマー、スチレンブタジエンブロックコポリマー、及びその水素添加物、スチレンイソブチレンブロックコポリマー、及びその水素添加物などが挙げられ、単独で用いてもよいが、混合して用いることもできる。
上記(A2)成分については、その平均分子量は、高い方が好ましい。また、プロセスオイルなどで油展して用いてもよい。(A2)成分は、架橋反応を行わずにそのまま用いられる。
(B)ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)アルキルエーテルなどのアルキルポリエーテル類、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)脂肪酸エステルなどの脂肪酸ポリエーテルエステル類、ジポリオキシエチレン(ジポリオキシプロピレン)アルキルアミン、例えばジ(ジオキシエチレン)ステアリルアミンなど、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)ジアルキルアミン、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)アルキルアルキレンジアミンなどのアルキルポリエーテルアミン類、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)ソルビタンエステル、ソルビタンアルキルエステルなどのソルビタンエステル類、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)アルキルグリセリルエーテル、脂肪酸(ポリ)グリセリル、例えばステアリン酸モノグリセリル、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)脂肪酸グリセリルなどのアルキルグリセリルポリエーテルまたはエステル類、脂肪酸(ジ)エタノールアミドなどのアルカノールアミド類や、それら複数の混合物などが挙げられる。上記アルキル、脂肪酸、及びアルキレンの炭素数は、ポリオレフィン系ポリマー組成物との相溶性の点から、10以上の炭素数が好ましく、例えばC12(ラウリルまたはラウリレートなど)、C18(ステアリルまたはステアレートなど)、C22(ベヘニルまたはベヘニレートなど)などが挙げられる。また、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンなどのオキシアルキルの繰返し単位数は、1〜20が好ましく、更には10以下である。ポリグリセリルの繰り返し単位数も、1〜20が好ましく、更には10以下である。
更には、アルキルポリエーテルアミン、脂肪酸グリセリル、脂肪酸(ジ)エタノールアミドから選ばれた1種または混合物が好ましく使用でき、またステアリルアルコールなどの高級アルコールなどを添加してもよい。
一方、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤は、連続気泡化が得られなかったり、分解性が悪かったり、蛋白変性、皮膚障害など毒性が高く人体・環境汚染問題が発生したりする問題がある。
(B)成分の配合量は、(A)ポリマー組成物100重量部当たり0.2〜10重量部が必要であり、好ましくは0.3〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜3重量部である。(B)成分が0.2重量部未満では、必要な連続気泡化が得られず、通気性の低い発泡体しか得られない。一方、10重量部を越えると、破泡が進行しすぎて、発泡体が収縮する。
本発明においては、(A1)、(A2)、(B)成分、および場合によって任意に配合する成分を、高分子材料の混合に適した混合手段によって混合して、発泡性組成物を調製する。この際、任意に配合する成分として、得られる発泡体に適切な性質を与え、または発泡体の作製や加工を容易にするために、この発泡性組成物に、使用目的に応じて、流動パラフィン、炭化水素系プロセスオイル、高級脂肪酸グリセリンエステル、高級脂肪酸アミドのような滑剤;リン酸エステル、リン酸メラミンまたはリン酸ピペラジン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アンチモン、炭酸亜鉛、塩素化パラフィン、ヘキサクロロシクロペンタジエンのような難燃剤;芳香族アミン類、ベンゾイミダゾール類、ジチオカルバミン酸塩類、フェノール化合物、亜リン酸エステル類のような老化防止剤;2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンのような酸化防止剤;導電性カーボンブラック、銅粉、ニッケル粉、酸化スズのような導電材;カーボンブラック、有機顔料、染料、それらを含有するマスターバッチのような着色剤;ならびにシリカ、アルミナ、酸化チタンおよび上記の各種添加剤のうち充填剤の機能を有するもののような充填剤などを配合することができる。
前記発泡性組成物に超臨界状態で含浸させる、常温・常圧で気体である物質としては、この超臨界状態で発泡性組成物中のポリマーに浸透するものであればよく、窒素、ヘリウム、二酸化炭素、プロパン、ブタンなど、およびそれらの混合ガスが例示され、取扱いが容易で、安全性が高く、作業環境が優れていることから、二酸化炭素および窒素が好ましく、二酸化炭素が特に好ましい。
常温・常圧で気体である物質を発泡性組成物に含浸させる温度は、効率的に機能性の発泡体が得られることから、該物質を超臨界状態にさせる温度であり、示差走査熱量計による測定によって得られた発泡性組成物中のポリマーの結晶化ピーク温度より20〜40℃高い温度であることが、特に好ましい。
また、含浸圧力は、含浸が完全に行われ、また微細なセルを得るために、含浸された常温・常圧で気体である物質を超臨界状態にするように、8〜15MPaが好ましく、特にガス抜けしにくくするために、10〜15MPaがより好ましい。
常温・常圧で気体である物質を発泡性組成物に含浸させる時間は、必要な含浸量および含浸温度・圧力によって異なるが、通常3〜30分、好ましくは5〜20分である。
本発明においては、上記の条件で、常温・常圧で気体である物質を発泡性組成物中のポリマーに含浸させた後、圧力を解放することで連続気泡となるように発泡させる。圧力を、減少速度を通常0.3〜3.0MPa/s、好ましくは0.5〜2.0MPa/sで減少させることにより、連続気泡となるように発泡させることができる。
本発明では発泡性組成物を連続気泡となるように発泡させる際、発泡倍率を10倍以上とすることが必要である。10倍未満であると、得られる発泡体に優れた柔軟性を付与できない問題が生じる。本発明の発泡体は、さらに柔軟にするために、12倍以上、特に15倍以上の発泡倍率が好ましい。なお、発泡倍率の上限は特に制限されないが、機械強度の点から、100倍以下、好ましくは80倍以下、より好ましくは50倍以下である。
前記の10倍以上の発泡倍率となるような発泡とともに、押出成形のような方法で成形して、連続気泡発泡体の成形体を得ることができる。押出機としては、単軸タンデム型押出機を用い、場合によっては二軸押出機と組み合わせて用いてもよい。
本発明の製造方法において、後工程として、切断、スキン層の除去などを行って所定のサイズに加工することができる。発泡工程において連続気泡発泡体が直接に得られるので、機械的応力により独立気泡を破泡させて連続気泡化させる工程の必要はない。
本発明によって、発泡倍率が10倍以上、気泡の平均セル径が200μm以下のマイクロセルを有する、連続気泡の平均細孔径が10μm以下の、高発泡で、圧縮荷重をかけた状態での柔軟性に優れた連続気泡発泡体が得られる。柔軟性としては、50%圧縮荷重における柔軟性が0.02MPa以下が好ましく、更に好ましくは0.015MPa以下である。本柔軟性が0.02MPaを超えると凹凸部への追従性が乏しくなるなど硬くなる傾向にある。本発明では、柔軟性が0.02MPa以下の連続気泡発泡体が得られ、微細フィルターおよび低硬度シール材に有用である。
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明する。本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例および比較例において、下記のポリマーを用いた。なお、部は重量部を表す。
PP:ランダム型ポリプロピレン、PE:低密度ポリエチレン、EPDM:EPDM(エチレン単位29.5モル%、プロピレン単位66.0モル%、エチリデンノルボルネン単位4.5モル%)、SEBS:スチレンブタジエントリブロックポリマーの水素添加物(スチレン比率20%、数平均分子量約10万)、核剤:煙霧質シリカ、安定剤:テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]ペンタエリトリトール、界面活性剤A:オレイン酸ジエタノールアミド、界面活性剤B:グリセリロールモノステアレート、界面活性剤C:ジ(ジオキシエチレン)ステアリルアミン、界面活性剤D:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
実施例および比較例で得られた発泡体の性質を、次の方法で評価した。
(1)見掛け比重:JIS K7112に準拠した電子比重計MD-200S(ミラージュ貿易株式会社商品名)を用いて、発泡体の見掛け比重を測定した。なお、発泡倍率は、未発泡の組成物の比重とから算出した。
(2)平均セル径:電子走査型顕微鏡JXA-6100P(日本電子株式会社商品名)を使用し、視野内に観測される全セルの短径、長径を測定し平均した。
(3)細孔径分布:JIS K3832に準拠するPerm-Polometer(Porous Material Inc.商品名)を用いて、最大細孔径、細孔径分布および最少細孔径を測定し、平均細孔径を算出した。
(4)通気性:フラジール型通気性試験機を用い、JIS L1004により、通気性を測定した。すなわち、適切なオリフィスをテーブルに設置し、試験片を固定して空気を流し、その際のマノメーターの水位を読み取って、流量換算表から流量を算出した。
(5)柔軟性:オートグラフAGS-5KNB(株式会社島津製作所商品名)を用いて、元の厚さに対して50%につぶした時のひずみ−応力曲線を求め、それより柔軟性を算出した。
実施例1
表1に示す配合比になるよう、均質となるようミキサーにて混合してポリマー組成物を調製した。これを単軸タンデム型押出機において、樹脂温度185℃設定して加熱しながら、圧力10MPaにて二酸化炭素を圧入して溶解させ、10分経過した後、圧力を、減少速度1.5MPa/sで減少させつつ温度168℃で押出して、発泡体を得た。
割り機にてこの発泡体の両面をスライスすることにより0.7mm厚の均一な連続気泡体を得た。見掛け比重は0.044g/cm3、発泡倍率は20.9倍(未発泡比重0.92g/cm3)、平均セル径は180μm、連通した細孔径は、最大40μm、最小5μm、平均9μmであり、通気性7.0cm3/cm2/s、柔軟性0.011MPaであった。
Figure 0005116448
実施例2〜6
実施例1と同様に、表1に示す配合比になるように混合し、発泡体を得た。結果を表1に示す。実施例1に対し、実施例2ではノニオン系界面活性剤の量を増やし、実施例3,4、5ではノニオン系界面活性剤の種類と配合量を変更し、実施例5では樹脂の種類を変更したが、いずれも柔軟で良好な通気性が確認できた。
比較例1〜3
実施例1と同様に、表1に示す配合比になるように混合し、発泡体を得た。結果を表1に示す。ノニオン系界面活性剤のない比較例1、ノニオン系ではない界面活性剤の比較例2、ノニオン系界面活性剤が少量の比較例3では通気性がなかった。また、連続気泡は認められず、平均細孔径は測定できなかった。
本発明によって、簡単な工程で、連続気泡発泡体を製造することができる。本発明によって得られる連続気泡発泡体は、通気性衣類(たとえばムレ防止用衣類、下着用パット)、微細フィルター、ウイルス分離膜、人工肺、液体供給材、吸音材、低硬度シールなど、各方面への用途に有用である。

Claims (4)

  1. (A)(A1)ポリオレフィン(ただし、エチレン−プロピレンゴムを除く) (A)の50〜95重量%;および
    (A2)ポリスチレン系熱可塑性エラストマー (A)の5〜50重量%
    を含むポリマー組成物に、該ポリマー組成物100重量部あたり、(B)ノニオン系界面活性剤としてアルキルポリエーテルアミン及び脂肪酸グリセリルの中から選ばれた1種または2種0.2〜10重量部を含有させて、常温・常圧で気体である物質を、超臨界状態で含浸させた後に、圧力を解放して、発泡倍率を10倍以上としたことを特徴とする、連続気泡発泡体の製造方法。
  2. 常温・常圧で気体である物質が二酸化炭素であり、発泡体を押出機で成形する、請求項1に記載の連続気泡発泡体の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法によって製造された連続気泡発泡体。
  4. 50%圧縮荷重における柔軟性が0.02MPa以下であることを特徴とする、請求項3記載の発泡体。
JP2007300357A 2007-11-20 2007-11-20 連続気泡発泡体とその製造方法 Active JP5116448B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007300357A JP5116448B2 (ja) 2007-11-20 2007-11-20 連続気泡発泡体とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007300357A JP5116448B2 (ja) 2007-11-20 2007-11-20 連続気泡発泡体とその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009126881A JP2009126881A (ja) 2009-06-11
JP5116448B2 true JP5116448B2 (ja) 2013-01-09

Family

ID=40818154

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007300357A Active JP5116448B2 (ja) 2007-11-20 2007-11-20 連続気泡発泡体とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5116448B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5410221B2 (ja) * 2009-09-29 2014-02-05 積水化成品工業株式会社 ポリプロピレン系樹脂発泡体
JP5600835B2 (ja) * 2009-09-29 2014-10-08 積水化成品工業株式会社 透湿防水シートの製造方法
JP2011132420A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Sekisui Plastics Co Ltd ポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法及びポリプロピレン系樹脂発泡体
JP2014031390A (ja) * 2010-11-24 2014-02-20 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ
JP5782456B2 (ja) * 2010-11-24 2015-09-24 株式会社ブリヂストン ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ
JP5938395B2 (ja) * 2011-03-28 2016-06-22 積水化成品工業株式会社 ポリオレフィン系樹脂発泡体及びそれを用いたポリオレフィン系樹脂発泡防塵材
JP2013253241A (ja) * 2012-05-11 2013-12-19 Nitto Denko Corp 樹脂発泡体及び発泡シール材
JP6018495B2 (ja) * 2012-12-14 2016-11-02 株式会社イノアック技術研究所 オレフィン系樹脂発泡体及びその製造方法
WO2017002957A1 (ja) * 2015-07-02 2017-01-05 日東電工株式会社 エチレン・プロピレン・ジエンゴム発泡体およびシール材
JP6757609B2 (ja) * 2015-07-02 2020-09-23 日東電工株式会社 エチレン・プロピレン・ジエンゴム発泡体およびシール材
JP6997563B2 (ja) * 2017-09-08 2022-01-17 株式会社イノアックコーポレーション 透湿防水シート及び衣料用生地

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3883864B2 (ja) * 2001-12-28 2007-02-21 積水化成品工業株式会社 無架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート及びその製造方法
JP2004250529A (ja) * 2003-02-19 2004-09-09 Nitto Denko Corp ポリオレフィン系樹脂発泡体用組成物とその発泡体、および発泡体の製造方法
JP4881010B2 (ja) * 2005-02-08 2012-02-22 ダイセルノバフォーム株式会社 連続気泡発泡体用樹脂組成物及びそれを用いた連続気泡発泡体
JP5121243B2 (ja) * 2006-03-30 2013-01-16 Jsr株式会社 ポリオレフィン系樹脂発泡体とその製造方法
JP5008965B2 (ja) * 2006-12-22 2012-08-22 株式会社イノアックコーポレーション 連続気泡発泡体とその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009126881A (ja) 2009-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5116448B2 (ja) 連続気泡発泡体とその製造方法
JP4036601B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡体及びその製造方法
JP5008965B2 (ja) 連続気泡発泡体とその製造方法
KR100798204B1 (ko) 폴리올레핀 수지 발포체용 조성물, 폴리올레핀 수지발포체, 및 이의 제조방법
US20040162358A1 (en) Composition for polyolefin resin foam and foam thereof, and method for producing foam
JP7326023B2 (ja) 熱可塑性エラストマー発泡粒子及びその成形体
JP6082239B2 (ja) 樹脂発泡体シート、樹脂発泡体シート製造方法、及び樹脂発泡複合体
EP3072922B1 (en) Polyethylene resin foamed particles, polyethylene resin in-mold expansion-molded article, and methods respectively for producing those products
JP2010100826A (ja) 連続気泡発泡シート及び連続気泡発泡シート製造方法
JP6378730B2 (ja) 発泡粒子成形体
JP7053594B2 (ja) オレフィン系熱可塑性エラストマー架橋発泡粒子
TWI520996B (zh) 聚烯烴系樹脂發泡體及使用該樹脂發泡體之聚烯烴系樹脂發泡防塵材
JP6394150B2 (ja) 発泡体、それからなる積層体、成形体及び自動車内装材
JP2011132356A (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡粒子、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体、及びポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法
WO2018084245A1 (ja) 発泡粒子及び発泡粒子成形体
WO2018052125A1 (ja) 発泡粒子とその成形体
JP5269368B2 (ja) 親水性マイクロセル連続気泡発泡体とその製造方法
JP2005239995A (ja) 熱可塑性樹脂発泡体シート及び熱可塑性樹脂発泡体シートの製造方法
EP3269762B1 (en) Polyethylene resin foam particles having antistatic performance, and polyethylene resin in-mold foam-molded article and method for manufacturing same
JP4940688B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子の製造方法
JP2014040507A (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡粒子及びその成形体
JP2024075550A (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡体及び止水材
JP2018080226A (ja) 発泡粒子成形体及び靴底用クッション
JP6272896B2 (ja) スチレン発泡体のための気泡サイズ拡大剤
JP2024039124A (ja) 発泡体及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121009

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5116448

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151026

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250