JP2014029935A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヘテロ接合を有する半導体装置において、ゲート閾値電圧とオン抵抗のトレードオフの関係を改善する。
【解決手段】 HFET1は、チャネル層15に埋設されている埋設部分24aを有しており、チャネル層15のバンドギャップ幅よりも実質的に広いバンドギャップ幅の半導体の下地領域24を備えている。ヘテロ接合に平行な所定断面には、下地領域24の埋設部分24aが現れる第1範囲と、チャネル層15の一部が現れる第2範囲が存在している。平面視したときに、第1範囲は、ゲート部22の存在範囲の少なくとも一部を含む。平面視したときに、第2範囲は、ゲート部22とドレイン電極21の間の少なくとも一部、及びゲート部22とソース電極23の間の少なくとも一部の少なくともいずれか一方を含む。
【選択図】 図1

Description

本明細書で開示される技術は、ヘテロ接合を有する半導体装置に関する。
ヘテロ接合近傍に形成される2次元電子ガス層を利用する半導体装置が開発されている。一般的に、この種の半導体装置は、窒化ガリウム(GaN)のチャネル層と窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)の電子供給層を備えている。チャネル層と電子供給層がヘテロ接合を構成しており、2次元電子ガス層がチャネル層に形成される。この種の半導体装置はさらに、ドレイン電極、ソース電極、及びゲート部を備えている。ドレイン電極とソース電極は、チャネル層に形成される2次元電子ガス層にオーミック接続される。ゲート部は、ドレイン電極とソース電極の間に配置されており、ヘテロ接合面に対向する。
特許文献1には、チャネル層下に窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)の下地層が設けられた半導体装置が開示されている。チャネル層下にバンドギャップ幅の広い下地層が設けられていると、チャネル層に形成される2次元電子ガス層の電子に対するポテンシャルが上昇するので、ゲート閾値電圧を上昇させることができる。
特開2007−311733号公報
ゲート閾値電圧は、下地層のアルミニウムの組成比及び膜厚に依存して変動する。例えば、下地層のアルミニウムの組成比を大きくすると、2次元電子ガス層の電子に対するポテンシャルが上昇し、ゲート閾値電圧を上昇させることができる。また、下地層の膜厚を厚くしても、2次元電子ガス層の電子に対するポテンシャルが上昇し、ゲート閾値電圧を上昇させることができる。
しかしながら、特許文献1の下地層は、ドレイン電極とソース電極の間の全範囲に亘ってチャネル層下に設けられている。このため、ドレイン電極とソース電極の間の2次元電子ガス層の電子に対するポテンシャルは、下地層のアルミニウムの組成比及び膜厚に依存して一様に上昇する。特許文献1の技術では、ゲート閾値電圧を上昇させようとすると、ゲート部の下方以外の領域に対応する2次元電子ガス層の電子に対するポテンシャルも上昇するので、オン抵抗も上昇する。すなわち、特許文献1の技術では、閾値電圧とオン抵抗の間にトレードオフの関係が存在する。
本明細書で開示される技術は、ヘテロ接合を有する半導体装置において、高い閾値電圧と低いオン抵抗を両立させることを目的としている。
本明細書で開示される半導体装置は、半導体のチャネル層、半導体の電子供給層、ドレイン電極、ソース電極、ゲート部、及び半導体の下地領域を備えている。電子供給層は、チャネル層上に設けられており、チャネル層とヘテロ接合する。ドレイン電極は、チャネル層に形成される2次元電子ガス層の第1部分に接続する。ソース電極は、2次元電子ガス層の第1部分とは異なる第2部分に接続する。ゲート部は、ドレイン電極とソース電極の間に配置されており、チャネル層と電子供給層のヘテロ接合面に対向する。下地領域は、チャネル層に埋設されている埋設部分を有しており、チャネル層のバンドギャップ幅よりも実質的に広いバンドギャップ幅である。ヘテロ接合に平行な所定断面には、下地領域の埋設部分が現れる第1範囲と、チャネル層の一部が現れる第2範囲が存在している。第1範囲は、平面視したときに、ゲート部の存在範囲の少なくとも一部を含む。第2範囲は、平面視したときに、ゲート部とドレイン電極の間の少なくとも一部を含んでもよい。第2範囲は、平面視したときに、ゲート部とソース電極の間の少なくとも一部を含んでもよい。又は、第2範囲は、平面視したときに、ゲート部とドレイン電極の間の少なくとも一部、及びゲート部とソース電極の間の少なくとも一部の双方を含んでもよい。
上記態様の半導体装置によると、2次元電子ガス層のポテンシャルに影響を与える下地領域の埋設部分が、ゲート部の下方に選択的に設けられている。このため、ゲート部の下方の2次元電子ガス層の電子に対するポテンシャルを選択的に上昇させることができる。これにより、上記態様の半導体装置では、高い閾値電圧と低いオン抵抗を両立させることができる。
HFET1の要部断面図を模式的に示す。 HFET1の他の一例の要部断面図を模式的に示す。 図1のIII-III線に対応した要部断面図を模式的に示す。 HFET1の他の一例の要部断面図を模式的に示す。 図4のHFET1の下地領域の要部拡大断面図を模式的に示す。 HFET1の製造工程時の要部断面図を模式的に示す。 HFET1の製造工程時の要部断面図を模式的に示す。 HFET1の製造工程時の要部断面図を模式的に示す。 HFET1の製造工程時の要部断面図を模式的に示す。 HFET1の製造工程時の要部断面図を模式的に示す。 HFET2の要部断面図を模式的に示す。 HFET2の製造工程時の要部断面図を模式的に示す。 HFET2の製造工程時の要部断面図を模式的に示す。 HFET2の製造工程時の要部断面図を模式的に示す。
以下、本明細書で開示される技術の特徴を整理する。なお、以下に記す事項は、各々単独で技術的な有用性を有している。
(第1特徴)本明細書で開示される半導体装置の一例は、半導体のチャネル層、半導体の電子供給層、ドレイン電極、ソース電極、ゲート部、及び半導体の下地領域を備えていてもよい。電子供給層は、チャネル層上に設けられており、チャネル層とヘテロ接合してもよい。チャネル層と電子供給層の間には、必要に応じて、他の半導体層が設けられていてもよい。電子供給層のバンドギャップ幅は、チャネル層のバンドギャップ幅よりも広くてもよい。ドレイン電極は、チャネル層に形成される2次元電子ガス層の第1部分に接続してもよく、オーミック接続するのが望ましい。ソース電極は、2次元電子ガス層の第1部分とは異なる第2部分に接続してもよく、オーミック接続するのが望ましい。ゲート部は、ドレイン電極とソース電極の間に配置されており、チャネル層と電子供給層のヘテロ接合面に対向してもよい。ゲート部には、ショットキー型、及び絶縁ゲート型が含まれる。下地領域は、チャネル層に埋設されている埋設部分を有していてもよい。また、下地領域は、チャネル層のバンドギャップ幅よりも実質的に広いバンドギャップ幅の半導体であってもよい。下地領域の一部が埋設部分であってもよく、下地領域の全体が埋設部分であってもよい。ヘテロ接合に平行な所定断面には、下地領域の埋設部分が現れる第1範囲と、チャネル層の一部が現れる第2範囲が存在していてもよい。ここで、ヘテロ接合に平行な所定断面とは、下地領域の埋設部分が含む深さで切断したときの断面である。第1範囲は、平面視したときに、ゲート部の存在範囲の少なくとも一部を含むように配置されていてもよい。なお、第1範囲は、ゲート部の存在範囲に含まれるのが望ましい。第2範囲は、平面視したときに、ゲート部とドレイン電極の間の少なくとも一部を含むように配置されていてもよい。第2範囲は、平面視したときに、ゲート部とソース電極の間の少なくとも一部を含むように配置されていてもよい。又は、第2範囲は、平面視したときに、ゲート部とドレイン電極の間の少なくとも一部、及びゲート部とソース電極の間の少なくとも一部の双方を含むように配置されていてもよい。なお、第2範囲は、平面視したときに、ゲート部とドレイン電極の間の少なくとも一部を含むように配置されているのが望ましい。
(第2特徴)本明細書で開示される半導体装置は、チャネル層下に設けられている防止層をさらに備えていてもよい。ここで、下地領域は、ドレイン電極側の第1側面、ソース電極側の第2側面、第1側面と第2側面の間を延びている下面を有していてもよい。防止層は、第1側面、第2側面、及び下面の少なくともいずれか1つの面に接触しており、下地領域の下方を経由する電流を遮断するように構成されていてもよい。この態様の半導体装置によると、下地領域の下方を経由して流れるリーク電流を抑制することができる。
(第3特徴)チャネル層、電子供給層、及び下地領域の半導体は、窒化物半導体であってもよい。
(第4特徴)第3特徴において、下地領域の半導体は、化学式AlInGa1−x−yN(0<x≦1、0≦y<1、0<x+y≦1)で表されてもよい。この下地領域では、アルミニウムの組成比を増加させることで、バンドギャップ幅を増加させることができる。
(第5特徴)第4特徴において、下地領域に含まれるアルミニウムの組成比が、少なくとも一方向に沿って変化していてもよい。なお、下地領域に含まれるアルミニウムの組成比は、連続的に変化していてもよく、非連続的に(ステップ状に)変化していてもよい。この態様の半導体装置では、下地領域のアルミニウムの組成比が適宜調整されることで、格子不整合に起因して下地領域に加わる歪みが抑えられる。
(第6特徴)第5特徴において、下地領域には、アルミニウムを含む第1膜とアルミニウムを含まない第2膜が繰り返し設けられていてもよい。この態様の半導体装置では、アルミニウムを含まない第2膜が断続的に設けられることによって、格子不整合に起因して下地領域に加わる歪みの蓄積が抑えられる。
(第7特徴)第6特徴において、第1膜が第2膜よりも厚くてもよい。下地領域の実質的なバンドギャップ幅が広くなるので、ゲート閾値電圧を高くすることができる。
図1に示されるように、ヘテロ接合電界効果トランジスタ1(以下、HFET1という)は、基板11、バッファ層12、GaN層13、防止層14、チャネル層15、電子供給層16、キャップ層17、及びパッシベーション層18を備えている。
基板11は、その表面に窒化物半導体を形成することが可能な材料であり、一例では、シリコン、サファイア、炭化珪素が用いられる。バッファ層12は、基板11の上面に接触して設けられており、基板11とGaN層13の間の格子不整合を緩和するための層である。GaN層13は、バッファ層12の上面に接触して設けられており、その材料がノンドープの窒化ガリウム(GaN)の単結晶である。防止層14は、GaN層13の上面の一部に接触して設けられており、その材料が窒化アルミニウム(AlN)の単結晶である。換言すると、防止層14は、チャネル層15の下面の一部に接触して設けられている。
チャネル層15は、防止層14の上面及び後述する下地領域24の上面に接触して設けられており、その材料がノンドープの窒化ガリウム(GaN)の単結晶である。一例では、チャネル層15の厚みは、防止層14上において約0.4μmであり、下地領域24上において約5nmである。電子供給層16は、チャネル層15の上面に接触して設けられており、その材料がノンドープの窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)の単結晶である。一例では、電子供給層16のアルミニウムの組成比が約0.25であり、その厚みが約15nmである。チャネル層15と電子供給層16は、ヘテロ接合を構成している。図中破線で示すように、チャネル層15と電子供給層16のヘテロ接合面のうち、チャネル層15内には2次元電子ガス層が形成される。
キャップ層17は、電子供給層16の上面に接触して設けられており、その材料がノンドープの窒化ガリウム(GaN)の単結晶である。一例では、キャップ層17の厚みは、約2nmである。キャップ層17は、コラプス現象を抑えるために設けられており、電荷が電子供給層16又はチャネル層15に蓄積するのを抑制する。パッシベーション層18は、キャップ層17上に設けられており、その材料が窒化シリコン(SiN)のCVD膜である。
HFET1はさらに、ドレイン電極21、ゲート部22、ソース電極23、及び下地領域24を備えている。
ドレイン電極21は、パッシベーション層18、キャップ層17、電子供給層16を貫通してチャネル層15に接触しており、その材料がチタン(Ti)とアルミニウム(Al)を積層したものである。ドレイン電極21は、チャネル層15に形成される2次元電子ガス層の一部にオーミック接続している。ソース電極23も同様に、パッシベーション層18、キャップ層17、電子供給層16を貫通してチャネル層15に接触しており、その材料がチタン(Ti)とアルミニウム(Al)を積層したものである。ソース電極23は、チャネル層15に形成される2次元電子ガス層の一部にオーミック接続している。
ゲート部22は、ドレイン電極21とソース電極23の間に配置されており、チャネル層15と電子供給層16のヘテロ接合面の一部にキャップ層17を介して対向している。ゲート部22は、ショットキー型であり、その材料がニッケル(Ni)である。ゲート部22は、キャップ層17の表面に接触して設けられているが、この例に代えて、キャップ層17の一部を除去して電子供給層16の表面に接触して設けられていてもよい。また、図2に示すように、ゲート部22は、絶縁ゲート型であってもよい。絶縁ゲート型のゲート部22は、絶縁ゲート膜22aと、絶縁ゲート膜22aで被覆されているゲート電極22bを有する。絶縁ゲート型のゲート部22も、キャップ層17の一部を除去して電子供給層16の表面に接触して設けられていてもよい。
下地領域24は、GaN層13と防止層14とチャネル層15に埋設して設けられている。下地領域24は、その材料が窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)の単結晶である。一例では、下地領域24のアルミニウム組成比が約0.25であり、その厚みが約0.5μmである。
下地領域24は、ドレイン側のドレイン側面24D、ソース側のソース側面24S、ドレイン側面24Dとソース側面24Sの間を延びている上面24U及び下面24Bを有している。下地領域24のうち、チャネル層15に埋設して設けられている部分を特に埋設部分24aという。具体的には、埋設部分24aは、ドレイン側面24Dの一部、ソース側面24Sの一部、及び上面24Uで構成されており、チャネル領域15に囲まれている部分をいう。また、下地領域24の埋設部分24aは、チャネル層15と電子供給層16のヘテロ接合面に最も接近する部分である。
下地領域24のアルミニウム組成比と厚みは、チャネル層15と電子供給層16のヘテロ接合面近傍に形成される2次元電子ガス層のポテンシャルに影響する。HFET1では、下地領域24上に対応する2次元電子ガス層のポテンシャルが、ゲート部22に電圧が印加されていないときに(接地電圧のときに)、フェルミレベルよりも上側となるように、下地領域24のアルミニウム組成比と厚みが調整される。
図3に、チャネル層15と電子供給層16のヘテロ接合に平行な断面(図1のIII-III線断面)を示す。また、図3には、HEMT1を平面視したときの、ドレイン電極21、ゲート部22、及びソース電極23の存在範囲を破線で示す。この断面には、下地領域24の埋設部分24aが現れる第1範囲24aと、チャネル層15の一部が現れる第2範囲15が存在している。図3に示されるように、第1範囲24aは、ゲート部22の存在範囲と一致するように配置されている。第2範囲15は、ゲート部22とドレイン電極21の間、及びゲート部22とソース電極23の間を含むように配置されている。
次に、HFET1の動作を説明する。ドレイン電極21に正電圧が印加され、ソース電極23に接地電圧が印加され、ゲート部22に接地電圧が印加される状態では、ゲート部22と下地領域24の間に存在するヘテロ接合近傍の2次元電子ガス層のポテンシャルがフェルミレベルよりも上側となる。このため、ゲート部22に接地電圧が印加される状態では、ゲート部22と下地領域24の間において2次元電子ガス層の一部が遮断されており、HFET1はオフとなる。このように、HFET1は、ノーマリオフで動作する。
ゲート部22に所定の正電圧が印加されると、ゲート部22と下地領域24の間に存在するヘテロ接合近傍の2次元電子ガス層のポテンシャルがフェルミレベルよりも下側になる。このため、ゲート部22に所定の正電圧が印加される状態では、2次元電子ガス層がドレイン電極21とソース電極23の間で連続するので、HFET1はオンとなる。HFET1では、下地領域24がゲート部22の下方に選択的に配置されている。このため、ゲート部22とドレイン電極21の間の2次元電子ガス層、及びゲート部22とソース電極23の間の2次元電子ガス層のポテンシャルは低く、電子密度が濃い。したがって、HFET1のオン抵抗は低い。このように、HFET1では、下地領域24がゲート部22の下方に選択的に設けられていることによって、ノーマリオフ動作と低いオン抵抗を両立することができる。
また、HFET1では、下地領域24のドレイン側面24D及びソース側面24Sに接触するように防止層14が設けられている。このため、HFET1では、リーク電流に対しても対策が施されている。ここで、防止層14が設けられていない場合を仮定する。この場合、下地領域24とGaN層13がヘテロ接合を構成しているので、下地領域24の下面24BとGaN層13のヘテロ接合面に2次元電子ガス層が形成される。このため、下地領域24の下方を経由して流れるリーク電流が懸念される。HFET1では、絶縁体の防止層14が設けられており、このようなリーク電流を抑制する。なお、この例のHFET1では、防止層14の材料に窒化アルミニウムが用いられている。防止層14の材料は、電子の流れを防止できるものであればよく、例えば、p型の窒化ガリウム、炭素ドープの窒化ガリウム、又は窒化アルミニウムガリウムを用いてもよい。
図4に示すように、HFET1の下地領域24が多層構造であってもよい。図5に、多層構造の下地領域24の拡大断面図を模式的に示す。この例の下地領域24では、符号24a,24c,24eの材料が窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)の単結晶であり、符号24b,24d,24fが窒化ガリウム(GaN)の単結晶である。一例では、窒化アルミニウムガリウム膜24a,24c,24eのアルミニウムの組成比が約0.25であり、その厚み24Waが約30nmである。一例では、窒化ガリウム膜24b,24d,24fの厚み24Wbは、約10nmである。このような多層構造の下地領域24のバンドギャップ幅も、チャネル領域15のバンドギャップ幅よりも実質的に広いと評価することができる。
多層構造の下地領域24では、窒化ガリウム膜24b,24d,24fが断続的に設けられているので、格子不整合に起因して下地領域24に加わる歪みの蓄積が抑えられる。このため、アルミニウムの組成比が高く、厚みが厚い下地領域24を構成することができる。この結果、ゲート部22の閾値をより高くすることができる。
(HFET1の製造方法)
図4に示す多層構造の下地領域24を備えたHFET1の製造方法を説明する。まず、図6に示されるように、基板11、バッファ層12、GaN層13、防止層14及びチャネル層15の一部が積層した積層体を準備する。この積層体は、MOCVD技術を利用して、基板11上に結晶成長させることで形成することができる。
次に、図7に示されるように、チャネル層15の表面にマスク層32をパターニングした後に、RIE技術を利用して、チャネル層15の表面の一部から防止層14を貫通してGaN層13に達するトレンチを形成する。マスク層32は、トレンチ形成後に除去される。
次に、図8に示されるように、MOCVD技術を利用して、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)と窒化ガリウム(GaN)の膜を交互に結晶成長させる。これにより、トレンチ内には、窒化アルミニウムガリウム膜24a,24c,24eと窒化ガリウム膜24b,24d,24fの多層構造が充填される。
次に、図9に示されるように、エッチング技術を利用して、チャネル層15上に堆積した窒化アルミニウムガリウム膜24a,24c,24e及び窒化ガリウム膜24b,24d,24fを除去する。
次に、図10に示されるように、MOCVD技術を利用して、チャネル層15の一部、電子供給層16、及びキャップ層17を結晶成長させる。
その後は、エッチング技術及び蒸着技術を利用して、ドレイン電極21、ゲート部22、ソース電極23、及びパッシベーション層18を形成し、HFET1が完成する。
図11に示されるように、HFET2は、図1のHFET1と比較すると、防止層114と下地領域124に特徴を有する。他の構成は同一なので、それらの説明を省略する。
防止層114は、GaN層13の上面の全体に接触して設けられており、その材料が窒化アルミニウム(AlN)の単結晶である。
下地領域124は、その全体がチャネル層15に埋設して設けられている。すなわち、下地領域124は、その全体が埋設部分124aでもある。下地領域124の材料は、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)の単結晶である。一例では、下地領域124のアルミニウム組成比が約0.25であり、その厚みが約0.5μmである。HFET2も同様に、下地領域124がゲート部22の下方に選択的に設けられていることによって、ノーマリオフ動作と低いオン抵抗を両立することができる。
また、HFET2では、絶縁体の防止層114が下地領域124の下面に接触して設けられており、下地領域124の下方を経由して流れるリーク電流に対しても対策が施されている。なお、防止層114の材料は、電子の流れを防止できるものであればよく、例えば、p型の窒化ガリウム、炭素ドープの窒化ガリウム、又は窒化アルミニウムガリウムを用いてもよい。
(HFET2の製造方法)
図12に示されるように、基板11、バッファ層12、GaN層13、防止層114及び下地領域124が積層した積層体を準備する。この積層体は、MOCVD技術を利用して、基板11上に結晶成長させることで形成することができる。
次に、図13に示されるように、下地領域124の表面にマスク層34をパターニングした後に、RIE技術を利用して、下地領域124の一部を除去する。マスク層34は、下地領域124の一部を除去した後に除去される。
次に、図14に示されるように、MOCVD技術を利用して、チャネル層15、電子供給層16、及びキャップ層17を結晶成長させる。
その後は、エッチング技術及び蒸着技術を利用して、ドレイン電極21、ゲート部22、ソース電極23、及びパッシベーション層18を形成し、HFET2が完成する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
11:基板
12:バッファ層
13:GaN層
14,114:防止層
15:チャネル層
16:電子供給層
17:キャップ層
18:パッシベーション層
21:ドレイン電極
22:ゲート部
23:ソース電極
24,124:下地領域
24a,124a:埋設部分

Claims (7)

  1. 半導体のチャネル層と、
    前記チャネル層上に設けられており、前記チャネル層とヘテロ接合する半導体の電子供給層と、
    前記チャネル層に形成される2次元電子ガス層の第1部分に接続するドレイン電極と、
    前記2次元電子ガス層の前記第1部分とは異なる第2部分に接続するソース電極と、
    前記ドレイン電極と前記ソース電極の間に配置されており、前記チャネル層と前記電子供給層のヘテロ接合面に対向するゲート部と、
    前記チャネル層に埋設されている埋設部分を有しており、前記チャネル層のバンドギャップ幅よりも実質的に広いバンドギャップ幅の半導体の下地領域と、を備えており、
    前記ヘテロ接合に平行な所定断面には、前記下地領域の前記埋設部分が現れる第1範囲と、前記チャネル層の一部が現れる第2範囲が存在しており、
    平面視したときに、前記第1範囲は、前記ゲート部の存在範囲の少なくとも一部を含んでおり、
    平面視したときに、前記第2範囲は、前記ゲート部と前記ドレイン電極の間の少なくとも一部、及び前記ゲート部と前記ソース電極の間の少なくとも一部の少なくともいずれか一方を含む半導体装置。
  2. 前記チャネル層下に設けられている防止層をさらに備えており、
    前記下地領域は、前記ドレイン電極側の第1側面、前記ソース電極側の第2側面、及び前記第1側面と前記第2側面の間を延びている下面を有しており、
    前記防止層は、前記第1側面、前記第2側面、及び前記下面の少なくともいずれか1つの面に接触しており、前記下地領域の下方を経由する電流を遮断する請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記チャネル層、前記電子供給層、及び前記下地領域の半導体は、窒化物半導体である請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記下地領域の半導体は、化学式AlInGa1−x−yN(0<x≦1、0≦y<1、0<x+y≦1)で表される請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記下地領域に含まれるアルミニウムの組成比が、少なくとも一方向に沿って変化している請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記下地領域には、アルミニウムを含む第1膜とアルミニウムを含まない第2膜が繰り返し設けられている請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記第1膜が前記第2膜よりも厚い請求項6に記載の半導体装置。
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