JP5793101B2 - 半導体装置 - Google Patents

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本明細書で開示される技術は、ヘテロ接合を備えた半導体装置に関する。
バンドギャップの幅が異なる2つの半導体層から構成されるヘテロ接合を備えた半導体装置が知られている。この種の半導体装置は、ヘテロ接合面に形成される2次元電子ガス層をチャネルとして利用するものであり、HEMT(High Electron Mobility Transistor)又はHFFT(Heterojunction Field Effect Transistor)と称されることが多い。
この種の半導体装置では、過剰な電圧が印加されたときに、ゲート部近傍の高電界領域でアバランシェ降伏が発生する。例えば、アバランシェ降伏によって生成した正孔がゲート部近傍に残ると、その正孔に引き寄せられた電子によって素子が導通し、場合によっては、半導体装置が破壊されるという問題がある。
そのため、この種の半導体装置では、アバランシェ降伏によって生成した正孔を排出するために、正孔排出電極が設けられている。特許文献1には、生成した正孔を正孔排出電極に導くために、2次元正孔ガス層を利用する技術を開示する。
特開2008−135575号公報(図1)
特許文献1には、2次元正孔ガス層が形成される半導体層をp型にする技術が開示されている。p型の不純物が含まれていると、アバランシェ降伏が発生する高電界領域から2次元正孔ガス層までの正孔の移動経路を低抵抗化することができる。一方、2次元正孔ガス層の存在範囲にもp型の不純物が含まれているので、不純物散乱によって2次元正孔ガス層が高抵抗化されてしまう。
特許文献1には、2次元正孔ガス層が形成される半導体層をi型にする技術も開示されている。この場合、2次元正孔ガス層の存在範囲がi型なので、不純物散乱が抑えられ、2次元正孔ガス層の抵抗が高くならない。一方、アバランシェ降伏が発生する高電界領域から2次元正孔ガス層までの正孔の移動経路が高抵抗化されてしまう。
上記したように、特許文献1の技術では、2次元正孔ガス層が形成される半導体層をp型又はi型のいずれにしたとしても、高電界領域と正孔排出電極の間に高抵抗な部分が存在しており、正孔を効率的に排出させる点で問題がある。本明細書は、ヘテロ接合を備えた半導体装置において、アバランシェ降伏によって生成する正孔を正孔排出電極に導くための技術を提供することを目的とする。
本明細書で開示される半導体装置は、第1種類の半導体材料の第1半導体層と第2種類の半導体材料の第2半導体層と第3種類の半導体材料の第3半導体層と第1電極と第2電極とゲート部と正孔排出電極とを備えている。第2半導体層は、第1半導体層上に接して設けられている。第3半導体層は、第2半導体層上に接して設けられている。第1電極は、第3半導体層上に設けられている。第2電極は、第3半導体上に設けられており、第1電極から離れている。ゲート部は、第3半導体層上に設けられており、第1電極と第2電極の間に配置されている。正孔排出電極は、第1半導体層に接している。第1種類の半導体材料のバンドギャップの幅が第2種類の半導体材料のバンドギャップの幅よりも広く、第3種類の半導体材料のバンドギャップの幅が第2種類の半導体材料のバンドギャップの幅よりも広い。これにより、第1半導体層と第2半導体層の接合面のうちの第2半導体層側に2次元正孔ガス層が形成され、第2半導体層と第3半導体層の接合面のうちの第2半導体層側に2次元電子ガス層が形成される。本明細書で開示される半導体装置では、第2半導体層がp型の不純物を含むp型部分領域を有している。p型部分領域は、2次元正孔ガス層の存在範囲以外の少なくとも一部に形成されている。
上記態様の半導体装置では、2次元電子ガス層の存在範囲にp型の不純物が含まれていないので、不純物散乱が抑えられ、2次元正孔ガス層の抵抗が高くならない。さらに、上記態様の半導体装置では、2次元電子ガス層の存在範囲以外にp型部分領域が形成されており、アバランシェ降伏が発生する高電界領域から2次元正孔ガス層までの正孔の移動経路が低抵抗化される。上記態様の半導体装置では、アバランシェ降伏によって生成する正孔を効率的に正孔排出電極に排出させることができる。
実施例の半導体装置の要部断面図を模式的に示す。 p型部分領域の深さ方向の濃度分布の一例を示す。 p型部分領域の深さ方向の濃度分布の他の一例を示す。 埋込み層と電子走行層と電子供給層のエネルギーバンド図の一例を示す。 埋込み層と電子走行層と電子供給層のエネルギーバンド図の他の一例を示す。 実施例の半導体装置の製造工程を示す(1)。 実施例の半導体装置の製造工程を示す(2)。 実施例の半導体装置の製造工程を示す(3)。 実施例の半導体装置の製造工程を示す(4)。 実施例の半導体装置の製造工程を示す(5)。 実施例の半導体装置の製造工程を示す(6)。
本願明細書で開示される技術的特徴の幾つかを以下に整理して記す。なお、以下に記す事項は、各々単独で技術的な有用性を有している。
(形態1)本明細書で開示される半導体装置は、第1種類の半導体材料の第1半導体層と第2種類の半導体材料の第2半導体層と第3種類の半導体材料の第3半導体層とを備えていてもよい。第2半導体層は、第1半導体層上に接して設けられていてもよい。第3半導体層は、第2半導体層上に接して設けられていてもよい。
(形態2)第1種類の半導体材料のバンドギャップの幅は、第2種類の半導体材料のバンドギャップの幅よりも広くてもよい。第3種類の半導体材料のバンドギャップの幅は、第2種類の半導体材料のバンドギャップの幅よりも広くてもよい。第1種類の半導体材料のバンドギャップの幅と第3種類の半導体材料のバンドギャップの幅の大小関係は、特に制限されるものではない。このため、第1種類の半導体材料と第3種類の半導体材料が同一の半導体材料でもよく、異なる半導体材料でもよい。
(形態3)第1種類の半導体材料と第2種類の半導体材料と第3種類の半導体材料のいずれもが、窒化物半導体であってもよい。この場合、第1種類の半導体材料が、一般式InX1AlY1Ga1−X1−Y1N(0≦X1≦1,0≦Y1≦1,0≦X1+Y1≦1)で示される。第2種類の半導体材料が、一般式InX2AlY2Ga1−X2−Y2N(0≦X2≦1,0≦Y2≦1,0≦X2+Y2≦1)で示される。第3種類の半導体材料が、一般式InX3AlY3Ga1−X3−Y3N(0≦X3≦1,0≦Y3≦1,0≦X3+Y3≦1)で示される。ここで、X1はX2よりも小さく、Y1はY2よりも大きい。X3はX2よりも小さく、Y3はY2よりも大きい。一例では、第1種類の半導体材料が窒化アルミニウムガリウムであり、第2種類の半導体材料が窒化ガリウムであり、第3種類の半導体材料が窒化アルミニウムガリウムであってもよい。
(形態4)本明細書で開示される半導体装置は、第1電極と第2電極とゲート部と正孔排出電極を備えていてもよい。第1電極は、第3半導体層上に設けられていてもよい。第2電極は、第3半導体上に設けられており、第1電極から離れていてもよい。ここで、第1電極と第2電極はいずれも、第2半導体層と第3半導体層の接合面のうちの第2半導体層側に形成される2次元電子ガス層にオーミック接続していてもよい。ゲート部は、第3半導体層上に設けられており、第1電極と第2電極の間に配置されている。ゲート部は、ショットキーゲート型でもよく、絶縁ゲート型でもよい。正孔排出電極は、第1半導体層に接していてもよい。
(形態5)第2半導体層は、第1半導体層との接合面に形成される2次元正孔ガス層の存在範囲以外の少なくとも一部に、p型の不純物を含むp型部分領域を有していてもよい。
(形態6)p型部分領域は、平面視したときに、ゲート部の存在範囲の少なくとも一部を含むように配置されていてもよい。アバランシェ降伏は、ゲート部近傍で発生することが多い。このため、このゲート部に対応してp型部分領域が設けられていると、アバランシェ降伏で発生した正孔を効率的に排出することができる。
(形態7)p型部分領域の不純物濃度は、第1半導体層と第2半導体層の接合面から第2半導体層と第3半導体層の接合面に向けて減少していてもよい。第2半導体層と第3半導体層の接合面には、2次元電子ガス層が形成されている。このため、この2次元電子ガス層での不純物散乱を抑えることで、オン抵抗が低く抑えられる。
図1に示されるように、半導体装置1は、横型のHFETであり、基板2とバッファ層3と高抵抗層4と埋込み層5と電子走行層6と電子供給層7とドレイン電極11とゲート部14とソース電極15と正孔排出電極16とを備えている。ここで、埋込み層5が請求項に記載の第1半導体層に対応しており、電子走行層6が請求項に記載の第2半導体層に対応しており、電子供給層7が請求項に記載の第3半導体層に対応しており、ドレイン電極11が請求項に記載の第1電極に対応しており、ソース電極15が請求項に記載の第2電極に対応している。
基板2の材料には、窒化物半導体が結晶成長可能な材料が採用されており、一例ではサファイア又はシリコンが用いられている。バッファ層3は、基板2上に接して設けられている。基板2の材料がサファイアの場合、バッファ層3の材料にはノンドープの窒化ガリウム(GaN)又は窒化アルミニウム(AlN)が用いられている。高抵抗層4は、バッファ層3上に接して設けられており、その材料には窒化ガリウムが用いられている。また、高抵抗層4には、炭素がドープされており、高抵抗化されている。一例では、高抵抗層4に含まれる炭素濃度は約1×1018〜2×1019cm−3である。
埋込み層5は、高抵抗層4上の一部に接して設けられており、その材料にはノンドープの窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)が用いられている。埋込み層5のアルミニウムの組成比は、約15〜23%に調整されている。また、埋込み層5の厚みは約50〜100nmである。なお、この例の埋込み層5は高抵抗層4の表面の一部の範囲に選択的に設けられているが、この例に代えて、埋込み層5が高抵抗層4の表面の全ての範囲に設けられていてもよい。電子走行層6は、高抵抗層4上の一部及び埋込み層5上の一部に接して設けられており、その材料にはノンドープの窒化ガリウムが用いられている。このため、埋込み層5のバンドギャップの幅は、電子走行層6のバンドギャップの幅よりも広い。したがって、埋込み層5と電子走行層6のヘテロ接合面のうちの電子走行層6側に、2次元正孔ガス層(2DHG)が形成される。また、電子走行層6のうちの埋込み層5上に設けられている部分の厚みは、約100〜500nmである。電子供給層7は、電子走行層6上に接して設けられており、その材料にはノンドープの窒化アルミニウムガリウムが用いられている。電子供給層7のアルミニウムの組成比は、約20〜30%に調整されている。このため、電子供給層7のバンドギャップの幅は、電子走行層6のバンドギャップの幅よりも広い。したがって、電子走行層6と電子供給層7のヘテロ接合面のうちの電子走行層6側に、2次元電子ガス層(2DEG)が形成される。また、電子供給層7の厚みは、約15〜30nmである。
ドレイン電極11は、電子供給層7上の一部に接して設けられている。ドレイン電極11は、チタンとアルミニウムがこの順に積層された積層体である。チタンが電子供給層7に接している。ドレイン電極11は、電子走行層6と電子供給層7のヘテロ接合面に形成される2次元電子ガス層(2DEG)にオーミック接続している。ゲート部14は、電子供給層7上の一部に接して設けられており、ドレイン電極11とソース電極15の間に配置されている。ゲート部14は、平面視したときに、埋込み層5が存在する範囲内に配置されている。ゲート部14は、ゲート電極12とゲート絶縁膜13を備えている。ゲート電極12がゲート絶縁膜13を介して電子供給層7に対向している。ゲート電極12の材料にはアルミニウムが用いられており、ゲート絶縁膜13の材料には酸化シリコンが用いられている。ソース電極15は、電子供給層7上の一部に接して設けられており、ドレイン電極11から離れて配置されている。ソース電極15は、チタンとアルミニウムがこの順に積層された積層体である。チタンが電子供給層7に接している。ソース電極15は、電子走行層6と電子供給層7のヘテロ接合面に形成される2次元電子ガス層(2DEG)にオーミック接続している。正孔排出電極16は、埋込み層5上の一部に接して設けられている。正孔排出電極16は、ニッケルと金の積層体である。ニッケルが埋込み層5に接している。正孔排出電極16は、埋込み層5にオーミック接続している。なお、正孔排出電極16は、接地電圧に固定されてもよく、正孔排出効率を上げるために負側にバイアスされてもよい。
図1に示されるように、電子走行層6は、p型の不純物が含まれるp型部分領域6Aを有している。p型の不純物としては、マグネシウムが用いられている。p型部分領域6Aは、平面視したときに、埋込み層5が存在する範囲内に配置されている。また、p型部分領域6Aは、2次元正孔ガス層(2DHG)及び2次元電子ガス層(2DEG)が存在する範囲には配置されていない。具体的には、p型部分領域6Aは、埋込み層5と電子走行層6の接合面から約10nm以上離れており、電子走行層6と電子供給層7の接合面から約10nm以上離れている。
図2に示されるように、p型部分領域6Aの不純物濃度は、深さ方向で観測したときに、埋込み層5側から電子供給層7側に向けて減少する分布を有している。p型部分領域6Aの不純物濃度は、埋込み層5側において1×1019cm-3以上であり、電子供給層7側において1×1015cm-3以下である。この例では、p型部分領域6Aの不純物濃度が、埋込み層5側から電子供給層7側に向けて連続的に減少する。この例に代えて、図3に示されるように、p型部分領域6Aの不純物濃度が、埋込み層5側から電子供給層7側に向けて不連続的(ステップ状)に減少してもよい。
次に、半導体装置1の動作を説明する。半導体装置1は、ノーマリオン型として構成されている。ドレイン電極11に正電圧が印加され、ソース電極15に接地電圧が印加され、ゲート電極12に接地電圧が印加されていると、電子走行層6と電子供給層7のヘテロ接合面近傍に形成される2次元電子ガス層(2DEG)を介して、ソース電極15からドレイン電極11に向けて電子が走行する。これにより、半導体装置1はオン状態となる。半導体装置1では、p型部分領域6Aが2次元電子ガス層(2DEG)の存在範囲に形成されていないので、不純物散乱が抑えられており、2次元電子ガス層(2DEG)を流れる電流の抵抗は小さい。
ゲート電極12に負電圧が印加されると、ゲート絶縁膜13の下方に空乏層が形成され、2次元電子ガス層(2DEG)の電子が枯渇し、2次元電子ガス層(2DEG)を介した電子の走行が停止する。これにより、半導体装置1はオフ状態となる。このオフ状態では、例えば、ゲート部14のドレイン側端部に位置する半導体層の表面部において電界が集中し(図1の1A参照)、この高電界領域でアバランシェ降伏が発生することがある。アバランシェ降伏で発生した正孔は、埋込み層5と電子走行層6のヘテロ接合面に形成される2次元正孔ガス層(2DHG)を介して正孔排出電極16に排出される。半導体装置1では、高電界領域と2次元正孔ガス層(2DHG)の間にp型部分領域6Aが設けられているので、高電界領域から2次元正孔ガス層(2DHG)までの正孔の移動経路が低抵抗化されている。さらに、半導体装置1では、p型部分領域6Aが2次元正孔ガス層(2DHG)の存在範囲に形成されていないので、不純物散乱が抑えられており、2次元正孔ガス層(2DHG)を流れる電流の抵抗は小さい。このため、アバランシェ降伏で発生した正孔は、高効率で正孔排出電極16から排出され、内部に蓄積することが抑制される。この結果、半導体装置1のアバランシェ耐量は大幅に向上する。
図4A及び図4Bを参照し、p型部分領域6Aの利点をさらに詳細する。半導体層の表面部の高電界領域から2次元正孔ガス層(2DHG)までの正孔の移動経路を低抵抗化するためには、例えば、その移動経路の距離を短くするのも一案である。すなわち、埋込み層5と電子供給層7の間の電子走行層6の厚みを薄くすればよい。図4Aに示されるように、埋込み層5と電子供給層7の間の電子走行層6の厚みを薄くすると、2次元電子ガス層(2DEG)の電子に対するポテンシャルが高くなり、2次元電子ガス層(2DEG)の電子密度が小さくなる。このため、オン状態において、2次元電子ガス層(2DEG)を流れる電流の抵抗が高くなる。
一方、2次元電子ガス層(2DEG)の電子密度を高くするためには、図4Bに示されるように、埋込み層5と電子供給層7の間の電子走行層6の厚みを厚くすればよい。しかしながら、電子走行層6の厚みを厚くすると、半導体層の表面部の高電界領域から2次元正孔ガス層(2DHG)までの正孔の移動経路の距離が長くなり、正孔が排出されるときの抵抗が高くなる。半導体装置1では、電子走行層6の厚みを比較的厚くし、さらに、p型部分領域6Aが設けられていることを特徴とする。これにより、半導体装置1では、電子走行層6の厚みが厚い場合でも、正孔が排出されるときの抵抗を小さく抑えることができる。すなわち、半導体装置1は、オン抵抗を小さく抑えながら、正孔が排出されるときの抵抗も小さく抑えることができる。
(半導体装置1の製造方法)
以下、図面を参照して半導体装置1の第1の製造方法を説明する。まず、図5に示されるように、基板2とバッファ層3と高抵抗層4と埋込み層5とノンドープ層6aとp型ドープ層6bが積層した積層基板を用意する。なお、ノンドープ層6aとp型ドープ層6bは、最終的に電子走行層6の一部の領域となる。バッファ層3は、低温下の有機金属気相成長法(MOCVD: Metal Organic Chemical Vapor Deposition)を利用して、基板2上に結晶成長される。高抵抗層4,埋込み層5,ノンドープ層及びp型ドープ層6bも、MOCVD技術を利用して結晶成長される。高抵抗層4の炭素源の一例としては、アセチレンが用いられる。又は、有機金属ガスのメチル基を炭素源として用いることができる。p型ドープ層6bのマグネシウム源としては、シクロペンタジエニルマグネシウムが用いられる。一例では、ノンドープ層6aの厚みが約10〜20nmであり、p型ドープ層6bの厚みが約10〜20nmである。また、p型ドープ層6bに含まれるマグネシウム濃度は約1×1019〜3×1019cm−3である。
次に、図6に示されるように、エッチング技術を利用して、p型ドープ層6b、ノンドープ層6a及び埋込み層5の一部を除去し、高抵抗層4の表面の一部を露出させる。
次に、図7に示されるように、MOCVD技術を利用して、高抵抗層4及びp型ドープ層6b上に窒化ガリウムを結晶成長させ、次いで窒化アルミニウムガリウムを結晶成長させる。窒化ガリウムを結晶成長させるときに、p型ドープ層6bに含まれるマグネシウムが、p型ドープ層6b上の再成長部分に拡散する。この結果、図8に示されるように、埋込み層5上にp型部分領域6Aを有する電子走行層6と、電子供給層7とが形成される。
次に、図9に示されるように、蒸着技術を利用して、電子供給層7上にドレイン電極11,ゲート部14及びソース電極15を形成する。次に、図10に示されるように、エッチング技術を利用して、電子供給層7の一部及び電子走行層6の一部を除去し、埋込み層5の表面の一部を露出させる。最後に、蒸着技術を利用して、露出した埋込み層5上に正孔排出電極16を形成し、図1に示す半導体装置1を完成させる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:基板
3:バッファ層
4:高抵抗層
5:埋込み層
6:電子走行層
6A:p型部分領域
7:電子供給層
11:ドレイン電極
14:ゲート部
15:ソース電極
16:正孔排出電極

Claims (3)

  1. 第1種類の半導体材料の第1半導体層と、
    前記第1半導体層上に接して設けられており、第2種類の半導体材料の第2半導体層と、
    前記第2半導体層上に接して設けられており、第3種類の半導体材料の第3半導体層と、
    前記第3半導体層上に設けられている第1電極と、
    前記第3半導体上に設けられており、前記第1電極から離れている第2電極と、
    前記第3半導体層上に設けられており、前記第1電極と前記第2電極の間に配置されているゲート部と、
    前記第1半導体層に接する正孔排出電極と、を備えており、
    前記第1種類の半導体材料のバンドギャップの幅は、前記第2種類の半導体材料のバンドギャップの幅よりも広く、
    前記第3種類の半導体材料のバンドギャップの幅は、前記第2種類の半導体材料のバンドギャップの幅よりも広く、
    前記第2半導体層は、前記第1半導体層との接合面に形成される2次元正孔ガス層の存在範囲以外の少なくとも一部に、p型の不純物を含むp型部分領域を有しており、
    前記p型部分領域は、平面視したときに、前記ゲート部の存在範囲の少なくとも一部を含むように配置されている半導体装置。
  2. 前記p型部分領域の不純物濃度は、前記第1半導体層と前記第2半導体層の接合面から前記第2半導体層と前記第3半導体層の接合面に向けて減少している請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1半導体層は、窒化アルミニウムガリウムであり、
    前記第2半導体層は、窒化ガリウムであり、
    前記第3半導体層は、窒化アルミニウムガリウムである請求項1又は2に記載の半導体装置。
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