JP2014022543A - 超電導コイル及び超電導コイル装置 - Google Patents

超電導コイル及び超電導コイル装置 Download PDF

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Abstract

【課題】薄膜超電導線材に作用する剥離応力を低減して超電導コイルの超電導特性の低下を防止し、且つ超電導コイルの軸方向端面の絶縁性能を確保し、これらにより安定した通電を実現できること。
【解決手段】多層構造で且つテープ形状の超電導テープ線11を絶縁テープ線12と共に巻枠13に巻き回して形成された巻線部14と、この巻線部14の軸方向端面に固着された絶縁層15と、を有する超電導コイル10であって、超電導テープ線11の幅をW1とし、絶縁層15を含めた巻線部14の軸方向厚さをW2としたとき、これらの比W2/W1が、W2/W1≦1.15に設定されたものである。
【選択図】 図3

Description

本発明は超電導コイル及び超電導コイル装置に係り、更に詳しくは、多層構造で且つテープ形状の薄膜超電導線材と絶縁材とを巻き回してなる巻線部と、この巻線部の端面に固着された絶縁層とを有する超電導コイル、及びこの超電導コイルを備えてなる超電導コイル装置に関する。
図14に示す超電導コイル100の巻線部101を構成する超電導線材としては、例えばテープ状の金属基板、中間層、RE系酸化物超電導層及び保護金属層を積層した多層構造の薄膜超電導線材が用いられる。
ところで、超電導コイル100の巻線部101は、一般に樹脂を含浸した状態で使用されることが多い。この場合、多層構造の薄膜超電導線材においては、冷却時に樹脂と薄膜超電導線材との熱収縮差に起因して積層方向に引張り応力(剥離応力)が作用し、層間剥離あるいは亀裂が生じて、安定した超電導特性が得られなくなる恐れがある。
このような剥離応力は、超電導コイル100における巻線部101の内径と外径の比(内外径比)が大きくなるほど増大する。これまで、薄膜超電導線材に作用する剥離応力を低減する対策として、巻線部101の一部のターンに接着力の弱い箇所を設けることで巻線部101を内外径比の小さな複数の部分101A、101B、101C、101Dに分断し、薄膜超電導線材に作用する剥離応力を許容応力以下に低減する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2010−267835号公報
しかしながら、超電導磁気エネルギ貯蔵装置(SMES)や限流器のようにkVオーダーの耐電圧が求められる場合、または複数の超電導コイル100を積層する際や冷却用の伝熱板(不図示)を取り付ける際には、巻線部101の上下両端面に絶縁層102が必要となり、巻線部101は両端面から絶縁層102によって物理的に拘束されてしまう。そのため、巻線部101の一部のターンに接着力の弱い箇所を設けて、巻線部101を複数の部分101A、101B、101C、101Dに分断しても、絶縁層102による拘束によって、巻線部101の複数の部分101A、101B、101C、101Dが一体化されることになるので、薄膜超電導線材に作用する剥離応力を低減できない課題があった。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、薄膜超電導線材に作用する剥離応力を低減して超電導コイルの超電導特性の低下を防止し、且つ超電導コイルの軸方向端面の絶縁性能を確保し、これらにより安定した通電を実現できる超電導コイル及び超電導コイル装置を提供することにある。
本発明に係る超電導コイルは、多層構造で且つテープ形状の薄膜超電導線材を絶縁材と共に巻枠に巻き回して形成された巻線部と、この巻線部の軸方向端面に固着された絶縁層と、を有する超電導コイルであって、前記薄膜超電導線材の幅をW1とし、前記絶縁層を含めた前記巻線部の軸方向厚さをW2としたとき、これらの比W2/W1が、W2/W1≦1.15に設定されたことを特徴とするものである。
また、本発明に係る超電導コイル装置は、前記発明の超電導コイルが複数積層され、それぞれの前記超電導コイルが電気的に接続されて構成されたことを特徴とするものである。
本発明に係る超電導コイル、及びこの超電導コイルを備えた超電導コイル装置によれば、薄膜超電導線材に作用する剥離応力を低減して超電導コイルの超電導特性の低下を防止し、且つ超電導コイルの軸方向端面の絶縁性能を確保し、これらにより安定した通電を実現できる。
本発明に係る超電導コイルの第1実施形態を示す斜視図。 図1の超電導コイルを示す平面図。 図2のIII−III線に沿う断面図。 図3の超電導テープ線の多層構造を示す斜視図。 超電導コイルの軸方向厚さを変化させた4つのケースについて超電導コイルの諸元を示す図表。 超電導テープ線の幅W1に対する超電導コイルの軸方向厚さW2の比W2/W1とコイル臨界電流値との関係を示すグラフ。 本発明に係る超電導コイルの第2実施形態を示す平面図。 本発明に係る超電導コイルの第3実施形態を示す平面図。 図8の第3実施形態の変形形態における超電導コイルの平面図。 本発明に係る超電導コイルの第4実施形態を示す図3に対応する半断面図。 本発明に係る超電導コイルの第5実施形態を示す図3に対応する半断面図。 (A)は本発明に係る超電導コイルの第6実施形態を示す図3に対応する半断面図、(B)は図12(A)の超電導テープ線などを示す斜視図。 本発明に係る超電導コイルの第7実施形態等を示す図3に対応する半断面図。 従来の超電導コイルを示す半断面図。
以下、本発明を実施するための実施形態を図面に基づき説明する。
[A]第1実施形態(図1〜図6)
図1は、本発明に係る超電導コイルの第1実施形態を示す斜視図である。図2は、図1の超電導コイルを示す平面図であり、図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。
これらの図1〜図3に示す超電導コイル10は、薄膜超電導線材としての超電導テープ線11と絶縁材としての絶縁テープ線12とを重ね合せつつ巻枠13に共に巻き回して形成された巻線部14と、この巻線部14の軸方向両端面に固着された絶縁層15とを有して、例えばパンケーキ形状に形成される。
超電導テープ線11は、多層構造でテープ形状に形成され、図4に示すように、少なくとも、テープ基板16と中間層17と超電導層18とを有し、これらの両側が安定化層19で被覆されている。また、超電導テープ線11は、必要に応じて、テープ基板16と中間層17との間に配向層20を、超電導層18と一方の安定化層19との間に保護層21をそれぞれ設けることもできる。
テープ基板16は、例えば、ステンレス鋼、ハステロイ等のニッケル合金、銀合金等の材質で形成される。また、中間層17は拡散防止層であり、例えば、酸化セリウム、YSZ(イットリア)、酸化マグネシウム、酸化イットリウム、酸化イッテルビウム、バリウムジルコニアなどの材質からなり、テープ基板16上に形成される。
超電導層18は、例えば、RE123系の組成(RE1B2C3O7等)を有する超電導体薄膜からなる。尚、「RE1B2C3O7」の「RE」は希土類元素(例えば、ネオジム(Nd)、ガドリニウム(Gd)、ホルミニウム(Ho)、サマリウム(Sm)等)及びイットリウム元素の少なくともいずれかを、「B」はバリウム(Ba)を、「C」は銅(Cu)を、「O」は酸素(O)をそれぞれ意味している。また、安定化層19は、超電導層18に過剰に電気が流れた場合に、この超電導層18が燃焼するのを防止する目的で設けられ、導電性の銀等から構成される。
配向層20は、テープ基板16上に中間層17を配向させて形成する目的で設けられ、酸化マグネシウム(MgO)等から形成される。尚、テープ基板16が配向された層を有する基板の場合には、配向層20を省略することができる。また、保護層21は、超電導層18が空気中の水分に触れて劣化するのを防止する等の目的で設けられ、銀等から形成される。尚、この保護層21も、超電導層18に過剰に電気が流れた場合に超電導層18が燃焼するのを防止する役割を果たす。
このような多層構造からなるテープ形状の超電導テープ線11の幅(テープ幅)W1は例えば4.0mm、厚さTは例えば0.1mmとされる。また、超電導テープ線11は、長手方向の機械強度に優れるが、長手方向に対し垂直な方向の引張応力(剥離応力)に対しては脆弱である。
図1及び図3に示す絶縁テープ線12は、例えばポリイミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等の絶縁フィルム、またはGFRP、CFRPのような繊維強化プラスチック、または熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等)で含浸されたガラスクロスにて形成される。
巻枠13は、ガラス繊維強化プラスチックや補強型PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の絶縁材から構成される。
絶縁層15は、超電導磁気エネルギ貯蔵装置(SMES)や限流器のようにkVオーダーの耐電圧が求められる場合、または複数の超電導コイルを積層する際や冷却用の伝熱板を取り付ける際に、巻線部14を外部から絶縁保護するために設けられる。
更に、この絶縁層15は、例えばポリイミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等の絶縁フィルム、またはエポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂、またはGFRP、CFRPのような繊維強化プラスチック、または前記熱硬化性樹脂で含浸されたガラスクロスにて構成される。あるいは、これらの絶縁層形成材を積層してもよい。例えば、巻線部14の端面に熱硬化性樹脂で含浸されたガラスクロスを固着し、その上に絶縁フィルム(ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラールを除く)を熱硬化性樹脂にて接着し、またはポリビニルホルマール若しくはポリビニルブチラールを前記ガラスクロスに直接固着してもよい。
上述のように構成された超電導テープ線11では、巻線部14の両端面に絶縁層15を固着する前に、エポキシなどの絶縁性樹脂(不図示)を用いて、巻線部14(特に超電導テープ線11と絶縁テープ線12)が一体的に含浸硬化される。これにより、超電導コイル10の使用時における超電導テープ線11の機械的動きが抑制されてコイル強度が確保されると共に、巻線部14のターン間における絶縁保護がなされる。これらにより、超電導コイル10の超電導状態が壊れる状態である「クエンチ」を有効に防止することが可能になる。
但し、巻線部14は、図2及び図3に示すように、径方向に分断された略同心円形状の複数の巻線部エレメント14A、14B、14C及び14Dから構成される。これらの隣接する巻線部エレメント14A〜14D間の境界部分23における上述の樹脂(例えばエポキシ樹脂)による接着力は、各巻線部エレメント14A〜14D内での上述の樹脂(例えばエポキシ樹脂)による接着力よりも低く設定されている。各巻線部エレメント14A〜14Dでは、それぞれの内径と外径の比は、超電導テープ線11に作用する剥離応力を低減して超電導コイル10の超電導特性の低下を防止し得る小さな値に設定される。
巻線部14が上述のように巻線部エレメント14A〜14Dに分断されたので、例えばエポキシ樹脂にて含浸された巻線部14を備える超電導コイル10が室温から液体窒素温度まで冷却されることで、巻線部14の内部の個々の部材(特に超電導テープ線11と例えばエポキシ樹脂)との線膨張率の異方性により超電導テープ線11に剥離応力が発生しても、この超電導テープ線11に作用する剥離応力が、超電導コイル10の超電導特性を低下させない許容値以下に低減されることになる。
ところで、本発明者らの研究によれば、巻線部14の両端面に絶縁層15が固着されると、巻線部14は両端面から絶縁層15によって物理的に拘束されてしまう。そのため、巻線部14は、一部のターンに接着力の弱い箇所(即ち境界部分23)が設けられて巻線部エレメント14A〜14Dに分断されても、絶縁層15の拘束によって巻線部エレメント14A〜14Dが一体化されるため、超電導テープ線11に作用する剥離応力を低減できないことが分かった。
そこで、本実施形態では、超電導テープ線11の幅をW1(図4参照)とし、絶縁層15を含めた巻線部14の軸方向厚さ(即ち超電導コイル10の軸方向厚さ;図3参照)をW2としたとき、これらの比W2/W1がW2/W1≦1.15になるように設定されている。これにより、絶縁層15の厚さが薄くなり、この絶縁層15による巻線部14の両端面の拘束が弱められて、巻線部エレメント14A〜14Dの一体化が回避される。
例えば、図5は、超電導コイル10の軸方向厚さW2を変化させた超電導コイル10の4つのケースI〜IVについて、その諸元を示したものである。それぞれのケースI〜IVにおける超電導コイル10の超電導特性であるコイル臨界電流値を調べたところ、図6に示す結果になった。
即ち、超電導テープ線11の幅W1に対する超電導コイル10の軸方向厚さW2の比W2/W1が1.15を超えると、超電導テープ線11に作用する剥離応力によってコイル臨界電流値が大きく低下する。一方、比W2/W1が1.15以下ではコイル臨界電流値の低下はない。従って、比W2/W1を1.15以下にすることで、絶縁層15が存在していても超電導テープ線11に作用する剥離応力の低減効果が得られることが判明した。
従って、本第1実施形態によれば、次の効果を奏する。
超電導コイル10において超電導テープ線11の幅をW1とし、絶縁層15を含めた巻線部14の軸方向厚さ(超電導コイル10の軸方向厚さ)をW2としたとき、これらの比W2/W1がW2/W1≦1.15に設定されたので、絶縁層15の厚さを薄くできる。従って、この絶縁層15による巻線部14の拘束を弱めることができ、巻線部14における巻線部エレメント14A〜14Dの一体化を回避できる。この結果、巻線部14の各巻線部エレメント14A〜14Dにおける内径と外径の比が適切に保持されることで、各巻線部エレメント14A〜14Dの超電導テープ線11に作用する剥離応力を低減して、超電導コイル10の超電導特性の低下を防止できる。更に、巻線部14の軸方向端面に絶縁層15が固着されたことで、超電導コイル10の軸方向端面の絶縁性能を確保できる。これらのことから、安定した通電を実現できる超電導コイル10を提供できる。
[B]第2実施形態(図7)
図7は、本発明に係る超電導コイルの第2実施形態を示す平面図である。この第2実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第2実施形態の超電導コイル25が第1実施形態と異なる点は、絶縁層26が、巻線部14(巻線部エレメント14A〜14D)の両端面のそれぞれの一部に固着されている点である。
絶縁層26が固着される個所は、例えば冷却用の伝熱板(不図示)を取り付ける箇所などのように絶縁保護が必要な部分である。また、この絶縁層26が固着された箇所において、この絶縁層26を含めた巻線部14の軸方向厚さ(超電導コイル25の軸方向厚さ)W2と超電導テープ線11の幅W1との比W2/W1は、W2/W1≦1.15に設定されている。
上述のように、本第2実施形態の超電導コイル25では、巻線部14の両端面において絶縁層26の固着範囲が限定されることで、絶縁層26による巻線部14(巻線部エレメント14A〜14D)の両端面の拘束が必要最小限に抑制される。この結果、超電導コイル25は、第1実施形態に比べ、超電導テープ線11に作用する剥離応力をより一層低減できるので、超電導特性の低下が一層防止できて、より安定した通電を実現できる。
[C]第3実施形態(図8、図9)
図8は、本発明に係る超電導コイルの第3実施形態を示す平面図である。この第3実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第3実施形態の超電導コイル30が第1実施形態と異なる点は、巻線部14(巻線部エレメント14A〜14D)の両端面のそれぞれの略全面に絶縁層31が、第1実施形態の場合と同様に形成されると共に、この絶縁層31には、径方向の少なくとも一部にスリット32、33が形成された点である。スリット32は、図8に示す同心円形状のスリットであり、スリット33は、図9に示す渦形状のスリットである。
本実施形態においても、スリット32または33が形成された絶縁層31を含めた巻線部14の軸方向厚さ(即ち超電導コイル30の軸方向厚さ)W2と超電導テープ線11の幅W1との比W2/W1は、W2/W1≦1.15に設定されている。
上述のように、本第3実施形態の超電導コイル30では、絶縁層31に形成されたスリット32または33によって巻線部14の両端面には、超電導コイル30の径方向において絶縁層31が存在しない部分が設けられる。ここで、巻線部14の超電導テープ線11に作用する剥離応力の方向は、超電導コイル30の径方向である。従って、絶縁層31に形成されたスリット32または33により、巻線部14の両端面が超電導コイル30の径方向において絶縁層31の拘束から部分的に解放される。このため、本実施形態の超電導コイル30では、超電導テープ線11に作用する剥離応力を第1実施形態の場合よりもより一層低減できる。この結果、超電導コイル30は、超電導特性の低下が一層防止できて、より安定した通電を実現できる。
[D]第4実施形態(図10)
図10は、本発明に係る超電導コイルの第4実施形態を示す図3に対応する半断面図である。この第4実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第4実施形態の超電導コイル35が第1実施形態と異なる点は、巻線部14(巻線部エレメント14A〜14D)の両端面のそれぞれ略全面に絶縁層36が、第1実施形態の場合と同様に形成されると共に、この絶縁層36には、径方向の少なくとも一部に同心円形状または渦形状のスリット37が形成され、このスリット37が、隣接する巻線部14A〜14D間の境界部分23に対応して形成された点である。
このスリット37は、同心円形状の場合には、図10に示すように巻線部エレメント14A〜14D間の境界部分23と略一致して位置づけられ、渦形状の場合には、絶縁層36の周方向において巻線部エレメント14A〜14D間の境界部分23と部分的に一致して位置づけられる。
また、本実施形態においても、スリット37が形成された絶縁層36を含めた巻線部14の軸方向厚さ(即ち超電導コイル35の軸方向厚さ)をW2と、超電導テープ線11の幅W1との比W2/W1は、W2/W1≦1.15に設定されている。
上述のように、本第4実施形態の超電導コイル35では、絶縁層36に形成されたスリット37が、隣接する巻線部エレメント14A〜14D間の境界部分23に対応する位置(スリット37が同心円形状の場合には境界部分23に略一致する位置、スリット37が渦形状の場合には絶縁層35の周方向において境界部分23と部分的に一致する位置)に形成されている。このため、絶縁層36の存在によっても巻線部エレメント14A〜14Dを分離状態に保持できるので、巻線部14(巻線部エレメント14A〜14D)の両端面に対する絶縁層36の拘束を解消または極めて弱くできる。この結果、第3実施形態の場合に比べて、巻線部14の超電導テープ線11に作用する剥離応力をより一層低減できるので、超電導コイル35は、超電導特性の低下がより一層防止されて、より安定した通電を実現できる。
[E]第5実施形態(図11)
図11は、本発明に係る超電導コイルの第5実施形態を示す図3に対応する半断面図である。この第5実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第5実施形態における超電導コイル40が第3及び第4実施形態と異なる点は、巻線部14(巻線部エレメント14A〜14D)の両端面のそれぞれ略全面に形成される絶縁層41には、径方向の少なくとも一部に同心円形状または渦形状の凹部42が形成された点である。この凹部42は、隣接する巻線部エレメント14A〜14D間の境界部分23に対応する位置に形成されることが好ましい。
また、本実施形態においても、絶縁層41(但し凹部42を除いた部分)を含めた巻線部14の軸方向厚さ(即ち超電導コイル40の軸方向厚さ)W2と、超電導テープ線11の幅W1との比W2/W1は、W2/W1≦1.15に設定されている。
本第5実施形態の超電導コイル40では、絶縁層41に形成された凹部42による巻線部14の端面の拘束が絶縁層41の他の部分に比べて弱くなるので、第3及び第4実施形態の場合と同様に、巻線部14の超電導テープ線11に作用する剥離応力を低減できる。このため、超電導コイル40は、超電導特性の低下が防止されて、より安定した通電を実現できる。
更に、本第5実施形態の超電導コイル40では、凹部42の形成によっても絶縁層41の一体性が確保されるので、巻線部14の端面への絶縁層41の固着作業を容易化できる。
[F]第6実施形態(図12)
図12の(A)は本発明に係る超電導コイルの第6実施形態を示す図3に対応する半断面図、(B)は、図12(A)の超電導テープ線などを示す斜視図である。この第6実施形態において、第1及び第4実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第6実施形態の超電導コイル45が第1及び第4実施形態と異なる点は、巻線部14(巻線部エレメント14A〜14D)における超電導テープ線11の周囲が絶縁材46により絶縁被覆されている点である。このとき、絶縁材46が施された超電導テープ線11間に、第1実施形態の絶縁テープ線12(図3)が介在されても、介在されなくてもよい。
絶縁材46の被覆は、例えばポリビニルホルマールもしくはポリビニルブチラールなどの粘着性の絶縁材を塗布または接着することでなされ、またはポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどの絶縁材料からなる非粘着性の絶縁フィルムを、超電導テープ線11の周囲に重なり部分を設けて巻く、所謂ラップ巻きを行うことによりなされる。
また、本実施形態においても、第4実施形態と同様に、スリット37が形成された絶縁層36を含めた巻線部14の軸方向厚さ(即ち超電導コイル45の軸方向厚さ)W2と超電導テープ線11の幅W1との比W2/W1は、W2/W1≦1.15に設定されている。
上述のように、巻線部14の超電導テープ線11における周囲全体が絶縁材46により直接絶縁されるので、超電導コイル45の絶縁性能が向上する。従って、超電導コイル45は、第4実施形態における超電導特性の低下防止効果に加え、上述の絶縁性能向上の効果により、より安定した通電を実現できる。
[G]第7実施形態(図13)
図13は、本発明に係る超電導コイルの第7実施形態等を示す図3に対応する半断面図である。この第7実施形態において、第1及び第4実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第7実施形態の超電導コイル50が第1及び第4実施形態と異なる点は、巻線部14の両端面に固着された絶縁層36のうち、少なくとも一方の表面に冷却手段としての冷却用伝熱板51が固着され、この冷却用伝熱板51を挟むようにして複数の超電導コイル50が軸方向に積層され、各超電導コイル50が電気的に接続されて超電導コイル装置52が構成された点である。
ここで、冷却用伝熱板51は、巻線部14及び絶縁層36よりも熱伝導率が高いに伝熱材、例えば銅やアルミニウムなどの金属にて構成される。また、本第7実施形態の超電導コイル50においても、スリット37が形成された絶縁層36含めた巻線部14の軸方向厚さ(即ち超電導コイル50の軸方向厚さ)W2と、超電導テープ線11の幅W1との比W2/W1は、W2/W1≦1.15に設定されている。
上述のように構成された超電導コイル50では、冷却用伝熱板51との絶縁を絶縁層36により確保しつつ、冷却用伝熱板51により冷却されるので、超電導コイル50は、第4実施形態における超電導特性の低下防止効果に加え、上述の冷却性能向上によってより安定した通電を実現できる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、また、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、第1〜第6実施形態の各超電導コイル10、25、30、35、40、45は、第7実施形態と同様に冷却用伝熱板51を介在させることにより、または冷却用伝熱板51を介在させることなく、軸方向に積層され、互いに電気的に接続されて超電導コイル装置を構成してもよい。
また、第1〜第7実施形態の各超電導コイル10、25、30、35、40、45、50は、パンケーキ形に限定されず、レーストラック型、鞍型、または楕円等のような非円形状に構成されてもよい。
更に、第1〜第7実施形態の超電導コイル10、25、30、35、40、45、50における各巻線部14は、内外径比が小さく、巻線部14の超電導テープ線11に剥離能力が発生しにくい場合には、複数の巻線部エレメントに分断される必要はない。
10 超電導コイル
11 超電導テープ線(薄膜超電導線材)
12 絶縁テープ線(絶縁材)
13 巻枠
14 巻線部
14A〜14D 巻線部エレメント
15 絶縁層
23 境界部分
25、30、35、40、45、50 超電導コイル
26、31、36、41 絶縁層
32、33、37 スリット
42 凹部
46 絶縁材
51 冷却用伝熱板
52 超電導コイル装置
W1 幅
W2 軸方向厚さ

Claims (10)

  1. 多層構造で且つテープ形状の薄膜超電導線材を絶縁材と共に巻枠に巻き回して形成された巻線部と、この巻線部の軸方向端面に固着された絶縁層と、を有する超電導コイルであって、
    前記薄膜超電導線材の幅をW1とし、前記絶縁層を含めた前記巻線部の軸方向厚さをW2としたとき、これらの比W2/W1が、W2/W1≦1.15に設定されたことを特徴とする超電導コイル。
  2. 前記巻線部は、径方向に分断された略同心円形状の複数の巻線部エレメントからなり、隣接する前記巻線部エレメント間の境界部分の接着力が、前記巻線部エレメント内の接着力よりも低く設定されたことを特徴とする請求項1に記載の超電導コイル。
  3. 前記絶縁層は、巻線部の端面の一部に固着されたことを特徴とする請求項1または2に記載の超電導コイル。
  4. 前記絶縁層は、巻線部の端面の略全面に固着されると共に、径方向の少なくとも一部にスリットまたは凹部が形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の超電導コイル。
  5. 前記スリットまたは前記凹部は、同心円形状または渦形状であることを特徴とする請求項4に記載の超電導コイル。
  6. 前記スリットまたは前記凹部は、隣接する巻線部エレメント間の境界部分に対応する位置に設けられたことを特徴とする請求項4または5に記載の超電導コイル。
  7. 前記薄膜超電導線材は、その周囲が絶縁材により絶縁被覆されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の超電導コイル。
  8. 前記絶縁層は、ポリイミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、GFRP、CFRP、熱硬化性樹脂で含浸されたガラスクロス、からなる群より選ばれた少なくとも一種からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の超電導コイル。
  9. 前記絶縁層の表面に冷却手段が設けられ、この冷却手段は、巻線部及び前記絶縁層よりも熱伝導率が高い伝熱材にて構成されたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の超電導コイル。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の超電導コイルが複数積層され、それぞれの前記超電導コイルが電気的に接続されて構成されたことを特徴とする超電導コイル装置。
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