JP2014019648A - PPARδ活性化剤 - Google Patents
PPARδ活性化剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014019648A JP2014019648A JP2012156869A JP2012156869A JP2014019648A JP 2014019648 A JP2014019648 A JP 2014019648A JP 2012156869 A JP2012156869 A JP 2012156869A JP 2012156869 A JP2012156869 A JP 2012156869A JP 2014019648 A JP2014019648 A JP 2014019648A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- extract
- paradol
- guinea ginger
- pparδ
- ginger
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Abstract
【課題】ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体活性化剤を提供する。
【解決手段】ギニアショウガ(Aframomum melegueta)、又はその抽出物を有効成分、又は6−パラドールを活性成分とするPPARδ活性化剤。
【選択図】なし
【解決手段】ギニアショウガ(Aframomum melegueta)、又はその抽出物を有効成分、又は6−パラドールを活性成分とするPPARδ活性化剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(Peroxisome Proliferator Activated Receptor、PPARと記載する)、特にPPARδ活性化剤に関する。
ステロイド、甲状腺ホルモン、レチノイドなどの低分子脂溶性リガンドはリガンド特異的な核内受容体を介して、個体発生における形態形成、細胞の増殖、分化、生体の恒常性の維持など多様な生理機能の調節に関与している。PPARは核内受容体の1種であり、1990年に脂肪分解に関与する細胞内小器官であるペルオキシソームを増加させる作用を仲介する蛋白質として同定され、ペルオキシソーム増殖剤により活性化を受けるレセプターという意味でPeroxisome Proliferator Activated Receptor α(ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体:PPARα)と名付けられた。その後α型と構造上類似したアイソフォーム遺伝子としてδ型及びγ型が同定され、合計3つのサブタイプを有することが知られている。
PPARの各サブタイプは、リガンド依存的に活性化され、9−シスレチノイン酸をリガンドとするRXR(Retinoid X Receptor)とヘテロ2量体を形成することで、プロモーター領域にPPAR応答配列(PPAR responsive element;PPRE)を有する種々の遺伝子の発現を制御している(非特許文献1、2)。
例えば、PPARの各サブタイプは、脂肪酸β酸化の鍵酵素として知られるACO(Acyl-CoA oxidase)のPPREを用いたレポーターアッセイがなされており、それによると、PPARリガンドとして知られるリノール酸は、PPARα、δ、γのそれぞれを介してACO転写活性を亢進することが報告されている(非特許文献3)。
以下で述べるように、近年、PPARは非常に多くの生理、病理現象に関わっていることが明らかになってきた。
例えば、PPARの各サブタイプは、脂肪酸β酸化の鍵酵素として知られるACO(Acyl-CoA oxidase)のPPREを用いたレポーターアッセイがなされており、それによると、PPARリガンドとして知られるリノール酸は、PPARα、δ、γのそれぞれを介してACO転写活性を亢進することが報告されている(非特許文献3)。
以下で述べるように、近年、PPARは非常に多くの生理、病理現象に関わっていることが明らかになってきた。
PPARδ(別名:PPARβ、NUC1、FAAR)は、1992年にクローニングされて以来、長らく機能が明らかにされていなかったが、近年、遺伝子改変動物を用いた研究やPPARδ選択的な作動薬の開発などにより様々な生理機能を持つことが明らかになってきた。PPARδを過剰発現させたマウスを用いた検討では、高脂肪食負荷による体重増加の抑制、脂肪重量の減少、血中中性脂肪の減少、脂肪肝の抑制が認められている(非特許文献4)。PPARδ選択的な作動薬であるGW501516を肥満アカゲザルに投与した実験では、HDLコレステロールを上昇させ、中性脂肪、LDLコレステロールを低下させた(非特許文献5)。
また、GW501516を骨格筋由来細胞に作用させ、細胞の遺伝子発現への影響を検討した結果では、脂肪酸の取り込みや輸送、ミトコンドリアのβ酸化系酵素、脱共役タンパク質等の脂肪酸代謝関連遺伝子の発現を誘導することが示されている。さらにGW501516を投与したマウスでは、脂肪組織特異的PPARδ過剰発現マウスと同様に高脂肪食負荷による体重増加の抑制、脂肪重量の減少が認められ、インスリン抵抗性改善効果を示すことも明らかにされている。このマウスの骨格筋においては脂肪酸代謝関連遺伝子および脂肪酸β酸化の誘導が確認されていることから、PPARδの活性化によって、骨格筋のエネルギー消費が増大することにより末梢組織中の脂肪蓄積が抑制され、それによりインスリン抵抗性が改善されるのではないかと考えられている。遺伝的肥満マウスにGW501516を投与すると、膵島の肥大が抑制されたことから、膵島の保護作用があると考えられている(非特許文献6)。
骨格筋特異的にPPARδを過剰発現することでは、肥満やインスリン抵抗性が抑制されることが報告されている。さらに驚くことに、このマウスの骨格筋では一般的に赤筋と呼ばれるミトコンドリアを多く含む持久性の高い筋繊維の割合が非常に高くなっており、その結果、このマウスは、コントロールマウスの約2倍の距離を走ることができるという大変優れた持久力を持つマウスであることが示されている(非特許文献7)。従って、PPARδの活性化は、運動持久力の向上に有効であると考えられるようになった。
最近では、肝臓においてPPARδがインスリン感受性を制御しているという報告もなされており、そのメカニズムとして、PPARδの活性化が肝臓の解糖系およびペントースリン酸回路の活性化を介して肝臓からのグルコースの供給を減少させ、インスリン感受性を増加することが示唆されている(非特許文献8)。
このように、PPARδの活性化は、HDLコレステロールの上昇、LDLコレステロールの低下、肥満の抑制、インスリン抵抗性の改善/インスリン感受性の向上、脂肪酸代謝の活性化、体脂肪の燃焼促進、血中中性脂肪の減少、脂肪肝の抑制、持久力の向上等につながることから、PPARδの活性化剤は、動脈硬化の予防・改善剤、肥満の予防・改善剤、インスリン抵抗性の予防・改善剤、脂肪酸酸化活性化剤、体脂肪燃焼促進剤、脂質異常症予防・改善剤、脂肪肝予防・改善剤、持久力向上剤として有効であると考えられている。
そのため、このような目的でPPARδ活性化剤の探索、開発も盛んに行われ、これまでにフラボン類、フェノキシ酢酸誘導体等が報告されている(特許文献1、2)。
そのため、このような目的でPPARδ活性化剤の探索、開発も盛んに行われ、これまでにフラボン類、フェノキシ酢酸誘導体等が報告されている(特許文献1、2)。
一方、ショウガ科植物であるギニアショウガ(Aframomum melegueta)は、西アフリカを中心とした熱帯地方に自生し、「マニゲット」又は「グレインオブパラダイス」などの名前で、料理の風味付けやフレーバー等の香辛料として利用されている。
また6−パラドール[1−(4′−ヒドロキシ−3′−メトキシフェニル)−3−デカノン]は、上記ギニアショウガの種子抽出物の特定画分に含まれている成分として報告されており、化学式:
で示される化合物である。ギニアショウガより得られる抽出物及びパラドールは、シロアリ防除剤、血流促進剤、抗炎症効果、抗がん作用、抗菌作用、シワの改善効果、脂肪分解促進効果等についての提案されている(特許文献3〜6、非特許文献9〜12等)。
で示される化合物である。ギニアショウガより得られる抽出物及びパラドールは、シロアリ防除剤、血流促進剤、抗炎症効果、抗がん作用、抗菌作用、シワの改善効果、脂肪分解促進効果等についての提案されている(特許文献3〜6、非特許文献9〜12等)。
しかしながら、ギニアショウガ(Aframomum melegueta)および6−パラドールと、PPARδ活性化との関係については知られていなかった。
細胞:31(6)218-234, 1999
J Lipid Res. 37, 907-925, 1996
J Biol Chem. 274, 23368-23377, 1999
Cell. 113, 159-170, 2003
Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 98, 5306-5311, 2001
Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 100, 15924-15929, 2003
PloS Biol. 2, e294, 2004
Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 103, 3444-3449, 2006
Arch Pharm Res Vol. 35, No 2, 315-320, 2012
Autonomic Neuroscience: Basic and Clinical 161, 63-67, 2011
Food and Chemical Toxicology 45 683-690, 2007
Journal of Ethnophamacology 25, 109-118, 1989
本発明は、優れたPPARδ活性化作用を有し、且つ安全性の高い食品、医薬品又は医薬部外品を提供することに関する。
本発明者らは、上記事情に鑑みて鋭意研究を行った結果、ギニアショウガ(Aframomum melegueta)又はその抽出物、並びに6−パラドールに、PPARδに対する活性化作用があることを見出した。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(10)に係るものである。
(1)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とするPPARδ活性化剤。
(2)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とする持久力向上剤。
(3)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とするインスリン抵抗性の予防又は改善剤。
(4)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とする糖尿病の予防又は改善剤。
(5)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とする動脈硬化の予防又は改善剤。
(6)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的PPARδ活性化方法。
(7)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的持久力向上方法。
(8)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的インスリン抵抗性の予防又は改善方法。
(9)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的糖尿病の予防又は改善方法。
(10)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的動脈硬化の予防又は改善方法。
(1)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とするPPARδ活性化剤。
(2)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とする持久力向上剤。
(3)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とするインスリン抵抗性の予防又は改善剤。
(4)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とする糖尿病の予防又は改善剤。
(5)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とする動脈硬化の予防又は改善剤。
(6)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的PPARδ活性化方法。
(7)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的持久力向上方法。
(8)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的インスリン抵抗性の予防又は改善方法。
(9)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的糖尿病の予防又は改善方法。
(10)ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的動脈硬化の予防又は改善方法。
本発明のPPARδ活性化剤は、優れたPPARδ活性化作用を有し、かつ長期間摂取しても安全性も高いことから、持久力向上効果等を発揮し得る医薬品、医薬部外品、化粧料及び食品、或いはこれらへ配合するための素材又は製剤として有用である。
本明細書において、「非治療的」とは、医療行為を含まない、すなわちヒトを手術、治療又は診断する方法を含まない概念である。
本明細書において、「改善」とは、疾患、症状又は状態の好転、疾患、症状又は状態の悪化の防止又は遅延、あるいは疾患又は症状の進行の逆転、防止又は遅延をいう。
本明細書において、「予防」とは、個体における疾患若しくは症状の発症の防止又は遅延、あるいは個体の疾患若しくは症状の発症の危険性を低下させることをいう。
本発明において、ギニアショウガはショウガ科(Zingiberaceae)のAframomum meleguetaを意味する。ギニアショウガはいずれの任意の部位、例えば全草、葉、茎、芽、花、蕾、根、根茎、仮球茎、球茎、塊茎、種子等、又はそれらの組み合わせを使用することができるが、種子を用いるのが好ましい。
斯かるギニアショウガは、そのまま又は乾燥・粉砕等して用いることができる。ギニアショウガの抽出物は、上記部位を、そのまま抽出工程に付すこと、又は粉砕、切断若しくは乾燥された後に抽出工程に付すことにより得ることができる。該抽出物は天然成分由来であり安全性も高い。粉砕方法や粉砕物の大きさについては特に制限はないが、粉砕物の粒径としては、好ましくは1μm〜10mm、より好ましくは100μm〜500μmである。
斯かるギニアショウガは、そのまま又は乾燥・粉砕等して用いることができる。ギニアショウガの抽出物は、上記部位を、そのまま抽出工程に付すこと、又は粉砕、切断若しくは乾燥された後に抽出工程に付すことにより得ることができる。該抽出物は天然成分由来であり安全性も高い。粉砕方法や粉砕物の大きさについては特に制限はないが、粉砕物の粒径としては、好ましくは1μm〜10mm、より好ましくは100μm〜500μmである。
抽出は、既知の方法により行うことができ、具体的には、固液抽出、液液抽出、浸漬、煎出、浸出、還流抽出、超音波抽出、マイクロ波抽出、攪拌、遠心抽出、超臨界抽出等が挙げられ、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。抽出は、煮沸脱気や窒素ガス等の不活性ガスを通気して溶存酸素を除去しつつ、非酸化的雰囲気下で行ってもよい。また、抽出物を加工したものも使用することが可能であり、例えば含水エタノール、食用油脂による製剤化や乳化、乳化・噴霧乾燥、賦形剤混合吸着、シクロデキストリンによる包接やマイクロカプセル化して用いてもよい。抽出時間を短縮する場合には、攪拌を伴う固液抽出が望ましい。この固液抽出の好適な条件の一例としては、100〜400rpm/minで1〜30分間の攪拌が挙げられる。
抽出物の酸化を防止するため、煮沸脱気や窒素ガス等の不活性ガスを通気して溶存酸素を除去しつつ、いわゆる非酸化的雰囲気下で抽出する手段を併用してもよい。
抽出物の酸化を防止するため、煮沸脱気や窒素ガス等の不活性ガスを通気して溶存酸素を除去しつつ、いわゆる非酸化的雰囲気下で抽出する手段を併用してもよい。
抽出のための溶剤には、極性溶剤、非極性溶剤のいずれをも使用することができる。溶剤の具体例としては、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の鎖状及び環状エーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;スクワラン、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素類;トルエン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;及び超臨界二酸化炭素;ピリジン類;油脂、ワックス等その他オイル類等の有機溶剤;ならびにこれらの混合物が挙げられる。好適には、水、アルコール類、アルコール−水混合液、炭化水素類が挙げられ、アルコール−水混合液、炭化水素類がより好ましい。アルコール類としては炭素数1〜5のアルコール類が好ましく、エタノールがより好ましい。特に抽出物中のパラドール濃度を上げるためには、低極性溶媒、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタンなどを使用するのがより好ましい。
抽出のための溶剤としてアルコール−水混合液を使用する場合には、アルコール類と水との配合割合(容量%)としては、0.1容量%以上が好ましく、5容量%以上がより好ましく、40容量%以上がさらに好ましく、60容量%以上がさらにより好ましく、80容量%以上がなお好ましい、100容量%以下が好ましく、99.9容量%以下がより好ましく、95%容量%以下がさらに好ましい。エタノール水溶液の場合、エタノール濃度が、好ましくは80容量%以上、より好ましくは90容量%以上である。
溶剤の使用量としては、ギニアショウガ(乾燥質量換算)1gに対して好ましくは1mL以上、より好ましくは8mL以上である、好ましくは100mL以下、より好ましくは50mL以下である。また、好ましくは1〜100mL、より好ましくは8〜50mLである。抽出時間としては、好ましくは1分間以上、より好ましくは10分間以上、好ましくは100日間以下、より好ましく3日間以下である。また好ましくは1分間〜100日間、より好ましくは10分間〜3日間である。このときの抽出温度は、好ましくは0℃以上、より好ましくは20℃以上、さらに好ましくは40℃以上、好ましくは溶媒沸点以下、より好ましくは100℃以下、さらに好ましくは90℃以下である。また、好ましくは0℃〜溶媒沸点、より好ましくは20〜100℃、さらに好ましくは40〜90℃である。
斯くして得られるギニアショウガ抽出物は、抽出液や画分をそのまま用いてもよく、適宜な溶媒で希釈した希釈液として用いてもよく、或いは濃縮エキスや乾燥粉末としたり、ペースト状に調製したものでもよい。また、凍結乾燥し、用時に、通常抽出に用いられる溶剤、例えば水、エタノール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、水・エタノール混液、水・プロピレングリコール混液、水・ブチレングリコール混液等の溶剤で希釈して用いることもできる。また、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもできる。
上記ギニアショウガの抽出物は、食品上・医薬品上許容し得る規格に適合し本発明の効果を発揮するものであれば粗精製物であってもよく、さらに得られた粗精製物を既知の分離精製方法を適宜組み合わせてこれらの純度を高めてもよい。精製手段としては、有機溶剤沈殿、遠心分離、限界濾過膜、高速液体クロマトグラフやカラムクロマトグラフ等が挙げられる。
6−パラドールは、例えばバニリンとアルキルケトンとの縮合反応により得られる化合物を部分的に水素添加反応することにより得ることができるが(H.D.Locksly et al, J.Chem.Soc.[Perkin1], p3001-3006, 1972)、特に合成方法を限定するものではない。
後記実施例に示すように、ギニアショウガ及びその抽出物、並びに6−パラドール(以下、ギニアショウガ等とも称する)は、PPARδに依存的な遺伝子の転写活性を亢進する活性化剤としての作用を有する。前述のとおり、PPARδは広く生体のエネルギー代謝や恒常性の維持に関わっており、特にエネルギー代謝に重要な因子(uncoupling protein 3 (UCP3)、carnitine palmitoyltransferase 1、pyruvate dehydrogenase kinase 4等)の遺伝子発現はPPARδの活性化に強く依存しており(非特許文献1〜8、特許文献1、2)、上記ギニアショウガ等は、これを活性化することが有用と考えられる各種症状の予防、改善又は治療に有効であると考えられる。例えば、上記ギニアショウガ等は、持久力向上、インスリン抵抗性の予防・改善、糖尿病(I型及び/又はII型)の予防・改善、動脈硬化の予防・改善等に広く有効であると考えられる。
従って、上記ギニアショウガ等は、PPARδの活性化のために、或いは持久力向上、インスリン抵抗性の予防・改善、糖尿病(I型及び/又はII型)の予防・改善、動脈硬化の予防・改善のために使用することができる。当該使用は、ヒト若しくは非ヒト動物、又はそれらに由来する検体における使用であり得、また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。
すなわち、上記ギニアショウガ等は、PPARδ活性化剤、持久力向上剤、インスリン抵抗性予防・改善剤、糖尿病予防・改善剤、動脈硬化予防・改善剤(以下、PPARδ活性化剤等とも称する)として使用することができ、さらにこれらの剤を製造するために使用することができる。このとき、当該PPARδ活性化剤等には、上記ギニアショウガ等を単独で、又はこれ以外に、必要に応じて適宜選択した担体等の、配合すべき後述の対象物において許容されるものを使用してもよい。なお、当該製剤は配合すべき対象物に応じて常法により製造することができる。
当該PPARδ活性化剤等は、それ自体、PPARδ活性化、持久力向上、インスリン抵抗性の予防・改善、糖尿病(I型及び/又はII型)予防・改善、動脈硬化の予防・改善等の効果を発揮する、ヒト若しくは動物用の医薬品、医薬部外品、化粧料、食品又は飼料であってもよく、又は当該医薬品、医薬部外品、化粧料等に配合して使用される素材又は製剤であってもよい。
食品としては、PPARδ活性化、持久力向上、インスリン抵抗性の予防・改善、糖尿病(I型及び/又はII型)の予防・改善、動脈硬化の予防・改善等の効果等の生理機能をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した飲食品、機能性飲食品、病者用飲食品、特定保健用食品等を包含する。
食品としては、PPARδ活性化、持久力向上、インスリン抵抗性の予防・改善、糖尿病(I型及び/又はII型)の予防・改善、動脈硬化の予防・改善等の効果等の生理機能をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した飲食品、機能性飲食品、病者用飲食品、特定保健用食品等を包含する。
従って本願発明においてはPPARδ活性化、持久力向上、インスリン抵抗性の改善、糖尿病(I型及び/又はII型)の改善、動脈硬化の改善を必要とする動物又はヒト、若しくはPPARδ活性化、持久力向上、インスリン抵抗性の予防、糖尿病(I型及び/又はII型)の予防、動脈硬化の予防を望む動物又はヒトを、対象とする。
ここで、上記医薬品(医薬部外品も含む)の剤型は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤、静脈内注射剤、筋肉注射剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、点眼剤、点鼻剤、湿布剤、バップ剤、軟膏、ローション、クリーム、口腔用製剤(歯磨剤、液状歯磨剤、洗口液、歯肉マッサージクリーム、口腔用軟膏、うがい用錠剤、トローチ、のど飴等)等のいずれかでもよい。投与形態も経口投与(内用)、非経口投与(外用、注射)のいずれであってもよい。
このような種々の剤型の医薬製剤を調製するには、当該PPARδ活性化剤等を単独で、又は他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤等を適宜組み合わせて用いることができる。
このような種々の剤型の医薬製剤を調製するには、当該PPARδ活性化剤等を単独で、又は他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤等を適宜組み合わせて用いることができる。
これらの投与形態のうち、好ましい形態は経口投与であり、上記製剤中の上記ギニアショウガ又はその抽出物(抽出物の乾燥物換算)、及び6−パラドールの含有量は、一般的に好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、好ましくは100質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。また、好ましくは0.01〜100質量%、より好ましくは0.1〜80質量%、更に好ましくは1〜50質量%である。
上記医薬品等の投与量又は摂取量は、対象者の状態、体重、性別、年齢又はその他の要因に従って変動し得るが、経口投与又は摂取の場合成人1人当たり、上記ギニアショウガ又はその抽出物(乾燥物換算)、及び6−パラドールは、1日あたり好ましくは0.01mg/kg以上、特に好ましくは0.1mg/kg以上、好ましくは100mg/kg以下、特に好ましくは10mg/kg以下である。また好ましくは0.01〜100mg/kg、特に好ましくは0.1〜10mg/kgである。
上記食品は、固形、半固形又は液状であり得、例えば、パン類、ケーキ類、麺類、菓子類、ゼリー類、冷凍食品、アイスクリーム類、乳製品、飲料等の各種食品の他、上述した経口投与製剤と同様の形態(錠剤、カプセル剤、シロップ等)が挙げられる。
種々の形態の食品を調製するには、当該PPARδ活性化剤等を単独で、又は他の食品材料や、溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤等を適宜組み合わせて用いることができる。当該食品中の上記ギニアショウガ又はその抽出物(抽出物の乾燥物換算)、及び6−パラドールの含有量は、一般的に好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上、更に好ましくは0.01質量%、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。また、好ましくは0.0001〜10質量%、より好ましくは0.001〜5質量%、更に好ましくは0.01〜1質量%である。
0.0001質量%未満では本発明の効果を奏しない場合があり、10質量%を越えて配合すると、刺激感が強くなり、官能特性や嗜好性が損なわれる場合がある。
種々の形態の食品を調製するには、当該PPARδ活性化剤等を単独で、又は他の食品材料や、溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤等を適宜組み合わせて用いることができる。当該食品中の上記ギニアショウガ又はその抽出物(抽出物の乾燥物換算)、及び6−パラドールの含有量は、一般的に好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上、更に好ましくは0.01質量%、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。また、好ましくは0.0001〜10質量%、より好ましくは0.001〜5質量%、更に好ましくは0.01〜1質量%である。
0.0001質量%未満では本発明の効果を奏しない場合があり、10質量%を越えて配合すると、刺激感が強くなり、官能特性や嗜好性が損なわれる場合がある。
また、上記飼料としては、例えば牛、豚、鶏、羊、馬等に用いる家畜用飼料、ウサギ、ラット、マウス等に用いる小動物用飼料、マグロ、ウナギ、タイ、ハマチ等に用いる魚介類用飼料、犬、猫、小鳥、リス等に用いるペットフード等が挙げられる。
尚、飼料を製造する場合には、上記ギニアショウガ又はその抽出物の他に、牛、豚、羊等の肉類、蛋白質、穀物類、ぬか類、粕類、糖類、野菜、ビタミン類、ミネラル類等一般に用いられる飼料原料、更に一般的に飼料に使用されるゲル化剤、保型剤、pH調整剤、調味料、防腐剤、栄養補強剤等を組み合わせて用いることができる。
また、飼料中の上記ギニアショウガ又はその抽出物(抽出物の乾燥物換算)、及び6−パラドールの含有量は、その使用形態により異なるが、通常好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。また、好ましくは0.0001〜20質量%、より好ましくは0.001〜10質量%、更に好ましくは0.01〜5質量%である。
尚、飼料を製造する場合には、上記ギニアショウガ又はその抽出物の他に、牛、豚、羊等の肉類、蛋白質、穀物類、ぬか類、粕類、糖類、野菜、ビタミン類、ミネラル類等一般に用いられる飼料原料、更に一般的に飼料に使用されるゲル化剤、保型剤、pH調整剤、調味料、防腐剤、栄養補強剤等を組み合わせて用いることができる。
また、飼料中の上記ギニアショウガ又はその抽出物(抽出物の乾燥物換算)、及び6−パラドールの含有量は、その使用形態により異なるが、通常好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。また、好ましくは0.0001〜20質量%、より好ましくは0.001〜10質量%、更に好ましくは0.01〜5質量%である。
上記化粧料(医薬部外品も含む)は、皮膚外用剤、洗浄剤、入浴剤、又はメイクアップ化粧料等とすることができ、使用方法に応じて、美容液、化粧水、マッサージ剤、ローション、乳液、ゲル、クリーム、軟膏剤、粉末、顆粒、シート状製品等の種々の剤型で提供することができる。このような種々の剤型の化粧料は、上記ギニアショウガ又はその抽出物と、皮膚化粧料に配合され得る、油性成分、保湿剤、粉体、色素、乳化剤、可溶化剤、洗浄剤、紫外線吸収剤、増粘剤、薬剤(例えば、抗炎症剤、殺菌剤、酸化防止剤、ビタミン類、脂肪代謝促進作用又は脱共役蛋白質発現促進作用が知られている薬物或いは天然物)、香料、樹脂、防菌防黴剤、植物抽出物、アルコール類、キレート類、無機酸、有機酸、ビタミン類、水溶性高分子、界面活性剤等を適宜組み合わせることにより調製することができる。
当該化粧料の全量中の、上記ギニアショウガ又はその抽出物(乾燥物換算)、及び6−パラドールの含有量は、通常好ましくは0.00001質量%以上、より好ましくは0.0001質量%以上、更に好ましくは0.001質量%以上、好ましくは10質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である。また好ましくは0.00001〜10質量%、より好ましくは0.0001〜1質量%、更に好ましくは0.001〜0.1質量%である。
上述した実施形態に関し、本発明においては以下の態様が開示される。
<1>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分又は活性成分とするPPARδ活性化剤。
<2>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分又は活性成分とする持久力向上剤。
<3>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分又は活性成分とするインスリン抵抗性の予防又は改善剤。
<4>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分又は活性成分とする糖尿病の予防又は改善剤。
<5>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分又は活性成分とする動脈硬化の予防又は改善剤。
<6>PPARδ活性化剤を製造するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールの使用。
<7>持久力向上剤を製造するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールの使用。
<8>インスリン抵抗性の予防又は改善剤を製造するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールの使用。
<9>糖尿病の予防又は改善剤を製造するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールの使用。
<10>動脈硬化の予防又は改善剤を製造するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールの使用。
<11>PPARδ活性化剤に使用するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドール。
<12>持久力向上剤に使用するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドール。
<13>インスリン抵抗性の予防又は改善に使用するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドール。
<14>糖尿病の予防又は改善に使用するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドール。
<15>動脈硬化の予防又は改善に使用するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドール。
<16>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取するPPARδ活性化方法。
<17>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する持久力向上方法。
<18>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取するインスリン抵抗性の予防又は改善方法。
<19>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する糖尿病の予防又は改善方法。
<20>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する動脈硬化の予防又は改善方法。
<21>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的PPARδ活性化方法。
<22>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的持久力向上方法。
<23>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的インスリン抵抗性の予防又は改善方法。
<24>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的糖尿病の予防又は改善方法。
<25>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的動脈硬化の予防又は改善方法。
<1>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分又は活性成分とするPPARδ活性化剤。
<2>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分又は活性成分とする持久力向上剤。
<3>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分又は活性成分とするインスリン抵抗性の予防又は改善剤。
<4>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分又は活性成分とする糖尿病の予防又は改善剤。
<5>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分又は活性成分とする動脈硬化の予防又は改善剤。
<6>PPARδ活性化剤を製造するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールの使用。
<7>持久力向上剤を製造するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールの使用。
<8>インスリン抵抗性の予防又は改善剤を製造するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールの使用。
<9>糖尿病の予防又は改善剤を製造するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールの使用。
<10>動脈硬化の予防又は改善剤を製造するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールの使用。
<11>PPARδ活性化剤に使用するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドール。
<12>持久力向上剤に使用するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドール。
<13>インスリン抵抗性の予防又は改善に使用するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドール。
<14>糖尿病の予防又は改善に使用するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドール。
<15>動脈硬化の予防又は改善に使用するための、ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドール。
<16>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取するPPARδ活性化方法。
<17>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する持久力向上方法。
<18>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取するインスリン抵抗性の予防又は改善方法。
<19>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する糖尿病の予防又は改善方法。
<20>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する動脈硬化の予防又は改善方法。
<21>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的PPARδ活性化方法。
<22>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的持久力向上方法。
<23>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的インスリン抵抗性の予防又は改善方法。
<24>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的糖尿病の予防又は改善方法。
<25>ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的動脈硬化の予防又は改善方法。
製造例1(6−パラドールの合成)
H.D.Lockslyらの方法に従い、バニリン20gにトルエン20mL、酢酸1mL、ジエチルエーテル20mL、2−ノナノン15mLを加え、室温下で撹拌しながら、ピロリジン20mLを滴下した。24時間後、薄層クロマトグラフィーにて出発物質であるバニリンが消失していることを確認した後、常法に従い酢酸エチルにて抽出した。有機層を減圧下で濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフィー(関東化学社製、100−210μm、移動相;酢酸エチル/ヘキサン(1:10))にて精製し、6−デヒドロパラドール20.3g(収率55%)を単離した。得られた6−デヒドロパラドール8.2gを酢酸エチル30mLに溶解させた後、アルミナ/パラジウム(5%パラジウム)0.5gを加えて、水素雰囲気下(常圧)、常温で撹拌した。24時間後、不溶物をセライトにより濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(関東化学社製、100−210μm、移動相;酢酸エチル/ヘキサン(1:10))にて精製し、6−パラドール7.64g(収率93%)を単離した。
H.D.Lockslyらの方法に従い、バニリン20gにトルエン20mL、酢酸1mL、ジエチルエーテル20mL、2−ノナノン15mLを加え、室温下で撹拌しながら、ピロリジン20mLを滴下した。24時間後、薄層クロマトグラフィーにて出発物質であるバニリンが消失していることを確認した後、常法に従い酢酸エチルにて抽出した。有機層を減圧下で濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフィー(関東化学社製、100−210μm、移動相;酢酸エチル/ヘキサン(1:10))にて精製し、6−デヒドロパラドール20.3g(収率55%)を単離した。得られた6−デヒドロパラドール8.2gを酢酸エチル30mLに溶解させた後、アルミナ/パラジウム(5%パラジウム)0.5gを加えて、水素雰囲気下(常圧)、常温で撹拌した。24時間後、不溶物をセライトにより濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(関東化学社製、100−210μm、移動相;酢酸エチル/ヘキサン(1:10))にて精製し、6−パラドール7.64g(収率93%)を単離した。
合成した6−パラドールは、1H−NMR(400MHz、CDCl3)により確認し、以下の測定結果を得た。
[δ(ppm);0.87(t、J=6.4Hz、3H)、1.24(m、8H)、1.54(Br、2H),2.36(t、J=7.4Hz、2H)、2.68(t、J=7.7Hz、2H)、2.82(t、J=7.3Hz、2H)、3.86(s、3H)、5.60(s、1H)、6.65(d、J=8.1Hz、1H)、6.68(s、1H)、6.81(d、J=7.8Hz、1H)]
製造例2(ギニアショウガ抽出物の調製)
ギニアショウガ(Aframomum melegueta)の乾燥種子1kgをミキサーにて粉砕した後、95%エタノール4000mLに浸漬させ、24時間撹拌した。不溶物を濾過後、得られた濾液を減圧下にて濃縮し、ギニアショウガ抽出物50gを得た。この抽出物を高速液体クロマトグラフィーにより分析したところ、ギニアショウガ抽出物中に、約13%の6−パラドールを含んでいた。
ギニアショウガ(Aframomum melegueta)の乾燥種子1kgをミキサーにて粉砕した後、95%エタノール4000mLに浸漬させ、24時間撹拌した。不溶物を濾過後、得られた濾液を減圧下にて濃縮し、ギニアショウガ抽出物50gを得た。この抽出物を高速液体クロマトグラフィーにより分析したところ、ギニアショウガ抽出物中に、約13%の6−パラドールを含んでいた。
実施例1:PPARδ活性化試験
Rat IEC-6 total RNAを用い、PCRを行ってPPARδリガンド結合部位(NCBI RefSeq NM_011145, nt690-1595、配列番号1)を増幅した。PCR増幅産物をpCR Blunt(Invitrogen)にクローニングし、制限酵素(MluI、KpnI;Takara)処理によりDNA断片を調製した。調製したDNA断片をpBIND vector(Promega)のマルチクローニングサイト(MluI/KpnI)に挿入し、pBIND-PPARδ LBDを得た。
Rat IEC-6 total RNAを用い、PCRを行ってPPARδリガンド結合部位(NCBI RefSeq NM_011145, nt690-1595、配列番号1)を増幅した。PCR増幅産物をpCR Blunt(Invitrogen)にクローニングし、制限酵素(MluI、KpnI;Takara)処理によりDNA断片を調製した。調製したDNA断片をpBIND vector(Promega)のマルチクローニングサイト(MluI/KpnI)に挿入し、pBIND-PPARδ LBDを得た。
本ベクターは、細胞に導入するとPPARδリガンド結合部位とGAL4のDNA結合部位の融合蛋白質を発現し、当該融合蛋白質はPPARδリガンドと結合することによりGAL4結合配列に結合し、その下流の遺伝子の転写を活性化する。また本ベクターには別途ウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子が組み込まれており、ベクターの導入効率を求めることができる。
次に、アフリカミドリザル腎細胞株CV-1を24穴プレートにまき、DMEM(5% チャコール処理ウシ胎児血清)中で1日培養した。ホタルルシフェラーゼ遺伝子の上流にGAL4結合配列を含むレポータープラスミド(pG5-Luc;Promega)、およびpBIND-PPARδ LBDを同時に各々0.2μg/wellとなるようトランスフェクション試薬(Superfect transfection reagent;QIAGEN)を用いて導入した。その後、培養液を、製造例1、2で調製した被験物質を1/100量含むDMEM(−FBS)培地に交換し、さらに1日培養した。対照(Control)として同量のエタノールを用いた。陽性対照としては、GW501516(ALEXIS BIOCHEMICALS)1nMを用いた。PBSにて洗浄後、デュアルルシフェラーゼアッセイシステム(Promega)を用いて細胞を溶解、溶解液にルシフェリンを含む基質溶液を加え、ルミノメーターにてホタル及びウミシイタケルシフェラーゼ活性を各々測定した。
本実験系でPPARδ依存的な遺伝子の転写活性(ルシフェラーゼ活性:Luc活性)を測定することにより、PPARδ活性化物質の探索を行った。
なおPPARδ依存的な遺伝子の転写活性(Luc活性)は以下のように定義した。
PPARδ依存的な遺伝子の転写活性(Luc活性)=(pG5−LucによるホタルLuc活性)/(pBIND−PPARδ LBDによるウミシイタケLuc活性)
本実験系でPPARδ依存的な遺伝子の転写活性(ルシフェラーゼ活性:Luc活性)を測定することにより、PPARδ活性化物質の探索を行った。
なおPPARδ依存的な遺伝子の転写活性(Luc活性)は以下のように定義した。
PPARδ依存的な遺伝子の転写活性(Luc活性)=(pG5−LucによるホタルLuc活性)/(pBIND−PPARδ LBDによるウミシイタケLuc活性)
各被験物質によるPPARδ活性化能を測定した結果を、図1に示す。なおCont(Control)は99.5%エタノールを、GWはGW501516 1nMを示し、エラーバーは±SE(n=3)、*はControlに対する有意差P<0.05を示す。
この図1より、ギニアショウガ及び6−パラドールはPPARδ活性化能を有し、特に0.001質量%の6−パラドールは高い活性を示した。
実施例2:下流遺伝子UCP3の発現変化
マウス筋細胞株(C2C12)を24穴プレートにまき、DMEM(+10%FBS、+抗菌剤)中37℃で1〜2日培養した。コンフルエントになった時点で培養液を除去し、DMEM(+2%馬血清+抗菌剤)で更に5〜10日間培養した。PBS(−)で洗浄後、DMEM(−FBS)に置き換え、更に1日培養した。培養液を除去後、0.001%のギニアショウガ抽出物又は6−パラドールを含むDMEM(−FBS)を加え、更に1日培養した。次いで培養液を除去、PBS(−)で洗浄後、 RNeasy(Qiagen)を用いて全RNAを分離した。分離した全RNAから、PrimeScript RT Master Mix(タカラバイオ)を用いて逆転写反応し、cDNA合成を行った。そのcDNAを鋳型にFast SYBR Green Master Mix(Applied Biosystems)及びABI Prism 7700装置(Applied Biosystems)を用いて、定量PCRを行った。
マウス筋細胞株(C2C12)を24穴プレートにまき、DMEM(+10%FBS、+抗菌剤)中37℃で1〜2日培養した。コンフルエントになった時点で培養液を除去し、DMEM(+2%馬血清+抗菌剤)で更に5〜10日間培養した。PBS(−)で洗浄後、DMEM(−FBS)に置き換え、更に1日培養した。培養液を除去後、0.001%のギニアショウガ抽出物又は6−パラドールを含むDMEM(−FBS)を加え、更に1日培養した。次いで培養液を除去、PBS(−)で洗浄後、 RNeasy(Qiagen)を用いて全RNAを分離した。分離した全RNAから、PrimeScript RT Master Mix(タカラバイオ)を用いて逆転写反応し、cDNA合成を行った。そのcDNAを鋳型にFast SYBR Green Master Mix(Applied Biosystems)及びABI Prism 7700装置(Applied Biosystems)を用いて、定量PCRを行った。
各被験物質によるUCP3のmRNAの発現を測定した結果を、図2に示す。なおCont(Control)は99.5%エタノールを、GWはGW501516 10nMを示し、エラーバーは±SE(n=3)、*はControlに対する有意差P<0.05を示す。
この図2より、ギニアショウガ及び6−パラドールはPPARδの活性化を介し、PPARδの標的遺伝子の一つであるUCP3の発現を制御していることが示された。
Claims (10)
- ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とするPPARδ活性化剤。
- ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とする持久力向上剤。
- ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とするインスリン抵抗性の予防又は改善剤。
- ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とする糖尿病の予防又は改善剤。
- ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを有効成分とする動脈硬化の予防又は改善剤。
- ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的PPARδ活性化方法。
- ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的持久力向上方法。
- ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的インスリン抵抗性の予防又は改善方法。
- ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的糖尿病の予防又は改善方法。
- ギニアショウガ若しくはその抽出物、又は6−パラドールを、ヒト若しくは動物に投与又は摂取する非治療的動脈硬化の予防又は改善方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012156869A JP2014019648A (ja) | 2012-07-12 | 2012-07-12 | PPARδ活性化剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012156869A JP2014019648A (ja) | 2012-07-12 | 2012-07-12 | PPARδ活性化剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014019648A true JP2014019648A (ja) | 2014-02-03 |
Family
ID=50194947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012156869A Pending JP2014019648A (ja) | 2012-07-12 | 2012-07-12 | PPARδ活性化剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014019648A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016100801A1 (en) * | 2014-12-19 | 2016-06-23 | Hendrix, Curt | Methods for reducing platelet aggregation and treating cardiovascular disease and other medical disorders |
JP2021013368A (ja) * | 2019-07-12 | 2021-02-12 | 池田食研株式会社 | 植物抽出物及びその製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006025307A1 (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-09 | Kao Corporation | シワ改善剤、脂肪分解促進剤、皮膚外用組成物及び飲食物組成物 |
US20080124412A1 (en) * | 2006-11-24 | 2008-05-29 | Rutgers, The State University Of New Jersey | Methods for reducing circulating glucose levels |
-
2012
- 2012-07-12 JP JP2012156869A patent/JP2014019648A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006025307A1 (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-09 | Kao Corporation | シワ改善剤、脂肪分解促進剤、皮膚外用組成物及び飲食物組成物 |
US20080124412A1 (en) * | 2006-11-24 | 2008-05-29 | Rutgers, The State University Of New Jersey | Methods for reducing circulating glucose levels |
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
JPN6016014708; 日本農芸化学会大会講演要旨集 Vol.2009, 2009, Page.228 * |
JPN6016014709; Pharmaceutical Biology 50(7), 20120406, pp.857-865 * |
JPN6016014710; 日本栄養・食糧学会大会講演要旨集 Vol.63rd, 2009, Page.206 * |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016100801A1 (en) * | 2014-12-19 | 2016-06-23 | Hendrix, Curt | Methods for reducing platelet aggregation and treating cardiovascular disease and other medical disorders |
CN107405375A (zh) * | 2014-12-19 | 2017-11-28 | 天堂健康股份有限公司 | 减少血小板聚集和治疗心血管疾病和其他医学障碍的方法 |
JP2018501313A (ja) * | 2014-12-19 | 2018-01-18 | パラダイス・ヘルス・インコーポレイテッドParadise Health, Inc. | 血小板凝集能を低下させ、循環器疾患及び他の内科疾患を治療する方法 |
US11110146B2 (en) | 2014-12-19 | 2021-09-07 | Paradise Health, Inc. | Methods for reducing platelet aggregation and treating cardiovascular disease and other medical disorders |
AU2015364409B2 (en) * | 2014-12-19 | 2021-09-16 | Paradise Health, Inc. | Methods for reducing platelet aggregation and treating cardiovascular disease and other medical disorders |
JP2021013368A (ja) * | 2019-07-12 | 2021-02-12 | 池田食研株式会社 | 植物抽出物及びその製造方法 |
JP7426687B2 (ja) | 2019-07-12 | 2024-02-02 | 池田食研株式会社 | 植物抽出物及びその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2011129399A1 (ja) | Srebp抑制剤 | |
JP5389434B2 (ja) | アディポネクチン発現低下抑制剤及びその用途 | |
JP2013237657A (ja) | PPARγ活性抑制剤 | |
JP5171097B2 (ja) | 植物抽出物を含有するヘパリン結合性上皮増殖因子様増殖因子遺伝子発現促進剤 | |
JP5923381B2 (ja) | PPARγ活性抑制剤 | |
WO2012115064A1 (ja) | Ppar活性化剤 | |
JP2014019648A (ja) | PPARδ活性化剤 | |
JP5947047B2 (ja) | Ppar活性化剤 | |
JP6112920B2 (ja) | Nrf2活性化剤 | |
JP2012171924A (ja) | Ppar活性化剤 | |
JP2008115163A (ja) | アディポネクチン産生増強・促進剤 | |
JP5346623B2 (ja) | Ppar活性化剤 | |
JP6190211B2 (ja) | Pde3阻害剤 | |
JP6692638B2 (ja) | PPARδ活性化剤 | |
JP2013216617A (ja) | レチノイン酸様剤 | |
JP5346624B2 (ja) | Ppar活性化剤 | |
JPWO2004045632A1 (ja) | ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤 | |
JP2012171923A (ja) | Ppar活性化剤 | |
JP2012206964A (ja) | PPAR−α活性調節剤 | |
JP6316391B2 (ja) | レチノイン酸様剤 | |
JP6002510B2 (ja) | エストロゲン受容体β活性化剤 | |
JP5931633B2 (ja) | Trpv4活性抑制剤 | |
WO2022085602A1 (ja) | Tgr5活性化用組成物 | |
JP2013095678A (ja) | Pparリガンド剤 | |
JP2011148790A (ja) | 活性酸素産生抑制剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150617 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160426 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160622 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20161004 |