JP6316391B2 - レチノイン酸様剤 - Google Patents

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本発明は、レチノイン酸様剤に関する。
レチノイン酸(retinoic acid)及びその類縁化合物であるレチノイド(retinoid)は、生体内で形態形成制御作用、細胞の分化増殖制御作用等を発揮することが知られている。レチノイン酸には、オールトランスレチノイン酸(トレチノイン)、9シスレチノイン酸(アリトレチノイン)、13シスレチノイン酸(イソトレチノイン)等の立体異性体が存在する。
レチノイン酸は、核内受容体であるレチノイン酸受容体(retinoic acid receptor;RAR)及びレチノイドX受容体(retinoid X receptor;RXR)の天然リガンドである。レチノイン酸が生体内でRAR及びRXRに結合すると、RARとRXRはヘテロ二量体を形成する。これがリガンド誘導性転写因子として、標的遺伝子群のプロモーターに結合することにより、標的遺伝子群の発現を転写レベルで制御する。
RAR及びRXRには3つのサブタイプ(α、β、γ)が存在し、皮膚では主としてRARγとRXRαが発現していることが知られている(非特許文献1、2)。
レチノイン酸を外用すると、表皮においては表皮角化細胞の強い増殖促進作用が見られ、表皮は肥厚する。これは、レチノイン酸の作用により基底層直上の角化細胞がHB−EGF(heparin−binding EGF−like growth factor)を分泌し、パラクリンによって基底細胞がHB−EGFを受容し、増殖が促進されることによると考えられている。また、真皮においては、真皮乳頭層における血管新生誘導も見られ、表皮角化細胞の増殖促進効果とともに、皮膚の創傷治癒を促進することが報告されている(非特許文献3)。
このようなことから、皮膚においてRARγを活性化し、レチノイン酸様作用を発揮できれば、皮膚の創傷治癒促進に有効であると考えられる。
一方、オジギソウ(Mimosa pudica L.)は、ネムノキ科(Mimosaceae)に属する植物で、解熱、腸炎及び胃炎の治療に、イノモトソウ(Pteris multifida Poir.)は、イノモトソウ科(Pteridaceae)に属する植物で、止血、解毒にそれぞれ有用なことが知られている。
しかしながら、これら植物とレチノイン酸様活性との関係については知られていない。
Elder et al.,J Invest Dermatol.1992;98(6 Suppl):36S−41S Mangelsdorf et al.,Genes Dev.1992;6(3):329−44 Kitano et al.,Arch Dermatol Res.2001;293(10):515−521
本発明は、レチノイン酸様剤を提供することに関する。
本発明者は、RARγの分子構造内にあるligand binding domain(LBD)を利用し、RARγのLBDへ物質(リガンド)が結合した時にのみ、細胞からルシフェラーゼが発せられるような系を構築し、RARγに結合することでその活性を高める、すなわちレチノイン酸様作用を発揮する物質について鋭意研究したところ、オジギソウ(Mimosa pudica L.)及びイノモトソウ(Pteris multifida Poir.)に優れたレチノイン酸様活性があることを見出した。
すなわち、本発明は、オジギソウ(Mimosa pudica L.)、イノモトソウ(Pteris multifida Poir.)及びそれらの抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分とするレチノイン酸様剤に係るものである。
本発明のレチノイン酸様剤は、RARγを活性化することから、皮膚の創傷治癒促進効果を発揮し得る医薬品、医薬部外品又は化粧品として、或いはこれらへ配合するための素材又は製剤として有用である。
本明細書において、「レチノイン酸様」或いは「レチノイン酸様活性」とは、RAR及びRXR、特にRARγへの結合、これの活性化等、レチノイン酸と同様の生理活性を意味する。
本明細書において、「非治療的」とは、医療行為、すなわち治療による人体への処理行為を含まない概念である。
本明細書において、「改善」とは、疾患、症状又は状態の好転、疾患、症状又は状態の悪化の防止又は遅延、あるいは疾患又は症状の進行の逆転、防止又は遅延をいう。
本明細書において、オジギソウとは、ネムノキ科オジギソウ属のMimosa pudica L.を指し、イノモトソウとは、イノモトソウ科イノモトソウ属のPteris multifida Poir.を指す。オジギソウとして、オジギソウを基原植物として得られた生薬、含羞草(ガンシュウソウ)を用いてもよい。また、イノモトソウとして、イノモトソウを基原植物として得られた生薬、鳳尾草(ホウビソウ)を用いてもよい。
斯かる植物は、いずれの任意の部位、例えば全草、葉、茎、芽、花、蕾、根、根茎、仮球茎、球茎、塊茎、種子等、又はそれらの組み合わせを使用することができるが、葉や茎等の地上部を用いるのが好ましい。
斯かる植物は、そのまま又は乾燥・粉砕等して用いることができる。また、上記部位は、そのまま抽出工程に付されてもよく、又は粉砕、切断若しくは乾燥された後に抽出工程に付されてもよい。該抽出物は天然成分由来であり安全性も高い。
抽出物を得る抽出手段は、具体的には、固液抽出、液液抽出、浸漬、煎出、浸出、還流抽出、超音波抽出、マイクロ波抽出、攪拌等の手段を用いることができる。抽出時間を短縮する場合には、攪拌を伴う固液抽出が望ましい。この固液抽出の好適な条件の一例としては、100〜400r/minで1〜30分間の攪拌が挙げられる。
抽出物の酸化を防止するため、煮沸脱気や窒素ガス等の不活性ガスを通気して溶存酸素を除去しつつ、いわゆる非酸化的雰囲気下で抽出する手段を併用してもよい。
抽出のための溶剤には、極性溶剤、非極性溶剤のいずれをも使用することができる。溶剤の具体例としては、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の鎖状及び環状エーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;スクワラン、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素類;トルエン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;及び超臨界二酸化炭素;ピリジン類;油脂、ワックス等その他オイル類等の有機溶剤;ならびにこれらの混合物が挙げられる。好適には、水、アルコール類、アルコール−水混合液、炭化水素類が挙げられ、アルコール−水混合液、炭化水素類がより好ましい。アルコール類としては炭素数1〜5のアルコール類が好ましく、エタノールがより好ましい。炭化水素類としてはヘキサンが好ましい。
抽出のための溶剤としてアルコール−水混合液を使用する場合には、アルコール類と水との配合割合(容量比)としては、0.001〜100:99.999〜0が好ましく、5〜95:95〜5がより好ましく、20〜80:80〜20がさらに好ましく、30〜70:70〜30がさらにより好ましく、40〜60:60〜40がなお好ましい。エタノール水溶液の場合、エタノール濃度が40〜60容量%であることが好ましい。
溶剤の使用量としては、それぞれの植物(乾燥質量換算)1gに対して1〜100mL、更に8〜50mLが好ましく、抽出時間としては、1分間〜100日間が好ましく、1分間〜3日間がより好ましい。このときの抽出温度は、0℃〜溶媒沸点、より好ましくは20〜100℃、さらに好ましくは40〜90℃である。
斯くして得られる植物抽出物は、抽出液や画分をそのまま用いてもよく、適宜な溶媒で希釈した希釈液として用いてもよく、或いは濃縮エキスや乾燥粉末としたり、ペースト状に調製したものでもよい。また、凍結乾燥し、用時に、通常抽出に用いられる溶剤、例えば水、エタノール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、水・エタノール混液、水・プロピレングリコール混液、水・ブチレングリコール混液等の溶剤で希釈して用いることもできる。また、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもできる。
また、植物の抽出物は市販品を使用することもできる。
本発明の植物の抽出物は、食品上・医薬品上許容し得る規格に適合し本発明の効果を発揮するものであれば粗精製物であってもよく、さらに得られた粗精製物を公知の分離精製方法を適宜組み合わせてこれらの純度を高めてもよい。精製手段としては、有機溶剤沈殿、遠心分離、限界濾過膜、高速液体クロマトグラフやカラムクロマトグラフ等が挙げられる。
後記実施例で示すとおり、本発明の植物又はそれらの抽出物は、RARγの分子構造内にあるLBDを利用したin vitro評価系において優れたレチノイン酸様活性を示した。
当該評価系は、リガンドのLBDへの結合、すなわちRARγの活性化を、リガンドがLBDに結合する際に発生するルシフェラーゼ活性を指標として判別することにより、レチノイン酸様活性の評価を可能にしたものである。
そして、本発明の植物又はそれらの抽出物は、RARγに結合し、これを活性化することが有用と考えられる各種症状の改善に有効であると考えられる。例えば、本発明の植物又はそれらの抽出物は、皮膚の創傷治癒促進に有効であると考えられる。
従って、本発明の植物又はその抽出物は、レチノイン酸様活性のために、皮膚の創傷治癒促進のために使用することができる。当該使用は、ヒト若しくは非ヒト動物、又はそれらに由来する検体における使用であり得、また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。
また、本発明の植物又はそれらの抽出物は、レチノイン酸様剤として使用することができ、さらにこの剤を製造するために使用することができる。このとき、当該レチノイン酸様剤には、本発明の植物及びそれらの抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を単独で、又はこれ以外に、必要に応じて適宜選択した担体等の、配合すべき後述の対象物において許容されるものを使用してもよい。なお、当該製剤は配合すべき対象物に応じて常法により製造することができる。
当該レチノイン酸様剤は、それ自体、レチノイン酸様活性、皮膚の創傷治癒促進効果を発揮する、ヒト若しくは動物用の医薬品、医薬部外品、化粧料、食品又は飼料であってもよく、又は当該医薬品、医薬部外品、化粧料等に配合して使用される素材又は製剤であってもよい。食品としては、レチノイン酸様活性、皮膚の創傷治癒促進効果等の生理機能をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した飲食品、機能性飲食品、病者用飲食品、特定保健用食品等を包含する。
上記医薬品(医薬部外品も含む)は任意の投与形態で投与され得る。投与形態としては、例えば注射剤、坐剤、吸入薬、経皮吸収剤、外用剤等による非経口投与又は錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与が挙げられる。
このような種々の剤型の医薬製剤を調製するには、本発明の植物及びそれらの抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を単独で、又は他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤等を適宜組み合わせて用いることができる。
これらの投与形態のうち、好ましい形態は経口投与であり、製剤中の本発明の植物又はそれらの抽出物の含有量(抽出物の乾燥物換算)は、一般的に0.00001〜10質量%とするのが好ましく、0.0001〜1質量%とするのがより好ましい。
上記食品の形態は、固形、半固形又は液状であり得、例えば、パン類、ケーキ類、麺類、菓子類、ゼリー類、冷凍食品、アイスクリーム類、乳製品、飲料等の各種食品の他、上述した経口投与製剤と同様の形態(錠剤、カプセル剤、シロップ等)が挙げられる。
種々の形態の食品を調製するには、本発明の植物及びそれらの抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を単独で、又は他の食品材料や、溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤等を適宜組み合わせて用いることができる。当該食品中の本発明の植物又はそれらの抽出物の含有量(抽出物の乾燥物換算)は、一般的に0.01〜100質量%とするのが好ましく、0.1〜100質量%とするのがより好ましく、更に好ましくは1〜100質量%とするのが好ましい。
また、上記飼料としては、例えば牛、豚、鶏、羊、馬等に用いる家畜用飼料、ウサギ、ラット、マウス等に用いる小動物用飼料、マグロ、ウナギ、タイ、ハマチ等に用いる魚介類用飼料、犬、猫、小鳥、リス等に用いるペットフード等が挙げられる。
尚、飼料を製造する場合には、本発明の植物及びそれらの抽出物からなる群より選択される少なくとも1種の他に、牛、豚、羊等の肉類、蛋白質、穀物類、ぬか類、粕類、糖類、野菜、ビタミン類、ミネラル類等一般に用いられる飼料原料、更に一般的に飼料に使用されるゲル化剤、保型剤、pH調整剤、調味料、防腐剤、栄養補強剤等を組み合わせて用いることができる。
また、飼料中の、本発明の植物又はそれらの抽出物の含有量は、その使用形態により異なるが、乾燥物換算で、通常0.0001〜20質量%であり、0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。
上記医薬品等の投与量又は摂取量は、対象者の状態、体重、性別、年齢又はその他の要因に従って変動し得るが、経口投与又は摂取の場合成人1人当たり、本発明の植物又はそれらの抽出物(乾燥物換算)として、1日あたり0.01mg〜100mg/kgとすることが好ましく、特に0.1mg〜10mg/kgとするのが好ましい。
上記化粧料(医薬部外品も含む)の形態は、皮膚外用剤、洗浄剤、メイクアップ化粧料等とすることができ、使用方法に応じて、ローション、乳液、ゲル、クリーム、軟膏剤、粉末、顆粒等の種々の剤型で提供することができる。このような種々の剤型の化粧料は、本発明の植物及びそれらの抽出物からなる群より選択される少なくとも1種と、皮膚化粧料に配合され得る、油性成分、保湿剤、粉体、色素、乳化剤、可溶化剤、洗浄剤、紫外線吸収剤、増粘剤、薬剤(例えば、抗炎症剤、殺菌剤、酸化防止剤、ビタミン類、脂肪代謝促進作用又は脱共役蛋白質発現促進作用が知られている薬物或いは天然物)、香料、樹脂、防菌防黴剤、植物抽出物、アルコール類等を適宜組み合わせることにより調製することができる。
当該化粧料の全量中の、本発明の植物又はそれらの抽出物の含有量は、抽出物の乾燥物換算で、通常0.0001〜20質量%であり、0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。
実施例1 RARγ結合活性作用
<植物抽出物の調製>
(製造例1)オジギソウ(Mimosa pudica L.)抽出物の調製
オジギソウを基原植物とする生薬含羞草140gを細切し、50(v/v)%エタノール1800mLを加え、85℃で2回抽出(1回目:2時間、2回目:1時間)した後に濾過し、溶媒を除き、固形分16.0gを得た。固形分を蒸発残分1.0(w/v)%となるよう希釈し、オジギソウ抽出物を調製した。
(製造例2)イノモトソウ(Pteris multifida Poir.)抽出物の調製
イノモトソウを基原植物とする生薬ホウビソウ100gを細切し、50(v/v)%エタノール2000mLを加え、85℃で2回抽出(1回目:2時間、2回目:1時間)した後に濾過し、溶媒を除き、固形分7.1gを得た。固形分を蒸発残分1.0(w/v)%となるよう希釈し、イノモトソウ抽出物を調製した。
<評価方法>
pBIND−RARγ及びpGL4.35[luc2P/9XGAL4UAS/Hygro]はPromega社より購入した。
1)pBIND−RARγの作成
先ず、ヒトの皮膚組織由来のcDNAを鋳型として、PvuIとEcoRIの制限酵素サイトを含む、表1に示すプライマーを利用して、RARγのLBDを含む領域をPCRにより増幅した。
Figure 0006316391
表1のプライマーで増幅したPCR産物とPvuIとEcoRIで切断したpBIND−RARγを、In Fusion Advantage PCR Cloning Kit(タカラバイオ社)を用いてligationした。その後、Promega社の示すプロトコールに従い、JM109 Competent Cells(Promega社)にtransformationし、目的のプラスミドが導入された大腸菌から、EndoFree Plasmid Maxi Kit(QIAGEN社)を用いてプラスミドを抽出した。
2)細胞培養
ヒト腎臓由来細胞株であるHEK293は、10% Fetal Bovine Serum(FBS)を含むDMEM中で培養を行った(37℃、5% CO2)。
3)HEK293へのプラスミドの導入とRARγアゴニストの添加
HEK293を96−well plateに3.0×104 cells/wellの細胞密度になるよう播種した。その12時間後に培養液(5%チャコール処理FBSを含むフェノールレッド不含DMEM)を交換し、pBIND−RARγとpGL4.35[luc2P/9XGAL4UAS/Hygro]を、Lipofectamine 2000(Invitrogen社)を用いて、製品添付のプロトコールに従い細胞に導入した。導入から24時間後に、コントロール溶媒(0.1% Dimethyl sulfoxideを含む培養液)、陽性対照であるadapalene(Tocris Bioscience社)(終濃度10nM)、上記製造例1〜2で調製した植物抽出物(終濃度0.1、0.5又は1(v/v)%)をそれぞれ含む培養液と置換し、さらに24時間培養を行った(n=6)。
4)ルシフェラーゼ活性測定
ホタルルシフェラーゼ(RARγのLBD結合活性の指標)及びウミシイタケルシフェラーゼ(plasmid導入効率の指標)の活性測定には、Dual GloTM Luciferase Assay System(Promega社)を用い、添付のプロトコールに従い実施した。ホタルルシフェラーゼの活性を、ウミシイタケルシフェラーゼの活性で除し、補正した値を相対的発光強度(RLU:Relative Luminescence Unit)とした。
それぞれの活性値は、陽性対照におけるRLUを100とした場合の相対値として示した。結合活性作用の評価は陰性対照であるコントロール溶媒を添加した際の結合活性値と比較して行った。
<結果>
結果を表2に示す。HEK293細胞からの蛍光強度を測定したところ、上記植物抽出物を培養液に添加した細胞群では、その蛍光強度がコントロール溶媒を添加した群に比べ増加していた。実施例にて測定した蛍光は、RARγのLBDへの結合能を反映していることから、上記2抽出物にレチノイン酸様の活性があることが確認された。
Figure 0006316391

Claims (1)

  1. ノモトソウ(Pteris multifida Poir.)及びその抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分とする創傷治癒用レチノイン酸様剤。
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