JP2014017413A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体チップにおけるデッドスペースを低減しつつ、第1導電部材の取り数を向上すること。
【解決手段】アクティブ領域(44)を有する半導体チップ(14)と、半導体チップの一面上に形成された電極(46)と、一面上において電極と離間して形成されたパッド(48)と、一面に対向配置された対向部(22a,56a)を有し、該対向部が電極と電気的に接続された第1導電部材(22,56)と、パッドと電気的に接続された第2導電部材(26)と、モールド樹脂(36)と、を備える。半導体チップは、平面矩形とされた基部(40)と、該基部の四辺の少なくとも1つから突出した突出部(42)と、を有する。全てのパッドにおける少なくとも一部は、突出部内に形成されており、アクティブ領域は、基部内にのみに位置して平面矩形とされている。そして、対向部の平面形状が、アクティブ領域に対応して矩形とされている。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体チップの一面に、素子のアクティブ領域に対応して形成された電極と、該電極と離間して形成されたパッドとを有し、電極に第1導電部材が接続され、パッドに第2導電部材が接続されて、モールド樹脂により、半導体チップ、電極と第1導電部材との接続部、及びパッドと第2導電部材との接続部が一体的に封止された
半導体装置及びその製造方法に関する。
従来、例えば特許文献1に示されるような半導体装置が知られている。この半導体装置は、半導体チップ(半導体素子)を備え、半導体チップの一面(上面)に、素子のアクティブ領域(メインセル)に対応して電極(エミッタ電極)が形成されている。また、半導体チップの一面には、電極と離間してパッド(ゲート電極、温度センス用の電極、電流センス用の電極、エミッタセンス用の電極)が形成されている。電極には、はんだを介して第1導電部材(ヒートシンクブロック)が接続され、パッドには、ボンディングワイヤを介して第2導電部材(リードフレーム)が接続されている。そして、モールド樹脂(樹脂)により、半導体チップ、電極と第1導電部材との接続部、及びパッドと第2導電部材との接続部が一体的に封止されている。
特開2005−268496号公報
ところで、一般的に、半導体チップは平面矩形をなし、アクティブ領域は、チップの中心に平面矩形状に設けられる。また、パッドは、アクティブ領域を取り囲むチップ外周部分において、矩形の一辺に沿って配置される。しかしながら、このようなアクティブ領域及パッドの配置では、半導体チップにデッドスペースが生じる。
これに対し、特許文献1には、パッドを一辺の半分以内にまとめて配置し、アクティブ領域をL字状とする例が示されている。これによれば、デッドスペースを低減することができる。
しかしながら、アクティブ領域をL字状とすると、第1導電部材のうち、アクティブ領域に対応して半導体チップの一面に対向配置される対向部の形成も、アクティブ領域に合わせてL字状となる。第1導電部材は、金属板をプレスにより打ち抜いてなり、打ち抜く際には、隣り合う第1導電部材の間に所定の間隙が必要である。したがって、矩形状の対向部に較べて、金属板からの第1導電部材の取り数が減少してしまう。ひいては、コストが上昇してしまう。
本発明は上記問題点に鑑み、半導体チップにおけるデッドスペースを低減しつつ、第1導電部材の取り数を向上することができる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、素子が形成されたアクティブ領域(44)を有する半導体チップ(14)と、半導体チップの一面(14a)上にアクティブ領域に対応して形成され、素子と電気的に接続された電極(46)と、半導体チップの一面上において、電極と離間して形成されたパッド(48)と、アクティブ領域に対応して半導体チップの一面に対向配置された対向部(22a,56a)を有し、該対向部が電極と電気的に接続された第1導電部材(22,56)と、パッドと電気的に接続された第2導電部材(26)と、半導体チップ、電極と第1導電部材との接続部、及びパッドと第2導電部材との接続部を一体的に封止するモールド樹脂(36)と、を備えた半導体装置であって、半導体チップは、対向部との対向方向に直交する直交面に沿う平面形状が矩形とされた基部(40)と、該基部の四辺の少なくとも1つから直交面内で突出した突出部(42)と、を有し、全てのパッドにおける少なくとも一部が、突出部内に形成されており、アクティブ領域は、基部内にのみに位置して、直交面に沿う平面形状が矩形とされ、第1導電部材における対向部の直交面に沿う平面形状が、アクティブ領域に対応して矩形とされていることを特徴とする。
これによれば、半導体チップに突出部を設け、全てのパッドの少なくとも一部を突出部内に設けたので、平面矩形の半導体チップに、矩形のアクティブ領域を設けつつパッドを配置する構成に較べて、半導体チップにおけるデッドスペースを低減することができる。
また、パッドを突出部に設けることで、アクティブ領域については、平面矩形の基部内にのみに位置し、平面矩形とすることができる。これにより、第1導電部材の対向部の形状も矩形にできるので、対向部を例えば平面L字状とする構成に較べて、金属板をプレスして得られる第1導電部材の取り数を向上することができる。
本発明のさらなる特徴は、直交面内において、突出部(42)は、該突出部が突出する基部(40)の一辺(40a)に平行な平行辺(42a)と、該平行辺の両端にそれぞれ設けられ、平行辺と一辺とを連結する一対の連結辺(42b,42c)を有しており、直交面に沿う方向のうち、基部の一辺から突出部が突出する方向を突出方向、該突出方向に直交する方向を幅方向とし、突出部における突出方向の長さを高さ、基部及び突出部における幅方向の長さを幅とすると、突出部における高さ1/2での幅(W2)は、基部の幅(W1)の1/2の長さとされていることにある。
これによれば、ウェハにおいて、行方向に隣り合う半導体チップを、突出部が互いに向き合い、且つ、列方向に横並びとなるよう設けたときに、ウェハからの半導体チップの取り数を最も多くすることができる。なお、「突出部の幅(W2)は、基部の幅(W1)の1/2の長さ」とは、完全一致に限定されるものではなく、幅(W1)の1/2の長さにほぼ等しいものも含まれる。
本発明のさらなる特徴は、突出部(42)における連結辺の一方(42b)と、一辺(40a)の隣の辺(40b)とが一直線とされ、半導体チップがL字状をなしていることにある。
これによれば、半導体チップにおいて、角部の数を減らすことができる。これにより、モールド樹脂の成形時において、半導体チップ周辺の樹脂流れが良くなるため、ボイドや剥離が生じるのを抑制することができる。また、チッピング(かけ)による不良を低減することができる。さらには、ダイシング時間を短縮することができる。
本発明のさらなる特徴は、突出部(42)の幅方向における中心と、該突出部が突出する基部(40)の一辺(40a)の中心とが一致し、半導体チップが凸字状をなしていることにある。
半導体チップが、素子として絶縁ゲート型のトランジスタを有する場合、本発明によれば、ゲート電極用のパッドが幅方向中心付近に位置することとなるため、素子を均一に動作させることができる。また、半導体チップでは、アクティブ領域の中心ほど温度が高くなる。したがって、半導体チップに温度センサを設ける場合、温度センサはアクティブ領域の中心付近に設けるのが好ましい。同様に、電流センスを設ける場合も、基部におけるアクティブ領域周辺の幅方向中心付近に設けるのが好ましい。本発明によれば、これら温度センサや電流センスと、対応するパッドとを繋ぐ配線の面積を縮小することができる。
本発明のさらなる特徴は、パッド(48)全体が、突出部(42)内に形成されていることにある。これによれば、半導体チップにおけるデッドスペースをさらに低減することができる。
本発明のさらなる特徴は、対向部(22a,56a)のうち、半導体チップ(14)と対向する下面に直交する側面が、モールド樹脂(36)に封止され、対向方向において、第1導電部材(22,56)における対向部(22a,56a)の厚さが半導体チップの厚さよりも厚くされていることにある。
本発明では、上記の通り対向部を矩形状とするので、対向部を例えばL字状とする構成に較べて、モールド樹脂の成形時に、半導体チップよりも厚い対向部周辺の樹脂流れが良くなる。したがって、対向部周辺にボイドや剥離が生じるのを抑制することができる。
また、本発明は、ウェハ(50)に対して、半導体チップ(14)に対応するチップ領域(52)を行列状に複数形成し、チップ領域をダイシングにより個片化して半導体チップを形成する半導体チップ形成工程と、プレスにより、金属板(54)から所定形状の第1導電部材(22,56)を打ち抜く第1導電部材形成工程と、電極(46)に、第1導電部材を接続する第1接続工程と、パッド(48)に、第2導電部材を接続する第2接続工程と、モールド樹脂(36)を成形して、半導体チップ、電極と第1導電部材との接続部、及びパッドと第2導電部材との接続部を一体的に封止するモールド工程とを備え、半導体チップ形成工程では、チップ領域が、ウェハの厚さ方向に直交する直交面に沿う平面形状が矩形とされた基部(40)と、該基部の四辺の少なくとも1つにおいて、該辺の一部分から直交面内で突出した突出部(42)と、を有し、全てのパッドにおける少なくとも一部が、突出部内に位置し、アクティブ領域が、基部内にのみに位置して、直交面に沿う平面形状が矩形となり、行方向に隣り合うチップ領域において、突出部同士が列方向に横並びとなるように、チップ領域を形成し、第1導電部材形成工程では、第1導電部材における対向部の直交面に沿う平面形状が、アクティブ領域に対応して矩形となるように、第1導電部材を形成することを特徴とする。
これによれば、請求項1〜10いずれかに記載の半導体装置を得ることができる。また、行方向に隣り合うチップ領域において、突出部同士が列方向に横並びとなるように、チップ領域を形成するため、ウェハからの半導体チップの取り数(収率)を向上することができる。
第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す平面図である。 図1のII-II線に沿う断面図である。 半導体装置のうち、第1チップを示す平面図である。 図3に示す第1チップの形状及び寸法を示す平面図である。 半導体装置の製造工程のうち、第1チップ形成工程を示す平面図である。 ダイシングする際の手順を示す図である。 第1ターミナル形成工程を示す平面図であり、(a)は本実施形態、(b)は参考例を示している。 第2実施形態に係る半導体装置のうち、第1チップを示す平面図である。図3に対応している。 図8に示す第1チップの形状及び寸法を示す平面図である。 ダイシングする際の手順を示す図である。 第3実施形態に係る半導体装置のうち、第1チップを示す平面図である。 第3実施形態に係る半導体装置のうち、第1チップを示す平面図である。 半導体装置のその他変形例を示す平面図である。 図13に示す半導体装置のうち、第1チップを示す平面図である。 半導体装置のその他変形例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のXVb-XVb線に沿う断面図、(c)は(a)のXVc-XVc線に沿う断面図、(d)は(a)のXVd-XVd線に沿う断面図である。 第1チップのその他変形例を示す平面図である。 第1チップのその他変形例を示す平面図である。 第1チップのその他変形例を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の各図相互において互いに同一もしくは均等である部分に、同一符号を付与する。以下においては、第1チップの厚さ方向、換言すれば第1チップと第1ターミナルとの対向方向を厚さ方向と示し、厚さ方向に直交する方向を直交方向と示す。また、平面形状とは、厚さ方向に直交する直交面に沿う形状を示すものとする。
(第1実施形態)
先ず、図1及び図2を用いて、半導体装置10の概略構成を説明する。
図1及び図2に示す半導体装置10は、素子が形成されたチップ12と、該チップ12に一面側で接続されたターミナル20及びリード26と、ターミナル20に接続された第1放熱部材30と、チップ12に一面と反対側で接続された第2放熱部材34と、モールド樹脂36と、を備える。このような半導体装置10は、たとえば車両のインバータ回路に組み入れられ、負荷をPWM制御するための装置として適用される。
チップ12は、シリコンなどの半導体基板に、周知の半導体プロセスによって素子が形成されてなるものである。本実施形態では、チップ12として、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が形成された第1チップ14と、転流ダイオード(FWD)が形成された第2チップ16を有している。これら1組のチップ14,16は、ともに厚さ方向に電流が流れるように所謂縦型構造をなしており、厚さ方向両面に電極を有している。なお、第1チップ14が、特許請求の範囲に記載の半導体チップに相当する。
2つのチップ14,16は、図2に示すように、直交方向において異なる位置であって、厚さ方向においてほぼ同じ位置に配置されている。また、図1に破線で示すように、第1チップ14の平面形状はL字状とされ、第2チップ16の平面形状は矩形とされている。第1チップ14の詳細については後述する。
そして、チップ12の一面上には、ターミナル20が配置されている。本実施形態では、ターミナル20として、はんだ18を介して第1チップ14と電気的、熱的、且つ機械的に接続された第1ターミナル22と、はんだ18を介して第2チップ16と電気的、熱的、且つ機械的に接続された第2ターミナル24を有している。この第1ターミナル22が、特許請求の範囲に記載の第1導電部材に相当する。
ターミナル20(22,24)は、第1放熱部材30とチップ12(14,16)との熱伝導、電気伝導経路の途中に位置するため、熱伝導性及び電気伝導性を確保すべく、少なくとも金属材料を用いて形成されている。具体的には、銅やモリブデンなどの熱伝導性及び電気伝導性に優れた金属材料からなる。第1ターミナル22は、第1チップ14の後述するエミッタ電極46と位置が重なるように配置されている。また、直交方向における大きさが、第1チップ14や第1放熱部材30よりも小さく、その厚さが第1チップ14よりも厚いものとなっている。したがって、第1ターミナル22全体が、第1チップ14の一面に対向配置された対向部22aとなっている。換言すれば、第1ターミナル22は、直交方向において、対向部22aから第1チップ14外まで延設された非対向部を有していない。一方、第2ターミナル24は、第2チップ16の図示しないアノード電極と位置が重なるように配置されている。また、直交方向における大きさが、第2チップ16や第1放熱部材30よりも小さく、その厚さが第2チップ16よりも厚いものとなっている。
リード26は、リードフレームからなり、外部接続用端子として機能する。本実施形態では、第1チップ14の後述するパッド48と、図示しないボンディングワイヤを介して電気的且つ機械的に接続されている。このリード26は、その一部がモールド樹脂36の外部に突出しており、外部機器との電気的な接続が可能となっている。
第1放熱部材30は、チップ12の生じた熱を半導体装置10の外部に放熱する機能を果たすとともに、チップ12の外部接続端子としての機能も果たす。この第1放熱部材30は、第1チップ14(IGBT)のエミッタ端子と第2チップ16(FWD)のアノード端子を兼ねている。
このような第1放熱部材30は、熱伝導性及び電気伝導性を確保すべく、少なくとも金属材料を用いて形成される。具体的には、銅、銅合金、アルミ合金などの熱伝導性及び電気伝導性に優れた金属材料からなる。また、第1放熱部材30のうち、ターミナル20(22,24)と対向する対向面及び側面は、モールド樹脂36により被覆されている。一方、対向面と反対の面30aは、モールド樹脂36から露出されており、この露出面が所謂放熱面30aとなっている。なお、図1に示す符号30bは、第1放熱部材30のうち、モールド樹脂36の外部に引き出された、外部接続用のリード部である。
一方、チップ12におけるターミナル20と反対側、すなわち、第1チップ14のコレクタ電極及び第2チップ16のカソード電極には、それぞれはんだ32を介して、第2放熱部材34が、電気的、熱的、且つ機械的に接続されている。
第2放熱部材34も、第1放熱部材30同様、チップ12の生じた熱を半導体装置10の外部に放熱する機能を果たすとともに、チップ12の外部接続端子としての機能も果たす。また、熱伝導性及び電気伝導性を確保すべく、少なくとも金属材料を用いて形成される。具体的には、銅、銅合金、アルミ合金などの熱伝導性及び電気伝導性に優れた金属材料からなる。この第2放熱部材34は、第1チップ14(IGBT)のコレクタ端子と第2チップ16(FWD)のカソード端子を兼ねている。
また、第2放熱部材34のうち、チップ12(14,16)と対向する対向面及び側面は、モールド樹脂36により被覆されている。一方、対向面と反対の面34aは、モールド樹脂36から露出されており、この露出面が所謂放熱面34aとなっている。なお、図1に示す符号34bは、第2放熱部材34のうち、モールド樹脂36の外部に引き出された、外部接続用のリード部である。
このように、チップ12(14,16)は、厚さ方向において、一対の放熱部材30,34により挟まれている。また、図1に示すように、放熱部材30,34の、チップ12を間に挟む部分は、ほぼ平面矩形状となっている。
そして、各放熱部材30,34の一部、放熱部材30,34の間に介在されたチップ12(14,16)、ターミナル20(22,24)、各リード26の一部、ボンディングワイヤ、はんだ18,28,32が、モールド樹脂36にて封止されている。このモールド樹脂36は、エポキシ系樹脂などからなる。また、金型内に樹脂を注入し、成形してなるものである。
このように、本実施形態に係る半導体装置10は、チップ12(14,16)の両面それぞれにて、放熱部材30,34を介した放熱を行うことができる両面放熱構造となっている。
次に、図3及び図4を用いて、上記した半導体装置10のうち、特徴部分である第1チップ14及び第1ターミナル22について説明する。
IGBTが形成された第1チップ14は、平面形状が矩形とされた基部40と、該基部40の四辺の少なくとも1つから、基部40と同一面内で突出した突出部42を有している。本実施形態では、突出部42が、基部40の四辺のうち、第1辺部40aから突出しており、第1辺部40aに平行な平行辺部42aと、該平行辺部42aの両端にそれぞれ設けられ、平行辺部42aと第1辺部40aとを連結する一対の連結辺部42b,42cを有している。ここで、直交方向のうち、基部40の第1辺部40aから突出部42が突出する方向を突出方向、該突出方向に直交する方向を幅方向とし、突出部42における突出方向の長さを高さ、突出部42及び基部40における幅方向の長さを幅とする。すると、突出部42における高さ1/2での幅W2は、基部40の幅W1の長さのほぼ1/2となっている。さらには、連結辺部42bと、基部40の第1辺部40aの隣の辺である第2辺部40bとが一直線とされ、第1チップ14が略L字状となっている。
なお、図4には、参考にダイシングラインを破線で示している。後述するウェハ50の状態では、第1チップ14(後述するチップ領域52)の基部40における幅は、ダイシングラインの中心CL間の長さL1である。また、突出部42の幅L2は、L1の1/2である。ダイシングラインの幅の1/2をΔとすると、ダイシング後である第1チップ14の基部40における幅W1は、W1=L1−2Δとなる。一方、ダイシング後である第1チップ14の突出部42における幅W2は、W2=L2−2Δとなる。上記したように、L2=L1×1/2であるので、W2=1/2×(L1−2Δ)−Δとなる。このように、突出部42の幅W2は、基部40の幅W1の1/2よりも若干短くなるものの、幅W1の長さのほぼ1/2となっている。
このような形状を有する第1チップ14において、IGBTは基部40に形成されている。すなわち、基部40は、IGBTの形成領域であるアクティブ領域44を有している。アクティブ領域44は、基部40内にのみに位置して、平面形状が基部40に対応する矩形となっている。そして、第1チップ14における第1ターミナル22が配置される側の一面14a上に、アクティブ領域44に対応して、エミッタ電極46が形成されている。すなわち、エミッタ電極46も、平面矩形状をなしている。なお、エミッタ電極46の平面形状としては、完全な矩形に限定されるものではない。例えばIGBTのゲート電極と後述するゲート電極用パッド48cとを繋ぐゲートラインや、温度センサと後述する温度センサ用パッド48a,48bとを繋ぐ配線などにより分割され、エミッタ電極46の形成領域全体として、ほぼ矩形をなしているものも含む。このエミッタ電極46が、特許請求の範囲に記載の電極に相当する。
また、第1チップ14の一面14a上には、エミッタ電極46と離間して、パッド48が形成されている。本実施形態では、一面14a上であってアクティブ領域44のほぼ中心に、図示しない温度センサとして、ポリシリコンからなるダイオードが形成されている。そして、パッド48として、温度センサと電気的に接続された温度センサ用パッド48a,48bを備える。温度センサ用パッド48a,48bの一方はアノードパッド、他方はカソードパッドである。さらには、ゲート電極用パッド48c、電流センス用パッド48d、エミッタセンス用パッド48eを備える。
そして、全てのパッド48a〜48eにおける少なくとも一部が、突出部42内に形成されている。本実施形態では、、パッド48全体、すなわち全てのパッド48a〜48eの全体が、突出部42内に形成されている。また、各パッド48a〜48eは、同一形状及び大きさを有しており、厚さ方向に直交する同一方向を長手方向として、所定ピッチで形成されている。具体的には、図3に示すように、基部40に対する突出部42の突出方向を長手方向として形成されている。
第1ターミナル22は、第1チップ14の一面14aに対向配置され、はんだ18を介してエミッタ電極46と接続される対向部22aを有している。本実施形態の第1ターミナル22は、エミッタ電極46と位置が重なるように、平面矩形のブロック状をなしており、直交方向における大きさが、第1チップ14や第1放熱部材30よりも小さくなっている。すなわち、第1ターミナル22全体が、第1チップ14の一面に対向配置された対向部22aとなっている。換言すれば、第1ターミナル22は、直交方向において、対向部22aから第1チップ14外まで延設された非対向部を有していない。このように、第1ターミナル22(対向部22a)は、エミッタ電極46、ひいてはアクティブ領域44に対応して平面矩形状をなしている。したがって、第1ターミナル22は、突出部42とオーバーラップしない。このため、ボンディングワイヤを介して、パッド48とリード26とを接続することができる。
次に、上記した半導体装置10の製造方法の一例について簡単に説明する。
先ず、第1チップ14を形成する。図5に示すように、ウェハ50に対して、第1チップ14に対応するチップ領域52を行列状に複数形成する。この時点で、各チップ領域52に、アクティブ領域44(IGBT)、エミッタ電極46等の電極、パッド48などを形成する。そして、チップ領域52をダイシングにより個片化して、第1チップ14を得る。
この第1チップ形成工程では、上記した第1チップ14が得られるように、各チップ領域52を形成する。すなわち、各チップ領域52が、基部40と突出部42をそれぞれ有し、アクティブ領域44が、基部40内にのみに位置して平面矩形となり、全てのパッド48における少なくとも一部が、突出部42内に位置するようにする。さらには、行方向に隣り合うチップ領域52a,52bにおいて、突出部42同士が列方向に横並びとなる(隣り合う)ように、チップ領域52を形成する。
また、ダイシングは、例えば短パルスのレーザを用いて行う。例えば図6(a)に示す1→2→3→4→5→6→7の手順でレーザを走査し、ウェハ50をダイシングしてL字状の第1チップ14を得るようにしても良い。この場合、図6(a)に示す破線部分では、レーザをオフとする。一方、図6(b)に示すように、1→2→3→4の手順でレーザを走査し、ウェハ50をダイシングしてL字状の第1チップ14を得るようにしても良い。この場合、図6(b)に示す破線部分では、レーザをオフとする。この手順のほうが、図6(a)に示す手順よりも短時間で、ダイシングすることができる。
なお、第1チップ14と並行して、第2チップ16についても形成する。
また、チップ12(14,16)の形成と並行して、図7(a)に示すように、プレス(パンチ)により、第1ターミナル22を、金属板54から打ち抜いて形成する。この第1ターミナル形成工程では、第1ターミナル22(対向部22a)の平面形状が、アクティブ領域44(エミッタ電極46)に対応して矩形となるように、打ち抜き形成する。
なお、第1ターミナル22と並行して、第2ターミナル24についても形成する。
次いで、第2放熱部材34の一面上に、はんだ32(はんだ箔)を介して、チップ12(14,16)を搭載する。次いで、このチップ12の上に、予め両面にはんだ18,28が迎えはんだとして配置されたターミナル20(22,24)を、それぞれ搭載する。このとき、はんだ18がチップ12側となるようにする。なお、はんだ18,28は、表面張力により、ターミナル20の中心を頂点として盛り上がった形状となっている。また、はんだ28は、半導体装置10における高さの公差ばらつきをはんだ28にて吸収するために、余裕をもって多めに配置される。
そして、この積層状態で、はんだ32,28,18をリフロー(1stリフロー)させることにより、チップ12と第2放熱部材34とをはんだ32を介して接続し、チップ12とターミナル20とをはんだ18を介して接続する。これが、特許請求の範囲に記載の第1接続工程に相当する。はんだ28については、接続対象である放熱部材13がまだ無いので、表面張力により、第1ターミナル22の中心を頂点として盛り上がった形状となる。
次いで、リード26と第1チップ14のパッド48とをボンディングワイヤにより接続する。これが、特許請求の範囲に記載の第2接続工程に相当する。そして、1stリフローにより一体化した積層体を、第2放熱部材34に対してターミナル20が下方となるように、第1放熱部材30上に載置する。
そして、第1放熱部材30を下にしてはんだ28のリフロー(2ndリフロー)を行うとともに、積層体に荷重を加えて、半導体装置10の高さを所定の高さとなるようにする。このとき、多めのはんだ28をターミナル20と第1放熱部材30の間に供給しているため、ターミナル20と第1放熱部材30との間のはんだ28は不足せず、確実な接続を行うことができる。
次いで、得られた積層体を用いてモールド工程を実施する。このモールド工程では、積層体を図示しない金型のキャビティに配置して、積層方向に型締めする。そして、この型締め状態でキャビティ内に樹脂を注入して、モールド樹脂36を成形する。本実施形態では、樹脂としてエポキシ樹脂を用い、トランスファモールド法にて、モールド樹脂36を成形する。そして、必要に応じて、放熱面30a,34aをモールド樹脂36から露出させる処理を行い、半導体装置10を得ることができる。
次に、本実施形態に係る半導体装置10及びその製造方法の効果について説明する。
本実施形態では、パッド48を有する第1チップ14が、平面矩形の基部40だけでなく、突出部42を有しており、この突出部42内に各パッド48それぞれの少なくとも一部を設けている。したがって、平面矩形の第1チップ14、換言すれば基部40のみを有する第1チップ14に、矩形のアクティブ領域44を設けつつパッド48を配置する構成に較べて、第1チップ14におけるデッドスペースを低減することができる。特に本実施形態では、全てのパッド48を突出部42内のみに形成しているため、デッドスペースをさらに低減することができる。
また、パッド48を突出部42に設けるため、アクティブ領域44、ひいてはエミッタ電極46については、平面矩形の基部40内にのみに形成し、平面矩形とすることができる。これにより、第1ターミナル22(対向部22a)の形状も矩形にできるので、対向部22aを例えば平面L字状とする構成に較べて、金属板54をプレスして得られる第1ターミナル22の取り数を向上することができる。図7(b)では、金属板54から、図7(a)に示す平面矩形状の第1ターミナル22と同一面積を有する、平面L字状の第1ターミナル22を打ち抜く場合を示している。金属板54のプレスは、ウェハ50のダイシングと異なり、隣り合う打ち抜き部分の間に、所定の間隔が必要である。したがって、図7(a),(b)の比較からも明らかなように、図7(a)に示す本実施形態によれば、第1ターミナル22の取り数を向上することができる。
なお、突出部42における高さ1/2での幅W2が、基部40の幅W1の1/2以下であれば、図5、図6にも示したように、ウェハ50において、行方向に隣り合うチップ領域52a,52bを、突出部42が互いに向き合い、且つ、突出部42が列方向に横並びとなるよう設けることで、ウェハ50からの第1チップ14の取り数を向上することができる。特に本実施形態に示すように、突出部42における高さ1/2での幅W2を、基部40の幅W1のほぼ1/2とすると、横並びの突起部42間のロス部分がほぼ無くなるので、ウェハ50からの第1チップ14の取り数を最も多くすることができる。
また、突出部42における連結辺部42b,42bの一方42bと、基部40の第1辺部40aの隣に位置する第2辺部40bとが一直線とされ、第1チップ14が平面L字状となっている。このため、突出部42を有しつつも、図4に示すように、第1チップ14の角部、特に、外側に凸の角部の数を減らすことができる。したがって、モールド樹脂36の成形時において、第1チップ14周辺の樹脂流れが良くなるため、これにより、ボイドや剥離が生じるのを抑制することができる。また、チッピング(かけ)による不良を低減することができる。さらには、ダイシング時間を短縮することができる。
また、第1ターミナル22(対向部22a)のうち、第1チップ14と対向する下面に直交する側面が、モールド樹脂36に封止され、厚さ方向において、対向部22aの厚さが第1チップ14の厚さよりも厚くされている。このような構成では、対向部22aの厚さが厚いため、モールド樹脂36の成形時に、対向部22a周辺の樹脂流れが悪くなり、対向部22a周辺にボイドや剥離が生じやすい。これに対し、本実施形態では、上記したように、対向部22aを平面矩形状としているので、対向部22aを例えば平面L字状とする構成に較べて、対向部22a周辺の樹脂流れが良くなる。したがって、対向部22a周辺にボイドや剥離が生じるのを抑制することができる。
また、第1チップ形成工程において、行方向に隣り合うチップ領域52a,52bにおいて、突出部42同士が列方向に横並びとなる(隣り合う)ように、チップ領域52を形成する。したがって、ウェハ50からの第1チップ14の取り数(収率)を向上することができる。
(第2実施形態)
本実施形態において、上記実施形態に示した半導体装置10及びその製造方法と共通する部分についての説明は割愛する。
本実施形態の特徴は、図8及び図9に示すように、突出部42の幅方向における中心と、該突出部42が突出する基部40の第1辺部40aの中心とが一致し、第1チップ14が凸字状をなしていることにある。なお、本実施形態においても、第1実施形態同様、突出部42における高さ1/2での幅W2が、基部40の幅W1のほぼ1/2となっている。また、全てのパッド48を突出部42内のみに形成している。
図8及び図9においても、ダイシング後である第1チップ14の基部40における幅W1は、W1=L1−2Δとなる。一方、ダイシング後である第1チップ14の突出部42における幅W2は、W2=L2−2Δとなる。また、L2=L1×1/2であるので、W2=1/2×(L1−2Δ)−Δとなる。このように、突出部42の幅W2は、基部40の幅W1の1/2よりも若干短くなるものの、幅W1の長さのほぼ1/2となっている。
なお、凸字状の第1チップ14を形成するダイシングも、例えば短パルスのレーザを用いて行う。例えば図10(a)に示す1→2→3→4→5→6→7→8→9→10→11の手順でレーザを走査し、ウェハ50をダイシングして凸字状の第1チップ14を得るようにしても良い。この場合、図10(a)に示す破線部分では、レーザをオフとする。一方、図10(b)に示すように、1→2→3→4の手順でレーザを走査し、ウェハ50をダイシングして凸字状の第1チップ14を得るようにしても良い。この場合、図10(b)に示す破線部分では、レーザをオフとする。この手順のほうが、図10(a)に示す手順よりも短時間で、ダイシングすることができる。しかしながら、凸字状の場合、行方向において隣り合うチップ領域52a,52bが、列方向において長さL1×1/2ずれて形成される。したがって、L字状のように、行方向において隣り合うチップ領域52a,52bが、列方向にずれ無く形成される構成のほうが、短時間で、ダイシングすることができる。
次に、本実施形態に係る半導体装置10の効果について説明する。
本実施形態では、ゲート電極用パッド48cが幅方向中心付近に位置することとなる。したがって、IGBTを均一に動作させることができる。
また、第1チップ14では、アクティブ領域44の中心ほど温度が高くなる。したがって、温度センサを設ける場合、温度センサはアクティブ領域44の中心付近に設けるのが好ましい。同様に、電流センスを設ける場合も、基部40におけるアクティブ領域44周辺の幅方向中心付近に設けるのが好ましい。これに対し、本実施形態によれば、これら温度センサや電流センスと、対応するパッド48a,48b,48dとを繋ぐ配線の面積を縮小することができる。
(第3実施形態)
本実施形態において、上記実施形態に示した半導体装置10及びその製造方法と共通する部分についての説明は割愛する。
本実施形態の第1特徴は、突出部42の幅が、突出方向において基部40に近づくほど広くなっていることにある。第2の特徴は、傾斜配置された連結辺部42b,42cが、平行辺部42a及び基部40の第1辺部40aと丸みを帯びて連結されていることにある。
図11(a)に示す例では、L字状の第1チップ14において、連結辺部42b,42cのうち、第1辺部40aの隣に位置する第2辺部40bに一直線とされた連結辺部42bとは異なる連結辺部42cは、突出方向に対して傾斜配置とされている。そして、突出部42の幅は、突出方向において基部40に近づくほど広くなっている。これによれば、第1チップ14において、平行辺部42aと連結辺部42cのなす角度、及び、第1辺部40aと連結辺部42cとのなす角度が鈍角となり、特に連結辺部42c周辺の樹脂流れが良くなる。したがって、第1チップ14周辺にボイドや剥離が生じるのを抑制することができる。また、鈍角となるため、ダイシング時間を短縮することができる。さらには、鈍角となるため、チッピング(かけ)による不良を低減することができる。
図11(b)に示す例では、凸字状の第1チップ14において、一対の連結辺部42b,42cそれぞれが突出方向に対して傾斜配置とされ、突出部42の幅は、突出先端側ほど狭くなっている。これによれば、平行辺部42aと各連結辺部42b,42cのなす角度、及び、第1辺部40aと各連結辺部42b,42cとのなす角度が鈍角となり、特に連結辺部42b,42c周辺の樹脂流れが良くなる。したがって、第1チップ14周辺にボイドや剥離が生じるのを抑制することができる。また、鈍角となるため、ダイシング時間を短縮することができる。さらには、鈍角となるため、チッピング(かけ)による不良を低減することができる。
図12(a)に示す例では、図11(a)に対し、突出方向に対して傾斜配置された連結辺部42cが、平行辺部42a及び第1辺部40aと丸みを帯びて連結されている。同様に、図12(b)に示す例では、図11(b)に対し、突出方向に対して傾斜配置された連結辺部42b,42cが、平行辺部42a及び第1辺部40aと丸みを帯びて連結されている。これによれば、第1チップ14において、外側に凸の角の数をさらに減らすことができる。これにより、第1チップ14周辺の樹脂流れがさらに良くなり、ボイドや剥離を抑制することができる。さらには、チッピング(かけ)による不良を、より低減することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、半導体装置10が、チップ12として2つのチップ14,16を有する例を示した。しかしながら、チップ12の個数は特に限定されるものではなく、突出部42を有する第1チップ14を少なくとも1つ有せば良い。第1チップ14と第2チップ16を1組有する例を示したが、一対の放熱部材30,34の間に、複数組のチップ14,16が配置された構成を採用することもできる。
本実施形態では、1つの第1チップ14が突出部42を1つ有する例を示した。しかしながら、複数の突出部42を有する構成としても良い。例えば図13及び図14に示す例では、平面矩形の基部40に対し、基部40の相対する辺部に突出部42がそれぞれ設けられている。そして、第1チップ14がクランク状となっている。
本実施形態では、両面放熱構造の半導体装置10の例を示した。しかしながら、例えば図15(a)〜(d)に示すような片面放熱構造の半導体装置10にも、上記構成を適用することができる。図15では、放熱部材として第2放熱部材34のみを有しており、第1放熱部材30の代わりに、リード56を有している。すなわち、リード56が、第1導電部材に相当する。リード56のうち、モールド樹脂36とオーバーラップする部分(以下、被覆部と示す)は、モールド樹脂36により被覆されており、リード56は露出部分を有していない。そして、リード56の一部は、垂直方向において、モールド樹脂36の外部まで延設されている。このような構成では、リード56の被覆部のうち、第1チップ14に対向する部分が対向部56aとなっている。なお、チップ12(第1チップ14)として、両面電極素子の例を示したが、片面電極素子を採用することもできる。
本実施形態では、半導体装置10がターミナル20を有する例を示したが、ターミナル20を有さない構成とすることもできる。この場合、第1チップ14は、はんだを介して第1放熱部材30と接続されることとなり、第1放熱部材30が、第1導電部材に相当することとなる。
本実施形態では、突出部42の幅W2を、基部40の幅W1のほぼ1/2とする例を示した。しかしながら、突出部42の幅W2は上記例に限定されるものではない。例えば、W1×1/2<W2<W1としても良い。また、図16に示すように、W2<W1×1/2としても良い。上記したが、W2≦W1×1/2とすると、第1チップ14の取り数を向上することができる。
また、突出部42の形状としては、上記例に限定されるものではない。例えば図17に示すように、平面三角形の突出部42を採用することもできる。
本実施形態では、パッド48の長手方向を、突出部42の突出方向と一致させる例を示した。しかしながら、例えば図18に示すように、パッド48の長手方向を幅方向と一致させても良い。パッド48の長手方向を幅方向と一致させると、突出部42の突出高さを抑制することができる。
10・・・半導体装置、12・・・チップ、14・・・第1チップ(半導体チップ)、16・・・第2チップ、18・・・はんだ、20・・・ターミナル、22・・・第1ターミナル(中継部材、第1導電部材)、22a・・・対向部、24・・・第2ターミナル、26・・・リード(第2導電部材)、26a,26b・・・温度センス用リード、26c1,26c2・・・ゲート電極用リード、26d・・・電流センス用リード、26e・・・エミッタセンス用リード、28・・・はんだ、30・・・放熱部材(第1金属部材)、30a・・・放熱面、30b・・・リード部、32・・・はんだ、34・・・放熱部材(第2金属部材)、34a・・・放熱面、34b・・・リード部、36・・・モールド樹脂、40・・・基部、40a・・・第1辺部、40b・・・第2辺部、42・・・突出部、42a・・・平行辺部、42b,42c・・・連結辺部、44・・・アクティブ領域、46・・・エミッタ電極(電極)、48・・・パッド、48a,48b・・・温度センサ用パッド、48c,48c1,48c2・・・ゲート電極用パッド、48d・・・電流センス用パッド、48e・・・エミッタセンス用パッド、50・・・ウェハ、52,52a,52b・・・チップ領域、54・・・金属板、56・・・リード(第1導電部材)、56a・・・対向部、58・・・はんだ

Claims (11)

  1. 素子が形成されたアクティブ領域(44)を有する半導体チップ(14)と、
    前記半導体チップの一面(14a)上に前記アクティブ領域に対応して形成され、前記素子と電気的に接続された電極(46)と、
    前記半導体チップの前記一面上において、前記電極と離間して形成されたパッド(48)と、
    前記アクティブ領域に対応して前記半導体チップの前記一面に対向配置された対向部(22a,56a)を有し、該対向部が前記電極と電気的に接続された第1導電部材(22,56)と、
    前記パッドと電気的に接続された第2導電部材(26)と、
    前記半導体チップ、前記電極と前記第1導電部材との接続部、及び前記パッドと前記第2導電部材との接続部を一体的に封止するモールド樹脂(36)と、を備えた半導体装置であって、
    前記半導体チップは、前記対向部との対向方向に直交する直交面に沿う平面形状が矩形とされた基部(40)と、該基部の四辺の少なくとも1つから前記直交面内で突出する突出部(42)と、を有し、
    全ての前記パッドにおける少なくとも一部が、前記突出部内に形成されており、
    前記アクティブ領域は、前記基部内にのみに位置して、前記直交面に沿う平面形状が矩形とされ、
    前記第1導電部材における前記対向部の前記直交面に沿う平面形状が、前記アクティブ領域に対応して矩形とされていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記直交面内において、前記突出部(42)は、該突出部が突出する前記基部(40)の一辺(40a)に平行な平行辺(42a)と、該平行辺の両端にそれぞれ設けられ、前記平行辺と前記一辺とを連結する一対の連結辺(42b,42c)を有しており、
    前記直交面に沿う方向のうち、前記基部の一辺から前記突出部が突出する方向を突出方向、該突出方向に直交する方向を幅方向とし、前記突出部における前記突出方向の長さを高さ、前記基部及び前記突出部における前記幅方向の長さを幅とすると、
    前記突出部における高さ1/2での幅(W2)は、前記基部の幅(W1)の1/2の長さとされていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記突出部(42)における前記連結辺の一方(42b)と、前記一辺(40a)の隣の辺(40b)とが一直線とされ、
    前記半導体チップ(14)がL字状をなしていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記一辺(40a)の隣の辺(40b)に一直線とされた前記連結辺(42b)とは異なる前記連結辺(42c)は、前記突出方向に対して傾斜配置とされ、
    前記突出部(42)の幅は、前記突出方向において前記基部(40)に近づくほど広くなっていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記突出部(42)の前記幅方向における中心と、該突出部が突出する前記基部(40)の一辺の中心とが一致し、
    前記半導体チップ(14)が凸字状をなしていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  6. 一対の前記連結辺(42b,42c)それぞれが前記突出方向に対して傾斜配置とされ、
    前記突出部(42)の幅は、突出先端側ほど狭くなっていることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記突出方向に対して傾斜配置された前記連結辺(42b,42c)が、前記平行辺(42a)及び前記基部(40)の一辺(40a)と丸みを帯びて連結されていることを特徴とする請求項4又は請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記パッド(48)全体が、前記突出部(42)内に形成されていることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 前記対向部(22a,56a)のうち、前記半導体チップ(14)と対向する下面に直交する側面が、前記モールド樹脂(36)に封止され、
    前記対向方向において、前記対向部の厚さが前記半導体チップの厚さよりも厚くされていることを特徴とする請求項1〜8いずれか1項に記載の半導体装置。
  10. 前記半導体チップ(14)は、前記一面(14a)と反対の裏面に裏面電極を有し、
    前記半導体チップの前記電極(46)には、前記第1導電部材としての中継部材(22)が、はんだ(18)を介して電気的且つ熱的に接続され、
    前記中継部材における前記半導体チップと反対の面には、第1金属部材(30)が、はんだ(28)を介して電気的且つ熱的に接続され、
    前記半導体チップの前記裏面電極には、第2金属部材(34)が、はんだ(32)を介して電気的且つ熱的に接続され、
    前記モールド樹脂(36)は、前記半導体チップ、前記電極と前記中継部材との接続部、前接続部、及び前記裏面電極と前記第2金属部材との接続部を一体的に封止し、
    前記第1金属部材における前記中継部材と反対の面(30a)、及び、前記第2金属部材における前記中継部材と反対の面(34a)が、前記モールド樹脂から露出されて放熱面とされていることを特徴とする請求項1〜9いずれか1項に記載の半導体装置。
  11. 請求項1〜10いずれかに記載の半導体装置の製造方法であって、
    ウェハ(50)に対して、前記半導体チップ(14)に対応するチップ領域(52)を行列状に複数形成し、前記チップ領域をダイシングにより個片化して前記半導体チップを形成する半導体チップ形成工程と、
    プレスにより、金属板(54)から所定形状の前記第1導電部材(22,56)を打ち抜く第1導電部材形成工程と、
    前記電極(46)に、前記第1導電部材を接続する第1接続工程と、
    前記パッド(48)に、前記第2導電部材を接続する第2接続工程と、
    前記モールド樹脂(36)を成形して、前記半導体チップ、前記電極と前記第1導電部材との接続部、及び前記パッドと前記第2導電部材との接続部を一体的に封止するモールド工程とを備え、
    前記半導体チップ形成工程では、
    前記チップ領域が、前記ウェハの厚さ方向に直交する直交面に沿う平面形状が矩形とされた基部(40)と、該基部の四辺の少なくとも1つにおいて、該辺の一部分から前記直交面内で突出した突出部(42)と、を有し、
    全ての前記パッドにおける少なくとも一部が、前記突出部内に位置し、
    前記アクティブ領域が、前記基部内にのみに位置して、前記直交面に沿う平面形状が矩形となり、
    行方向に隣り合う前記チップ領域において、前記突出部同士が列方向に横並びとなるように、前記チップ領域を形成し、
    前記第1導電部材形成工程では、
    前記第1導電部材における前記対向部の前記直交面に沿う平面形状が、前記アクティブ領域に対応して矩形となるように、前記第1導電部材を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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